JPH082078B2

JPH082078B2 - 手動走査型印字装置

Info

Publication number: JPH082078B2
Application number: JP61272811A
Authority: JP
Inventors: 詔彦絹田; 政雄真島; 雍彦戸田; 文成松本; 恵亮安田; 良二渡部; 一裕武藤; 俊輔浜砂; 久佳森; 俊夫久村; 純爾石黒; 武敏山口
Original assignee: Fuji Xerox Co Ltd
Current assignee: Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date: 1986-11-18
Filing date: 1986-11-18
Publication date: 1996-01-10
Anticipated expiration: 2011-01-10
Also published as: JPS63127658A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］この発明は、手動走査によって印字情報を印字するよ
うにした手動走査型印字装置に係り、特に、間接転写型
の印字機構を有するタイプを前提として記録媒体供給系
を改良した手動走査型印字装置に関する。

［従来の技術］従来の手動走査型印字装置としては、印字情報に応じ
て印字ヘッドを適宜駆動させ、ロール状の感熱紙を順次
引出して印字情報に応じて発色させるようにしたものが
知られている。

［発明が解決しようとする問題点］しかしながら、このような従来の手動走査型印字装置
にあっては、印字対象が感熱紙に限られてしまうため、
他の用紙等の任意の印字対象上に印字することができな
いという問題が生ずる。

このような問題を解決するための手段として、印字ヘ
ッドと、この印字ヘッドの印字面に沿って記録媒体を供
給する記録媒体供給系とで印字機構を構成し、印字ヘッ
ドからの情報を記録媒体を介して任意の印字対象上に印
字するようにしたものが考えられる。このタイプにおい
て、上記記録媒体供給系としては、記録媒体としてのイ
ンクドナーフィルム、このインクドナーフィルムを引出
し可能に巻き付け保持する供給ロールと、装置移動時に
所定方向に回転して引出されたインクドナーフィルムを
巻き取る巻き取りロールとからなるものが通常用いられ
るが、上記インクドナーフィルムは上記感熱紙に比べて
極めて薄いもの（大体10μｍ）であるため、それ自体の
こしが弱く、弛みや皺が発生し易くなってしまい、印字
品質の劣化につながるという問題が生ずる。

より具体的に述べると、通常、印字ヘッドの印字面と
インクドナーフィルムとの接触状態を良好に保つため
に、印字ヘッドをインクドナーフィルム側に付勢する支
持構造が採用されているため、手動走査終了時において
装置自体を印字対象から急激に持ち上げると、印字ヘッ
ドが急激に移動し、その分、供給ロールが必要以上に回
転してしまい、インクドナーフィルムが弛むという事態
を生ずる。また、印字終了直後においては、インクドナ
ーフィルムは印字ヘッドの熱等によって印字対象側に融
着した状態にあり、印字終了直後に装置自体を持ち上げ
ると、インクドナーフィルムが弛むという事態を生ず
る。

［問題点を解決するための手段］この発明は、以上の問題点に着目して為されたもので
あつて、間接転写型の印字機構を有するタイプを前提と
し、記録媒体の弛みを有効に抑えて印字品質を良好に保
てるようにした手動走査型印字装置を提供するものであ
る。

すなわち、この発明は、進出方向に向けて適宜付勢さ
れて進退自在に設けられ、進出時に非印字状態に設定さ
れ且つ後退時に印字動作する印字ヘッドと、この印字ヘ
ッドの印字面に沿って記録媒体を供給する記録媒体供給
系と、印字データを格納するメモリと、手動走査速度を
検出する走査速度検出手段と、この走査速度検出手段で
検出された走査速度に応じてメモリから印字データを読
み出し、この印字データに基づいて上記印字ヘッドを駆
動する駆動制御手段とをハウジング内に格納し、上記ハ
ウジングを手動で移動させて印字ヘッドからの情報を記
録媒体を介して印字対象上に転写させるようにした手動
走査型印字装置であって、上記記録媒体供給系として、
記録媒体と、この記録媒体を引出し可能に巻き付け保持
する供給ロールと、ハウジング移動時に所定方向に回転
して引出された記録媒体を巻き取る巻き取りロールと、
上記供給ロール側に配設されて印字ヘッド進出時に記録
媒体を拘束保持して記録媒体の移動を阻止する媒体移動
拘束手段と、上記巻き取りロール側に配設されて巻き取
りロールの逆転動作を阻止する逆転阻止手段とからなる
ものを用いたものである。

このような技術的手段において、上記ハウジングとし
ては、印字動作に必要な各手段の配設スペースを有し、
しかも、手動走査時においてスムースに移動できるもの
であれば適宜設計変更して差支えない。また、上記印字
ヘッドとしては、記録媒体を介して印字対象面に印字し
得るものであれば、感熱印字ヘッドやワイヤドット方式
の印字ヘッド等適宜選択して差支えないが、転写効率を
良好に保つという観点から、印字ヘッドの印字面と記録
媒体との接触状態を確実にする上で印字ヘッドを記録媒
体側へ付勢するようにしたものであることが必要であ
る。更に、上記メモリの容量については適宜選択して差
支えないが、ある程度多く設定するようにしておけば、
内部電源を装備する構成をとることにより、一旦印字デ
ータを格納した後に処理装置から印字装置を切離し、印
字装置単体を独自に動作させるようにすることも可能に
なる。また、メモリに格納する印字データについては、
同一のハウジング内に原稿読取装置を付設し、この原稿
読取装置で読取った原稿データを印字データとして扱う
ようにしてもよい。更にまた、上記走査速度検出手段の
検出方式については適宜選択して差支えないが、実際に
手動走査を行なっている期間のみ検出動作を行なうよう
に設計することが望ましい。また、上記駆動制御手段に
ついても、マイクロコンピュータに所定の機能動作を行
なわせるようにしてもよいし、各機能動作毎に制御器を
構成するようにしてもよい。

また、上記記録媒体については熱溶融性のインクが塗
布されたものや熱昇華性のインクが塗布されたもの等公
知のものを用いることができる。また、その供給系の基
本構成についても、少なくとも記録媒体の供給ロールと
その巻き取りロールとを有し、巻き取りロールを手動走
査時において駆動させるようにすればよい。この場合に
おいて、上記巻き取りロールの駆動源としては、手動走
査時の移動量を伝達変換したものであってもよいし、独
自の駆動手段を設けるようにしてもよい。そしてまた、
記録媒体の交換作業性を考慮すれば、記録媒体供給系の
基本構成部分をカセット化し、カセット毎交換できるよ
うにすることが望ましい。また、上記媒体移動拘束手段
としては、非印字時においてのみ供給ロールからの記録
媒体の引出しを規制できるものであれば適宜設計変更し
て差支えない。更に、上記逆転阻止手段としては、巻き
取りロールに巻き取られた記録媒体の巻き戻しを規制で
きるものであれば適宜設計変更して差支えない。

［作用］上述したような技術的手段によれば、非印字時には、
上記印字ヘッドは通常進出位置に配置されるので、上記
媒体移動拘束手段が供給ロールからの記録媒体の引出し
を規制し、しかも、上記逆転防止手段が巻き取りロール
からの記録媒体の巻き戻しを規制することになり、記録
媒体の不必要な弛みは抑えられる。

また、印字時において上記印字ヘッドを印字対象側に
押付けるようにして手動走査を行なうと、印字ヘッドが
非印字位置から後退するため、上記媒体移動拘束手段が
働かなくなり、巻き取りロールの駆動回転に伴って供給
ロールから記録媒体が順次引出され、印字ヘッドからの
印字データ情報が記録媒体を介して印字対象面に転写さ
れる。

［実施例］以下、添附図面に示す実施例に基づいてこの発明を詳
細に説明する。

第１図及び第２図において、１は印字動作に必要な各
手段が組込まれるハウジングで、下端側にカセット挿入
用凹部２を有すると共に、カセット挿入用凹部２以外の
箇所に複数の走行ローラ３を配設し、所定方向に沿って
移動し得るようになっている。

４はハウジング１の下端側に進退自在に配設される感
熱型の印字ヘッドであり、ヘッド本体4aとこのヘッド本
体4aに設けられるカバー4bとからなるもので、付勢スプ
リング５によって印字対象側に向けて付勢配置されてい
る。また、符号６は手動走査時におけるハウジング１の
移動速度を検出する走査速度検出手段であり、上述した
走行ローラ３の一つと、この走行ローラ３の回転を伝達
するベルト、プーリからなる伝達部材７と、上記走行ロ
ーラ３の回転数に基づいてハウジング１の位置を示す信
号を出力するエンコーダ８とで構成されている。更に、
９はハウジング１内に格納されるメモリであり、10は外
部処理装置からの印字データをメモリ９内に格納すると
共に、上記走査速度検出手段６からの走査速度情報に基
づいてメモリ９から印字データを読み出し、この印字デ
ータに応じて印字ヘッド４を駆動するようにした駆動制
御手段である。

また、この実施例においては、印字ヘッド４からの情
報を印字対象面に転写させるための記録媒体供給系Ａが
ハウジング１内に格納されている。この記録媒体供給系
Ａの基本的構成は、記録媒体としてのインクドナーフィ
ルム11と、このインクドナーフィルム11が予め巻き付け
保持されて順次引出される供給ロール12と、引出された
インクドナーフィルム11を順次巻き取る巻き取りロール
13と、供給ロール12と巻き取りロール13との間に位置す
るインクドナーフィルム11を案内規制するガイドロール
14（具体的には14a、14b）とを備え、これらはカセット
15内に予め組込まれている。そして、上記カセット15の
両側には位置決め用突起（図示せず）が形成され、この
カセット15は上記ハウジング１のカセット挿入用凹部２
に離脱自在に挿入係止されている。この実施例におい
て、上記カセット15の中央部にはスリット16が開設さ
れ、このスリット16部分を通じて上記印字ヘッド４が進
退自在に配設されている。また、上記供給ロール12の支
持軸12aには制動スプリング17が嵌込まれ、この制動ス
プリング17の付勢力によって上記供給ロール12が必要以
上にインクドナーフィルム11の引出し方向に向かって回
転し過ぎる事態を防止するようになっている。更に、上
記巻き取りロール13には駆動力伝達機構18が付設されて
おり、この駆動力伝達機構18は、この走行ローラ３の回
転を伝達するベルト、プーリ等の伝達部材19と、伝達さ
れた側のプーリと同軸に設けられる駆動側ギア20と、上
記巻き取りロール13の支持軸と同軸に設けられ且つ上記
駆動側ギア20と噛合する従動側ギア21とで構成されてい
る。

また、この実施例において、上記記録媒体供給系Ａに
は、印字ヘッド４進出時に供給ロール12からのインクド
ナーフィルム11の引出しを規制する媒体移動拘束手段30
と、巻き取りロール13の逆転を阻止する逆転阻止手段40
とが設けられている。上記媒体移動拘束手段30は、上記
一方のガイドロール14aを兼用した受け部材31と、上記
印字ヘッド４のカバー4b部に固定的に設けられたニップ
ロール32とからなり、上記印字ヘッド４が進出位置に配
置される際に受け部材31とニップロール32との間でイン
クドナーフィルム11を挟持するようになっている。ま
た、上記逆転阻止手段40は所謂つめ車装置からなるもの
で、上記従動側ギア21と同軸に設けられたのこぎり歯状
のラチェット41と、このラチェット41の外に支点を持ち
且つラチェット41の周面に弾接する板バネ42とで構成さ
れている。

従って、この実施例に係る手動走査型印字装置によれ
ば、非印字時には、第３図に示すように、上記印字ヘッ
ド４は付勢スプリング５の付勢力によって進出位置S1に
配置される。このとき、媒体移動拘束手段30を構成する
ニップロール32が印字ヘッド４と共に進出移動し、受け
部材31と共にインクドナーフィルム11を挟持する。一
方、上記逆転阻止手段40の板バネ42の先端縁が上記ラチ
ェット41の係止部41aに係止されているため、上記巻き
取りロール13の逆転方向への回転運動は阻止される。そ
れゆえ、上記媒体移動拘束手段30が上記インクドナーフ
ィルム11の供給ロール12からの引出しを拘束し、上記逆
転阻止手段40が上記巻き取りロール13からのインクドナ
ーフィルム11の巻き戻しを拘束することになり、両者の
協同作用によってインクドナーフィルム11の弛みは有効
に抑えられる。

一方、上記装置で印字走査を行なう場合には、上記印
字対象としての記録用紙50上に装置を押付けながら手動
で移動させ、記録用紙50上に印字データを印字するよう
にすればよい。このとき、第４図に示すように、上記印
字ヘッド４は記録用紙50に押付けられて付勢スプリング
５の付勢力に抗してS2位置まで後退移動するため、この
印字ヘッド４の移動に追従して上記媒体移動拘束手段30
としてのニップロール32が後退移動する。このため、上
記受け部材31とニップロール32とによるインクドナーフ
ィルム11の挟持動作が解除されることになり、上記供給
ロール12からのインクドナーフィルム11の引出し動作は
自由に行なわれ得る。尚、この場合においても、上記逆
転阻止手段40は巻き取りロール13の逆転を有効に阻止し
得る状態にる。このような状態において、上記ハウジン
グ１を移動させていくと、上記駆動力伝達機構18を介し
て上記巻き取りロール13が回転駆動し、これに伴って上
記インクドナーフィルム11が供給ロール12から順次引出
され、巻き取りロール12に巻き取られていく一方、走査
速度検出手段６がハウジング１の移動速度を検出して、
この検出情報に基づいて上記駆動制御手段10がメモリ９
から印字データを読み出し、印字ヘッド４を駆動する。
それゆえ、駆動された印字ヘッド４からの情報はインク
ドナーフィルム11を介して記録用紙50上に転写されるこ
とになるのである。

そして、印字動作が終了した直後において、上記ハウ
ジング１を持ち上げたような場合には、印字ヘッド４の
急激な移動によってインクドナーフィルム11が押し出さ
れたり、インクドナーフィルム11が熱によって記録用紙
50上に融着するという事態を生ずるが、上記印字ヘッド
４が直ちに進出位置S1に設定されるため、上述した如く
媒体移動拘束手段30が直ちに働き、インクドナーフィル
ム11の供給ロール12からの引出しは確実に拘束され、イ
ンクドナーフィルム11の弛みは有効に抑えられる。

［発明の効果］以上説明してきたようにこの発明に係る手動走査型印
字装置によれば、印字ヘッドと記録媒体供給系とからな
る印字機構を有するタイプで、印字終了時において装置
自体を印字対象から急激に持ち上げたとしても、逆転阻
止手段により記録媒体の巻き戻りを阻止すると共に、媒
体移動拘束手段にて記録媒体を拘束保持して記録媒体の
移動を阻止するようにしたため、非印字時における記録
媒体の弛みを確実に防止することが可能になり、その
分、記録媒体の弛みに伴う印字品質の低下を回避した状
態で、任意の印字対象に対して印字することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に係る手動走査型印字装置の一実施例
を示す概略説明図、第２図は実施例で用いられる記録媒
体供給系の具体例を示す斜視図、第３図及び第４図は実
施例に係る手動走査型印字装置の非印字時及び印字時の
状態を夫々示す説明図である。（Ａ）……記録媒体供給系（１）……ハウジング（４）……印字ヘッド（５）……付勢スプリング（６）……走査速度検出手段（９）……メモリ（10）……駆動制御手段（11）……インクドナーフィルム（記録媒体）（12）……供給ロール（13）……巻き取りロール（30）……媒体移動拘束手段（31）……受け部材（32）……ニップロール（40）……逆転阻止手段（41）……ラチェット（42）……板バネ

フロントページの続き (72)発明者松本文成神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者安田恵亮神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者渡部良二神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者武藤一裕神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者浜砂俊輔神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者森久佳神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者久村俊夫神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者石黒純爾神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者山口武敏神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロックス株式会社海老名事業所内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】進出方向に向けて適宜付勢されて進退自在
に設けられ、進出時に非印字状態に設定され且つ後退時
に印字動作する印字ヘッドと、この印字ヘッドの印字面
に沿って記憶媒体を供給する記録媒体供給系と、印字デ
ータを格納するメモリと、手動走査速度を検出する走査
速度検出手段と、この走査速度検出手段で検出された走
査速度に応じてメモリから印字データを読み出し、この
印字データに基づいて上記印字ヘッドを駆動する駆動制
御手段とをハウジング内に格納し、上記ハウジング手動
で移動させて印字ヘッドからの情報を記録媒体を介して
印字対象上に転写させるようにした手動走査型印字装置
において、上記記録媒体供給系は、記録媒体と、この記
録媒体を引出し可能に巻き付け保持する供給ロールと、
ハウジング移動時に所定方向に回転して引出された記録
媒体を巻き取る巻き取りロールと、上記供給ロール側に
配設されて印字ヘッド進出時に記録媒体を拘束保持して
記録媒体の移動を阻止する媒体移動拘束手段と、上記巻
き取りロール側に配設されて巻き取りロールの逆転動作
を阻止する逆転阻止手段とで構成されていることを特徴
とする手動走査型印字装置。
【請求項２】上記媒体移動拘束手段は、上記記録媒体の
移動経路に沿って配設される受け部材と、上記印字ヘッ
ドに固定されて印字ヘッド進出時に前記受け部材との間
で記録媒体を挟持するニップ部材とで構成されているこ
とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の手動走査型
印字装置。
【請求項３】上記逆転阻止手段は、上記巻き取りロール
と同軸に設けられたのこぎり歯状のラチェットと、この
ラチェットの外に支点を持ち且つラチェットの周面に弾
接する板バネ板のつめ部材とからなるつめ車装置である
ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の手動走査
型印字装置。