JPH08216545A - 直描型平版印刷版用不感脂化処理液 - Google Patents
直描型平版印刷版用不感脂化処理液Info
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- JPH08216545A JPH08216545A JP2977995A JP2977995A JPH08216545A JP H08216545 A JPH08216545 A JP H08216545A JP 2977995 A JP2977995 A JP 2977995A JP 2977995 A JP2977995 A JP 2977995A JP H08216545 A JPH08216545 A JP H08216545A
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- desensitizing
- acid
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41N—PRINTING PLATES OR FOILS; MATERIALS FOR SURFACES USED IN PRINTING MACHINES FOR PRINTING, INKING, DAMPING, OR THE LIKE; PREPARING SUCH SURFACES FOR USE AND CONSERVING THEM
- B41N3/00—Preparing for use and conserving printing surfaces
- B41N3/08—Damping; Neutralising or similar differentiation treatments for lithographic printing formes; Gumming or finishing solutions, fountain solutions, correction or deletion fluids, or on-press development
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 静電転写方式の酸化亜鉛直描マスターにおい
て、十分な親水化力を有し、且つ保存安定性の高い直描
型平版印刷版用不感脂化処理液を提供することである。 【構成】 フェロシアンシアン塩、リン酸塩、及び２．
３〜１５重量％のオキシ酸化合物を含有し、かつｐＨ値
が２．４〜４．３の範囲である。
て、十分な親水化力を有し、且つ保存安定性の高い直描
型平版印刷版用不感脂化処理液を提供することである。 【構成】 フェロシアンシアン塩、リン酸塩、及び２．
３〜１５重量％のオキシ酸化合物を含有し、かつｐＨ値
が２．４〜４．３の範囲である。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は直描型平版印刷版用不感
脂化処理液に関し、特にカブリトナーに起因する印刷汚
れを抑制でき、更に経時保存後でも親水化力の劣化が少
ない直描型平版印刷版の不感脂化処理液に関する。
脂化処理液に関し、特にカブリトナーに起因する印刷汚
れを抑制でき、更に経時保存後でも親水化力の劣化が少
ない直描型平版印刷版の不感脂化処理液に関する。
【０００２】
【従来の技術】直描型平版印刷版（直描マスター）は、
酸化亜鉛を主成分とする画像受容層を有している。この
画像受容層中の酸化亜鉛は、トナーを受容し画像を形成
する機能と、不感脂化処理により不感脂化剤と結合し親
油性から親水性に変化することで印刷を可能にする機能
を果たしている。
酸化亜鉛を主成分とする画像受容層を有している。この
画像受容層中の酸化亜鉛は、トナーを受容し画像を形成
する機能と、不感脂化処理により不感脂化剤と結合し親
油性から親水性に変化することで印刷を可能にする機能
を果たしている。
【０００３】直描型平版印刷版は、手描き、熱転写、静
電転写等により酸化亜鉛を含有する画像受容層上に、親
油性画像が形成される。画像が形成された後、上記平版
印刷版は、すべて印刷前に非画像部の酸化亜鉛を親水性
に変えるために、版画を不感脂化処理液による処理（エ
ッチング処理）がなされる。また一般に、この不感脂化
処理液を、水で３〜１０倍に稀釈したものが、オフセッ
ト印刷を行う際の給湿液として用いられている。
電転写等により酸化亜鉛を含有する画像受容層上に、親
油性画像が形成される。画像が形成された後、上記平版
印刷版は、すべて印刷前に非画像部の酸化亜鉛を親水性
に変えるために、版画を不感脂化処理液による処理（エ
ッチング処理）がなされる。また一般に、この不感脂化
処理液を、水で３〜１０倍に稀釈したものが、オフセッ
ト印刷を行う際の給湿液として用いられている。
【０００４】不感脂化処理をする処理液としては、種々
の不感脂化処理液があり、その中でフェロシアンイオン
及びリン酸塩を主成分とするものが広く用いられてい
る。これはリン酸酸性により溶かし出されたＺｎイオン
にフェロシアンイオンが結合して、水難溶性の塩を形成
する反応を利用して非画像部を親水性に変えるものであ
る。
の不感脂化処理液があり、その中でフェロシアンイオン
及びリン酸塩を主成分とするものが広く用いられてい
る。これはリン酸酸性により溶かし出されたＺｎイオン
にフェロシアンイオンが結合して、水難溶性の塩を形成
する反応を利用して非画像部を親水性に変えるものであ
る。
【０００５】このような処理液は、湿式トナーを用いる
一般のダイレクトマスターや手書き、熱転写方式の直描
マスターでは十分な親水化性能を発揮するが、近年増え
つつあるレーザープリンターなどのように乾式トナーを
用いた静電転写方式で製版したマスターにおいては、親
水化性能が不十分でその非画像部に著しい汚れを発生し
てしまう。
一般のダイレクトマスターや手書き、熱転写方式の直描
マスターでは十分な親水化性能を発揮するが、近年増え
つつあるレーザープリンターなどのように乾式トナーを
用いた静電転写方式で製版したマスターにおいては、親
水化性能が不十分でその非画像部に著しい汚れを発生し
てしまう。
【０００６】このような製版方式では、トナー現像時に
飛散したトナーが非画像部に付着するのは避けられな
い。特に乾式トナーを用いて現像を行った場合にはその
粒径が１μｍ以上、場合によっては５μｍ以上と大き
く、この飛散カブリトナーが付着した部分は、従来の処
理液ではその上部を親水化するのが難しいため、印刷時
に著しいカブリ汚れが発生してしまう。
飛散したトナーが非画像部に付着するのは避けられな
い。特に乾式トナーを用いて現像を行った場合にはその
粒径が１μｍ以上、場合によっては５μｍ以上と大き
く、この飛散カブリトナーが付着した部分は、従来の処
理液ではその上部を親水化するのが難しいため、印刷時
に著しいカブリ汚れが発生してしまう。
【０００７】かかる汚れを抑制することを目的にした親
水化処理液として、フェロシアン塩とリン酸塩の比率を
ある範囲に規定したもの（特開平４−３６８８８８
号）、更に亜硫酸塩、及びキレート剤を併用したもの
（特開平５−３３８３７１号）などが検討されている。
しかしながらこれらの処理液においても、そのカブリ汚
れ防止力はいまだ十分なレベルではない。
水化処理液として、フェロシアン塩とリン酸塩の比率を
ある範囲に規定したもの（特開平４−３６８８８８
号）、更に亜硫酸塩、及びキレート剤を併用したもの
（特開平５−３３８３７１号）などが検討されている。
しかしながらこれらの処理液においても、そのカブリ汚
れ防止力はいまだ十分なレベルではない。
【０００８】更に、不感脂化処理液が経時保存された場
合にはフェロシアン塩の分解及びそれに起因する沈澱の
発生が起こり、親水化力が低下し、より著しいカブリ汚
れが生じてしまう。
合にはフェロシアン塩の分解及びそれに起因する沈澱の
発生が起こり、親水化力が低下し、より著しいカブリ汚
れが生じてしまう。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、静電転写方式の酸化亜鉛直描マスターにおいて、十
分な親水化力を有し、且つ保存安定性の高い直描型平版
印刷版用不感脂化処理液を提供することである。
は、静電転写方式の酸化亜鉛直描マスターにおいて、十
分な親水化力を有し、且つ保存安定性の高い直描型平版
印刷版用不感脂化処理液を提供することである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前述のご
とき不感脂化処理液のカブリトナーに対する親水化力の
向上、および安定性の改善を達成すべく、不感脂化処理
液の組成とそれによって得られる印刷原版の性質につい
て鋭意検討を重ねた結果、ここに優れた不感脂化力を有
し、長期保存下でも沈澱が発生しにくく、親水化力の劣
化の少ない不感脂化処理液を得ることに成功し、本発明
を完成したのである。
とき不感脂化処理液のカブリトナーに対する親水化力の
向上、および安定性の改善を達成すべく、不感脂化処理
液の組成とそれによって得られる印刷原版の性質につい
て鋭意検討を重ねた結果、ここに優れた不感脂化力を有
し、長期保存下でも沈澱が発生しにくく、親水化力の劣
化の少ない不感脂化処理液を得ることに成功し、本発明
を完成したのである。
【００１１】即ち、本発明は、フェロシアンシアン塩、
リン酸塩、及び２．３〜１５重量％のオキシ酸化合物を
含有し、かつｐＨ値が２．４〜４．３の範囲である直描
型平版印刷版用不感脂化処理液によって達成することが
できる。本発明の不感脂化処理液を用いて、酸化亜鉛を
用いた直描型マスター製版物をエッチング処理し、かつ
給湿液として上記不感脂化処理液を３〜１０倍に希釈し
たものを用いて印刷することによって、粒径の大きな乾
式トナーを用いて製版した直描マスターのカブリトナー
に起因する印刷汚れを防止し、しかも画像部のインキ着
肉性が良好な印刷を行うことが可能になった。
リン酸塩、及び２．３〜１５重量％のオキシ酸化合物を
含有し、かつｐＨ値が２．４〜４．３の範囲である直描
型平版印刷版用不感脂化処理液によって達成することが
できる。本発明の不感脂化処理液を用いて、酸化亜鉛を
用いた直描型マスター製版物をエッチング処理し、かつ
給湿液として上記不感脂化処理液を３〜１０倍に希釈し
たものを用いて印刷することによって、粒径の大きな乾
式トナーを用いて製版した直描マスターのカブリトナー
に起因する印刷汚れを防止し、しかも画像部のインキ着
肉性が良好な印刷を行うことが可能になった。
【００１２】従来オキシ酸化合物が、フェロシアン塩お
よびリン酸塩を主成分とする不感脂化処理液に添加され
た例はあるが、その目的はｐＨ緩衝剤としてであり、そ
の添加量は高々１重量％程度であった。本発明者等は、
オキシ酸を従来の概念を越えて多量に添加することによ
り、上述のような特殊な効果が得られることを見いだし
たのである。
よびリン酸塩を主成分とする不感脂化処理液に添加され
た例はあるが、その目的はｐＨ緩衝剤としてであり、そ
の添加量は高々１重量％程度であった。本発明者等は、
オキシ酸を従来の概念を越えて多量に添加することによ
り、上述のような特殊な効果が得られることを見いだし
たのである。
【００１３】本発明の作用の機構は、明らかではない
が、低ｐＨすなわち水素イオン濃度が高いため、多量に
Ｚｎイオンが溶かし出され、従って形成される親水化物
の量が多いこと、およびＺｎイオンに対して配位力が比
較的強いオキシ酸分子によって一時的なキレート反応が
起こり、フェロシアンイオンとの親水化物沈澱形成反応
がわずかに遅延されること、及びこの遅延効果によって
非画像部のみならずカブリトナー上部にも、親水化物の
析出が可能になったこと、などの相乗効果により、カブ
リ汚れが抑制できるようになったものと推定される。
が、低ｐＨすなわち水素イオン濃度が高いため、多量に
Ｚｎイオンが溶かし出され、従って形成される親水化物
の量が多いこと、およびＺｎイオンに対して配位力が比
較的強いオキシ酸分子によって一時的なキレート反応が
起こり、フェロシアンイオンとの親水化物沈澱形成反応
がわずかに遅延されること、及びこの遅延効果によって
非画像部のみならずカブリトナー上部にも、親水化物の
析出が可能になったこと、などの相乗効果により、カブ
リ汚れが抑制できるようになったものと推定される。
【００１４】また、フェロシアンイオンの分解によって
発生し、経時保存時の沈澱発生、及び親水化力低下の原
因となるＦｅ3+、またはＦｅ2+イオンが多量のオキシ酸
化合物のキレート効果によりマスクされるために、経時
保存時の安定性においても向上効果があるものと考えら
れる。
発生し、経時保存時の沈澱発生、及び親水化力低下の原
因となるＦｅ3+、またはＦｅ2+イオンが多量のオキシ酸
化合物のキレート効果によりマスクされるために、経時
保存時の安定性においても向上効果があるものと考えら
れる。
【００１５】本発明に用いられるオキシ化合物は、１分
子内にカルボキシル基と水酸基とを有する化合物であ
り、下記一般式〔Ｉ〕で示される化合物である。 一般式〔Ｉ〕 （ＨＯ）m −Ｒ−（ＣＯＯＨ）n 式中、Ｒは、アルキル、アルケニル、アリール、アラル
キル等の有機残基を表す。ｎ、ｍは１０以下の整数を表
す。
子内にカルボキシル基と水酸基とを有する化合物であ
り、下記一般式〔Ｉ〕で示される化合物である。 一般式〔Ｉ〕 （ＨＯ）m −Ｒ−（ＣＯＯＨ）n 式中、Ｒは、アルキル、アルケニル、アリール、アラル
キル等の有機残基を表す。ｎ、ｍは１０以下の整数を表
す。
【００１６】上記式〔Ｉ〕の具体例として、脂肪族オキ
シ酸は、例えば、グリコール酸〔ＨＯＣＨ2 ＣＯＯ
Ｈ〕、乳酸〔ＣＨ3 ＣＨ（ＯＨ）ＣＯＯＨ〕、ヒドロア
クリル酸〔ＨＯＣＨ2 ＣＨ2 ＣＯＯＨ〕、α−オキシ酪
酸〔ＣＨ3 ＣＨ2 ＣＨ（ＯＨ）ＣＯＯＨ〕、グリセリン
酸〔ＨＯＣＨ2 ＣＨ（ＯＨ）ＣＯＯＨ〕、タルトロン酸
〔ＨＯＣＨ（ＣＯＯＨ）2 〕、リンゴ酸〔ＨＯＯＣＣＨ
2 ＣＨ（ＯＨ）ＣＯＯＨ〕、酒石酸〔ＨＯＯＣ（ＯＨ）
ＣＨ−ＣＨ（ＯＨ）ＣＯＯＨ〕、クエン酸〔ＨＯＯＣＣ
Ｈ2 −Ｃ（ＯＨ）（ＣＯＯＨ）−ＣＨ2 ＣＯＯＨ〕が挙
げられ、芳香族オキシ酸は、例えば、サリチル酸〔ｏ
−、ｍ−、及びｐ−：Ｃ6 Ｈ4 （ＯＨ）（ＣＯＯ
Ｈ）〕、没食子酸〔３，４，５−トリオキシ安息香
酸〕、マンデル酸〔Ｃ6 Ｈ 5 ＣＨ（ＯＨ）ＣＯＯＨ〕、
トロパ酸〔Ｃ6 Ｈ5 ＣＨ（ＣＨ2 ＯＨ）（ＣＯＯＨ）〕
が挙げられる。また、式〔Ｉ〕の具体例としてこれらの
塩であってもかまわない。
シ酸は、例えば、グリコール酸〔ＨＯＣＨ2 ＣＯＯ
Ｈ〕、乳酸〔ＣＨ3 ＣＨ（ＯＨ）ＣＯＯＨ〕、ヒドロア
クリル酸〔ＨＯＣＨ2 ＣＨ2 ＣＯＯＨ〕、α−オキシ酪
酸〔ＣＨ3 ＣＨ2 ＣＨ（ＯＨ）ＣＯＯＨ〕、グリセリン
酸〔ＨＯＣＨ2 ＣＨ（ＯＨ）ＣＯＯＨ〕、タルトロン酸
〔ＨＯＣＨ（ＣＯＯＨ）2 〕、リンゴ酸〔ＨＯＯＣＣＨ
2 ＣＨ（ＯＨ）ＣＯＯＨ〕、酒石酸〔ＨＯＯＣ（ＯＨ）
ＣＨ−ＣＨ（ＯＨ）ＣＯＯＨ〕、クエン酸〔ＨＯＯＣＣ
Ｈ2 −Ｃ（ＯＨ）（ＣＯＯＨ）−ＣＨ2 ＣＯＯＨ〕が挙
げられ、芳香族オキシ酸は、例えば、サリチル酸〔ｏ
−、ｍ−、及びｐ−：Ｃ6 Ｈ4 （ＯＨ）（ＣＯＯ
Ｈ）〕、没食子酸〔３，４，５−トリオキシ安息香
酸〕、マンデル酸〔Ｃ6 Ｈ 5 ＣＨ（ＯＨ）ＣＯＯＨ〕、
トロパ酸〔Ｃ6 Ｈ5 ＣＨ（ＣＨ2 ＯＨ）（ＣＯＯＨ）〕
が挙げられる。また、式〔Ｉ〕の具体例としてこれらの
塩であってもかまわない。
【００１７】本発明において、好ましいオキシ酸化合物
は、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸であり、特に好
ましくはクエン酸、酒石酸である。本発明において、オ
キシ酸化合物の添加量は、２．３〜１５重量％であり、
好ましくは２．５〜８重量％である。オキシ酸化合物の
添加量が２．３重量％以上であると、カブリ汚れ防止力
の点で好ましい。
は、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸であり、特に好
ましくはクエン酸、酒石酸である。本発明において、オ
キシ酸化合物の添加量は、２．３〜１５重量％であり、
好ましくは２．５〜８重量％である。オキシ酸化合物の
添加量が２．３重量％以上であると、カブリ汚れ防止力
の点で好ましい。
【００１８】本発明においてｐＨ値の制御は特に重要
で、好ましくは２．４〜４．３の範囲、特に好ましくは
３．０〜４．０の範囲、更に好ましくは３．５〜３．８
の範囲内にあることが重要である。ｐＨ値が４．３を上
回るとカブリ汚れ防止効果は少なく、一方２．４を下回
ると印刷機上でのトラブル（ローラーストリップ、イン
キの過乳化など）が発生しやすく、また処理液の経時安
定性も低下し好ましくない。
で、好ましくは２．４〜４．３の範囲、特に好ましくは
３．０〜４．０の範囲、更に好ましくは３．５〜３．８
の範囲内にあることが重要である。ｐＨ値が４．３を上
回るとカブリ汚れ防止効果は少なく、一方２．４を下回
ると印刷機上でのトラブル（ローラーストリップ、イン
キの過乳化など）が発生しやすく、また処理液の経時安
定性も低下し好ましくない。
【００１９】ｐＨ調整剤として、ｐＨ緩衝剤およびｐＨ
調節剤としての有機、無機の塩類および酸類、具体的に
は水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アンモニア等を
用いることができる。本発明に用いられるフェロシアン
塩は、カリウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩のい
ずれであってもよく、またそれらの混合物であってもよ
い。フェロシアン塩の添加量は、特に限定されるもので
はないが、好ましくは不感脂化処理液中に０．５〜１０
重量％で特に好ましくは１〜７重量％である。
調節剤としての有機、無機の塩類および酸類、具体的に
は水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アンモニア等を
用いることができる。本発明に用いられるフェロシアン
塩は、カリウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩のい
ずれであってもよく、またそれらの混合物であってもよ
い。フェロシアン塩の添加量は、特に限定されるもので
はないが、好ましくは不感脂化処理液中に０．５〜１０
重量％で特に好ましくは１〜７重量％である。
【００２０】フェロシアン塩の添加量が０．５重量％未
満では親水化力が不十分であり、また、１０重量％を越
えても特に問題はないが不経済である。本発明に用いら
れるリン酸塩は、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、
リン酸アンモニウムのいずれであってもよくまた１塩基
性塩、２塩基性塩、３塩基性塩のいずれであっても構わ
ない。またそれらの混合物であってもよい。
満では親水化力が不十分であり、また、１０重量％を越
えても特に問題はないが不経済である。本発明に用いら
れるリン酸塩は、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、
リン酸アンモニウムのいずれであってもよくまた１塩基
性塩、２塩基性塩、３塩基性塩のいずれであっても構わ
ない。またそれらの混合物であってもよい。
【００２１】リン酸塩の添加量は、特に限定されるもの
ではないが、好ましくは不感脂化処理液中１〜２５重量
％、特に好ましくは３〜１５重量％である。リン酸塩の
添加量が１重量％未満では親水化力が不十分であり、ま
た、２５重量％を越えても特に問題はないが不経済であ
る。本発明はキレート剤を更に用いてもよく、用いられ
るキレート剤は、不感脂化処理液の劣化を促進する鉄イ
オンを封鎖する作用を有するものである。本発明に用い
られるキレート剤としては、特にアミノカルボン酸系の
化合物が有効であり、その代表的なものとしては、エチ
レンジアミンテトラ酢酸、またはそのナトリウム、カリ
ウム、アンモニウム塩などがある。処理液中のキレート
剤の濃度は０．５〜１０ｇ／リットルの範囲内にあるこ
とが好ましい。キレート剤の添加量が０．５ｇ／リット
ル未満では、得られる不感脂化処理液の安定化効果が不
十分になることがあり、またそれが１０ｇ／リットルを
越えると汚れ性能に悪影響を及ぼす。
ではないが、好ましくは不感脂化処理液中１〜２５重量
％、特に好ましくは３〜１５重量％である。リン酸塩の
添加量が１重量％未満では親水化力が不十分であり、ま
た、２５重量％を越えても特に問題はないが不経済であ
る。本発明はキレート剤を更に用いてもよく、用いられ
るキレート剤は、不感脂化処理液の劣化を促進する鉄イ
オンを封鎖する作用を有するものである。本発明に用い
られるキレート剤としては、特にアミノカルボン酸系の
化合物が有効であり、その代表的なものとしては、エチ
レンジアミンテトラ酢酸、またはそのナトリウム、カリ
ウム、アンモニウム塩などがある。処理液中のキレート
剤の濃度は０．５〜１０ｇ／リットルの範囲内にあるこ
とが好ましい。キレート剤の添加量が０．５ｇ／リット
ル未満では、得られる不感脂化処理液の安定化効果が不
十分になることがあり、またそれが１０ｇ／リットルを
越えると汚れ性能に悪影響を及ぼす。
【００２２】本発明の不感脂化処理液中には、上記の成
分の他に、濡れ剤、保湿剤、着色剤、防腐剤等を、不感
脂化処理液の重量に対して適宜用いることができる。
分の他に、濡れ剤、保湿剤、着色剤、防腐剤等を、不感
脂化処理液の重量に対して適宜用いることができる。
【００２３】
【実施例】下記実施例により、本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらによって限定されるものでは
ない。 実施例１．不感脂化処理液を下記のように調整した。
明するが、本発明はこれらによって限定されるものでは
ない。 実施例１．不感脂化処理液を下記のように調整した。
【００２４】 成 分 重 量 フェロシアンカリウム ２５ｇ リン酸−アンモニウム ９０ｇ クエン酸 ３０ｇ ＥＤＴＡ−２Ｎａ １．５ｇ （エチレンジアミン４酢酸２ナトリウム） ＮＨ3 で ｐＨ＝３．５ 水を加えて 全量を１ｋｇとした。
【００２５】市販のオフセットマスター上に東芝製レー
ザープリンター（商標：ＴＮ−７２７０）を用いて直
接、版面上にトナー画像を形成した製版物を得た。次い
で上記不感脂化処理液をリコー社製のエッチングプロセ
ッサーに満たし、上記の製版物を２回エッチング処理を
施して刷版とした。上記刷版を、ＡＭ社製２８５０Ｎ型
印刷機に装填し、上記不感脂化処理液を６倍に希釈した
ものを湿し水として用いて印刷したところカブリトナー
に起用する汚れのない良好な印刷物が得られた。
ザープリンター（商標：ＴＮ−７２７０）を用いて直
接、版面上にトナー画像を形成した製版物を得た。次い
で上記不感脂化処理液をリコー社製のエッチングプロセ
ッサーに満たし、上記の製版物を２回エッチング処理を
施して刷版とした。上記刷版を、ＡＭ社製２８５０Ｎ型
印刷機に装填し、上記不感脂化処理液を６倍に希釈した
ものを湿し水として用いて印刷したところカブリトナー
に起用する汚れのない良好な印刷物が得られた。
【００２６】またこの不感脂化液をガラスびん中に入れ
て明室内で３カ月間放置したところ、沈殿は生じず、不
感脂化力にも変化がないことが確認された。また、実施
例２〜５及び比較例１〜４は、不感脂化処理液を下記の
ように調整した他は実施例１と同様に不感脂化処理液の
性能を調べた。
て明室内で３カ月間放置したところ、沈殿は生じず、不
感脂化力にも変化がないことが確認された。また、実施
例２〜５及び比較例１〜４は、不感脂化処理液を下記の
ように調整した他は実施例１と同様に不感脂化処理液の
性能を調べた。
【００２７】実施例２ フェロシアンカリウム ２０ｇ リン酸−カリウム １００ｇ クエン酸 ２５ｇ ＥＤＴＡ−２Ｎａ １ｇ ＮＨ3 で調整 ｐＨ＝３．８ 水を加えて 全量を１ｋｇとした。 実施例３ フェロシアン化カリウム ３０ｇ リン酸−アンモニウム １１０ｇ 酒石酸 ３５ｇ ＥＤＴＡ−２Ｎａ １．５ｇ グリセリン １００ｇ ＮＨ3 で調整 ｐＨ＝３．７ 水を加えて 全量を１ｋｇとした。 実施例４ フェロシアン化ナトリウム ４０ｇ リン酸−カリウム １４０ｇ リンゴ酸 ５５ｇ ＥＤＴＡ−２Ｎａ １ｇ ＮＨ3 で調整 ｐＨ＝３．６ 水を加えて 全量を１Ｋｇとした。 実施例５ フェロシアン化カリウム ５０ｇ リン酸−ナトリウム ７０ｇ 乳酸 ４５ｇ グリセリン ５０ｇ ＮＨ3 で調整 ｐＨ＝３．５ 水を加えて 全量を１ｋｇとした。
【００２８】比較例１ フェロシアン化カリウム ２５ｇ リン酸−アンモニウム ９０ｇ クエン酸 １５ｇ ＮＨ3 で調整 ｐＨ＝３．５ 水を加えて 全量を１ｋｇとした。 比較例２ フェロシアン化カリウム １６ｇ リン酸−アンモニウム １２０ｇ 亜硫酸ナトリウム １０ｇ ＥＤＴＡ−２Ｎａ １．５ｇ クエン酸 １０ｇ ＮＨ3 で調整 ｐＨ＝３．８ 水を加えて 全量を１ｋｇとした。 比較例３ フェロシアン化カリウム ２０ｇ リン酸−アンモニウム １００ｇ ＥＤＴＡ−２Ｎａ １．０ｇ クエン酸 ２５ｇ ＮＨ3 で調整 ｐＨ＝４．４ 水を加えて 全量を１ｋｇとした。 比較例４ フェロシアン化カリウム ３０ｇ リン酸−アンモニウム １７０ｇ ＥＤＴＡ−２Ｎａ １．５ｇ ＮＨ3 で調整 ｐＨ＝３．７ 水を加えて 全量を１ｋｇとした。
【００２９】以上の実施例１〜５、及び比較例１〜４の
結果を下記の表１にまとめて示した。
結果を下記の表１にまとめて示した。
【００３０】
【表１】 経時での Ｎｏ． カブリ汚れ 汚れ性能劣化 沈殿発生 実施例１ ○ ○ ○△ 実施例２ ○ ○ ○ 実施例３ ○ ○ ○ 実施例４ ○ ○ ○ 実施例５ ○ ○ ○ 比較例１ × × △ 比較例２ △× × ×× 比較例３ ×× ×× ○ 比較例４ ×× ×× ×
【００３１】表１中に記載の評価の内容を記載する。 ○ ：汚れが全く見えない ○△：注意して見ると汚れが微かに見えるが、問題にな
らないレベルである △ ：注意して見ると汚れがわかる △×：一見して汚れがわかる × ：汚れレベルが著しく悪い
らないレベルである △ ：注意して見ると汚れがわかる △×：一見して汚れがわかる × ：汚れレベルが著しく悪い
【００３２】表１の結果からわかるように本発明による
適度なｐＨ値および多量のオキシ酸を含有する不感脂化
処理液（実施例１〜５）はカブリ汚れの発生がなく非常
に優れた印刷性能を示し、経時での性能劣化も起きなか
った。しかしオキシ酸を含まないものあるいは添加量が
少ないものやｐＨ値が本発明の範囲をはずれるものはカ
ブリ汚れの発生や経時での沈澱及び汚れ性能劣化が発生
した。
適度なｐＨ値および多量のオキシ酸を含有する不感脂化
処理液（実施例１〜５）はカブリ汚れの発生がなく非常
に優れた印刷性能を示し、経時での性能劣化も起きなか
った。しかしオキシ酸を含まないものあるいは添加量が
少ないものやｐＨ値が本発明の範囲をはずれるものはカ
ブリ汚れの発生や経時での沈澱及び汚れ性能劣化が発生
した。
【００３３】
【発明の効果】本発明は、粒径の大きいトナーを用いた
静電転写方式の酸化亜鉛直描マスターにおいて、十分な
親水化力を有し、且つ保存安定性の高い直描型平版印刷
版用不感脂化処理液を提供することができる。
静電転写方式の酸化亜鉛直描マスターにおいて、十分な
親水化力を有し、且つ保存安定性の高い直描型平版印刷
版用不感脂化処理液を提供することができる。
Claims (1)
- 【請求項１】 フェロシアンシアン塩、リン酸塩、及び
２．３〜１５重量％のオキシ酸化合物を含有し、かつｐ
Ｈ値が２．４〜４．３の範囲である直描型平版印刷版用
不感脂化処理液。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2977995A JPH08216545A (ja) | 1995-02-17 | 1995-02-17 | 直描型平版印刷版用不感脂化処理液 |
| EP96102295A EP0727325A1 (en) | 1995-02-17 | 1996-02-15 | Desensitizing solution for direct imaging lithographic printing plate |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2977995A JPH08216545A (ja) | 1995-02-17 | 1995-02-17 | 直描型平版印刷版用不感脂化処理液 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08216545A true JPH08216545A (ja) | 1996-08-27 |
Family
ID=12285511
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2977995A Pending JPH08216545A (ja) | 1995-02-17 | 1995-02-17 | 直描型平版印刷版用不感脂化処理液 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| EP (1) | EP0727325A1 (ja) |
| JP (1) | JPH08216545A (ja) |
Family Cites Families (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5018802B1 (ja) * | 1970-03-20 | 1975-07-02 | ||
| GB1480081A (en) * | 1973-09-18 | 1977-07-20 | Ricoh Kk | Methods of producing printing masters by spark-recording |
| US4116698A (en) * | 1975-12-19 | 1978-09-26 | Ricoh Co., Ltd. | Ferrocyanate treating liquid for offset master |
| JPS5825994A (ja) * | 1981-08-07 | 1983-02-16 | Ricoh Co Ltd | 平版印刷用原版 |
| JPS627596A (ja) * | 1985-07-04 | 1987-01-14 | Fuji Photo Film Co Ltd | 印刷用湿し水 |
| JPS62261490A (ja) * | 1986-05-08 | 1987-11-13 | Ricoh Co Ltd | 直描型平版印刷用原板の不感脂化処理方法 |
-
1995
- 1995-02-17 JP JP2977995A patent/JPH08216545A/ja active Pending
-
1996
- 1996-02-15 EP EP96102295A patent/EP0727325A1/en not_active Withdrawn
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| EP0727325A1 (en) | 1996-08-21 |
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