JPH08208281A - 板ガラスの積層方法及び装置 - Google Patents

板ガラスの積層方法及び装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明では板ガラスの積層方法及び装置を提
案し、ガラス面とプラスチック面との可能な限り完全な
接触が得られるようにする。 【解決手段】 積層されるサンドイッチ構造体は、約3
0乃至45℃の温度で輻射加熱により予備加熱される。
次に、一対のロール(1)間での第1押圧工程を経て、
サンドイッチ構造体は、ガラス及びフィルムの温度を6
0乃至85℃の温度範囲まで上昇するために両面熱風噴
射装置(4,5)により加熱される。さらに、第2の対
の押圧ロール間での押圧工程が後続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は板ガラスの積層方法に関
するものであり、板ガラス間にプラスチックフィルムを
敷設し、サンドイッチ構造に形成された板ガラスを第1
の対の押圧ロールを通して移送し、さらに該板ガラス及
びフィルムを60乃至85℃の温度範囲まで上昇させる
ために該サンドイッチ構造部材を加熱し、これを第2の
対の押圧ロールを通して移送することよりなる方法に係
わるものである。
【0002】本発明はさらに板ガラスの積層装置にも関
するものであり、この装置は第1の対の押圧ロールと、
第2の対の押圧ロールと、これら第1、第2の対の押圧
ロール間に位置する水平コンベアーと、板ガラス及びプ
ラスチックフィルムから形成されるサンドイッチ構造体
を加熱する加熱部材からなるものである。
【0003】
【従来の技術】ガラス面とプラスチック面をどのように
完全に接触するかが問題となっている。先行技術の方法
では、第1押圧ニップを通過後に収縮が生じるために、
これらの表面間に空隙が残ることがあった。
【0004】他の問題としては、サンドイッチ構造体の
厚み全体にわたって迅速且つ均一に熱を配分することで
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、複数
の工程からなる加熱方法及び装置を提供することであ
り、この場合、第1工程ではガラスとプラスチック間の
可能な限り完全な接触が得られ、従って、第2工程では
比較的低温の空気による効果的な表面対流を用いること
で加熱を行うことができるようになっている。このよう
に段階的に加熱する方法により製品の品質と生産能力の
両方を改善することが可能になる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の方法において
は、第1押圧部の上流でサンドイッチ構造体は輻射熱に
より予備加熱され、押圧工程の間にサンドイッチ構造体
は両面熱風噴射装置により加熱される。
【0007】第1工程の輻射加熱でサンドイッチ構造体
の内部を可能な限り効果的、且つ均一に加熱するため
に、輻射加熱に利用される輻射面の温度は1,600乃
至1,900℃、好ましくは約1,800℃の範囲内で
あり、輻射線は主に、約1.5乃至1.3μm、好まし
くは約1.4μmの範囲内の波長を有している。
【0008】しかしながら第2加熱工程においては、サ
ンドイッチ構造体の表面温度を過度に上昇しないよう効
果的な対流を用いる目的のために、対流空気の最高温度
は比較的低温に制限されなければならない。このためサ
ンドイッチ構造体の両面に噴射される空気の温度は、約
80乃至120℃であることが好ましい。
【0009】本発明装置の特徴については請求項5に記
載の通りである。
【0010】
【実施例】積層室(図示せず)内で、積層される板ガラ
スはプラスチックフィルムを介在してそれぞれ重ねられ
る。重ねられた層は接着されておらず、実質的に室温で
ローラー(6)からなるコンベアーに到着する。コンベ
アーの上方及び下方には、積層されるサンドイッチ構造
体を予備加熱する輻射熱部材、この場合特に白熱フィラ
メント抵抗(7,8)が設けられている。フィラメント
抵抗に含まれる輻射面の温度は、約1,600乃至1,
900℃、好ましくは約1,800℃の範囲内であり、
輻射線は主に、約1.5乃至1.3μm、好ましくは約
1.4μmの範囲内の波長を有している。高温で製され
る短波長の熱線はサンドイッチ構造体の内面を最も効果
的に貫通し、最大限に均一な予備加熱を行うことができ
ることが判明した。サンドイッチ構造体は輻射熱により
約30乃至45℃の温度まで予備加熱され、フィルムは
押圧ロール間においてガラス面とフィルム面を可能な限
り完全に接触し得るに十分なように軟化することにな
り、前記の接触部は押圧後であっても無傷のままであ
る。しかしながら、予備加熱を行わないとフィルムは押
圧後に収縮し、ガラス面とフィルム面の間で空隙を形成
することになる。
【0011】サンドイッチ構造体は押圧ロール(3)の
間を通り、ロール(3)からなり、さらにサンドイッチ
構造体の対向面に温風を噴射するノズルブロック(4,
5)が上方及び下方に設けられたコンベアーへと搬送さ
れる。ノズルブロック(4,5)の詳細については、図
3乃至5に示す。各ブロックは2列に配されたオリフィ
ス(9)を含み、これらはかなり密にジグザグ列に配さ
れ、且つこれらオリフィスの方向は垂直面から僅かに外
方に偏っている。加熱部の空気はノズルブロック(4,
5)を介して連続的に循環している。ファン(10)
は、ガラス面に対して噴流がノズル(9)から噴射され
る間に、例えば電気抵抗からなる加熱ラジエター(1
1)を介して加熱室の空気を吸引し、この空気が排出さ
れるブロック(4,5)へと強制的に導くのに利用され
る。噴射される空気の温度は、例えばサンドイッチ構造
体及び介在する貼合せシートの厚さに応じて、約80乃
至120℃とする。ここで重要なことは、空気の最高温
度はサンドイッチ構造体の表面温度を上昇しすぎないよ
うに十分に低い温度であるということである。これは、
サンドイッチ構造体のガラス及びフィルムの温度をフィ
ルムを接着状態に保つのに必要な約60乃至85℃の温
度にすることが目的である。しかしながら、次の押圧工
程の間にフィルムの厚さをできるだけ一定に維持し、サ
ンドイッチ構造体の縁部からフィルムがはみ出さないよ
うにするためにフィルムを軟化しすぎてはならない。加
熱されたサンドイッチ構造体は、ガラスとフィルム間を
十分に接着するために押圧ロール(2)を通して移送さ
れる。このような積層ガラスはオートクレーブ内で従来
通りに処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の実質的な構成部材を側面図で示し
たものである。
【図2】図1の装置を平面図で示したものである。
【図3】本発明装置に含まれる対流加熱部材用のノズル
ブロックをオリフィスに面した側から見た図である。
【図4】図3のノズルブロックの側面図である。
【図5】図4のV−V線に沿ったノズルブロックの断面
図である。
【符号の説明】
1 押圧ロール 2 押圧ロール 3 水平コンベアー 4 ノズルブロック 5 ノズルブロック 6 ローラー 7 輻射加熱部材 8 輻射加熱部材 9 オリフィス

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板ガラス間にプラスチックフィルムを敷
    設し、サンドイッチ構造に形成された板ガラスを第1の
    対の押圧ロール(1)を通して移送し、さらに該板ガラ
    ス及びフィルムを60乃至85℃の温度範囲まで上昇さ
    せるために該サンドイッチ構造部材を加熱し、これを第
    2の対の押圧ロール(2)を通して移送する方法におい
    て、前記第1押圧部の上流でサンドイッチ構造体は輻射
    熱(7,8)により予備加熱され、押圧工程の間にサン
    ドイッチ構造体は両面熱風噴射装置(4,5)により加
    熱されることを特徴とする板ガラスの積層方法。
  2. 【請求項2】 輻射加熱に利用される輻射面の温度は約
    1,600乃至1,900℃、好ましくは約1,800
    ℃の範囲内であり、輻射線は主に、約1.5乃至1.3
    μm、好ましくは約1.4μmの範囲内の波長を有して
    いることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 積層されたサンドイッチ構造体は輻射熱
    により約30乃至45℃の温度に予備加熱されることを
    特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 サンドイッチ構造体の両面に噴射される
    空気の温度は約80乃至120℃であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 第1の対の押圧ロール(1)と、第2の
    対の押圧ロール(2)と、これら第1、第2の対の押圧
    ロール間に位置する水平コンベアー(3)と、板ガラス
    及びプラスチックフィルムから形成されるサンドイッチ
    構造体を加熱する加熱部材(4,5)からなる装置にお
    いて、前記第1の対の押圧ロール(1)の上流には前記
    サンドイッチ構造体を予備加熱する輻射熱部材(7,
    8)が設けられた予備加熱部が位置しており、前記各組
    の押圧ロール(1,2)間に位置する前記加熱部材
    (5,6)は、前記サンドイッチ構造体の両面に熱風を
    噴射する装置(4,5,9,10,11)を含んでいる
    ことを特徴とする板ガラスの積層装置。
  6. 【請求項6】 前記輻射熱部材(7,8)の輻射面は約
    1,600乃至1,900℃の温度で加熱されるように
    なっており、熱風の温度は約80乃至120℃の範囲内
    であることを特徴とする請求項4記載の装置。
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