JPH08214885A - 哺乳類のl−アスパラギナーゼをコードするdna - Google Patents
哺乳類のl−アスパラギナーゼをコードするdnaInfo
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- JPH08214885A JPH08214885A JP7042564A JP4256495A JPH08214885A JP H08214885 A JPH08214885 A JP H08214885A JP 7042564 A JP7042564 A JP 7042564A JP 4256495 A JP4256495 A JP 4256495A JP H08214885 A JPH08214885 A JP H08214885A
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Abstract
DNAを提供する。 【構成】 特定のアミノ配列を含んでなる哺乳類のL−
アスパラギナーゼをコードするDNAを要旨とする。
Description
をコードする新規なDNA、詳細には、哺乳類のL−ア
スパラギナーゼをコードするDNAに関する。
1.1)は、L−アスパラギンに作用してL−アスパラ
ギン酸とアンモニアを遊離するアミドヒドロラーゼの一
種である。L−アスパラギナーゼは動植物及び微生物に
おけるL−アスパラギン代謝の中心的役割を担う酵素で
あるが、ジェー・ジー・キッズが『ジャーナル・オブ・
エキスペリメンタル・メディスン』、第98巻、第56
5乃至581頁(1953年)にリンパ腫に対する阻害
作用を報告して以来、抗腫瘍剤としての実用化に向けて
精力的な研究が続けられてきた。その結果、今では、大
腸菌のL−アスパラギナーゼが白血病及びリンパ腫の治
療剤として用いられるようになった
アスパラギナーゼも、人体からみれば、所詮、異種蛋白
質であり、これを配合使用する従来の治療剤は、患者に
投与すると、アナフィラキシーショック及び蕁麻疹、浮
腫、喘鳴、呼吸困難などの過敏反応を始めとする深刻な
副作用を頻発させることとなった。斯くして、従来の治
療剤は用量及び投与頻度を大幅に制限せざるを得ない状
況にあり、そのため、斯かる副作用を軽減乃至解消する
ための提案が幾つかなされてきた。
公報に見られるように、2−O−置換ポリエチレングリ
コール−4,6−ジクロロ−S−トリアジンにより大腸
菌由来のL−アスパラギナーゼにおけるアミノ基の65
%以上を封鎖し、L−アスパラギナーゼそのものを化学
的に修飾しようというものである。第二は、特開平4−
320684号公報に見られるように、ヒトの肺、胃又
は胸部から採取した線維芽細胞を培養し、培養物からヒ
トのL−アスパラギナーゼを採取しようというものであ
る。第一の提案には、大量入手容易な大腸菌のL−アス
パラギナーゼを利用できる利点はあるものの、修飾反応
の制御が困難なうえに、副作用を解消するまでには到ら
ないという問題がある。第二の提案によるヒトのL−ア
スパラギナーゼは、大腸菌が産生するものと違って、患
者に投与しても抗体を産生し難い利点はあるものの、特
開平4−320684号公報に開示されたヒト細胞はL
−アスパラギナーゼ産生能が充分高いとは言えず、L−
アスパラギナーゼを量産しようとすると、細胞を大量に
培養しなければならない問題がある。
目覚しいものがある。今日では、全アミノ酸配列が解明
されていないポリペプチドであっても、これをコードす
る遺伝子を単離し、その塩基配列を解明できれば、その
ポリペプチドをコードするDNAを含む組換えDNAを
作製し、これを微生物や動植物の細胞に導入して得られ
る形質転換体を培養することにより、所望量のポリペプ
チドが容易に取得できるようになった。
も早く哺乳類のL−アスパラギナーゼをコードする遺伝
子、望ましくは、ヒトのL−アスパラギナーゼをコード
する遺伝子が単離され、塩基配列の解明されるのが待ち
望まれている。
乳類のL−アスパラギナーゼをコードするDNAを提供
することにある。
を、配列表における配列番号1又は2に示すアミノ酸配
列を含んでなる哺乳類のL−アスパラギナーゼをコード
するDNAにより解決するものである。
より、特定のアミノ酸配列を含む哺乳類のL−アスパラ
ギナーゼの産生を発現する。
説明するに、この発明はモルモットのL−アスパラギナ
ーゼをコードする新規なDNAの発見に基づくものであ
る。モルモットの血清中にL−アスパラギナーゼの存在
することは以前より知られていたものの、その性質・性
状はほとんど解明されていなかった。
中心とする種々の精製方法を組合わせてモルモットの血
清からL−アスパラギナーゼ活性を有する物質を単離
し、その部分アミノ酸配列を決定した。そして、その部
分アミノ酸配列に基づき化学合成したプライマーを用い
て、モルモットの肝細胞から採取したmRNAを鋳型に
RT−PCR反応させたところ、モルモットのL−アス
パラギナーゼを部分コードするDNA断片が得られた。
このDNA断片をプローブにして上記mRNAから別途
作製したcDNAライブラリーを鋭意検索したところ、
1,695塩基対からなる、配列表における配列番号5
に示す塩基配列を含むDNA断片が得られた。この塩基
配列を解読したところ、モルモットのL−アスパラギナ
ーゼは565個のアミノ酸からなり、配列表における配
列番号3に示すアミノ酸配列を有していることが判明し
た。
胞から採取したmRNAを引続き検索したところ、ヒト
のL−アスパラギナーゼをコードする遺伝子を単離する
ことに成功した。この遺伝子は1,719塩基対からな
る、配列表における配列番号6に示す塩基配列を含んで
なり、解読したところ、573個のアミノ酸からなる、
配列表における配列番号4に示すアミノ酸配列をコード
していることが判明した。
ミノ酸配列及び塩基配列を解明するに到った一連の操作
を要約すると、次のようになる。 (1) クロマトグラフィーを中心とする種々の精製方
法を組合わせてモルモットの血清からL−アスパラギナ
ーゼを単離し、高度に精製した。 (2) このL−アスパラギナーゼをトリプシン消化
し、消化物から3種類のペプチド断片を単離し、アミノ
酸配列を決定した。 (3) モルモットの肝細胞からmRNAを採取し、こ
れを鋳型に上記アミノ酸配列に基づき化学合成したプラ
イマーの存在下でRT−PCR反応させてDNA断片を
調製する一方、それらアミノ酸配列に基づき別途化学合
成したプローブを用いてそれらDNA断片を検索したと
ころ、モルモットのL−アスパラギナーゼ活性を部分コ
ードするDNA断片が得られた。 (4) このDNA断片を同位体標識した後、前記mR
NAを鋳型に調製したcDNAライブラリーにハイブリ
ダイズさせ、顕著な会合を示した形質転換体を採取し
た。 (5) 形質転換体からcDNAを採取し、塩基配列を
決定し、解読するとともに、その解読したアミノ酸配列
と前記部分アミノ酸配列を比較したところ、モルモット
のL−アスパラギナーゼは配列表における配列番号3に
示すアミノ酸配列を有し、配列表における配列番号5に
示す塩基配列によりコードされていることが判明した。 (6) さらに、ヒトの肝細胞から採取したmRNAを
鋳型にcDNAライブラリーを作製する一方、配列表に
おける配列番号5に示す塩基配列のDNA断片を調製
し、同位体標識後、上記cDNAライブラリーにハイブ
リダイズさせ、顕著な会合を示した形質転換体を採取し
た。 (7) 形質転換体からcDNAを採取し、塩基配列を
決定し、解読したところ、ヒトのL−アスパラギナーゼ
は配列表における配列番号4に示すアミノ酸配列を有
し、配列表における配列番号6に示す塩基配列によりコ
ードされていることが判明した。
ミノ酸配列を比較すると、両者は、共通して、配列表に
おける配列番号1又は2に示すアミノ酸配列を有してい
る。すなわち、配列番号1に示すアミノ酸配列は、配列
番号3及び4に示すアミノ酸配列における第16乃至1
9番目の配列に、一方、配列番号2に示すアミノ酸配列
は、配列番号3及び4に示すアミノ酸配列における第1
14乃至118番目の配列に相当する。アミノ酸配列に
おける斯かる共通性に基づき、この発明でいう哺乳類の
L−アスパラキナーゼは、配列表における配列番号1又
は2に示すアミノ酸配列を含んでなるものということに
なる。その代表例としては、例えば、配列表における配
列番号3に示すアミノ酸配列を有するモルモットのL−
アスパラギナーゼ、配列番号4に示すアミノ酸配列を有
するヒトのL−アスパラギナーゼ、さらには、それらア
ミノ酸配列に相同的なアミノ酸配列を有する変異体が挙
げられる。斯かる変異体は、配列表における配列番号1
又は2に示すアミノ酸配列を保持しつつ、L−アスパラ
ギナーゼ活性を実質的に失わない範囲で、配列表におけ
る配列番号3又は4に示すアミノ酸配列におけるそれ以
外のアミノ酸の1個又は2個以上を他のアミノ酸で置換
したもの、さらには、それら配列番号3及び4に示すア
ミノ酸配列のN末端及び/又はC末端にアミノ酸が1個
又は2個以上付加したもの、及びそのN末端及び/又は
C末端のアミノ酸が1個又は2個以上欠失したものを包
含する。
ときアミノ酸配列をコードするものということになる。
個々のDNAとしては、例えば、配列表における配列番
号5乃至6及び10乃至11に示す塩基配列及びそれら
に相同的な塩基配列並びにそれらに相補的な塩基配列の
ものを挙げることができる。斯かる塩基配列において
は、遺伝子コードの縮重を利用して、コードするアミノ
酸配列を変えることなく、それら塩基配列における塩基
の1個又は2個以上を他の塩基で置換してもよい。ま
た、この発明のDNAが、実際に、宿主内で哺乳類のL
−アスパラギナーゼの産生を発現するために、この発明
でいうL−アスパラギナーゼ又はその変異体をコードす
る塩基配列における塩基の1個又は2個以上を他の塩基
で適宜置換し得ることは言うまでもない。
塩基配列を有するかぎり、それが天然に由来するものか
人為的に合成されたものであるかは問わない。天然の給
源としては、例えば、モルモット及びヒトの肝臓が挙げ
られ、その細胞からは、例えば、配列表における配列番
号5又は6に示す塩基配列を含むDNAが得られる。一
方、この発明のDNAを人為的に合成するには、例え
ば、配列表における配列番号5又は6に示す塩基配列に
基づいて化学合成するか、配列表における配列番号3又
は4に示すアミノ酸配列をコードするDNAを自律複製
可能な適宜ベクターに挿入して組換えDNAとし、これ
を適宜宿主に導入して得られる形質転換体を培養し、培
養物から菌体を分離し、その菌体から当該DNAを含む
プラスミドを採取すればよい。
慣用の方法により形質転換体とすることができる。斯か
る形質転換体は、培養すると、細胞乃至菌体内外に哺乳
類のL−アスパラギナーゼを産生する。哺乳類のL−ア
スパラギナーゼは、従来公知の大腸菌のものと違い、患
者に反復投与してもアナフィラキシーショックや過敏反
応などの副作用を惹起し難い特徴があるので、単独又は
他の薬剤と併用して、急性白血病、急性リンパ性白血病
及び悪性リンパ腫を含む哺乳類における悪性腫瘍一般の
治療に有利に用いることができる。
が、そこで用いられる手法は斯界において慣用のもので
あり、例えば、ティー・マニャティスら『モレキュラー
・クローニング・ア・ラボラトリー・マニュアル』、1
989年、コールド・スプリング・ハーバー発行や、松
村正実『ラボマニュアル遺伝子工学』、1988年、丸
善発行などにも詳述されている。
製】8乃至10週齢のモルモット100匹から採血し、
血液を常法にしたがって処理して血清300mlを得
た。血清に硫酸アンモニウムを50%飽和になるように
加え、4℃で2時間静置し、約8,000rpmで30
分間遠心分離した。沈澱部を採取し、10mM燐酸緩衝
液(pH7.0)に溶解し、新鮮な同一緩衝液に対して
4℃で18時間透析後、予め新鮮な同一緩衝液により平
衡化しておいたファルマシア製ゲル濾過クロマトグラフ
ィー用ゲル『セファクリルS−300』300mlのカ
ラムに負荷し、カラムに新鮮な同一緩衝液を通液した。
る画分を採取し、予め20mM燐酸緩衝液(pH7.
0)により平衡化しておいた東ソー製高速液体クロマト
グラフィー用カラム『DEAE−5PW』に負荷し、カ
ラムを新鮮な同一緩衝液で洗浄した後、0Mから1Mに
上昇する塩化ナトリウムの濃度勾配下、20mM燐酸緩
衝液(pH7.0)を13ml/分の流速で通液した。
塩化ナトリウム濃度が0.25M付近で溶出した画分約
120mlを採取し、蒸留水に対して4℃で4時間透析
した後、予め50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.
4)により平衡化しておいたファルマシア製アフィニテ
ィークロマトグラフィー用ゲル『ブルーセファロースC
L−6B』100mlのカラムに負荷し、カラムに新鮮
な同一緩衝液を通液してモルモットのL−アスパラギナ
ーゼを溶出させた。
し、濃縮後、予め10mM燐酸緩衝液(pH7.0)に
より平衡化しておいたファルマシア製ゲル濾過クロマト
グラフィー用ゲル『ハイロードスーパーデックス20
0』のカラムに負荷し、カラムに新鮮な同一緩衝液を通
液した。分子量約150,000ダルトンに相当する画
分を採取し、濃縮したところ、比活性約10単位/mg
蛋白質のモルモットのL−アスパラギナーゼがモルモッ
ト1匹当たり約400μgの収量で得られた。
ギナーゼの活性は、次のようにして測定した活性値(単
位)で表示する。すなわち、96ウェルマイクロプレー
トに被検試料を160μl/ウェルずつ分注する一方、
L−アスパラギンを濃度1.4mg/mlになるように
50mM燐酸緩衝液(pH7.0)に溶解し、溶液を4
0μl/ウェルずつマイクロプレートに加える。この状
態でマイクロプレートを37℃で10乃至30分間イン
キュベートした後、反応により遊離したL−アスパラギ
ン酸をアミノ酸分析機により測定する。同時に、被検試
料に代えて1.0、0.5又は0.25単位/mlに希
釈した大腸菌のL−アスパラギナーゼ標品を用いる系を
設け、上記と同様に処置した後、遊離したL−アスパラ
ギン酸を同様に測定し、その測定値に基づき検量線を作
成する。被検試料の系で測定されたL−アスパラギン酸
の量をこの検量線に内挿し、被検試料の活性値を推定す
る。L−アスパラギナーゼの1単位とは、上記条件下で
反応させたとき、1分間にL−アスパラギンからアンモ
ニアを1μmol遊離するL−アスパラギナーゼ活性ポ
リペプチドの量と定義する。
アミノ酸配列】実施例1で調製した精製L−アスパラギ
ナーゼを含む水溶液の一部をとり、約50μlまで濃縮
した。濃縮物に3%(w/v)SDS、60%(w/
v)グリセロール及びジチオトレイトール60mg/m
lからなる混液25μlを加え、50℃で30分間イン
キュベートした後、10%(w/v)ポリアクリルアミ
ドゲル上に移し、常法にしたがって電気泳動した。ゲル
を0.1%(w/v)クーマシーブリリアントブルーR
250及び10%(v/v)酢酸を含む50%(v/
v)水性メタノールに浸漬して発色させ、7%(v/
v)酢酸を含む12%(v/v)水性メタノールにより
繰返し濯いで脱色し、蒸留水に18時間浸漬して洗浄
後、ゲルより染色部分を切出し、凍結乾燥した。
Kトリプシン』2μg/mlを含む100mM炭酸水素
ナトリウム、0.5mM塩化カルシウム及び0.02%
(v/v)ツイーン20水溶液からなる混液0.6ml
に浸漬し、37℃で18時間インキュベートしてL−ア
スパラギナーゼをトリプシン消化した。消化物を遠心分
離して上清を採取する一方、沈澱部を0.001%(v
/v)ツイーン20を含む1%(v/v)トリフルオロ
酢酸水溶液1mlに浸漬し、室温下で4時間振盪した
後、遠心分離して上清を採取した。新たに生じた沈澱
を、先ず、0.001%(v/v)ツイーン20を含む
70%(v/v)トリフルオロ酢酸水溶液で、次に、
0.001%(v/v)ツイーン20及び50%(v/
v)トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル溶液で、順
次、上記と同様に処理し、得られた上清と上記で得られ
た上清をプールし、250μlまで濃縮後、遠心瀘過し
た。
液を、予め0.1%(v/v)トリフルオロ酢酸水溶液
により平衡化しておいた東ソー製高速液体クロマトグラ
フィー用カラム『HPLC ODS−120T』に負荷
し、カラムを0.1%(v/v)トリフルオロ酢酸水溶
液で洗浄後、溶出液中のポリペプチド濃度を吸光光度計
により214nm及び280nmの波長下でモニタしな
がら、0%(v/v)から70%(v/v)に上昇する
水性アセトニトリルの濃度勾配下、カラムに0.1%
(v/v)トリフルオロ酢酸水溶液を0.5ml/分の
流速で通液した。そして、通液開始から約66分後、約
69分後及び約72分後に溶出した画分(以下、それぞ
れ『ペプチド断片A』、『ペプチド断片B』、『ペプチ
ド断片C』と言う。)を別々に採取した。このときの溶
出パターンを図1に示す。
ンサ『473A型』を使用し、常法にしたがってこれら
ペプチド断片A、B及びCのアミノ酸配列を調べたとこ
ろ、それぞれ、配列表における配列番号7乃至9に示す
アミノ酸配列を有していた。
ミノ酸配列とそれをコードするDNAの塩基配列】
製したモルモットの肝細胞を湿重量で3gとり、10m
Mクエン酸ナトリウム(pH7.0)及び0.5%(w
/v)SDSを含む6Mグアニジンイソチオシアネート
水溶液20mlに浮遊させ、ホモジナイザにより破砕し
た。35ml容遠心管に5.7M塩化セシウムと0.1
M EDTA(pH7.5)の混液25mlを注入し、
その上に細胞破砕物を重層し、25,000rpm、2
0℃で20時間遠心分離した。遠心管からRNAを含む
画分を採取し、15ml容遠心管に移し、等容量のクロ
ロホルム/ブタノール混液(混合比4:1)を加え、5
分間振盪した後、10,000g、4℃で10分間遠心
分離し、水層部を採取し、2.5倍容のエタノールを加
え、−20℃で2時間静置して全RNAを沈澱させた。
沈澱部を75%(v/v)エタノールで洗浄し、乾燥し
たところ、全RNAが約4mg得られた。
部分コードするDNA断片の調製】実施例3−1で調製
した全RNA 1μgに25mM塩化マグネシウムを4
μl、10×PCR緩衝液(100mMトリス−塩酸緩
衝液(pH8.3)、500mM塩化カリウム)を2μ
l、1mM dNTPミックスを8μl、1単位/μl
RNase阻害剤を1μl、2.5単位/μl逆転写
酵素を1μl及び2.5μMランダムヘキサマーを1μ
l加え、滅菌蒸留水で20μlとした。常法により、混
合物を0.5ml容反応管中、25℃で10分間、42
℃で30分間、99℃で5分間、5℃で5分間インキュ
ベートして逆転写酵素反応させ、第一ストランドcDN
Aを含む水溶液を得た。
25mM塩化マグネシウムを4μl、10×PCR緩衝
液(100mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.3)、5
00mM塩化カリウム)を8μl、2.5単位/μlア
ンプリタックDNAポリメラーゼを0.5μl、さら
に、センスプライマー又はアンチセンスプライマーとし
てプライマー1及びプライマー2をそれぞれ1pmol
ずつ加え、滅菌蒸留水で100μlとした。常法によ
り、混合物を94℃で1分間、42℃で2分間、72℃
で3分間のサイクルで40回繰返し反応させ、第一スト
ランドcDNAを鋳型にモルモットのL−アスパラギナ
ーゼを部分コードするDNA断片を増幅した。なお、プ
ライマー1及びプライマー2は、配列表の配列番号8又
は7におけるGly−Met−Gln−Ser−Lys
又はTyr−Pro−Gly−Ile−Pro−Ala
で表されるアミノ酸配列に基づき化学合成したオリゴヌ
クレオチドであり、それぞれ、5´−GGNATGCA
RWSNAAR−3´又は5´−GCNGGDATNC
CNGGRTA−3´で表される塩基配列を有してい
た。
り、常法にしたがって2%(w/v)アガロースゲル上
で電気泳動して分画後、0.4N水酸化ナトリウムによ
り加圧ブロットしてDNAをナイロン膜上に転写し、固
定した。ナイロン膜を2×SSCで洗浄し、風乾後、5
×SSPE、5×デンハルト液、0.5%(w/v)S
DS及び100μg/ml変性サケ精子DNAを含むプ
レハイブリダイゼーション混液に浸漬し、65℃で3時
間インキュベートした。別途、プローブ1として、配列
表の配列番号9におけるPhe−Met−Leu−Gl
u−Asn−Leuで表されるアミノ酸配列に基づき5
´−TTYATGYTNGARAAYYT−3´で表さ
れる塩基配のオリゴヌクレオチドを化学合成し、[γ−
32P]ATPとT4ポリヌクレオチドキナーゼにより同
位体標識した。そして、プローブ1を1pmol、5×
SSPE、5×デンハルト液、0.5%(w/v)SD
S及び100μg/ml変性サケ精子DNAを含む混液
にナイロン膜を浸漬し、42℃で24時間インキュベー
トしてハイブリダイズさせ、室温下でナイロン膜を6×
SSCにより洗浄した後、常法にしたがってオートラジ
オグラフィーしたところ、目的とするDNA断片がPC
R産物に含まれていた。
ドベクター『pT7ブルーT』50ngと適量のT4
DNAリガーゼを加え、さらに、100mM ATPを
最終濃度1mMまで加えた後、16℃で18時間インキ
ュベートしてプラスミドベクターにDNA断片を挿入し
た。得られた組換えDNAをコンピテントセル法により
ノバジェン製大腸菌『NoVa Blue』株に導入し
て形質転換体とし、これを10g/lバクトトリプト
ン、5g/lバクトイーストエキストラクト、2.5g
/l塩化ナトリウム、15g/lバクトアガー、100
mg/lアンピシリン、40mg/l X−Gal及び
23.8mg/lイソプロピル−β−D−チオガラクト
ピラノシド(以下、「IPTG」と略記する。)を含む
プレート培地に接種し、37℃で24時間培養してコロ
ニーを形成させた。常法にしたがってプレート培地にナ
イロン膜を載置し、約30秒間静置してコロニーを移取
った後、ナイロン膜を剥離し、0.5M水酸化ナトリウ
ム及び1.5M塩化ナトリウムを含む混液に7分間浸漬
して溶菌した。その後、ナイロン膜を1.5M塩化ナト
リウムを含む0.5Mトリス−塩酸緩衝液(pH7.
2)に3分間浸漬し、2×SSCで洗浄後、0.4M水
酸化ナトリウムに20分間浸漬し、5×SSC中で洗浄
し、風乾後、5×SSPE、5×デンハルト液、0.5
%(w/v)SDS及び100μg/ml変性サケ精子
DNAを含むプレハイブリダイゼーション混液に浸漬
し、42℃で24時間インキュベートした。その後、常
法にしたがってナイロン膜にプローブ1をハイブリダイ
ズさせ、6×SSCで洗浄後、前記と同様にオートラジ
オグラフィーし、プローブ1と顕著な会合を示した形質
転換体をプレート培地から採取した。
/mlを含むL−ブロス培地(pH7.2)に接種し、
37℃で18時間培養し、培養物から菌体を採取し、通
常のアリカリ−SDS法により組換えDNAを採取し
た。ジデオキシ法により調べたところ、この組換えDN
Aは配列表の配列番号5に示す塩基配列における第61
乃至746番目に相当する塩基配列のDNA断片を含ん
でいた。
した全RNAを500μg含む水溶液を0.05mlと
り、これに1mM二ナトリウム−EDTAと0.1%
(w/v)SDSを含む10mMトリス−塩酸緩衝液
(pH7.5)を0.5ml加えて全量を1mlとし
た。混合物に日本ロシュ製オリゴ(dT)30ラテックス
『オリゴテックス−dT30スーパ−』を1ml加え、
65℃で5分間加熱して変性させた後、直ちに氷浴中で
3分間冷却した。5M塩化ナトリウムを0.2ml加
え、37℃で10分間インキュベートし、25℃、1
0,000rpmで10分間遠心分離し、上清を除いて
得られたペレット状の沈澱に滅菌蒸留水0.5mlを加
えて懸濁させ、65℃で5分間インキュベートしてオリ
ゴテックスからmRNAを溶出させた。回収したmRN
Aは約5μgであった。
ャム製cDNAクローニングキット『cDNA合成シス
テム・プラス』を使用し、実施例3−3で調製したmR
NAからcDNAライブラリーを作製した。すなわち、
1.5ml容反応管に第一ストランド合成用溶液4μ
l、ピロリン酸ナトリウム溶液1μl、ヒト胎盤リボヌ
クレアーゼインヒビター1μl、デオキシヌクレオチド
三燐酸混合液2μl及びオリゴdTプライマー1μlを
順次加え、実施例3−3で調製したmRNAを5μg加
えた後、滅菌蒸留水で19μlとした。混合物に逆転写
酵素20単位を含む溶液1μlを加え、42℃で40分
間インキュベートして第一ストランドcDNAを含む反
応物を得た。
液37.5μl、大腸菌リボヌクレアーゼHを0.8単
位、DNAポリメラーゼIを23単位この順序で加え、
滅菌蒸留水で100μlとした後、12℃で60分間、
22℃で60分間インキュベートし、T4 DNAポリ
メラーゼを2単位を加え、37℃でさらに10分間イン
キュベートして第二ストランドcDNAを含む溶液を得
た。反応物に0.25M EDTA(pH8.0)を4
μl加えて反応を停止させた後、常法によりフェノール
/クロロホルム抽出し、エタノール沈澱させてcDNA
を採取した。
液を2μl、さらにEco RIアダプターを250p
mol、T4 DNAリガーゼを2.5単位この順序で
加え、滅菌蒸留水で20μlとした後、15℃で16時
間インキュベートしてcDNA両端にEco RIアダ
プターを連結した。反応物に0.25M EDTA(p
H8.0)を2μl加えて酵素を失活させ、常法により
分子篩クロマトグラフィーにより未反応のEco RI
アダプターを除去し、L/K緩衝液を40μlとT4ポ
リヌクレオチドキナ−ゼを80単位加え、滅菌蒸留水で
400μlとし、37℃で30分間インキュベートして
Eco RIアダプターの5´末端を燐酸化した後、反
応物をフェノール/クロロホルム抽出及びエタノール沈
澱してDNAを採取した。DNAに適量のλgt10ア
ームを含むL/K緩衝液を1.5μlとT4 DNAリ
ガーゼを2.5単位加え、滅菌蒸留水で全量を15μl
とし、15℃で16時間インキュベートした後、通常の
生体外パッケージングを適用して組換えλDNAを含む
ファージを得た。
ャム製大腸菌NM514株に実施例3−4で調製したフ
ァージを常法により感染させた後、10g/lバクトト
リプトン、5g/lバクトイーストエキストラクト、1
0g/l塩化ナトリウム及び15g/lバクトアガーを
含む寒天倍地(pH7.0)に接種し、37℃で10時
間培養してプラークを形成させた。寒天培地にナイロン
膜を載置し、約30秒間静置してプラークを移取り、剥
離した後、先ず、0.5M水酸化ナトリウムと1.5M
塩化ナトリウムを含む水溶液に7分間、次に、1.5M
塩化ナトリウムを含む0.5Mトリス−塩酸緩衝液(p
H7.0)に3分間浸漬する操作を繰返した。ナイロン
膜を2×SSCで濯ぎ、風乾し、0.4N水酸化ナトリ
ウムに20分間浸漬し、5×SSCでさらに濯ぎ、風乾
後、5×SSPE、5×デンハルト液、0.5%(w/
v)SDS及びサケ精子DNAを100μg/ml含む
混液に浸漬し、65℃で3時間インキュベートした。別
途、実施例3−2で調製したDNA断片をアマシャム製
DNA標識キット『レディ・プライムDNA標識システ
ム』により32P標識してプローブ2とし、その適量と5
×SSPE、5×デンハルト液、0.5%(w/v)S
DS及びサケ精子DNAを100μg/ml含む混液
中、65℃で20時間インキュベートしてハイブリダイ
ズさせた。ナイロン膜を2×SSC中、65℃で20分
間、0.2×SSC中、65℃で20分間濯いだ後、オ
ートラジオグラフィーして、プローブ2に顕著な会合を
示したファージDNAクローンを採取した。
で増幅し、菌体から組換えDNAを抽出した。組換えD
NAを制限酵素Eco RIで切断する一方、プラスミ
ドベクターpUC19(ATCC37254)を同じ制
限酵素で切断し、得られたDNA断片とプラスミド断片
を常法によりDNAリガーゼで連結して組換えDNAと
した。そして、この組換えDNAを通常のコンピテント
セル法により大腸菌JM109株(ATCC5332
3)に導入し、形質転換体を得た。
配列の決定】実施例3−5で調製した形質転換体をアン
ピシリン50μg/mlを含むL−ブロス培地(pH
7.2)に接種し、37℃で18時間振盪培養した。培
養物から形質転換体を採取し、通常のアルカリ−SDS
法により処理してこの発明のDNAを含む組換えDNA
を得た。蛍光光度計を使用する自動シーケンサにより分
析したところ、この組換えDNAは配列表における配列
番号10に示す塩基配列を含んでなり、解読したとこ
ろ、同じく配列番号10に示すアミノ酸配列をコードし
ていることが示唆された。このアミノ酸配列において
は、その第10乃至25番目又は第243乃至253番
目に配列表における配列番号8及び7に示す部分アミノ
酸配列が含まれており、このことは、配列番号3のアミ
ノ酸配列を有するモルモットのL−アスパラギナーゼが
配列番号5に示す塩基配列のDNAによりコードされて
いることを示している。
号5に示す塩基配列のDNA断片をプローブに使用し、
ヒトの肝臓から採取したmRNAからヒトのL−アスパ
ラギナーゼをコードするcDNAを採取する。そして、
そのcDNAの塩基配列を決定し、解読して、ヒトのL
−アスパラギナーゼの全アミノ酸配列を決定する。
配列とそれをコードするDNAの塩基配列】
ャム社製cDNAクローニングキット『cDNA合成シ
ステム・プラス』を使用し、クローンテック製ポリ
(A)付加ヒト肝臓RNAからcDNAライブラリーを
作製した。すなわち、1.5ml容反応管に第一ストラ
ンド合成用溶液10μl、1mMピロリン酸ナトリウム
溶液2.5μl、1μg/μlヒト胎盤リボヌクレアー
ゼインヒビター2.5μl、1μg/μlデオキシヌク
レオチド三燐酸混合液5μl及び1μg/μlオリゴd
Tプライマーを2.5μlとり、ポリ(A)付加ヒト肝
臓RNAを5μg加え、滅菌蒸留水で45μlとした
後、逆転写酵素100単位を含む溶液を5μl加え、4
2℃で40分間インキュベートして第一ストランドcD
NAを含む反応物を得た。
液93.5μl、大腸菌リボヌクレアーゼHを4単位、
DNAポリメラーゼIを115単位加え、滅菌蒸留水で
250μlとし、12℃で60分間、22℃で60分
間、70℃で10分間この順序でインキュベートした
後、T4 DNAポリメラーゼを10単位加え、37℃
でさらに10分間インキュベートした。0.25M E
DTA(pH8.0)を10μl加えて反応を停止させ
た後、反応物を常法にしたがってフェノール/クロロホ
ルム抽出し、抽出物をエタノール沈澱させて第二ストラ
ンドcDNAを得た。
AにL/K緩衝液(pH8.0)を2μl、Eco R
Iアダプターを250pmol、T4 DNAリガーゼ
を2.5単加え、滅菌蒸留水で20μlとし、15℃で
16時間インキュベートしてcDNAの両端にEco
RIアダプターを連結した後、0.25M EDTA
(pH8.0)を2μlを加えて反応を停止させた。分
子篩クロマトグラフィーにより反応物から未反応のEc
o RIアダプターを除去し、L/K緩衝液 (pH
8.0)を40μlとT4ポリヌクレオチドキナ−ゼを
80単位加え、滅菌蒸留水で400μlとし、37℃で
30分間インキュベートしてEco RIアダプターの
5´末端を燐酸化した後、フェノール/クロロホルム抽
出し、抽出物をエタノール沈澱してcDNAを採取し
た。その後、cDNAに適量のλgt10アームを含む
L/K緩衝液(pH8.0)を1.5μlとT4 DN
Aリガーゼを2.5単位加え、滅菌蒸留水で15μlと
し、15℃で16時間インキュベートした後、通常の生
体外パッケージングを適用して組換えλDNAを含むフ
ァージを得た。
より、大腸菌NM514株に実施例4−1で調製したフ
ァージを感染させた後、10g/lバクトトリプトン、
5g/lバクトイーストエキストラクト、10g/l塩
化ナトリウム及び15g/lバクトアガーを含む寒天倍
地(pH7.0)に接種し、37℃で10時間培養して
プラークを形成させた。寒天培地にナイロン膜を載置
し、約30秒間静置してプラークを移取り、剥離した
後、先ず、0.5M水酸化ナトリウム及び1.5M塩化
ナトリウムを含む水溶液に7分間、次に、1.5M塩化
ナトリウムを含む0.5Mトリス−塩酸緩衝液(pH
7.0)に3分間浸漬する操作を繰返した。ナイロン膜
を2×SSCで濯ぎ、風乾し、0.4N水酸化ナトリウ
ムに20分間浸漬し、5×SSCでさらに濯ぎ、風乾
後、5×SSPE、5×デンハルト液、0.5%(w/
v)SDS及びサケ精子DNAを100μg/ml含む
混液に浸漬し、65℃で3時間インキュベートした。
途、アマシャム製DNA標識キット『レディ・プライム
DNA標識システム』を使用し、配列表における配列番
号5に示す塩基配列のDNA断片を同位体標識してプロ
ーブ3を調製した。すなわち、1.5ml容反応管に実
施例3−5の方法により得たDNA断片を25ngと
り、滅菌蒸留水で45μlとし、95℃で3分間加熱し
た後、反応管にとり、[α−32P]dCTP溶液を5μ
l加え、37℃で30分間インキュベートして同位体標
識した。その後、同位体標識したDNA断片を含む反応
物に通常の分子篩クロマトグラフィーを適用し、未反応
の[α−32P]dCTPを除去してプローブ3を得た。
と5×SSPE、5×デンハルト液、0.5%(w/
v)SDS及びサケ精子DNAを100μg/ml含む
混液中、50℃で20時間インキュベートしてハイブリ
ダイズさせた後、6×SSC中、室温下で20分間、2
×SSC中、室温下でさらに20分間インキュベート
し、洗浄し、オートラジオグラフィーして、プローブ3
に顕著な会合を示したファージDNAクローンを採取し
た。常法によりこのクローンを大腸菌中で増幅し、菌体
から組換えDNAを抽出した。組換えDNAを制限酵素
Eco RIで切断する一方、プラスミドベクターpU
C19(ATCC37254)を同じ制限酵素で切断
し、得られたDNA断片とプラスミド断片を常法により
DNAリガーゼで連結して組換えDNAとした。そし
て、この組換えDNAを通常のコンピテントセル法によ
り大腸菌JM109株(ATCC53323)に導入
し、形質転換体を得た。
するDNAの塩基配列と全アミノ酸配列の決定】実施例
4−2で調製した形質転換体をアンピシリン50μg/
mlを含むL−ブロス培地(pH7.2)に接種し、3
7℃で18時間振盪培養した。培養物から形質転換体を
採取し、通常のアルカリ−SDS法により処理してこの
発明のDNAを含む組換えDNAを得た。蛍光光度計を
使用する自動シーケンサにより分析したところ、この組
換えDNAは配列表における配列番号11に示す塩基配
列を含んでいた。この塩基配列から推定されるアミノ酸
配列は、その配列番号11に併記したとおりであり、こ
のことは、配列表における配列番号4のアミノ酸配列を
有するヒトのL−アスパラギナーゼが配列番号6に示す
塩基配列のDNAによりコードされていることを示唆し
ている。また、配列表における配列番号3及び4に示す
アミノ酸配列を比較すると、約70%の相同性のあるこ
とが判明した。
−アスパラギナーゼをコードする新規なDNAの発見に
基づくものである。この発明のDNAに組換えDNA技
術を適用することにより、従来、入手困難であったヒト
を含む哺乳類のL−アスパラギナーゼの所望量を容易に
入手できることとなる。
は、斯界に貢献すること誠に多大な、意義のある発明と
言える。
マップを示す図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 配列表における配列番号1又は2に示す
アミノ酸配列を含んでなる哺乳類のL−アスパラギナー
ゼをコードするDNA。 - 【請求項2】 哺乳類のL−アスパラギナーゼが配列表
における配列番号3に示すアミノ酸配列又はそれに相同
的なアミノ酸配列を有する請求項1に記載のDNA。 - 【請求項3】 哺乳類のL−アスパラギナーゼが配列表
における配列番号4に示すアミノ酸配列又はそれに相同
的なアミノ酸配列を有する請求項1に記載のDNA。 - 【請求項4】 配列表における配列番号5に示す塩基配
列若しくはそれに相同的な塩基配列又はそれらに相補的
な塩基配列を有する請求項1又は2に記載のDNA。 - 【請求項5】 配列表における配列番号6に示す塩基配
列若しくはそれに相同的な塩基配列又はそれらに相補的
な塩基配列を有する請求項1又は3に記載のDNA。 - 【請求項6】 配列表における配列番号10に示す塩基
配列を有する請求項1、2又は4に記載のDNA。 - 【請求項7】 配列表における配列番号11に示す塩基
配列を有する請求項1、3又は5に記載のDNA。 - 【請求項8】 遺伝子コードの縮重に基づき、配列表に
おける配列番号3に示すアミノ酸配列を変えることな
く、配列番号5に示す塩基配列における塩基の1個又は
2個以上を他の塩基で置換した請求項1、2、4又は6
に記載のDNA。 - 【請求項9】 遺伝子コードの縮重に基づき、配列表に
おける配列番号4に示すアミノ酸配列を変えることな
く、配列番号6に示す塩基配列における塩基の1個又は
2個以上を他の塩基で置換した請求項1、3、5又は7
に記載のDNA。 - 【請求項10】 モルモット又はヒトのL−アスパラギ
ナーゼをコードする請求項1、2、3、4、5、6、
7、8又は9に記載のDNA。
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