JPH08207804A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JPH08207804A
JPH08207804A JP7308013A JP30801395A JPH08207804A JP H08207804 A JPH08207804 A JP H08207804A JP 7308013 A JP7308013 A JP 7308013A JP 30801395 A JP30801395 A JP 30801395A JP H08207804 A JPH08207804 A JP H08207804A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動パワーステアリング装置の電動機をPW
M駆動する電動機駆動回路に、電界効果トランジスタで
構成するブリッジ回路を備え、各電界効果トランジスタ
をマイクロコンピュータユニットから出力する可聴周波
数範囲外のPWM信号または制御信号に基づいて駆動制
御することによって、電動機を含めた電動パワーステア
リング装置内でPWM駆動による可聴周波数範囲内の共
振音または寄生振動音の発生をなくし、またバッテリ電
圧を電動機駆動に有効に使用し、さらに駆動回路を小型
化して、駆動効率の良い、即ち滑らかな操舵フィーリン
グと省動力効果の高い、さらに操舵力軽減能力の高い電
動パワーステアリング装置を提供することにある。 【解決手段】 入力軸1、操舵速度検出部2、操舵トル
ク検出部3、ラック軸4、ボールリサキュレーテイング
ナット(ボールねじ)5、電動機7、マイクロコンピュ
ータユニット8、電動機駆動回路9、9は電源回路9A
と、から構成される電動パワーステアリング装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電動機を用いた操舵
力倍力装置により補助トルクを発生する電動パワーステ
アリング装置の電動機駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電動パワーステアリング装置は、
電動機を動力源とする操舵力倍力装置や、マイクロコン
ピュータユニット(MCU)および電動機駆動装置等か
らなる制御手段を備え、ステアリングホイールに付与さ
れる操舵トルクと操舵回転方向を検出し、これらの検出
信号に基づいて制御手段によってPWM制御することに
より、電動機に補助トルクを発生させ、ハンドル操舵力
の軽減を図っている。
【0003】また、電動機を駆動する電動機駆動回路
は、ブリッジ回路を構成する4個のトランジスタからな
り、電動機の回転方向制御と電力を供給する2つの機能
を有する。上記ブリッジ回路は、入力端子間が電源に接
続される一方、出力端子間が電動機に接続されており、
各トランジスタのベースがマイクロコンピュータユニッ
トの出力ポートに接続されている。
【0004】そして、マイクロコンピュータユニットの
制御信号によってブリッジ回路の互いに対向する一組の
トランジスタを駆動することにより、電動機をPWM制
御している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】電動パワーステアリン
グ装置は、マイクロコンピュータを使って高度な制御を
実施することによって、高い操舵応答性と、滑らかな操
舵フィーリングが付与されている。ところが、従来の電
動パワーステアリング装置内の電動機駆動回路は、2K
Zの周波数にて電動機をPWM駆動し、これによる共
振音、寄生振動音を発生していること、電動機を車室
内、または車室足下近傍に設けているために、電動機か
ら発生する騒音は、車体を伝わって車室内へ、さらに電
動パワーステアリング装置のステアリング軸、ハンドル
を伝わって車室内へ入ってくること、電動機から発生す
る騒音は、2KHZを基本としているので、エンジン等
の従来から持っている騒音源の騒音周波数と比較して一
桁以上高い周波数であること、からドライバに不快感を
与え、さらに滑らかな操舵フィーリングをも阻害してい
た。また、電動パワーステアリング装置は、従来からの
油圧式パワーステアリング装置と異なって、エンジンに
より常時駆動される油圧ポンプの還流動力損失がなく、
ハンドル操作により必要な時に必要な量の動力を付与す
る省動力システムであり、これにより車両の燃費向上に
寄与している。
【0006】ところが、電動機駆動回路のブリッジ回路
を構成するバイポーラ型トランジスタは、大電流に対す
る電流増幅率が低いので、ダーリントン接続して用いら
れるためコレクタとエミッタ間の飽和電圧が高くなりコ
レクタ損失が増大し、これにより動力損失が増大、省動
力効果を阻害する課題がある。特に車両に用いる場合に
は、車載バッテリ電圧が一般に12Vであるため飽和電
圧が高くなると電動機に作用する実際の電圧が低下する
ことにより、電動パワーステアリング装置の操舵力軽減
能力を低下させることになり好ましくない。
【0007】さらに、バイポーラ型トランジスタで構成
したブリッジ回路を駆動する場合、バイポーラ型トラン
ジスタの大電流に対する電流増幅率が高くないので、ブ
リッジ回路の駆動入力インピーダンスをそれ程高くでき
ないため、大きな駆動電流を必要とする点からも省動力
効果を低下させるものであり、加えてブリッジ回路を駆
動するための駆動回路が大型化してコスト高を招く等の
課題がある。
【0008】この発明はこのような課題を解決するため
になされたもので、その目的は、電動パワーステアリン
グ装置の電動機をPWM駆動する電動機駆動回路に、電
界効果トランジスタで構成するブリッジ回路を備え、こ
のブリッジ回路の入力端子間に電源を接続し、出力端子
間に電動機を接続し、各電界効果トランジスタをマイク
ロコンピュータユニットから出力する可聴周波数範囲外
のPWM信号または制御信号に基づいて駆動制御するこ
とによって、電動機を含めた電動パワーステアリング装
置内でPWM駆動による可聴周波数範囲内の共振音また
は寄生振動音の発生をなくし、またバッテリ電圧を電動
機駆動に有効に使用し、さらに駆動回路を小型化して、
駆動効率の良い、即ち滑らかな操舵フィーリングと省動
力効果の高い、さらに操舵力軽減能力の高い電動パワー
ステアリング装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1に係る電動パワーステアリング装置は、電動機
駆動回路に、電界効果トランジスタを用いたブリッジ回
路を備え、このブリッジ回路の入力端子間に電源を接続
し、出力端子間に電動機を接続し、ブリッジ回路の互い
に対向する対辺となる一組の電界効果トランジスタのう
ち、電源の高電位側の電界効果トランジスタが昇圧回路
を介してオン駆動させるとともに電源の低電位側の電界
効果トランジスタが可聴周波数範囲外のPWM信号で駆
動されることを特徴とする。
【0010】電動パワーステアリング装置は、電動機駆
動回路に、電界効果トランジスタを用いたブリッジ回路
を備え、電源の高電位側の電界効果トランジスタが昇圧
回路を介してオン駆動させているので電源の低電位側の
電界効果トランジスタを可聴周波数範囲外のPWM信号
で駆動できるようになる。したがって、従来の電動パワ
ーステアリング装置が有する2KHZを基本とした共振
音、寄生振動音が車体とハンドルから伝達され、しかも
エンジン等の従来から持っている騒音源の騒音周波数よ
り一桁高い周波数による不快感をドライバに与えること
がなくなることと、操舵フィーリングの滑らかさを阻害
することもなくなる。
【0011】また、電動機駆動回路のブリッジ回路にお
いて、互いに対抗する対辺となる一組の電界効果トラン
ジスタのうち、電源の高電位側の電界効果トランジスタ
を昇圧回路を介してオン駆動させているために、ドレイ
ンとソース間の電圧を1.0V程度と小さくすることが
でき、従来の電動パワーステアリング装置における電動
機駆動回路のブリッジ回路を構成するバイポーラ型トラ
ンジスタのダーリントン接続によるコレクタとエミッタ
間の飽和電圧、約1.5Vを30%以上降下させること
ができる。
【0012】これにより、電動機に作用する実際の電圧
を高くできるので、電動パワーステアリング装置の操舵
力軽減能力を向上させることができることと、コレクタ
とエミッタ間の損失が減少できることによる動力(電
力)損失が減少、省動力効果を高めることができる。さ
らに、駆動回路の入力インピーダンスを高くすることが
でき、駆動電流を小さくできるようになることからも省
動力効果を高めることができる。
【0013】請求項2に係る電動パワーステアリング装
置は、電界効果トランジスタにnチャンネル・エンハン
スメント型電界効果トランジスタを用いたことを特徴と
する。
【0014】電動パワーステアリング装置は、nチャン
ネル・エンハンスメント型電界効果トランジスタを用い
たので、例えば、pチャンネル・エンハンスメント型と
比較すると、ドレインとソース間の電圧を約1/2にで
き、バッテリ電圧を電動機駆動に有効に使用することが
でき、電動パワーステアリング装置の操舵力軽減能力を
向上させることができる。さらに、ドレインとソース間
の電圧を減少させることができるので、電動機駆動回路
を小型化することができる。
【0015】請求項3に係る電動パワーステアリング装
置は、電動機駆動回路に、電界効果トランジスタを用い
たブリッジ回路を備え、このブリッジ回路の入力端子間
に電源を接続し、出力端子間に電動機を接続し、電源の
高電位側の電界効果トランジスタが昇圧回路を介して駆
動され、ブリッジ回路の互いに対向する対辺となる一組
の電界効果トランジスタのうち、少なくとも一方の電界
効果トランジスタが可聴周波数範囲外のPWM信号で駆
動されることを特徴とする。
【0016】電動パワーステアリング装置は、電動機駆
動回路に、電界効果トランジスタを用いたブリッジ回路
を備え、ブリッジ回路の互いに対向する対辺となる一組
の電界効果トランジスタのうち、少なくとも一方の電界
効果トランジスタが可聴周波数範囲外のPWM信号で駆
動されるので、電動機を含めた電動パワーステアリング
装置内でPWM駆動による可聴周波数範囲内の共振音ま
たは寄生振動音の発生を防止することと、電動機に作用
する実際の電圧を高くすることができ、電動パワーステ
アリング装置の操舵力軽減能力を高めることができる。
また、従来の電動パワーステアリング装置のようなハン
ドル戻り操作時に、電動機の回転トルクの作用方向と、
電動機の回転方向が不一致となり滑らかな操作を阻害す
ることがなくなり、滑らかなステアリングホイールの往
き操作および戻り操作ができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の好適一実施の形態を添付
図に基づいて以下に説明する。図1は本発明に係る電動
パワーステアリング装置の全体構成図である。図1にお
いて、電動パワーステアリング装置は、入力軸1、操舵
速度検出部2、操舵トルク検出部3、ラック軸4、ボー
ルリサキュレーテイングナット(ボールねじ)5、電動
機7、マイクロコンピュータユニット8、電動機駆動回
路9、電源回路9Aと、を備える。
【0018】入力軸1の一端は図示しないユニバーサル
ジョイントを介してステアリングホイールに連結され、
その他端にはピニオンギヤ1bが一体に取り付けられて
いる。また、入力軸1のピニオンギヤ1bの両端には軸
受10aと11aを介してピニオン・ホルダ12が取り
付けられている。
【0019】このピニオン・ホルダ12は、円筒板10
と11、およびこれらを一体に連結した支柱13とから
なり、円筒板10と11はその中心から偏心した位置で
軸受10a、11aに設けられている。また、ピニオン
・ホルダ12はニードル軸受14により図外のラックケ
ースに回転自在に支承される一方、円筒板11の回転中
心にはトーションバー15の一端が固着されており、こ
のトーションバー15の他端がラックケースに固着され
ている。
【0020】さらに、円筒板11の回転中心から偏心し
た位置にはピン11bが突設され、この11bの先端に
は端部に円筒形状の磁性体16aを有する非磁性体の可
動鉄心16が固着されている。この可動鉄心16は、ラ
ックケースに一体に固着された円筒状のコイル部17に
軸方向移動可能に遊挿されており、コイル部17ととも
に差動変圧器を構成している。したがって、ピニオン・
ホルダ12の回転に伴って、その変位が可動鉄心16の
軸方向変位に変換され、この軸方向変位が電気信号とし
て差動変圧器から出力される。
【0021】ラック軸4は図2に示すように、ピニオン
1bに噛合し、入力軸1の回転変位をラック軸4の軸方
向変位に変換している。ラック軸4の両端は、夫々図示
されないボールジョイント、タイロッド、ナックルに連
結され、車輪の操向を変化させる。
【0022】ここで、ラック軸4に負荷が作用し、その
負荷が大きい場合には、ピニオン1bがラック軸4との
噛み合い部を中心に回転する。例えば、入力軸1を矢印
Xの方向にトルクを作用させ回転させると、そのトルク
の大きさに応じてトーションバー15が捩られ、ピニオ
ン・ホルダ12を矢印Yの方向に回転させる。この時の
回転変位は、入力軸1に与えたトルク、即ち操舵トルク
に比例する。
【0023】従って、ピン11bにより可動鉄心16を
軸方向の変位Zに変換する。即ち、操舵トルクは可動鉄
心16の軸方向変位に比例し、この軸方向変位はコイル
部17により検出される。
【0024】このように、トルク検出部3は、ピニオン
1b、ラック軸4、ピニオン・ホルダ12、ピン11
b、可動部16、差動変圧器より構成され、操舵トルク
の大きさと、その方向が検出される。
【0025】入力軸1には、多数のスリット18aを周
方向に有する遮光板18が一体的に設けられており、こ
の遮光板18を挟む位置にフォト・カプラ19,20が
ピニオン・ホルダに一体的に固着されている。
【0026】このフォト・カプラ19,20により遮光
板18のスリット18aを通過する光を検出し、パルス
状の電気信号が出力される。また、フォト・カプラ19
と20の取付位置は、パルスの位相が約90゜異なるよ
うに設けられる。このように、操舵速度検出部2は遮光
板18とフォト・カプラ19,20により構成され、操
舵速度の大きさと、その回転速度を検出する。
【0027】ラック軸4の端部外周には断面半円形の雄
ねじ4aが形成され、この雄ねじ4aの周囲には内周に
断面半円形の雌ねじが形成されたナット21が環装され
ており、これらの雄ねじ4aと雌ねじの間にはボールが
介装され、これらの雄ねじ4a、ナット21およびボー
ルによりボールねじ5を構成している。
【0028】また、ナット21の一端側にはラックケー
スに固着されるスラスト軸受22が設けられ、ナット2
1の他端には断面V溝のプーリ23が一体的に設けられ
ている。さらに、プーリ23の端面にはラックケースに
固着されるスラスト軸受(図示省略)が設けられてお
り、ナット21が軸方向に不動で回転自在に支承されて
いる。
【0029】また、プーリ23に沿って電動機7の回転
軸に取付けられた断面V溝のプーリ24が配設されてお
り、これらプーリ23と24の間には、Vベルト25が
懸け渡されている。電動機7は弾性部材を介して車体に
支持されている。したがって、電動機7の回転は、ボー
ルねじ5の回転を通じてラック軸4を軸方向に変位させ
ることとなる。
【0030】一方、制御手段は電源回路9A、マイクロ
コンピュータユニット8および電動機駆動回路9とから
なる。ホット・カプラ19,20にはマイクロコンピュ
ータユニット8を通じて電源が供給され、ホット・カプ
ラ19,20からの出力がマイクロコンピュータユニッ
ト8へ入力される。また、差動変圧器のコイル部17の
一次巻線17aにはマイクロコンピュータユニット8か
らパルス状の電圧が供給され、二次コイル17b,17
cからの出力がマイクロコンピュータユニット8に入力
されている。
【0031】電源回路9Aは、車載バッテリ26の+端
子にヒューズ27を介して接続されるリレー回路28を
備えており、このリレー回路28は、マイクロコンピュ
ータユニット8からの制御信号T1によりオン・オフ制
御され、リレー回路8の出力側から後述する電動機駆動
回路9に電源が供給されている。
【0032】また、電動機駆動回路9は、電界効果トラ
ンジスタ30A,30B,31A,31Bにより構成さ
れたブリッジ回路を備えている。ブリッジ回路の互いに
対向する対辺に位置する電界効果トランジスタ30Aと
30B、電界効果トランジスタ31Aと31Bがそれぞ
れ一組となって動作する。
【0033】電界効果トランジスタ30Aと31Aとの
ドレイン端子が接続され、この接続部がリレー回路28
の出力側に接続される一方、電界効果トランジスタ30
Bと31Bとのソース端子が接続され、この接続部が抵
抗32を介してコモン側(アース)に接続されており、
これらの接続部が入力端子となる。
【0034】尚、これらの電界効果トランジスタ30
A,30B,31A,31Bは、nチャンネルタイプの
エンハンスメント型を用いている。これは、例えばpチ
ャンネルのエンハンスメント型を用いていると、ドレイ
ンとソース間のオン抵抗が大きくnチャンネルタイプと
比較すると2倍程度となるからであり、これによる電圧
損失が大きいからである。また、ブリッジ回路の電界効
果トランジスタ30Aと31Bの接続部、および電界効
果トランジスタ31Aと30Bの接続部が出力側とな
り、電動機7の電機子巻線に接続されている。
【0035】さらに、電界効果トランジスタ30Aのゲ
ート端子には抵抗33を介してエミッタ接地のトランジ
スタ34のコレクタに接続され、そのベースにはマイク
ロコンピュータユニット8からの制御信号T4が入力さ
れる。他方の電界効果トランジスタ31Aのゲート端子
には同様に抵抗35を介してエミッタ接地のトランジス
タ36のコレクタに接続され、そのベースにはマイクロ
コンピュータユニット8からの制御信号T5が入力され
る。
【0036】また、これらのトランジスタ34と36の
コレクタには、抵抗37または38を介してリレー回路
28の出力側に接続された昇圧回路39に接続され、こ
の昇圧回路39により約2倍に昇圧された動作用電源電
圧が供給されている。これは、電源の高電位側の電界効
果トランジスタをオン動作させるときのドレインとソー
ス間の電圧を最小限(例えば、1.0V以下)に抑える
ためである。したがつて、マイクロコンピュータユニッ
ト8からの制御信号T4またはT5により、トランジスタ
34または36が動作し、これに伴ってそれぞれの電界
効果トランジスタ30Aまたは31Aがオン・オフ動作
する。
【0037】また、電界効果トランジスタ30Bのゲー
ト端子には抵抗40を介してマイクロコンピュータユニ
ット8からのPWM駆動制御信号T2が入力される一
方、電界効果トランジスタ31Bのゲート端子には抵抗
41を介してマイクロコンピュータユニット8からのP
WM駆動制御信号T3が入力され、PWM駆動制御信号
2またはT3により電界効果トランジスタ30Bまたは
31BがPWM駆動される。
【0038】したがつて、例えば、制御信号T4を“L
レベル”、PWM制御信号T2を“PWM信号”とし、
この場合他の制御信号T5を“Hレベル”、T3を“Lレ
ベル”にしたり、反対に制御信号T5を“Lレベル”、
PWM制御信号T3を“PWM信号”とし、この場合他
の制御信号T4を“Hレベル”、T2を“Lレベル”にす
ることにより、電動機7の回転方向を制御するととも
に、PWM制御信号T4またはT5のパルス幅制御により
電動機7に適切な制御電力が供給される。
【0039】このように、請求項1に係る電動パワース
テアリング装置は、電動機駆動回路に、電界効果トラン
ジスタを用いたブリッジ回路を備え、電源の高電位側の
電界効果トランジスタが昇圧回路を介してオン駆動させ
ているので電源の低電位側の電界効果トランジスタを可
聴周波数範囲外のPWM信号で駆動できるようになる。
したがって、従来の電動パワーステアリング装置が有す
る2KHZを基本とした共振音、寄生振動音が車体とハ
ンドルから伝達され、しかもエンジン等の従来から持っ
ている騒音源の騒音周波数より一桁高い周波数による不
快感をドライバにあたえることがなくなることと、操舵
フィーリングの滑らかさを阻害することもなくなる。
【0040】請求項2に係る電動パワーステアリング装
置は、nチャンネル・エンハンスメント型電界効果トラ
ンジスタを用いたので、電界効果トランジスタのオン抵
抗が低いため大電流に対する電界効果トランジスタでの
電力損失を少なくしてバッテリ電圧を電動機駆動に有効
に使用することができ、また電界効果トランジスタのス
イッチング速度を速くするため出力インピーダンスの低
い駆動回路で駆動する必要があるが、電界効果トランジ
スタの相互コンダクタンス(gm)が高く、電圧駆動で
あるため駆動回路を小型化することができる。
【0041】請求項3に係る電動パワーステアリング装
置は、ブリッジ回路の電界効果トランジスタに、nチャ
ンネル・エンハンスメント型電界効果トランジスタを用
い、電界効果トランジスタ30Aのゲート端子には抵抗
33を介してエミッタ接地のトランジスタ34のコレク
タに接続され、そのベースにはマイクロコンピュータユ
ニット8からの信号T4が入力され、電界効果トランジ
スタ31Aのゲート端子には同様に抵抗35を介してエ
ミッタ接地のトランジスタ36のコレクタに接続され、
そのベースにはマイクロコンピュータユニット8からの
信号T5が入力され、またこれらのトランジスタ34と
36のコレクタには、抵抗37または38を介してリレ
ー回路28の出力側に接続された昇圧回路39に接続さ
れ、この昇圧回路39により約2倍に昇圧された動作用
電源電圧が供給されている。
【0042】したがつて、マイクロコンピュータユニッ
ト8からの信号T4またはT5により、トランジスタ34
または36が動作し、これに伴ってそれぞれの電界効果
トランジスタ30Aまたは31Aが駆動される。
【0043】電界効果トランジスタ30Bのゲート端子
には抵抗40を介してマイクロコンピュータユニット8
からの信号T2が入力される一方、電界効果トランジス
タ31Bのゲート端子には抵抗41を介してマイクロコ
ンピュータユニット8からの信号T3が入力され、信号
2またはT3により電界効果トランジスタ30Bまたは
31Bが駆動される。
【0044】したがつて、例えば、信号T4とT2を“P
WM信号”とし、この場合他の信号T5を“Hレベ
ル”、T3を“Lレベル”にしたり、反対に信号T5とT
3を“PWM信号”とし、この場合他の信号T4を“Hレ
ベル”、T2を“Lレベル”にすることにより、電動機
7の回転方向を制御するとともに電動機7に適切な制御
電力が供給される。
【0045】このように、電動パワーステアリング装置
は、電動機駆動回路に、電界効果トランジスタを用いた
ブリッジ回路を備え、ブリッジ回路の互いに対向する対
辺となる一組の電界効果トランジスタのうち、少なくと
も一方の電界効果トランジスタが可聴周波数範囲外のP
WM信号で駆動されるので、電動機を含めた電動パワー
ステアリング装置内でPWM駆動による可聴周波数範囲
内の共振音または寄生振動音の発生を防止することと、
電動機に作用する実際の電圧を高くすることができ、電
動パワーステアリング装置の操舵力軽減能力をたかめる
ことができる。また、従来の電動パワーステアリング装
置のようなハンドル戻り操作時に、電動機の回転トルク
の作用方向と、電動機の回転方向が不一致となり滑らか
な操作を阻害することがなくなり、滑らかなステアリン
グホイールの往き操作および戻り操作ができる。
【0046】次に本発明の他の実施の形態例を図3に示
す。図3において、電動機駆動回路9は、小電流容量の
電界効果トランジスタを並列接続してブリッジ回路を構
成したものである。すなわち、先の実施の形態例の各電
界効果トランジスタ30A,30B,31A,31Bの
ソースおよびドレイン端子に、それぞれ同様の電界効果
トランジスタ42A,42B,43A,43Bが並列に
接続されている。
【0047】したがって、並列接続された各電界効果ト
ランジスタ30Aと42A、30Bと42B,31Aと
43A、31Bと43Bのソース・ドレイン間のオン抵
抗がさらに小さくなり、電力損失をさらに減少すること
が可能となる。
【0048】このように、本実施の形態例では、電界効
果トランジスタを並列接続することにより、小型で低コ
ストの小容量の電界効果トランジスタを用いることが可
能となるとともに電流容量を増大できるため、電動機駆
動回路の小型・低コスト化を図ることが可能となる。
【0049】なお、上記実施形態は本発明の一実施例で
あり、本発明は上記実施形態に限定されるものではな
い。
【0050】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1に係る電動パワーステアリング装置は、
電動機駆動回路に、電界効果トランジスタを用いたブリ
ッジ回路を備え、このブリッジ回路の入力端子間に電源
を接続し、出力端子間に電動機を接続し、ブリッジ回路
の互いに対向する対辺となる一組の電界効果トランジス
タのうち、電源の高電位側の電界効果トランジスタが昇
圧回路を介してオン駆動させるとともに電源の低電位側
の電界効果トランジスタが可聴周波数範囲外のPWM信
号で駆動され、電動機駆動回路を小型化することがで
き、また電動機を含めた電動パワーステアリング装置内
でPWM駆動による可聴周波数範囲内の共振音または寄
生振動音の発生を防止することができるので、商品性を
向上させ、操舵フィーリングの良い電動パワーステアリ
ング装置を提供することができる。
【0051】請求項2に係る電動パワーステアリング装
置は、nチャンネル・エンハンスメント型電界効果トラ
ンジスタを用い、電界効果トランジスタのオン抵抗が低
いため大電流に対しての電界効果トランジスタでの電力
損失を少なくしてバッテリ電圧を電動機駆動に有効に使
用することができ、また電界効果トランジスタのスイッ
チング速度を速くするため出力インピーダンスの低い駆
動回路で駆動する必要があるが、電界効果トランジスタ
の相互コンダクタンス(gm)が高く、しかも電流容量
を大きくするために電界効果トランジスタを並列接続し
ても電圧駆動であるため駆動回路を小型化することがで
きるので、車載バッテリ電圧で実用上十分な操舵補助ト
ルクが得られ、操舵力軽減能力の高い、しかも省動力効
果の高い電動パワーステアリング装置を提供することが
できる。
【0052】請求項3に係る電動パワーステアリング装
置は、電動機駆動回路に、電界効果トランジスタを用い
たブリッジ回路を備え、このブリッジ回路の入力端子間
に電源を接続し、出力端子間に電動機を接続し、電源の
高電位側の電界効果トランジスタが昇圧回路を介して駆
動され、ブリッジ回路の互いに対向する対辺となる一組
の電界効果トランジスタのうち、少なくとも一方の電界
効果トランジスタが可聴周波数範囲外のPWM信号で駆
動され、電動機を含めた電動パワーステアリング装置内
でPWM駆動による可聴周波数範囲内の共振音または寄
生振動音の発生を防止することができ、さらに駆動回路
を小型化して、駆動効率が良く、滑らかなステアリング
ホイールの往き操作および戻り操作ができるので、滑ら
かな操舵フィーリングと省動力効果の高い、さらに操舵
力軽減能力の高い電動パワーステアリング装置を提供す
ることができる。
【0053】よって、滑らかな操舵フィーリングを有
し、省動力効果の高い、さらに操舵力軽減能力の高い電
動パワーステアリング装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動パワーステアリング装置の全
体構成図
【図2】本発明に係るラック軸およびピニオンを示す図
1中のII−II矢視断面図
【図3】本発明に係る電動機駆動回路図
【符号の説明】
7…電動機、9…電動機駆動回路、30A,30B,3
1A,31B,42A,42B,43A,43B…電界
効果トランジスタ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵トルクに対応した補助トルクを発生
    する電動機をPWM駆動する電動機駆動回路を備えた電
    動パワーステアリング装置において、 前記電動機駆動回路は、電界効果トランジスタを用いた
    ブリッジ回路を備え、このブリッジ回路の入力端子間に
    電源を接続し、出力端子間に前記電動機を接続し、前記
    ブリッジ回路の互いに対向する対辺となる一組の電界効
    果トランジスタのうち、前記電源の高電位側の電界効果
    トランジスタが昇圧回路を介してオン駆動させるととも
    に前記電源の低電位側の電界効果トランジスタが可聴周
    波数範囲外のPWM信号で駆動されることを特徴とする
    電動パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 前記電界効果トランジスタにnチャンネ
    ル・エンハンスメント型電界効果トランジスタを用いた
    ことを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリン
    グ装置。
  3. 【請求項3】 操舵トルクに対応した補助トルクを発生
    する電動機をPWM駆動する電動機駆動回路を備えた電
    動パワーステアリング装置において、 前記電動機駆動回路は、電界効果トランジスタを用いた
    ブリッジ回路を備え、このブリッジ回路の入力端子間に
    電源を接続し、出力端子間に前記電動機を接続し、前記
    電源の高電位側の電界効果トランジスタを昇圧回路を介
    して駆動させ、前記ブリッジ回路の互いに対向する対辺
    となる一組の電界効果トランジスタのうち、少なくとも
    一方の電界効果トランジスタが可聴周波数範囲外のPW
    M信号で駆動されることを特徴とする電動パワーステア
    リング装置。
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