JPH08217197A - 缶開け器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 簡単な操作で安全にタブ付き飲み物用缶の蓋
を開けることができ、栓抜き器としても活用が出来る缶
開け器を提供する。 【構成】 リベットを支点としてタブが持ち上げ可能
で、かつ、タブが折り曲がるための切り口の奥まで挿入
可能に形成された突出舌片部２と上記突出舌片部２の底
部に形成され、缶蓋上のリベット等が形成する突出部を
避けるように湾曲状に形成された底部３と上記タブを包
み込むように挿入可能に形成された封入用開口部１とか
ら缶開け部Ａが形成されている。更に缶開け部が形成さ
れる本体の基部側６ａには栓抜き部４が設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、缶ジュースなどの飲み
物用缶の缶蓋に取り付けられたタブを押し上げて飲み物
用缶内の飲物を飲む際に使用され、衛生的で、かつ、老
人や子供にも簡単な操作で飲み物用缶のタブを押し上げ
て飲み物用缶の内部の飲料を飲むことができるようにし
た缶開け器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、図６の斜視図に示すように、飲み
物用缶２０の缶蓋２１には、タブ１３の中央部に略Ｃ型
に切り起こされたタブ１３が折り曲がるための切り口１
３ａとその缶蓋２１の中央がリベット１４により連結さ
れたタブ１３が取り付けられている。そして、図７に示
すようにその飲み物用缶２０の缶蓋２１に取り付けられ
たタブ１３の一端１３ｂを指先で摘むようにして上に起
こすと、缶蓋２１に刻設された溝１６（プレスによって
肉厚が薄く形成されている部分）に取り囲まれた囲溝部
１６ａがそのタブ１３の先端に形成されている押圧部１
５により押圧される。このようにしてタブ１３の押圧部
１５により押圧されると、缶蓋２１に刻設された溝１６
が切断され、その溝１６により囲まれた囲溝部１６ａが
飲み物用缶２０の内部に折り曲げられ、その囲溝部１６
ａの跡が開口部１６ｂとして残る。このようにして開口
部１６ｂが形成されると再びそのタブ１３を元の状態に
折り曲げて戻していた。以上のようにして従来において
は、飲み物用缶２０の缶蓋２１に形成された開口部１６
ｂから飲み物用缶２０の内部の飲み物を注ぎ出して飲ん
でいた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
タブ付き飲み物用缶１の缶蓋２１を開けるときは、その
タブ１３が缶蓋２１に平行な状態で取り付けられてお
り、そのタブ１３が持ち上げにくく、そのためタブ１３
を起こすために指先にかなりの力が掛かり、子供や女性
は苦労していた。特に、現代女性はお酒落のために爪を
伸ばしたり、爪にマニキュアを塗ることが多く、それら
の女性が缶蓋２１上の爪挿入孔１７に爪を挿入してタブ
１３を起こす際にその伸ばした爪を傷めたり、爪に塗ら
れたマニキュアが傷つき剥げてしまい、特に女性にとっ
て問題があった。それを解決するために、缶開け器とし
てタブ１３の開口部内に板状あるいは棒状のものを挿入
し、その先端部で缶蓋２１に刻設された溝１６（プレス
によって肉厚が薄く形成されている部分）に取り囲まれ
た囲溝部１６ａを押圧して缶蓋２１に刻設された溝１６
が切断され、その溝１６により囲まれた囲溝部１６ａが
飲み物用缶２０の内部に折り曲げられ、その囲溝部１６
ａの跡が開口部１６ｂとして残るようにしたものが開発
されてきている。しかしながら、その開発された缶開け
器にあっては、その缶開け器の先端部によって缶蓋２１
の囲溝部１６ａが飲み物用缶２０の内部に折り曲げられ
る際に、先端部も開口部１６ｂ内に挿入されることにな
り、衛生面で問題があった。

【０００４】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、タブ付き飲み物
用缶の蓋を開ける際に、衛生的に飲み物用缶の蓋を開け
ることができ、しかも老人や子供，女性にも簡単な操作
で安全にタブを押し上げて飲み物用缶の内部の飲料を飲
むことができるとともに、栓抜き器としても活用が出来
る使用勝手に優れた缶開け器を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は以上のような問
題点を解決するためになされたもので、「請求項１」記
載の缶開け器によれば、飲み物用缶の缶蓋の中央部分に
取り付けられたリベットを支点としてタブが持ち上げ可
能で、かつ、タブが折り曲がるための切り口の奥まで挿
入可能に形成された突出舌片部と、上記突出舌片部の底
部側に形成され、缶蓋上のリベット等の突出部を避ける
ように湾曲状に形成された底部と、上記タブを包み込む
ように挿入可能に形成されたタブ封入用開口部と、上記
突出舌片部と底部と開口部とからなる缶開け部が形成さ
れる本体の基部側に設けられた栓抜き部と、を備えたこ
とを特徴とする。

【０００６】

【作用】以上の構成からなる「請求項１」記載の本発明
缶開け器によれば、リベットを支点としてタブが持ち上
げ可能で、かつ、タブが折り曲がるための切り口の奥ま
で挿入可能に形成された突出舌片部と上記突出舌片部の
底部に形成され、缶蓋上のリベット等が形成する突出部
を避けるように湾曲状に形成された底部と上記タブを包
み込むように挿入可能に形成された封入用開口部とから
缶開け部が形成されているため、円滑に缶開け部を飲み
物用缶の缶蓋のタブに装着でき、衛生的にタブを開ける
ことが出来る。しかも缶開け部が形成される本体の基部
側には栓抜き部が設けられているため、ビンなどに冠着
されている栓の栓抜きとしても使用でき使用勝手の面で
も優れることになる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明に係る缶開け器の一実施例を図
面に基づいて説明する。図１は本発明に係る缶開け器の
一実施例を示す斜視図、図２は本発明の缶開け器の使用
状態を説明するための斜視図、図３は本発明の缶開け器
を飲み物用の缶に挿入する際の説明用断面図、図４は本
発明の缶開け器の操作方法を示す説明用断面図、図５は
本発明の缶開け器の第２実施例を示す斜視図である。 （なお、従来例で説明した同等の部材には同一符号を付
し、その説明を省略する。）

【０００８】図１で示すように本発明の缶開け器Ｐは、
缶開け部Ａと栓抜き部Ｂとから概略構成されている。缶
開け部Ａは、タブ封入用開口部１と突出舌片部２と湾曲
状に形成された底部３とから構成されている。

【０００９】上記突出舌片部２は、図２及び図３で示す
ように、飲み物用缶２０のタブ１３に挿入する際に用い
られ、飲み物用缶２０の缶蓋２１の中央部分に取り付け
られたリベット（ハトメ）１４を支点としてタブ１３が
持ち上げ可能で、かつ、タブ１３が形成する周縁部１３
ｂに先端部が挿入可能に形成されている。

【００１０】上記底部３は、図４で示すように、タブ１
３を係止めしているリベット（ハトメ）１４と缶蓋２１
の突出部２１ａを避けるために湾曲状に形成されてい
る。上記突出舌片部２と底部３とタブ封入用開口部１と
からなる缶開け部Ａが形成される本体６の基部側６ａに
は、栓抜き部Ｂが設けられている。タブ封入用開口部１
の厚みは、タブ１３の厚みよりやや大きくなっている。
栓抜き部Ｂは、栓抜き４と栓抜き固定部５とから形成さ
れ、固定部５は本体６の基部側６ａに封じ込め圧着され
ている。この場合に、固定手段としてくさび手段を使用
してもよいことは勿論である。

【００１１】上述した実施例の本発明の缶開け器Ｐによ
れば、リベット１４を支点としてタブ１３が持ち上げ可
能で、かつ、タブ１３が形成する周縁部１３ｂに先端部
が挿入可能に形成された突出舌片部２が設けられている
ので、図２及び図３で示すように缶開け部Ａをタブ１３
が形成するタブ１３が折り曲がるための切り口１３ａの
奥まで容易に挿入することができる。次に、図４で示す
ように、缶開け部Ａの底部３は、タブ１３を係止めして
いるリベット（ハトメ）１４と缶蓋２１の突出部２１ａ
を避けるために湾曲状に形成されているため、リベット
１４奥までスムーズに挿入できるのでテコの効果が倍増
する。しかも、栓抜き部Ｂは、リベット１４を支点とし
てタブ１３が持ち上げる場合に手にフィットするので持
ちやすく力も入りやすいので容易に持ち上げることが出
来ることになる。さらに、缶開け部Ａが形成される本体
６の基部側６ａには栓抜き部Ｂが設けられているため、
ビンなどに冠着されている栓の栓抜きとしても使用でき
使用勝手の面でも優れることになる。図５は、本発明考
案の缶開け器の第２実施例を示したもので、缶開け部Ａ
のタブ１３への装着状態を確認しうるように透明部材７
が嵌め込まれている。この場合には、缶開け部Ａのタブ
１３への装着が視認できるため、飲み物用缶２０のタブ
１３の開け具合が分かるので、安心しながら使用できる
ことになる。それ以外の作用・効果は、第１実施例と同
等の作用・効果を奏する。

【００１２】このように構成された缶開け器Ｐによれ
ば、突出舌片部２により飲み物用缶２０の缶蓋２１に取
り付けられたタブ１３が形成する周縁部１３ｂにタブ封
入用開口部１が容易に挿入可能で、把持部である本体６
を持ち上げると缶蓋２１の中央部に取り付けられたリベ
ット１４を支点として簡単に飲み物用缶２０内部の飲み
物を取り出す開口部１６ｂが形成されるため、子供や女
性にも簡単な操作で安全にタブ１３を押し上げて形成さ
れた開口部１６ｂから飲み物用缶２０の内部の飲料を飲
むことができることになる。また、特に女性にあって
は、タブ１３を起こす際にも伸ばした爪が痛んだり、爪
に塗られたマニキュアに傷が付き或いは剥げないように
することができることになり、更に手などが傷つくこと
を防止できるほか把持部である缶開け部封入部が握りや
すいので老人や子供でも容易に使用することが出来、使
用勝手という面で向上を図ることが出来る。

【００１３】

【本発明の効果】以上の構成からなる「請求項１」記載
の本発明缶開け器によれば、リベットを支点としてタブ
が持ち上げ可能で、かつ、タブが折り曲がるための切り
口の奥まで挿入可能に形成された突出舌片部と上記突出
舌片部の底部に形成され、缶蓋上のリベット等が形成す
る突出部を避けるように湾曲状に形成された底部と上記
タブを包み込むように挿入可能に形成された封入用開口
部とから缶開け部が形成されているため、円滑に缶開け
部を飲み物用缶の缶蓋のタブに装着でき、衛生的にタブ
を開けることが出来る。しかも缶開け部が形成される本
体の基部側には栓抜き部が設けられているため、ビンな
どに冠着されている栓の栓抜きとしても使用でき使用勝
手の面でも優れることになるなど諸々の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】は、本発明に係る缶開け器の一実施例を示す斜
視図である。

【図２】は、本発明の缶開け器の使用状態を説明するた
めの斜視図である。

【図３】は、本発明の缶開け器を飲み物用の缶に挿入す
る際の説明用断面図である。

【図４】は、本発明の缶開け器の操作方法を示す説明用
断面図である。

【図５】は、本発明の缶開け器の第２実施例を示す斜視
図である。

【図６】は、ジュースなどの飲物用のタブ付き缶の従来
の使用状態を説明するジュースなどの飲物用のタブ付き
缶の従来例を説明するための斜視図である。

【図７】は、ジュースなどの飲物用のタブ付き缶の従来
の使用状態を説明するための要部拡大縦断面説明図であ
る。

【符号の説明】

Ｐ・・・・・缶開け器 Ａ・・・・・缶開け部 Ｂ・・・・・栓抜き部 １・・・・・・タブ封入用開口部 ２・・・・・・突出舌片 ３・・・・・・湾曲状に形成された底部 ４・・・・・・栓抜き ５・・・・・・栓抜き固定部 ６・・・・・・本体 ６ａ・・・・・基部側 ７・・・・・・透明部材 １３・・・・・タブ １３ａ・・・・タブ折り曲げのための切り口 １３ｂ・・・・タブの一端（周縁部） １３ｃ・・・・挿入用間隙部 １３ｄ・・・・中央部 １４・・・・・リベット（ハトメ） １５・・・・・押圧部 １６・・・・・缶蓋の溝 １６ａ・・・・囲溝部 １６ｂ・・・・開口部 １７・・・・・爪挿入孔 ２０・・・・・飲み物用缶 ２１・・・・・缶蓋 ２１ａ・・・・突出部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】飲み物用缶の缶蓋の中央部分に取り付けら
   れたリベットを支点としてタブが持ち上げ可能で、か
   つ、タブが折り曲がるための切り口の奥まで挿入可能に
   形成された突出舌片部と、 上記突出舌片部の底部側に形成され、缶蓋上のリベット
   等の突出部を避けるように湾曲状に形成された底部と、 上記タブを包み込むように挿入可能に形成されたタブ封
   入用開口部と、 上記突出舌片部と底部と開口部とからなる缶開け部が形
   成される本体の基部側に設けられた栓抜き部と、 を備えたことを特徴とする缶開け器。