JPH0821460A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JPH0821460A
JPH0821460A JP18087994A JP18087994A JPH0821460A JP H0821460 A JPH0821460 A JP H0821460A JP 18087994 A JP18087994 A JP 18087994A JP 18087994 A JP18087994 A JP 18087994A JP H0821460 A JPH0821460 A JP H0821460A
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JP
Japan
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shift
clutch
clutch mechanism
engine
output
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Pending
Application number
JP18087994A
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English (en)
Inventor
Eiji Nakai
英二 中井
Tomotsugu Rikitake
知嗣 力武
Tadashige Oba
忠茂 大場
Takeshi Sasabe
威 佐々部
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジン出力を断接するクラッチ機構と、該
クラッチ機構の出力側に配置された変速歯車機構とを備
え、変速時にクラッチ機構を解放した状態でシフト動作
を行わせるようにした自動変速機において、クラッチ機
構の締結時に発生するショックを低減することを目的と
する。 【構成】 自動変速機3を構成する変速歯車機構50の
シフトアップ変速時における変速後の出力軸トルクを算
出すると共に、シフト動作の完了後におけるクラッチ機
構30の締結過渡期に上記出力軸トルクが得られるよう
に、該クラッチ機構30を解放させるレリーズベアリン
グ35のストローク量を調整して半クラッチ状態に制御
するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動変速機の変速制御
装置、特にエンジン出力を断接するクラッチ機構と、複
数組の歯車列を有する変速歯車機構とを組み合わせ、変
速時に変速歯車機構を構成する歯車列を自動的に切り換
えるようにした自動変速機の変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に車両に搭載される変速機は、手動
変速機と自動変速機とに大別される。このうち、手動変
速機は、周知のように、エンジン出力を断接するクラッ
チ機構と、複数組の歯車列を有する変速歯車機構とを組
み合わせ、変速時に上記変速歯車機構を構成する歯車列
を切り換えるように構成される。
【0003】他方、自動変速機は、トルクコンバータと
遊星歯車機構とを組み合わせ、この遊星歯車機構の動力
伝達経路を、クラッチやブレーキなどの複数の摩擦要素
を選択的に作動させることにより切り換えて、所定の変
速段に自動的に変速するように構成されるのが通例であ
る。
【0004】さらに、近年では、手動変速機に用いられ
る変速歯車機構のシフト操作とクラッチ機構の断接操作
とを、例えばコンピュータからの電気信号に従って作動
するアクチュエータにより自動的に行わせるようにした
電子制御式自動変速機が開発され、実用化段階に入って
いる(例えば、特開平2−3761号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なクラッチ機構と変速歯車機構とを組み合わせた自動変
速機においては、変速時におけるクラッチ機構の解放時
間が短いほど良好な加速性が得られることになる。
【0006】しかしながら、クラッチ機構よりも動力伝
達経路上流側の慣性モーメントが零ではないため、変速
歯車機構の入力側回転数(クラッチ機構の出力側回転
数;以下、クラッチ回転数という)の変化が早いシフト
アップ変速時においては、クラッチ機構の解放時間を短
くすると次のような問題を発生することになる。
【0007】つまり、例えば図11の符号aで示すよう
に変速段を1速から2速にシフトアップさせる変速信号
が出力されたときには、符号bで示すようにクラッチ機
構が締結状態から解放状態に制御されることになる。こ
の場合、変速歯車機構のシフト動作が早期に完了するこ
とから、クラッチ回転数が符号cで示すように変速後の
回転数まで急速に低下することになる。一方、クラッチ
機構の入力側回転数(エンジン回転数)は、エンジンの
慣性モーメントにより、符号dで示すようにクラッチ回
転数よりも緩やかに低下することになる。
【0008】したがって、クラッチ機構の解放時間を短
縮するために、符号eで示すように変速歯車機構のシフ
ト動作の完了直後にクラッチ機構を締結させるようにす
ると、エンジン回転数がクラッチ回転数に同期する前に
クラッチ機構が締結することになり、符号fで示すよう
に出力軸トルクが大きく変動し、これが運転者に変速シ
ョックを感じさせることになるのである。
【0009】この発明は、エンジン出力を断接するクラ
ッチ機構と、該クラッチ機構の出力側に配置された変速
歯車機構とを備え、変速時にクラッチ機構を解放した状
態でシフト動作を行わせるようにした自動変速機におけ
る上記のような問題に対処するもので、クラッチ機構の
締結時に発生するショックを低減することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本願の請求項
1の発明(以下、第1発明という)は、エンジン出力を
断接するクラッチ機構と、該クラッチ機構の出力側に配
置された変速歯車機構と、該変速歯車機構の変速段を切
り換える変速制御ユニットとを備え、変速時に上記クラ
ッチ機構を解放した状態で変速制御ユニットを作動させ
てシフト動作を行わせるようにした自動変速機におい
て、上記クラッチ機構による伝達トルクを調整する伝達
トルク調整手段と、シフトアップ変速時における上記変
速歯車機構の変速後の出力軸トルクを算出する出力軸ト
ルク算出手段と、シフト動作の完了後におけるクラッチ
機構の締結過渡期に上記算出手段で算出された出力軸ト
ルクが得られるように伝達トルク調整手段を制御するク
ラッチ制御手段とを設けたことを特徴とする。
【0011】また、本願の請求項2の発明(以下、第2
発明という)は、上記第1発明における出力軸トルク算
出手段を、エンジン負荷と変速後の出力回転数と変速後
のギヤ比とに基づいて変速後の出力軸トルクを算出する
ように構成したことを特徴とする。
【0012】そして、本願の請求項3の発明(以下、第
3発明という)は、上記第2発明における出力軸トルク
算出手段を、変速過渡期における出力軸トルクをエンジ
ン負荷の変化に対応して算出するように構成したことを
特徴とする。
【0013】さらに、本願の請求項4の発明(以下、第
4発明という)は、エンジントルクを調整するエンジン
出力調整手段を備え、変速時にエンジン出力を調整する
ようにした自動変速機において、上記第1〜第3発明の
構成に加えて、変速終了時にエンジントルクが通常状態
に戻るようにエンジン出力調整手段を制御するエンジン
出力制御手段を設けたことを特徴とする。
【0014】そして、本願の請求項5の発明(以下、第
5発明という)は、上記第4発明の構成において、クラ
ッチ制御手段を、エンジン出力が通常状態へ復帰した時
点でクラッチ機構の締結状態を半クラッチ状態から完全
締結状態に移行させるように構成したことを特徴とす
る。
【0015】
【作用】上記の構成によれば次のような作用が得られ
る。
【0016】すなわち、第1〜第5発明のいずれにおい
ても、シフト動作の完了後におけるクラッチ機構の締結
過渡期に、変速後の出力軸トルクに対応するようにクラ
ッチ機構の伝達トルクが制御されることになるので、ク
ラッチ機構が一種のトルクリミッタとして作用すること
になり、これによってエンジンの慣性モーメントに起因
する過大なトルクがクラッチ機構を介して変速歯車機構
側に伝達されることがなくなって、クラッチ機構が締結
する際のショックが低減されることになる。
【0017】そして、第2発明によれば、変速後の出力
軸トルクを、エンジン負荷と変速後の出力回転数と変速
後のギヤ比とに基づいて算出するようになっているの
で、出力軸トルクが精度良く求められることになって、
クラッチ機構の締結時のショックが効果的に低減される
ことになる。
【0018】また、第3発明によれば、変速過渡期の出
力軸トルクがエンジン負荷の変化に対応して求められる
ことになるので、運転者のエンジン操作に適切に対応し
たトルクがクラッチ機構を介して変速歯車機構側に伝達
されることになる。
【0019】さらに、第4、第5発明によれば、変速時
にエンジン出力を調整するようにしたものにおいて、変
速終了時にエンジントルクが通常状態に戻るようにエン
ジン出力が制御されることになるので、エンジン出力が
スムーズに通常状態へ移行することになる。
【0020】そして、第5発明によれば、エンジン出力
が通常状態へ復帰した時点でクラッチ機構が完全締結状
態になるので、2段ショックの発生が回避されることに
なる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0022】図1に示すように、本発明が適用される車
両のパワープラント1は、エンジン2と該エンジン2に
接続された自動変速機3とで構成されていると共に、エ
ンジン出力が自動変速機3で変速された後、出力軸4を
介して車輪(図示せず)に伝達されるようになってい
る。
【0023】上記自動変速機3には、エンジン出力軸2
aに連結されたクラッチ機構30と、クラッチ機構30
を断接するためのクラッチアクチュエータ40と、該ク
ラッチ機構30の出力側に配置された変速歯車機構50
と、変速歯車機構50の変速段を切り換える変速制御ユ
ニット60とが備えられている。ここで、上記変速歯車
機構50は、複数組の歯車列、複数のシフトロッド、こ
のシフトロッドの選択的作動により上記歯車列の1つを
動力伝達状態とするシフトフォーク及び同期機構などを
有する公知の構成で、図示しないシフトレバーの操作も
しくは運転状態に応じて、中立状態と、1〜5速の前進
段と、後退段とが切り換えられるようになっている。
【0024】また、上記クラッチ機構30は、図2に示
すように、エンジン出力軸2aに固定されたフライホイ
ール31と、変速歯車機構50の入力軸51にスプライ
ン嵌合されたクラッチプレート32と、クラッチプレー
ト32に対接配置されたプレッシャープレート33と、
該プレッシャープレート33をクラッチプレート32を
介して上記フライホイール31に圧接させるダイヤフラ
ムスプリング34と、クラッチ機構30を解放させるた
めのレリーズベアリング35とを有する公知の構成であ
る。
【0025】そして、クラッチ機構30を収納するケー
シング5の下部側の壁部には、マニュアル操作用のクラ
ッチシリンダ36が取り付けられていると共に、このク
ラッチシリンダ36の出力ロッド36aに連動連結され
た第1レリーズフォーク37の先端部分が上記レリーズ
ベアリング35の反エンジン側端部に係合されている。
そして、図示しないクラッチペダルを踏込操作すること
により、上記クラッチシリンダ36に油圧が給圧されて
出力ロッド36aが進出して上記第1レリーズフォーク
37の先端部分が反エンジン側に揺動し、それに伴って
レリーズベアリング35も反エンジン側に移動すること
になって、クラッチ機構30が反クラッチ状態を経て解
放されるようになっている。
【0026】さらに、上記ケーシング5の上部側の壁部
にはクラッチアクチュエータ40が取り付けられている
と共に、このクラッチアクチュエータ40の出力ロッド
40aに連動連結された第2レリーズフォーク38の先
端部分が上記レリーズベアリング35の反エンジン側端
部に係合されている。そして、クラッチアクチュエータ
40を作動させることにより、該アクチュエータ40の
出力ロッド40aが進出して上記第2レリーズフォーク
35の先端部分が反エンジン側に揺動し、それに伴って
レリーズベアリング35も反エンジン側に移動すること
になって、クラッチ機構30が反クラッチ状態を経て解
放される。その場合に、クラッチペダルの操作によるレ
リーズベアリングのストローク(以下、クラッチストロ
ークという)がクラッチアクチュエータ40の操作量に
フィードバックされるようになっている。
【0027】一方、上記自動変速機3と共にパワープラ
ント1を構成するエンジン2の吸気系20には、図示し
ないアクセルペダルに連動するメインスロットル弁21
と、電気的に制御されるスロットルアクチュエータ22
に連動するサブスロットル弁23とが直列に配置されて
いる。
【0028】さらに、このパワープラント1にはコント
ローラ70が備えられている。このコントローラ70
は、シフトレバーの位置を検出するシフト位置センサ7
1からの信号、エンジン回転数を検出するエンジン回転
数センサ72からの信号、変速歯車機構50の出力回転
数を検出する出力回転数センサ73からの信号、クラッ
チストロークを検出するクラッチストロークセンサ74
からの信号、メインスロットル弁21の開度を検出する
スロットルセンサ75からの信号などを入力し、これら
の信号に基づいて変速制御ユニット60を用いたシフト
制御と、クラッチ機構30の断接制御と、サブスロット
ル弁23の開度を調整することによるエンジン出力の制
御とを行うようになっている。なお、この実施例におい
ては、変速制御ユニット60の操作量を検出するフィー
ドバックセンサ76からの信号がコントローラ70に入
力されるようになっている。
【0029】ここで、コントローラ70が行う変速制御
の概略を説明すると、コントローラ70はシフト位置セ
ンサ71からの信号がアップシフト位置を示すときに
は、クラッチアクチュエータ40及び変速制御ユニット
60を作動させて変速段を現在の変速段から1段上の変
速段へシフトアップさせると共に、上記信号がダウンシ
フト位置を示すときには、クラッチアクチュエータ40
及び変速制御ユニット60を作動させて変速段を現在の
変速段から1段下の変速段へシフトダウンさせる。ま
た、上記信号がリバース位置を示すときには、同じくク
ラッチアクチュエータ40及び変速制御ユニット60を
作動させて後退段へ切り換える。
【0030】そして、コントローラ70は、シフト位置
センサ71からの信号がDレンジ位置を示すときには、
変速モードを自動変速モードに設定して、例えば車速の
代表特性としての出力回転数とスロットル開度とをパラ
メータとして設定された変速マップと、出力回転数セン
サ73からの信号が示す現実の出力回転数と、スロット
ルセンサ75からの信号が示す現実のスロットル開度と
に基づいて変速段を決定すると共に、この変速段が実現
されるようにクラッチアクチュエータ40及び変速制御
ユニット60を作動させて変速段をシフトダウンもしく
はシフトアップさせる。
【0031】その場合に、シフトアップ変速時において
は、クラッチ機構30とサブスロットル弁23とが具体
的には図3に示すフローチャートに従って次のように制
御されるようになっている。
【0032】すなわち、コントローラ70はステップS
1でシフトアップ指令が出力されたか否かを判定し、シ
フトアップ指令が出力されたと判定すると、ステップS
2に進んでサブスロットル弁23の開度(以下、サブス
ロットル開度という)Tvsが0となるようにスロット
ルアクチュエータ22に制御信号を出力した上で、ステ
ップS3でクラッチ機構30が解放されるようにクラッ
チアクチュエータ40に制御信号を出力する。そして、
ステップS4を実行してクラッチストロークセンサ74
からの信号に基づいてクラッチストロークScが第1所
定値Sc1(例えば、4mm)になったか否かを判定す
る。ここで、クラッチ機構30のトルク容量は、クラッ
チストロークに対して、図4の特性図に示すように変化
するようになっており、上記第1所定値Sc1はトルク
容量Tcがほぼ零になるときのクラッチストロークSc
に対応する。つまり、コントローラ70は上記ステップ
S4においてクラッチ機構30がほぼ解放されたか否か
を判定するのである。
【0033】コントローラ70は、クラッチストローク
Scが第1所定値Tcになったと判定した時点でステッ
プS5を実行し、変速制御ユニット60にシフト開始信
号を出力した上で、ステップS6でクラッチストローク
Scが今度は第2所定値Tc2(例えば、6mm)より
も大きくなったか否かを判定する。つまり、クラッチ機
構30が完全に解放されたかどうか判定するのである。
【0034】コントローラ70は、クラッチストローク
Scが第2所定値Tc2よりも大きくなったと判定した
時点で、ステップS7に進んでクラッチ機構30を解放
状態に保持すると共に、ステップS8で上記フィードバ
ックセンサ76からの信号に基づいてシフト動作が完了
したか否かを判定して、シフト動作が完了していなけれ
ばステップS7,S8のループ処理を実行する。そし
て、シフト動作が完了したと判定した時点で上記ループ
処理から抜け出してステップS9へ進み、出力回転数セ
ンサ73からの信号が示す変速歯車機構50の出力回転
数Noに変速後の目標ギヤ比Goを乗算した値を目標ク
ラッチ回転数Ncoとしてセットすると共に、ステップ
S10で上記目標クラッチ回転数Ncoをエンジン回転
数Neに置き換えた上で、ステップS11でこのエンジ
ン回転数Neとスロットル開度センサからの信号が示す
スロットル開度θとを、図5に示すエンジントルクのマ
ップに当てはめることにより、その値に対応するエンジ
ントルクTeをクラッチ機構30の目標トルク容量Tc
oとして設定する。
【0035】ここで、シフト動作後の出力回転数に変速
後のギヤ比を乗算すれば、変速後のクラッチ回転数とな
る。そして、クラッチ機構30がスリップしていないも
のと仮定すると、エンジン回転数とクラッチ回転数とが
等しくなることから、シフト動作後の出力回転数と変速
後のギヤ比とスロットル開度とをパラメータとしてエン
ジントルクを求めたことになる。その場合に、エンジン
トルクとクラッチ機構30のトルク容量とを等価に設定
することにより、エンジントルクが変速歯車機構50の
入力トルクとなり、この値にギヤ比を乗算した値が変速
歯車機構50の出力軸トルクとなることから、結局はシ
フト動作後の出力回転数と変速後のギヤ比とスロットル
開度とをパラメータとして変速後の出力軸トルクを求め
たことになる。
【0036】コントローラ70は、上記ステップS11
で目標トルク容量Tcoを算出すると、この目標トルク
tcoを図4に示すマップに当てはめることにより目標
クラッチストロークScoを算出すると共に、この目標
クラッチストロークScoが実現されるようにクラッチ
アクチュエータ40を作動させてクラッチストロークS
cを調整する(ステップS12,S13)。したがっ
て、エンジン2の慣性モーメントに起因する過大なトル
クがクラッチ機構30に伝達されたとしても、クラッチ
機構30が一種のトルクリミッタとして作用することに
なり、クラッチ機構30が締結する際のショックが低減
されることになる。
【0037】次に、コントローラ70はステップS14
を実行して、クラッチ機構30の差回転ΔN(=Ne−
Nc)が第1所定値N1(例えば、400rpm)より
も小さく小さくなったか否かを判定し、上記差回転ΔN
が第1所定値N1よりも小さくないと判定したときに
は、ステップS9〜S14のループ処理を実行する。そ
して、上記差回転ΔNが第1所定値N1よりも小さくな
ったと判定した時点で上記ループ処理から抜け出し、目
標トルク容量Tcoから所定値αを減算した値をエンジ
ントルクTeに置き換えた上で、このエンジントルクT
eとエンジン回転数Neとを図5のマップに当てはめる
ことによりサブスロットル開度Tvsを算出して、その
サブスロットル開度Tvsが実現されるようにスロット
ルアクチュエータ22を制御すると共に、上記差回転Δ
Nが今度は第2所定値N2(例えば、100rpm)よ
りも小さくなったか否かを判定する(ステップS15〜
S16)。
【0038】コントローラ70は、上記差回転ΔNが第
2所定値N2よりも小さくないと判定したときには、ス
テップS9〜S16のループ処理を実行すると共に、上
記差回転ΔNが第2所定値N2よりも小さくなったと判
定した時点で上記ループ処理から抜け出し、クラッチス
トロークScが0となるようにクラッチアクチュエータ
40に制御信号を出力すると共に、サブスロットル弁2
3が全開状態となるようにスロットルアクチュエータ2
2に制御信号を出力する(ステップS18,S19)。
【0039】次に、実施例の作用を図6のタイムチャー
トを参照して説明する。
【0040】例えば図6の符号アで示すように変速段を
1速から2速にシフトアップさせる変速信号が出力され
たときには、符号イで示すようにクラッチ機構30が締
結状態から解放状態に制御されると共に、符号ウで示す
ようにサブスロットル弁23が全閉状態に制御される。
これにより、エンジン回転の空吹き現象が防止されるこ
とになる。その場合に、変速歯車機構50のシフト動作
が早期に完了してクラッチ回転数Ncが符号エで示すよ
うに急速に低下したとしても、変速歯車機構50のシフ
ト動作の完了後におけるクラッチ機構30の締結過渡期
には、クラッチストロークScが符号オで示すように反
クラッチ状態に制御されることから、エンジン2の慣性
モーメントに起因する過大なトルクがクラッチ機構30
に伝達されたとしても、クラッチ機構30が一種のトル
クリミッタとして作用することになり、クラッチ機構3
0が締結する際のショックが低減されることになる。特
に、実施例においては、上記クラッチストロークScが
変速後の出力軸トルクに対応するトルク容量(伝達トル
ク)を実現するように調整されることから、上記ショッ
クが大幅に低減されることになる。
【0041】また、この実施例においては、クラッチ機
構30の差回転ΔNが第1所定値N1にまで減少したと
きから、符号カで示すようにサブスロットル弁23が徐
々に開かれるようになっているので、変速過渡期のトル
ク変動が回避されると共に、変速終了時にサブスロット
ル弁23を全開状態に復帰させたときのショックも回避
されることになる。そして、サブスロットル弁23が全
開状態なるタイミングで、符号キで示すようにクラッチ
ストロークScが反クラッチ状態から完全締結状態に制
御されることになるので、2段ショックの発生も回避さ
れることになる。
【0042】次に、参考のために、コントローラ70が
行うシフトダウン変速時のクラッチ制御を説明すると、
このクラッチ制御は図7に示すフローチャートに従って
次のように行われる。
【0043】すなわち、コントローラ70はステップT
1でシフトダウン指令が出力されたか否かを判定し、シ
フトダウン指令が出力されたと判定すると、ステップT
2に進んでクラッチ機構30が解放されるようにクラッ
チアクチュエータ40に制御信号を出力する。そして、
ステップT3を実行してクラッチストロークセンサ74
からの信号に基づいてクラッチストロークScが第1所
定値Sc1になったか否かを判定する。
【0044】コントローラ70は、クラッチストローク
Scが第1所定値Tcになったと判定した時点でステッ
プT4を実行し、変速制御ユニット60にシフト開始信
号を出力した上で、ステップS5でクラッチストローク
Scが今度は第2所定値Tc2よりも大きくなったか否
かを判定する。
【0045】コントローラ70は、クラッチストローク
Scが第2所定値Tcよりも大きくなったと判定した時
点でステップT6に進み、クラッチ機構30を解放状態
に保持すると共に、ステップT7で上記フィードバック
センサ76からの信号に基づいてシフト動作が完了した
か否かを判定して、シフト動作が完了していなければス
テップT6,T7のループ処理を実行する。そして、シ
フト動作が完了したと判定した時点で上記ループ処理か
ら抜け出し、図8に示すように予め変速段をパラメータ
として設定したストロークスピードのマップに基づい
て、目標とする変速段に対応するストロークスピードV
sを設定した上で、このストロークスピードVsに従っ
てクラッチストロークScが変化するように目標クラッ
チストロークScoを算出し、この目標クラッチストロ
ークScoが実現されるようにクラッチアクチュエータ
40を作動させてクラッチストロークScを調整すると
共に、クラッチ機構30の差回転ΔNが第2所定値N2
よりも小さくなったか否かを判定する(ステップT8〜
〜T10)。
【0046】コントローラ70は、上記差回転ΔNが第
2所定値N2よりも小さくないと判定したときには、ス
テップT8〜T10のループ処理を実行すると共に、上
記差回転ΔNが第2所定値N2よりも小さくなったと判
定した時点で上記ループ処理から抜け出してステップT
11へ進み、クラッチストロークScが0となるように
クラッチアクチュエータ40に制御信号を出力する。
【0047】また、コントローラ70は、上記クラッチ
制御と並行して、サブスロットル弁23の開度を調整す
ることによるエンジン出力制御を図9に示すフローチャ
ートに従って次のように行うようになっている。
【0048】すなわち、コントローラ70は、出力回転
数Noに目標ギヤ比Goを乗算した上で、その値をエン
ジン回転数Neから減算した値が第3所定値N3(例え
ば、200rpm)よりも小さいか否かを判定し、YE
Sと判定すると出力回転数Noに目標ギヤ比Goを乗算
した値を目標クラッチ回転数Ncoとして設定すると共
に、図10に示すように予め無負荷状態のクラッチ回転
数をパラメータとして設定したサブスロットル開度のマ
ップに上記目標クラッチ回転数Ncoを当てはめて、目
標目標クラッチ回転数Ncoに対応するサブスロットル
開度Tvsを設定して、該サブスロットル開度Tvsが
実現されるようにスロットルアクチュエータ22に制御
信号を出力する(ステップU1〜U3)。
【0049】次に、コントローラ70は、ステップU4
を実行してシフト動作が完了したか否かを判定し、シフ
ト動作が完了したときにはステップU5に進んで、クラ
ッチ機構30の差回転ΔNが第2所定値N2よりも小さ
くなったか否かを判定して、上記差回転ΔNが第2所定
値よりも小さいと判定したときに、ステップU6を実行
してサブスロットル弁23が全開状態となるようにスロ
ットルアクチュエータ22に制御信号を出力する。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、変速時に
クラッチ機構を解放した状態でシフト動作を行わせるよ
うにした自動変速機において、シフト動作の完了後にお
けるクラッチ機構の締結過渡期に、変速後の出力軸トル
クに対応するようにクラッチ機構の伝達トルクが制御さ
れることになるので、クラッチ機構が一種のトルクリミ
ッタとして作用することになり、これによってエンジン
の慣性モーメントに起因する過大なトルクがクラッチ機
構を介して変速歯車機構側に伝達されることがなくなっ
て、クラッチ機構が締結する際のショックが低減される
ことになる。
【0051】そして、第2発明によれば、変速後の出力
軸トルクを、エンジン負荷と変速後の出力回転数と変速
後のギヤ比とに基づいて算出するようになっているの
で、出力軸トルクが精度良く求められることになって、
クラッチ機構の締結時のショックが効果的に低減される
ことになる。
【0052】また、第3発明によれば、変速過渡期の出
力軸トルクがエンジン負荷の変化に対応して求めされる
ことになるので、運転者のエンジン操作に適切に対応し
たトルクがクラッチ機構を介して変速歯車機構側に伝達
されることになる。
【0053】さらに、第4、第5発明によれば、変速時
にエンジン出力を調整するようにしたものにおいて、変
速終了時にエンジントルクが通常状態に戻るようにエン
ジン出力が制御されることになるので、エンジン出力が
スムーズに通常状態へ移行することになる。
【0054】そして、第5発明によれば、エンジン出力
が通常状態へ復帰した時点でクラッチ機構が完全締結状
態になるので、2段ショックの発生が回避されることに
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される車両用パワープラントの
制御システム図である。
【図2】 クラッチ機構及びその周辺の構成を示す断面
図である。
【図3】 シフトアップ変速時の制御を示すフローチャ
ート図である。
【図4】 クラッチストロークに対するクラッチ機構の
トルク容量の特性図である。
【図5】 エンジン回転数とスロットル開度とをパラメ
ータとするエンジントルクの特性を示す特性図である。
【図6】 実施例の作用を示すタイムチャート図であ
る。
【図7】 シフトダウン変速時のクラッチ制御を示すフ
ローチャート図である。
【図8】 該制御に用いられるマップの説明図である。
【図9】 シフトダウン変速時のエンジン出力制御を示
すフローチャート図である。
【図10】 該制御で用いるマップの説明図である。
【図11】 従来の問題点の説明図である。
【符号の説明】
3 自動変速機 22 スロットルアクチュエータ 23 サブスロットル弁 30 クラッチ機構 35 レリーズベアリング 38 第2レリーズフォーク 40 クラッチアクチュエータ 50 変速歯車機構 60 変速制御ユニット 70 コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々部 威 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン出力を断接するクラッチ機構
    と、該クラッチ機構の出力側に配置された変速歯車機構
    と、該変速歯車機構の変速段を切り換える変速制御ユニ
    ットとを備え、変速時に上記クラッチ機構を解放した状
    態で変速制御ユニットを作動させてシフト動作を行わせ
    るようにした自動変速機の変速制御装置であって、上記
    クラッチ機構による伝達トルクを調整する伝達トルク調
    整手段と、シフトアップ変速時における上記変速歯車機
    構の変速後の出力軸トルクを算出する出力軸トルク算出
    手段と、シフト動作の完了後におけるクラッチ機構の締
    結過渡期に上記算出手段で算出された出力軸トルクが得
    られるように伝達トルク調整手段を制御するクラッチ制
    御手段とが設けられていることを特徴とする自動変速機
    の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 出力軸トルク算出手段は、エンジン負荷
    と変速後の出力回転数と変速後のギヤ比とに基づいて変
    速後の出力軸トルクを算出するように構成されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の変速制御
    装置。
  3. 【請求項3】 出力軸トルク算出手段は、変速過渡期に
    おける出力軸トルクをエンジン負荷の変化に対応して算
    出するように構成されていることを特徴とする請求項2
    に記載の自動変速機の変速制御装置。
  4. 【請求項4】 エンジントルクを調整するエンジン出力
    調整手段を備え、変速時にエンジン出力を調整するよう
    にした自動変速機において、変速終了時にエンジントル
    クが通常状態に戻るようにエンジン出力調整手段を制御
    するエンジン出力制御手段が設けられていることを特徴
    とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の自動変
    速機の変速制御装置。
  5. 【請求項5】 クラッチ制御手段が、エンジン出力が通
    常状態へ復帰した時点でクラッチ機構の締結状態を半ク
    ラッチ状態から完全締結状態に移行させるように構成さ
    れていることを特徴とする請求項4に記載の自動変速機
    の変速制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005014797A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Hitachi Ltd 変速機の制御装置,変速機、および自動車
CN103112347A (zh) * 2011-11-16 2013-05-22 爱信精机株式会社 混合动力车辆用驱动装置的变速控制装置
JP2016191391A (ja) * 2015-03-30 2016-11-10 本田技研工業株式会社 車両の変速装置

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