JPH0821004A - 高層建物の構造 - Google Patents

高層建物の構造

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JPH0821004A
JPH0821004A JP18051594A JP18051594A JPH0821004A JP H0821004 A JPH0821004 A JP H0821004A JP 18051594 A JP18051594 A JP 18051594A JP 18051594 A JP18051594 A JP 18051594A JP H0821004 A JPH0821004 A JP H0821004A
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JP
Japan
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core
building
frame
outer peripheral
slab
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Pending
Application number
JP18051594A
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English (en)
Inventor
Satoshi Araki
聡 荒木
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Mitsui Construction Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Construction Co Ltd
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Publication date
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  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 等厚スラブによって無柱の居室スペースが形
成された高層及び超高層建物に対し、水平荷重による曲
げ変形や浮き上がりを防止する高層建物の構造を提供す
る。 【構成】 外周架構21をラーメン構造構面で形成した
建物の中央に立体ラーメン構造によるコア22を設け、
コア22と外周架構21との間を梁型と柱の無い等厚ス
ラブ23で結合して上下階の等厚スラブ間に無柱の居室
スペースを形成すると共に、複数の上層階における等厚
スラブ23には外周架構21とコア22の各ラーメン柱
の間を剛接合状態で連結する補強梁24を局部的に設け
た。また、立体ラーメン構造によるコア22の中央には
等厚スラブ23の奥行き寸法を適正に調整する所望サイ
ズに設定されたボイド29を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マンション等の建物の
構造に関し、特に等厚スラブによって無柱の居室スペー
スが形成された高層及び超高層建物に対し、水平荷重に
よる曲げ変形や浮き上がりを防止する高層建物の構造に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の建物構造では、強度を得るために
建物の外周架構やコア部分だけではなく居室部分にも柱
や梁が設けられているので、住戸計画や間取りが制約を
受けてコストや施工等の建築計画上で好ましくないと共
に、居住性や美観を損うものであった。そこで、上記課
題を解決するものとして本件出願人は居室内に柱や梁を
設けない建物の構造についての特許を先に提案して権利
を取得したが、その内容は特公平4−28064号公報
に開示されている。(以下、特許構造の建物という)
【0003】この特許構造の建物では、図1の基準階平
面図で概要を示すように建物の内側が立体ラーメン構造
で構成され、これをコア1部分として廊下などの共用施
設や住戸の中でも梁および柱の制約が少ない洗面所や風
呂場などの水回りなどに用いるようにし、コア1の外側
を囲む外周架構2はショートスパンフレームによるラー
メン構造構面で形成されたチューブ構造とし、コア1と
外周架構2との間は梁がなく中間部が柱の支持を受けな
い等厚スラブ3で結合し、上下階の等厚スラブ3,3に
囲まれた無柱空間を自由な間取りで居間やダイニングキ
ッチンなどとして使用できるようにした。
【0004】ところが、最近は基準階面積を増大させて
住戸数を多くした建物が増える傾向にあり、その場合に
上記特許構造の建物における等厚スラブ3の奥行き寸法
Wをむやみに増大させると、外周架構2のチューブ構造
部分とコア1の立体ラーメン構造間で水平力の伝達が悪
くなって建物全体の強度が低下する恐れがある。また、
ショートスパンフレームでラーメン構造構面を構成する
場合には基準階面積が増大した際に外周架構2のラーメ
ン柱4の数も増大するので、施工費の高騰や居住時の開
放感が損なわれる恐れがある。さらに、基準階面積が増
大しても建物の中央側は採光および通気が得られ難いこ
とや住戸割りが複雑になるので住戸には適当ではなく、
有効利用を図れないスペースになる恐れがある。そこで
本件出願人は、上記特許構造の建物の基本思想をそのま
ま生かし且つ基準階面積が増大した建物に対しても効果
的に対応し得るように、図2で基準階平面図を図3で要
部縦断面図の概略を示す建物の構造を別途提案した。
【0005】この建物の構造では、外周架構5をラーメ
ン構造構面で形成した建物の中央に立体ラーメン構造に
よるコア6を設け、このコア6と外周架構5との間を梁
型と柱の無い等厚スラブ7で結合して上下階の等厚スラ
ブ7,7間に無柱の居室スペース8を形成し、上記コア
6の内周側には共用廊下9を設けると共に、当該コア6
の外周側と上記等厚スラブ7の居室スペース8を住戸割
りして各住戸を設け、上記共用廊下9の中央には外周架
構5の外径に応じて上記コア6の外径を拡大させる所望
サイズに設定したボイド10を設け、上記等厚スラブ領
域の奥行き寸法Wを適正に調整するようにした。また上
記建物の構造では、外周架構5を構成するラーメン構造
構面の柱11の間隔S1を特許構造の建物の場合と同様
にショートスパンフレームによるチューブ構造で構成し
てコア6の柱12の間隔S2より短くする態様と、この
柱11の間隔S1をコア6の柱12の間隔S2と等しいか
それ以上の長さにする態様がある。このようにボイド1
0を設けると、立体ラーメン構造のコア6領域が拡大さ
れた分だけ特許構造の建物の場合より全体強度が補強さ
れるので、前者の態様では特許構造の建物の場合より耐
震性の高い信頼性のある居住環境が得られ、後者の態様
では等厚スラブ7の奥行き寸法Wを特許構造の建物の場
合と同様にして補強分だけ柱11の本数を減少させ、施
工費の削減や居住時の開放感が増すなどの効果が期待で
きる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記建物の構造の場合
に、外周架構2,5のラーメン構造構面とコア1,6の
立体ラーメン構造の間が等厚スラブ3,7のみで連結さ
れ、梁などの線状連結部材によって剛接合されていない
と、中層建物程度ならば問題は無いが高層及び超高層建
物の場合には図4(a)のように地震力や風圧力などの
水平荷重Gを受けた際に、転倒に対する抵抗力は主とし
て立体ラーメン構造部分で負担することになるので抵抗
力が不十分となり、図4(b)のように上層階側で大き
な曲げ変形が下層階側で浮き上がり現象が夫々発生する
恐れがある。そこで本発明では、上記等厚スラブによる
無柱空間を利用した居住性の良い建物構造の基本思想を
高層建物にもそのまま生かし且つ水平荷重に対する建物
全体の抵抗力を容易に増強させることができる高層建物
の構造を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による高層建物の
構造では、外周架構をラーメン構造構面で形成した建物
の中央に立体ラーメン構造によるコアを設け、このコア
と上記外周架構との間を梁型と柱の無い等厚スラブで結
合して上下階の等厚スラブ間に無柱の居室スペースを形
成すると共に、複数の上層階における上記等厚スラブに
は上記外周架構とコアの各ラーメン柱の間を剛接合状態
で連結する補強梁を局部的に設けた。本発明による他の
高層建物の構造では、上記立体ラーメン構造によるコア
の中央に、上記等厚スラブ領域の奥行き寸法を適正に調
整する所望サイズに設定されたボイドを設けた。
【0008】
【実施例】以下、本発明による高層建物の構造を図5〜
図9で図示する実施例に基づいて詳細に説明する。この
建物は図5で全体の概略を縦断面図で示すように、ラー
メン構造構面による外周架構21の中央に立体ラーメン
構造によるコア22が設けられ、この外周架構21とコ
ア22の間は等厚スラブ23で連結されていると共に、
特に上層側の複数階の等厚スラブ23には局部的に補強
梁24が取り付けられている。この詳細な内容を、図5
のI−IおよびII−II線に沿った拡大断面図である
図6(a)(b)と、図6のIII−IIIおよびIV
−IV線に沿った拡大断面図である図8(a)(b)に
よりさらに説明する。
【0009】外周架構21は、四方が柱25と梁26に
よるラーメン構造構面で方形状に構成されている。この
外周架構21は、柱の間隔(スパン)S3を極端に狭く
して図1で示す特許構造の建物の場合のようにショート
スパンフレームによるチューブ構造を用いたり、図2で
示すように中央のコアと同間隔で標準的な6メートル程
度にする態様もあるが、この実施例では柱25,25の
間隔S3をコア22の柱間隔S4より広く例えば8メート
ル程度に設定している。コア22は、柱27と梁28を
交差状に剛接合させて当該梁28,28間に床スラブ3
0を張設した立体ラーメン構造で構成され、このコア2
2と上記外周架構21との間は等厚スラブ23によって
結合されている。この等厚スラブ23は、梁の機能を持
たせるために必要に応じて内部に鉄筋や鉄骨を埋設して
補強することもあるが、特許構造の建物の場合と同様に
外部に梁型がでない一定の厚みを備えたスラブであり、
且つフラットスラブの場合とは異なり中間部は柱の支持
を受けない構造をしている。
【0010】コア22は、基準階面積が比較的狭い建物
の場合には図1で示す特許構造の建物のようにボイドを
設けない態様もあるが、この実施例では図2の建物の場
合と同様に中央にボイド(吹き抜け)29が設けられて
いる。このようにボイド29を設けてコア22の外径を
拡大させ、等厚スラブ23の奥行き寸法Wが必要以上に
長くならないように調整して外周架構21とコア22の
間で水平力の伝達が損なわれることを防止すると共に、
上下階の等厚スラブ23,23の間には無柱空間による
所望な居室スペース31を形成している。また、ボイド
29を設けて立体ラーメン構造によるコア22の外径を
拡大させると建物全体の強度が補強されるので、外周架
構21をショートスパンフレームによるチューブ構造で
ない通常のラーメン構造にして柱25の数を大幅に削減
することができる。
【0011】上記架構は下層階から上層階までの各階に
共通して設けられているが、複数の上層階における等厚
スラブ23には外周架構21の柱25とコア22の柱2
7の間を剛接合状態で連結する補強梁24が局部的に取
り付けられている。この補強梁24は、なるべく最上階
に近いところに設けることが望ましいが、最上階の場合
には例えばペントハウスなどの構築に支障を来すことも
あるので、この実施例では最上階を避けて図5で示する
ように最上階直下の少なくとも2つ以上の各階に設けら
れた等厚スラブ23に対して取り付けている。また各階
における補強梁24の取付位置や本数は、外周架構21
の柱25位置をコア22の柱27位置に拘束されずに配
備させることができるので、補強に効果的な場所へ任意
に配備することができるが、無柱の居室スペースをより
多く確保するためにはなるべく少ない本数であることが
望ましい。この実施例では、図6(b)で示すようにコ
ア22の外周に設けた梁28の延長線上に沿って井桁状
に配設したり、図7で示す変形例のようにコア22の中
央外周に設けた梁28の延長線上に沿って十字状になる
ように補強梁24を配設し、当該補強梁24で外周架構
21とコア22の間を一体に連結している。
【0012】上記建物は、図9で示すように外周架構2
1の柱25から奥行き方向へ(建物の外側から中心へ)
延在する壁32によって住戸割りされる。この実施例で
は、建物の東側と西側および南側に面してそれぞれ各住
戸33が設けられ、図8で示すように上下階の各等厚ス
ラブ23,23間に形成された無柱空間による居室部分
31と、コア22の外周側で上下階の各床スラブ30,
30間に形成された水回り部分34によって一住戸が構
成される。また、ボイド29側に面したコア22の内周
側は共用施設の中でも主として共用廊下35などに利用
し、建物の北側に面したコア22の一部はエレベーター
ホールや配電設備などの集中配置を必要とする共用施設
36が設けられる。さらに、ボイド29の部分は地面を
花壇や子どもの遊戯広場などに利用し、その上層側は採
光や通気を行う吹き抜けとして利用される。
【0013】
【発明の効果】以上の実施例でも明らかなように、本発
明による高層建物では上層階の等厚スラブに対して局部
的に取り付けた補強梁を介してコアと外周架構が剛接合
状態で連結されているので、建物が地震力などの水平力
を受けた際にはコアに加わる転倒力が補強梁付きの等厚
スラブ3を介して外周架構21に伝達され、外周架構が
コアと一体的に抵抗して建物全体に対する転倒抑止力と
して作用する。これにより、外周架構のラーメン構造構
面とコアの立体ラーメン構造の間が等厚スラブで連結さ
れる建物構造の場合に、特に高層及び超高層建物で発生
する恐れのあった建物の上層階側での大きな曲げ変形及
び下層階側での浮き上がり現象を防止することができ
る。また上記補強梁は最上階近くの複数階に対して局部
的に配設されているので、建物全体から見れば等厚スラ
ブによる無柱の居室スペースが僅かに損なわれるだけで
あり、自由な間取りによって無柱の居室スペースを利用
した居住性の良い居室を殆どの住戸で確保することがで
きる。特に、建物全体が大型化するのに対応して中央に
ボイドを設けて立体ラーメン構造のコアを拡径させ、等
厚スラブの奥行き寸法と外周架構の柱間隔を設定する建
物構造の場合には、補強梁で等厚スラブ3が局部的に補
強されると外周架構の柱間隔を広げて自由な平面計画を
たてる際の許容度が増し、より居住性の良い住戸を経済
的に施工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が実施対象とする高層建物の基準階平面
図。
【図2】本発明が実施対象とする他の高層建物の基準階
平面図。
【図3】図2のX−X線に沿った拡大部分断面図。
【図4】図1または図2の高層建物の水平力に対する変
形状態を示す縦断面図。
【図5】本発明の実施例による高層建物の縦断面図。
【図6】図5のI−IおよびII−II線に沿った拡大
断面図。
【図7】図6(b)の変形例による拡大断面図。
【図8】図6のIII−IIIおよびIV−IV線に沿
った拡大断面図。
【図9】図5の高層建物の実施例による住戸割り状態を
示す平面図。
【符号の説明】
1,6,22 コア 2,5,21 外周架構 3,7,23 等厚スラブ 8,31 居室スペース 9 共用廊下 10,29 ボイド 11,25 (外周架構の)柱 12,27 (コアの)柱 13,34 水回り部分 14,35 共用廊下 15,36 共用施設 24 補強梁 26 (外周架構の)梁 28 (コアの)梁 30 床スラブ 32 壁 33 住戸 W (等厚スラブの)奥行き寸法 S1,S3 (外周架構の)柱間隔 S24 (コアの)柱間隔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周架構をラーメン構造構面で形成した
    建物の中央に立体ラーメン構造によるコアを設け、この
    コアと上記外周架構との間を梁型と柱の無い等厚スラブ
    で結合して上下階の等厚スラブ間に無柱の居室スペース
    を形成すると共に、複数の上層階における上記等厚スラ
    ブには上記外周架構とコアの各ラーメン柱の間を剛接合
    状態で連結する補強梁を局部的に設けたことを特徴とす
    る高層建物の構造。
  2. 【請求項2】 上記立体ラーメン構造によるコアの中央
    に、上記等厚スラブ領域の奥行き寸法を適正に調整する
    所望サイズに設定されたボイドを設けた請求項1に記載
    した建物の構造。
JP18051594A 1994-07-08 1994-07-08 高層建物の構造 Pending JPH0821004A (ja)

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JP18051594A JPH0821004A (ja) 1994-07-08 1994-07-08 高層建物の構造

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JPH0821004A true JPH0821004A (ja) 1996-01-23

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JP18051594A Pending JPH0821004A (ja) 1994-07-08 1994-07-08 高層建物の構造

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JP (1) JPH0821004A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019173403A (ja) * 2018-03-28 2019-10-10 三井住友建設株式会社 建物の構造

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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