JPH08211422A - 窓 - Google Patents

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JPH08211422A
JPH08211422A JP7283873A JP28387395A JPH08211422A JP H08211422 A JPH08211422 A JP H08211422A JP 7283873 A JP7283873 A JP 7283873A JP 28387395 A JP28387395 A JP 28387395A JP H08211422 A JPH08211422 A JP H08211422A
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inorganic
transparent
window
transparent electrode
organic composite
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Application number
JP7283873A
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English (en)
Inventor
Hidenobu Anzai
秀伸 安齊
Kazuya Edamura
一弥 枝村
Yasubumi Otsubo
泰文 大坪
Kazuya Akashi
一弥 明石
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Fujikura Kasei Co Ltd
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Kasei Co Ltd
Fujikura Ltd
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Publication date
Application filed by Fujikura Kasei Co Ltd, Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Kasei Co Ltd
Priority to JP7283873A priority Critical patent/JPH08211422A/ja
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水平またはほぼ水平に配設された窓から入射
する光量を調節できる窓を提供する。 【解決手段】 電界配列効果を有する固体粒子が電気絶
縁性媒体中に浮上または沈降してなる電気感応型光機能
性流体組成物10と、この電気感応型光機能性流体組成
物10を収納し、対向する2面の少なくとも相対向する
一部を透明とした中空の収納体7とを具備し、前記収納
体7の透明部分の少なくとも一方が水平またはほぼ水平
に形成された水平透明部を有し、前記水平透明部に第1
透明電極4が設けられ、他方の透明部分の前記第1透明
電極4に対向する位置に第2透明電極5が設けられた
窓。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は天窓、のぞき窓等の
ように水平またはほぼ水平に配設される窓に関し、特に
電圧を印加することによってその透過光量を任意に調整
し得るようにした窓に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、採光の目的で天窓を設けるこ
とがなされている。また、近年では、美術館、博物館、
ホテルなどにおいて、採光目的以外にも、例えばインテ
リアとして、さらには天体観測など室内から屋外の風景
を楽しむ目的で天窓が設けられるケースが増加してい
る。
【0003】そして、天窓は上述した目的のために使用
されるものであるから、通常透明ガラス板あるいは透明
プラスチック板を天井にはめ込んで作製されている。
【0004】しかしながら、従来の天窓は上述した構成
からなるものであるので、それ自体では採光量の調節が
出来なかった。
【0005】そこで、採光量を調節しようとするなら
ば、前記天窓にブラインドやカーテンなどの開閉自在な
遮光部材を取り付けることが必要となってくる。
【0006】また、常に透明な状態にある天窓は、取付
位置などによっては、外部から内部を覗かれるおそれが
あり、プライバシーの保護という観点からも遮光部材の
必要性が要求されている。
【0007】ところが、このような遮光部材を用いて天
窓を開閉させるための開閉機構等の別部材を設けること
は、天窓が通常高い位置に設けられ、かつその開閉操作
も考慮しなければならないことから、別部材等の取付作
業は容易ではなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで本発明者ら
は、従来全く知られていない新規な電界配列性を有する
電気感応型光機能性流体(以下、EA流体と略す)の研
究を行っている。このEA流体は、電気絶縁性を有する
媒体中に所定の固体粒子を分散させて得られる流体であ
り、このEA流体に外部から電界を加えると固体粒子が
誘電分極を起こし、さらに誘電分極に基づく静電引力に
よって互いに電界方向に配位連結して整列し、鎖状体構
造を示す性質を持っている。また、固体粒子を構成する
物質によっては電気泳動性を有することにより、電圧印
加時に電気泳動して配列し、配列塊状構造を示すものも
ある。
【0009】このように、電界下における固体粒子の配
列を電界配列効果(以下、EA効果と略す)と呼び、そ
のような性質を有する固体粒子を電界配列性粒子(以
下、EA粒子と略す)と呼ぶこととする。また、このE
A粒子を主要構成材として、電気絶縁性媒体中に分散し
て得られるのがEA流体である。本発明は、この新規な
構造のEA流体を用いて、窓、特に水平またはほぼ水平
に配設された窓から入射する光の透過光量を任意の光量
に制御し得る窓を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に請求項1記載の発明は、EA効果を有する固体粒子が
電気絶縁性媒体中に浮上または沈降してなるEA流体
と、このEA流体を収容し、対向する2面の少なくとも
相対向する一部を透明とした中空の収納体とを具備して
なる窓であって、前記収納体の透明部分の少なくとも一
方が水平またはほぼ水平に形成された水平透明部を有
し、前記水平透明部に第1透明電極が設けられ、他方の
透明部分の前記第1透明電極に対向する位置に第2透明
電極が設けられてなる窓によって達成できる。
【0011】また請求項2記載のように、前記請求項1
記載の固体粒子の比重が前記電気絶縁性媒体の比重より
も軽い場合は、前記第1透明電極を前記第2透明電極の
上方に設けることが好ましい。
【0012】一方、請求項3記載のように、前記請求項
1記載の固体粒子の比重が前記電気絶縁性媒体の比重よ
りも重い場合は、前記第1透明電極を前記第2透明電極
の下方に設けることが好ましい。
【0013】さらに請求項4記載のように、前記請求項
2または3記載の第1透明電極が収納体の透明部分に沿
って形成された1つ以上の定型あるいは不定形の線状電
極と、前記線状電極に隣接して配置された1つ以上の異
種線状電極とからなり、前記第2透明電極が1枚の平板
状電極であってもよい。
【0014】また請求項5記載のように、前記請求項1
ないし4のいずれかに記載の固体粒子が、有機高分子化
合物からなる芯体と、EA効果を有する無機物である電
界配列性無機物(以下、EA無機物と略す)を含む表層
とによって形成された無機・有機複合粒子であることが
好ましい。そして、このEA無機物は、無機イオン交換
体、シリカゲル、または電気半導体性無機物、もしくは
それらの混合物であることが好ましい。
【0015】さらに、請求項6記載のように、前記請求
項1ないし5のいずれかに記載の表層、芯体、電気絶縁
性媒体の少なくとも一つに色素が含有されて構成される
と好ましい。また、前記電気絶縁性媒体の動粘度が1〜
3000cStの範囲であり、前記電気絶縁性媒体中の
固体粒子の濃度は0.5〜15重量%の範囲であり、透
明電極からEA流体に印加する電圧は、0.1〜5.0
kV/mmの範囲であることが好ましい。
【0016】本発明の窓は、上述した構造からなるの
で、収納体に満たされたEA流体に電圧を印加すること
によって、EA流体中のEA粒子が特定の方向に配列
し、鎖状体を構成する。第1透明電極と第2透明電極に
通電した場合は、複数の鎖状体が互いに離間して鉛直方
向に配列し、その間隙を光が透過して、窓は透明にな
る。
【0017】一方、電圧の印加を停止すると、EA粒子
は電界からの影響が解かれ、電気絶縁性媒体との比重の
差により、電気絶縁性媒体中に浮上または沈降して収納
体の透明部分を覆い、透過光量が減少して、窓は不透明
になる。
【0018】また、第1透明電極が線状電極と、前記線
状電極に隣接して配置された異種線状電極とからなる場
合に、前記線状電極と異種線状電極とに通電すると、E
A粒子が面方向に鎖状体からなる面状体を構成して透過
光量が減少し、窓が不透明になる。なお、第1透明電極
と第2透明電極に通電して窓を透明にした後に窓を不透
明にしたい場合、単に電圧の印加を停止してEA粒子が
分散し、さらに浮上あるいは沈降するのを待つより、短
時間でEA粒子を浮上あるいは沈降させることができ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1は、本発明に係る窓1
の一例を示す断面図で、この図1に示す窓1は、一対の
透明基板2と透明基板3が所定の間隔を設けて水平かつ
平行に対向して配置され、これらの間に液体状のEA流
体10が封入され、前記透明基板2,3のうち、使用に
際して上方側になる透明基板2の内面に第1透明電極
4、下方側になる透明基板3の内面に第2透明電極5が
設けられたものである。そして、前記第1透明電極4と
第2透明電極5とは、いずれも透明基板2,3の対向す
る内側面のほぼ全面を覆う平面形状のものである。
【0020】また、前記透明基板2,3の外周縁部の内
側面には所定の厚みを有するシール部材6が装着され、
透明基板2,3とシール部材6により、板状で中空の透
明な収納体7が形成されている。さらに前記透明基板
2,3の外周縁部には、第1透明電極4および第2透明
電極5に電気的に接続された電極部8,…が形成されて
いる。そして、各電極部8,…はスイッチ9を介して電
源に接続されている。
【0021】前記透明基板2,3は、内部にEA流体1
0を収納できるとともに、運搬や設置などに耐える得る
強度を有する必要があるので、各種のガラス基板、アク
リル樹脂などからなる透明樹脂基板などから構成するこ
とが好ましい。なお、前記透明基板2,3は全面が透明
である必要はなく、光を透過させる部分のみを透明とし
た構造としてもよい。従って、周縁部のみを不透明の金
属枠、樹脂枠で構成し、その枠内の内部に透明のガラス
基板や樹脂基板を嵌め込んだ構成にしてもよい。また、
その形状は特に限定されるものではないが、通常は、板
状のものが用いられる。
【0022】前記EA流体10は、基本的に、電気絶縁
性媒体11中に図2に示す構造の無機・有機複合粒子1
2が分散されて構成されるものである。この無機・有機
複合粒子12は、有機高分子化合物からなる芯体13
と、この芯体13の表面を覆いEA効果を奏するEA無
機物14とからなる表層15とによって形成されてい
る。図2においては、表層15は一重にかつ密にEA無
機物14が配列した状態を示しているが、二重以上であ
っても良く、また疎の状態で配列されていても構わな
い。この配列状態が後述するように電気絶縁性媒体1
1、芯体13及びEA無機物14の色が、EA流体10
の色として認識されるときに影響を与える。
【0023】このようなEA無機物14としては種々の
ものが知られているが、好ましい例としては多価金属の
水酸化物、ハイドロタルサイト類、多価金属の酸性塩、
ヒドロキシアパタイト、ナシコン型化合物、粘土鉱物、
チタン酸カリウム類、ヘテロポリ酸塩または不溶性フェ
ロシアン化物からなる無機イオン交換体及びシリカゲル
と電気半導体性無機物を挙げることができる。このよう
なEA無機物14が有機高分子化合物からなる芯体13
上に表層15を形成するとき、EA流体10にEA効果
がもたらされる。
【0024】また、上記の無機・有機複合粒子12は、
芯体13と同時に表層15を形成する方法によって生成
せられたものであることが好ましい。前記無機・有機複
合粒子12の芯体13として使用し得る有機高分子化合
物の例としては、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、
(メタ)アクリル酸エステル−スチレン共重合物、ポリ
スチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ニトリルゴ
ム、ブチルゴム、ABS樹脂、ナイロン、ポリビニルブ
チレート、アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、酢酸ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の1種ま
たは2種以上の混合物または共重合物を挙げることがで
きる。
【0025】無機・有機複合粒子12の表層15として
使用し得る好ましいEA無機物14は無機イオン交換
体、電気半導体性無機物またはシリカゲルである。これ
らはその固体粒子を電気絶縁性媒体中に分散するとき、
優れたEA効果を現す。
【0026】無機イオン交換体の例としては、(1)多
価金属の水酸化物、(2)ハイドロタルサイト類、
(3)多価金属の酸性塩、(4)ヒドロキシアパタイ
ト、(5)ナシコン型化合物、(6)粘土鉱物、(7)
チタン酸カリウム類、(8)ヘテロポリ酸塩、及び
(9)不溶性フェロシアン化物を挙げることができる。
【0027】以下に、それぞれの無機イオン交換体につ
いて詳しく説明する。 (1)多価金属の水酸化物:これらの化合物は、一般式
MOx (OH)y (Mは多価金属であり、xは零以上の
数であり、yは正数である)で表され、例えば、水酸化
チタン、水酸化ジルコニウム、水酸化ビスマス、水酸化
錫、水酸化鉛、水酸化アルミニウム、水酸化タンタル、
水酸化ニオブ、水酸化モリブデン、水酸化マグネシウ
ム、水酸化マンガン、及び水酸化鉄等である。ここで、
例えば水酸化チタンとは含水酸化チタン(別名マタチタ
ン酸またはβチタン酸、TiO(OH)2 )及び水酸化
チタン(別名オルソチタン酸またはαチタン酸、Ti
(OH)4 )の双方を含むものであり、他の化合物につ
いても同様である。
【0028】(2)ハイドロタルサイト類:これらの化
合物は、一般式M13Al6 (OH)43(CO)3 ・12
2 O(Mは二価の金属である)で表され、例えば二価
の金属MがMg、CaまたはNi等である。 (3)多価金属の酸性塩:これらは例えばリン酸チタ
ン、リン酸ジルコニウム、リン酸錫、リン酸セリウム、
リン酸クロム、ヒ酸ジルコニウム、ヒ酸チタン、ヒ酸
錫、ヒ酸セリウム、アンチモン酸チタン、アンチモン酸
錫、アンチモン酸タンタル、アンチモン酸ニオブ、タン
グステン酸ジルコニウム、バナジン酸チタン、モリブデ
ン酸ジルコニウム、セレン酸チタン及びモリブデン酸錫
等である。
【0029】(4)ヒドロキシアパタイト:これらは例
えばカルシウムアパタイト、鉛アパタイト、ストロンチ
ウムアパタイト、カドミウムアパタイト等である。 (5)ナシコン型化合物:これらには例えば(H3 O)
Zr2 (PO4 3 のようなものが含まれるが、本発明
においてはH3 OをNaと置換したナシコン型化合物も
使用できる。 (6)粘土鉱物:これらは例えばモンモリロナイト、セ
ピオライト、ベントナイト等であり、特にセピオライト
が好ましい。
【0030】(7)チタン酸カリウム類:これらは一般
式aK2 O・bTiO2 ・nH2 O(aは0<a≦1を
満たす正数であり、bは1≦b≦6を満たす正数であ
り、nは正数である)で表され、例えばK2 ・TiO2
・2H2 O、K2 O・2TiO2 ・2H2 O、0.5K
2 O・TiO2 ・2H2 O、及びK2 O・2.5TiO
2 ・2H2 O等である。なお、上記化合物のうち、aま
たはbが整数でない化合物はaまたはbが適当な整数で
ある化合物を酸処理し、KとHとを置換することによっ
て容易に合成される。
【0031】(8)ヘテロポリ酸塩:これらは一般式H
3 AE1240・nH2 O(Aはリン、ヒ素、ゲルマニウ
ム、またはケイ素であり、Eはモリブデン、タングステ
ン、またはバナジウムであり、nは正数である)で表さ
れ、例えばモリブドリン酸アンモニウム、及びタングス
トリン酸アンモニウムである。
【0032】(9)不溶性フェロシアン化物:これらは
次の一般式で表される化合物である。Mb-pxa A[E
(CN)6 ](Mはアルカリ金属または水素イオン、A
は亜鉛、銅、ニッケル、コバルト、マンガン、カドミウ
ム、鉄(III)またはチタン等の重金属イオン、Eは
鉄(II)、鉄(III)、またはコバルト(II)等
であり、bは4または3であり、aはAの価数であり、
pは0〜b/aの正数である。)これらには例えば、C
2 Zn[Fe(CN)6 ]およびK2 Co[Fe(C
N)6 ]などの不溶性フェロシアン化合物が含まれる。
【0033】上記(1)〜(6)の無機イオン交換体は
いずれもOH基を有しており、これらの無機イオン交換
体のイオン交換サイトに存在するイオンの一部または全
部を別のイオンに置換したもの(以下、置換型無機イオ
ン交換体という)も、本発明における無機イオン交換体
に含まれるものである。
【0034】即ち、前述の無機イオン交換体をR−M1
(M1 は、イオン交換サイトのイオン種を表す)と表す
と、R−M1 におけるM1 の一部または全部を、下記の
イオン交換反応によって、M1 とは異なるイオン種M2
に置換した置換型無機イオン交換体もまた、本発明にお
ける無機イオン交換体である。
【0035】 xR−M1 +yM2 →Rx−(M2 )y+xM1 (ここでx、yはそれぞれイオン種M2 、M1 の価数を
表す) また、M1 はOH基を有する無機イオン交換体の種類に
より異なるが、無機イオン交換体が陽イオン交換性を示
すものでは、一般にM1 はH+ であり、この場合のM2
はアルカリ金属、アルカリ土類金属、多価典型金属、遷
移金属または希土類金属等、H+ 以外の金属イオンのい
ずれか任意のものである。
【0036】OH基を有する無機イオン交換体が陰イオ
ン交換性を示すものでは、M1 は一般にOH- であり、
その場合M2 は例えばI、Cl、SCN、NO2 、B
r、F、CH3 COO、SO4 またはCrO4 等や錯イ
オン等、OH- 以外の陰イオン全般の内の任意のもので
ある。
【0037】また、高温加熱処理によりOH基を一旦失
ってはいるが、水に浸漬させるなどの操作によって再び
OH基を有するようになる無機イオン交換体について
は、その高温加熱処理後の無機イオン交換体なども本発
明に使用できる無機イオン交換体の一種であり、その具
体例としてはナシコン型化合物、例えば(H3 O)Zr
2 (PO4 3 の加熱により得られるHZr2 (P
4 3 やハイドロタルサイトの高温加熱処理物(50
0〜700℃で加熱処理したもの)等がある。これらの
無機イオン交換体は一種類だけではなく、多種類を同時
に表層として用いることもできる。なお、上記の無機イ
オン交換体として、多価金属の水酸化物、及び多価金属
の酸性塩を用いることが特に好ましい。
【0038】前記無機・有機複合粒子12の表層15と
して使用し得る他の好ましいEA無機物14は、電気伝
導度が、室温にて103 〜10-11 Ω-1/cmの金属酸
化物、金属水酸化物、金属酸化水酸化物、無機イオン交
換体、またはこれらの少なくともいずれか1種に金属ド
ーピングしたもの、もしくは金属ドーピングの有無に拘
わらず、これらの少なくともいずれか1種を他の支持体
上に電気半導体層として施したもの等である。
【0039】以下に、他の好ましいEA無機物14につ
いてさらに詳しく説明する。 (A)金属酸化物:例えばSnO2 、アモルファス型二
酸化チタン(出光石油化学社製)等である。 (B)金属水酸化物:例えば水酸化チタン、水酸化ニオ
ブ等である。
【0040】ここで水酸化チタンとは、含水酸化チタン
(石原産業社製)、メタチタン酸(別名βチタン酸、T
iO(OH)2 )およびオルソチタン酸(別名αチタン
酸、Ti(OH)4 )を含むものである。
【0041】(C)金属酸化水酸化物:この例としては
例えばFeO(OH)(ゲーサイト)等を挙げることが
できる。 (D)多価金属の水酸化物:先に(1)で記載したもの
と同等である。 (E)ハイドロタルサイト類:先に(2)で記載したも
のと同等である。 (F)多価金属の酸化塩:先に(3)で記載したものと
同等である。 (G)ヒドロキシアパタイト:先に(4)で記載したも
のと同等である。 (H)ナシコン型化合物:先に(5)で記載したものと
同等である。 (I)粘土鉱物:sk合いに(6)で記載したものと同
等である。 (J)チタン酸カリウム類:先に(7)で記載したもの
と同等である。 (K)ヘテロポリ酸塩:先に(8)で記載したものと同
等である。 (L)不溶性フェロシアン化物:先に(9)で記載した
ものと同等である。 (M)金属ドーピングEA無機物:これは上記のEA無
機物14(A)〜(L)の電気伝導度を上げるために、
アンチモン(Sb)等の金属をEA無機物14にドーピ
ングしたものであって、例としてはアンチモン(Sb)
ドーピング酸化錫(SnO2 )などを挙げることができ
る。
【0042】(N)他の支持体上に電気半導体層として
EA無機物を施したもの:例えば支持体として酸化チタ
ン、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ等の無機物粒
子、またはポリエチレン、ポリプロピレンなどの有機高
分子粒子を用い、これに電気半導体層としてアンチモン
(Sb)ドーピング酸化錫(SnO2 )を施したもの等
を挙げることができる。このようにEA無機物が施され
た粒子は全体としてEA無機物となっている。
【0043】これらのEA無機物14は、1種類だけで
なく、2種類またはそれ以上を同時に表層として用いる
こともできる。
【0044】このような無機・有機複合粒子12は種々
な方法によって製造することができる。例えば、有機高
分子化合物からなる粒子状の芯体13と微粒子状のEA
無機物14をジェット気流によって搬送し、衝突させる
方法がある。この場合は粒子状の芯体13の表面にEA
無機物14の微粒子が高速度で衝突し、固着して表層1
5を形成する。また、別の製法例として、粒子状の芯体
13を気体中に浮遊させておき、EA無機物14の溶液
を霧状にしてその表面に噴霧する方法がある。この場合
はその溶液が芯体13の表面に付着し乾燥することによ
って表層15が形成される。
【0045】しかし、無機・有機複合粒子12を製造す
る好ましい製法例は、芯体13と同時に表層15を形成
する方法である。
【0046】この方法は、例えば、芯体13を形成する
有機高分子化合物のモノマーを重合媒体中で乳化重合、
懸濁重合または分散重合するに際して、微粒子状とした
EA無機物14を上記モノマー中、または重合媒体中に
存在させて行う、というものである。
【0047】重合媒体としては水が好ましいが、水と水
溶性有機溶媒との混合物を使用することができ、また有
機系の貧溶媒を使用することもできる。
【0048】この方法によれば、重合媒体の中でモノマ
ーが重合して芯体粒子を形成すると同時に、微粒子状の
EA無機物14が芯体13の表面に層状に配向してこれ
を被覆し、表層15を形成する。
【0049】乳化重合または懸濁重合によって無機・有
機複合粒子12を製造する場合には、モノマーの疎水性
の性質とEA無機物14の親水性の性質を組み合わせる
ことによって、EA無機物14の微粒子の大部分を芯体
13粒子の表面に配向させることができる。
【0050】この芯体13と表層15との同時形成方法
によれば、有機高分子化合物からなる芯体13粒子の表
面にEA無機物14粒子が緻密かつ強固に接着し、堅牢
な無機・有機複合粒子12が形成される。
【0051】本発明に使用する無機・有機複合粒子12
の形状は必ずしも球形であることを要しないが、粒子状
の芯体13が調節された乳化・懸濁重合方法によって製
造された場合は、得られる無機・有機複合粒子12の形
状はほぼ球形となる。しかも球形状であれば、透過光量
を調節する際に光を全方向に散乱させることができるの
で、不定形のものよりも球形状のものが有利になる。
【0052】無機・有機複合粒子12の粒径は特に限定
されるものではないが、0.1〜500μm、特に5〜
200μm程度とすることが好ましい。この際の微粒子
状のEA無機物14の粒径は特に限定されるものではな
いが、好ましくは0.005〜100μmであり、さら
に好ましくは0.01〜10μmである。
【0053】このような無機・有機複合粒子12におい
て、表層15を形成するEA無機物14と芯体13を形
成する有機高分子化合物の重量比は特に限定されるもの
ではないが、(EA無機物):(有機高分子化合物)比
で(1〜60):(99〜40)の範囲、特に(4〜3
0):(96〜70)の範囲であることが好ましい。こ
こで、EA無機物14の重量比が1%未満では得られた
EA流体10のEA効果が不充分であり、60%を超え
ると得られたEA流体10は導電性を有するようにな
る。
【0054】これらの無機・有機複合粒子12の比重
は、芯体13に比較的比重の小さな有機高分子化合物を
使用することから、表層15を形成するEA無機物14
の比重と比べて、相対的に小さくすることができる。用
いる有機高分子化合物とEA無機物14の種類と比率と
によって、無機・有機複合粒子12の比重は自在に調整
可能であるが、一般的に、用いる電気絶縁性媒体との関
係から比重1.0〜2.0程度に調整される。
【0055】上記の無機・有機複合粒子12の表層15
または芯体13は色素を含むものであってもよい。表層
15に用いることのできる色素は顔料である。この顔料
は、芯体13上に、上記の方法によりEA無機物14か
らなる表層15を形成する際、EA無機物14に混合し
て用いて、表層15に含ませることが好ましい。
【0056】芯体13に色素を含ませる場合は、一般に
合成樹脂用として知られている染料または顔料のいずれ
も使用可能である。この色素は、予め芯体13を形成す
るモノマー中に混合した後にモノマーを重合するか、ま
たは芯体13となる合成樹脂に練り込んで芯体13中に
含ませることができる。
【0057】表層15または芯体13、またはその双方
に色素を含む無機・有機複合粒子12は、これを用いる
ことによって、得られたEA流体10の電圧無負荷時の
散乱光を任意の色に着色することができる。例えば、水
酸化チタンやシリカゲルを混入することにより白色に着
色することができ、青色顔料のフタロシアニンブルー
(大日精化工業株式会社製、シアニンブルーS−32)
を混入することにより青色に着色させることができ、黄
色顔料のファーストエロー(大日精化工業株式会社製、
NLファーストエロー5G(S)を混入することにより
黄色に着色することができる。さらに、電気半導体無機
物である黒色四酸化三鉄(Fe3 4 )を混入すること
により黒色に着色でき、電気半導体無機物である赤色三
酸化二鉄(Fe2 3 )を混入することにより赤色に着
色できる。
【0058】上記のような各種の方法、特に芯体13と
表層15を同時に形成する方法によって製造された無機
・有機複合粒子12は一般に、その表層15の全部また
は一部分が有機高分子物質や、製造工程で使用された分
散剤、乳化剤その他の添加物質の薄膜で覆われていて、
EA無機物14微粒子のEA効果が充分に発揮されない
こともある。この不活性物質の薄膜は該粒子表面を研磨
することによって容易に除去し得る。
【0059】この無機・有機複合粒子12表面の研磨
は、種々の方法で行うことができる。例えば、無機・有
機複合粒子12を水などの分散媒体中に分散させて、こ
れを攪拌する方法によって行うことができる。この際、
分散媒体中に砂粒やボールなどの研磨材を混入して無機
・有機複合粒子12と共に攪拌する方法、あるいは研削
砥石を用いて攪拌する方法等によって行うこともでき
る。
【0060】例えばまた、分散媒体を使用せず、無機・
有機複合粒子12と上記のような研磨材と、研削砥石を
用いて乾式で攪拌して行うこともできる。
【0061】さらに好ましい研磨方法は、無機・有機複
合粒子12をジェット気流等によって気流攪拌する方法
である。これは該粒子自体を相互に気相において激しく
衝突させて研磨する方法であり、他の研磨材を必要とせ
ず、粒子表面から剥離した不活性物質を分級によって容
易に分離し得る点で好ましい方法である。
【0062】上記のジェット気流攪拌においては、それ
に用いられる装置の種類、攪拌速度、無機・有機複合粒
子の材質等により研磨条件を特定するのが難しいが、一
般的には6000rpmの攪拌速度で0.5〜15分程
度ジェット気流攪拌するのが好ましい。
【0063】本発明に用いるEA流体10は上記の無機
・有機複合粒子12を、必要なら分散剤等、他の成分と
共に電気絶縁性媒体中に均一に攪拌混合して製造するこ
とができる。この攪拌機としては、液状分散媒に固体粒
子を分散させるために通常使用されるものがいずれも使
用できる。
【0064】前記のEA流体10に用いる電気絶縁性媒
体としては、従来知られている電界配列性流体に使用さ
れているものが全て使用可能である。例えば、塩化ジフ
ェニル、セバチン酸ブチル、芳香族ポリカルボン酸高級
アルコールエステル、ハロフェニルアルキルエーテル、
トランス油、塩化パラフィン、弗素系オイル、またはシ
リコーン系オイルやフルオロシリコーンオイル等、電気
絶縁性及び電気絶縁破壊強度が高く、化学的に安定でか
つ無機・有機複合粒子12を安定に分散させ得るもので
あればいずれの流体も使用可能であり、またそれらの混
合物を使用することもできる。
【0065】なお、この例にあっては、無機・有機複合
粒子12は電気絶縁性媒体中に浮上しているので、電気
絶縁性媒体としては、無機・有機複合粒子12の比重よ
りも大きい、高比重オイルなどが用いられる。
【0066】具体的には、無機・有機複合粒子12の比
重は通常1.2前後に調整されるので、デュポン・ジャ
パン社製のクライトックス(KRYTOX)GPL10
0などのフッ素系各種オイル、住友スリーエム株式会社
製のフロリナートFC−40やFC−70などのフッ素
系各種不活性液体、大塚化学株式会社製のホスファゼン
油オオツカホスファロールNF−36などの各種含フッ
素ホスファゼン油や、フロン系媒体などのハロゲン元素
含有の高比重媒体を用いることができる。
【0067】さらに、無機・有機複合粒子12の比重が
1.0前後と、比較的軽いものを使用する場合は、比重
が1.2〜1.3程度の電気絶縁性媒体を用いてもよ
く、このような電気絶縁性媒体として具体的には、信越
化学工業株式会社製のフッ素変性シリコーンオイルFL
−100、旭硝子株式会社製の新フルオロシリコーンオ
イルFLS400や東レ・ダウコーニング・シリコーン
株式会社製のフッ素変性シリコーンオイルFS1265
などの含フッ素系シリコーンオイルや、塩素化パラフィ
ンなどのハロゲン元素変性媒体などが挙げられる。
【0068】この電気絶縁性媒体は、目的に応じて着色
することもできる。着色する場合は、選択された電気絶
縁性媒体に可溶であってその電気的特性を損なわない種
類と量の油溶性染料または分散性染料を用いることが好
ましい。電気絶縁性媒体には、この他に、界面活性剤、
粘度調整剤、酸化防止剤、安定剤などが含まれていても
よい。
【0069】次に本発明に係る窓に用いる場合に有効な
無機・有機複合粒子濃度と電気絶縁性媒体の動粘度と印
加電圧について説明する。本発明において用いるEA流
体10中における無機・有機複合粒子12の粒子濃度
は、特に限定されるものではないが0.5〜15重量%
であることが好ましい。その粒子濃度が0.5重量%未
満では充分な透過光制御効果が得られず、15重量%を
越えると粒子濃度が濃すぎて大量の無機・有機複合粒子
12がEA流体10の全体に分散することになるので、
後述の如く電圧を印加して無機・有機複合粒子12,…
を配列制御しても、透明感が得られなくなるおそれがあ
る。
【0070】次に、本発明において用いる電気絶縁性媒
体の動粘度は、1〜3000cStの範囲であることが
好ましい。動粘度が1cStより小さいと、分散媒中に
揮発成分が多量に混在し、EA流体10の貯蔵安定性の
面で不足を生じ、動粘度が3000cStより大きい
と、気泡が抜けにくくなり好ましくないが、電気絶縁性
媒体中に気泡を残留させると、通電時に気泡内のミクロ
領域で部分放電して、絶縁劣化を生じるおそれがある。
なお、この動粘度の範囲は、10〜1000cStがよ
り好ましい範囲、10〜100cStが更に好ましい範
囲である。
【0071】次に、EA流体10に印加する電圧として
例えば、0.1〜5.0kV/mmの範囲で任意の電圧
をかけることができるが、この範囲よりも大きな電圧を
印加するようにしても良い。また、この印加電圧の範囲
において、0.25〜1.5kV/mmの範囲とするこ
とがより好ましい。
【0072】次に、図1に示す窓1を使用して透過光量
の制御を行う原理について説明する。
【0073】図3は、スイッチ9を開放して第1透明電
極4および第2透明電極5に通電していない状態を模式
的に示す。この状態では無機・有機複合粒子12に電界
が作用しておらず、また、電気絶縁性媒体11の比重が
無機・有機複合粒子12の比重よりも重いので、無機・
有機複合粒子12は電気絶縁性媒体11中において浮上
している。
【0074】この状態の収納体7に光が入射すると、こ
の入射した光は無機・有機複合粒子12の存在により種
々の方向に散乱するので、収納体7は不透明状態とな
る。例えば、EA無機物14として水酸化チタン系のも
のを用いた場合は、白濁した色調となる。
【0075】また、無機・有機複合粒子12の表層15
と芯体13のいずれか、または両方の色素が含有されて
いる場合は、収納体7は、前記色素によって着色され
る。ここで、無機・有機複合粒子12が球形状であれ
ば、光の散乱が全方向になされるので、特定の方向に光
が収束されたりするおそれが少ない。
【0076】次に図4に示すようにスイッチ9を閉じて
第1透明電極4および第2透明電極5との間に電界を加
えるならば、無数の無機・有機複合粒子12が各透明電
極4,5の間で鉛直方向に鎖状に結合し鎖状体30構造
となると同時に、これら各鎖状体30は平行に配列す
る。
【0077】即ち、電気絶縁性媒体11中に分散された
無機・有機複合粒子12の割合は前述した如く15重量
%前後以下の量であって全体としては少ないので、これ
らが配列して鎖状体30を構成すると、鎖状体30同士
の間には無機・有機複合粒子12の直径よりもかなり広
い間隔があくことになり、これにより収納体7の厚さ方
向に入射した光は、ほとんど減衰することなく収納体7
を通過する。従って収納体7を透明状態とすることがで
きる。
【0078】以上の操作によって、第1透明電極4およ
び第2透明電極5に通電するか否かによって、収納体7
を不透明な状態から透明な状態に変化させることができ
る。
【0079】また、前記窓1にあっては、0.1〜5.
0kV/mmの電圧で高々数mA/m2 という極めて少
ない電流で駆動できるので、10W/m2 程度も電力が
あれば充分に駆動することができ、省電力構造とするこ
とができる。さらに、第1透明電極4および第2透明電
極5に通電と同時に、無機・有機複合粒子12を配列で
きるので、充分な応答性を得ることができる。また、E
A流体10による透過光量制御を行うならば、特定の周
波数の光を吸収することなく全波長域で均一に透過光量
の制御ができるので、光吸収に起因する発熱などのおそ
れがなく、エネルギー的に無駄のない窓1ができる。
【0080】さらに、一度電圧を印加して無機・有機複
合粒子12,…の配列を行うと、無機・有機複合粒子1
2,…は電圧の印加を停止してもしばらくの間その状態
を維持するので、印加する電圧は間欠的で良くなり、そ
の分省エネルギー駆動ができる。
【0081】なお、無電界時の無機・有機複合粒子12
の配列状態の維持時間は、無機・有機複合粒子12自体
または電気絶縁性媒体11の動粘度、及びそれぞれの比
重等に応じて適宜調節することができる。即ち、電気絶
縁性媒体11の動粘度を低くすれば維持時間を短縮する
ことができ、動粘度を高くすれば維持時間を長くするこ
とができる。また、それぞれの比重を最適化することに
より、比重差による重力沈降を防止し、維持時間を非常
に長くすることができる。
【0082】前記の実施の形態においては、電圧の印加
によって無機・有機複合粒子12が1列の鎖状体30を
形成して平行に配列する現象について説明したが、無機
・有機複合粒子12の数が1重量%を超えて多くなる
と、1列の鎖状体30ではなく、鎖状体30が複数列相
互に接合し、図5に示す如くカラムCを構成して配列す
るようになる。
【0083】このカラムCにおいては左右の鎖状体3
0,30の無機・有機複合粒子12は1つずつずれて互
い違いに隣接する。これについて本発明者らは、図6に
示す如く+極部分と−極部分に誘電分極している無機・
有機複合粒子12が互い違いに隣接して+極部分と−極
部分とが引き合って配列した方がエネルギー的に安定な
ためであると推定している。
【0084】従って、無機・有機複合粒子12の含有量
が多い場合は、多数のカラムCが電極の間に形成される
ことになり、このカラムCの生成により透過光量を増大
させる機構が作用する。そして、この場合、多量の無機
・有機複合粒子12,…が複数のカラムCにまとまるの
で、隣接するカラムC同士の間隔は大きくあくことにな
り、透過光量の増大機能は顕著になる。
【0085】ところで、前記無機・有機複合粒子12の
粒径を前述した如く0.1〜500μmの範囲、好まし
くは、5〜200μmの範囲としたのは、本願発明の無
機・有機複合粒子12が機能上、光散乱型粒子あるいは
光反射型粒子であることに起因している。周知の如く可
視光の波長は380〜780nm、即ち、0.38〜
0.78μmであるので、この程度の波長の光を散乱あ
るいは反射させて前記の透過光制御を行うには、前記無
機・有機複合粒子12の粒径を最低でも0.1μm以
上、好ましくは5μm以上とすることが必要になる。
【0086】これに対し、ブラウン運動を起こすような
可視光の波長よりも小さな粒径、例えば、5nm〜数1
0nm(=0.005〜0.02μm)程度の誘電性の
超微粒子を電気絶縁性媒体11中に分散させた場合、電
界によりこの超微粒子を配列させ得ることも考えられる
が、その場合の光透過機構は前記の本願発明の例とは全
く異なり、無電界時に超微粒子が分散して光を完全に透
過させ、電界印加時に超微粒子が配列して光を散乱させ
て減衰することになり、全く異なった挙動を示すことに
なるので好ましくない。
【0087】前記のような超微粒子で誘電性を示すもの
としてTiBaO4 の超微粒子を考えることができる
が、TiBaO4 は、比重が4〜6の範囲の物質であ
り、重いので、仮にTiBaO4 粒子を光反射型にする
目的でその粒径を大きくしようとしても、電気絶縁性媒
体11中で媒体との比重差により重力沈降するようにな
る。
【0088】そこで、この例のように前記超微粒子を前
記絶縁性媒体11中に浮上させるには、その比重が4〜
6以上の電気絶縁性媒体11を用いる必要を生ずるが、
このような電気絶縁性媒体11は存在せず、結果として
TiBaO4 粒子を浮上させることはできない。
【0089】これに対して、本願発明の無機・有機複合
粒子12は、前述したように比重を1.2前後に容易に
調整できるので、一般に知られる多種類の電気絶縁性媒
体11を利用することができる。
【0090】次に、着色性の面から見ると、前記超微粒
子に着色することは困難であり、また、仮に着色できた
としても、粒子径が小さすぎるので、前記絶縁性媒体1
1に分散させた超微粒子の色を知覚可能なように発色さ
せることはできない。従って前記超微粒子を用いた場合
は、電気絶縁性媒体11の色のみを発現させることがで
き、着色パターンは1つのみしか実現できない。例え
ば、赤色透明と赤色不透明との間での変化のみが実現可
能となる。
【0091】これに対して本願発明によれば、媒体を赤
色透明、無機・有機複合粒子を白色とした場合に、白濁
不透明〜赤色透明の変色を実現でき、媒体を無色透明、
無機・有機複合粒子を青色とした場合に、青色不透明〜
無色透明の変色を実現でき、媒体を赤色、無機・有機複
合粒子を青色とした場合に、紫不透明〜赤色透明の変色
を実現でき、媒体を薄青色、粒子を黄色にした場合に黄
緑色不透明〜薄青色透明を実現できる。また、着色する
部分を見ても、無機・有機複合粒子12の芯体13と表
層15と電気絶縁性媒体11のいずれにも着色すること
ができ、着色バリエーションを容易に付けることができ
る。なお、無機・有機複合粒子12の芯体13の表面は
無機物で覆われるが、無機物同士の隙間から色が漏れる
ので、芯体13に着色した場合の色もEA流体10の色
に有効に反映される。
【0092】また、無機・有機複合粒子12の表層15
に対して着色するには、無機・有機複合粒子12を製造
する場合に用いる無機・有機複合粒子12の中に必要数
量の着色無機顔料35を混ぜて均一に混合し、これを用
いて前述した方法で無機・有機複合粒子12を製造すれ
ば良い。このようにして製造した無機・有機複合粒子1
2は、例えば、図7に示すように、芯体13の周囲に付
着されている無機・有機複合粒子12の中の一部が着色
無機顔料35,…で置換された構造を有するようにな
る。これによって、無機・有機複合粒子12に着色する
ことができる。
【0093】このような窓1にあっては、対向する2面
の少なくとも相対向する一部を透明とした中空の収納体
7を具備し、この収納体7にEA流体10を収納し、収
納体7の透明部分のうち水平に設けられた透明部分であ
る水平透明部に第1透明電極4が設けられ、他方の透明
部分の前記第1透明電極4に対向する位置に第2透明電
極5が設けられてなるものであるので、第1透明電極4
および第2透明電極5に通電した場合は、複数の鎖状体
30,…が互いに離間して鉛直方向に配列し、その間隙
を光が透過して窓は透明になる。
【0094】一方、電圧の印加を停止すると、無機・有
機複合粒子12は電界からの影響が解かれ、電気絶縁性
媒体11との比重の差により電気絶縁性媒体11中に浮
上して収納体7の透明部分を覆い、透過光量が減少して
窓1は不透明になる。
【0095】したがって、カーテン、カーテンレール、
ブラインドなどの遮光部材を用いることなく簡単に透過
光量を調節することができる。
【0096】また、本発明の窓1は、構造が簡単であり
製造単価も液晶を用いた従来装置よりも遥かに低コスト
で提供できる。ちなみに、先に説明したEA流体10は
通常の液晶材料よりも原料コストにおいて1/10以下
と考えられ、極めて安価である。また、液晶を用いた装
置においては、液晶駆動のための種々の制御回路やLS
Iを用いる必要があるが、本発明に係る窓1にあって
は、先にも説明した通り簡単な構成で良く、電源まわり
の電気回路等も最低スイッチと配線のみで構成可能であ
る。
【0097】従って、前記構成の窓1を天窓に用いる
と、電源からの電極のオンオフの切り替えにより、容易
に図8に示す不透明な状態から図9に示す透明な状態に
切り換えることができるようになり、透過光量の調節が
可能となる。
【0098】また、図10および図11に示すように、
遊覧船の船体底部に設けたのぞき窓に使用すれば、魚が
集まってきた時や観光スポットに到着した時にのみ、素
早く不透明から透明にして、湖底、川底、海底などの景
色をみることができる。なお、不透明状態から透明状態
への切り換えは非常に短時間で行われるため、観客にと
っては急に景色が視野に入ってくることにより、より印
象的な観光を楽しむことができる。
【0099】次に、本発明の窓の第2の例について、図
面を用いて説明する。この窓1が前記第1の例と異なる
点は、図12に示すように、無機・有機複合粒子12の
比重が電気絶縁性媒体11の比重よりも重く、前記無機
・有機複合粒子12が電気絶縁性媒体11中に沈降して
いる点と、第1透明電極4が第2透明電極5の下方に形
成されている点である。
【0100】この例にあっては、無機・有機複合粒子1
2の比重が電気絶縁性媒体11の比重より重いものであ
れば、使用する無機・有機複合粒子12と電気絶縁性媒
体11との組み合せは任意である。
【0101】例えば、無機・有機複合粒子12の比重が
1.2前後の際は、メチルフェニルポリシロキサン系シ
リコーンオイルや芳香族ポリカルボン酸高級アルコール
エステル、セバチン酸エステルなどを、無機・有機複合
粒子12の比重が1.0前後の際は、ハイドロカーボン
系媒体、石油パラフィン、ポリジメチルシロキサン系シ
リコーンオイル、環状ポリシロキサン系シリコーンオイ
ルやトランス油などの低比重オイルを用いることができ
る。また、この例の窓1においても、不透明・透明とす
る原理および操作方法は第1の例のものと同様である。
【0102】次に、本発明の窓の第3の例について、図
面を用いて説明する。この窓1が前記第1および第2の
例と異なる点は、図13に示すように、第1透明電極5
1の形状が異なる点である。すなわち、第1透明電極5
1は収納体7のほぼ全体に配される第1の櫛歯電極51
aと、この第1の櫛歯電極51aの歯51a’の部分
に、その歯51b’が交互に挿入される第2の櫛歯電極
51bとからなり、これら第1の櫛歯電極51aと第2
の櫛歯電極52bとにより、収納体7の内側全体が覆わ
れている。これら第1の櫛歯電極51aの歯51a’と
第2の櫛歯電極51bの歯51b’とは、収納体7の幅
方向に沿って延びるとともに、収納体7の長手方向に沿
って交互に配されている。
【0103】この第1の櫛歯電極51aは、前記電源V
を介してスイッチSの一端に接続されている。このスイ
ッチSの他端は、前記一方の第2透明電極5と、第2の
櫛歯電極51bとに切換自在に配されている。すなわ
ち、このスイッチSを前記一方の第2透明電極5に接続
すると、図4又は図5に示すように、第1の櫛歯電極5
1aの歯51a’と第2透明電極5との間に、無機・有
機複合粒子12が鉛直方向に配列し、前記鎖状体30,
…を構成する。このため、鎖状体30,…同士の間を太
陽光が通過するため、収納体7が不透明な状態から透明
な状態となる。したがって、収納体7を通り抜ける太陽
光の量を増加させることができる。
【0104】さらに、スイッチSを切り換えて第2の櫛
歯電極51bに接続すると、図14に示すように、第1
の櫛歯電極51aの歯51a’と第2の櫛歯電極51b
の歯51b’との間に無機・有機複合粒子12が収納体
7の面方向に沿って配列し、面状体32を形成する。こ
のため、収納体7の一方の面から入射する太陽光が面状
体32にかなり遮られる。したがって、収納体7はほと
んど太陽光を通さず、窓は不透明となる。
【0105】このようにスイッチSを切り換えることに
より、電気絶縁性媒体11中の無機・有機複合粒子12
を迅速に浮上あるいは沈下させることが可能となり、透
明−不透明の切り換え時の応答性を向上させることがで
きる。
【0106】なお、本発明は上述した例に限定されるも
のではない。例えば、透明基板2,3は正確に水平に設
けられなくてもよく、数度傾いていてもよい。また、第
1透明電極51を1つ以上の線状電極とこれに隣接して
配置された1つ以上の異種線状電極とする場合は、必ず
しも櫛歯型にする必要はなく、ぜんまい型、円形など任
意の形状とすることができる。
【0107】以下、実施の形態を示し、本発明の効果を
明らかにする。 「製造例」窓ガラスの表面にITO(インジウム錫酸化
物)膜からなる第1透明電極4と第2透明電極5を、図
13に示すように、ほぼ窓ガラス全体にわたって形成し
て被覆した。この第1透明電極4と第2透明電極5で被
覆した厚さ1.0mmのITOガラスを2枚用意し、2
枚のガラスを各々の透明電極4,5同士を向き合わせた
状態で2mmの間隔で平行に対向させ、周縁部を樹脂製
のシール部材6,…でシールした。次にシール部材6,
…の一部に注入孔を形成しておき、ここから液状のEA
流体10を注入し、注入後に注入孔を塞いで本発明の窓
1とした。
【0108】ここで用いたEA流体10の製造工程を以
下に説明する。まず、水酸化チタン(一般名;含水酸化
チタン、石原産業株式会社製、C−II)、アクリル酸
ブチル、1.3−ブチレングリコールジメタクリレート
及び重合開始剤の混合物を、第三リン酸カルシウムを分
散安定化剤として含有する水中に分散し、60℃で1時
間攪拌下に懸濁重合を行った。得られた生成物を瀘過、
酸洗浄し、さらに水洗後、乾燥して無機・有機複合粒子
12を得た。
【0109】上記で得られた無機・有機複合粒子12を
ジェット気流攪拌機(株式会社奈良機械製作所製ハイブ
リダイザー)を用いてジェット気流攪拌し、表面研磨し
てなる無機・有機複合粒子12を得た。このものの比重
は1.157、平均粒径は13.7μmであった。
【0110】前記無機・有機複合粒子12を、動粘度が
10cStで比重が0.935のシリコーン油(東芝シ
リコーン株式会社製、TSF451シリーズ)中に、4
重量%添加してEA流体10を得た。
【0111】そして、このEA流体10が図13に示す
スイッチSを切り換えて接続したときとの透過光量の波
長依存性を図15に示す。なお、ここで用いた無機・有
機複合粒子12が青色に着色されている。無機・有機複
合粒子12の着色は、無機・有機複合粒子12を製造す
る際にその表層15を構成するEA無機物14の20重
量%を青色顔料に置換することで行った。
【0112】また、図15においてE=2kVで示さ
れる曲線は、スイッチSを接続して2kVの電圧を印加
し、第1の櫛歯電極51aおよび第2の櫛歯電極51b
に通電させた際の透過光量を示す。一方、図15中E
=2kVで示され、の曲線の上方に位置する曲線は、
図13中スイッチSを切り替えて2kVの電圧を印加
し、第1透明電極4および第2透明電極5に通電させた
際の透過光量である。
【0113】この曲線から明らかなように、第1透明電
極4および第2透明電極5とに通電したものは、これら
第1透明電極4と第2透明電極5との間に無機・有機複
合粒子12が鉛直方向に配列して、広い範囲の波長の光
が透過する。一方、第1の櫛歯電極51aと第2の櫛歯
電極51bとに通電したものは、これら第1の櫛歯電極
51aと第2の櫛歯電極との間に無機・有機複合粒子1
2が面方向に配列し、透過光量が極端に減少する。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、収
納体に収納したEA流体に電圧を印加することで固体粒
子を配列させることができ、これにより収納体の透明部
分を透過する光の量を制御できるので、通電制御のみの
操作で所望の透過光量を得ることができる。すなわち、
窓に中空の収納体を設け、この収納体にEA流体を収納
し、収納体の相対向する透明部分の面にそれぞれ透明電
極を形成したので、これら透明電極に通電することによ
り、窓を透明にすることができるとともに、透明電極へ
の通電を解除することにより、窓を不透明にすることが
できる。この窓を不透明にすることにより、室内に入射
する太陽光の量を制御でき、窓の透過光量を容易に調節
することができる。
【0115】よって、カーテン、カーテンレール、ブラ
インドなどの遮光部材を取り付ける必要もなく、採光時
には透明に、夜間には不透明にと、所望の時に目的に応
じて透明、不透明の選択可能な窓とすることができる。
また、表層、芯体、電気絶縁性媒体の少なくとも一つに
色素を添加することにより、所望の着色を施すことがで
き、インテリア性にも優れる。さらに、不透明にするこ
とによって室外から室内を覗かれる心配も減少し、プラ
イバシーの保護および防犯にも寄与するなどの効果も得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る窓の一実施の形態を示す断面図で
ある。
【図2】本発明で用いられる無機・有機複合粒子の一実
施の形態を示す断面図である。
【図3】図1に示す窓の透明電極に対する非通電状態に
おける無機・有機複合粒子の状態を示す説明図である。
【図4】図1に示す窓の透明電極に対する通電状態にお
ける無機・有機複合粒子の配列状態を示す説明図であ
る。
【図5】カラムを構成した状態を示す説明図である。
【図6】図2に示す無機・有機複合粒子の誘電分極を示
す説明図である。
【図7】無機・有機複合粒子の着色状態を示す説明図で
ある。
【図8】本発明の窓を天窓として用いた際の一実施の形
態を示す斜視図である。
【図9】本発明の窓を天窓として用いた際の他の例を示
す斜視図である。
【図10】本発明の窓を遊覧船の船体底部に設けた際の
一実施の形態を示す斜視図である。
【図11】本発明の窓を遊覧船の船体底部に設けた際の
他の例を示す斜視図である。
【図12】透明電極に対する非通電状態における無機・
有機複合粒子の状態を示す説明図である。
【図13】本発明の窓の第3の例における第1透明電極
および第2透明電極を示す展開図である。
【図14】図13の第1の櫛歯電極と第2の櫛歯電極と
を接続したときの状態を示す説明図である。
【図15】実施の形態の装置において、動粘度10cS
tのシリコーン油に対し、青色に着色した無機・有機複
合粒子を4重量%添加したEA流体を用いて透過光量測
定を行った場合の透過光量の波長依存性を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 窓 2,3 透明基板 4 第1透明電極 5 第2透明電極 6 シール部材 7 収納体 8 電極部 9 スイッチ 10 EA流体 11 電気絶縁性媒体 12 無機・有機複合粒子 13 芯体 14 EA無機物 15 表層 30 鎖状体 32 面状体 51 第1透明電極 51a 第1の櫛歯電極 51b 第2の櫛歯電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大坪 泰文 千葉県千葉市稲毛区小仲台9丁目21番1号 206 (72)発明者 明石 一弥 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会 社フジクラ内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電界配列効果を有する固体粒子が電気絶
    縁性物体中に浮上または沈降してなる電気感応型光機能
    性流体組成物と、この電気感応型光機能性流体組成物を
    収納し、対向する2面の少なくとも相対向する一部を透
    明とした中空の収納体とを具備してなる窓であって、 前記収納体の透明部分の少なくとも一方が水平またはほ
    ぼ水平に形成された水平透明部を有し、 前記水平透明部に第1透明電極が設けられ、他方の透明
    部分の前記第1透明電極に対向する位置に第2透明電極
    が設けられてなることを特徴とする窓。
  2. 【請求項2】 前記固体粒子が前記電気絶縁性媒体中に
    浮上し、かつ、前記第1透明電極が前記第2透明電極の
    上方に設けられたことを特徴とする請求項1記載の窓。
  3. 【請求項3】 前記固体粒子が前記電気絶縁性媒体中に
    沈降し、かつ、前記第1透明電極が前記第2透明電極の
    下方に設けられたことを特徴とする請求項1記載の窓。
  4. 【請求項4】 前記第1透明電極は、収納体の透明部分
    に沿って形成された1つ以上の定形あるいは不定形の線
    状電極と、前記線状電極に隣接して配置された1つ以上
    の異種線状電極とからなり、前記第2透明電極は、1枚
    の平板状電極からなることを特徴とする請求項2または
    3記載の窓。
  5. 【請求項5】 前記固体粒子が、有機高分子化合物から
    なる芯体と、電界配列効果を有する無機物を含む表層と
    によって形成された無機・有機複合粒子であることを特
    徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の窓。
  6. 【請求項6】 前記表層、芯体、電気絶縁性媒体の少な
    くとも一つに色素が含有されてなることを特徴とする請
    求項1ないし5のいずれか一つに記載の窓。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003005228A (ja) * 2001-06-22 2003-01-08 Fujitsu Ltd 粒子の電気泳動または回転を利用した表示装置
JP2003107532A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Ricoh Co Ltd 画像表示媒体及びそれを有する画像表示装置
JP2010180549A (ja) * 2009-02-03 2010-08-19 Porasu Kurashi Kagaku Kenkyusho:Kk 建造物における壁板構造
JP2011164581A (ja) * 2010-02-12 2011-08-25 Jiaotong Univ カラー表示装置

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