JPH082077A - プリンタのインクリボンユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクリボンユニットの結束と空転防止を安
価にして確実に行うことができ、かつインクリボンの品
質を損なうことのないプリンタのインクリボンユニット
を得る。 【構成】 インクリボンユニット１０の結束，空転防止
部材１４がフレーム状部材により一体成形され、フレー
ム状部材の自由端となる一方の結束部材１８，１８に設
けアーム部１９，１９をリボン供給スプール軸１及びリ
ボン巻取りスプール軸３の駆動側軸部６，７の外周部に
形成した係合孔１４，１５に挿着し、他方の結束部材２
０に設け環状の軸受部２１，２１で両スプール軸１，３
の従動側軸部８，９を軸受けするようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ビデオ映像等の記録画
像をハードコピー、いわゆるカラー等の写真として印画
するためのプリンタに使用されるインクリボンユニット
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種プリンタに使用されるイン
クリボンユニットは未使用のインクリボンを巻付けてあ
るリボン供給スプール軸と、使用済みのインクリボンを
巻取るリボン巻取りスプール軸とから構成されている。
このインクリボンユニットはインクリボンカセット内に
収容された状態でプリンタに装着され、印画紙へのプリ
ント動作が行われる。上述したインクリボンユニットは
それ自体を単品として一般に販売されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したイ
ンクリボンユニットは、そのままではリボン供給スプー
ル軸及びリボン巻取りスプール軸が空転してインクリボ
ンが弛み商品価値が低下することがあるためこれを防止
するために、リボン供給スプール軸及びリボン巻取りス
プール軸の結束と空転を防止するための手段が施されて
いる。

【０００４】この結束，空転防止の従来の方法の幾つか
を図について説明する。図２０において、符号１は未使
用のインクリボン２が巻付けられているリボン供給スプ
ール軸、３は使用済みのインクリボンを巻取るリボン巻
取りスプール軸である。リボン供給スプール軸１及びリ
ボン巻取りスプール軸３の一端部にはそれぞれ基部にフ
ランジ４，５を有する駆動側軸部６，７が設けられ、駆
動側軸部６，７には駆動用軸孔６ａ，７ａとその内周面
に駆動爪６ｂ，７ａが形成されている。また、リボン供
給スプール軸１及びリボン巻取りスプール軸３の他端部
にはそれぞれ従動側軸部８，９が設けられインクリボン
ユニット１０を構成している。

【０００５】因みに上述したインクリボンユニット１０
が収容されるインクリボンカセットの一例としては、図
２１に示すように下ハーフ８１及び上ハーフ８７とから
構成されている。下ハーフ８１はほぼ舟型形状を有し、
その一端側に円形状の軸受孔８２ａ，８２ａを開口した
駆動側軸受部８２，８２が設けられ、この駆動側軸受部
８２，８２にインクリボンユニット１０の駆動側軸部
６，７が回転自在に支承される。下ハーフ８１の他端側
にはＵ字状の軸受８６ａ，８６ａを有する従動側軸受部
８６，８６が設けられている。この従動側軸受部８６，
８６にインクリボンユニット１０の従動側軸部８，９が
支承される。８９は図示しない印画ヘッドが対応する開
口窓である。

【０００６】上ハーフ８７は従動側軸受部８６，８６の
ある下ハーフ８１の部分に合体され、この上ハーフ８７
には下ハーフ８１の従動側軸受部８６，８６に対応する
位置に従動側軸部８，９を押さえる板ばね８８，８８が
設けられている。

【０００７】さて、上述したインクリボンユニット１０
を単品として販売するにおいて、図２０の場合は両駆動
側軸部６，７の端面に跨がって粘着テープ１１が接着さ
れてリボン供給スプール軸１及びリボン巻取りスプール
軸３の結束と共に空転を防止している。

【０００８】図２２の場合は上述したインクリボンユニ
ット１０を輪ゴム１２で結束することで、リボン供給ス
プール軸１及びリボン巻取りスプール軸３の空転を防止
している。

【０００９】図２３の場合はインクリボンユニット１０
を透明なプラスチック等の包装袋１３に収容し、包装袋
１３を畳んだ上から粘着テープ１３ａで止めることで、
リボン供給スプール軸１及びリボン巻取りスプール軸３
の結束と共に空転を防止している。

【００１０】しかし、図２０に示したインクリボンユニ
ット１０の結束，空転防止方法は、リボン供給スプール
軸１及びリボン巻取りスプール軸３の駆動側軸部６，７
の端面に粘着テープ１１を正確に貼付ける作業が難しい
こと、また、従動側軸部８，９側がフリーの状態である
ため粘着テープ１１が剥がれやすいといった問題があ
る。

【００１１】また、図２２に示したインクリボンユニッ
ト１０の結束，空転防止方法は、輪ゴム１２で結束した
インクリボン部分に皺が発生し、このため、印画の画質
が損なわれるといった問題がある。

【００１２】また、図２３に示したインクリボンユニッ
ト１０の結束，空転防止方法は、包装経費に費用がかか
ると共に包装に手数を要しコストアップになるといった
問題がある。

【００１３】本発明は、上述したような課題を解消する
ためになされたもので、インクリボンユニットの結束と
空転防止を安価にして確実に行うことができ、かつイン
クリボンの品質を損なうことのないプリンタのインクリ
ボンユニットを得ることを目的とする。

【００１４】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、第１の発明によるプリンタのインクリボンユニット
は、未使用のインクリボンを巻付けてあるリボン供給ス
プール軸１と使用済みのインクリボンを巻取るリボン巻
取りスプール軸３とを有し、リボン供給スプール軸１及
びリボン巻取りスプール軸３の一端部にそれぞれ駆動側
軸部６，７と、他端部にそれぞれ従動側軸部８，９とを
備えたプリンタのインクリボンユニットにおいて、リボ
ン供給スプール軸１及びリボン巻取りスプール軸３の結
束と空転防止手段として、駆動側軸部６，７が一方の結
束部材１８，２４，３３，４０，５０に設けた第１の空
転防止部１９，２７，３５，４２，５３で空転止めさ
れ、従動側軸部８，９が他方の結束部材２０，２５，３
４，４３，５５に設けた第２の空転防止部２１，２８，
３６，４５，５６で空転止めを行うようにしたものであ
る。

【００１５】また、第２の発明によるプリンタのインク
リボンユニットは、図１に示すように両結束部材１８，
２０は弾性材からなるフレーム状部材により一体成形さ
れ、一方の結束部材１８に設けた第１の空転防止部は駆
動側軸部６，７の周面に形成した係合孔１４，１５に係
入される結束部材１８，１８の自由端に形成したアーム
部材１９，１９であり、他方の結束部材２０に設けた第
２の空転防止部は従動側軸部８，９に挿着される軸受部
２１，２１である。

【００１６】また、第３の発明によるプリンタのインク
リボンユニットは、図３に示すように両結束部材２４，
２５は弾性材からなるフレーム状枠部材により一体成形
され、フレーム状枠部材には両結束部材２４，２５の中
心を横断する把手２６を有し、一方の結束部材２４に設
けた第１の空転防止部は駆動側軸部６，７の周面に形成
した係合孔１４，１５に係入されるアーム部材２７，２
７であり、他方の結束部材２５に設けた第２の空転防止
部は上記従動側軸部８，９に挿着される軸受孔２８，２
８である。

【００１７】また、第４の発明によるプリンタのインク
リボンユニットは、図５に示すように両結束部材３３，
３４は弾性材からなるフレーム状枠部材により一体成形
され、フレーム状枠部材には両結束部材３３，３４の中
心を横断する把手３０を有し、一方の結束部材３３に設
けた第１の空転防止部は駆動側軸部６，７の周面に形成
した係合孔１４，１５に係入されるアーム部材３５，３
５であり、他方の結束部材３４に設けた第２の空転防止
部は従動側軸部８，９に挿着される一部が開口した軸受
部３６，３６であり、フレーム状枠部材は把手３０をヒ
ンジ部３１を支点として結束部材３３，３４と共にアー
ム部材３５，３５及び軸受部３６，３６を回動移動可能
にしたものである。

【００１８】また、第５の発明によるプリンタのインク
リボンユニットは、図９に示すように両結束部材４０，
４３は弾性材からなるフレーム状枠部材により一体成形
され、一方の結束部材４０に設けた第１の空転防止部は
駆動側軸部６，７の周面に形成した係合孔１４，１５に
嵌合される球面突起部４２，４２であり、他方の結束部
材４３に設けた第２の空転防止部は従動側軸部８，９を
挟持する下端部が開口するクランプ片４５，４５であ
る。

【００１９】また、第６の発明によるプリンタのインク
リボンユニットは、図１２に示すように両結束部材５
０，５５は別部材から構成され、一方の結束部材５０に
設けた第１の空転防止部は駆動側軸部６，７のフランジ
面４，５に形成した形成した係合孔４６，４７に嵌合さ
れる球面突起部５３，５３であり、他方の結束部材５５
に設けた第２の空転防止部は従動側軸部８，９に圧入さ
れる軸孔５６，５６である。

【００２０】また、第７の発明によるプリンタのインク
リボンユニットは、未使用のインクリボンを巻付けてあ
るリボン供給スプール軸１と使用済みのインクリボンを
巻取るリボン巻取りスプール軸３とを有し、リボン供給
スプール軸１及びリボン巻取りスプール軸３の一端部に
それぞれフランジ４，５を有する駆動側軸部６，７と、
他端部にそれぞれフランジ５９，６０を有する従動側軸
部８，９とを備えたプリンタのインクリボンユニットに
おいて、リボン供給スプール軸１及びリボン巻取りスプ
ール軸３の結束と空転防止手段として、駆動側軸部６，
７のフランジ４，５が一方の結束部材６５，７２に設け
た第１の空転防止部６７，７４で空転止めされ、従動側
軸部８，９のフランジ５９，６０が他方の結束部材６
６，７３に設けた第２の空転防止部６８，７５で空転止
めを行うようにしたものである。

【００２１】また、第８の発明によるインクリボンユニ
ットは、図１５に示すように両結束部材６５，６６が中
央に把手を有する弾性材からなるフレーム状部材により
一体成形され、一方の結束部材６５に設けた第１の空転
防止部は駆動側軸部６，７のフランジ面４，５に形成し
た係合孔５７，５８に係入される結束部材端部に設けた
第１の突片６７，６７であり、他方の結束部材６６に設
けた第２の空転防止部は従動側軸部８，９のフランジ面
５９，６０に形成した係合孔６１，６２に係入される結
束部材端部に設けた第２の突片６８，６８である。

【００２２】さらに、第９の発明によるインクリボンユ
ニットは、図１７に示すように両結束部材７２，７３の
上記第１の空転防止部７４，７４及び第２の空転防止部
７５，７５の幅間隔をインクリボンカセットの駆動側軸
受部８２，８２及び従動側軸受部８６，８６の幅間隔と
対応するようにしたものである。

【００２３】

【作用】上述したように構成した第１の発明では、リボ
ン供給スプール軸１及びリボン巻取りスプール軸３の結
束と空転防止手段として、駆動側軸部６，７が一方の結
束部材１８，２４，３３，４０，５０に設けた第１の空
転防止部１９，２７，３５，４２，５３で空転止めさ
れ、従動側軸部８，９が他方の結束部材２０，２５，３
４，４３，５５に設けた第２の空転防止部２１，２８，
３６，４５，５６で空転止めを行うようにしたので、リ
ボン供給スプール軸１及びリボン巻取りスプール軸３が
バラ付くことなく結束されると共に、両スプール軸１，
３空転止めが確実に行える。

【００２４】また、第２の発明では両結束部材１８，２
０は弾性材からなるフレーム状部材により一体成形さ
れ、一方の結束部材１８に設けた第１の空転防止部は駆
動側軸部６，７の周面に形成した係合孔１４，１５に係
入される結束部材１８，１８の自由端に形成したアーム
部材１９，１９であり、他方の結束部材２０に設けた第
２の空転防止部は従動側軸部８，９に挿着される軸受部
２１，２１にしたので、一方の結束部材１８，１８のア
ーム部材１９，１９の駆動側軸部６，７の係合孔１４，
１５への係入によりリボン供給スプール軸１及びリボン
巻取りスプール軸３の結束と空転止めが行える。また、
他方の結束部材２０の軸受部２１，２１の従動側軸部
８，９への挿着により、従動側軸部８，９側の結束が行
える。

【００２５】また、第３の発明では両結束部材２４，２
５は弾性材からなるフレーム状枠部材により一体成形さ
れ、フレーム状枠部材には両結束部材２４，２５の中心
を横断する把手２６を有し、一方の結束部材２４に設け
た第１の空転防止部は駆動側軸部６，７の周面に形成し
た係合孔１４，１５に係入されるアーム部材２７，２７
であり、他方の結束部材２５に設けた第２の空転防止部
は上記従動側軸部８，９に挿着される軸受部２８，２８
にしたので、一方の結束部材２４のアーム部材２７，２
７の駆動側軸部６，７の係合孔１４，１５への係入によ
りリボン供給スプール軸１及びリボン巻取りスプール軸
３の結束と空転止めが行える。また、他方の結束部材２
５の軸受部２８，２８の従動側軸部８，９への挿着によ
り、従動側軸部８，９の結束が行える。これにより、イ
ンクリボンユニット１０に手を触れることなく把手２６
を持って移動可能である。

【００２６】また、第４の発明では両結束部材３３，３
４は弾性材からなるフレーム状枠部材により一体成形さ
れ、フレーム状枠部材には両結束部材３３，３４の中心
を横断する把手３０を有し、一方の結束部材３３に設け
た第１の空転防止部は駆動側軸部６，７の周面に形成し
た係合孔１４，１５に係入されるアーム部材３５，３５
であり、他方の結束部材３４に設けた第２の空転防止部
は従動側軸部８，９に挿着される一部が開口した軸受部
３６，３６であり、フレーム状枠部材は把手３０をヒン
ジ部３１を支点としてアーム部材３３及び軸受部３６を
結束部材３３，３４と共に回動移動可能にしたことによ
り、フレーム状枠部材の回動動作でアーム部材３５，３
５の駆動側軸部６，７の係合孔１４，１５への係脱操作
及び軸受部３６，３６の従動側軸部８，９への着脱操作
を操作性よく確実に行うことができる。

【００２７】また、第５の発明では両結束部材４０，４
３は弾性材からなるフレーム状枠部材により一体成形さ
れ、一方の結束部材４０に設けた第１の空転防止部は駆
動側軸部６，７の周面に形成した係合孔１４，１５に嵌
合される球面突起部４２，４２であり、他方の結束部材
４３に設けた第２の空転防止部は従動側軸部８，９を挟
持する下端部が開口するクランプ片４５，４５としたの
で、インクリボンユニット１０の上方から一方の結束部
材４０の球面突起部４２，４２による駆動側軸部６，７
の係合孔１４，１５への挿着操作と、他方の結束部材４
３のクランプ片４５，４５による従動側軸部８，９への
挟持により、リボン供給スプーク軸１及びリボン巻取り
スプーク軸３の結束と空転止めを行うことができる。

【００２８】また、第６の発明では両結束部材５０，５
５は別部材から構成され、一方の結束部材５０に設けた
第１の空転防止部は駆動側軸部６，７のフランジ面４，
５に形成した係合孔４６，４７に嵌合される球面突起部
５３，５３であり、他方の結束部材５５に設けた第２の
空転防止部は従動側軸部８，９に圧入される軸孔５６，
５６としたので、一方の結束部材５０の球面突起部５
３，５３を駆動側軸部６，７のフランジ面４，５の係合
孔４６，４７に挿着し、他方の結束部材５５の軸孔５
６，５６を従動側軸部８，９に圧入させることで、リボ
ン供給スプール軸１及びリボン巻取りスプール軸３の結
束と空転止めが行える。

【００２９】また、第７の発明ではリボン供給スプール
軸１及びリボン巻取りスプール軸３の結束と空転防止手
段として、リボン供給スプール軸１及びリボン巻取りス
プール軸３の結束と空転防止手段として、駆動側軸部
６，７のフランジ４，５が一方の結束部材６５，７２に
設けた第１の空転防止部６７，７４で空転止めされ、従
動側軸部８，９のフランジ５９，６０が他方の結束部材
６６，７３に設けた第２の空転防止部６８，７５で空転
止めを行うようにしたので、リボン供給スプール軸１及
びリボン巻取りスプール軸３がバラ付くことなく結束さ
れると共に、両スプール軸１，３空転止めが確実に行え
る。

【００３０】また、第８の発明では両結束部材６５，６
６が中央に把手を有する弾性材からなるフレーム状部材
により一体成形され、一方の結束部材６５に設けた第１
の空転防止部は駆動側軸部６，７のフランジ面４，５に
形成した係合孔５７，５８に係入される結束部材端部に
設けた第１の突片６７，６７であり、他方の結束部材６
６に設けた第２の空転防止部は従動側軸部８，９のフラ
ンジ面５９，６０に形成した係合孔６１，６２に係入さ
れる結束部材端部に設けた第２の突片６８，６８とした
ことで、一方の結束部材６５の第１の突片６７，６７を
駆動側軸部６，７のフランジ面４，５の係合孔５７，５
８に係入し、他方の結束部材６６の第２の突片６８，６
８を従動側軸部８，９のフランジ面５９，６０の係合孔
６１，６２に係入することで、リボン供給スプール軸１
及びリボン巻取りスプール軸３の結束と空転止めが行え
る。

【００３１】さらに、第９の発明では両結束部材７２，
７３の第１の空転防止部７４，７４及び第２の空転防止
部７５，７５の幅間隔をインクリボンカセットの駆動側
軸受部８２，８２及び従動側軸受部８６，８６の幅間隔
と対応するようにしたので、結束，空転防止手段にイン
クリボンユニット１０を取り付けた状態で、駆動側軸部
６，７及び従動側軸部８，９をインクリボンカセットの
駆動側軸受部８２，８２及び従動側軸受部８６，８６に
軸受けすることができる。

【００３２】

【実施例】以下、本発明によるプリンタのインクリボン
ユニットの幾つかの実施例を図面を参照して説明する。 〔実施例１〕図１はインクリボンユニットと、このイン
クリボンユニットを結束し空転止めを行う結束，空転防
止部材とを分離した斜視図である。

【００３３】符号１は未使用のインクリボン２が巻付け
られているリボン供給スプール軸、３は使用済みのイン
クリボンを巻取るリボン巻取りスプール軸である。リボ
ン供給スプール軸１及びリボン巻取りスプール軸３の一
端部にはそれぞれ基部にフランジ４，５を有する駆動側
軸部６，７が設けられ、駆動側軸部６，７には駆動用軸
孔６ａ，７ａとその内周面に駆動爪６ｂ，７ｂが形成さ
れている。また、駆動側軸部６，７の周面には駆動爪６
ｂ，７ｂのない部分に複数の係合孔１４，１５が形成さ
れている。一方、リボン供給スプール軸１及びリボン巻
取りスプール軸３の他端部にはそれぞれ従動側軸部８，
９が設けられ、これによりインクリボンユニット１０を
構成している。

【００３４】さて、上述したインクリボンユニット１０
は結束，空転防止部材１６により行われる。この結束，
空転防止部材１６は弾性の高い例えばＰＯＭ（ポリアセ
タール）、ＨＤＰＥ（高密度ポリエチレン）、ＰＰ（ポ
リプロピレン）等のプチスチック材の丸棒状フレーム部
材からなり、射出成形によりほぼコ字形状に一体成形さ
れたものである。結束，空転防止部材１６の主部材１７
の一端部側は自由端となる結束部材１８，１８として形
成され、この結束部材１８，１８の先端部には対向し合
うように折り曲げられた第１の空転防止部としてのアー
ム片１９，１９が設けられている。このアーム片１９，
１９は駆動側軸部６，７の係合孔１４，１５に挿着され
る。

【００３５】一方、主部材１７の他端部側は結束部材２
０として形成され、この結束部材２０には第２の空転防
止部としての環状の軸受部２１，２１が設けられてい
る。この軸受部２１，２１は従動側軸部８，９に挿着さ
れる孔径を有している。

【００３６】上述のように構成した結束，空転防止部材
１６をインクリボンユニット１０に取り付ける手順は、
まず、他方の結束部材２０の軸受部２１，２１をインク
リボンユニット１０の従動側軸部８，９にそれぞれ挿着
したあと、一方の結束部材１８，１８のアーム片１９，
１９を駆動側軸部６，７の周面の係合孔１４，１５のう
ち外側に位置するそれそれの係合孔１４，１５に挿入す
る。

【００３７】結束，空転防止部材１６をインクリボンユ
ニット１０に取付けた状態が図２である。すなわち、イ
ンクリボンユニット１０は駆動側軸部６，７では結束部
材１８，１８によるリボン供給スプール軸１及びリボン
巻取りスプール軸３の結束作用と、アーム片１９，１９
による駆動側軸部６，７の係合孔１４，１５への挿入に
よりリボン供給スプール軸１及びリボン巻取りスプール
軸３の回転が阻止され空転止め作用が行える。

【００３８】また、従動側軸部８，９では結束部材２０
の軸受部２１，２１による軸受け作用により結束作用が
可能となる。

【００３９】このように結束，空転止めされた両スプー
ル軸１，３は軸方向のガタ付きが解消でき、安定した結
束が可能となる。さらに、インクリボンユトニット１０
は結束，空転防止部材１６を持って持ち運ぶことができ
るため、インクリボン２に手を触れることなく移動可能
である。かくして、上述したインクリボンユニット１０
は結束，空転防止部材１６と共に包装され販売に供され
る。

【００４０】〔実施例２〕図３はインクリボンユニット
と、このインクリボンユニットを結束し空転止めを行う
結束，空転防止部材とを分離した斜視図である。

【００４１】インクリボンユニットは実施例１に示した
インクリボンユニット１０と同一構成であるため同じ符
号を付して重複する説明は省略する。

【００４２】この結束，空転防止部材２２は上述した実
施例１と同様のプチスチック材の丸棒状フレーム部材か
らなり、射出成形により枠状に一体成形されたものであ
る。主部材２３の両側部は結束部材２４，２５として形
成され、両結束部材２４，２５の中央部に横断して把手
２６が一体成形されている。一方の結束部材２４側の主
部材２３には対向し合う第１の空転防止部としてのアー
ム片２７，２７が設けられている。このアーム片２７，
２７は駆動側軸部６，７の係合孔１４，１５に挿着され
る。

【００４３】一方、他方の結束部材２５には第２の空転
防止部としての環状の軸受部２８，２８が設けられてい
る。この軸受部２８，２８は従動側軸部８，９に挿着さ
れる孔径を有している。

【００４４】上述のように構成した結束，空転防止部材
２２をインクリボンユニット１０に取り付ける手順は、
まず、他方の結束部材２５の軸受部２８，２８をインク
リボンユニット１０の従動側軸部８，９にそれぞれ挿着
したあと、主部材２３を撓ませながら一方の結束部材２
４のアーム片２７，２７を駆動側軸部６，７の周面の係
合孔１４，１５のうち外側に位置するそれそれの係合孔
１４，１５に挿入する。

【００４５】結束，空転防止部材２２をインクリボンユ
ニット１０に取付けた状態が図４である。すなわち、イ
ンクリボンユニット１０は駆動側軸部６，７では結束部
材２４によるリボン供給スプール軸１及びリボン巻取り
スプール軸３の結束作用と、アーム片２７，２７による
駆動側軸部６，７の係合孔１４，１５への挿入によりリ
ボン供給スプール軸１及びリボン巻取りスプール軸３の
回転が阻止され空転止め作用が行える。

【００４６】また、従動側軸部８，９では結束部材２５
の軸受部２８，２８による軸受け作用により結束作用が
可能となる。

【００４７】このように結束，空転止めされた両スプー
ル軸１，３は軸方向のガタ付きが解消でき、安定した結
束が可能となる。さらに、インクリボンユトニット１０
は把手２６を持って持ち運ぶことができるため、インク
リボン２に一切手を触れることなく移動可能である。か
くして、上述したインクリボンユニット１０は結束，空
転防止部材２２と共に包装され販売に供される。

【００４８】〔実施例３〕図５はインクリボンユニット
と、このインクリボンユニットを結束し空転止めを行う
結束，空転防止部材とを分離した斜視図である。

【００４９】インクリボンユニットは実施例１に示した
インクリボンユニット１０と同一構成であるため同じ符
号を付して重複する説明は省略する。

【００５０】この結束，空転防止部材２９は上述した実
施例１と同様のプチスチック材の丸棒状フレーム部材か
らなり、射出成形により枠状に一体成形されたものであ
る。結束，空転防止部材２９は実施例２に示した結束，
空転防止部材２２の変形例であり、把手３０を２重にし
その中央部をヒンジ部３１により一体形成し、ヒンジ部
３１を回動支点として左右に分離された主部材３２，３
２と共に結束部材３３，３３及び３４，３４を左右方向
に回動可能に構成している。

【００５１】そして、一方の結束部材３３，３３側の主
部材３２，３２には対向し合うアーム片３５，３５が形
成され、このアーム片３５，３５は駆動側軸部６，７の
係合孔１４，１５に挿着される。

【００５２】他方の結束部材３４，３４には内側の一部
分が開口された軸受部３６，３６が設けられ、この軸受
部２８，２８は従動側軸部８，９に挿着される孔径を有
している。

【００５３】上述のように構成した結束，空転防止部材
２９をインクリボンユニット１０に取り付ける手順は、
図７に示すように把手３０，３０をヒンジ部３１から外
方へ回動した状態において、一方の結束部材３３，３３
のアーム片３５，３５を駆動側軸部６，７の周面の係合
孔１４，１５のうち外側に位置するそれそれの係合孔１
４，１５に挿入すると共に、他方の結束部材３４，３４
の軸受部３６，３６をその開口部３６ａ，３６ａからイ
ンクリボンユニット１０の従動側軸部８，９にそれぞれ
挿着する。

【００５４】結束，空転防止部材２９をインクリボンユ
ニット１０に取付けた状態が図６である。すなわち、イ
ンクリボンユニット１０は駆動側軸部６，７では結束部
材３３，３３によるリボン供給スプール軸１及びリボン
巻取りスプール軸３の結束作用と、アーム片３５，３５
による駆動側軸部６，７の係合孔１４，１５への挿入に
よりリボン供給スプール軸１及びリボン巻取りスプール
軸３の回転が阻止され空転止め作用が行える。

【００５５】また、従動側軸部８，９では結束部材３
４，３４の軸受部３６，３６による軸受け作用により結
束作用が可能となる。

【００５６】このように結束，空転止めされた両スプー
ル軸１，３は軸方向のガタ付きが解消でき、安定した結
束が可能となる。さらに、インクリボンユトニット１０
は把手３０，３０を持って持ち運ぶことができるため、
インクリボン２に一切手を触れることなく移動可能であ
る。かくして、上述したインクリボンユニット１０は結
束，空転防止部材２２と共に包装され販売に供される。

【００５７】尚、インクリボンユニット１０から結束，
空転防止部材２９を取り外すには図７に示すように主部
材３２，３２を把手３０，３０のヒンジ部３１を支点と
して外方へ回動させることにより、アーム部材３５，３
５が駆動側軸部６，７の係合孔１４，１５から抜け出
し、軸受部３６，３６の開口部３６ａ，３６ａが従動側
軸部８，９から抜け出し、結束，空転防止部材２９の取
り外しを容易に行うことができる。

【００５８】上述した結束，空転防止部材２９は、把手
３０，３０に一体成形したヒンジ部３１により主部材３
２，３２を回動可能にした構成について説明したが、結
束，空転防止部材２９の弾性がそれほど高くない材質を
使用した場合には、図８に示すように一方の主部材３２
の把手３０に凹部３０ａ，３０ａを形成し、この凹部３
０ａ，３０ａに他方の主部材３２の端部に形成した凸部
３０ｂ，３０ｂを係合させるようにしたヒンジ部３７を
構成することで、上述の場合と同様の作用を得ることが
できる。

【００５９】〔実施例４〕図９はインクリボンユニット
と、このインクリボンユニットを結束し空転止めを行う
結束，空転防止部材とを分離した斜視図である。

【００６０】インクリボンユニットは実施例１に示した
インクリボンユニット１０と同一構成であるため同じ符
号を付して重複する説明は省略する。

【００６１】この結束，空転防止部材３８は上述した実
施例１と同様のプチスチック材の丸棒状フレーム部材か
らなり、射出成形により枠状に一体成形されたものであ
る。主部材３９の一端部側は結束部材４０として形成さ
れ、この結束部材４０の両端部からそれぞれ一体的に垂
設した脚部４１，４１の下端部に第１の空転防止部とし
ての鍔部４２ａを有する球面突起部４２が設けられてい
る。この球面突起部４２は駆動側軸部６，７の係合孔１
４，１５に軽圧入される球径を有している。

【００６２】一方、主部材３９の他端部側は結束部材４
３として形成され、この結束部材４３の両端部からそれ
ぞれ一体的に垂設した脚部４４，４４の下端部に第２の
空転防止部としてのクランプ片４５，４５が設けられて
いる。このクランプ片４５，４５はその下端部が切り離
されて開口している。また、クランプ片４５，４５の内
径は従動側軸部８，９の外径より若干小径になってい
る。

【００６３】このように構成した結束，空転防止部材３
８のインクリボンユニット１０への取り付け手順は、イ
ンクリボンユニット１０の上方から球面突起部４２，４
２を駆動側軸部６，７の係合孔１４，１５に対応させた
状態で差し込むことにより、球面突起部４２，４２が係
合孔１４，１５に軽圧入されて嵌め込むことができる。
このとき、鍔部４２ａ，４２ａが駆動側軸部６，７の面
に当接して球面突起部４２，４２が係合孔内に深く潜ら
ないように制限している。

【００６４】一方、クランプ片４５，４５は従動側軸部
８，９に対応させた状態において押し込むことで、クラ
ンプ片４５，４５が弾性変形して押し広げられ従動側軸
部８，９に挟持される。

【００６５】結束，空転防止部材３８をインクリボンユ
ニット１０に取付けた状態の斜視図が図１０であり、同
じく駆動側軸部６，７側から見た正面図が図１１であ
る。すなわち、インクリボンユニット１０は駆動側軸部
６，７では結束部材４０によるリボン供給スプール軸１
及びリボン巻取りスプール軸３の結束作用と、球面突起
部４２，４２による駆動側軸部６，７の係合孔１４，１
５への嵌め込みにより両スプール軸１，３の確実な空転
止め作用が行える。

【００６６】また、従動側軸部８，９では結束部材４３
による両スプール軸１，３の結束作用と、クランプ片４
５，４５による従動側軸部８，９の外周面への圧接，挟
持により両スプール軸１，３の空転止め作用が可能とな
る。

【００６７】また、結束，空転止めされた両スプール軸
１，３は軸方向のガタ付きが解消でき、安定した結束が
可能となる。さらに、インクリボンユトニット１０は結
束，空転防止部材３８を持って持ち運ぶことができるた
め、インクリボン２に手を触れることなく移動可能であ
る。かくして、上述したインクリボンユニット１０は結
束，空転防止部材３８と共に包装され販売に供される。

【００６８】尚、結束，空転防止部材３８により結束，
空転止めされたインクリボンユニット１０のリボン供給
スプール軸１及びリボン巻取りスプール軸３の軸間隔が
インクリボンカセットの軸受部間隔と一致している場合
には、駆動側軸部６，７を図２１に示したインクリボン
カセットの駆動側軸受部４２，４２に軸受けし、従動側
軸部８，９を従動側軸受部４３，４３に軸受けした状態
で結束，空転防止部材３８をそのまま引き上げること
で、球面突起部４２，４２が駆動側軸部６，７の係合孔
１４，１５から抜け出すと共に、クランプ片４５，４５
が従動側軸部８，９から弾性変形して抜け出すことがで
きる。これにより、インクリボンユニット１０に手を触
れずにインクリボンカセット内への収容が可能となる。

【００６９】〔実施例５〕図１２はインクリボンユニッ
トと、このインクリボンユニットを結束し空転止めを行
う結束，空転防止部材とを分離した斜視図である。

【００７０】この場合のインクリボンユニット１０は駆
動側軸部６，７に設けた係合孔に代わってフランジ４，
５の周面に複数の係合孔４６，４７を設けるようにした
ものであり、その他の部分は同一構成であるため同じ符
号を付して重複する説明は省略する。

【００７１】インクリボンユニット１０の駆動側軸部
６，７は結束，空転防止部材４８により結束と空転止め
が行われ、従動側軸部８，９は別部材からなる結束，空
転防止部材４９により結束と空転止めが行われる。

【００７２】一方の結束，空転防止部材４８はプラスチ
ック材のシート状部材からなり、このシート状部材が結
束部材５０となる。結束部材５０はその両側部が駆動側
軸部６，７の半周面に係合する係合凹面５１，５１を有
し、中央部は開口部５２を形成して結束部材５０自体の
弾性作用を付与している。そして、結束部材５０の両側
部の上下端部には第１の空転防止部としての先端部に球
面突起部５３，５３を設けた軸部５４，５４が突出形成
されている。

【００７３】他方の結束部材４９もプラスチック材のシ
ート状部材からなり、シート状部材が結束部材５５とな
る。結束部材５５には従動側軸部８，９に圧入される第
２の空転防止部としての２つの軸孔５６，５６が形成さ
れている。

【００７４】上述した結束，空転防止部材４８は取り付
け手順は、係合凹面５１，５１を駆動側軸部６，７に係
合した状態においてそれぞれの球面突起部５３，５３、
５３，５３をフランジ４，５に形成した係合孔４６，４
７に嵌め込む。これにより、球面突起部５３，５３は係
合孔４６，４７に軽圧入され抜け出すことはない。

【００７５】また、結束，空転防止部材４９は結束部材
５５の軸孔５６，５６を従動側軸部８，９に圧入して挿
着される。

【００７６】結束，空転防止部材４８，４９をインクリ
ボンユニット１０に取り付けた状態の斜視図が図１３で
あり、駆動側軸部６，７への結束，空転防止部材４８の
取り付け状態の断面図を図１４である。すなわち、イン
クリボンユニット１０は駆動側軸部６，７では結束部材
５０によるリボン供給スプール軸１及びリボン巻取りス
プール軸３の結束作用と、球面突起部５３，５３による
フランジ４，５の係合孔４６，４７への嵌め込みにより
両スプール軸１，３の空転止め作用が行える。また、従
動側軸部８，９では結束部材４９による両スプール軸
１，３の結束作用と、軸孔５６，５６による両スプール
軸１，３の空転止め作用が行える。かくして、上述した
インクリボンユニット１０は結束，空転防止部材４８，
４９と共に包装され販売に供される。

【００７７】〔実施例６〕図１５はインクリボンユニッ
トと、このインクリボンユニットを結束し空転止めを行
う結束，空転防止部材とを分離した斜視図である。

【００７８】この場合のインクリボンユニット１０は駆
動側軸部６，７のフランジ４，５の周面に複数の係合孔
５７，５８を形成すると共に、従動側軸部８，９側にも
フランジ５９，６０を設け、このフランジ５９，６０の
周面に複数の係合孔６１，６２を形成し、それ以外は上
述した実施例と同様であるので、同一部分には同じ符号
を付して重複する説明は省略する。

【００７９】この結束，空転防止部材６３は弾性の高い
例えばＰＯＭ（ポリアセタール）、ＨＤＰＥ（高密度ポ
リエチレン）、ＰＰ（ポリプロピレン）等のプラスチッ
ク材の丸棒状フレーム部材からなり、射出成形により一
体成形されたものである。一本の主部材６４の両端部に
は直交方向にそれぞれ結束部材６５，６６が設けられ、
両結束部材６５，６６の両端部には各々対向し合うよう
に曲げ形成した第１の空転防止部としての第１の突片６
７，６７及び第２の空転防止部としての第２の突片６
８，６８が形成されている。

【００８０】上述のように構成した結束，空転防止部材
６３は、一方の結束部材６５の第１の突片６７，６７を
駆動側軸部６，７側のフランジ４，５の係合孔５７，５
８に外方側から挿着し、他方の結束部材６６の第２の突
片６８，６８を従動側軸部８，９側のフランジ５９，６
０の係合孔６１，６２に外方側から挿着する。この挿着
操作は結束，空転防止部材６３自体の弾性変形作用によ
り容易に行える。

【００８１】結束，空転防止部材６３をインクリボンユ
ニット１０に取り付けた状態の斜視図が図１６である。
すなわち、インクリボンユニット１０は駆動側軸部６，
７では結束部材６５によるリボン供給スプール軸１及び
リボン巻取りスプール軸３の結束作用と、第１の突片６
７，６７によるフランジ４，５の係合孔５７，５８への
挿着による両スプール軸１，３の空転止め作用が行え
る。また、従動側軸部８，９では結束部材６６による両
スプール軸１，３の結束作用と、第２の突片６８，６８
によるフランジ５９，６０の係合孔６１，６２への挿着
による両スプール軸１，３の空転止め作用が行える。

【００８２】また、結束，空転止めされた両スプール軸
１，３は軸方向のガタ付きが解消でき、安定した結束が
可能となる。さらに、インクリボンユニット１０は主部
材６４を持って持ち運ぶことができるため、インクリボ
ン２に手を触れることなく移動可能である。かくして、
インクリボンユニット１０は結束，空転防止部材６３と
共に包装され販売に供される。

【００８３】〔実施例７〕図１７はインクリボンユニッ
トと、このインクリボンユニットを結束し空転止めを行
う結束，空転防止部材とを分離した斜視図である。

【００８４】インクリボンユニット１０は実施例６で示
したものと同一であるので同じ符号を付して重複する説
明は省略する。

【００８５】結束，空転防止部材６９は実施例６の結
束，空転防止部材６３と同様のプラスチック材から構成
されている。主部材７０の中央部には把手７１を有し、
主部材７０の両端部には直交方向にそれぞれ結束部材７
２，７３が設けられ、両結束部材７２，７３の両端部に
は各々対向し合うように曲げ形成した第１の空転防止部
としての第１の突片７４，７４及び第２の空転防止部と
しての第２の突片７５，７５が形成されている。また、
上述した結束，空転防止部材６９は第１の突片７４，７
４及び第２の突片７５，７５の幅間隔はインクリボンカ
セットの軸受部間隔と一致するようにしている。

【００８６】上述のように構成した結束，空転防止部材
６９は、一方の結束部材７２の第１の突片７４，７４を
駆動側軸部６，７側のフランジ４，５の係合孔５７，５
８に外方側から挿着し、他方の結束部材７３の第２の突
片７５，７５を従動側軸部８，９側のフランジ５９，６
０の係合孔６１，６２に外方側から挿着する。この挿着
操作は結束，空転防止部材６３自体の弾性変形作用によ
り容易に行える。

【００８７】結束，空転防止部材６３をインクリボンユ
ニット１０に取り付けた状態の斜視図が図１８である。
すなわち、インクリボンユニット１０は駆動側軸部６，
７では結束部材７２によるリボン供給スプール軸１及び
リボン巻取りスプール軸３の結束作用と、第１の突片７
４，７４によるフランジ４，５の係合孔５７，５８への
挿着による両スプール軸１，３の空転止め作用が行え
る。また、従動側軸部８，９では結束部材７３による両
スプール軸１，３の結束作用と、第２の突片７５，７５
によるフランジ５９，６０の係合孔６１，６２への挿着
による両スプール軸１，３の空転止め作用が行える。

【００８８】また、結束，空転止めされた両スプール軸
１，３は軸方向のガタ付きが解消でき、安定した結束が
可能となる。さらに、インクリボンユニット１０は主部
材７０の把手７１を持って持ち運ぶことができるため、
インクリボン２に手を触れることなく移動可能である。
かくして、インクリボンユニット１０は結束，空転防止
部材６９と共に包装され販売に供される。

【００８９】ここで、結束，空転防止部材６９の取り付
けられたインクリボンユニット１０に手を触れることな
くインクリボンカセット内に収容する手順を図１８及び
図１９について説明する。

【００９０】インクリボンカセットはその一例として、
下ハーフ８１に設けたリボン供給スプール軸１及びリボ
ン巻取りスプール軸３の駆動側軸受部８２，８２は軸受
孔８３ａ，８３ａを有する固定軸受部８３，８３と、こ
の固定軸受部８３，８３を開閉する可動軸受部８４，８
４とからなる。可動軸受部８４，８４は操作押しボタン
８５の押し動作により可動軸受部８４，８４が後退し軸
受孔８３ａ，８３ａを開放させることができるように構
成されている。また、従動側軸受部８６，８６はＵ字状
の軸受孔８６ａ，８６ａを有し、この軸受孔８６ａ，８
６ａは上ハーフ８７に設けた押えばね８８，８８と対応
している。

【００９１】さて、このように構成したインクリボンカ
セットは、まず、操作押しボタン８５を操作して可動軸
受部８４，８４を開放した状態において結束，空転防止
部材６９の把手７１を持ってインクリボンユニット１０
の駆動側軸部６，７を固定軸受部８３，８３の軸受孔８
３ａ，８３ａに軸受けしたあと、操作押しボタン８５か
ら手を離すことで可動軸受部８４，８４が閉止して駆動
側軸部６，７の軸受け状態が完了する。その後、従動側
軸部８，９を従動側軸受部８６，８６の軸受孔８６ａ，
８６ａに軸受けする。

【００９２】そして、インクリボンユニット１０の収容
状態から図１９に示すように結束，空転防止部材６９の
結束部材７３の第２の突片７５，７５を従動側軸部８，
９のフランジ５９，６０の係合孔６１，６２から外し、
その後、結束部材７２の第１の突片７４，７４を駆動側
軸部６，７のフランジ４，５の係合孔５７，５８から外
す。かくして、結束，空転防止部材６９が取り外されイ
ンクリボンユニット１０が収容されたインクリボンカセ
ットの下ハーフ８１の従動軸受部側に上ハーフ８７を組
み込んで終了する。これによって、インクリボンユニッ
ト１０に手を触れることなくインクリボンカセット内へ
の収容が可能となる。

【００９３】尚、本発明は、上述しかつ図面に示した実
施例に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範
囲内で種々の変形実施が可能である。

【００９４】プリンタのインクリボンユニットの結束，
空転防止部材は、ビデオプリンタやその他のプリンタの
インクリボンユニットの結束，空転防止部材として広く
適用可能である。

【００９５】

【発明の効果】以上説明したように、第１の発明では、
リボン供給スプール軸及びリボン巻取りスプール軸の結
束と空転防止手段として、駆動側軸部が一方の結束部材
に設けた第１の空転防止部で空転止めされ、従動側軸部
が他方の結束部材に設けた第２の空転防止部で空転止め
を行うようにしたので、リボン供給スプール軸及びリボ
ン巻取りスプール軸の結束と空転止めが容易かつ確実に
行える。また、結束と空転防止手段がインクリボンには
一切接触することがないためインクリボンの品質が維持
できるという効果がある。

【００９６】また、第２の発明では両結束部材は弾性材
からなるフレーム状部材により一体成形され、一方の結
束部材に設けた第１の空転防止部は駆動側軸部の周面に
形成した係合孔に係入される結束部材の自由端に形成し
たアーム部材であり、他方の結束部材に設けた第２の空
転防止部は従動側軸部に挿着される軸受部としたので、
インクリボンユニットの結束と空転止めがガタ付きなく
行えると共に、結束，空転防止部材の着脱操作が容易に
行える。

【００９７】また、第３の発明では両結束部材は弾性材
からなるフレーム状枠部材により一体成形され、フレー
ム状枠部材には両結束部材の中心を横断する把手を有
し、一方の結束部材に設けた第１の空転防止部は駆動側
軸部の周面に形成した係合孔に係入されるアーム部材で
あり、他方の結束部材に設けた第２の空転防止部は従動
側軸部に挿着される軸受孔としたので、インクリボンユ
ニットの結束と空転止めがガタ付きなく確実に行えると
共に、結束，空転防止部材の着脱操作が容易に行える。
また、インクリボンに手を触れることなく結束，空転防
止部材の把手を持つことでインクリボンに接触すること
なく持ち運びが可能となる。

【００９８】また、第４の発明では両結束部材は弾性材
からなるフレーム状枠部材により一体成形され、フレー
ム状枠部材には両結束部材の中心を横断する把手を有
し、一方の結束部材に設けた第１の空転防止部は駆動側
軸部の周面に形成した係合孔に係入されるアーム部材で
あり、他方の結束部材に設けた第２の空転防止部は従動
側軸部に挿着される一部が開口した軸受孔であり、フレ
ーム状枠部材は把手をヒンジ部として駆動側軸部のアー
ム部材及び従動側軸部の軸受孔を移動可能にしたので、
インクリボンユニットの結束と空転止めがガタ付きなく
確実に行えると共に、インクリボンに手を触れることな
く結束，空転防止部材の把手を持つことでインクリボン
に接触することなく持ち運びが可能となる。また、結
束，空転防止部材が把手のヒンジ部を支点として回動可
能にしたことで、インクリボンユニットの着脱操作が確
実かつ迅速に行える。

【００９９】また、第５の発明では両結束部材は弾性材
からなるフレーム状枠部材により一体成形され、一方の
結束部材に設けた第１の空転防止部は駆動側軸部の周面
に形成した係合孔に嵌合される球面突起部であり、他方
の結束部材に設けた第２の空転防止部は従動側軸部を挟
持する下端部が開口するクランプ片としてので、インク
リボンユニットの結束と空転止めがガタ付きなく確実に
行えると共に、インクリボンに手を触れることなく持ち
運びが可能となる。また、インクリボンユニットに対す
る結束，空転防止部材の着脱操作が上下方向のみの動作
により行える。

【０１００】また、第６の発明では両結束部材は別部材
から構成され、一方の結束部材に設けた第１の空転防止
部は駆動側軸部のフランジ面に形成した形成した係合孔
に嵌合される球面突起部であり、他方の結束部材に設け
た第２の空転防止部は従動側軸部に圧入される軸孔とし
たので、結束，空転防止部材を最小限の材料の使用で可
能となり、資材の節減を図ることができる。

【０１０１】また、第７の発明ではリボン供給スプール
軸及びリボン巻取りスプール軸の結束と空転防止手段と
して、駆動側軸部のフランジが一方の結束部材に設けた
第１の空転防止部で空転止めされ、従動側軸部のフラン
ジが他方の結束部材に設けた第２の空転防止部で空転止
めを行うようにしたことで、リボン供給スプール軸及び
リボン巻取りスプール軸の結束と空転止めが容易かつ確
実に行える。また、結束と空転防止手段がインクリボン
には一切接触することがないためインクリボンの品質が
維持できるという効果がある。

【０１０２】また、第８の発明では両結束部材が中央に
把手を有する弾性材からなるフレーム状部材により一体
成形され、一方の結束部材に設けた第１の空転防止部は
駆動側軸部のフランジ面に形成した係合孔に係入される
結束部材端部に設けた第１の突片であり、他方の結束部
材に設けた第２の空転防止部は従動側軸部のフランジ面
に形成した係合孔に係入される結束部材端部に設けた第
２の突片としたことにより、インクリボンユニットの結
束と空転止めがガタ付きなく確実に行える。

【０１０３】さらに、第９の発明では両結束部材の第１
の空転防止部及び第２の空転防止部の幅間隔をインクリ
ボンカセットの駆動側軸受部及び従動側軸受部の幅間隔
と対応するようにしたので、インクリボンユニットに手
を触れることなくインクリボンカセットに作業性よく確
実に軸受けすることができる。これにより、インクリボ
ンの品質を損なうことがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】インクリボンユニットと実施例１の結束，空転
防止部材の分離状態の斜視図である。

【図２】実施例１の結束，空転防止状態の斜視図であ
る。

【図３】インクリボンユニットと実施例２の結束，空転
防止部材の分離状態の斜視図である。

【図４】実施例２の結束，空転防止状態の斜視図であ
る。

【図５】インクリボンユニットと実施例３の結束，空転
防止部材の分離状態の斜視図である。

【図６】実施例３の結束，空転防止状態の斜視図であ
る。

【図７】実施例３の結束，空転防止部材の着脱動作の斜
視図である。

【図８】実施例３の結束，空転防止部材の他の例の斜視
図である。

【図９】インクリボンユニットと 実施例４の結束，空
転防止部材の分離状態の斜視図である。

【図１０】実施例４の結束，空転防止状態の斜視図であ
る。

【図１１】実施例４の結束，空転防止状態の駆動側軸部
から見た正面図である。

【図１２】インクリボンユニットと実施例５の結束，空
転防止部材の分離状態の斜視図である。

【図１３】実施例５の結束，空転防止状態の斜視図であ
る。

【図１４】実施例５の結束，空転防止状態の駆動側軸部
の平面図である。

【図１５】インクリボンユニットと実施例６の結束，空
転防止部材の分離状態の斜視図である。

【図１６】実施例６の結束，空転防止状態の斜視図であ
る。

【図１７】インクリボンユニットと実施例７の結束，空
転防止部材の分離状態の斜視図である。

【図１８】実施例７の結束，空転防止状態とインクリボ
ンカセットの斜視図である。

【図１９】実施例７の結束，空転防止部材の取り外し状
態の斜視図である。

【図２０】従来のインクリボンユニットの結束，空転防
止手段の斜視図である。

【図２１】従来のインクリボンカセットの斜視図であ
る。

【図２２】従来のインクリボンユニットの結束，空転防
止手段の斜視図である。

【図２３】従来のインクリボンユニットの結束，空転防
止手段の斜視図である。

【符号の説明】

１ リボン供給スプール軸 ２ インクリボン ３ リボン巻取りスプール軸 ６，７ 駆動側軸部 ８，９ 従動側軸部 １０ インクリボンユニット １４，１５ 係合孔 １６，２２，２９，３８，４８，４９，６３，６９ 結
束，空転防止部材 １８，２０，２４，２５，３３，３４ 結束部材 ４０，４３，５０，５５，６５，６６，７２，７３ 結
束部材 １９，２７，３５ アーム片 ２１，２８，３６ 軸受部 ２６，３０，７１ 把手 ３１ ヒンジ部 ４２，５３ 球面突起部 ４５ クランプ ４６，４７，５７，５８，６１，６２ 係合孔 ５６ 軸孔 ５９，６０ フランジ ６７，７４ 第１の突片 ６８，７５ 第２の突片

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 未使用のインクリボンを巻付けてあるリ
   ボン供給スプール軸と使用済みのインクリボンを巻取る
   リボン巻取りスプール軸とを有し、上記リボン供給スプ
   ール軸及びリボン巻取りスプール軸の一端部にそれぞれ
   フランジを有する駆動側軸部と、他端部にそれぞれ従動
   側軸部とを備えたプリンタのインクリボンユニットにお
   いて、 上記リボン供給スプール軸及びリボン巻取りスプール軸
   の結束と空転防止手段として、上記駆動側軸部が一方の
   結束部材に設けた第１の空転防止部で空転止めされ、上
   記従動側軸部が他方の結束部材に設けた第２の空転防止
   部で空転止めを行うようにしたことを特徴とするプリン
   タのインクリボンユニット。
2. 【請求項２】 上記両結束部材は弾性材からなるフレー
   ム状部材により一体成形され、一方の結束部材に設けた
   上記第１の空転防止部は上記駆動側軸部の周面に形成し
   た係合孔に係入される上記結束部材の自由端に形成した
   アーム部材であり、他方の結束部材に設けた上記第２の
   空転防止部は上記従動側軸部に挿着される軸受部である
   ことを特徴とする請求項１記載のプリンタのインクリボ
   ンユニット。
3. 【請求項３】 上記両結束部材は弾性材からなるフレー
   ム状枠部材により一体成形され、上記フレーム状枠部材
   には上記両結束部材の中心を横断する把手を有し、一方
   の結束部材に設けた上記第１の空転防止部は上記駆動側
   軸部の周面に形成した係合孔に係入されるアーム部材で
   あり、他方の結束部材に設けた上記第２の空転防止部は
   上記従動側軸部に挿着される軸受部であることを特徴と
   する請求項１記載のプリンタのインクリボンユニット。
4. 【請求項４】 上記両結束部材は弾性材からなるフレー
   ム状枠部材により一体成形され、上記フレーム状枠部材
   には上記両結束部材の中心を横断する把手を有し、一方
   の結束部材に設けた上記第１の空転防止部は上記駆動側
   軸部の周面に形成した係合孔に係入されるアーム部材で
   あり、他方の結束部材に設けた上記第２の空転防止部は
   上記従動側軸部に挿着される一部が開口した軸受部であ
   り、上記フレーム状枠部材は上記把手をヒンジ部を支点
   として上記結束部材と共にアーム部材及び上記軸受部を
   回動移動可能にしたことを特徴とする請求項１記載のプ
   リンタのインクリボンユニット。
5. 【請求項５】 上記両結束部材は弾性材からなるフレー
   ム状枠部材により一体成形され、一方の結束部材に設け
   た上記第１の空転防止部は上記駆動側軸部の周面に形成
   した係合孔に嵌合される球面突起部であり、他方の結束
   部材に設けた上記第２の空転防止部は上記従動側軸部を
   挟持する下端部が開口するクランプ片であることを特徴
   とする請求項１記載のプリンタのインクリボンユニッ
   ト。
6. 【請求項６】 上記両結束部材は別部材から構成され、
   一方の結束部材に設けた上記第１の空転防止部は上記駆
   動側軸部の上記フランジ面に形成した形成した係合孔に
   嵌合される球面突起部であり、他方の結束部材に設けた
   上記第２の空転防止部は上記従動側軸部に圧入される軸
   孔であることを特徴とする請求項１記載のプリンタのイ
   ンクリボンユニット。
7. 【請求項７】 未使用のインクリボンを巻付けてあるリ
   ボン供給スプール軸と使用済みのインクリボンを巻取る
   リボン巻取りスプール軸とを有し、上記リボン供給スプ
   ール軸及びリボン巻取りスプール軸の一端部にそれぞれ
   フランジを有する駆動側軸部と、他端部にそれぞれフラ
   ンジを有する従動側軸部とを備えたプリンタのインクリ
   ボンユニットにおいて、 上記リボン供給スプール軸及びリボン巻取りスプール軸
   の結束と空転防止手段として、上記駆動側軸部のフラン
   ジが一方の結束部材に設けた第１の空転防止部で空転止
   めされ、上記従動側軸部のフランジが他方の結束部材に
   設けた第２の空転防止部で空転止めを行うようにしたこ
   とを特徴とするプリンタのインクリボンユニット。
8. 【請求項８】 上記両結束部材が中央に把手を有する弾
   性材からなるフレーム状部材により一体成形され、一方
   の結束部材に設けた上記第１の空転防止部は上記駆動側
   軸部のフランジ面に形成した係合孔に係入される結束部
   材端部に設けた第１の突片であり、他方の結束部材に設
   けた上記第２の空転防止部は上記従動側軸部のフランジ
   面に形成した係合孔に係入される結束部材端部に設けた
   第２の突片であることを特徴とする請求項７記載のプリ
   ンタのインクリボンユニット。
9. 【請求項９】 上記両結束部材の上記第１の空転防止部
   及び第２の空転防止部の幅間隔をインクリボンカセット
   の駆動側軸受部及び従動側軸受部の幅間隔と対応するよ
   うにしたことを特徴とする請求項７記載のプリンタのイ
   ンクリボンユニット。