JPH08217082A - 液体用紙容器 - Google Patents

液体用紙容器

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JPH08217082A
JPH08217082A JP2377895A JP2377895A JPH08217082A JP H08217082 A JPH08217082 A JP H08217082A JP 2377895 A JP2377895 A JP 2377895A JP 2377895 A JP2377895 A JP 2377895A JP H08217082 A JPH08217082 A JP H08217082A
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Yuichi Hirai
裕一 平井
Kyosuke Suzuki
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液体内容物の充填を行なう前の段階から充分
な強度を有し、取扱いが容易であって充填処理速度の向
上を図ることが可能であり、また大型の殺菌装置および
複雑な搬送機構を必要とせず、しかも易廃棄性、易焼却
性をそなえる液体用紙容器を提供する。 【構成】 紙積層材料からなり両端が開口した胴部1の
開口のうち、一方の開口を充填口4が穿設されていると
ともにこの充填口4が易破壊性シール材5により閉鎖さ
れている紙底材2で閉鎖し、他方の開口を飲み口6が穿
設されているとともにこの飲み口6がイージーピール性
シール材7により閉鎖されている紙蓋材3で閉鎖する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液体用紙容器に関し、特
に清涼飲料を内容物とする金属缶の代替品として好適に
使用可能であり、しかも小型・簡易な装置により無菌充
填を行うことのできる液体用紙容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より例えば果汁飲料、コーヒー飲料
等の容器には金属缶が広く用いられているが、近年、環
境保護の観点から金属缶代替紙容器が注目されるに至
り、既に実用化されている。
【0003】この金属缶代替紙容器としては、たとえば
図6に示すように、紙積層材料からなり両端が開口した
胴部100と、紙底材101と、アルミ製蓋材102と
を有し、胴部100の一方の開口が紙底材101により
閉鎖されるとともに他方の開口がアルミ製蓋材102に
より閉鎖されてなるものが知られている。そして、アル
ミ製蓋材102には飲み口103が穿設されており、こ
の飲み口103は予めイージーピール性シール材104
により閉鎖されている。
【0004】そして、このような従来の金属缶代替紙容
器への液体内容物の充填は、両端の開口のうち一方の開
口が紙底材101により閉鎖されてなるカップ状容器の
開口から行ない、絞り加工されたアルミ製蓋材102が
液体内容物の充填後にカップ状容器の開口の周端部に取
り付けられる。
【0005】一方、一般に、従来の金属缶代替紙容器に
おいてはバリヤー材としてアルミ(Al)箔が用いられ
ており、またアルミ製蓋材102に予め穿設されている
飲み口103を閉鎖するイージーピール性シール材10
4には合成樹脂がラミネートされたアルミシートが用い
られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の金属缶代替紙容器においては、液体内容物の充
填後に上記カップ状容器の開口をアルミ製蓋材102に
より閉鎖するものであるため、充填工程までの段階にお
いてはカップ状容器の強度の点から取扱い上の制限があ
り、金属缶に比べて充填処理速度の向上を図ることが難
しいという欠点がある。また、液体内容物を充填する前
の段階で、上記カップ状容器と、このカップ状容器の天
面を閉鎖するアルミ製蓋材102とを、それぞれ個別的
に殺菌する必要があるので、大型の殺菌装置を必要とす
るという問題がある。さらに、アルミ製蓋材102は変
形し易いため、搬送が難しく、搬送装置の機構の複雑化
を招くという問題もある。さらにまた、上述した従来の
金属缶代替紙容器においては、依然としてアルミ箔等の
金属材料が用いられていることから廃棄性、焼却性の点
で改善の余地がある。
【0007】本発明はかかる事情に基づいてなされたも
のであり、本発明の目的は、液体内容物の充填を行なう
前の段階から充分な強度を有していて取扱いが容易であ
って充填処理速度の向上を図ることが可能であり、また
充填時に容器内部の殺菌処理が不要であるとともに複雑
な搬送機構を必要とせず、しかも易廃棄性、易焼却性を
そなえる液体用紙容器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに本発明の液体用紙容器は、紙積層材料からなり両端
が開口した胴部と、この胴部の両端の開口のうち、一方
の開口を閉鎖する紙底材と、他方の開口を閉鎖する紙蓋
材とからなり、前記紙底材には液体内容物を充填する充
填口が穿設されているとともにこの充填口が易破壊性シ
ール材により閉鎖され、前記紙蓋材には飲み口が穿設さ
れているとともにこの飲み口がイージーピール性シール
材により閉鎖されている構成とし、また、前記易破壊性
シール材を破壊することにより開口した前記充填口から
内容物が充填され、該充填口が充填口シール材により再
閉鎖されてなる構成とし、さらに必要に応じ、前記胴部
を形成する前記紙積層材料、前記紙底材、前記紙蓋材お
よび前記イージーピール性シール材のいずれもがバリヤ
ー層としてシリカ蒸着ポリエチレンテレフタレート(S
iOx ・PET)層を含有する構成とした。
【0009】
【作用】本発明の液体用紙容器は、紙積層材料からなり
両端が開口した胴部と、この胴部の両端の開口のうち、
一方の開口を閉鎖する紙底材と、他方の開口を閉鎖する
紙蓋材とからなり、前記紙底材には液体内容物を充填す
る充填口が穿設されているとともにこの充填口が易破壊
性シール材により閉鎖され、前記紙蓋材には飲み口が穿
設されているとともにこの飲み口がイージーピール性シ
ール材により閉鎖されている。したがって、この液体用
紙容器は、液体内容物を充填する前の段階で胴部の両端
の開口のうち一方の開口が紙底材により閉鎖され、他方
の開口が紙蓋材により閉鎖されているので、液体内容物
の充填後にカップ状容器の開口を蓋材で閉鎖する従来の
液体用紙容器に比較して強度が向上しており、その結
果、取扱いが容易で充填処理速度の向上を図ることが可
能である。また、密閉状態で充填工程に供給することが
できるので、例えば容器の製造工程で容器の内部を過酸
化水素(H2 2 )水溶液等で殺菌しておけば、飲料充
填メーカーでこの容器に液体内容物を充填する際に容器
内部の殺菌処理を行なう必要がなく、しかも、蓋材のみ
を搬送するための複雑な機構を有する搬送手段も不要で
ある。さらにまた、バリヤー材としてアルミ箔の代わり
にシリカ蒸着ポリエチレンテレフタレート(SiOx
PET)を含有させることにより金属を含有せず、易廃
棄性、易焼却性をそなえる液体用紙容器とすることがで
きる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1、図2に示すように、この液体用紙容
器は、紙積層材料からなり両端が開口した胴部1と、こ
の胴部1の一方の開口を閉鎖する紙底材2および他方の
開口を閉鎖する紙蓋材3とからなる。
【0011】胴部1を形成する紙積層材料は、基本的に
は紙と合成樹脂との積層体であり、さらにバリヤー層を
含有するものであれば、その層構成については適宜に決
定することができる。
【0012】ここで、バリヤー層を形成するバリヤー材
としては、例えばアルミ(Al)箔、シリカ蒸着ポリエ
チレンテレフタレート(SiOx ・PET)、エチレン
・ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)、ポリ塩化
ビニリデン(PVDC)などが挙げられるが、易廃棄
性、易焼却性の点からシリカ蒸着ポリエチレンテレフタ
レート(SiOx ・PET)、エチレン・ビニルアルコ
ール共重合樹脂(EVOH)が好ましく、容器強度の補
強性の点からシリカ蒸着ポリエチレンテレフタレート
(SiOx ・PET)は特に好ましい。
【0013】このような紙積層材料の層構成の一例とし
ては、液体用紙容器の胴部表面を形成する最外面層から
液体内容物と直接に接触する最内面層に向かう順に、例
えば、ポリエチレン(PE)層(厚さ20μm)/印刷
層/カップ原紙(坪量300 g/m2 )/ポリエチレン
(PE)層(厚さ15μm)/ポリエチレン(PE)層
(厚さ15μm)/シリカ蒸着ポリエチレンテレフタレ
ート(SiOx ・PET)層(厚さ12μm)/ポリエチ
レン(PE)層(厚さ60μm)が挙げられる。この紙
積層材料において、ポリエチレン層およびポリエチレ
ン層はそれぞれエクストルージョンコート(EC)法
により積層されている。また、ポリエチレン層はSi
x ・PET層のSiOx 面にドライラミネートされて
おり、ポリエチレン層はSiOx ・PET層とポリエ
チレン層との積層体におけるPET面にエクストルー
ジョンコート(EC)法により積層されている。
【0014】この実施例において、胴部1はバリヤー層
としてシリカ蒸着ポリエチレンテレフタレート(SiO
x ・PET)を含有する紙積層材料により筒状に形成さ
れている。そして、この胴部1の端面はスカイブヘミン
グ処理がなされ、耐浸透性が付与されている。
【0015】図1、図2に示すように、胴部1の両端の
開口のうち一方の開口は紙底材2により閉鎖されてい
る。この紙底材2の層構成は、基本的には胴部1を形成
する紙積層材料と同様であり、紙と合成樹脂とバリヤー
材との積層体である。
【0016】紙底材2の層構成の一例としては、図3に
示すように、液体紙容器の外側から内側に向かう順に、
ポリエチレン(PE)層21(厚さ20μm)/ポリエチ
レンテレフタレート(PET)層22(厚さ12μm)/
ポリエチレン(PE)層23(厚さ15μm)/カップ原
紙24(坪量250 g/m2 )/ポリエチレン(PE)層
25(厚さ15μm)/ポリエチレン(PE)層26(厚
さ15μm)/シリカ蒸着ポリエチレンテレフタレート
(SiOx ・PET)層27(厚さ12μm)/ポリエチ
レン(PE)層28(厚さ25μm)が挙げられる。この
紙底材2を構成する紙積層材において、ポリエチレン層
21、ポリエチレン層23およびポリエチレン層25
は、いずれもエクストルージョンコート法により積層さ
れている。また、ポリエチレン層28はSiOx ・PE
T層27のSiOx 面にドライラミネートされ、ポリエ
チレン層26はSiOx ・PET層27とポリエチレン
層28との積層体におけるPET面にエクストルージョ
ンコート法により積層されている。なお、この紙積層材
料において、PET層22およびポリエチレン層23は
省略可能である。
【0017】図3に示すように、紙底材2には液体内容
物を充填するための充填口4が穿設され、この充填口4
は例えばポリエチレン(PE)からなる易破壊性シール
材5が紙底材2の内面層側からエクストルージョンコー
ト法により紙底材2に積層されて閉鎖されている。
【0018】前記の層構成の紙積層材料により紙底材2
が形成されている場合、具体的には、先ず、紙底材2を
構成するカップ原紙24に充填口4が打抜加工され、こ
のカップ原紙24の内側面にエクストルージョンコート
法により積層されたポリエチレン層25を介してポリエ
チレン層26、SiOx ・PET層27、ポリエチレン
層28がこの順に積層される。なお、PET層22を設
ける場合、このPET層22はエクストルージョンコー
ト法により積層されたポリエチレン層23を介して積層
され、さらにこのPET層22の外側面にエクストルー
ジョンコート法によりポリエチレン層21が積層され
る。このようにして積層された積層体に再度、充填口4
が打抜加工される。ここで、この2回目の打抜加工の穴
径はカップ原紙24に施される前述の1回目の打抜加工
の穴径よりも小さく設定する。これにより、充填口4に
カップ原紙24の端面が露出することが防止され、この
液体用紙容器は耐浸透性が優れたものとなる。このよう
にして2回目の打抜加工が施された後、紙底材2の最内
面を構成するポリエチレン層28に易破壊性シール材5
がラミネートされて充填口4が閉鎖される。この易破壊
性シール材5の形成材料としては、例えばポリエチレン
(PE)が好適に用いられる。本実施例では、エクスト
ルージョンコート法により厚さ45μmのポリエチレン
(PE)層が積層されて易破壊性シール材5が形成され
ている。
【0019】なお、易破壊性シール材5は紙底材2の全
面に積層する必要はなく、例えば充填口4の口径よりも
やや大きい直径に打ち抜いたポリエチレン(PE)フィ
ルムからなる易破壊性シール材5を紙底材2の内面にヒ
ートシールすることにより充填口4を閉鎖してもよい。
ただし、その場合には、胴部1と紙底材2との接着のた
め紙底材2を構成する内側のポリエチレン層28の厚さ
を例えば60μm程度に厚くする必要がある。また、上
記のように充填口4の口径よりもやや大きい直径に打ち
抜いたポリエチレン(PE)フィルムからなる易破壊性
シール材5を紙底材2の内面にヒートシールすることに
より充填口4を閉鎖する場合、強度を考慮して易破壊性
シール材5を形成するポリエチレンを高密度ポリエチレ
ン(HDPE)とするのもよい。
【0020】なお、この液体用紙容器への液体内容物の
充填は、紙底材2に穿設されている易破壊性シール材5
を適当な治具で突き破り、充填口4から行なうが、その
詳細については後述する。
【0021】胴部1と紙底材2との固着は、充填口4が
穿設されるとともにこの充填口4が易破壊性シール材5
により閉鎖された板状の紙底材2の抜き絞り加工を行な
って所定形状に成形された紙底材2で胴部1の一方の開
口を閉鎖するようにして行なう。
【0022】図1、図2に示すように、胴部1の両端の
開口のうち他方の開口は紙蓋材3により閉鎖されてい
る。この紙蓋材3の層構成は、基本的には胴部1を形成
する紙積層材料および紙底材2と同様であり、紙と合成
樹脂とバリヤー材との積層体である。
【0023】紙蓋材3の層構成の一例としては、図4に
示すように、液体紙容器の外側から内側に向かう順に、
ポリエチレン(PE)層31(厚さ20μm)/ポリエチ
レンテレフタレート(PET)層32(厚さ12μm)/
ポリエチレン(PE)層33(厚さ15μm)/カップ原
紙(坪量250 g/m2 )34/ポリエチレン(PE)層
35(厚さ15μm)/ポリエチレン(PE)層36(厚
さ15μm)/シリカ蒸着ポリエチレンテレフタレート
(SiOx ・PET)層37(厚さ12μm)/ポリエチ
レン(PE)層38(厚さ25μm)/ポリエチレン(P
E)層39(厚さ45μm)が挙げられる。ここで、かか
る構成の紙蓋材3において、ポリエチレン層31、ポリ
エチレン層33およびポリエチレン層35は、いずれも
エクストルージョンコート法により積層されている。ま
た、ポリエチレン層38は、SiO x ・PET層37の
SiOx 面にドライラミネートされ、SiOx ・PET
層37とポリエチレン層38との積層体におけるPET
面にはポリエチレン層36がエクストルージョンコート
法により積層されている図4に示すように、紙蓋材3に
は飲み口6が穿設され、この飲み口6の周端面は、紙蓋
材3の最内層を構成するポリエチレン層39により被覆
されている。このように飲み口6における紙蓋材3の周
端面をポリエチレン層39で被覆することによりこの周
端面が内容物である液体と直接に接触することがなくな
り、この液体用紙容器は耐浸透性が優れたものとなる。
【0024】紙蓋材3のかかる構造は、例えば上記の層
構成の紙蓋材3の場合、ポリエチレン(PE)層31
(厚さ20μm)/ポリエチレンテレフタレート(PE
T)層32(厚さ12μm)/ポリエチレン(PE)層3
3(厚さ15μm)/カップ原紙(坪量250 g/m2 )3
4/ポリエチレン(PE)層35(厚さ15μm)/ポリ
エチレン(PE)層36(厚さ15μm)/シリカ蒸着ポ
リエチレンテレフタレート(SiOx ・PET)層37
(厚さ12μm)/ポリエチレン(PE)層38(厚さ25
μm)からなる積層体に打ち抜き加工を施し、しかる
後、エクストルージョンコート法により内側にポリエチ
レン層39を積層することにより形成することができ
る。なお、このポリエチレン層39は、必ずしもポリエ
チレン層38の全面に積層する必要はなく、前述の紙底
材2と易破壊性シール材5の関係と同様に、飲み口6の
口径よりもやや大きい直径に打ち抜いたポリエチレン
(PE)フィルムをポリエチレン層38にヒートシール
することにより飲み口6の周端面を被覆してもよい。た
だし、その場合には、胴部1と紙底材2との接着のため
紙蓋材3を構成する内側のポリエチレン層38の厚さを
例えば60μm程度に厚くする必要がある。
【0025】図4に示すように、紙蓋材3に穿設されて
いる飲み口6はイージーピール性シール材7が紙蓋材3
の外側にヒートシールされて閉鎖されている。イージー
ピール性シール材7の層構成の一例としては、外側から
内側の順に、たとえば、クラフト紙(坪量80g/m2
70/ポリエチレン(PE)層71(厚さ15μm)/ポ
リエチレン(PE)層72(厚さ15μm)/シリカ蒸着
ポリエチレンテレフタレート(SiOx ・PET)層7
3(厚さ12μm)/ポリエチレン(PE)層74(厚さ
25μm)/イージーピールシーラント層75(厚さ30μ
m)が挙げられる。ここで、かかる構成のイージーピー
ル性シール材7において、ポリエチレン層71およびイ
ージーピールシーラント層75は、いずれもエクストル
ージョンコート法により積層されている。また、SiO
x ・PET層73のSiOx 面には、ポリエチレン層7
4がドライラミネートされ、このSiOx・PET層7
3とポリエチレン層74との積層体におけるPET面に
はポリエチレン層73がエクストルージョンコート法に
より積層されている。
【0026】イージーピール性シール材7におけるイー
ジーピールシーラントとしては、例えばポリエチレン
(PE)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)な
どが挙げられる。
【0027】図4に示すように、紙蓋材3の最内面は飲
み口6における紙蓋材3の周端面を被覆する状態のポリ
エチレン(PE)層39により形成されている。このよ
うに飲み口6における紙蓋材3の周端面をポリエチレン
層39で被覆することによりこの周端面が内容物である
液体と直接に接触することがなくなり、この液体用紙容
器は耐浸透性が優れたものとなる。
【0028】なお、このような紙蓋材3は、紙蓋材3に
飲み口6を穿設した後、エクストルージョンコート法に
より板状の紙蓋材3の内側にポリエチレン層39を積層
し、さらに外側からイージーピール性シール材7で閉鎖
することにより形成される。したがって、このポリエチ
レン層39は飲み口6においてイージーピール性シール
材7のイージーピール剤層75上にも形成されることに
なるが、イージーピール性シール材7に積層されて飲み
口6を閉鎖しているポリエチレン層39はイージーピー
ル性シール材7の開封時にイージーピール性シール材7
に伴って破り取られるので、飲み口6からの液体内容物
の流出を妨げるものではない。
【0029】このような紙蓋材3と胴部1との固着は、
飲み口6が穿設されるとともにこの飲み口6がイージー
ピール性シール材7により閉鎖された板状の紙蓋材3の
抜き絞り加工を行なって所定形状に成形された紙蓋材3
で胴部1の天面側の開口を閉鎖するようにして行なう。
【0030】以上のようにして構成されるこの液体用紙
容器は、紙底材2に穿設されている充填口4が易破壊性
シール材5により閉鎖され、紙蓋材3に穿設されている
飲み口6がイージーピール性シール材7により閉鎖され
ていることから、例えば果汁飲料、コーヒー飲料、ウー
ロン茶等の清涼飲料水を充填する前の段階においても密
封されているものである。
【0031】したがって、この液体用紙容器の製造工程
で予め容器内部の殺菌処理を行なえば、飲料充填メーカ
ーにおいて充填時に容器内部の殺菌を行なう必要や蓋材
のみを殺菌する必要がなくなる。
【0032】ここで、液体用紙容器の製造工程中に行な
う容器内部の殺菌方法としては、胴部1の一方の開口を
紙蓋材3で閉鎖してなるカップ状容器および紙底材2に
過酸化水素(H2 2 )水溶液等の殺菌液を噴霧した
後、熱風乾燥して殺菌する方法、カップ状容器内に過酸
化水素(H2 2 )水溶液等の殺菌液を封入するととも
に紙底材2で密閉することにより液体用紙容器内で殺菌
液を気化させて殺菌する方法、胴部1の両端の開口を紙
底材2と紙蓋材3で密閉した液体用紙容器に容器外面か
らγ線、電子線等の電磁波を照射して殺菌する方法等が
挙げられる。
【0033】また、この液体紙容器の製造時に容器内に
例えばヘリウム(He)ガス等の不活性ガスを封入して
おけば、不活性ガス検知器を使用することにより液体紙
容器のリーク検査を行なうことが可能である。
【0034】この液体紙容器への液体内容物の充填に
は、特に次のような無菌充填方法を好適に採用すること
ができる。.図5は、この液体紙容器の製造および無菌
充填を連続的に行なう場合の工程を連続的に示す説明図
である。
【0035】すなわち、図5(a)に示すように、先
ず、胴部1の両端の開口のうち、一方の開口を紙蓋材3
で閉鎖してカップ状容器とする。次いで、このカップ状
容器および紙底材2を、例えば過酸化水素(H2 2
水溶液等の殺菌液で殺菌する。
【0036】その後、図5(b)に示すように、このカ
ップ状容器の開口を紙底材2で閉鎖して容器を密閉す
る。なお、このとき前述のように容器内にヘリウム(H
e)ガス等の不活性ガスを封入しておいてもよい。その
場合には、次いで、この容器からの不活性ガスの洩れを
不活性ガス検知器で検出することにより容器のリーク検
査を行なう。
【0037】ここまでの工程でこの液体紙容器の製造工
程は終了する。次に無菌充填工程における処理を説明す
る。無菌充填工程では、先ず、液体紙容器の外面殺菌処
理を行なう。
【0038】この外面殺菌処理には、無菌雰囲気下で前
記の内面殺菌と同様に、過酸化水素(H2 2 )水溶液
等の殺菌液を噴霧後、熱風乾燥して殺菌する方法、γ
線、電子線等の電磁波を照射して殺菌する方法などを用
いることができる、その後、図5(c)に示すように、
紙底材2に穿設されている充填口4を閉鎖している易破
壊性シール材5を適当な治具300で突き破り、充填口
4を開口する。
【0039】しかる後、図5(d)に示すように、上記
のようにして開口した充填口4に充填機の充填ノズル4
00の先端を入れ、この充填ノズル400から液体用紙
容器の内部に液体内容物を充填する。
【0040】ここで、容器の天面を形成している紙蓋材
3から容器内部に液体内容物を充填しないのは、紙蓋材
3に穿設されている飲み口6を閉鎖しているイージーピ
ール性シール材7は、あくまでもイージーピール性を維
持していなければならず、なおかつ内容物が洩れないよ
うに確実に飲み口6を閉鎖しなければならないのである
が、充填後に紙蓋材3の飲み口6をイージーピール性シ
ール材7でシールするよりも、容器を形成する前の段階
で紙蓋材3の飲み口6をイージーピール性シール材7で
シールする方がシールを確実に行なうことができるから
である。すなわち、充填後に容器の天面を形成している
紙蓋材3にイージーピール性シール材7を接着する場合
には、この紙蓋材3はその周端部が容器を形成している
胴部1の上端部に接着されて胴部1で支持されているの
で、強度的にイージーピール性シール材7のシール時に
はあまり圧力をかけられないのに対し、容器を形成する
前の段階で紙蓋材3にイージーピール性シール材7を接
着する場合には、この紙蓋材3を適当な受け台上に載置
することにより充分に加圧しながらシールを行なうこと
ができるからである。
【0041】この無菌充填方法では、液体用紙容器の内
部に例えば果汁飲料、コーヒー飲料、ウーロン茶等の液
体内容物を所定量充填した後、充填ノズルを引き上げ、
上記のようにして開口した充填口4を再度閉鎖する。
【0042】具体的には、図5(e)に示すように、こ
の液体用紙容器とは別体の充填口シール材50を紙底材
2に接着することにより紙底材2に形成された開口を閉
鎖する。ここで、充填口シール材50としては、例えば
紙と樹脂との積層材料が好適に用いられる。このような
積層材料の層構成の一例を挙げれば、たとえば図3に示
すように、外側から内側の順に、ポリエチレン(PE)
層51(厚さ20μm)/耐水紙52(坪量160 g/
2 )/ポリエチレン(PE)層53(厚さ15μm)/
ポリエチレン(PE)層54(厚さ15μm)/シリカ蒸
着ポリエチレンテレフタレート(SiOx ・PET)層
55(厚さ12μm)/ポリエチレン(PE)層56(厚
さ40μm)からなるものが挙げられる。ここで、この積
層材料において、ポリエチレン層51およびポリエチレ
ン層53は、いずれもエクストルージョンコート法によ
り積層されている。また、最内層を構成するポリエチレ
ン層56はSiOx ・PET層55のSiOx 面にドラ
イラミネートされ、SiOx ・PET層55のPET面
にはポリエチレン層54がエクストルージョンコート法
により積層されている。
【0043】また、外面からの熱板加圧接着に適した充
填口シール材50の仕様として、上記の積層材料の構成
のうち、シリカ蒸着ポリエチレンテレフタレート(Si
x・PET)層55(厚さ12μm)/ポリエチレン
(PE)層56(厚さ40μm)からなる積層材料を挙げ
ることもできる。なお、この構成の積層材料は、SiO
x ・PET層55が外側になる状態で使用される。
【0044】充填口シール材50と紙底材2との接着
は、たとえば、充填口シール材50の最内層であるポリ
エチレン層56および紙底材2の最外層であるポリエチ
レン層21にホットエアーを吹き付け、それぞれの層を
溶融させ、圧着させることによって行なうことができ
る。また、充填口シール材50の外面から熱板を当てて
充填口シール材50を紙底材2に加熱圧着することによ
り充填口シール材50と紙底材2とを接着することもで
きる。
【0045】なお、図5(c)〜図5(e)に示す各工
程の処理は、いずれも無菌チャンバー内等の無菌雰囲気
下で行われる。以上のようにしてこの液体用紙容器への
液体内容物の充填が終了するが、この液体用紙容器を使
用して上述のような特定の無菌充填方法を採用すれば、
飲料等の液体内容物の充填時においては内面殺菌処理工
程の作業を行なう必要がなく、無菌充填装置の小型化・
簡略化が可能である。また、液体用紙容器は胴部の両端
の開口が閉鎖されて密閉状態で無菌充填工程に送られる
ので、例えばカップ状容器に液体内容物を充填した後に
このカップ状容器の開口を蓋材で閉鎖することにより無
菌充填を終了する場合に比較して容器の強度が向上して
おり、充填工程での容器の取扱いが容易である。
【0046】
【発明の効果】以上に詳述した通り、本発明の液体用紙
容器は、紙積層材料からなり両端が開口した胴部の開口
のうち、一方の開口を液体内容物を充填する充填口が穿
設されているとともにこの充填口が易破壊性シール材に
より閉鎖されている紙底材で閉鎖し、他方の開口を飲み
口が穿設されているとともにこの飲み口がイージーピー
ル性シール材により閉鎖されている紙蓋材で閉鎖する構
成としたので、本発明によれば、液体内容物の充填を行
なう前の段階から充分な強度を有していて取扱いが容易
であって充填処理速度の向上を図ることが可能であり、
また大型の殺菌装置および複雑な搬送機構を必要とせ
ず、しかも易廃棄性、易焼却性をそなえる液体用紙容器
が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体用紙容器の一例を示す斜視説明図
である。
【図2】本発明の液体用紙容器の一例を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の液体用紙容器における紙底材の部分的
な構造および紙底材と充填口シール材との関係を示す断
面説明図である。
【図4】本発明の液体用紙容器における紙蓋材の部分的
な構造を示す断面図である。
【図5】本発明の液体用紙容器に好適に適用可能な無菌
充填工程を模式的に示す工程図である。
【図6】液体用紙容器の従来例を示す斜視説明図であ
る。
【符号の説明】
1…胴部 2…紙底材 3…紙蓋材 4…充填口 5…易破壊性シール材 6…飲み口 7…イージーピール性シール材 50…充填口シール材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙積層材料からなり両端が開口した胴部
    と、この胴部の両端の開口のうち、一方の開口を閉鎖す
    る紙底材と、他方の開口を閉鎖する紙蓋材とからなり、
    前記紙底材には液体内容物を充填する充填口が穿設され
    ているとともにこの充填口が易破壊性シール材により閉
    鎖され、前記紙蓋材には飲み口が穿設されているととも
    にこの飲み口がイージーピール性シール材により閉鎖さ
    れていることを特徴とする液体用紙容器。
  2. 【請求項2】 前記易破壊性シール材を破壊することに
    より開口した前記充填口から内容物が充填され、該充填
    口が充填口シール材により再閉鎖されてなる請求項1記
    載の液体用紙容器。
  3. 【請求項3】 前記胴部を形成する前記紙積層材料、前
    記紙底材、前記紙蓋材および前記イージーピール性シー
    ル材のいずれもがバリヤー層としてシリカ蒸着ポリエチ
    レンテレフタレート(SiOx ・PET)層を含有する
    請求項1または請求項2記載の液体用紙容器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002518256A (ja) * 1998-05-29 2002-06-25 ユーピーエム−キンメネ コーポレイション 容器形成方法および包装機械、ブランクウェブならびに充填済容器
JP2009045257A (ja) 2007-08-21 2009-03-05 Dainippon Printing Co Ltd 透明蓋付き電磁調理器用容器
CN109018459A (zh) * 2018-09-18 2018-12-18 桐城市靖伦塑料有限公司 一种纸质易拉罐的加工方法
CN115180293A (zh) * 2022-06-22 2022-10-14 南京亿科人群健康研究院有限公司 一种具有存放效果的诊断试剂盒

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