JPH08215856A - プラズマ切断方法 - Google Patents

プラズマ切断方法

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JPH08215856A
JPH08215856A JP7023894A JP2389495A JPH08215856A JP H08215856 A JPH08215856 A JP H08215856A JP 7023894 A JP7023894 A JP 7023894A JP 2389495 A JP2389495 A JP 2389495A JP H08215856 A JPH08215856 A JP H08215856A
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gas
plasma
nozzle
arc
cutting
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JP7023894A
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Katsuo Saibi
克男 斉尾
Yoshihiro Yamaguchi
義博 山口
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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Publication date
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05HPLASMA TECHNIQUE; PRODUCTION OF ACCELERATED ELECTRICALLY-CHARGED PARTICLES OR OF NEUTRONS; PRODUCTION OR ACCELERATION OF NEUTRAL MOLECULAR OR ATOMIC BEAMS
    • H05H1/00Generating plasma; Handling plasma
    • H05H1/24Generating plasma
    • H05H1/26Plasma torches
    • H05H1/32Plasma torches using an arc
    • H05H1/34Details, e.g. electrodes, nozzles
    • H05H1/3405Arrangements for stabilising or constricting the arc, e.g. by an additional gas flow
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B23K10/00Welding or cutting by means of a plasma
    • HELECTRICITY
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ノズルの耐久性を大幅に向上でき、良質の切
断品質を長時間にわたって維持できるようにする。 【構成】 プラズマアークを細く絞り込み切断品質を決
定するオリフィスを持つノズルと、ノズル先端部を包囲
するように二次ガスが供給される二次ガス噴出手段を有
するプラズマ切断装置において、プラズマガスに非酸化
性ガスを流すと共に、二次ガスにも非酸化性ガスを流し
てノズル出口付近を非酸化性ガス雰囲気にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマ切断機を用い
たプラズマ切断方法で、詳しくは、切断スタート時のノ
ズルオリフィス部の酸化損傷を防止できるようにしたプ
ラズマ切断方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のプラズマ切断機で用いられるプラ
ズマトーチは、図1に示すようになっていて、中心部に
電極1を持ち、その外側に、プラズマガス通路2を隔て
て、この電極1を囲繞するようにしてノズル3が配置さ
れている。またノズル3の先端の外側に二次ガス通路4
を隔ててシールドキャップ5が配置されている。
【0003】このような構成のプラズマトーチによる切
断加工は、プラズマガス通路2よりプラズマガスを流し
ながら電極1と被切断材6との間でプラズマアーク7を
発生させ、このプラズマアーク7をノズル3のオリフィ
ス3aにより細く絞り込んで高温高速にして被切断材6
へ噴射させて被切断材6を溶融除去しながら切断するよ
うにしている。
【0004】このとき電極1内とノズル3の外側にそれ
ぞれ設けられた冷却室8,9に冷却水が循環されて電極
1とノズル3が冷却されている。またこのときに、シー
ルドキャップ5の内側に設けられた二次ガス通路4から
二次ガスが噴射されて、上記プラズマアーク7が二次ガ
スにて囲繞される。
【0005】上記プラズマアーク7を発生させる手順
は、まず、電極1とノズル3の間に高周波電圧が印加さ
れ、それによる火花放電によりパイロットアークが発生
する。そしてプラズマガスの流れに乗って、このパイロ
ットアークの電極1側の放電ポイントは電極中心に移行
すると共に、ノズル3側の放電ポイントはノズル3のオ
リフィス3aを通過し、これの出口部周辺に移行し、最
終的には被切断材6上に達してプラズマアーク7が形成
される。
【0006】これと同時に、電極1とノズル3間の電力
供給は止められる。このときプラズマアーク7はノズル
3のオリフィス3aで細く絞られ、高温高速のジェット
噴流の状態となっている。これにより、細い溝幅で切断
溝が形成され、切断が進行する。
【0007】このとき、電極1もノズル3もアークによ
る高温にさらされるがこれらは上記のように冷却水によ
り、あるいは空冷により冷却される。また、熱電子放出
を行なうために数千度の高温になる電極1には、これの
消耗を低減するために、高融点材料が使われる。その材
料としては、プラズマガスとして酸素を含むものを使用
する場合に、ハフニウムが使用され、酸素を含まない非
酸化性ガスの場合にはタングステンを使用する。
【0008】また、プラズマ切断では、被切断材6の材
質によりプラズマガスを使い分けることが行なわれてお
り、軟鋼材を切断する場合、プラズマガスとして酸素を
使用し、ステンレス鋼やアルミニウムの場合は、酸素を
含まない非酸化性ガスが使われる。非酸化性ガスとして
は窒素やアルゴン、あるいは水素等を単一で使用した
り、それらの混合ガスを使用する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、プラ
ズマ切断では、高温高速のプラズマアークをノズルから
吹き出し、それにより被切断材を局部的に溶融し、溶融
金属を吹き飛ばしていくことで切断溝が形成され、切断
が進行する。
【0010】従って、プラズマ切断での切断品質は、プ
ラズマアークを細く絞り込み、噴出させるノズルの形状
に大きく依存しており、ノズルが消耗して形状が変化し
て、これのオリフィス径が大きくなると、切断品質が悪
化する。特に、ノズルのオリフィスの出口は、噴出する
プラズマアークの方向や広がりに大きく影響するので、
このオリフィスの出口が少しでも消耗する切断面が傾斜
したり、溶融金属を完全に吹き飛ばすことができなくな
り、ドロスと呼ばれる溶融金属のカスが残ったりして切
断品質に大きな悪影響を与える。
【0011】また上記したように、従来のプラズマ切断
機においては、アークスタート時に、電極とノズル間に
パイロットアークを発生させ、このパイロットアークを
種火とし、電極と被切断材の間の電気的な導通が確保さ
れると、電極と被切断材の間にメインアークを形成し、
それと入れ替わりに、ノズルへの電力の供給を停止し
て、パイロットアークを停止させる。その後、このメイ
ンアークにより切断が進行する。
【0012】従って、プラズマ切断機では、メインアー
クを発生して切断作業を行なう度に、毎回、アークスタ
ート時に、パイロットアークを発生させることになる。
このパイロットアークは、図2に示すように電極とノズ
ルの間で発生するため、このパイロットアーク17を発
生しているポイント(着弧点)Pは、高温のアークにさ
らされている。またこのときのノズル3の先端部には矢
印18で示すように空気の巻き込み流が発生して、ノズ
ル3のオリフィス3a内に空気が流入される。このため
プラズマガスに非酸化性ガスを用いたとしても、ノズル
3のオリフィス3aでは酸化による損傷19が発生す
る。このため、ノズル3の消耗は、切断を行なう度に、
アークスタート時のパイロットアーク17により、進行
していくことが避けられない。
【0013】パイロットアーク17は、アークスタート
時の最初に高周波高電圧が電極とノズル3の間に印加さ
れ、それによる火花放電によりパイロットアーク17が
スタートする。このとき、パイロットアーク17は電極
とノズルの最短距離の部分で発生する。その後、プラズ
マガスの流れに乗って、電極側の着弧点は電極中心に流
され、ノズル側の着弧点Pはノズル3のオリフィス3a
を通過してノズルオリフィス3aの出口周辺に流されて
いき、メインアークが発生するまで出口部周辺に停留す
る。従って図2に示すように、パイロットアーク時のノ
ズル3の消耗はこれのオリフィス3aの出口部で集中的
に進行することになる。
【0014】このため、従来のプラズマ切断機では、切
断を行なう度に、アークスタート時のパイロットアーク
により、特に切断品質に大きな影響を与えるノズルオリ
フィスの出口部で消耗が進行し、切断品質が悪化してい
くことが避けられない。そのために、良好な切断品質を
維持するためには、頻繁にノズルを交換しなければなら
なかった。
【0015】また、軟鋼材の切断では、プラズマガスと
して酸素、あるいは酸素を含むガスが一般的に使われる
が、この場合は、非酸化性ガスをプラズマガスとして使
用する場合に比較して、パイロットアークによるノズル
消耗がさらに激しくなり、数時間、数十時間の切断作業
でノズルを交換しなければならず、ノズルの耐久性向上
が大きな課題となっていた。
【0016】このような頻繁なノズル交換は、交換する
ノズルにかかる費用がランニングコストを引き上げるだ
けでなく、ノズル交換に要するロスタイムが切断効率を
悪くし、生産性の低下を引き起こすことになる。また、
それだけではなく、ノズルの劣化による切断品質の低下
を常に監視し、ノズルの交換時期を判断して交換を実施
するための人員が必要となり、プラズマ切断機の無人化
に対する大きな障害となっていた。
【0017】本発明は上記のことにかんがみなされたも
ので、ノズルの耐久性を大幅に向上でき、良質の切断品
質を長時間にわたって維持できるようにしたプラズマ切
断方法を提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るプラズマ切断方法は、プラズマアーク
を細く絞り込み切断品質を決定するオリフィスを持つノ
ズルと、ノズル先端部を包囲するように二次ガスが供給
される二次ガス噴出手段を有するプラズマ切断装置にお
いて、プラズマガスに非酸化性ガスを流すと共に、二次
ガスにも非酸化性ガスを流してノズル出口付近を非酸化
性ガス雰囲気にするようにしている。
【0019】そしてパイロットアークからメインアーク
へ移行するのと実質同時に、プラズマガスを非酸化性ガ
スから酸素あるいは酸素を含むガスに切り替えて切断を
行なう。またパイロットアークからメインアークへ移行
するのと実質同時に、上記プラズマガスと共に、二次ガ
スを非酸化性ガスから酸素あるいは酸素を含むガスに切
り替えて流す。
【0020】パイロットアークからメインアークへ移行
するのと実質同時に流す非酸化性のプラズマガス及び二
次ガスが窒素であり、スタート完了後、切断時に流すプ
ラズマガスが酸素であり、二次ガスが空気または酸素と
窒素の混合ガスである。
【0021】さらに、非酸化性ガスの雰囲気にてスター
トした後、引き続いて非酸化性ガス雰囲気でプラズマ切
断を行なう。またスタート時に流す上記二次ガスは窒素
が用いられる
【0022】
【作 用】ノズル消耗の原因を究明するために、発明
者等が実施した実験およびその結果を以下に示す。実験
は、ノズル先端部を包囲するように二次ガスが供給され
る二次ガス供給手段を有するプラズマトーチを使用し、
パイロットアークを繰り返し点弧して、ノズル消耗を進
行させ、そのときのオリフィス径2.8mmの銅製ノズ
ルの実験前と実験後の重量を測定し、その減少重量をノ
ズル消耗量とした。また、プラズマガスと二次ガスのガ
ス種は、以下の組合わせで実施した。 (1)プラズマガス:酸素 二次ガス:空気 (2)プラズマガス:窒素 二次ガス:空気 (3)プラズマガス:窒素 二次ガス:窒素 運転条件は、プラズマガス圧2.0kg/cm2 、二次
ガス圧3.5kg/cm2 、電流値50Aアーク点弧回
数50回、アーク点弧時間3秒とした。実験結果として
得られたノズル消耗の実測値を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1の結果から、プラズマガスに酸素が含
まれているとパイロットアークによるノズル消耗は、非
常に激しいことがわかる。また、プラズマガスを酸素を
含まないガス(窒素)にすると、ノズル消耗はかなり減
少するが、やはり、切断品質に影響する程度に進行す
る。さらに、プラズマガスだけでなく二次ガスも酸素を
含まないガス(窒素)にするとほとんどノズル消耗が進
行しない。
【0025】上記実験結果から、ノズルオリフィス部の
消耗には、酸素が大きく関わっていることが判明した。
つまり、ノズルオリフィス部近傍に酸素があると、パイ
ロットアークのノズル着弧点は、高温状態にあることで
の溶融だけでなく、高温のため酸化が進行し、この酸化
によるノズルオリフィスの消耗が、大きな割合を占めて
いることがわかった。
【0026】また、ノズル出口の酸化の原因となる酸素
は、当然、パイロットアーク時のプラズマガスに酸素が
含まれていればそれが供給源になるが、それだけではな
く、ノズルオリフィスが大気(空気)にさらされている
と、ノズルオリフィスから高速で吹き出したプラズマア
ーク流によって大気がノズルオリフィスに沿って引き込
まれ、大気に含まれる酸素もノズルオリフィスの酸化の
原因になり、これがノズルオリフィス部の消耗を進行さ
せることもわかった。
【0027】従って、プラズマ切断のアークスタート時
のパイロットアークにおいて、プラズマガスとして酸素
を含まない非酸化性のガスを流すと共に、ノズルの外側
にノズルオリフィスを包囲するように二次ガスを放出
し、大気が引き込まれないようにすると共に、二次ガス
もプラズマガスと同じく酸素を含まない非酸化性のガス
を流すことで、ノズルオリフィス部に酸素が存在しない
状態にすることで、ノズルオリフィスの消耗を大幅に低
減できる。
【0028】
【実 施 例】以下に本発明の実施例を説明する。本発
明方法は図1に示した一般的な構成のプラズマトーチを
用いて行なう。この方法において、二次ガスは、切断に
寄与するプラズマ化したガス流、すなわち、プラズマア
ークを細く絞り込んで切断品質を決定しているノズル3
の出口を大気から遮断する作用をなすものであるが、二
次ガス通路4を構成するシールドキャップ5の先端部は
図に示すようにトーチ先端部側程細くなっている形状の
方が、少量の二次ガスで効率よくノズル先端部をシール
ドできる。
【0029】しかしながら、このとき、二次ガスによっ
てノズル3から噴出するプラズマアーク7が乱れること
がないようにする必要がある。このため、二次ガス通路
4を構成するシールドキャップ5の開口部の径はノズル
3のオリフィス3aの径より大きくする必要がある。
【0030】なおこの二次ガスを噴出させるための手段
の他の実施例としては図3に示すように、シールドキャ
ップ5aを円筒状にしたもの、あるいは、図4に示すよ
うにノズル出口の側方に二次ガス吹き出しノズル16を
配し、横方向から二次ガスをノズル出口部に吹き付け、
この部分を大気から遮断することも可能である。
【0021】次に本発明方法におけるプラズマガスと二
次ガスの供給回路は図5、図6にまた両ガスの切り替え
タイミングは図7、図8に示すようになる。なお図5、
図6において、10は非酸化性ガス供給回路、11は酸
化性ガス供給回路である。
【0032】図5では、プラズマガスだけを切り替える
場合を示している。プラズマアークの発生前に、供給回
路内のガスを完全に置換するために、パイロットアーク
発生の所定時間前にアークスタート用プラズマガス開閉
弁12を開き、プラズマガス通路2にプラズマガスとし
て非酸化性のガスを流すと共に、二次ガス開閉弁13を
開き二次ガス通路4にも同じく二次ガスとして非酸化性
のガスを流す。これにより、ノズル出口部周辺には酸素
がない状態となり、この状態でパイロットアークを発生
させアークをスタートする。パイロットアークの発生完
了後に、アークスタート用プラズマガス開閉弁12を閉
じると同時に切断用プラズマガス開閉弁14を開き、プ
ラズマガスを非酸化性ガスから酸素、あるいは酸素を含
むガスに切り替えて流し切断作業を行なう。このときの
切り替えタイミングは図7あるいは図8に示すようにな
る。
【0033】また、プラズマガスと二次ガスの両方を切
り替える場合には、図6に示すように、プラズマアーク
の発生前に回路内のガスを完全に置換するために、アー
クスタートの所定時間前にアークスタート用プラズマガ
ス開閉弁12を開き、プラズマガス通路2にプラズマガ
スとして非酸化性のガスを流すと共に、アークスタート
用二次ガス開閉弁15を開き二次ガス通路4にも同じく
非酸化性のガスを流し、ノズル出口部周辺には酸素がな
い状態にし、その状態でパイロットアークを発生させ、
アークをスタートする。パイロットアークの発生完了後
に、アークスタート用プラズマガス開閉弁12を閉じる
と同時に切断用プラズマガス開閉弁14を開き、プラズ
マガスを非酸化性ガスから酸素あるいは酸素を含むガス
に切り替えて流すと共に、アークスタート用二次ガス開
閉弁15を閉じると同時に二次ガス開閉弁13を開き、
切断作業を行なう。このときの両ガスの切り替えタイミ
ングは図9あるいは図10に示すようになる。
【0034】上記ガスの切り替えのタイミングはパイロ
ットアークの発生、あるいはメインアーク発生を検出し
て、その信号を受けてガス切り替えを行なう。すなわ
ち、図7、図9はパイロットアーク発生を検出して切り
替えるようにしたものであり、図8、図10はメインア
ーク発生を検出して切り替えるようにしたものである。
また、ガスの切り替えタイミングはスタート用の非酸化
性ガスと切断用の酸化性ガスとのノズルオリフィス部に
おける置換を考慮して行えばよい。望ましくはメインア
ーク発生と同時にノズルオリフィス部において置換が完
了すれば切断への影響がない。しかしながら、実際には
ガス配管の長短によって置換に要する時間の長短も生じ
る。したがって、ガス配管距離が短く、開閉弁を通過し
たガスが速やかにノズルオリフィス部に到達する場合
は、メインアーク発生の検出信号を受けてのガス切り替
えタイミングでよく、またガス配管距離が長いため、オ
リフィス部でのガス置換に時間がかかる場合は、メイナ
ーク発生以前の切り替えタイミングがよい。ガス置換に
要する時間の短い順ではパイロットアーク発生、高周波
発生、起動信号のいずれかの信号を検出して開閉弁を切
り替えるようにすれば、ガス置換による切断への影響を
最小に抑えることができる。
【0035】なお本発明では、パイロットアーク発生時
と切断中のガスを切り替えることを行なっている。さら
に望ましくは、切断終了後に再度、パイロットアーク発
生時と同様に、非酸化性ガスを所定時間の間流しておけ
ば、ガス配管内は非酸化性ガスで満たされることにな
り、次回切断時にガス配管内のガスを置換するため非酸
化性ガスを流すが、その時間を短縮できるので切断開始
が早まり、切断の効率化がはかられる。
【0036】本発明において、酸化性ガスとは酸素、あ
るいは空気または酸素と窒素の混合ガスなど、酸素を含
むガスであり、非酸化性ガスとは窒素、アルゴン、ヘリ
ウム、水素等のいわゆる不活性ガスの単独、あるいはこ
れらの組合わせである。プラズマ切断で軟鋼材を切断す
る際には、プラズマガスとして酸素を使うことが一般的
である。この場合には、アークスタート時は窒素をプラ
ズマガスおよび二次ガスとして使い、パイロットアーク
発生完了後、切断中は酸素をプラズマガスとして、空気
あるいは酸素を含むガスを二次ガスとして使用する。
【0037】ここで、切断のためのプラズマガスとして
酸素を使用するのは、軟鋼と酸素プラズマの酸化反応に
よる反応熱により切断が促進されるからである。また、
この場合の二次ガスとしては、酸素を含むガスにした方
がよい。これは、非酸化性ガスを使用するとプラズマガ
スの酸素純度が低下し、切断に悪影響が出るからであ
る。また、パイロットアーク発生時の非酸化性ガスとし
て窒素を使う理由は、プラズマ化したときの特性が酸素
とほぼ同じであり、切り替えに伴うアークの不安定性が
起きにくいからである。
【0038】また、ステンレス鋼やアルミニュウムの切
断では、プラズマガスとして酸素を含まない非酸化性ガ
スが使われる。非酸化性ガスとしては窒素やアルゴンあ
るいは水素等を単一で用いたり、それらの混合ガスを使
用する。この場合でも、上述したようにパイロットアー
クによるノズル消耗は、酸素プラズマよりも軽微である
が進行する。そのため、このような非酸化性ガスを使っ
たプラズマ切断機においても、パイロットアーク発生時
に非酸化性ガスを二次ガスとして流すことにより、ノズ
ルの耐久性を向上することができる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば以下のような作用効果を
奏することができる。 (1)アークスタート時ノズルオリフィス部を大気から
遮蔽し、酸化損傷を防止できる。 (2)アークスタート時には非酸化性気体を流すが、切
断時には酸化性気体に切換えて流すため、軟鋼の切断に
関しては切断品質を損なうことなく良質の切断品質が得
られる。 (3)酸化損傷防止の結果、長時間にわたる良質切断が
維持できる。すなわちノズルの耐久性の向上が図れる。 (4)ノズルの耐久性向上によりノズルの交換回数が減
り、作業者の手間が軽減される。 (5)ノズルの交換回数が減る。すなわちノズルの交換
サイクルの延長はプラズマ切断機の無人運転化実現に対
する貢献度が高い。 (6)ノズルの交換に要するロスタイムがなくなり、切
断効率がよくなる。 (7)ノズルの購入品費用が下がるので、ランニングコ
ストの低減が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法にて用いるプラズマトーチの一例を
示す断面図である。
【図2】従来のアークスタート方法におけるノズルの消
耗状態を示す断面図である。
【図3】本発明方法にて用いるプラズマトーチの他例を
示す断面図である。
【図4】本発明方法にて用いるプラズマトーチの他例を
示す断面図である。
【図5】プラズマガスだけを切り替える場合のガス供給
回路図である。
【図6】プラズマガスと二次ガスを切り替える場合のガ
ス供給回路図である。
【図7】プラズマガスだけを切り替える場合のタイミン
グ図である。
【図8】プラズマガスだけを切り替える場合のタイミン
グ図である。
【図9】プラズマガスと二次ガスを切り替える場合のタ
イミング図である。
【図10】プラズマガスと二次ガスを切り替える場合の
タイミング図である。
【符号の説明】
1…電極 2…プラズマガス通路 3…ノズル 4…二次ガス通路 5…シールドキャップ 6…被切断材 7…プラズマアーク 8,9…冷却室 10…非酸化性ガス供給回路 11…酸化性ガス供給回路 12…アークスタート用プラズマガス開閉弁 13…二次ガス開閉弁 14…切断用プラズマガス開閉弁 15…アークスタート用二次ガス開閉弁 16…二次ガス吹き出しノズル 17…パイロットアーク

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマアークを細く絞り込み切断品質
    を決定するオリフィスを持つノズルと、ノズル先端部を
    包囲するように二次ガスが供給される二次ガス噴出手段
    を有するプラズマ切断装置において、プラズマガスに非
    酸化性ガスを流すと共に、二次ガスにも非酸化性ガスを
    流してノズル出口付近を非酸化性ガス雰囲気にすること
    を特徴とするプラズマ切断方法。
  2. 【請求項2】 パイロットアークからメインアークへ移
    行するのと実質同時に、プラズマガスを非酸化性ガスか
    ら酸素あるいは酸素を含むガスに切替えて切断すること
    を特徴とする請求項1記載のプラズマ切断方法。
  3. 【請求項3】 パイロットアークからメインアークへ移
    行するのと実質同時に、二次ガスを非酸化性ガスから酸
    素あるいは酸素を含むガスに切替えて流すことを特徴と
    する請求項2記載のプラズマ切断方法。
  4. 【請求項4】 パイロットアークからメインアークへ移
    行するのと実質同時に流す非酸化性のプラズマガス及び
    二次ガスが窒素であり、スタート完了後、切断時に流す
    プラズマガスが酸素であり、二次ガスが空気または酸素
    と窒素の混合ガスであることを特徴とする請求項3記載
    のプラズマ切断方法。
  5. 【請求項5】 非酸化性ガスによりプラズマ切断を実施
    することを特徴とする請求項1記載のプラズマ切断方
    法。
  6. 【請求項6】 パイロットアークからメインアークへ移
    行するのと実質同時に流す二次ガスが窒素であることを
    特徴とする請求項5記載のプラズマ切断方法。
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