JPH08207548A - 自動車用空調装置 - Google Patents

自動車用空調装置

Info

Publication number
JPH08207548A
JPH08207548A JP2147795A JP2147795A JPH08207548A JP H08207548 A JPH08207548 A JP H08207548A JP 2147795 A JP2147795 A JP 2147795A JP 2147795 A JP2147795 A JP 2147795A JP H08207548 A JPH08207548 A JP H08207548A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mode
air
foot
resistor
blower motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2147795A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Ono
廣司 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Shatai Co Ltd
Original Assignee
Nissan Shatai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Shatai Co Ltd filed Critical Nissan Shatai Co Ltd
Priority to JP2147795A priority Critical patent/JPH08207548A/ja
Publication of JPH08207548A publication Critical patent/JPH08207548A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)
  • Control Of Direct Current Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 暖房時と冷房時とで最適な最大風量を得るこ
とができ、かつ、騒音の発生防止を図ることができる自
動車用空調装置を提供すること。 【構成】 空調ユニットのブロワモータ2に風量制御回
路13が接続され、風量制御回路13には、風量の切り
替えを行うファンスイッチ21、ならびにこのファンス
イッチ21の切り替えに応じてブロワモータ2に接続す
る抵抗値を変更可能に構成されたファンレジスタ14が
設けられた自動車用空調装置において、風量制御回路1
3に、吹出モードを切り替える操作を行うモード切替ス
イッチのスイッチ部230の切り替わりに基づいて、バ
イレベルB/Lやデフ−フットモードD/Fやフットモ
ードFOOTといった足元吹出口を開くモードを選択す
る操作を行ったときに、ブロワモータ2に抵抗体15
a,15b,15cを接続させて抵抗値を高めるモード
レジスタ15を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用空調装置に関
し、特に、手動で空調装置の吹出風量を切り替える風量
切替スイッチならびに空気の吹出口を切り替える吹出モ
ード切替スイッチを有した自動車用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述のような自動車用空調装置と
しては、例えば、実開昭59−25999号公報に記載
のものが知られている。
【0003】この従来の自動車用空調装置は、図7に示
すように、吹出風量を切り替える風量切替スイッチ01
この風量切替スイッチ01によりモータ02との接続抵
抗値が切り替えられるファンレジスタ03と、吹出口を
切り替える吹出モード切替スイッチ04と、前記ファン
レジスタ03を迂回して設けられた迂回回路05と、こ
の迂回回路05に設けられバイレベルモード(フェイス
モードを含む複数の吹出口から吹き出すモード)を選択
した状態で迂回回路05を接続するスイッチ07とを備
えている。そして、この従来装置によれば、モード切替
スイッチ04でバイレベルモードを選択しているときに
風量切替スイッチ01により最大風量(Hi)を選択し
た場合には、モータ02に対してファンレジスタ03を
迂回した通電を行って他のモードの場合の最大風量より
も風量を増大させて乗員の顔に向けて吹き出す風量が低
下しないようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術では、
乗員の顔の方向を向けた吹出口を選択するフェイスモー
ド(ベントモード)と、乗員の足元の方向に向いた吹出
口を選択するフットモードとは同じ風量に設定されてい
るが、このような構成では、以下に述べるような問題が
あった。
【0005】自動車用空調装置の最大風量は、冷房時の
ことを考えた場合、できるだけ大きく設定している方が
涼感が得られる。したがって、吹出騒音が大きくなり過
ぎない範囲でできるだけ大きな風量に設定するのが好ま
しい。よって、最大風量は、一般的に冷房時に十分な涼
感が得られる風量に設定されている。
【0006】それに対して、暖房時には、最大風量が大
きく設定されていると、最大風量を選択した場合に吹出
温度が体温よりも低下して暖房感が無くなるおそれがあ
る。すなわち、車室内が冷えていて急速に暖房したい場
合、一般的に乗員は、最大風量を選択して暖房を行う
が、このように最大風量を選択すると、空調装置からの
放熱量は最大となるものの、吹出温度が体温よりも低下
して、逆に寒く感じるおそれがある。このような問題
は、特に、一般にワンボックスカー、あるいはミニバン
と呼ばれる車室の大きな車両や、ディーゼルエンジンの
ように発熱量の小さなエンジンを搭載した車両において
顕著である。
【0007】したがって、上述のような従来技術では、
冷房時に選択されるフェイスモードと、暖房時に選択さ
れるフットモードとを同じ風量に設定しているため、最
大風量を暖房時に合わせて設定すると、冷房時に最大風
量としても十分な風量が得られず、逆に、最大風量を冷
房時に合わせて大きく設定すると、暖房時に最大風量を
選択した場合に、寒く感じるおそれがあるという問題が
あった。
【0008】ところで、空調装置の吹出騒音は通気抵抗
(△Pa)に比例して大きくなる。これを表すのが、下
記の式である。なお、この式において、SPLはブロ
ワモータの音源音圧、△Paは通気抵抗、Gaは風量、
SLは比騒音(ブロワモータ固有の値)である。
【0009】 SPL=KSL+10log△Pa2 ・Ga …… 図2は後述する実施例の自動車用の空調装置の空調ユニ
ットを示す断面図であるが、この空調ユニットはごく一
般的な構造であり、ベントモードやデフロスタモードを
選択した場合、エバポレータ3を通過した空気の多くは
ヒータコア4を通過することなく吹出口に送られること
で通気抵抗が小さいが、他のモード、特にフットモード
では、エバポレータ3を通過した空気がさらにヒータコ
ア4を通過するために通気抵抗が大きくなる。したがっ
て、風量が同じであれば、フットモードのようにヒータ
コアを通過する風量が大きいモードでは騒音が大きくな
るという問題があった。
【0010】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
なされたもので、暖房時と冷房時とで最適な最大風量を
得ることができ、かつ、騒音の発生防止を図ることがで
きる自動車用空調装置を提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明では、吸入した空気と熱交換を行う直列配置
の冷却器および加熱器と、前記冷却器を通過した空気の
加熱器へ流れる割合を調整するエアミックスドアと、熱
交換を行って温度を調節した風を吹き出す複数の吹出口
と、これら吹出口への流路の開閉を行って風を吹き出す
吹出口を選択する複数の切替ドアとを有した空調ユニッ
トが設けられ、この空調ユニットに設けられたブロワモ
ータに風量制御回路が接続され、この風量制御回路に
は、風量の切り替えを行うファンスイッチ、ならびにこ
のファンスイッチの切り替えに応じてブロワモータに接
続する抵抗値を変更可能に構成されたファンレジスタが
設けられ、前記複数の切替ドアの開閉状態の組み合わせ
である吹出モードを任意に切り替える操作を行うモード
切替スイッチが設けられているとともに、前記吹出モー
ドとして、前記足元吹出口を開く足元モードが設定され
ている自動車用空調装置において、前記風量制御回路
に、モード切替スイッチによって足元モードを選択した
ときに、前記ブロワモータに接続する抵抗値を高めるよ
うに構成されたモードレジスタが設けられていることを
特徴とする。
【0012】また、請求項2記載の発明では、前記足元
モードとして、足元吹出口のみを開いたフットモード
と、足元吹出口およびデフロスタ吹出口を開いたデフ−
フットモードと、足元吹出口およびベント吹出口を開い
たバイレベルモードとが設定され、前記モードレジスタ
は、前記バイレベルモードを選択したときにはブロワモ
ータに第1の抵抗体を接続させ、また、前記デフ−フッ
トモードを選択したときにはブロワモータに前記第1の
抵抗体ならびに第2の抵抗体を直列に接続させ、また、
前記フットモードを選択したときにはブロワモータに、
第1の抵抗体,第2の抵抗体,第3の抵抗体を直列に接
続させ、これらのモード以外のモードを選択したときに
は抵抗体を接続しないように構成されていることを特徴
とする。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明では、モード切替スイッチ
により足元モードを選択したときには、風量制御回路で
は、モード切替スイッチの操作に連動してモードレジス
タがブロワモータに接続する抵抗値を高めるため、ブロ
ワモータの回転数は、他のモードの場合と比較して低回
転数となり吹出風量が低下する。
【0014】そして、このように足元モードを選択する
場合、一般的に、暖かい空気を足元吹出口から吹き出す
ように温度調節を行っているもので、この場合、空調ユ
ニットでは冷却器を通過した空気をさらに加熱器に導い
て加熱しているため、通気抵抗が高くなっている。
【0015】したがって、このように通気抵抗の高い状
態では、モードレジスタの作動により吹出風量が低下す
るため、通気抵抗の増加分を風量の低下分で相殺させる
ことで(前述の式参照のこと)、騒音の発生を防止す
ることができる。
【0016】また、このように主として暖房時に用いる
足元モードでは、風量が低下するから、冷房時に用いる
他のモードの風量は、吹出風量を高く設定することがで
き、暖房時と冷房時の吹出風量を異ならせて、両吹出風
量の最適化を図ることができる。
【0017】請求項2記載の発明では、モード切替スイ
ッチにより、ベント吹出口と足元吹出口とを開くバイレ
ベルモードを選択したときには、モードレジスタは第1
の抵抗体をブロワモータに接続させて抵抗値を高め、足
元モード以外のモードに比較して吹出風量を低下させ
る。
【0018】また、モード切替スイッチにより、デフロ
スタ吹出口と足元吹出口とを開いてデフ−フットモード
を選択したときには、モードレジスタは第1の抵抗体と
第2の抵抗体を直列としてブロワモータに接続させて、
上記バイレベルモードよりもさらに抵抗値を高めて吹出
風量を低下させる。
【0019】また、モード切替スイッチにより、フット
モードを選択した場合、モードレジスタでは、第1〜第
3の抵抗体を直列としてブロワモータに接続させて、上
記デフ−フットモードよりもさらに抵抗値を高めて吹出
風量を低下させる。
【0020】ところで、上記足元モードとしての各モー
ドにおいて、バイレベルモードは、車室の上部は暖かい
が下部は少し寒い状態で、すなわち、春や秋の中間期に
多く用いられるモードであり、冷却器を通過させて得ら
れた冷風を加熱器に通過させることなくベント吹出口か
ら吹き出させる一方、加熱器を通過させて得られた温風
を足元吹出口から吹き出せるもので、この場合、冷却器
を通過した空気の一部が加熱器を通過するが、このよう
に加熱器を通過する空気量は少なく、通気抵抗は、加熱
器を全く通さない場合に比べると若干高くなっている
が、さほど高いものではない。よって、上述のように、
このバイレベルモードを選択したことに対応した吹出風
量の低下がさほど大きくなくても、騒音が発生するのを
防止できるとともに、足元吹出口の吹出温度の低下を防
止できる。
【0021】また、デフ−フットモードは、ウインドガ
ラスの曇り取りと足元の暖房を同時に行うモードであ
り、主として冬期に用いられるもので、この場合、加熱
器を通過させる空気量が上記バイレベルの場合よりも多
くなる。したがって、デフ−フットモードでは上記バイ
レベルモードよりも通気抵抗が高く、よって、上記バイ
レベルモードよりもモードレジスタの抵抗値を高めて吹
出風量の低下量を大きくして、騒音の発生ならびに足元
吹出口からの吹出温度の低下を防止する。
【0022】また、フットモードは、暖房を行うモード
であり、冬期に用いられるもので、この場合、冷却器を
通過した空気の殆どが加熱器を通過するため、足元モー
ドの中で一番通気抵抗が高くなる。よって、バイレベル
モードおよびデフ−フットモードよりもモードレジスタ
の抵抗値を高めて吹出風量の低下量を大きくして、騒音
の発生ならびに足元吹出口からの吹出温度の低下を防止
する。
【0023】
【実施例】本発明実施例を図面に基づいて説明する。
【0024】図2は、本発明の実施例の自動車用空調装
置を示す全体図であって、本実施例装置は、図示は省略
するが、発熱量の少ないディーゼルエンジンを搭載した
ワンボックス車に適用されている。図において1は空調
ユニットであり、この空調ユニット1には、一端側に、
外気取入口1aならびに内気取入口1bが設けられてい
る一方、他端側に、図外のフロントウインドに向けて開
口されたデフロスタ吹出口1cと、乗員の上半身に向け
て開口されたベント吹出口1dと、乗員の足元にむけて
開口された足元吹出口1eが設けられている。なお、各
吹出口1c〜1eは、図示の位置からさらに分岐された
り拡開されて車室に開口されている。
【0025】さらに、前記空調ユニット1の内部には、
両取入口1a,1bの近傍にブロワモータ2が設けら
れ、その下流に流路断面の全部を遮って冷却器としての
エバポレータ3が設けられ、さらにその下流に流路断面
の略半分を遮って加熱器としてのヒータコア4が設けら
れている。
【0026】また、空調ユニット1には、両取入口1
a,1bから空気の取り入れを調節するインテークドア
5と、エバポレータ3を通過した空気とヒータコア4を
通過した空気の混合割合を調節するエアミックスドア6
と、デフロスタ吹出口1cへの流路の開閉を行うデフロ
スタドア(切替ドア)7と、ベント吹出口1dへの通路
の開閉を行うベントドア(切替ドア)8と、足元吹出口
1eへの通路の開閉を行うフットドア(切替ドア)9と
が設けられている。
【0027】各ドア5〜9の開閉ならびにブロワモータ
2の駆動の操作は、コントロールパネル10を使って行
う。このコントロールパネル10は、図外のインストル
メントパネルに設けられており、図3に示すように、フ
ァンスイッチ21、温度コントロールスイッチ22、モ
ード切替スイッチ23、インテークレバー24を備えて
いる。
【0028】前記インテークレバー24は、インテーク
ドア5に連結されており、インテークレバー24の手動
操作で、インテークドア5が外気取入口1aを全閉する
位置(一点鎖線)から内気取入口1bを全閉する位置
(二点鎖線)の範囲で回動して内外気の取り入れ状態が
変化する。
【0029】前記温度コントロールスイッチ22は、エ
アミックスドア6に連結され、温度コントロールスイッ
チ22の手動操作によりエアミックスドア6がヒータコ
ア4への流れを遮断する位置(一点鎖線)からヒータコ
ア4を迂回する流路を全閉する位置(二点鎖線)の範囲
で回動して、エバポレータ3で冷却された空気とヒータ
コア4で加熱された空気の混合割合を変化させて吹出温
度の調整が成される。前記モード切替スイッチ23は、
切替ドアとしての各ドア1c〜1eの開閉状態を切り替
えるもので、ベントモードVENT,バイレベルモード
B/L,フットモードFOOT,デフ−フットモードD
/F,デフモードDEFが設定され、各モードの選択操
作に応じて図2に示すコントロールユニット11から出
力された信号によって各ドア1c〜1eに設けられたア
クチュエータ12が駆動して各ドア1c〜1eの開度が
変化し、デフロスタ吹出口1cの吹出風量、ベント吹出
口1dの吹出風量、足元吹出口1eの吹出風量の割合が
図4に示すように変化する。
【0030】前記ファンスイッチ21は、ブロワモータ
2の回転数(吹出風量)を切り替えるもので、停止のO
FFポジションのほかにLo,ML ,MH ,Hiの4つ
のポジションを有し、回転状態を4段階に切り替える。
【0031】このファンスイッチ21は、前記コントロ
ールユニット11の内部に設けられている風量制御回路
13に接続されている。この風量制御回路13は、図1
に示すように、ファンスイッチ21とブロワモータ2と
の間に直列に設けられ、ファンスイッチ21には、3つ
の抵抗体14a,14b,14cを有したファンレジス
タ14が接続されている。すなわち、ファンスイッチ2
1には、上記4つのポジションに対応して4つの接点2
1a,21b,21c,21dが設けられ、Loポジシ
ョンを選択した場合には、各抵抗体14a〜14cが直
列に接続されてファンレジスタ14が最大抵抗値とな
り、ML ポジションを選択した場合には、2つの抵抗体
14b,14cが直列に接続されてファンレジスタ14
が2番目に大きな抵抗値となり、MH ポジションを選択
した場合には、1つの抵抗体14cのみが接続されてフ
ァンレジスタ14が3番目に大きな抵抗値となり、Hi
ポジションを選択した場合には、いずれの抵抗体14a
〜14cも接続されずファンレジスタ14の抵抗が作用
しない最小の抵抗値となるように構成されている。
【0032】また、前記風量制御回路13には、モード
切替スイッチ23の操作により抵抗値が変化するモード
レジスタ15が設けられている。すなわち、前記モード
切替スイッチ23には、各ドア7〜9の開度の切り替え
を行う信号を形成するスイッチ部(図示省略)と並列
に、モードレジスタ15の抵抗値を切り替える、言い換
えると、モードレジスタ15の3つの抵抗体15a,1
5b,15cとブロワモータ2との接続状態とを切り替
えるスイッチ部230が設けられており、このスイッチ
部230は、各モードに対応して5つの接点230a〜
eを有している。すなわち、ベントモードVENTなら
びにデフモードDEFを選択したときに接続される接点
230a,230eでは、モードレジスタ15の各抵抗
体15a〜15cは、いずれもブロワモータ2に接続さ
れず最低抵抗値となる。バイレベルモードB/Lを選択
して接点230bに接続されたときには、抵抗体15a
が接続されて抵抗値が増す。デフ−フットモードD/F
を選択して接点230dに接続されたときには、2つの
抵抗体15a,15bが直列に接続されて、さらに抵抗
値が増す。フットモードFOOTを選択して接点230
cに接続されたときには、3つの抵抗体15a〜15c
が直列に接続されて、最大抵抗値となる。
【0033】このようなモードレジスタ15による抵抗
値の変化により、空調ユニット1の吹出風量は、図5に
示すように変化する。すなわち、同じファンポジショ
ン、例えば、Hiポジションでは、ベントモードVEN
TならびにデフモードDEFでは、ブロワモータ2に印
加される電圧は12Vとなるのに対して、フットモード
FOOTでは、10Vとなるというように、モード選択
スイッチ23のポジションによりブロワモータ2に印加
される電圧が変化し、それにより吹出風量が変化する。
ちなみに、ベントモードVENTとデフモードDEFと
では、ブロワモータ2に対して同じ電圧が印加されてい
るのに対し吹出風量は異なっているが、これは後述の作
用で説明しているようにこれらのモードの場合の空調ユ
ニット1における通気抵抗の違いによりこのような風量
の違いが生じるものである。
【0034】次に、実施例の作用について説明する。
【0035】a)夏期 夏期には、通常、温度コントロールスイッチ22を、図
3において左方向に回動させてコールドCOLD側のポ
ジションを選択して、冷房を行う。この操作により、エ
アミックスドア6は、ヒータコア4を遮断する開度とな
り、エバポレータ3を通過して冷却した空気の殆どは、
ヒータコア4を通過せずに加熱されることなく吹き出さ
れる。
【0036】また、夏期には、吹出モードとしては、主
としてベントモードVENTを選択して乗員の上半身に
向けて送風するもので、この時、モード選択スイッチ2
3のスイッチ部230は接点230aに接続状態とな
り、モードレジスタ15はブロワモータ2に対して抵抗
となることがない。
【0037】したがって、この場合、図5 においてV
ENTで示す風量特性が得られ、風量が大きく涼感が得
られる。また、この時、通気抵抗が小さいから騒音レベ
ルも低い。ちなみに、ブロワモータ2の風量は、冷房時
に、涼感が得られ、かつ、騒音レベルが所定の範囲に納
まる風量に設定されている。
【0038】b)中間期 中間期には、通常、温度コントロールスイッチ22を、
図3に示すように中間の温度に設定する。この操作によ
り、エアミックスドア6は、図2に示すような図中略水
平のポジションとなって、エバポレータ3を通過した空
気の半分をヒータコア4に導いて加熱させ、残りの半分
はヒータコア4を迂回させて加熱させない動作を行う。
【0039】また、中間期には、車室上部は日が当たっ
て暑いが、車室下部は寒く感じることが多く、したがっ
て、吹出モードとしては主としてバイレベルモードB/
Lを選択して、ベント吹出口1dからはヒータコア4を
通過しない冷風を吹き出し、足元吹出口1eからはヒー
タコア4を通過した温風を吹き出すポジションを選択す
る。そして、この時、モードレジスタ15では、抵抗体
15aのみがブロワモータ2に接続されて、全体の吹き
出し風量は、図5においてB/Lで示すようにベントモ
ードVENTならびにデフモードDEFよりも少なくな
る。なお、この風量低下は、抵抗体15aを接続したこ
とによるブロワモータ2の回転低下に加えて、ヒータコ
ア4を通過させることによる通気抵抗の増加による。
【0040】c)冬期 冬期には、通常、温度コントロールスイッチ22を、図
3において右側に回転させてホットHOT側のポジショ
ンに設定する。この操作により、エアミックスドア6
は、図中下向きとなってヒータコア4を迂回する流路を
遮断して、エバポレータ3を通過した空気の殆どをヒー
タコア4に導いて加熱して、吹出温度を高める。
【0041】また、冬期には、主として足元を暖めるフ
ットモードFOOTを選択して、足元吹出口1eのみか
ら温風を吹き出させて暖房を行う。そして、この時、モ
ードレジスタ13では、3つの抵抗体15a,15b,
15cが直列にブロワモータ2に接続されて、全体の吹
き出し風量は、図5においてFOOTで示すように、最
低風量となる。
【0042】図6は、上述のように、エアミックスドア
6によるヒータコア4側を閉じた時のベントモードVE
NTと、エアミックスドア6によりヒータコア4を迂回
する流路を閉じた時のフットモードFOOTとにおい
て、ファンスイッチ21を各ポジションに切り替えた場
合の風量を比較したもので、斜線部がフットモードFO
OTの風量を示している。また、フットモードFOOT
において、非斜線部は、モードレジスタ15の抵抗体1
5a〜15cを接続しない場合の風量を示しており、こ
のようにモードレジスタ15を接続しなくてもフットモ
ードFOOTの風量が低下しているのは、ヒータコア4
による通気抵抗の増大による。
【0043】以上のように、フットモードFOOTで
は、吸入空気の殆ど全てがエバポレータ3とヒータコア
4の両方を通過することから、通気抵抗が大きく騒音が
大きくなりがちであるが、このモードレジスタ15によ
る抵抗分だけブロワモータ2の風量が低下することで、
騒音レベルの増加を防止できる。
【0044】また、上記フットモードFOOTを選択し
て暖房を行っている時に、ファンスイッチ21を最大風
量であるHiのポジションに設定しても、ベントモード
VENTにおける最大風量と比較して略1/2に低下す
るため、発熱量の少ないディーゼルエンジンを熱源とし
ていても足元吹出口1eからの吹出風量が大きくなり過
ぎることにより吹出温度が体温よりも低下するという不
具合が発生するのを防止することができる。
【0045】d)デフロスタ時 ウインドガラスが曇った場合は、季節に関係なくデフロ
スタモードDEFを選択する。この場合、モードレジス
タ15では、ブロワモータ2に抵抗体15a〜15cを
接続させることがなく、ブロワモータ2では大きな風量
が得られ、ベント吹出口1dから空気を吹き出して速や
かに曇りを取る。
【0046】また、冬期には、ウインドガラスの曇りを
取るにあたって、同時に足元の暖房を行うデフ−フット
モードD/Fを選択する場合も多い。この場合、温度コ
ントロールスイッチ22は、ホットHOT側であること
が多く、すなわち、エアミックスドア6は、空気がヒー
タコア4を通過する開度になっていることが多い。
【0047】また、このデフ−フットモードD/Fで
は、スイッチ部230において接点230dに接続され
て、ブロワモータ2に、抵抗体15a,15bが直列に
接続される。したがって、吹出風量は、図5に示すよう
に下から2番目の風量に制御される。
【0048】よって、このデフ−フットモードD/Fの
場合も、ヒータコア4を通過する風量が多く通気抵抗が
大きいが、風量が低下することで騒音レベルが高くなる
のを防止できる。また、足元吹出口1eの風量が低下す
るため、吹出風量が大きくなり過ぎることにより吹出温
度が体温よりも低下するという不具合が発生するのを防
止することができる。ちなみに、デフ−フットモードD
/Fでは、全体の風量の半分程度が足元吹出口1eに導
かれるので、足元吹出口1eからの吹出量はフットモー
ドFOOTに比べて少なく、吹出温度の低下は感じにく
い。
【0049】以上説明したように、本実施例の自動車用
空調装置にあっては、モード切替スイッチ23の操作に
応じてブロワモータ2に接続する抵抗値が変化するモー
ドレジスタ15を設け、ヒータコア4に空気を多く通過
させて暖房を行うフットモードFOOTでは、モードレ
ジスタの全ての抵抗体15a〜15cを直列に接続させ
てブロワモータ2に接続する抵抗値を最大として、風量
を低下させるように構成したため、ファンスイッチ21
を最大風量のHiに設定したとしても、風量が発熱量の
小さなディーゼルエンジンを熱源とするヒータコア4の
能力を超えて吹出温度が低下し暖房感が得られなくなる
という不具合が生じるのを防止することができるととも
に、エバポレータ3とヒータコア4の両方を通過させる
ことによる通気抵抗の増大によって騒音レベルが高くな
るのを防止できる。ちなみに、前記式に示すように、
ブロワモータ2の音源音圧(=騒音)は、通気抵抗なら
びに風量に比例しており、これらが高まると騒音レベル
が上がり、これらが低下すると騒音レベルが低下するも
のである。
【0050】また、実施例では、モードレジスタ15
は、デフ−フットモードD/Fを選択した場合には、モ
ードレジスタ15の2つの抵抗体15a,15bを直列
に接続させて、ブロワモータ2の回転を抑えるようにし
ているため、上述の騒音レベルの上昇ならびに足元吹出
口1eからの吹出温度の低下を防止できる。
【0051】なお、このデフ−フットモードD/Fで
は、ブロワモータ2に接続させる抵抗値がフットモード
FOOTよりも低い値としているが、このデフ−フット
モードD/Fでは、フットモードFOOTに比べてベン
ト吹出口1dの分だけ吹出口の面積が大きいことから、
足元吹出口1eにおける風量が小さくなっていて、足元
吹出口1eの吹出温度が低下することによる暖房不足を
感じ難く、また、フットモードFOOTに比較すると温
度コントロールスイッチ22をコールドCOLD側に設
定している可能性が高く、この場合、通気抵抗が低くな
ることから騒音が発生し難い。したがって、フットモー
ドFOOTよりも抵抗値を低くしても十分な効果が得ら
れる。加えて、このモードでは、ウインドガラスの曇り
取り性能を余り低下させないため、フットモードFOO
Tよりも抵抗値を低くしている。
【0052】また、実施例では、モードレジスタ15
は、バイレベルモードB/Lを選択した場合には、モー
ドレジスタ15の抵抗体15aのみを接続させて、ブロ
ワモータ2の回転を僅かに抑えるようにしている。この
ため、上述したのと同様に、騒音レベルの上昇ならびに
足元吹出口1eの吹出温度が低下するの防止できる。
【0053】また、上述のように、モードレジスタ15
の設定により、各モードにおける吹出風量の微妙な設定
が容易となるもので、すなわち、各モードにより選択さ
れた吹出口までの流路長の違いによる流路抵抗の違い
で、各モードにより吹出風量が微妙に異なるが、本実施
例のようにモードレジスタ15により抵抗体を設けるこ
とで、吹出風量を最適に設定することが容易となる。
【0054】以上、実施例について説明してきたが具体
的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などがあっても本発
明に含まれる。
【0055】例えば、実施例では、モードレジスタ15
は、フットモードFOOTで3つの抵抗体15a,15
b,15cを接続させ、デフ−フットモードD/Fで、
2つの抵抗体15a,15bを接続させ、バイレベルモ
ードB/Lで、1つの抵抗体15aを接続させることで
抵抗値を高めるように構成したが、バイレベルモードB
/Lとデフ−フットモードD/Fのいずれか一方、ある
いはその両方のモードでは抵抗値を高めないように構成
してもよい。この場合、モードレジスタ15において、
抵抗体15a,15bのいずれか一方あるいは両方を廃
止することで構成することができるが、廃止しない残り
の抵抗体の抵抗値は、適宜、最適の値に設定するもの
で、本実施例の抵抗体の抵抗値とは異なってもよい。
【0056】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明の自動車
用空調装置にあっては、モード切替スイッチにより主と
して暖房時に用いられる足元モードを選択したときに、
ブロワモータに接続する抵抗値を高めるように構成され
たモードレジスタを風量制御回路に設けたため、足元モ
ードを選択して送風が加熱器を通過することで通気抵抗
が高まっても、全体の風量が低下することで騒音が発生
するのを防止できるという効果が得られ、また、この足
元モードを選択した状態でファンスイッチを最大風量に
設定しても、冷房時に用いる他のモードの場合よりも吹
出風量が低下することで熱源として発熱量の低いディー
ゼルエンジンを用いていても足元吹出口からの吹出温度
が体温よりも低下するのを防止でき、これにより、冷房
時と暖房時の風量を独立に設定して吹出風量の最適化を
図ることができるという効果が得られる。
【0057】請求項2記載の発明では、バイレベルモー
ドを選択したときにはブロワモータに第1の抵抗体を接
続させ抵抗値を高め、また、デフ−フットモードを選択
したときにはブロワモータに第1の抵抗体ならびに第2
の抵抗体を直列に接続させてさらに抵抗値を高め、ま
た、フットモードを選択したときにはブロワモータに、
第1の抵抗体,第2の抵抗体,第3の抵抗体を直列に接
続させてさらに抵抗値を高め、これらのモード以外のモ
ードを選択したときには抵抗体を接続しないようにモー
ドレジスタを構成したため、バイレベルモード,デフ−
フットモード,フットモードにおいて、吹出風量の最適
化を図って、騒音の防止ならびに足元吹出口からの吹出
温度の低下防止を図ることができるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の自動車用空調装置の風量制御回
路を示す回路図である。
【図2】実施例装置を示す全体図である。
【図3】実施例装置のコントロールパネルの正面図であ
る。
【図4】実施例装置の各吹出モードにおける各吹出口の
配風割合を示す吹出特性図である。
【図5】実施例装置の吹出モード別の風量を示す風量特
性図である。
【図6】実施例装置のベントモードとフットモードにお
ける各風量ポジション別の風量を示す風量特性図であ
る。
【図7】従来技術を示す回路図である。
【符号の説明】
1 空調ユニット 1c デフロスタ吹出口 1d ベント吹出口 1e 足元吹出口 2 ブロワモータ 3 エバポレータ(冷却器) 4 ヒータコア(加熱器) 6 エアミックスドア 7 デフロスタドア 8 ベントドア 9 フットドア 13 風量制御回路 14 ファンレジスタ 15 モードレジスタ 15a 抵抗体 15b 抵抗体 15c 抵抗体 21 ファンスイッチ 23 モード切替スイッチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸入した空気と熱交換を行う直列配置の
    冷却器および加熱器と、前記冷却器を通過した空気の加
    熱器へ流れる割合を調整するエアミックスドアと、熱交
    換を行って温度を調節した風を吹き出す複数の吹出口
    と、これら吹出口への流路の開閉を行って風を吹き出す
    吹出口を選択する複数の切替ドアとを有した空調ユニッ
    トが設けられ、 この空調ユニットに設けられたブロワモータに風量制御
    回路が接続され、 この風量制御回路には、風量の切り替えを行うファンス
    イッチ、ならびにこのファンスイッチの切り替えに応じ
    てブロワモータに接続する抵抗値を変更可能に構成され
    たファンレジスタが設けられ、 前記複数の切替ドアの開閉状態の組み合わせである吹出
    モードを任意に切り替える操作を行うモード切替スイッ
    チが設けられているとともに、前記吹出モードとして、
    前記足元吹出口を開く足元モードが設定されている自動
    車用空調装置において、 前記風量制御回路に、モード切替スイッチによって足元
    モードを選択したときに、前記ブロワモータに接続する
    抵抗値を高めるように構成されたモードレジスタが設け
    られていることを特徴とする自動車用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記足元モードとして、足元吹出口のみ
    を開いたフットモードと、足元吹出口およびデフロスタ
    吹出口を開いたデフ−フットモードと、足元吹出口およ
    びベント吹出口を開いたバイレベルモードとが設定さ
    れ、 前記モードレジスタは、前記バイレベルモードを選択し
    たときにはブロワモータに第1の抵抗体を接続させ、ま
    た、前記デフ−フットモードを選択したときにはブロワ
    モータに前記第1の抵抗体ならびに第2の抵抗体を直列
    に接続させ、また、前記フットモードを選択したときに
    はブロワモータに、第1の抵抗体,第2の抵抗体,第3
    の抵抗体を直列に接続させ、これらのモード以外のモー
    ドを選択したときには抵抗体を接続しないように構成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の自動車用空調
    装置。
JP2147795A 1995-02-09 1995-02-09 自動車用空調装置 Pending JPH08207548A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2147795A JPH08207548A (ja) 1995-02-09 1995-02-09 自動車用空調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2147795A JPH08207548A (ja) 1995-02-09 1995-02-09 自動車用空調装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08207548A true JPH08207548A (ja) 1996-08-13

Family

ID=12056064

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2147795A Pending JPH08207548A (ja) 1995-02-09 1995-02-09 自動車用空調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08207548A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002211226A (ja) * 2001-01-16 2002-07-31 Suzuki Motor Corp 自動車用空調装置
JP2011093515A (ja) * 2009-10-01 2011-05-12 Kojima Press Industry Co Ltd 車両用空調調整パネル

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002211226A (ja) * 2001-01-16 2002-07-31 Suzuki Motor Corp 自動車用空調装置
JP2011093515A (ja) * 2009-10-01 2011-05-12 Kojima Press Industry Co Ltd 車両用空調調整パネル

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS633523Y2 (ja)
US6009934A (en) Electronic climate control system for automotive vehicles
JP3309779B2 (ja) 車両用空調装置
JP3584681B2 (ja) 車両用空調装置
JPH11115463A (ja) 車両用空気調和装置
JP3269467B2 (ja) 車両用空調装置
JP2680391B2 (ja) 自動車用空気調和装置のヒータユニット
JP3582219B2 (ja) 自動車用空調装置
JP2000326721A (ja) 空気調和ユニット及び車両用空気調和装置
JPH08207548A (ja) 自動車用空調装置
JP3663751B2 (ja) 車両用空気調和装置
JPH0624236A (ja) 車両用空調装置
JPH06143975A (ja) 自動車用空調装置
JP3573682B2 (ja) 車両用空調制御装置
JPH05178066A (ja) 自動車用空気調和装置
JPH09263120A (ja) 自動車用空調装置
JP2605425Y2 (ja) 仮眠設備の空調構造
JPH05319216A (ja) 車両用空調装置
JPS62210115A (ja) 車両用空調装置
JP2001219729A (ja) 車両用空調装置
JPH0136649Y2 (ja)
JPH10109520A (ja) 車両用空調装置
JP2003104028A (ja) 車両用空調装置
JPH0111524Y2 (ja)
JP2001063346A (ja) 車両用空調装置