JPH08216423A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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Publication number
JPH08216423A
JPH08216423A JP2445295A JP2445295A JPH08216423A JP H08216423 A JPH08216423 A JP H08216423A JP 2445295 A JP2445295 A JP 2445295A JP 2445295 A JP2445295 A JP 2445295A JP H08216423 A JPH08216423 A JP H08216423A
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JP
Japan
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ink
recording apparatus
ink tank
jet recording
opening
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Pending
Application number
JP2445295A
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English (en)
Inventor
Takeshi Iwasaki
武史 岩崎
Hiroyuki Inoue
博行 井上
Soichi Hiramatsu
壮一 平松
Hitoshi Nakamura
仁志 中村
Takashi Nojima
隆司 野島
Hideaki Kawakami
英明 川上
Hideki Yamaguchi
秀樹 山口
Akira Kida
朗 木田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication of JPH08216423A publication Critical patent/JPH08216423A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成のままでコストの増加を必要とせ
ずに、廃インクタンクの開口部から滲み出すインクの広
がりによりメンテナンス作業性を低下させることのない
インクジェット記録装置を提供すること。 【構成】 インクを吸収するインク保持部材であるイン
ク吸収体30a〜30dが、記録ヘッドに対向して設け
られるプラテンと一体化して設けられたインクタンクの
外装となるベース20内に収容され、インク吸収体30
a〜30dを覆うようにベース20の開口部を薄い樹脂
でできた蓋部であるカバー40によって閉じる構成とな
っている。さらに、ベース20の開口部の端面はインク
タンク設置面である下ケース60に密着しており、下ケ
ース60にはベース20の開口部とカバー40との隙間
の近傍に沿って溝が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクを吐出して記録
媒体に記録を行うインクジェット記録装置に関し、特
に、インクを収容するインクタンクを持つインクジェッ
ト記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、記録媒体に対して記録を行う
記録方式には、ワイヤードット方式、感熱方式、熱転写
方式、および電子写真式など、数々の形態が提案されて
いる。その中でも、記録素子上に配置された吐出口(ノ
ズル)からインクを吐出させて記録媒体上に記録を行う
インクジェット記録方式の記録ヘッドを具備したノンイ
ンパクト記録方式としての記録装置(以下、「インクジ
ェット記録装置」と称す)は、低騒音、高密度かつ高速
な記録動作が可能である。また、上述したインクジェッ
ト記録装置は、装置の小型化が可能であり、ランニング
コストが安く、さらに、複数色のインクを用いたカラー
画像記録の対応も可能である。中でも、記録媒体の副方
向に多数の吐出口を配列したラインタイプの記録ヘッド
を使用したライン型の記録装置は、記録の一層の高速化
が可能である。
【0003】上記の利点を利用して、インクジェット記
録装置は、情報処理システムの出力手段である複写機、
ファクシミリ、電子タイプライタ、ワードプロセッサお
よびワークステーションなどの出力端末としてのプリン
タ、あるいはパーソナルコンピュータ、ホストコンピュ
ータ、光ディスク装置およびビデオ装置などに具備され
るハンディまたはポータブルプリンタとして利用され、
かつ商品化されている。
【0004】一方、記録ヘッドのノズルからインクを吐
出させるためのエネルギーを発生するエネルギー素子と
しては、ピエゾ素子などの電気機械変換体を用いるも
の、レーザなどの電磁波を照射して発熱させ、この発熱
による作用でインク滴を吐出させるもの、あるいは発熱
抵抗体を有する電気熱変換素子によって液体を加熱させ
るものなどがある。
【0005】その中でも熱エネルギーを利用してインク
滴を吐出させる方式を採用しているインクジェット記録
方式の記録ヘッドは、ノズルを高密度に配列することが
できるため、高解像度の記録をすることが可能である。
特に、電気熱変換素子をエネルギー発生素子として用い
た記録ヘッドは、小型化も容易であり、かつ最近の半導
体分野における技術の進歩と信頼性の向上が著しいIC
技術やマイクロ加工技術の長所を十二分に活用できると
ともに、高密度実装化が容易で製造コストが安価であ
る。
【0006】インクジェット記録装置は、適用されるシ
ステム等の固有の機能、使用形態に対応した構成をと
る。
【0007】図4は、インクジェット記録装置の一般構
成例を示す図である。
【0008】図4に示すインクジェット記録装置は、記
録媒体90を送るためのピックアップローラ83および
搬送ローラ85と、記録媒体90に記録を行う記録手段
である記録ヘッド81と、記録ヘッド81が搭載されて
いるキャリッジ82と、フレーム89に両端が固定さ
れ、キャリッジ82を記録媒体90の搬送方向と直交す
る方向で、かつ、記録媒体90の面に平行な方向に摺動
可能に支持するガイドシャフト84と、キャリッジ82
をガイドシャフト84に沿って直線方向に往復移動させ
るためのキャリッジ駆動ベルト87およびキャリッジ駆
動モータ86と、ベース20とを少なくとも備えてい
る。
【0009】また、記録領域外には、記録ヘッド81の
安定したインク吐出を維持するための回復機構88が設
けられている。
【0010】上記構成にて、ピックアップローラ83お
よび搬送ローラ85が回転すると、記録媒体90が引き
込まれて記録ヘッド81のインク吐出面と対向する位置
に送られる。そこで、キャリッジ駆動モータ86が駆動
することでキャリッジ駆動ベルト87が回転し、キャリ
ッジ82がガイドシャフト84に沿って直線方向に往復
移動される。これと同時に、キャリッジ82に装着され
た記録ヘッド81から記録信号に応じてインクが吐出さ
れることにより、記録媒体90にノズル数に対応した幅
の記録が行われる。
【0011】そして、1行分の記録が終了すると、所定
量の紙送り(ピッチ搬送)が行われ、その後再び、停止
した被記録材に対して、次の行の画像の記録が主走査方
向に行われる。
【0012】上述した動作が繰り返し行われることによ
り、被記録材全体の記録が行われる。
【0013】上述したインクジェット記録方式では、通
常、記録ヘッド81へ供給されるインクは、インク吸収
体を内部に含むインクタンク(不図示)に収容されてお
り、インク吐出用の電気信号に基づいて記録ヘッド81
のノズル(不図示)から吐出されたインクの量に応じ
て、インクタンクから記録ヘッド81へ新たなインクが
供給される。
【0014】長期間記録動作を行わなかった場合は、記
録ヘッドのノズル内にある、インクが乾燥して、粘度の
増加や固着が引き起こってしまったり、記録を続けるう
ちにノズルの表面や内部に異物が混入してしまったりす
ることがある。いずれの場合も安定したインクの吐出が
困難になって、画像品位に悪影響を及ぼしてしまう虞れ
がある。
【0015】そのため、記録を始める前に予め一定の回
数だけインクを吐出する動作(以下、「予備吐動作」と
称す)や、記録ヘッドを外側からキャッピングしたのち
負圧をかけて強制的にノズル内のインクを排出する動作
(以下、「吸引回復動作」と称す)が行われ、安定した
インクの吐出が保たれている。予備吐動作や吸引回復動
作によって排出されたインクは、インクジェット記録装
置内にある廃インクタンク(不図示)に収容される。
【0016】上記のように、通常、インクジェット記録
装置には、記録ヘッドへインクを供給するインクタンク
の他にも、記録に使用できない廃インクを収容する廃イ
ンクタンクが設けられている。このうち廃インクタンク
は必ずしもインク吸収体でインクを保持する必要はない
が、インクジェット記録装置本体を移動、運搬するとき
に振動や衝撃により装置内にインクが飛散してしまうこ
とを防ぐため、インク吸収体を用いてインクを保持する
のが一般的である。この場合、装置の小型化、軽量化、
コストダウン等のため、廃インクタンクの封止方法はな
るべく簡単な方法が望ましい。また、想定されるインク
ジェット記録装置の寿命によっては、予備吐動作や吸引
回復動作により排出されるインクの量が多くなるが、装
置の小型化のため、廃インクタンクはなるべく余分なス
ペースをとらないことが望ましい。
【0017】上述した理由により、従来の廃インクタン
クの構成は、インクジェット記録装置の外装を除いた本
体部分にある空きスペースに、インク吸収体をその外面
が略平面状になるように配置して、樹脂等の薄いカバー
でインク吸収体を覆うように本体部分に取り付けるもの
などが考えられている。
【0018】図5は、従来の廃インクタンクの構成を説
明するための装置の断面図である。従来のインクジェッ
ト記録装置における廃インクタンクは、図5に示すよう
に、繊維を主体として構成され、インクを吸収するイン
ク保持部材であるインク吸収体530a〜530dが、
記録ヘッド81(図4参照)に対向して設けられるプラ
テン(不図示)と一体化して設けられたインクタンクの
外装となるベース520内に収容され、インク吸収体5
30a〜530dを覆うようにベース520の開口部を
薄い樹脂でできた蓋部であるカバー540によって閉じ
る構成となっている。さらに、ベース520の開口部の
端面はインクタンク設置面である下ケース560に密着
している。また、ベース520内の一部には、プラテン
面側と連通した連通孔(不図示)があり、記録ヘッド8
1(図4参照)に対して吸引回復動作を行う回復機構8
8(図4参照)と廃インクタンクが接続されている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の廃インクタンクの構成では、廃インクタンクを
収納するためのカバーと外装であるベースとの密閉性が
優れていないため、廃インクタンク内からカバーと本体
部分の隙間を通って僅かに滲み出たインクが、さらにカ
バーと外装の成す隙間全体に溜ってしまう現象が発生す
る。これにより、メンテナンス等でインクジェット記録
装置を分解する際に、カバーないし外装に付着したイン
クにより作業者の手が汚れやすいという問題点があっ
た。
【0020】また、上記問題点を解決するために廃イン
クタンクの密閉性を高めようとすると、より構成が複雑
となり、コストアップの要因となってしまう。
【0021】本発明は、上述したような従来の技術が有
する問題点に鑑みてなされたものであって、簡単な構成
のままでコストの増加を必要とせずに、廃インクタンク
の開口部から滲み出るインクの広がりによりメンテナン
ス作業性を低下させることのないインクジェット記録装
置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、内部にインク保持手段を収容し、かつ、開口
部を蓋部で閉じたインクタンクと、該開口部側の端面が
密着されて該インクタンクが設置されるインクタンク設
置面とを備えたインクジェット記録装置において、前記
インクタンク設置面または前記蓋部のいずれか一方に
は、溝が前記開口部と前記蓋部との隙間の近傍に沿って
形成されていることを特徴とする。
【0023】また、内部にインク保持手段を収容し、か
つ、開口部を蓋部で閉じたインクタンクと、該開口部側
の端面が密着されて該インクタンクが設置されるインク
タンク設置面とを備えたインクジェット記録装置におい
て、前記インクタンク設置面および前記蓋部には、溝が
前記開口部と前記蓋部との隙間の近傍に沿って形成され
ていることを特徴とする。
【0024】また、前記インクタンクの開口部を有する
面と前記インクタンク設置面とは互いに接離可能である
ことを特徴とする。
【0025】また、前記溝は、前記インクタンクの開口
部の外周の内側に形成されていることを特徴とする。
【0026】また、前記インクタンクの開口部を有する
面または前記インクタンク設置面のいずれかが前記イン
クジェット記録装置の外装部品と一体であることを特徴
とする。
【0027】また、前記インクタンクは、記録動作に使
用できないインクを収容するインクタンクであることを
特徴とする。
【0028】また、前記インクジェット記録装置の記録
ヘッドは、吐出用のエネルギーをインクに与えるための
エネルギー発生素子として、熱エネルギーを発生する電
気熱変換体を備えていることを特徴とする。
【0029】また、前記インクジェット記録装置の記録
ヘッドは、前記電気熱変換体によって印加される熱エネ
ルギーにより、インクに生ずる膜沸騰を利用して吐出口
よりインクを吐出させることを特徴とする。
【0030】
【作用】上記のように構成された本発明では、排出され
るインクの量が増大して廃インクがインクタンクから漏
れても、インクタンクの蓋部あるいはインクタンク設置
面に、インクタンクの開口部と蓋部との隙間の近傍に沿
った溝が設けられているので、インクタンクと蓋部との
隙間から滲み出る廃インクは、隙間全体に広がらず溝に
より最小限に抑えられ、メンテナンス作業性が向上され
る。
【0031】
【実施例】以下に本発明における実施例について図面を
参照して説明する。
【0032】図1は、本実施例における廃インクタンク
の構成を説明するための装置の断面図であり、また、図
2は、本実施例におけるインクジェット記録装置の構成
を示す図である。
【0033】本実施例のインクジェット記録装置におけ
る廃インクタンクは、図1に示すように、繊維を主体と
して構成され、インクを吸収するインク保持部材である
インク吸収体30a〜30dが、記録ヘッド81(図4
参照)に対向して設けられるプラテン(不図示)と一体
化して設けられたインクタンクの外装となるベース20
内に収容され、インク吸収体30a〜30dを覆うよう
にベース20の開口部を薄い樹脂でできた蓋部であるカ
バー40によって閉じる構成となっている。さらに、ベ
ース20の開口部の端面はインクタンク設置面である下
ケース60に密着しており、下ケース60にはベース2
0の開口部とカバー40との隙間の近傍に沿って幅0.
5〜2mm程度、深さ0.3〜1mm程度の溝が形成さ
れている。また、ベース20内の一部には、プラテン面
側と連通した連通孔(不図示)があり、記録ヘッド81
(図4参照)に対して吸引回復動作を行う回復機構88
(図4参照)と廃インクタンクが接続されている。
【0034】また、溝50のなす外周形状は、図2に示
すように、カバー40のなす外周形状にほぼ相似した形
であり、全周においてベース20(図1参照)を下ケー
ス60(図1参照)に組み付ける時に、カバー40の外
周の内側に収まるように配置されている。
【0035】図1に示した廃インクタンクが採用された
インクジェット記録装置において電気信号命令により記
録ヘッドに対し予備吐動作が行われる場合、図4に示す
キャリッジ駆動モータ86によりキャリッジ82が回復
機構88上に移動され、記録ヘッド81に対し予備吐動
作が行われる。また、電気信号命令により記録ヘッド8
1に対し吸引回復動作が行われる場合、キャリッジ駆動
モータ86によりキャリッジ82が回復機構88上に移
動され、回復機構88によって強制的に、記録ヘッド8
1のノズル内のインクを排出する吸引回復動作が実行さ
れる。予備吐動作、吸引回復動作によって回復機構88
に吐出あるいは吸引されたインクは、ベース20上の連
通孔を通って廃インクタンクを構成するインク吸収体3
0a〜30d(図1参照)に拡散、収容される。
【0036】次に、本実施例における廃インクタンクへ
のインクの収容動作時に発生する現象について図1を参
照して説明する。
【0037】予備吐動作、吸引回復動作によって回復機
構88(図4参照)に吐出あるいは吸引されたインク
は、ベース20上の連通孔を通って廃インクタンクに収
容される。廃インクタンクに収容されたインクの量が多
くなってくると、吸収体30a〜30dに保持されたイ
ンクの一部がベース20とカバー40との隙間70を通
り、滲み出してくる。このとき、滲み出したインクはカ
バー40と下ケース90の成す隙間全体に広がろうとす
るが、溝50の部分でインクの流れが遮られ、それ以上
内側へ流れ込むことはなくなる。
【0038】さらに、実験によれば、本実施例による溝
50を設けたインクジェット記録装置は、想定される各
方向への振動および衝撃によっても、滲み出したインク
が溝50を越えてカバー40の中央方向へ伝播する現象
は見られず、メンテナンス分解時にもカバー40表面に
作業に支障をきたすようなインクの付着は発生しないこ
とが確認された。
【0039】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
の改良、変形ができるのはもちろんである。例えば、本
実施例では溝50を外装部品である下ケース90上に設
けたが、カバー40の肉厚が十分であればカバー40側
に溝を設けることや、下ケース90とカバー40の両側
に設けることもできる。また、廃インクタンクのベース
20がプラテン側でなく、下ケース90などの外装部品
側と一体に形成されていても、同様の構成をとることに
より、同様の効果を得ることができる。さらに、インク
タンクが記録ヘッドにインクを供給するための供給イン
クタンクである場合にも、開口部を有する面に密着する
インクタンク設置面が存在すれば、同様の構成をとるこ
とが可能である。また、溝50は幾重になっていてもか
まわない。
【0040】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記
録を行うインクジェット方式の記録ヘッド、記録装置に
おいて、優れた効果をもたらすものである。
【0041】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた液体(イ
ンク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0042】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、更に優れた記録を行なうことができる。
【0043】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を
開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含ま
れるものである。
【0044】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
としても本発明は有効である。
【0045】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよいが、本発明は、上述した効果を
一層有効に発揮することができる。
【0046】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも
本発明は有効である。
【0047】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング
手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこ
れとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる
予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モード
を行うことも安定した記録を行うために有効である。
【0048】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
もよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極
めて有効である。
【0049】以上説明した本発明の実施例においては、
インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で
固化するインクであって、室温で軟化するもの、もしく
は液体であるもの、あるいは上述のインクジェット方式
ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであれば良い。
【0050】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで防止するか、またはイン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとし
て吐出するものや、記録媒体に到達する時点では既に固
化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初め
て液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能で
ある。このような場合インクは、特開昭54−5684
7号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状ま
たは固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対
して対向するような形態としても良い。本発明において
は、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述
した膜沸騰方式を実行するものである。
【0051】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、ワードプロセッサやコンピュータ等の情報
処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けら
れるものの他、リーダと組み合せた複写装置、さらには
送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの
であってもよい。
【0052】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0053】請求項1に記載のものにおいては、インク
タンク設置面または蓋部のいずれか一方に、溝がインク
タンク開口部と蓋部との隙間の近傍に沿って形成されて
いるため、排出されるインクの量が増大して廃インクが
インクタンクから漏れた場合でも、簡単な構成のまま、
コストの増加を必要とせずに、インクタンク内から滲み
出たインクの広がりを最小限に抑えることができ、メン
テナンス作業性を向上させることができる。
【0054】請求項2に記載のものにおいては、インク
タンク設置面および蓋部に、溝がインクタンク開口部と
蓋部との隙間の近傍に沿って形成されているため、請求
項1に記載のものと同様に奏する。
【0055】請求項3に記載のものにおいては、請求項
1に記載のものと同様に奏する。
【0056】請求項4に記載のものにおいては、請求項
1に記載のものと同様に奏する。
【0057】請求項5に記載のものにおいては、請求項
1に記載のものと同様に奏する。
【0058】請求項6に記載のものにおいては、請求項
1に記載のものと同様に奏する。
【0059】請求項7に記載のものにおいては、記録ヘ
ッドがインク吐出用の熱エネルギーを発生するための電
気熱変換体を備えているため、特に応答性の優れたイン
クの吐出が達成できる。
【0060】請求項8に記載のものにおいては、記録手
段が電気熱変換体によって印加される熱エネルギーによ
り、インクに生ずる膜沸騰を利用して吐出口よりインク
を吐出させる機能を有するため、請求項8に記載のもの
と同様に奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における廃インクタンクの構
成を説明するための装置の断面図である。
【図2】本発明の一実施例におけるインクジェット記録
装置の構成を示す図である。
【図3】インクジェット記録装置全体の斜視図である。
【図4】インクジェット記録装置の一般構成例を示す図
である。
【図5】従来の廃インクタンクの構成を説明するための
装置の断面図である。
【符号の説明】
20 ベース 30a〜30d インク吸収体 40 カバー 50 溝 60 下ケース 70 隙間 81 記録ヘッド 82 キャリッジ 83 ピックアップローラ 84 ガイドシャフト 85 搬送ローラ 86 キャリッジ駆動ローラ 87 キャリッジ駆動ベルト 88 回復機構 89 フレーム 90 記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 仁志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 野島 隆司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 川上 英明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 山口 秀樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 木田 朗 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部にインク保持手段を収容し、かつ、
    開口部を蓋部で閉じたインクタンクと、該開口部側の端
    面が密着されて該インクタンクが設置されるインクタン
    ク設置面とを備えたインクジェット記録装置において、 前記インクタンク設置面または前記蓋部のいずれか一方
    には、溝が前記開口部と前記蓋部との隙間の近傍に沿っ
    て形成されていることを特徴とするインクジェット記録
    装置。
  2. 【請求項2】 内部にインク保持手段を収容し、かつ、
    開口部を蓋部で閉じたインクタンクと、該開口部側の端
    面が密着されて該インクタンクが設置されるインクタン
    ク設置面とを備えたインクジェット記録装置において、 前記インクタンク設置面および前記蓋部には、溝が前記
    開口部と前記蓋部との隙間の近傍に沿って形成されてい
    ることを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のインク
    ジェット記録装置において、 前記インクタンクの開口部を有する面と前記インクタン
    ク設置面とは互いに接離可能であることを特徴とするイ
    ンクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    のインクジェット記録装置において、 前記溝は、前記インクタンクの開口部の外周の内側に形
    成されていることを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    のインクジェット記録装置において、 前記インクタンクの開口部を有する面または前記インク
    タンク設置面のいずれかが前記インクジェット記録装置
    の外装部品と一体であることを特徴とするインクジェッ
    ト記録装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載
    のインクジェット記録装置において、 前記インクタンクは、記録動作に使用できないインクを
    収容するインクタンクであることを特徴とするインクジ
    ェット記録装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載
    のインクジェット記録装置において、 前記インクジェット記録装置の記録ヘッドは、吐出用の
    エネルギーをインクに与えるためのエネルギー発生素子
    として、熱エネルギーを発生する電気熱変換体を備えて
    いることを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載
    のインクジェット記録装置において、 前記インクジェット記録装置の記録ヘッドは、前記電気
    熱変換体によって印加される熱エネルギーにより、イン
    クに生ずる膜沸騰を利用して吐出口よりインクを吐出さ
    せることを特徴とするインクジェット記録装置。
JP2445295A 1995-02-14 1995-02-14 インクジェット記録装置 Pending JPH08216423A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005349779A (ja) * 2004-06-14 2005-12-22 Canon Inc 記録装置
JP2019010840A (ja) * 2017-06-30 2019-01-24 ブラザー工業株式会社 液体供給装置
US11046079B2 (en) * 2019-01-28 2021-06-29 Seiko Epson Corporation Liquid absorber and liquid ejection apparatus

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