JPH08212724A - リニアガイド装置およびそれを用いた情報記録再生装置 - Google Patents

リニアガイド装置およびそれを用いた情報記録再生装置

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JPH08212724A
JPH08212724A JP1631695A JP1631695A JPH08212724A JP H08212724 A JPH08212724 A JP H08212724A JP 1631695 A JP1631695 A JP 1631695A JP 1631695 A JP1631695 A JP 1631695A JP H08212724 A JPH08212724 A JP H08212724A
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JP
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guide shafts
movable body
guide
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carriage
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JP1631695A
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Kiyotaka Uchimaru
清隆 内丸
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で軸受部と案内軸の接触圧力を均
一化し、キャリッジの滑らかな移動を長期間にわたって
保障し得るリニアガイド装置を提供することを目的とし
ている。 【構成】 キャリッジ4と、このキャリッジ4を移動自
在に支持する互いに平行な2本の案内軸8a、8bと、
この案内軸8a、8bを固定する固定部と、前記キャリ
ッジ4に設けられ前記2本の案内軸8a、8bをそれぞ
れ摺動する2個の軸受部9a、9bとを有するリニアガ
イド装置において、前記2個の軸受部9a、9bを前記
案内軸8a、8bの軸方向に互いの位置をずらして設け
たことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報記録再生装置等に
用いられる可動体を移動させるのに好適なリニアガイド
装置およびそれを用いた情報記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の情報記録再生装置で使用されてい
るリニアガイド装置の代表例を図7乃至図9を用いて説
明する。図7は対物レンズアクチュエータを搭載したリ
ニアガイド装置を備えた情報記録再生装置の平面図、図
8は図7のリニアガイド装置の案内軸の軸方向側面から
見た側面図である。
【0003】光ディスク(以下ディスクと略称する)10
1 に光学系(図示省略)からのレーザービームを集光す
る対物レンズ102 は、対物レンズアクチュエータ103 に
よってディスク101 の面に対して進退する方向(フォー
カス方向)と半径方向(トラッキング方向)に駆動され
る。
【0004】対物レンズアクチュエータ103 を支持する
キャリッジ104 は、ベース105 上に止め具106a,106b,10
6c,106d によってそれぞれ固定された2本の案内軸107
a,107b と、キャリッジ104 に一体に成形された軸受部1
08a, 108b, および軸受部109とがそれぞれ摺動すること
により、ディスク101 の半径方向に移動自在に支持され
ている。
【0005】軸受部108a,108b は、ディスク101 に対し
て対物レンズ102 の光軸の精度を保つために案内軸107b
とのクリアランスが小さく設定され、その軸受部108
a,108bの断面形状は案内軸107bと相似の円形
状に形成されている。
【0006】図9は、案内軸107a, 107bの取り付け誤差
を説明するために、その取り付け誤差を誇張して描いた
説明平面図を示す。図9において、点線で示すのは設計
上で誤差を含まない案内軸107a, 107bの位置、実線で示
すのは取り付け誤差を含んだ実際の案内軸107a, 107bの
位置である。
【0007】キャリッジ104 の軸受部108a,108b および
軸受部109 は、図9に示したようなベース105 への案内
軸取り付け位置の製作誤差等により発生する案内軸107
a,107b の相対距離の誤差(図中nとn1 との差)や、
図示は省略するが案内軸107a,107bの真直度、およびキ
ャリッジ104 自身の軸受部108a,108b および軸受部109
の形成位置誤差等の種々の製造誤差を有している。情報
記録再生装置は、これらの製造誤差が発生していても、
キャリッジ104 を軸方向に往復移動させなければならな
いため、軸受部109 の断面形状をいわゆる長穴形状に形
成して上記種々の製造誤差をこの軸受部109 の長穴で吸
収するように構成されている。
【0008】そしてキャリッジ104 は、磁石110a, 110b
および案内軸107a, 107bを回路(磁路)の一部として使
用する磁気回路111a, 111bが発生する磁場と、同磁場中
に存在しキャリッジ104 に取り付けられた駆動用コイル
112a, 112bに通電することによりディスク101 の半径方
向に駆動される。
【0009】ところで、キャリッジ104 、対物レンズア
クチュエータ103 および駆動コイル112a,112b 等から構
成される可動部は、その重心と、駆動コイル112a, 112b
が発生する駆動力の作用中心と、軸受部108a, 108bおよ
び軸受部109 が案内軸107b,107aと摺動することにより
発生する抵抗力の作用中心とが全て一致していないと、
その可動部に偶力が発生する。
【0010】しかし、従来のリニアガイド装置は上記の
ように一方の軸受部108a,108b は断面形状が円形状であ
り、また他方の軸受部109 は断面形状が長穴形に形成さ
れているので、軸受部108a, 108bと案内軸107bの摺動状
態と、軸受部109 と案内軸107aの摺動状態とでは、案内
軸と軸受部の接触状態が各々異なる。したがって、軸受
部108a, 108bと案内軸107bの摺動抵抗と、軸受部109 と
案内軸107aの摺動抵抗とで抵抗力を調整して可動部に作
用する抵抗力の作用中心を調整設定することが困難であ
った。
【0011】このような理由により、可動部には偶力が
発生し易くなり、この偶力によりキャリッジ104 の軸受
部108a, 108bと案内軸107bの接触圧力に変動が生じ、案
内軸と軸受部の接触部において、いわゆるこじりが発生
し、キャリッジ104 の滑らかな移動を妨げていた。さら
に、上記こじりにより軸受部108a, 108bもしくは案内軸
107bが破損する虞があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来のリ
ニアガイド装置では、可動部には偶力が発生し易く、こ
の偶力により、可動部の軸受部と案内軸の接触圧力に変
動が生じ、軸受部と案内軸の接触部において、いわゆる
こじりが発生して可動部の滑らかな移動を妨げていた。
さらに、上記こじりにより軸受部もしくは案内軸が破損
する虞があった。
【0013】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、簡単な構成で軸受部と案内軸の接触圧力を均一化
し、可動体の滑らかな移動を長期間にわたって保障し得
るリニアガイド装置およびそれを用いた情報記録再生装
置を提供すること目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、可動体と、この可動体を移動自在に支持する複数の
案内軸と、これらの案内軸を固定する固定部と、前記可
動体に設けられ前記複数の案内軸に係合する複数の軸受
部とを有するリニアガイド装置において、前記複数の軸
受部を前記案内軸の軸方向に互いの位置をずらして設け
たことを特徴としている。
【0015】請求項2に記載の本発明は、可動体と、こ
の可動体を移動自在に支持する互いに平行な2本の案内
軸と、これらの案内軸を固定する固定部と、前記可動体
に設けられ前記2本の案内軸にそれぞれ係合する2個の
軸受部とを有するリニアガイド装置において、前記2個
の軸受部を前記案内軸の軸方向に互いの位置をずらして
設けたことを特徴としている。
【0016】請求項4に記載の本発明は、情報記録媒体
に情報の記録再生を行うヘッドを搭載した可動体と、こ
の可動体を移動自在に支持する複数の案内軸と、これら
の案内軸を固定する固定部と、前記可動体に設けられ前
記複数の案内軸に係合する複数の軸受部と、前記可動体
を駆動する駆動手段とを有する情報記録再生装置におい
て、前記複数の軸受部を前記案内軸の軸方向に互いの位
置をずらして設けたことを特徴としている。
【0017】請求項5に記載の本発明は、情報記録媒体
に情報の記録再生を行うヘッドを搭載した可動体と、こ
の可動体を移動自在に支持する互いに平行な2本の案内
軸と、これらの案内軸を固定する固定部と、前記可動体
に設けられ前記2本の案内軸にそれぞれ係合する2個の
軸受部と、前記可動体を駆動する駆動手段とを有する情
報記録再生装置において、前記2個の軸受部を前記案内
軸の軸方向に互いの位置をずらして設けたことを特徴と
している。
【0018】
【作用】上記の構成を採用することにより、案内軸と軸
受部の接触状態はそれぞれ同じになり、案内軸と軸受部
との摺動による抵抗力の作用中心は必ず一方の案内軸と
他方の案内軸の中心線上に位置することとなり、抵抗力
の作用中心と、可動体の重心と、駆動コイルが発生する
駆動力の作用中心を一致させることが容易となり、可動
体に対する偶力の発生を防ぐことができる。
【0019】可動体に偶力が加わらない構成となること
により、軸受部と案内軸の接触圧力の均一化が図れ、い
わゆる、こじりが発生しない。したがって、安定的な摺
動状態を維持することができる。以上により、可動体は
滑らかに移動でき、さらに案内軸および軸受部の長寿命
化を図ることができる。
【0020】
【実施例】以下に本発明のリニアガイド装置およびそれ
を備えた情報記録再生装置の一実施例について図1乃至
図3を参照して詳細に説明する。図1は本発明に関わる
リニアガイド装置を備えた情報記録再生装置の平面図、
図2は図1をリニアガイド装置の案内軸を中心として軸
方向から見た側面図、図3は図1をリニアガイド装置の
2本の案内軸を含む平面で切った断面を上から見た上断
面図である。なお図3においては、簡単のため駆動コイ
ルは省略して描いている。
【0021】光ディスクあるいは光磁気ディスク(以下
ディスクと略称する)1に光学系(図示省略)からのレ
ーザービームを集光する対物レンズ2は、対物レンズア
クチュエータ3によってディスク1の面に対して進退す
る方向(フォーカス方向)および半径方向(トラッキン
グ方向)に駆動制御される。
【0022】対物レンズ2及び対物レンズアクチュエー
タ3等の光学ヘッドを搭載したキャリッジ(可動体)4
は、ベース5の案内軸取り付け位置6a、6b、6c、
6dに止め具7a、7b、7c、7dによって固定さ
れ、例えばステンレス鋼(SUS)等から成る案内軸8
a、8bと、キャリッジ4に一体的に成形され上記案内
軸8a、8bに係合して摺動し、例えば樹脂から成る滑
り軸受部(以下、軸受部と呼ぶ)9a、9bとにより、
ディスク1の半径方向に移動自在に支持されている。
【0023】そして光学系(図示省略)から送られたレ
ーザビームはミラー13により90度曲げられ、対物レン
ズ2によりディスク1上に集光され、情報の読み書きが
行なわれる。
【0024】軸受部9a、9bはそれぞれ、ディスク1
に対して対物レンズ2の光軸の精度を保つために案内軸
8a、8bとのクリアランスが小さく設定され、断面形
状は案内軸8a、8bと相似形の円形状に形成されてい
る。
【0025】さらに、軸受部9a、9bはキャリッジ4
に対して案内軸8a、8bの軸方向にそれぞれ、互いの
位置をずらして(以下「オフセットされて」と称する)
配置されている。つまり、ほぼ矩形に形成されているキ
ャリッジ4の対角線上にそれぞれ位置して配置されてい
る。
【0026】キャリッジ4は、磁石10a,10b および案内
軸8a、8bを回路(磁路)の一部として使用する磁気
回路11a,11b が発生する磁場と、同磁場中に存在しキャ
リッジ4に取り付けられた駆動用コイル12a,12b に通電
することによりディスク1の半径方向に駆動される。
【0027】図4aおよび図4bは、本実施例のリニア
ガイド装置の作用・効果を説明するための図で、リニア
ガイド装置の要部を作用が明確になるように一部誇張し
て示す説明図である。つまり図4a、図4bは、ベース
5の案内軸8a,8bの取り付け位置6a、6b、6
c、6dに組立て・製作誤差が生じ、結果として案内軸
8a、8bの相対距離が設計値に対して誤差を生じ、こ
れに伴いキャリッジ4が回転している状態を示す。特に
図4aは、設計値(m)に対して2本の案内軸の相対距
離(m11)が長い(m11>m)場合の組立て誤差を示
し、図4bは、設計値(m)に対して上記相対距離(m
21)が短い(m21<m)場合を示す。なお、図4a,図
4bにおいても、簡単のために駆動コイルは省略して描
いている。
【0028】次に、図5a、図5bに比較のために軸受
部9a、9bが案内軸8a、8bの軸方向にオフセット
されて配置されずに、案内軸8a、8bの軸方向のキャ
リッジ4中心位置に対して対称に配置されている場合を
示す。図5aは、設計値(m)に対して2本の案内軸の
相対距離(m12)が長い(m12>m)場合の組立て誤差
を示し、図5bは、設計値(m)に対して上記相対距離
(m22)が短い(m22<m)場合を示す。なお、図5
a,図5bにおいても、簡単のために駆動コイルは省略
して描いている。
【0029】本発明の一実施例の図4a、図4bと比較
例の図5a、図5bとを比較すると、案内軸8a、8b
の組立て・製作誤差を示す2本の案内軸8a、8bの相
対距離は、本発明の一実施例に係る図4a、図4bの方
が、比較例のものより大きく、あるいは小さく、結果と
して余裕を持たせた値として確保でき、組立て・製作誤
差に対するマージンが大きく取れる。
【0030】つまり、図4aと図5aとを比較すると両
者はいずれも、設計値(m)に対して2本の案内軸の相
対距離が長い場合の組立て誤差を示しているが、本発明
の一実施例に係る図4aに示した2本の案内軸の相対距
離(m11)の方が、比較例の図5aに示す2本の案内軸
の相対距離(m12)よりも大きく(m11>m12)取れ、
組立て・製作誤差に対するマージンが大きく取れること
が理解できる。一方、図4bと図5bとを比較すると両
者はいずれも、設計値(m)に対して2本の案内軸の相
対距離が短い場合の組立て誤差を示しているが、本発明
の一実施例に係る図4bに示した2本の案内軸の相対距
離(m21)の方が、比較例の図5bに示す2本の案内軸
の相対距離(m22)よりも小さく(m21<m22)取れ、
組立て・製作誤差に対するマージンが大きく取れること
が理解できる。
【0031】上記のことは図4a、図4bの本発明の一
実施例で示した案内軸8a、8bの相対距離の誤差の大
きさが比較例で示した図5a、図5bで発生した場合に
は、案内軸8a、8bと軸受部9a、9bのクリアラン
スよりも案内軸8a、8bの相対距離の誤差の大きさの
方が大きくなり、案内軸8a、8bが軸受部9a、9b
の壁面に押しつけられ、キャリッジ4をディスク1の半
径方向に移動させることが不可能になることを意味して
いる。
【0032】以上のように、本発明に係る図4a、図4
bで示した一実施例のように軸受部9a,9bが案内軸
8a,8bの軸方向にオフセットされて配置されている
と、キャリッジ4は案内軸8a,8bと軸受部9a,9
bのクリアランスが許す回転角度の範囲で回転すること
が可能で、これにより軸受部9a、9bの位置が、ディ
スク1面に平行で案内軸8a、8bと直交する方向に、
上記クリアランス以上に移動可能となり、結果として、
案内軸8a、8bの取り付け位置等の機構系の寸法許容
誤差が拡大されるのである。ただし、図4a、図4bに
おいて、案内軸8a、8bと軸受部9a、9bのクリア
ランスと、キャリッジ4の回転角は、それぞれ説明のた
め誇張して描いてある。
【0033】以下に、上記本発明の一実施例について物
理量を示した説明を詳細に行う。図6は、キャリッジ4
を含む本実施例におけるリニアガイド装置に関わる主な
物理量を説明した図である。なお、簡単のため、駆動コ
イルコイル12a,12b は省略して描いている。
【0034】各物理量の詳細を以下に示す。 L1:キャリッジ4の中心から各軸受部9a、9b外側
端部までの距離。 L2:キャリッジ4の中心から各軸受部9a、9b内側
端部までの距離。
【0035】θ :キャリッジ4の回転角度。 以下、図6に図示していない物理量を説明する。 C :案内軸8a、8bと軸受部9a、9bのクリアラ
ンス。
【0036】Tcr:キャリッジ4の軸受部9a、9bの
位置精度(公差値)。 Tsh:案内軸8a、8bの取り付け位置精度(公差
値)。 Tcl:案内軸8a、8bと軸受部9a、9bの真円度誤
差の合計値。
【0037】Tln:案内軸8a、8bの真直度の誤差。 いま、案内軸8a、8bと軸受部9a、9bの製作位置
精度において発生し得る、特にディスク1面に平行で案
内軸8a、8bと直交する方向の幾何的な誤差T1は下
記の(1)式のような各寸法誤差の合計となる。
【0038】 T1=±(Tcr+Tsh+Tln) … (1) 仮に、キャリッジ4の回転が不可能であるとすると、機
構系に許される誤差T1は、下記の(2)式に示すよう
な案内軸8a、8bと軸受部9a、9bのクリアランス
と案内軸8a、8bと軸受部9a、9bの真円度誤差の
合計の差T2よりも小さく(T1<T2)なければなら
ない。
【0039】T2=±(C−Tcr) … (2) ところが、図4a,図4bのように軸受部9a、9bが
案内軸8a、8bの軸方向にオフセットされてキャリッ
ジ4に配置されていると、キャリッジ4は下記の(3)
式の範囲内で回転可能になる。
【0040】θ=±T2/(L1−L2) … (3) キャリッジ4が上記回転角度内で回転可能な場合、軸受
部9a、9bの相対距離は下記の(4)式のT3の範囲
内で変化することが可能になる。
【0041】 T3=±(L1+L2)×θ =±T2×(L1+L2)/(L1−L2) … (4) L2が正の値の場合、(L1+L2)/(L1−L2)
の値は1より大きいので、T3はT2よりも大きくな
る。したがって、案内軸8a、8bと軸受部9a、9b
の相対位置の許容誤差が、上述のように軸受部9a、9
bが案内軸8a、8bの軸方向の中心位置に対して対称
に配置されたキャリッジ4に比べて大きくなる。その結
果として(1)式に示すような機構系に許される寸法許
容誤差を大きく取ることが可能となる。
【0042】参考までに、情報記録再生装置に適用した
リニアガイド装置の各物理量を以下のように設定した場
合について説明を追加する。 L1=±12.5mm、L2=±5.0mm、C=+2
0μm、Tcr=±7.5μm、Tsh=±25μm、Tcl
=+5μm、Tln=±2.5μm また案内軸8a,8bの長さは40〜50mm、キャリッジ4
は25mm×20mm程度の矩形状でディスク1の径は90mmであ
る。
【0043】上記(1)式、(4)式において、T1と
T3の値は共に35μmになるが、全ての誤差が一方向
に片寄ることが無いことを考えると、(1)式のように
誤差の積み上げからなるT1がT3を上回ることは無
い。
【0044】また、上記各寸法でリニアガイド装置を構
成した場合、キャリッジ4は図6に示すようにディスク
1の面と平行に回転し、その回転角度θは、ほぼ6.9
分になる。また、このキャリッジ4の回転によりミラー
13も同じ角度だけ回転する。ミラー13の回転により、光
学系から送られてきたレーザビームはディスク1の接線
方向に傾くことになるが、傾き方向がディスク1の接線
方向なのでディスク1上でのレーザビームの集光位置を
制御する制御信号には読取り誤差を発生させずに、レー
ザビーム集光位置で僅かに強度分布に歪みを発生させる
だけで情報の読書きには問題とならない。またさらに、
回転角度θは上記の寸法L1を大きくすることでさらに
減少させることもでき、情報記録再生装置を設計する時
に適宜設定すれば良い。
【0045】また、本実施例の構成によれば軸受部9
a、9bは断面形状が等しいため、案内軸8a、8bと
軸受部9a、9bの接触状態は両側で均一となり、案内
軸と軸受部の摺動による抵抗力の作用中心が、案内軸8
a、8bの中心線上に設定できることは明かである。
【0046】したがって、案内軸と軸受部の摺動による
抵抗力の作用中心と、可動部の重心と、駆動コイルが発
生する駆動力の作用中心とをほぼ一致させることが容易
となり、不要な偶力の発生を防ぎ、案内軸と軸受部にお
ける接触圧力を常に均一にできる。
【0047】これにより、いわゆる、こじりの発生を防
止できるため、案内軸と軸受部は安定した摺動状態を維
持することができる。したがって、キャリッジは滑らか
に移動でき、さらに案内軸および軸受部の長寿命化を図
ることができる。
【0048】また、本実施例のリニアガイド装置を情報
記録再生装置に適用し、外部から光ディスクドライブに
振動が加わり、案内軸と軸受部の衝突が懸念されるよう
な場合を想定すると次のような作用が得られる。
【0049】例えば、従来例で示したリニアガイド装置
のように軸受部の一部が、いわゆる長穴で形成されてい
ると、案内軸と軸受部の壁が近接することにより発生す
る圧縮空気の逃げる体積が、案内軸の回りに大きく存在
するため、容易に案内軸と軸受部の衝突が発生してしま
い、これにより高周波の振動が可動部で励振され、制御
が不安定になる。しかし、本発明の実施例のように、全
ての軸受部がクリアランスの小さい丸穴形状で形成され
ていると、案内軸の回りに上記圧縮空気の逃げる体積が
ほとんど存在しないため、この圧縮空気により振動が減
衰され、案内軸と軸受部が衝突しない。したがって、本
発明によれば高周波の振動が励振されず、安定した制御
を実現することができるといった優れた作用が得られ
る。
【0050】また、このリニアガイド装置を情報記録再
生装置に適用した場合には寸法誤差の大きい機構系を用
いながらも、クリアランスの小さい軸受機構を用いるこ
とで、光ディスクに対して対物レンズの光軸の精度を保
つことができる。なお、本発明は上述した実施例に限定
されること無く、種々変形して用いることができる。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、軸受部を
案内軸方向に互いの位置をずらして設けることで、案内
軸と軸受部との抵抗力の作用中心と、可動部の重心と、
駆動力の作用中心を容易に一致させることができる。し
たがって、不要な偶力の発生を防ぎ、案内軸と軸受部に
おける接触圧力を常に均一にできるため、いわゆる、こ
じりが発生せず、案内軸と軸受部は安定的な摺動状態を
維持することができる。その結果、可動体の滑らかな移
動を達成でき、案内軸および軸受部が長寿命なリニアガ
イド装置および情報記録再生装置を構成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に関わるリニアガイド装置を備えた情
報記録再生装置の平面図。
【図2】 本発明に関わり図1をリニアガイド装置の案
内軸を中心として軸方向から見た側面図。
【図3】 本発明に関わり図1をリニアガイド装置の2
本の案内軸を含む平面で切った断面を上から見た上断面
図。
【図4】 本発明に係るリニアガイド装置の作用・効果
を説明する説明図。
【図5】 図4に対応し本発明に対する比較例を示す説
明図。
【図6】 本発明の一実施例におけるリニアガイド装置
に関わる主な物理量を説明した図。
【図7】 従来のリニアガイド装置を備えた情報記録再
生装置の平面図。
【図8】 従来技術に関わり図7のリニアガイド装置の
案内軸の軸方向側面から見た側面図。
【図9】 ベースに対する案内軸の取り付け誤差を、説
明のために誇張して描いた平面図。
【符号の説明】
1…光ディスク 2…対物レンズ 3…対物レンズアクチュエータ 4…キャリッジ 5…ベース 6a、6b、6c、6d…軸取り付け位置 7a、7b、7c、7d…軸止め具 8a、8b、8c、8d…案内軸 9a、9b、9c、9d…軸受部 10a,10b …磁石 11a,11b …磁気回路 12a,12b …駆動用コイル 13…ミラー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可動体と、この可動体を移動自在に支持す
    る複数の案内軸と、これらの案内軸を固定する固定部
    と、前記可動体に設けられ前記複数の案内軸に係合する
    複数の軸受部とを有するリニアガイド装置において、前
    記複数の軸受部を前記案内軸の軸方向に互いの位置をず
    らして設けたことを特徴とするリニアガイド装置。
  2. 【請求項2】可動体と、この可動体を移動自在に支持す
    る互いに平行な2本の案内軸と、これらの案内軸を固定
    する固定部と、前記可動体に設けられ前記2本の案内軸
    にそれぞれ係合する2個の軸受部とを有するリニアガイ
    ド装置において、前記2個の軸受部を前記案内軸の軸方
    向に互いの位置をずらして設けたことを特徴とするリニ
    アガイド装置。
  3. 【請求項3】前記軸受部は、前記可動体の前記案内軸方
    向の端部に設けられていることを特徴とする請求項1あ
    るいは請求項2に記載のリニアガイド装置。
  4. 【請求項4】情報記録媒体に情報の記録再生を行うヘッ
    ドを搭載した可動体と、この可動体を移動自在に支持す
    る複数の案内軸と、これらの案内軸を固定する固定部
    と、前記可動体に設けられ前記複数の案内軸に係合する
    複数の軸受部と、前記可動体を駆動する駆動手段とを有
    する情報記録再生装置において、前記複数の軸受部を前
    記案内軸の軸方向に互いの位置をずらして設けたことを
    特徴とする情報記録再生装置。
  5. 【請求項5】情報記録媒体に情報の記録再生を行うヘッ
    ドを搭載した可動体と、この可動体を移動自在に支持す
    る互いに平行な2本の案内軸と、これらの案内軸を固定
    する固定部と、前記可動体に設けられ前記2本の案内軸
    にそれぞれ係合する2個の軸受部と、前記可動体を駆動
    する駆動手段とを有する情報記録再生装置において、前
    記2個の軸受部を前記案内軸の軸方向に互いの位置をず
    らして設けたことを特徴とする情報記録再生装置。
JP1631695A 1995-02-03 1995-02-03 リニアガイド装置およびそれを用いた情報記録再生装置 Pending JPH08212724A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016210595A (ja) * 2015-05-13 2016-12-15 沖電気工業株式会社 媒体集積装置、及び取引装置

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JP2016210595A (ja) * 2015-05-13 2016-12-15 沖電気工業株式会社 媒体集積装置、及び取引装置

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