JPH08213105A - 分散型電源装置の異種電源変換パッケージ誤実装防止方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 同一のバックボードで異なる種類の電源変換
パッケージを実装可能とし、かつ入力電源電圧に応じて
正しい電源変換パッケージが実装されているか否かまで
を検出して、電源変換パッケージの故障を防止する。 【構成】 電源変換パッケージ３１〜３４は入力される
べき電源電圧に応じて端子間の短絡位置が異ならしめら
れており、電源電圧検出回路２２が入力電源電圧に応じ
た端子切替信号を出力し、端子切替回路２３が端子切替
信号に応じて端子を切り替えてループ信号を出力し、ス
イッチ制御回路２４が電源変換パッケージ３１〜３４を
通過したループ信号に基づいて電源スイッチ２１をオン
にして電源変換パッケージ３１〜３４に入力電源電圧を
供給させる。電源変換パッケージ３１〜３４に１つでも
入力電源電圧に適合しないものがあると、電源スイッチ
２１はオンせず、電源変換パッケージ３１〜３４に入力
電源電圧が供給されない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は分散型電源装置の異種電
源変換パッケージ誤実装防止方式に関し、特に複数の電
源変換パッケージをバックボードに実装する分散型電源
装置における異種電源変換パッケージ誤実装防止方式に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のパッケージの誤実装防止
方式は、実装する各パッケージにパッケージの種別ごと
に物理的構造上の固有の端子を設け、パッケージを実装
するバックボードは、その特有の端子のパッケージが実
装されたときにのみ、そのパッケージが実装可能なよう
にする機械的な方式が一般的であった。

【０００３】また、各パッケージを正しいコネクタに挿
入したバックボードにのみ、全パッケージを通る直列回
路が形成されるようにして、直列回路が形成されるか否
かによってパッケージの誤挿入を検出する電気的な方式
があった（例えば、特開昭５７−７４０００号公報、特
開昭５８−１６４２９９号公報等参照）。

【０００４】さらに、発光素子等を用いてパッケージの
誤挿入を検出するようにした光学的な方式もあった（例
えば、特開昭６３−５８５０２号公報等参照）。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来のパッケ
ージの誤実装検出方式では、機械的な方式の場合、各パ
ッケージとバックボードとが物理的に異なる形状をとる
ため、パッケージの種類に応じてバックボードを作成す
る必要が生じ、コストがかかるという問題点があった。

【０００６】また、電気的な方式の場合、直列回路が形
成されるか否かによってパッケージの誤挿入を検出する
ようになっているだけなので、そもそも入力電源電圧に
適したパッケージが実装されているかどうかまでは検出
できないという問題点があった。

【０００７】さらに、光学的な方式の場合、ワイヤやケ
ーブル等の障害物が介在したときには、正しいパッケー
ジが実装されていても誤実装であると検出されてしまう
おそれがあるという問題点があった。

【０００８】本発明の目的は、上述の点に鑑み、同一の
バックボードで異なる種類の電源変換パッケージの実装
を可能とし、かつ入力電源電圧に応じて正しい電源変換
パッケージが実装されているか否かまでを検出して、電
源変換パッケージの故障を防止するようにした分散型電
源装置の異種電源変換パッケージ誤実装防止方式を提供
することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の分散型電源装置
の異種電源変換パッケージ誤実装防止方式は、複数の電
源変換パッケージをバックボードに実装する分散型電源
装置において、入力されるべき電源電圧に応じて端子間
の短絡位置が異ならしめられた複数種類の電源変換パッ
ケージと、入力電源電圧の前記電源変換パッケージへの
供給を断続する電源スイッチと、入力電源電圧に応じた
端子切替信号を出力する電源電圧検出回路と、前記端子
切替信号に応じて端子を切り替えてループ信号を出力す
る端子切替回路と、前記電源変換パッケージを通過した
ループ信号に基づいて前記電源スイッチをオンにして前
記電源変換パッケージに入力電源電圧を供給させるスイ
ッチ制御回路とを有する。

【００１０】

【作用】本発明の分散型電源装置の異種電源変換パッケ
ージ誤実装防止方式では、複数種類の電源変換パッケー
ジが入力されるべき電源電圧に応じて端子間の短絡位置
を異ならしめられており、電源電圧検出回路が入力電源
電圧に応じた端子切替信号を出力し、端子切替回路が端
子切替信号に応じて端子を切り替えてループ信号を出力
し、スイッチ制御回路が電源変換パッケージを通過した
ループ信号に基づいて電源スイッチをオンにして電源変
換パッケージに入力電源電圧を供給させる。

【００１１】

【実施例】次に、本発明について図面を参照して詳細に
説明する。

【００１２】図１は、本発明の一実施例に係る分散型電
源装置の異種電源変換パッケージ誤実装防止方式の構成
を示すブロック図である。本実施例の異種電源変換パッ
ケージ誤実装防止方式が適用される分散型電源装置は、
バックボード１と、誤実装検出パッケージ２と、複数
（図示は４つ）の電源変換パッケージ３１〜３４とか
ら、その主要部が構成されている。

【００１３】バックボード１は、誤実装検出パッケージ
２を実装するための８ピンのコネクタソケットと、４つ
の電源変換パッケージ３１〜３４を実装するための４つ
の８ピンのコネクタソケットとを備えている。

【００１４】誤実装検出パッケージ２は、入力電源電圧
の各電源変換パッケージ３１〜３４への供給を断続する
電源スイッチ２１と、入力電源電圧に応じた端子切替信
号を出力する電源電圧検出回路２２と、端子切替信号に
応じて端子を切り替えてループ信号を出力する端子切替
回路２３と、電源変換パッケージ３１〜３４を通過した
ループ信号に基づいて電源スイッチ２１をオンするスイ
ッチ制御回路２４とから構成されている。

【００１５】電源変換パッケージ３１〜３４は、入力電
源電圧を出力電源電圧に変換するパッケージである。な
お、入力電源は、直流（ＡＣ）電源あるいは交流（Ｄ
Ｃ）電源のいずれであってもよい。ここでは、電源変換
パッケージ３１，３２および３４は同種類であり、電源
変換パッケージ３３は異なる種類のものであるとする。
このため、電源変換パッケージ３１，３２および３４と
電源変換パッケージ３３とは、短絡されている端子位置
が異ならしめられている。

【００１６】図２は、電源変換パッケージ３１〜３４の
バックボード２への実装時の接続態様を例示する要部斜
視図である。

【００１７】図３は、電源電圧検出回路２２および端子
切替回路２３の一例を示すブロック図である。電源電圧
検出回路２２は、ＤＣ変換部２２０と、３つの電圧比較
部２２１〜２２３とから構成されている。また、端子切
替回路２３は、３つのリレー２３１〜２３３から構成さ
れている。

【００１８】図４は、電圧比較部２２１〜２２３の一例
を示す回路図である。この電源比較部２２１〜２２３
は、基準電圧発生用のツェナーダイオードＺＤと、検出
電圧設定用の可変抵抗ＶＲと、電圧検出用のＮＰＮ型ト
ランジスタＴ１と、スイッチング用のＮＰＮ型トランジ
スタＴ２と、抵抗Ｒ１およびＲ２とから構成されてい
る。

【００１９】次に、このように構成された本実施例の分
散型電源装置の異種電源変換パッケージ誤実装防止方式
の動作について説明する。

【００２０】局舎からの入力電源電圧は、バックボード
１を通じて誤実装検出パッケージ２に入力され、電源ス
イッチ２１および電源電圧検出回路２２に印加される。

【００２１】電源電圧検出回路２２では、ＤＣ変換部２
２０によりＡＣの入力電源電圧はＤＣの電源電圧に変換
され、ＤＣの入力電源電圧はそのまま変換されずに、電
圧比較部２２１〜２２３に入力される。

【００２２】電圧比較部２２１〜２２３では、ツェナー
ダイオードＺＤに発生する基準電圧と可変抵抗ＶＲに発
生する検出電圧とがＮＰＮ型トランジスタＴ１で比較さ
れ、ＮＰＮ型トランジスタＴ１のベース・エミッタ間電
圧が所定電圧以上になると、ＮＰＮ型トランジスタＴ２
がオンして入力電源電圧が出力される。電圧比較部２２
１〜２２３のそれぞれの可変抵抗ＶＲの設定値は互いに
異ならしめられていて、いずれか１つの電圧比較部に出
力電圧が得られる。この出力電圧が、端子切替信号とし
て端子切替回路２３に入力される。

【００２３】端子切替回路２３では、端子切替信号が印
加されたリレーがオンして、所定電圧あるいは接地電圧
がループ信号として出力される。

【００２４】端子切替回路２３から出力されたループ信
号は、バックボード１に実装されている電源変換パッケ
ージ３１〜３４がすべて入力電源電圧に適合した電源変
換パッケージであれば、バックボード１および電源変換
パッケージ３１〜３４を通過して、誤実装検出パッケー
ジ２のスイッチ制御回路２４に入力され、このループ信
号を受けてスイッチ制御回路２４は電源スイッチ２１を
オンにする。これにより、入力電源電圧が電源スイッチ
２１およびバックボード１を介して各電源変換パッケー
ジ３１〜３４に供給される。

【００２５】しかし、本例では、電源変換パッケージ３
３が入力電源電圧に適合しない電源変換パッケージであ
るので、ループ信号は電源変換パッケージ３３内で遮断
されてスイッチ制御回路２４には入力されず、電源スイ
ッチ２１はオンしない。これにより、入力電源電圧が電
源変換パッケージ３１〜３４に供給されず、誤実装によ
る電源変換パッケージ３３の故障が未然に防止される。

【００２６】なお、上記実施例では、バックボード１に
４つの電源変換パッケージ３１〜３４を実装し、電源電
圧検出回路２２が３種類の入力電源電圧を検出する場合
を例にとって説明したが、バックボード１に実装される
電源変換パッケージの数および電源電圧検出回路２２が
検出する入力電源電圧の種類がこれらの数に限定される
ものでないことはいうまでもない。

【００２７】また、電源変換パッケージ３１〜３４の電
圧比較部２２１〜２２３を図４に示すような回路を有す
るものとして例示したが、この回路はあくまでも一例で
あって、電圧比較部２２１〜２２３が図４に示すような
回路に限定されるものでないことはいうまでもない。

【００２８】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、入力され
るべき電源電圧に応じて端子間の短絡位置が異ならしめ
られた複数種類の電源変換パッケージをバックボードに
実装するようにし、電源スイッチ，電源電圧検出回路，
端子切替回路，スイッチ制御回路を用いて入力電源電圧
に適合しない電源変換パッケージの誤実装を検出するよ
うにしたことにより、同一のバックボードで異なる種類
の電源変換パッケージの実装を可能にするとともに、入
力電源電圧に応じて正しい電源変換パッケージが実装さ
れているか否かまでを検出して電源変換パッケージの故
障を未然に防止することができるという効果がある。

【００２９】また、電源スイッチ，電源電圧検出回路，
端子切替回路およびスイッチ制御回路を誤実装検出パッ
ケージにまとめるようにしたので、誤実装検出パッケー
ジを電源変換パッケージと同様にしてバックボードに実
装することができるという効果がある。

【００３０】さらに、電源電圧検出回路に直流変換部を
設けたことにより、交流電源からの入力電源電圧をも許
容する汎用性の高い誤実装検出パッケージを提供するこ
とができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る分散型電源装置の異種
電源変換パッケージ誤実装防止方式の構成を示すブロッ
ク図である。

【図２】図１中の電源変換パッケージのバックボードへ
の実装時の接続態様を例示する要部斜視図である。

【図３】図１中の電源電圧検出回路および端子切替回路
の一例を示すブロック図である。

【図４】図３中の電圧比較部の一例を示す回路図であ
る。

【符号の説明】

１ バックボード ２ 誤実装検出パッケージ ２１ 電源スイッチ ２２ 電源電圧検出回路 ２３ 端子切替回路 ２４ スイッチ制御回路 ３１〜３４ 電源変換パッケージ ２２０ ＤＣ変換部 ２２１〜２２３ 電圧比較部 ２３１〜２３３ リレー Ｒ１，Ｒ２ 抵抗 Ｔ１，Ｔ２ ＮＰＮ型トランジスタ ＶＲ 可変抵抗 ＺＤ ツェナーダイオード

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の電源変換パッケージをバックボー
   ドに実装する分散型電源装置において、 入力されるべき電源電圧に応じて端子間の短絡位置が異
   ならしめられた複数種類の電源変換パッケージと、 入力電源電圧の前記電源変換パッケージへの供給を断続
   する電源スイッチと、 入力電源電圧に応じた端子切替信号を出力する電源電圧
   検出回路と、 前記端子切替信号に応じて端子を切り替えてループ信号
   を出力する端子切替回路と、 前記電源変換パッケージを通過したループ信号に基づい
   て前記電源スイッチをオンにして前記電源変換パッケー
   ジに入力電源電圧を供給させるスイッチ制御回路とを有
   することを特徴とする分散型電源装置の異種電源変換パ
   ッケージ誤実装防止方式。
2. 【請求項２】 前記電源スイッチ，前記電源電圧検出回
   路，前記端子切替回路および前記スイッチ制御回路が誤
   実装検出パッケージにまとめられ、前記バックボードに
   実装される請求項１記載の分散型電源装置の異種電源変
   換パッケージ誤実装防止方式。
3. 【請求項３】 前記電源電圧検出回路が、直流変換部を
   備えていて、交流電源からの入力電源電圧をも許容する
   ようになっている請求項１記載の分散型電源装置の異種
   電源変換パッケージ誤実装防止方式。
4. 【請求項４】 前記ループ信号が、接地電圧である請求
   項１記載の分散型電源装置の異種電源変換パッケージ誤
   実装防止方式。