JPH0821311B2 - 含浸形陰極構体 - Google Patents

含浸形陰極構体

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JPH0821311B2
JPH0821311B2 JP21715686A JP21715686A JPH0821311B2 JP H0821311 B2 JPH0821311 B2 JP H0821311B2 JP 21715686 A JP21715686 A JP 21715686A JP 21715686 A JP21715686 A JP 21715686A JP H0821311 B2 JPH0821311 B2 JP H0821311B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は含浸形陰極構体に係わり、特に電子放射物質
を含浸した高融点金属多孔質基体とこの基体を保持する
高融点金属保持体との固着構造に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の含浸形陰極構体は、例えば特開昭60−47331号
公報に開示されているように電子放射物質を含浸したタ
ングステンの多孔質基体と、このカソード基体を保持す
る保持体としてのスリーブとの固着および封孔処理にろ
う材を使用しており、多孔質基体へのろう材の浸み込み
を防止するために多孔質基体と一体化した円筒体を構成
する方法が提案されている。
このように構成される含浸形陰極体構は、多孔質基体
と一体に円筒体を構成することにより、ろう材の多孔質
基体への浸み込みを一部分に限定している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の含浸形陰極構体は、多孔質基体と一体的に円筒
体を形成することはタングステン粉末をプレス成形して
から焼結し、切断,研磨等を行なう煩雑な工程を経て製
作されるので、その製造コストが高価となるなどの問題
があつた。また、この円筒体に支持された多孔質基体
は、電子放射物質が円筒体内部へ蒸発し、電子放射物質
の損失が含浸形陰極構体の寿命の点から無視できないと
いう問題があつた。
本発明は、ろう材の多孔質基体への浸透を抑制し、電
子放射特性を低下させることなく、多孔質媒体とこの多
孔質基体を保持する保持体との固着を高信頼性かつ容易
に実現可能とした含浸形陰極構体を提供することを目的
としている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明による含浸形陰極構体は、電子放射物質を含浸
した高融点金属多孔質基体と、この基体を保持する高融
点金属保持体とをろう付け固着するろう材にRuの比率が
32〜37wt%の亜共晶組成または46〜50wt%の過共晶組成
のろうを用いたものである。
〔作用〕
高融点金属多孔質基体は、一般的に高融点金属のポー
ラスな内部構造とした焼結体に電子放射物質として例え
ばバリウムカルシウムアルミネート等を含浸させて形成
され、この多孔質基体とこれを保持する保持体とをろう
付けを用いて固着を行なう場合、一般的に用いられる共
晶組成(Mo−43wt%Ru)のろう材を用いると、このろう
材が多孔質基体のポーラスな部分に浸透して埋め込まれ
てしまい、後に電子放射物質を十分に含浸させることが
困難となる。したがつて、ろう材のMO−Ru組成を共晶組
成からずらし、Ruの比率が32〜37wt%の亜共晶組成また
は46〜50wt%の過共晶組成とすることにより、ろう材の
流動長を短かくし、多孔質基体内へのろう材の浸透を抑
制させる。この際、ろう材の組成が共晶組成からずれる
のにしたがつてその融点が高くなるが、被固着体がいず
れも高融点金属であり、またろう付けに要する時間も短
かいので、Ruの比率が上記範囲内であれば、融点の上昇
を何等障害とならない範囲に抑えることが出来る。これ
によつてその後の電子放射物質を十分に含浸させること
が可能となる。
〔実施例〕
以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1図は本発明による含浸形陰極構体の一実施例を示
す縦断面図である。同図において、カソード基体1は空
孔率18〜20%のタングステンの多孔質基体2の空孔にバ
リウムカルシウムアルミネート等の電子放射物質3を含
浸して構成されている。4はカソード基体1を収納する
Mo加工体からなるカツプ、5はカソード基体1とカツプ
4とを固着するMo−Ru亜共晶組成からなるろう材であ
り、このろう材5には通常の共晶組成(57wt%Mo−43wt
%Ru)から組成比率をずらした65wt%Mo−35wt%Ruが用
いられている。6はカツプ4を保持するTaまたはMo等の
加工体からなるスリーブ、7はカツプ4とスリーブ6と
を固着する溶接点、8はカツプ4内に収納されたカソー
ド基体1を加熱させるヒータである。
このように構成される陰極構体の製造方法を説明する
と、まず、多孔質基体2とこの多孔質基体2を収納する
Moを加工して形成したカツプ4との固着を次の順序で行
なう。すなわち、カツプ4内に65wt%Mo−35wt%Ruの組
成からなるろう材5を収容し、さらに多孔質基体2を挿
入してこれらを還元性雰囲気または不活性ガス雰囲気中
で2100〜2150℃に加熱してろう付けを行なう。この組成
のろう材5は共晶組成(57wt%Mo−43wt%Ru)に比べて
融点が約100℃程度上昇するが、流動長が約1/4以下とな
り、多孔質基体2内への浸み込みが著しく減少するとと
もに、ろう材5の損失が少なくなる。しかる後にこの多
孔質基体2の空孔にバリウムカルシウムアルミネートか
らなる電子放射物質3を含浸させる。次にカツプ4とTa
あるいはMo等を加工して形成したスリーブ7とを溶接点
7で固着を行なう。この固着はレーザ溶接等のスポツト
ウエルドでもあるいは多孔質基体2とカツプ4とをろう
付けする際に一括的にろう付けすることによつても良
い。
このような構成によれば、カソード基体1とカツプ4
との固着にMo−Ruろうの共晶組成から組成比率をずらし
た亜共晶組成のろう材5を用いたことにより、このろう
材5の流動長が短かくなり、多孔質基体2へのろう材5
を浸み込みが抑えられるので、信頼性の高い固着が可能
となるとともに電子放射特性の低下を防止することがで
きる。
なお、前述した実施例では、Mo−Ruろう材5の組成比
率が65wt%Mo−35wt%Ruという亜共晶組成の場合につい
て説明したが、この効果は第2図に示すようにRuの組成
比率が32〜40wt%の範囲で同様に現われる。このRuの比
率は32wt%未満では融点の上昇が無視できなくなり、ま
た40wt%〜43wt%の範囲では流動長を短かくする効果が
不十分となる。したがつて、Ruの比率が32wt%〜37wt%
の範囲が実用上好都合である。また、Ruの比率が46wt%
〜50wt%の過共晶組成範囲においても前述と全く同等の
効果が得られる。すなわち、Mo−Ruろう材は、一般的に
は57wt%Mo−43wt%Ruからなる共晶組成が用いられる
が、この共晶組成ろう材は融点が低いと同時に溶融時の
流動性が良く、被接合物の狭い隙間内にも入り込み易く
良好な固着が得られるためである。ところが、本実施例
の場合、被接合物の一方が多孔質基体2であるため、ろ
う材の流動性がよいことは逆に不都合となる。そこで、
ろう材5の組成を共晶組成から亜共晶または過共晶側に
ずらすことによつてあえて流動性を低下させることによ
り、多孔質基体2中へろう材の浸み込みを抑制するもの
である。なお、融点は68wt%Mo−32wt%Ruの組成のろう
材の場合、約2100℃近傍まで上昇するが、多孔質基体2
とカツプ4との固着に関しては全く問題とはならない。
なお、前述した実施例においては、カツプ4の材質を
Moとしたが、この他にRe,Ru,Wもしくはこれらを含む合
金を用いても前述と全く同等の効果が得られることは言
うまでもない。
第3図は本発明による含浸形陰極構体の他の実施例を
示す縦断面図であり、前述の図と同一部分は同一符号を
付してある。同図において、第1図と異なる点は、多孔
質基体2とスリーブ6との固着および多孔質基体2のヒ
ータ8側の封孔処理を、前述した65wt%Mo−35wt%Ruの
組成のろう材5を用いて行なつたものである。
このような構成においても多孔質基体2へのろう材5
の浸み込みを抑制できるとともに、多孔質基体2を収納
するカツプ4(第1図参照)を省略でき、しかも溶接が
不要となるので、製造プロセスが短縮されるとともに材
料コストが安価となり、陰極構体を低コストで提供する
ことができる。
なお、前述した実施例においては、ろう材にMo−Ruを
用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、Mo−Irなど他のろう材においてもそ
の組成比率を共晶組成からずらすことにより、前述と全
く同等の効果が得られる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、高融点多孔質基
体とこの基体を保持する高融点金属保持体との固着にRu
の比率が32〜37wt%の亜共晶組成または46〜50wt%の過
共晶組成のMoとRuのろう材を用いたことにより、ろう材
の基体への浸透が抑制され、融点の上昇も障害とならな
い範囲に抑えることが出来、かつ信頼性の高い含浸形陰
極構体を得ることができるという極めて優れた効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による含浸形陰極構体の一実施例を示す
縦断面図、第2図はMo−Ruろう材の組成比率を示す図、
第3図は本発明の他の実施例を示す縦断面図である。 1……カソード基体、2……多孔質基体、3……電子放
射物質、4……カツプ、5……ろう材、6……スリー
ブ、7……溶接点、8……ヒータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川崎 浩 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイス エンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−181026(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子放射物質を含浸した高融点金属多孔質
    基体と、前記高融点金属多孔質基体を保持する高融点金
    属保持体とを固着するろう材に、Ruの比率が32〜37wt%
    の亜共晶組成または46〜50wt%の過共晶組成のMoとRuの
    ろうを用いたことを特徴とする含浸形陰極構体。
JP21715686A 1986-09-17 1986-09-17 含浸形陰極構体 Expired - Fee Related JPH0821311B2 (ja)

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