JPH08215674A - 浄水器 - Google Patents
浄水器Info
- Publication number
- JPH08215674A JPH08215674A JP2666495A JP2666495A JPH08215674A JP H08215674 A JPH08215674 A JP H08215674A JP 2666495 A JP2666495 A JP 2666495A JP 2666495 A JP2666495 A JP 2666495A JP H08215674 A JPH08215674 A JP H08215674A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- hollow fiber
- heavy metal
- fiber membrane
- membrane module
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 浄水を一時停止した後、再使用した際の初流
水中に重金属類のもれのない浄水を得られる浄水器を得
ること。 【構成】 活性炭充填部と重金属捕集材を中空糸膜近傍
に備えた中空糸膜モジュールをカートリッジ内に配設し
たモジュールを用いた浄水器。
水中に重金属類のもれのない浄水を得られる浄水器を得
ること。 【構成】 活性炭充填部と重金属捕集材を中空糸膜近傍
に備えた中空糸膜モジュールをカートリッジ内に配設し
たモジュールを用いた浄水器。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、浄水器内の活性炭層な
らびに中空糸膜に水道水やその他の原水を通過させ、原
水中に含まれる塩素や２−メチルイソボルネオールなど
の臭気物質、トリハロメタンや農薬などの有機化合物、
大腸菌や一般細菌、配管に由来する鉛や鉄サビを除去す
ることにより、おいしく安全な溶水を供給するための浄
水器に関するものである。
らびに中空糸膜に水道水やその他の原水を通過させ、原
水中に含まれる塩素や２−メチルイソボルネオールなど
の臭気物質、トリハロメタンや農薬などの有機化合物、
大腸菌や一般細菌、配管に由来する鉛や鉄サビを除去す
ることにより、おいしく安全な溶水を供給するための浄
水器に関するものである。
【０００２】
【従来の技術および解決すべき課題】安全な水を供給す
るために、水道水には殺菌用の塩素添加が義務づけられ
ている。そのため、水道水が雑菌により汚染される懸念
はないが、カルキ臭により水の味は損なわれてしまう。
また、この塩素と水道水中に含まれるフミン質などの有
機物質とが反応することにより、発癌性を有するクロロ
ホルムやブロモジクロロメタンなどのトリハロメタンが
水道水中に生成することも確認されている。加えて、河
川や土壌の汚染等により、水道水や井戸水の中に、人体
に有害な塩素系有機化合物や、かび臭原因物質のような
水の味を損ねる物質が微量成分として含まれていること
も確認されている。これらの水の味を損ねる物質を除去
するために、濾材として活性炭を用いた浄水器が広く使
用されている。
るために、水道水には殺菌用の塩素添加が義務づけられ
ている。そのため、水道水が雑菌により汚染される懸念
はないが、カルキ臭により水の味は損なわれてしまう。
また、この塩素と水道水中に含まれるフミン質などの有
機物質とが反応することにより、発癌性を有するクロロ
ホルムやブロモジクロロメタンなどのトリハロメタンが
水道水中に生成することも確認されている。加えて、河
川や土壌の汚染等により、水道水や井戸水の中に、人体
に有害な塩素系有機化合物や、かび臭原因物質のような
水の味を損ねる物質が微量成分として含まれていること
も確認されている。これらの水の味を損ねる物質を除去
するために、濾材として活性炭を用いた浄水器が広く使
用されている。
【０００３】活性炭として粒状のものをそのまま浄水器
に充填したものが多く用いられているが、活性炭をバイ
ンダーでブロック状に成形したものを浄水器内に装着し
たものもある。ただし、成形した活性炭を用いた浄水器
は通水抵抗が上昇しやすく長期にわたって使用できない
難点がある。一方、濾材として粒状活性炭だけを充填し
た浄水器は、水道水中に存在する微粒子状の鉄サビなど
の濁度成分を充分に除去できない上に、活性炭充填部に
雑菌が繁殖し易く、これが得られる浄水中に混入する場
合もあるという難点がある。これらの濁度成分や雑菌を
除去しうる浄水器としては、浄水器内に中空糸膜モジュ
ールの併用が必要となる。
に充填したものが多く用いられているが、活性炭をバイ
ンダーでブロック状に成形したものを浄水器内に装着し
たものもある。ただし、成形した活性炭を用いた浄水器
は通水抵抗が上昇しやすく長期にわたって使用できない
難点がある。一方、濾材として粒状活性炭だけを充填し
た浄水器は、水道水中に存在する微粒子状の鉄サビなど
の濁度成分を充分に除去できない上に、活性炭充填部に
雑菌が繁殖し易く、これが得られる浄水中に混入する場
合もあるという難点がある。これらの濁度成分や雑菌を
除去しうる浄水器としては、浄水器内に中空糸膜モジュ
ールの併用が必要となる。
【０００４】飲料水に含まれる生体に有害な重金属の除
去においても、上記構造を有する浄水器は有効である。
古い建物に設けられた水道水の配管は鉛管が使用されて
いる所が多く、この鉛管にて供給される水道水中には鉛
が含まれていることがある。鉛の毒性については、血中
鉛濃度が１０〜２０μｇ／ｄｌと低濃度であれば赤血球
中の酵素活性が抑制される程度で健康に対して影響はみ
られないが、長期にわたり血中鉛濃度４０μｇ／ｄｌ以
上の高レベルの鉛汚染を人体が受けると、貧血・消化管
の障害・神経系の障害・腎臓障害などの中毒症状が起こ
ることが給水管衛生問題検討会、「水道協会雑誌」第５
８巻、第８号、ｐ５６〜６１にも示されている。
去においても、上記構造を有する浄水器は有効である。
古い建物に設けられた水道水の配管は鉛管が使用されて
いる所が多く、この鉛管にて供給される水道水中には鉛
が含まれていることがある。鉛の毒性については、血中
鉛濃度が１０〜２０μｇ／ｄｌと低濃度であれば赤血球
中の酵素活性が抑制される程度で健康に対して影響はみ
られないが、長期にわたり血中鉛濃度４０μｇ／ｄｌ以
上の高レベルの鉛汚染を人体が受けると、貧血・消化管
の障害・神経系の障害・腎臓障害などの中毒症状が起こ
ることが給水管衛生問題検討会、「水道協会雑誌」第５
８巻、第８号、ｐ５６〜６１にも示されている。
【０００５】水中に溶存する重金属は浄水器中に設けた
活性炭部で吸着除去され、コロイド状に凝集した重金属
は浄水器中に設けた中空糸膜モジュール部において捕捉
されるので、活性炭と中空糸膜を併用した浄水器は重金
属除去効果を有しているといわれている。
活性炭部で吸着除去され、コロイド状に凝集した重金属
は浄水器中に設けた中空糸膜モジュール部において捕捉
されるので、活性炭と中空糸膜を併用した浄水器は重金
属除去効果を有しているといわれている。
【０００６】しかし、従来開発されてきた浄水器におい
ては、通水停止時に中空糸膜モジュール雰囲気が徐々に
酸性側へ移行するため、鉛などの重金属を含んだ水をこ
の浄水器で浄化して使用している場合、いったん中空糸
膜に捕捉されていた重金属の一部がその通水停止時に再
溶解して、再通水時の初流水中に溶出するという現象が
認められており、このような不都合な現象がない浄水器
の開発が望まれている。
ては、通水停止時に中空糸膜モジュール雰囲気が徐々に
酸性側へ移行するため、鉛などの重金属を含んだ水をこ
の浄水器で浄化して使用している場合、いったん中空糸
膜に捕捉されていた重金属の一部がその通水停止時に再
溶解して、再通水時の初流水中に溶出するという現象が
認められており、このような不都合な現象がない浄水器
の開発が望まれている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者等は上記
課題を解決するため鋭意検討した結果、カートリッジ内
に活性炭充填部と重金属吸着材を中空糸膜モジュール近
傍に配設したものを用いた浄水器とすることにより、そ
の目的を達成しうることを見出した。
課題を解決するため鋭意検討した結果、カートリッジ内
に活性炭充填部と重金属吸着材を中空糸膜モジュール近
傍に配設したものを用いた浄水器とすることにより、そ
の目的を達成しうることを見出した。
【０００８】本発明を実施するに際して用い得る重金属
吸着材としては、食品衛生法上の問題がなく、重金属の
吸着に優れたものであれば特に限定されない。具体例と
して、活性炭・イオン交換樹脂、ゼオライトなどがあげ
られ、さらに、ヒドロキシアパタイト・珊瑚砂・天然の
岩石などについても重金属の吸着能が認められており利
用できる。重金属吸着材の形状については特に制約はな
いが、その能力を充分に発揮できるよう外表面積をでき
るだけ大きくしたものを用いる工夫をしておくのがよ
い。
吸着材としては、食品衛生法上の問題がなく、重金属の
吸着に優れたものであれば特に限定されない。具体例と
して、活性炭・イオン交換樹脂、ゼオライトなどがあげ
られ、さらに、ヒドロキシアパタイト・珊瑚砂・天然の
岩石などについても重金属の吸着能が認められており利
用できる。重金属吸着材の形状については特に制約はな
いが、その能力を充分に発揮できるよう外表面積をでき
るだけ大きくしたものを用いる工夫をしておくのがよ
い。
【０００９】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を具体
的に説明する。ここで、図１は本発明の一例を示す浄水
器の断面図である。
的に説明する。ここで、図１は本発明の一例を示す浄水
器の断面図である。
【００１０】浄水器１は、その内部に交換可能であるカ
ートリッジ２を有する。カートリッジ２内には、活性炭
充填部３と中空糸膜モジュール部４、重金属吸着材５を
主構成要素としている。接続ホース６を蛇口に接続する
ことにより、原水はカートリッジ２へ導入され、活性炭
充填部３→重金属吸着材５および中空糸膜モジュール部
４→清水口７の順を経て、清水として供給される。
ートリッジ２を有する。カートリッジ２内には、活性炭
充填部３と中空糸膜モジュール部４、重金属吸着材５を
主構成要素としている。接続ホース６を蛇口に接続する
ことにより、原水はカートリッジ２へ導入され、活性炭
充填部３→重金属吸着材５および中空糸膜モジュール部
４→清水口７の順を経て、清水として供給される。
【００１１】重金属吸着材を中空糸膜を取り囲むように
配置した本発明の浄水器と、重金属吸着材を有しない従
来型の浄水器に、鉛濃度が１５０ｐｐｂ、塩素濃度２．
０ｐｐｍとなるように調製した水を流量２リットル／分
で通水して、鉛除去性能を比較した。
配置した本発明の浄水器と、重金属吸着材を有しない従
来型の浄水器に、鉛濃度が１５０ｐｐｂ、塩素濃度２．
０ｐｐｍとなるように調製した水を流量２リットル／分
で通水して、鉛除去性能を比較した。
【００１２】カートリッジ内に活性炭充填部に粒径４２
〜１００メッシュに篩い分けた比表面積１５００ｍ2 ／
ｇのヤシ殻活性炭を１６０ｇ充填し、重金属吸着材とし
ては繊維状活性炭の不織布を１．５ｇを図１に示す如く
配設し、中空糸膜モジュールを配設したものを本発明の
浄水器内に取りつけ、一方、繊維状活性炭を用いない以
外全く同様にして作成したモジュールを比較浄水器にと
りつけて試験した。鉛については鉛管に名古屋市水を繰
り返し通水することにより溶出させ、塩素については次
亜塩素酸ナトリウム溶液を添加することにより調製を行
った。各々の浄水器に、上記の如く調製した名古屋市水
を１０００リットル通水して、得られた浄水中の鉛濃度
を測定し、止水状態で２４時間放置したのち再度通水し
た初流水に含まれる鉛濃度を測定した。
〜１００メッシュに篩い分けた比表面積１５００ｍ2 ／
ｇのヤシ殻活性炭を１６０ｇ充填し、重金属吸着材とし
ては繊維状活性炭の不織布を１．５ｇを図１に示す如く
配設し、中空糸膜モジュールを配設したものを本発明の
浄水器内に取りつけ、一方、繊維状活性炭を用いない以
外全く同様にして作成したモジュールを比較浄水器にと
りつけて試験した。鉛については鉛管に名古屋市水を繰
り返し通水することにより溶出させ、塩素については次
亜塩素酸ナトリウム溶液を添加することにより調製を行
った。各々の浄水器に、上記の如く調製した名古屋市水
を１０００リットル通水して、得られた浄水中の鉛濃度
を測定し、止水状態で２４時間放置したのち再度通水し
た初流水に含まれる鉛濃度を測定した。
【００１３】鉛の測定はＩＣＰ発光分析法により行っ
た。その結果は表１に示した通りである。
た。その結果は表１に示した通りである。
【００１４】
【表１】
【００１５】従来型の浄水器においては、止水後初流水
中の鉛濃度は通水時の浄水中の鉛濃度を上回っているの
に対し、本発明の浄水器では通水停止時に中空糸膜より
再溶解した鉛が重金属吸着材として配置した繊維状活性
炭にて吸着するため、２４時間停止後の初流水中におけ
る鉛濃度は定量できないレベルまで除去できている。
中の鉛濃度は通水時の浄水中の鉛濃度を上回っているの
に対し、本発明の浄水器では通水停止時に中空糸膜より
再溶解した鉛が重金属吸着材として配置した繊維状活性
炭にて吸着するため、２４時間停止後の初流水中におけ
る鉛濃度は定量できないレベルまで除去できている。
【００１６】
【発明の効果】本発明の浄水器によれば、通水停止中に
中空糸膜で捕捉された鉛などの重金属が通水再開後の初
流水中に溶出することのない浄水器とすることができ
る。
中空糸膜で捕捉された鉛などの重金属が通水再開後の初
流水中に溶出することのない浄水器とすることができ
る。
【図１】本発明の一実施例に係る浄水器の断面図であ
る。
る。
１ 浄水器 ２ カートリッジ ３ 活性炭充填部 ４ 中空糸膜モジュール部 ５ 重金属吸着材 ６ 接続ホース ７ 清水口
Claims (3)
- 【請求項１】 少なくとも活性炭充填部と中空糸膜モジ
ュール部とを備えた浄水器であり、重金属吸着材を中空
糸膜モジュール部の近傍に配置したことを特徴とする浄
水器。 - 【請求項２】 重金属吸着材として鉛イオン吸着能を備
えた吸着材を用いたことを特徴とする請求項１記載の浄
水器。 - 【請求項３】 重金属吸着材を中空糸膜モジュール部の
外周に配設したことを特徴とする請求項１または請求項
２記載の浄水器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2666495A JPH08215674A (ja) | 1995-02-15 | 1995-02-15 | 浄水器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2666495A JPH08215674A (ja) | 1995-02-15 | 1995-02-15 | 浄水器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08215674A true JPH08215674A (ja) | 1996-08-27 |
Family
ID=12199682
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2666495A Pending JPH08215674A (ja) | 1995-02-15 | 1995-02-15 | 浄水器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08215674A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100881754B1 (ko) * | 2007-09-04 | 2009-02-06 | 영남대학교 산학협력단 | 굴피나무 추출물을 유효성분으로 함유하는 염증성 장질환치료 및 예방용 약학조성물 |
-
1995
- 1995-02-15 JP JP2666495A patent/JPH08215674A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100881754B1 (ko) * | 2007-09-04 | 2009-02-06 | 영남대학교 산학협력단 | 굴피나무 추출물을 유효성분으로 함유하는 염증성 장질환치료 및 예방용 약학조성물 |
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