JPH08208489A - 腎不全治療剤 - Google Patents

腎不全治療剤

Info

Publication number
JPH08208489A
JPH08208489A JP3774395A JP3774395A JPH08208489A JP H08208489 A JPH08208489 A JP H08208489A JP 3774395 A JP3774395 A JP 3774395A JP 3774395 A JP3774395 A JP 3774395A JP H08208489 A JPH08208489 A JP H08208489A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iron
chitosan
renal failure
therapeutic agent
phosphorus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3774395A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiko Hoshi
恵子 星
Yutaka Mizushima
裕 水島
Shigeru Owada
滋 大和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
L T T KENKYUSHO KK
Original Assignee
L T T KENKYUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by L T T KENKYUSHO KK filed Critical L T T KENKYUSHO KK
Priority to JP3774395A priority Critical patent/JPH08208489A/ja
Publication of JPH08208489A publication Critical patent/JPH08208489A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 腎不全治療、なかでも慢性腎不全などの腎機
能の低下により生ずる二次性副甲状腺機能亢進症治療剤
の提供。 【構成】 キトサンまたは鉄キトサン錯体を有効成分と
する腎不全治療剤、ならびにキトサンまたは鉄キトサン
錯体を有効成分とする二次性副甲状腺機能亢進症治療剤
の提供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は腎不全治療剤に関り、詳
細には、キトサンまたは鉄キトサン錯体を有効成分とす
る腎不全治療剤に関する。また、本発明は腎不全、なか
でも慢性腎不全などの腎機能の低下より生ずる二次性副
甲状腺機能亢進症治療剤にも関り、詳細には、キトサン
または鉄キトサン錯体を有効成分とする二次性副甲状腺
機能亢進症治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術】二次性副甲状腺機能亢進症(secon
dary hyperparathyroidism:
2°HPT)は、副甲状腺ホルモン(PTH)の不足ま
たは不活性化以外の原因によって、血清カルシウムイオ
ン濃度の低下が起こり、結果として副甲状腺ホルモンの
分泌亢進が見られる病態をいい、臨床的には慢性腎不全
などの腎機能の低下により起こる疾患である。腎不全の
なかでも、慢性腎不全は、腎の最小機能単位であるネフ
ロンの数が減少して、窒素代謝産物の排泄が不十分にな
り、生体の内部環境の恒常性を維持できなくなった病態
をいい、病理学的には、血液尿素窒素(BUN)やクレ
アチニン濃度が、持続的に上昇を示す状態をいう。この
慢性腎疾患が進行してネフロン数が減少すると、摂取し
たリン(P)と尿排泄のバランスを保って、血漿Pを正
常に保つために副甲状腺ホルモン(PTH)の分泌亢進
が起こり、残存ネフロンあたりの尿中リン排泄が増加す
る。しかしながら、腎機能低下が更に進んでくると、こ
のような代償機構も限度に達し、血漿リン濃度は更に上
昇してくる。
【0003】ところで、慢性腎不全患者における長期血
液透析患者には種々な合併症が生じる。特に透析患者の
血清リン濃度が上昇したままでいると、異所性石灰化
(異所性石灰沈着)や、二次性副甲状腺機能亢進症が高
頻度で発症してくる。この透析患者に必ず伴う合併症で
ある異所性石灰化や、二次性副甲状腺機能亢進症ならび
にそれに伴う線維性骨炎は、その要因としては血清中の
リンとカルシウムのバランス維持の崩れによるものであ
って、低カルシウム血症、ならびにそれに伴う高リン血
症の結果として発生してくるものである。すなわち、高
リン血症は二次性副甲状腺機能亢進症を引き起こし、そ
の結果腎性骨異栄養症や、軟部組織へのカルシウム沈着
をもたらす。特に軟部組織へのカルシウムの沈着は当然
に腎組織でも起こり、これが障害された腎を更に障害し
て腎不全の進展を進めることとなり、極めて厄介なもの
でもある。その一方で、カルシウムやリンは生体にとっ
て必要な成分であり、特にリンは生体エネルギー代謝の
根源となり、カルシウムと共に骨に必要不可欠な物質で
あるともいえる。
【0004】しかしながら、腎不全患者におけるリンと
カルシウムのバランス維持の崩れ、すなわち、低カルシ
ウム血症ならびに高リン血症と、二次性副甲状腺機能亢
進症との関係は、リンの蓄積ないし負荷によって1,2
5(OH)23 (1,25水酸化ビタミンD3 )産生
が低下し、副甲状腺ホルモン(PTH)の骨に対する作
用が低下し、その結果血清カルシウムが低下し、PTH
分泌が刺激され、PTH分泌亢進が生じ、二次性副甲状
腺機能亢進症を引き起こすものといわれてきている。ま
た、腎不全では尿中リン排泄が減少しているにもかかわ
らず、リン摂取量がそれを超過していることが多いた
め、リンのバランスは正となり、血清リンが上昇し、二
次性副甲状腺機能亢進症を引き起こすものといわれてい
る。したがって、腎不全患者におけるリンとカルシウム
のバランス維持を正常に保ち、結果として二次性副甲状
腺機能亢進症を効率よく治療することによる腎不全治療
剤の開発が強く望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】最近、二次性副甲状腺
機能亢進症を合併する慢性腎不全患者における透析患者
は、透析により血液中のリンを除去し、あるいは食事療
法によりリンの摂取を制限することが行なわれている
が、血液透析によるリンの除去はおもに透析の前半にの
み行なわれ、除去効果には限界がある。また食事療法と
いっても、リンの量が蛋白質量と比例するため、蛋白質
摂取量との関連があり、完全なる食事療法のみでリン摂
取量をコントロールすることは不可能である。
【0006】したがって、二次性副甲状腺機能亢進症を
合併する慢性腎不全患者における透析患者は、吸着剤の
内服併用を行ない、血清中のリンの量をコントロールす
ることが行なわれている。このような吸着剤としては、
アルミニウム製剤、カルシウム製剤、マグネシウム製剤
等が提案されている。この中で、アルミニウム製剤の一
つである水酸化アルミニウムゲルは、吸着能が強く、効
果的な製剤として汎用されてきたものの、近年に至り微
量のアルミニウムが脳、骨、副甲状腺に蓄積し、種々の
機能障害を引き起こし、なかでも脳での沈着は、脳障害
の一つであるアルツハイマー症の一原因になることが判
明し、その使用が制限されることになった。
【0007】そのため最近に至り、アルミニウムの吸収
を抑え、かつアルミニウムイオンの溶出の少ないベーマ
イト状結晶性水酸化アルミニウム製剤(PT−A)が提
案されてきている。このPT−A製剤の吸着能は、乾燥
水酸化アルミニウムゲルの3倍を有し、血清アルミニウ
ム値の大きな変化も認められず、アルミニウム蓄積によ
る合併症も起こりにくいとはされてはいるものの、アル
ミニウムの吸収についてはいまだ完全な解決が図られた
ものとなってはいない。一方、アルミニウム製剤に代わ
る吸着剤としてカルシウム製剤が登場したが、カルシウ
ム製剤はその吸着能が弱く、更に高カルシウム血症自体
が問題となってきており、これらの吸着剤とは異なっ
た、腎不全患者におけるリンとカルシウムのバランスの
維持を保ち、結果として二次性副甲状腺機能亢進症を効
率よく治療する薬物の開発が強く望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明者らはキチンの脱アセチル化により得られる
塩基性多糖類であるキトサンまたは鉄キトサン錯体につ
いてその作用を検討した結果、このものが低下した腎機
能を回復し、リンとカルシウムのバランスの維持を図
り、二次性副甲状腺機能亢進症の治療剤となることを確
認し、本発明を完成したのである。しかして本発明は;
キトサンまたは鉄キトサン錯体を有効成分とする腎不全
治療剤を提供する。この場合、有効成分である鉄キトサ
ンが、キトサンに鉄イオンを添加して得た錯体である腎
不全治療剤を提供する。また本発明は、その態様におい
て、腎不全、中でも慢性腎不全などの腎機能の低下によ
り生じる二次性副甲状腺機能亢進症治療剤を提供し、具
体的には;キトサンまたは鉄キトサン錯体を有効成分と
する二次性副甲状腺機能亢進症治療剤を提供する。この
場合においても、有効成分である鉄キトサンが、キトサ
ンに鉄イオンを添加して得た錯体である二次性副甲状腺
機能亢進症治療剤を提供する。
【0009】
【作用】本発明の治療剤の有効成分となるキトサンは、
キチン(β−1,4−ポリ−N−アセチル−D−グルコ
サミン)の脱アセチル化により得られる、塩基性多糖
類:β−1,4−ポリ−D−グルコサミンである。この
キトサンは、白色無定形結晶であり、従来よりバイオリ
アクターの固定化担体(アミノ酸の吸着分離剤など)、
生体適合性材料(代用皮膚、医薬品の賦形剤など)、食
品の保存剤などに応用されていたものであるが、このも
のに腎不全治療効果があることはなんら知られていなか
ったものである。本発明の治療剤は、このキトサンに鉄
イオンを添加して得た錯体、すなわち鉄キトサン錯体
が、更にその治療効果に優れたものであることが判明し
た。したがって、本発明の好ましい態様においては、鉄
キトサン錯体を有効成分とする腎不全治療剤を提供し、
その具体的態様において、腎不全、中でも慢性腎不全な
どの腎機能の低下により生じる、二次性副甲状腺機能亢
進症治療剤を提供する。
【0010】この場合の有効成分である鉄キトサン錯体
は、キトサンに硫酸鉄を加えて、30〜40℃で長時間
撹拌することにより、Fe(〓)−キトサン錯体として
得ることができるが、Fe(〓)の導入量は、キトサン
の濃度と、硫酸鉄の仕込み量によって定まり、特に鉄含
量が2〜127mg/gのものが製造されている。本発
明の治療剤においては、鉄の含量が高いほどその効果が
優れたものであることが判明した。
【0011】なお、本発明の有効成分であるキトサンな
らびに鉄キトサン錯体は、一義的には血清中のリンを吸
収し、腎不全患者における血清リンとカルシウムのバラ
ンスの維持を図り、その結果、腎不全ならびにそれから
生じる二次性副甲状腺機能亢進症を治療するものと考え
られる。すなわち前記した如く、リンは骨格系や細胞膜
の主要な構成物質であるのみならず、エネルギー代謝な
ど細胞の機能発現に必須の物質であり、その体内動態は
主に腸管からの吸収と、腎からの排泄で規定されてはい
る。しかしながら、腎機能障害の進行により、初期には
副甲状腺ホルモン(PTH)分泌を介したリン排泄に対
する調整がきくものの、更に腎不全が進行すると、リン
排泄が障害され、血清リン値は徐々に上昇し、それ自身
が腎不全進行の増悪因子となるばかりでなく、それに付
随する低カルシウム血症、PTH過剰分泌、ビタミンD
の活性化障害などを介して、二次性副甲状腺機能亢進症
の発症に関与してくる。また、リンは尿毒症物質として
の側面も知られていることより、直接的・間接的に腎不
全ならびに腎不全合併症に対する関与が知られている。
したがって、本発明の有効成分であるキトサンならびに
鉄キトサン錯体による血清中のリンの吸収は、腎不全患
者における血清リンの排泄の調整と、血清カルシウムの
バランスの維持を図ることにより、腎不全ならびにそれ
から生じる二次性副甲状腺機能亢進症を治療に作用する
ものである。
【0012】これらのキトサンならびに鉄キトサン錯体
の作用を、以下に記載する薬理学的な実験により立証す
る。
【0013】腎不全モデルラットを用いた鉄キトサン錯
体の作用:腎臓の5/6を摘出して作成した腎不全ラッ
トに鉄キトサン錯体を経口的に摂取させ、その経時的な
変動を死亡発現時期および血液生化学的検査により検討
した。
【0014】A:試験材料および試験方法: 1.試験動物:日本チャールス・リバー株式会社で生産
された5週齢のWistar系ラットを使用した。8日
間の馴化期間中、一般状態の観察と、体重測定を行な
い、6週齢で実験に使用した。動物は、温度23±2
℃、相対湿度55±10%、換気回数12〜18回/時
間、照射時間12時間(7:00〜19:00)に調整
されたゲージ内にて飼育し、飼料は放射滅菌した市販の
高蛋白粉末飼料を自由に摂取させた。
【0015】2.投与方法:投与は混餌とし、腎不全ラ
ット3群(鉄キトサン錯体の添加濃度として:0.2お
よび5w/w%の3群)、正常ラット群(鉄キトサン錯
体無添加群)を設定し、動物数は、腎不全ラット群で各
16匹、正常ラット群で6匹とした。
【0016】3.試験物質の調整:鉄キトサン錯体(鉄
含有量:75mg/g)を乳鉢内で粉砕した後、高蛋白
粉末飼料と混合し、2または5w/w%に調整した。
【0017】4.試験方法:ラットの背腹部を剃毛し、
ペントバルビタール麻酔下にて左腎臓の上下各1/3を
切除、止血縫合した。さらに2週間後、同様の手法によ
り右腎臓を全摘出した。1か月後、血清クレアチン値
0.7〜1.2mg/dlの動物を選択し、コンピュー
ターで発生させた乱数(日付と時間を利用)を用いた適
正層別方式により群分けを行なった。正常ラット群につ
いては、手術を行なわなかったラットから無作為に6匹
を選別し、使用した。なお、群分け時の血清ケレアチニ
ン値が0.7mg/dlを示した固体については、試験
開始後2か月以内に試験動物より削除した。群分け後
は、それぞれの鉄キトサン錯体濃度に応じた飼料を自由
に摂取させ、6か月後(腎不全ラットの鉄キトサン錯体
無添加群については5か月後)に全例剖検した。
【0018】5.観察および検査項目:一般状態ならび
に生死の確認を1日1回以上、体重測定を週1回および
剖検日に行なった。また、群分け2日前、2か月後、4
か月後ならびに剖検(5または6か月)時の4回、外頚
静脈または後大動脈より採血し、総蛋白質、尿素窒素
(BUN)、ケレアチニン、カルシウム、無機リン、ア
ルブミン、鉄、副甲状腺ホルモン(PTH)等の測定を
行なった。剖検時には、各器官ならびに組織の肉眼的異
常の有無を観察した。
【0019】B:試験成績: 1.死亡発現時の推移:図1に死亡発現時の推移を示し
た。鉄キトサン錯体無添加給餌の腎不全群(S2)での
死亡は、投与開始後90〜100日目より顕著にみられ
たが、2%および5%の鉄キトサン錯体添加給餌の腎不
全群(S3およびS4)の死亡時期は、S2群に比較し
て約40〜50日間遅れて発現し、さらにS4群の累積
死亡率はS2群と比較して有意に減少しており、鉄キト
サン錯体添加の給餌によって死亡発現時期が遅延するこ
とを示していた。この結果から、腎不全群において、鉄
キトサン錯体によって、低下した腎機能が回復あるいは
増悪化を抑制していることが認められた。
【0020】2.血液生化学的変化の経時的変動:血液
生化学的検査においては、総蛋白質、アルブミン、尿素
窒素(BUN)、クレアチニンおよび鉄の各値は、5%
の鉄キトサン錯体の2か月間の給餌によって正常値への
回復傾向を示した。これらの結果から、腎不全を発現し
たラットに対して、鉄キトサン錯体は尿素窒素およびク
レアチニン値の増悪化を抑制し、蛋白質、アルブミンお
よび鉄イオンの尿細胞における再吸収能を維持している
ものといえる。副甲状腺ホルモン(PTH)の変動につ
いての結果を表1に示した。
【0021】
【表1】
【0022】表中の結果からも明かのように、腎不全ラ
ットにおける2%および5%の鉄キトサン錯体の投与前
後のPTH値(ビーズ固相法による)の変動は、いずれ
も鉄キトサン錯体未添加群(対照群)よりも少なく、特
に、5%添加群ではPTHの上昇率は対照群および2%
添加群に比べ有意に少なかった。
【0023】したがって、これらの試験結果から判断す
ると、腎不全ラットに対する鉄キトサン錯体の給餌は、
低下した腎機能を回復、または増悪化を抑制するものと
いえる。
【0024】本発明の有効成分であるキトサンまたは鉄
キトサン錯体を腎不全の治療または二次性副甲状腺機能
亢進症の治療に用いる場合には、1日1〜5gを経口的
に投与すればよい。特に鉄キトサン錯体を用いる場合に
は、鉄の含有量によりその投与量を調整することがで
き、鉄の含有量が多い場合には、含有量が少ない場合よ
り少量の投与量で同様の効果をあげることができる利点
がある。その場合の投与製剤剤形としては、錠剤、粉末
剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤等、通常の製剤学的に汎
用されている製剤とすることができる。
【0025】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明する。 実施例1: 鉄キトサン錯体の製造:精製したキトサンを1%酢酸水
溶液に対して0.5〜1.5%になるように加熱溶解す
る。この溶解液に所定量の硫酸鉄(鉄含有量として2m
g/g〜130mg/gと変化させ)を加え、撹拌す
る。約10〜18時間撹拌を行なうと、鉄添加キトサン
の沈殿が生ずる。これをロ取、洗浄後、乾燥し、それぞ
れ所望の鉄含有量の鉄キトサン錯体を得る。
【0026】実施例2: 粉末製剤:市販の粉末状キトサンあるいは上記実施例1
で得た鉄キトサン錯体の粉末を、そのまま用いて粉末製
剤とする。
【0027】実施例3: 顆粒製剤:市販の粉末状キトサンあるいは上記実施例1
で得た鉄キトサン錯体(鉄含有量:75mg/g)の粉
末を、製剤上汎用されている造粒機を用いて顆粒状とし
た後篩過造粒し、送風乾燥後、得られた顆粒をそのまま
顆粒製剤とする。
【0028】実施例4: 錠剤: 組成:粉末状キトサンまたは鉄キトサン錯体 50g 乳糖 105g 結晶セルロース 20g とうもろこし澱粉 20g 5%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液 100ml ステアリン酸マグネシウム 2g 上記組成(ステアリン酸マグネシウムを除き)を、製剤
上汎用されている練合機、造粒機を用いて篩過造粒し、
送風乾燥後整粒を行ない、ステアリン酸マグネシウムを
混合し、打錠機にて重量500mgの錠剤とした。な
お、鉄キトサン錯体は、鉄含有量:75mg/gのもの
を使用した。たの鉄含有量のものもを使用し、同様製造
することができる。
【0029】実施例5: カプセル剤: 組成:粉末状キトサンまたは鉄キトサン錯体 50g 乳糖 105g コーンスターチ 48g ステアリン酸マグネシウム 2g 上記組成を、細かく粉末にし、均一な混合物となるよう
に十分撹拌した後、これを0.5gづつゼラチンカプセ
ルに充填し、カプセル剤を得た。この場合の鉄キトサン
錯体にあっても、鉄含有量は75mg/gのものを使用
したが、他の含有量のものを用いても、同様製造するこ
とができる。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明は、キトサンまたは
鉄キトサン錯体が低下した腎機能を回復し、リンとカル
シウムのバランスの維持を図り、腎不全の治療ならびに
二次性副甲状腺機能亢進症の治療剤となる点で優れたも
のであり、特に腎不全患者における長期透析患者に合併
症として発症する二次性副甲状腺機能亢進症を治療する
点で新規なものであり、その医療上の効果は多大なもの
であるといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鉄キトサン錯体無添加給餌および鉄キトサン錯
体添加給餌の腎不全群での死亡発現時の推移を示した図
である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キトサンまたは鉄キトサン錯体を有効成
    分とする腎不全治療剤。
  2. 【請求項2】 鉄キトサン錯体を有効成分とする請求項
    1記載の治療剤。
  3. 【請求項3】 鉄キトサン錯体が、キトサンに鉄イオン
    を添加して得た錯体である、請求項1記載の治療剤。
  4. 【請求項4】 キトサンまたは鉄キトサン錯体を有効成
    分とする二次性副甲状腺機能亢進症治療剤。
  5. 【請求項5】 鉄キトサン錯体を有効成分とする請求項
    4記載の治療剤。
  6. 【請求項6】 鉄キトサン錯体が、キトサンに鉄イオン
    を添加して得た錯体である、請求項4記載の治療剤。
JP3774395A 1995-02-03 1995-02-03 腎不全治療剤 Pending JPH08208489A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3774395A JPH08208489A (ja) 1995-02-03 1995-02-03 腎不全治療剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3774395A JPH08208489A (ja) 1995-02-03 1995-02-03 腎不全治療剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08208489A true JPH08208489A (ja) 1996-08-13

Family

ID=12505969

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3774395A Pending JPH08208489A (ja) 1995-02-03 1995-02-03 腎不全治療剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08208489A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1027053A4 (en) * 1997-10-09 2002-05-22 Baker Norton Pharma METHOD FOR PREVENTING CYCLOSPORINES AND TACROLIMUS TO KIDNEY POISONING
JP2006206505A (ja) * 2005-01-28 2006-08-10 Yaizu Suisankagaku Industry Co Ltd 糖尿病性腎症予防組成物
EP2425722A3 (en) * 2006-04-10 2012-07-11 Nielsen Structure Finance S.A. Drugs and food products for hypophosphoric normo-, hyper- and hypoproteic diets, and hypophosphoric beverages
JP2013505284A (ja) * 2009-09-23 2013-02-14 サントル ナシオナル ドゥ ラ ルシェルシェサイアンティフィク(セエヌエールエス) 消化管に存在する望ましくない分子を特異的に吸着し得る医学製剤

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1027053A4 (en) * 1997-10-09 2002-05-22 Baker Norton Pharma METHOD FOR PREVENTING CYCLOSPORINES AND TACROLIMUS TO KIDNEY POISONING
JP2006206505A (ja) * 2005-01-28 2006-08-10 Yaizu Suisankagaku Industry Co Ltd 糖尿病性腎症予防組成物
EP2425722A3 (en) * 2006-04-10 2012-07-11 Nielsen Structure Finance S.A. Drugs and food products for hypophosphoric normo-, hyper- and hypoproteic diets, and hypophosphoric beverages
JP2013505284A (ja) * 2009-09-23 2013-02-14 サントル ナシオナル ドゥ ラ ルシェルシェサイアンティフィク(セエヌエールエス) 消化管に存在する望ましくない分子を特異的に吸着し得る医学製剤

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2525478B2 (ja) 安定性の改良された活性型ビタミンd▲下3▼類固型製剤
US4405596A (en) Pharmaceutical preparations for and treatment procedures involving increasing plasma bicarbonate level
US5075499A (en) Calcium supplementation by dicalcium citrate-lactate
WO1998003185A1 (fr) Remedes contre l'hyperphosphatemie
WO2007089571A2 (en) Method of treating chronic kidney disease
EP2666764A1 (en) Ferric citrate containing substantially no -oxidized iron hydroxide
CA2665141A1 (en) Composition comprising crustacean gastrolith components and its use
JPH11506766A (ja) 炎症反応を抑制するためのジ−ベータ−d−グルコピラノシルアミン化合物の使用、及び合成方法
WO2014071757A1 (zh) 一种碳酸司维拉姆药用片剂组合物及其制备方法
JP2003504384A (ja) クエン酸カリウムカルシウム組成物および製造方法
JPH10152441A (ja) 非利尿性抗高血圧組成物
JPH08208489A (ja) 腎不全治療剤
US7662364B2 (en) Drug for hyperphospheremia and its preparative method
CN1658868A (zh) 巴泽昔芬治疗方案
EP0074426B1 (en) Pharmaceutical oral dosage forms of an active agent capable of forming or releasing bicarbonate ions
EP2161022B1 (de) Herstellung von Phosphatbindern und auf diese Weise hergestellte Phosphatbinder
Ulmann et al. Renal magnesium and phosphate wastage in a patient with hypercalciuria and nephrocalcinosis: effect of oral phosphorus and magnesium supplements
US6887897B2 (en) Calcium glutarate supplement and phosphorus binder
WO2009087652A2 (en) Pharmaceutical compositions of calcitriol and mineral supplements
JP2024518060A (ja) 高脂血症を治療するための薬物組成物及びその調製方法
JPH03120257A (ja) 骨形成促進剤
JPH11510499A (ja) 腸管のリン酸塩結合のためのカルシウム含有組成物およびその製造法
JP2001048791A (ja) 高リン血症予防および/または治療剤
RU2527042C1 (ru) Биологически активная добавка к пище для профилактики заболеваний остеопорозом
CN112156096A (zh) 叶酸缓释组合物、缓释制剂及其应用