JPH08207214A - インモールドラベル用多層フィルムおよびその製造方法 - Google Patents
インモールドラベル用多層フィルムおよびその製造方法Info
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- JPH08207214A JPH08207214A JP7019249A JP1924995A JPH08207214A JP H08207214 A JPH08207214 A JP H08207214A JP 7019249 A JP7019249 A JP 7019249A JP 1924995 A JP1924995 A JP 1924995A JP H08207214 A JPH08207214 A JP H08207214A
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C48/00—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
- B29C48/25—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C48/30—Extrusion nozzles or dies
- B29C48/32—Extrusion nozzles or dies with annular openings, e.g. for forming tubular articles
- B29C48/335—Multiple annular extrusion nozzles in coaxial arrangement, e.g. for making multi-layered tubular articles
- B29C48/337—Multiple annular extrusion nozzles in coaxial arrangement, e.g. for making multi-layered tubular articles the components merging at a common location
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C48/00—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
- B29C48/03—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor characterised by the shape of the extruded material at extrusion
- B29C48/09—Articles with cross-sections having partially or fully enclosed cavities, e.g. pipes or channels
- B29C48/10—Articles with cross-sections having partially or fully enclosed cavities, e.g. pipes or channels flexible, e.g. blown foils
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- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】優れた強度、耐水性および成形性を備えるとと
もに、紙と同様の外観、肌ざわり、感触、折り曲げ性お
よび剛性を有し、さらに感熱接着樹脂層を有し、押出ラ
ミネートする場合に比べて感熱接着樹脂層を薄くするこ
とができるインモールドラベル用多層フィルム、ならび
にその多層フィルムを製造する方法の提供。 【構成】(A)高密度ポリエチレン、(B)プロピレン
系重合体、(C)タルク、(D)CaOおよび/または
MgO、ならびに(E)界面活性剤を含む樹脂組成物か
らなるラベルフィルム層と、(F)エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体からなる感熱接着フィルム層とを有するイン
モールドラベル用多層フィルム、およびその多層フィル
ムの製造方法。
もに、紙と同様の外観、肌ざわり、感触、折り曲げ性お
よび剛性を有し、さらに感熱接着樹脂層を有し、押出ラ
ミネートする場合に比べて感熱接着樹脂層を薄くするこ
とができるインモールドラベル用多層フィルム、ならび
にその多層フィルムを製造する方法の提供。 【構成】(A)高密度ポリエチレン、(B)プロピレン
系重合体、(C)タルク、(D)CaOおよび/または
MgO、ならびに(E)界面活性剤を含む樹脂組成物か
らなるラベルフィルム層と、(F)エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体からなる感熱接着フィルム層とを有するイン
モールドラベル用多層フィルム、およびその多層フィル
ムの製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインモールドラベル用多
層フィルムおよびその製造方法に関し、特にポリオレフ
ィンフィルムが本来有する優れた強度、耐水性および成
形性を備えるとともに、紙と同様の外観、肌ざわり、感
触、折り曲げ性および剛性を有する多層フィルムであ
り、さらに多層フィルムを構成するラベル樹脂層と感熱
接着樹脂層との接着性に優れるインモールドラベル用多
層フィルム、および該フィルムを製造する方法として好
適な方法に関する。
層フィルムおよびその製造方法に関し、特にポリオレフ
ィンフィルムが本来有する優れた強度、耐水性および成
形性を備えるとともに、紙と同様の外観、肌ざわり、感
触、折り曲げ性および剛性を有する多層フィルムであ
り、さらに多層フィルムを構成するラベル樹脂層と感熱
接着樹脂層との接着性に優れるインモールドラベル用多
層フィルム、および該フィルムを製造する方法として好
適な方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、包装材料として、ポリエチレン、
ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルムなどが使用
されている。特に、近年では、ポリオレフィンが成形性
に優れ、得られたフィルムが、強度および耐水性に優れ
るため、包装材として使用されることが多くなってきて
いる。
ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルムなどが使用
されている。特に、近年では、ポリオレフィンが成形性
に優れ、得られたフィルムが、強度および耐水性に優れ
るため、包装材として使用されることが多くなってきて
いる。
【0003】しかし、高級品の包装用には、外観の高級
感の点で、依然として紙が使用されている。そこで、ポ
リオレフィンフィルムの優れた強度、耐水性および成形
性を有するとともに、紙と同様の感触および剛性を有す
る紙様ポリオレフィンフィルムが求められ、例えば、高
密度ポリエチレン、ポリプロピレンの単独、またはこれ
らを主成分とする組成物に、炭酸カルシウム、タルク等
の無機充填剤を添加して成形してなる紙様ポリオレフィ
ンフィルムが提案されている(特公昭46−41463
号公報)。
感の点で、依然として紙が使用されている。そこで、ポ
リオレフィンフィルムの優れた強度、耐水性および成形
性を有するとともに、紙と同様の感触および剛性を有す
る紙様ポリオレフィンフィルムが求められ、例えば、高
密度ポリエチレン、ポリプロピレンの単独、またはこれ
らを主成分とする組成物に、炭酸カルシウム、タルク等
の無機充填剤を添加して成形してなる紙様ポリオレフィ
ンフィルムが提案されている(特公昭46−41463
号公報)。
【0004】さらに、紙様ポリオレフィンフィルムの素
材として好適なものとして、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、タルク等を含み、強度、剛性および成形性に優れ
るフィルム用樹脂組成物も提案されている(特開平3−
227340号公報)。
材として好適なものとして、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、タルク等を含み、強度、剛性および成形性に優れ
るフィルム用樹脂組成物も提案されている(特開平3−
227340号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの紙様
ポリオレフィンフィルムをブロー成形品のラベルとして
使用する場合、成形と同時に貼り合わせることが求めら
れるが、従来のものではあらかじめ紙様ポリオレフィン
フィルムの表面に、低密度ポリエチレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体等からなる感熱接着樹脂層を押出ラミ
ネートしたり、ポリ酢酸ビニルやエチレン−酢酸ビニル
共重合体のような低融点樹脂を溶剤に溶解させた溶液を
グラビアコーターなどでコーティングするなどの処理を
施さなくては、紙様ポリオレフィンフィルムとブロー成
形品をブロー金型内で成形と同時に貼り合わせることが
できなかった。
ポリオレフィンフィルムをブロー成形品のラベルとして
使用する場合、成形と同時に貼り合わせることが求めら
れるが、従来のものではあらかじめ紙様ポリオレフィン
フィルムの表面に、低密度ポリエチレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体等からなる感熱接着樹脂層を押出ラミ
ネートしたり、ポリ酢酸ビニルやエチレン−酢酸ビニル
共重合体のような低融点樹脂を溶剤に溶解させた溶液を
グラビアコーターなどでコーティングするなどの処理を
施さなくては、紙様ポリオレフィンフィルムとブロー成
形品をブロー金型内で成形と同時に貼り合わせることが
できなかった。
【0006】さらに、紙様ポリオレフィンフィルムに、
低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等
からなる感熱接着樹脂層を押出ラミネートする場合、感
熱接着樹脂層の厚みは20〜25μmの場合が多い。感
熱接着樹脂層の厚さを20μmより薄くした場合、感熱
接着樹脂層が冷却され易く、(溶融)樹脂温度が低下す
るため感熱接着樹脂層とラミ原反である紙様ポリオレフ
ィンフィルムとの接着性が悪化するなどの問題があり、
感熱接着樹脂層を薄くすることができなかった。
低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等
からなる感熱接着樹脂層を押出ラミネートする場合、感
熱接着樹脂層の厚みは20〜25μmの場合が多い。感
熱接着樹脂層の厚さを20μmより薄くした場合、感熱
接着樹脂層が冷却され易く、(溶融)樹脂温度が低下す
るため感熱接着樹脂層とラミ原反である紙様ポリオレフ
ィンフィルムとの接着性が悪化するなどの問題があり、
感熱接着樹脂層を薄くすることができなかった。
【0007】そこで本発明の第1の目的は、ポリオレフ
ィンフィルムが本来有する優れた強度、耐水性および成
形性を備えるとともに、紙と同様の外観、肌ざわり、感
触、折り曲げ性および剛性を有する多層フィルムであ
り、さらに、感熱接着樹脂層を有するインモールドラベ
ル用多層フィルムを提供することにある。
ィンフィルムが本来有する優れた強度、耐水性および成
形性を備えるとともに、紙と同様の外観、肌ざわり、感
触、折り曲げ性および剛性を有する多層フィルムであ
り、さらに、感熱接着樹脂層を有するインモールドラベ
ル用多層フィルムを提供することにある。
【0008】また、本発明の第2の目的は、前記インモ
ールドラベル用多層フィルムを構成するラベル樹脂層と
感熱接着樹脂層とを、多層式インフレーションフィルム
成形機により、同時に連続して製造するため、感熱接着
樹脂層を後工程で形成する必要がない。さらに感熱接着
フィルムをラベルフィルムに押出ラミネートする場合に
比べ、成形機のダイス部で2つの層を構成する溶融成分
を合流させて多層フィルムを形成するため、感熱接着樹
脂層を薄くすることができるインモールドラベル用多層
フィルムを製造することができる方法を提供することに
ある。
ールドラベル用多層フィルムを構成するラベル樹脂層と
感熱接着樹脂層とを、多層式インフレーションフィルム
成形機により、同時に連続して製造するため、感熱接着
樹脂層を後工程で形成する必要がない。さらに感熱接着
フィルムをラベルフィルムに押出ラミネートする場合に
比べ、成形機のダイス部で2つの層を構成する溶融成分
を合流させて多層フィルムを形成するため、感熱接着樹
脂層を薄くすることができるインモールドラベル用多層
フィルムを製造することができる方法を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記第1の目
的を達成するために、 (A)MFR(190℃):0.01〜0.1 g/1
0min.、密度:0.938〜0.965g/cm3
およびメルトテンション:10g以上である高密度ポリ
エチレン 35
〜87重量部、 (B)MFR(230℃):0.3〜10g/10mi
n.であるプロピレン系重合体
3〜22重量部、 (C)タルク
10〜45重量部、 (D)CaOおよび/またはMgO 前記(A)、(B)および(C)の合計100重量部に
対して0.5〜10重量部、 ならびに (E)界面活性剤 前記(A)、(B)および(C)成分の合計100重量
部に対して0.05〜1重量部 を含み、(C)/(B)の含有割合が2〜4である樹脂
組成物からなるラベル樹脂層と、 (F)MFR(190℃):0.1〜20g/10mi
n.、酢酸ビニル含有量が5〜30重量%のエチレン−
酢酸ビニル共重合体からなる感熱接着樹脂層とを有する
インモールドラベル用多層フィルムを提供するものであ
る。
的を達成するために、 (A)MFR(190℃):0.01〜0.1 g/1
0min.、密度:0.938〜0.965g/cm3
およびメルトテンション:10g以上である高密度ポリ
エチレン 35
〜87重量部、 (B)MFR(230℃):0.3〜10g/10mi
n.であるプロピレン系重合体
3〜22重量部、 (C)タルク
10〜45重量部、 (D)CaOおよび/またはMgO 前記(A)、(B)および(C)の合計100重量部に
対して0.5〜10重量部、 ならびに (E)界面活性剤 前記(A)、(B)および(C)成分の合計100重量
部に対して0.05〜1重量部 を含み、(C)/(B)の含有割合が2〜4である樹脂
組成物からなるラベル樹脂層と、 (F)MFR(190℃):0.1〜20g/10mi
n.、酢酸ビニル含有量が5〜30重量%のエチレン−
酢酸ビニル共重合体からなる感熱接着樹脂層とを有する
インモールドラベル用多層フィルムを提供するものであ
る。
【0010】また、本発明は、前記第2の目的を達成す
るために、前記インモールドラベル用多層フィルムを多
層式インフレーションフィルム成形機により製造する方
法であって、前記樹脂組成物と、前記エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体とを、円筒状ダイスから共押出するインモ
ールドラベル用多層フィルムの製造方法を提供するもの
である。
るために、前記インモールドラベル用多層フィルムを多
層式インフレーションフィルム成形機により製造する方
法であって、前記樹脂組成物と、前記エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体とを、円筒状ダイスから共押出するインモ
ールドラベル用多層フィルムの製造方法を提供するもの
である。
【0011】以下、本発明のインモールドラベル用多層
フィルム(以下、「本発明のフィルム」という)、およ
びそのフィルムの製造方法について詳細に説明する。
フィルム(以下、「本発明のフィルム」という)、およ
びそのフィルムの製造方法について詳細に説明する。
【0012】本発明のフィルムは、ラベル樹脂層と、感
熱接着樹脂層とを有するものであり、感熱接着樹脂層
は、本発明のフィルムの2つの表層の内の少なくとも1
つの表層を構成するように配設される。また、本発明の
フィルムは、ラベル樹脂層と感熱接着樹脂層以外に、必
要に応じて他の素材からなる層を有していてもよい。例
えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状
低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
またはこれらの混合物等からなる層を必要に応じて有し
ていてもよい。
熱接着樹脂層とを有するものであり、感熱接着樹脂層
は、本発明のフィルムの2つの表層の内の少なくとも1
つの表層を構成するように配設される。また、本発明の
フィルムは、ラベル樹脂層と感熱接着樹脂層以外に、必
要に応じて他の素材からなる層を有していてもよい。例
えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状
低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
またはこれらの混合物等からなる層を必要に応じて有し
ていてもよい。
【0013】本発明のフィルムにおいて、ラベル樹脂層
は、(A)高密度ポリエチレン、(B)プロピレン系重
合体、(C)タルク、(D)CaOおよび/またはMg
O、ならびに(E)界面活性剤を含む樹脂組成物からな
るものであり、感熱接着樹脂層は、(F)エチレン−酢
酸ビニル共重合体からなるものである。
は、(A)高密度ポリエチレン、(B)プロピレン系重
合体、(C)タルク、(D)CaOおよび/またはMg
O、ならびに(E)界面活性剤を含む樹脂組成物からな
るものであり、感熱接着樹脂層は、(F)エチレン−酢
酸ビニル共重合体からなるものである。
【0014】ラベル樹脂層の主材である樹脂組成物の
(A)成分である高密度ポリエチレン(以下、「(A)
成分」と略す)は、十分な剛性および強度を有するフィ
ルムを得ることができる点で、密度が0.938〜0.
965 g/cm3 、好ましくは0.945〜0.96
0g/cm3 のものである。
(A)成分である高密度ポリエチレン(以下、「(A)
成分」と略す)は、十分な剛性および強度を有するフィ
ルムを得ることができる点で、密度が0.938〜0.
965 g/cm3 、好ましくは0.945〜0.96
0g/cm3 のものである。
【0015】また、この(A)成分のMFR(190
℃)は、押出成形性に優れる樹脂組成物を得ることがで
き、その樹脂組成物を成形して十分な強度を有するフィ
ルムを得ることができる点で、0.01〜0.1g/1
0min.、好ましくは0.02〜0.07g/10m
in.、さらに好ましくは0.02〜0.05g/10
min.である。なお、本発明において、MFR(19
0℃)は、ASTM D1238に準拠して測定される
値である。
℃)は、押出成形性に優れる樹脂組成物を得ることがで
き、その樹脂組成物を成形して十分な強度を有するフィ
ルムを得ることができる点で、0.01〜0.1g/1
0min.、好ましくは0.02〜0.07g/10m
in.、さらに好ましくは0.02〜0.05g/10
min.である。なお、本発明において、MFR(19
0℃)は、ASTM D1238に準拠して測定される
値である。
【0016】さらに、この(A)成分は、メルトテンシ
ョンが10g以上、好ましくは15g以上のものであ
る。(A)成分のメルトテンションが10g以上、特に
15g以上であると、得られる樹脂組成物をインフレー
ションフィルムに成形する際のバブルの安定性が良好と
なり、また分子配向度が大きくなるため、耐衝撃強度、
引裂強度および剛性に優れたフィルムを得ることができ
る。本発明において、メルトテンションとは、溶融時の
張力であり、東洋精機(株)製のメルトテンションテス
ターを用い、下記条件で測定されるものである。 使用ノズル:有効長さL=8.000mm、口径D=
2.095mm 試験温度:190℃ 引取速度:2m/min.
ョンが10g以上、好ましくは15g以上のものであ
る。(A)成分のメルトテンションが10g以上、特に
15g以上であると、得られる樹脂組成物をインフレー
ションフィルムに成形する際のバブルの安定性が良好と
なり、また分子配向度が大きくなるため、耐衝撃強度、
引裂強度および剛性に優れたフィルムを得ることができ
る。本発明において、メルトテンションとは、溶融時の
張力であり、東洋精機(株)製のメルトテンションテス
ターを用い、下記条件で測定されるものである。 使用ノズル:有効長さL=8.000mm、口径D=
2.095mm 試験温度:190℃ 引取速度:2m/min.
【0017】ラベル樹脂層の主材である樹脂組成物の
(B)成分であるプロピレン系重合体(以下、単に
「(B)成分」と略す)は、プロピレンのホモ重合体、
あるいはプロピレンと、該プロピレンと共重合可能な他
の単量体とのランダム共重合体、またはブロック共重合
体である。前記プロピレンと共重合可能な他の単量体と
しては、例えば、エチレン、ブテン等が挙げられる。
(B)成分のプロピレン系重合体が前記の他の単量体を
含む場合、他の単量体の含有量は、好ましくは10モル
%以下である。本発明において、これらの中でも、プロ
ピレンのホモ重合体が好ましい。
(B)成分であるプロピレン系重合体(以下、単に
「(B)成分」と略す)は、プロピレンのホモ重合体、
あるいはプロピレンと、該プロピレンと共重合可能な他
の単量体とのランダム共重合体、またはブロック共重合
体である。前記プロピレンと共重合可能な他の単量体と
しては、例えば、エチレン、ブテン等が挙げられる。
(B)成分のプロピレン系重合体が前記の他の単量体を
含む場合、他の単量体の含有量は、好ましくは10モル
%以下である。本発明において、これらの中でも、プロ
ピレンのホモ重合体が好ましい。
【0018】この(B)成分は、樹脂組成物における分
散性が良好で、押出成形性に優れる樹脂組成物が得ら
れ、成形して十分な強度のフィルムを得ることができる
点で、MFR(230℃)が0.3〜10g/10mi
n.好ましくは1〜7g/10min.のものである。
本発明において、MFR(230℃)は、ASTM D
1238に準拠して測定される値である。
散性が良好で、押出成形性に優れる樹脂組成物が得ら
れ、成形して十分な強度のフィルムを得ることができる
点で、MFR(230℃)が0.3〜10g/10mi
n.好ましくは1〜7g/10min.のものである。
本発明において、MFR(230℃)は、ASTM D
1238に準拠して測定される値である。
【0019】ラベル樹脂層の主材である樹脂組成物の
(C)成分であるタルク(以下、単に「(C)成分」と
略する)は、通常、この種の樹脂組成物に配合されるも
のでよく、特に制限されず、例えば、平均粒径1.5〜
4.5μm、吸油量38〜52cc/100g、含水率
0.3%以下のものが好ましい。
(C)成分であるタルク(以下、単に「(C)成分」と
略する)は、通常、この種の樹脂組成物に配合されるも
のでよく、特に制限されず、例えば、平均粒径1.5〜
4.5μm、吸油量38〜52cc/100g、含水率
0.3%以下のものが好ましい。
【0020】また、樹脂組成物の(D)成分であるCa
Oおよび/またはMgO(以下、単に「(D)成分」と
略す)は、樹脂組成物に好適に配合されるものであれば
よく特に制限されない。
Oおよび/またはMgO(以下、単に「(D)成分」と
略す)は、樹脂組成物に好適に配合されるものであれば
よく特に制限されない。
【0021】さらに、樹脂組成物の(E)成分である界
面活性剤(以下、単に「(E)成分」と略する)は、非
イオン系、アニオン系、カチオン系または両性の界面活
性剤のいずれでもよく、特に制限されない。非イオン系
界面活性剤としては、例えば、N,N−ビス(2−ヒド
ロキシエチル)アルキルアミン、ポリオキシエチレンア
ルキルアミンの脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エス
テル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪族
アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル
等が挙げられる。アニオン系界面活性剤としては、例え
ば、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン
酸塩、アルキルサルフェート、アルキルホスフェート等
が挙げられる。カチオン系界面活性剤としては、例え
ば、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベン
ジルアンモニウム塩等が挙げられる。両性界面活性剤と
しては、例えば、アルキルベタイン系、イミダゾリン型
のものなどが挙げられる。
面活性剤(以下、単に「(E)成分」と略する)は、非
イオン系、アニオン系、カチオン系または両性の界面活
性剤のいずれでもよく、特に制限されない。非イオン系
界面活性剤としては、例えば、N,N−ビス(2−ヒド
ロキシエチル)アルキルアミン、ポリオキシエチレンア
ルキルアミンの脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エス
テル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪族
アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル
等が挙げられる。アニオン系界面活性剤としては、例え
ば、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン
酸塩、アルキルサルフェート、アルキルホスフェート等
が挙げられる。カチオン系界面活性剤としては、例え
ば、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベン
ジルアンモニウム塩等が挙げられる。両性界面活性剤と
しては、例えば、アルキルベタイン系、イミダゾリン型
のものなどが挙げられる。
【0022】本発明において、(E)成分として、前記
の界面活性剤は、1種単独でも2種以上を組合わせても
用いられる。
の界面活性剤は、1種単独でも2種以上を組合わせても
用いられる。
【0023】これらの界面活性剤の中でも、非イオン系
のグリセリン脂肪酸エステルが、(C)成分および
(D)成分、ならびに必要に応じて添加される他の添加
剤等の組成物中における分散性を向上させ、得られる組
成物の成形性等の種々の物性を向上させる効果が大きい
点で特に好ましい。
のグリセリン脂肪酸エステルが、(C)成分および
(D)成分、ならびに必要に応じて添加される他の添加
剤等の組成物中における分散性を向上させ、得られる組
成物の成形性等の種々の物性を向上させる効果が大きい
点で特に好ましい。
【0024】ラベル樹脂層の主材である樹脂組成物にお
ける(A)成分、(B)成分および(C)成分の配合割
合は、成形して十分な強度および剛性を有し、ならびに
良好な紙様の外観を有するフィルムを得ることができ、
またインフレーション法によるフィルム成形におけるバ
ブル安定性が良好となる点で、(A)成分35〜87重
量部、(B)成分3〜22重量部および(C)成分10
〜45重量部の割合であり、好ましくは(A)成分45
〜85重量部、(B)成分5〜20重量部、(C)成分
10〜40重量部である。
ける(A)成分、(B)成分および(C)成分の配合割
合は、成形して十分な強度および剛性を有し、ならびに
良好な紙様の外観を有するフィルムを得ることができ、
またインフレーション法によるフィルム成形におけるバ
ブル安定性が良好となる点で、(A)成分35〜87重
量部、(B)成分3〜22重量部および(C)成分10
〜45重量部の割合であり、好ましくは(A)成分45
〜85重量部、(B)成分5〜20重量部、(C)成分
10〜40重量部である。
【0025】また、樹脂組成物における(C)成分/
(B)成分の含有割合は、良好な紙様の外観を有し、か
つ耐衝撃強度および引裂強度に優れたフィルムを得るこ
とができる点で、2〜4、好ましくは2.1〜3.5と
なるように調整される。
(B)成分の含有割合は、良好な紙様の外観を有し、か
つ耐衝撃強度および引裂強度に優れたフィルムを得るこ
とができる点で、2〜4、好ましくは2.1〜3.5と
なるように調整される。
【0026】さらに、(D)成分の配合割合は、前記
(A)、(B)および(C)成分の合計100重量部に
対して0.5〜10重量部、好ましくは1.5〜8重量
部である。(D)成分の配合割合が(A)、(B)およ
び(C)成分の合計100重量部に対して0.5重量部
未満であると、得られる組成物を用いて、フィルムを成
形する際の成形性が悪く発泡による穴がフィルムに生じ
たりする。また10重量部を超える割合で配合してもそ
れ以上の効果が得られない。
(A)、(B)および(C)成分の合計100重量部に
対して0.5〜10重量部、好ましくは1.5〜8重量
部である。(D)成分の配合割合が(A)、(B)およ
び(C)成分の合計100重量部に対して0.5重量部
未満であると、得られる組成物を用いて、フィルムを成
形する際の成形性が悪く発泡による穴がフィルムに生じ
たりする。また10重量部を超える割合で配合してもそ
れ以上の効果が得られない。
【0027】さらにまた、(E)成分の配合割合は、前
記の(C)成分、(D)成分または他の必要に応じて配
合される添加剤等の樹脂組成物中への分散性が良好で、
かつ得られるフィルムの表面に(E)成分がブリードア
ウトすることなく、良好な外観のフィルムが得られる点
で、前記(A)、(B)および(C)成分の合計100
重量部に対して0.05〜1重量部、好ましくは0.1
〜0.8重量部である。
記の(C)成分、(D)成分または他の必要に応じて配
合される添加剤等の樹脂組成物中への分散性が良好で、
かつ得られるフィルムの表面に(E)成分がブリードア
ウトすることなく、良好な外観のフィルムが得られる点
で、前記(A)、(B)および(C)成分の合計100
重量部に対して0.05〜1重量部、好ましくは0.1
〜0.8重量部である。
【0028】また、本発明において、ラベル樹脂層の主
材である樹脂組成物には、上記の(A)、(B)、
(C)、(D)および(E)成分の他に、この種の樹脂
組成物に通常用いられる各種の添加剤、例えばフェノー
ル系、リン系の耐熱安定剤;酸化チタン等の無機顔料、
あるいは有機顔料などの着色剤を適宜1種単独で、ある
いは2種以上を組合わせて添加することもできる。
材である樹脂組成物には、上記の(A)、(B)、
(C)、(D)および(E)成分の他に、この種の樹脂
組成物に通常用いられる各種の添加剤、例えばフェノー
ル系、リン系の耐熱安定剤;酸化チタン等の無機顔料、
あるいは有機顔料などの着色剤を適宜1種単独で、ある
いは2種以上を組合わせて添加することもできる。
【0029】この樹脂組成物は、前記(A)、(B)、
(C)、(D)および(E)成分、ならびに必要に応じ
て他の任意成分の所定量を、同時に混合し、得られた混
合物を、例えば、180〜250℃で2軸押出機、バン
バリーミキサー等を用いて溶融混練して製造してもよい
し、あるいは(C)、(D)および(E)成分を(B)
または(A)成分と、予め混合して混合物(G)を調製
しておき、フィルムの成形時に、この混合物(G)を
(A)成分または(B)成分と混合してフィルム成形に
供するようにしてもよい。
(C)、(D)および(E)成分、ならびに必要に応じ
て他の任意成分の所定量を、同時に混合し、得られた混
合物を、例えば、180〜250℃で2軸押出機、バン
バリーミキサー等を用いて溶融混練して製造してもよい
し、あるいは(C)、(D)および(E)成分を(B)
または(A)成分と、予め混合して混合物(G)を調製
しておき、フィルムの成形時に、この混合物(G)を
(A)成分または(B)成分と混合してフィルム成形に
供するようにしてもよい。
【0030】また、本発明のフィルムの感熱接着樹脂層
の主材であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、単
に「(F)成分」と略す)は、エチレンと酢酸ビニルと
を主成分とし、酢酸ビニル含有量が5〜30重量%、好
ましくは7〜25重量%、さらに好ましくは10〜23
重量%である共重合体である。
の主材であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、単
に「(F)成分」と略す)は、エチレンと酢酸ビニルと
を主成分とし、酢酸ビニル含有量が5〜30重量%、好
ましくは7〜25重量%、さらに好ましくは10〜23
重量%である共重合体である。
【0031】このエチレン−酢酸ビニル共重合体は、M
FR(190℃)が0.1〜20g/10min.、好
ましくは0.2〜15g/10min.、さらに好まし
くは0.3〜12g/10min.であるものである。
FR(190℃)が0.1〜20g/10min.、好
ましくは0.2〜15g/10min.、さらに好まし
くは0.3〜12g/10min.であるものである。
【0032】本発明において、感熱接着樹脂層は、前記
(F)成分以外に、必要に応じて他の成分を含有してい
てもよい。例えば、フェノール系またはリン系の耐熱安
定剤、酸化ケイ素等の無機物、脂肪酸アミド等の有機物
などを含有していてもよい。
(F)成分以外に、必要に応じて他の成分を含有してい
てもよい。例えば、フェノール系またはリン系の耐熱安
定剤、酸化ケイ素等の無機物、脂肪酸アミド等の有機物
などを含有していてもよい。
【0033】また、本発明のフィルムにおいて、ラベル
樹脂層/感熱接着樹脂層の厚さの比は、通常、2/1〜
25/1程度であり、好ましくは3/1〜23/1、さ
らに好ましくは4/1〜20/1である。フィルム全体
の厚さは、特に制限されないが、通常、10〜200μ
m程度、好ましくは50〜150μm程度である。
樹脂層/感熱接着樹脂層の厚さの比は、通常、2/1〜
25/1程度であり、好ましくは3/1〜23/1、さ
らに好ましくは4/1〜20/1である。フィルム全体
の厚さは、特に制限されないが、通常、10〜200μ
m程度、好ましくは50〜150μm程度である。
【0034】本発明のフィルムの製造は、特に制限され
ず、前記の本発明のフィルムを形成できる方法であれ
ば、いずれの方法にしたがって行ってもよい。例えば、
多層式インフレーションフィルム成形法、多層式T−ダ
イ成形法、また、(A)成分、(B)成分、(C)成
分、(D)成分および(E)成分、ならびに必要に応じ
て配合される各種添加剤を含む樹脂組成物と、前記の
(F)成分とを、それぞれ別々に単層式インフレーショ
ン成形法または単層式T−ダイ成形法によってフィルム
に成形し、得られる2つのフィルムをラミネーション成
形によって積層し、多層フィルムに成形する方法、さら
に、押出ラミネーション成形法によって、(A)成分、
(B)成分、(C)成分、(D)成分および(E)成
分、ならびに必要に応じて配合される各種添加剤を含む
樹脂組成物からなるフィルムに、前記の(F)成分を積
層し、多層フィルムに成形する方法などが挙げられる。
これらの中でも、特に、得られるフィルムの強度が優れ
る点で、多層式インフレーション成形法による方法が好
ましい。
ず、前記の本発明のフィルムを形成できる方法であれ
ば、いずれの方法にしたがって行ってもよい。例えば、
多層式インフレーションフィルム成形法、多層式T−ダ
イ成形法、また、(A)成分、(B)成分、(C)成
分、(D)成分および(E)成分、ならびに必要に応じ
て配合される各種添加剤を含む樹脂組成物と、前記の
(F)成分とを、それぞれ別々に単層式インフレーショ
ン成形法または単層式T−ダイ成形法によってフィルム
に成形し、得られる2つのフィルムをラミネーション成
形によって積層し、多層フィルムに成形する方法、さら
に、押出ラミネーション成形法によって、(A)成分、
(B)成分、(C)成分、(D)成分および(E)成
分、ならびに必要に応じて配合される各種添加剤を含む
樹脂組成物からなるフィルムに、前記の(F)成分を積
層し、多層フィルムに成形する方法などが挙げられる。
これらの中でも、特に、得られるフィルムの強度が優れ
る点で、多層式インフレーション成形法による方法が好
ましい。
【0035】このインフレーションフィルム成形法によ
り、本発明のフィルムを製造する方法として、前記樹脂
組成物と、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体とを、円
筒状ダイスから共押出して多層フィルムを製造する方法
が挙げられる。
り、本発明のフィルムを製造する方法として、前記樹脂
組成物と、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体とを、円
筒状ダイスから共押出して多層フィルムを製造する方法
が挙げられる。
【0036】以下、この方法を、図1に正面図を示す構
造を有する3層式インフレーションフィルム成形装置を
例にとり説明する。このインフレーションフィルム成形
装置1は、(A)成分、(B)成分、(C)成分、
(D)成分および(E)成分を含む前記樹脂組成物を押
出機32 および33 のそれぞれに供給するためのホッパ
ー22 および23 、押出機31 に前記(F)成分を主成
分とする樹脂を供給するためのホッパー21 、各ホッパ
ーから供給された樹脂組成物または樹脂をそれぞれ溶融
均質化するための押出機31 、32 および33 、各押出
機から溶融された樹脂組成物および樹脂を同心円筒状に
多層構造に共押出成形するための円筒状ダイス4、共押
出によって形成される樹脂組成物からなるラベル樹脂層
と前記(F)成分を主材とする感熱接着樹脂層とを有す
る多層構造のバブル状体に空気を吹付けて冷却する空気
冷却環5、冷却して得られる多層フィルムを引取る引取
機6、および得られた多層フィルムを巻取るための巻取
機7を有している。さらに、図2に示すとおり、押出機
31 、32 および33 の先端押出部81 、82 および8
3 は、円筒状ダイス4を中心にして略T字状に配置さ
れ、図3の模式断面図に示すように、円筒状ダイス4内
に独立して配設された3つの溶融押出路91 、92およ
び93 にそれぞれ連通されている。3つの溶融押出路9
1 、92 および93のそれぞれは、円筒状ダイス4内を
同心円環状に貫通し、合流路10において樹脂組成物お
よび樹脂の溶融物が合流して3層構造の円筒状多層フィ
ルムを形成するように構成されている。押出機33 の先
端押出部83 に連結された溶融押出路93 は、最外側の
同心円環を形成し、合流路10において、円筒状多層フ
ィルムの3層中の外層を形成するように、樹脂組成物の
溶融物流が他の溶融押出路と合流される。押出機32 の
先端押出部82 に連結された溶融押出路92 は、中間の
同心円環を形成し、合流路10において、円筒状多層フ
ィルムの3層中の中間層を形成するように、樹脂組成物
の溶融物流が他の溶融押出路と合流される。押出機31
の先端押出部81 に連結された溶融押出路91 は、最内
側の同心円環を形成し、合流路10において、円筒状多
層フィルムの3層中の内層を形成するように、樹脂の溶
融物流が他の溶融押出路と合流される。
造を有する3層式インフレーションフィルム成形装置を
例にとり説明する。このインフレーションフィルム成形
装置1は、(A)成分、(B)成分、(C)成分、
(D)成分および(E)成分を含む前記樹脂組成物を押
出機32 および33 のそれぞれに供給するためのホッパ
ー22 および23 、押出機31 に前記(F)成分を主成
分とする樹脂を供給するためのホッパー21 、各ホッパ
ーから供給された樹脂組成物または樹脂をそれぞれ溶融
均質化するための押出機31 、32 および33 、各押出
機から溶融された樹脂組成物および樹脂を同心円筒状に
多層構造に共押出成形するための円筒状ダイス4、共押
出によって形成される樹脂組成物からなるラベル樹脂層
と前記(F)成分を主材とする感熱接着樹脂層とを有す
る多層構造のバブル状体に空気を吹付けて冷却する空気
冷却環5、冷却して得られる多層フィルムを引取る引取
機6、および得られた多層フィルムを巻取るための巻取
機7を有している。さらに、図2に示すとおり、押出機
31 、32 および33 の先端押出部81 、82 および8
3 は、円筒状ダイス4を中心にして略T字状に配置さ
れ、図3の模式断面図に示すように、円筒状ダイス4内
に独立して配設された3つの溶融押出路91 、92およ
び93 にそれぞれ連通されている。3つの溶融押出路9
1 、92 および93のそれぞれは、円筒状ダイス4内を
同心円環状に貫通し、合流路10において樹脂組成物お
よび樹脂の溶融物が合流して3層構造の円筒状多層フィ
ルムを形成するように構成されている。押出機33 の先
端押出部83 に連結された溶融押出路93 は、最外側の
同心円環を形成し、合流路10において、円筒状多層フ
ィルムの3層中の外層を形成するように、樹脂組成物の
溶融物流が他の溶融押出路と合流される。押出機32 の
先端押出部82 に連結された溶融押出路92 は、中間の
同心円環を形成し、合流路10において、円筒状多層フ
ィルムの3層中の中間層を形成するように、樹脂組成物
の溶融物流が他の溶融押出路と合流される。押出機31
の先端押出部81 に連結された溶融押出路91 は、最内
側の同心円環を形成し、合流路10において、円筒状多
層フィルムの3層中の内層を形成するように、樹脂の溶
融物流が他の溶融押出路と合流される。
【0037】この装置において、(A)成分、(B)成
分、(C)成分、(D)成分および(E)成分を含む樹
脂組成物は、ホッパー22 および23 から押出機32 お
よび33 に供給され、(F)成分を含む樹脂は、ホッパ
ー21 から押出機31 に供給される。押出機31 、32
および33 に供給された樹脂組成物または樹脂は、各押
出機のシリンダー壁からの熱とスクリューの摩擦熱によ
って溶融均質化されるとともに、スクリューによって、
押出機の先端押出部81 、82 および83 のそれぞれか
ら、円筒状ダイス4の溶融押出路91 、92 および93
に送られる。押出機31 から送られた樹脂の溶融物は、
同心円環状の溶融押出路91 を通って合流路10におい
て、他の溶融押出路を通ってきた樹脂組成物または樹脂
の溶融物と合流し、多層フィルムの内層を形成する。ま
た、押出機32 から送られた樹脂組成物の溶融物は、同
心円環状の溶融押出路92 を通って合流路10におい
て、他の溶融押出路を通ってきた樹脂組成物または樹脂
の溶融物と合流し、多層フィルムの外層を形成する。さ
らに、押出機33 から送られた樹脂組成物の溶融物は、
同心円環状の溶融押出路93 を通って合流路10におい
て、他の溶融押出路を通ってきた樹脂組成物の溶融物と
合流し、多層フィルムの外層を形成する。このとき、図
3に示すように、円筒状ダイス4の合流路10から、同
心円筒状に共押出されて、円筒状の多層構造に一次賦形
された多層フィルムは、バブル11を形成し、狭いスリ
ットから押出されると同時に、円筒状ダイス4の内部を
通して吹込まれる空気によって膨張し、他方、外側を空
気冷却環5から噴出する空気12によって冷却固化する
二次賦形によりバブル13が形成される。冷却して得ら
れた多層フィルム14はガイド板15に導かれ、引取機
6によって上方に引取られ、さらに巻取機7に引取られ
る。以上のような装置によるインフレーションフィルム
成形において、図3に示すように、円筒状ダイス4から
押出された樹脂組成物が冷却し、白化する場所、すなわ
ちフロストライン(白化点)16以後のバブル13の直
径RA と円筒状ダイス4の出口17からフロストライン
16の間におけるバブル11の最小のバブル直径RE の
比RA /RE が2〜6、好ましくは、3〜5であり、な
らびに円筒状ダイスの出口17からフロストライン16
の間のバブル11の直径が、ダイスの直径RD の0.8
〜1.5倍である部分のフィルム引取方向の長さCが、
ダイス直径RD の2〜15倍、好ましくは5〜10倍と
なるように調整して成形を行うと、好ましい。
分、(C)成分、(D)成分および(E)成分を含む樹
脂組成物は、ホッパー22 および23 から押出機32 お
よび33 に供給され、(F)成分を含む樹脂は、ホッパ
ー21 から押出機31 に供給される。押出機31 、32
および33 に供給された樹脂組成物または樹脂は、各押
出機のシリンダー壁からの熱とスクリューの摩擦熱によ
って溶融均質化されるとともに、スクリューによって、
押出機の先端押出部81 、82 および83 のそれぞれか
ら、円筒状ダイス4の溶融押出路91 、92 および93
に送られる。押出機31 から送られた樹脂の溶融物は、
同心円環状の溶融押出路91 を通って合流路10におい
て、他の溶融押出路を通ってきた樹脂組成物または樹脂
の溶融物と合流し、多層フィルムの内層を形成する。ま
た、押出機32 から送られた樹脂組成物の溶融物は、同
心円環状の溶融押出路92 を通って合流路10におい
て、他の溶融押出路を通ってきた樹脂組成物または樹脂
の溶融物と合流し、多層フィルムの外層を形成する。さ
らに、押出機33 から送られた樹脂組成物の溶融物は、
同心円環状の溶融押出路93 を通って合流路10におい
て、他の溶融押出路を通ってきた樹脂組成物の溶融物と
合流し、多層フィルムの外層を形成する。このとき、図
3に示すように、円筒状ダイス4の合流路10から、同
心円筒状に共押出されて、円筒状の多層構造に一次賦形
された多層フィルムは、バブル11を形成し、狭いスリ
ットから押出されると同時に、円筒状ダイス4の内部を
通して吹込まれる空気によって膨張し、他方、外側を空
気冷却環5から噴出する空気12によって冷却固化する
二次賦形によりバブル13が形成される。冷却して得ら
れた多層フィルム14はガイド板15に導かれ、引取機
6によって上方に引取られ、さらに巻取機7に引取られ
る。以上のような装置によるインフレーションフィルム
成形において、図3に示すように、円筒状ダイス4から
押出された樹脂組成物が冷却し、白化する場所、すなわ
ちフロストライン(白化点)16以後のバブル13の直
径RA と円筒状ダイス4の出口17からフロストライン
16の間におけるバブル11の最小のバブル直径RE の
比RA /RE が2〜6、好ましくは、3〜5であり、な
らびに円筒状ダイスの出口17からフロストライン16
の間のバブル11の直径が、ダイスの直径RD の0.8
〜1.5倍である部分のフィルム引取方向の長さCが、
ダイス直径RD の2〜15倍、好ましくは5〜10倍と
なるように調整して成形を行うと、好ましい。
【0038】すなわち、下記式(1)および(2)を満
足するように、押出機における加熱温度、フィルムの引
取速度および空気冷却環5の風量を調整して成形する
と、得られるフィルムの衝撃強度および引裂強度、ま
た、成形時のバブル安定性の面で好ましい。
足するように、押出機における加熱温度、フィルムの引
取速度および空気冷却環5の風量を調整して成形する
と、得られるフィルムの衝撃強度および引裂強度、ま
た、成形時のバブル安定性の面で好ましい。
【0039】
【数1】
【0040】前記式(1)または(2)において、 RA :フロストライン以後のバブル直径、 RE :ダイス出口からフロストラインの間における最小
バブル直径、 C :ダイス出口からフロストラインの間においてバブ
ル直径がダイス直径の0.8〜1.5倍である部分のフ
ィルム引取方向長さ、 RD :ダイス直径 である。
バブル直径、 C :ダイス出口からフロストラインの間においてバブ
ル直径がダイス直径の0.8〜1.5倍である部分のフ
ィルム引取方向長さ、 RD :ダイス直径 である。
【0041】押出機における加熱温度は、通常、160
〜230℃、好ましくは170〜220℃程度である。
〜230℃、好ましくは170〜220℃程度である。
【0042】多層フィルムの引取速度は、通常、10〜
70m/min程度である。また、用いられる押出機、
ダイス、引取機、巻取機などは、常用のものでよく、特
に制限されない。
70m/min程度である。また、用いられる押出機、
ダイス、引取機、巻取機などは、常用のものでよく、特
に制限されない。
【0043】さらに、以上、図1〜3に示す上向引取法
による多層フィルム成形を例にとり、本発明の方法を説
明したが、本発明は図1〜3に示す方法に限定されず、
水平方向、下向方向の引取法によるいかなるフィルム成
形法においても同様に適用されることはもちろんであ
る。また、図3に構造を示す円筒状ダイスに制限され
ず、2層以上の多層フィルムを形成するように構成され
たダイスを用いることができることはもちろんである。
による多層フィルム成形を例にとり、本発明の方法を説
明したが、本発明は図1〜3に示す方法に限定されず、
水平方向、下向方向の引取法によるいかなるフィルム成
形法においても同様に適用されることはもちろんであ
る。また、図3に構造を示す円筒状ダイスに制限され
ず、2層以上の多層フィルムを形成するように構成され
たダイスを用いることができることはもちろんである。
【0044】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例により本
発明をより具体的に説明する。
発明をより具体的に説明する。
【0045】(実施例1)(B)、(C)、(D)およ
び(E)成分として、それぞれポリプロピレン、タルク
(平均粒径:3.0μm、吸油量41cm3 /100
g、含水率0.1%)、CaOおよび界面活性剤(ステ
アリン酸モノグリセリド)を、表1に示す配合処方で、
内容量20lのヘンシェルミキサーに投入して3分間混
合した後、2軸スクリュー押出機(日本製鋼所製、CI
M65φ)を用いて180〜200℃で溶融混練し、さ
らに65φ短軸押出機で樹脂組成物のペレットを得た。
得られたペレット、(A)成分である高密度ポリエチレ
ン(MFR(190℃):0.025g/10分、密
度:0.950g/cm3 )および酸化チタンマスター
バッチ(線状低密度ポリエチレン/酸化チタン=60/
40(重量比))をドライブレンドしてラベル樹脂層の
原料を調製した。また、使用した(A)成分の高密度ポ
リエチレンのメルトテンションは、東洋精機(株)製の
メルトテンションテスターを用い、下記の条件で測定し
た。 使用ノズル:有効長さL=8.000mm、口径D=
2.095mm 試験温度:190℃ 引取速度:2m/min 押出速度:15mm/min
び(E)成分として、それぞれポリプロピレン、タルク
(平均粒径:3.0μm、吸油量41cm3 /100
g、含水率0.1%)、CaOおよび界面活性剤(ステ
アリン酸モノグリセリド)を、表1に示す配合処方で、
内容量20lのヘンシェルミキサーに投入して3分間混
合した後、2軸スクリュー押出機(日本製鋼所製、CI
M65φ)を用いて180〜200℃で溶融混練し、さ
らに65φ短軸押出機で樹脂組成物のペレットを得た。
得られたペレット、(A)成分である高密度ポリエチレ
ン(MFR(190℃):0.025g/10分、密
度:0.950g/cm3 )および酸化チタンマスター
バッチ(線状低密度ポリエチレン/酸化チタン=60/
40(重量比))をドライブレンドしてラベル樹脂層の
原料を調製した。また、使用した(A)成分の高密度ポ
リエチレンのメルトテンションは、東洋精機(株)製の
メルトテンションテスターを用い、下記の条件で測定し
た。 使用ノズル:有効長さL=8.000mm、口径D=
2.095mm 試験温度:190℃ 引取速度:2m/min 押出速度:15mm/min
【0046】次に、図1〜3に示す構造の3層式インフ
レーションフィルム成形機(押出機:モダンマシナリー
(株)製、50mm、65mm、50mm、スクリュ
ー:スクリュー長さ/スクリューの径比=24、圧縮比
2.0、ダイス径RD :200mmφ、リップ幅:2m
m)において、押出機32 および33 に、上記に得られ
た樹脂組成物のペレットを供給し、押出機31 にエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含有量:14重量
%)を供給し、外層と中間層とが前記樹脂組成物からな
るラベル樹脂層を形成し、内層がエチレン−酢酸ビニル
共重合体からなる感熱接着樹脂層を形成する2種の層を
有する多層フィルムを製造した。このとき、外層を形成
するための樹脂組成物を溶融均質化して円筒状ダイス4
に供給する押出機33 の各部の温度は、シリンダー1/
シリンダー2/アダプター/ジョイント=210/22
0/220/220℃に、中間層を形成するための樹脂
組成物を溶融均質化して円筒状ダイス4に供給する押出
機31 の各部の温度は、シリンダー1/シリンダー2/
シリンダー3/シリンダー4/アダプター/ジョイント
=210/220/220/220/220/220℃
に調整される。また、内層を形成するためのエチレン−
酢酸ビニル共重合体を溶融均質化して円筒状ダイス4に
供給する押出機31 の各部の温度は、シリンダー1/シ
リンダー2/アダプター/ジョイント=140/150
/160/170℃に調整される。また、円筒状ダイス
4の各部の温度は、ダイス1/ダイス2/ダイス3=2
00/200/200℃に調整される。
レーションフィルム成形機(押出機:モダンマシナリー
(株)製、50mm、65mm、50mm、スクリュ
ー:スクリュー長さ/スクリューの径比=24、圧縮比
2.0、ダイス径RD :200mmφ、リップ幅:2m
m)において、押出機32 および33 に、上記に得られ
た樹脂組成物のペレットを供給し、押出機31 にエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含有量:14重量
%)を供給し、外層と中間層とが前記樹脂組成物からな
るラベル樹脂層を形成し、内層がエチレン−酢酸ビニル
共重合体からなる感熱接着樹脂層を形成する2種の層を
有する多層フィルムを製造した。このとき、外層を形成
するための樹脂組成物を溶融均質化して円筒状ダイス4
に供給する押出機33 の各部の温度は、シリンダー1/
シリンダー2/アダプター/ジョイント=210/22
0/220/220℃に、中間層を形成するための樹脂
組成物を溶融均質化して円筒状ダイス4に供給する押出
機31 の各部の温度は、シリンダー1/シリンダー2/
シリンダー3/シリンダー4/アダプター/ジョイント
=210/220/220/220/220/220℃
に調整される。また、内層を形成するためのエチレン−
酢酸ビニル共重合体を溶融均質化して円筒状ダイス4に
供給する押出機31 の各部の温度は、シリンダー1/シ
リンダー2/アダプター/ジョイント=140/150
/160/170℃に調整される。また、円筒状ダイス
4の各部の温度は、ダイス1/ダイス2/ダイス3=2
00/200/200℃に調整される。
【0047】このとき、引取速度12.5m/min
で、厚さ100μmのインモールドラベル用多層フィル
ムを製造できる。また、各層の厚さは押出量を変えるこ
とにより自由に変えることができる。
で、厚さ100μmのインモールドラベル用多層フィル
ムを製造できる。また、各層の厚さは押出量を変えるこ
とにより自由に変えることができる。
【0048】得られたインモールドラベル用多層フィル
ムのフィルムインパクト強度、エルメンドルフ法による
引裂強度を、それぞれASTM D3420、JIS
Z1702に準拠して測定した。
ムのフィルムインパクト強度、エルメンドルフ法による
引裂強度を、それぞれASTM D3420、JIS
Z1702に準拠して測定した。
【0049】さらに、得られたインモールドラベル用多
層フィルムを一辺3cmの正方形の試験片に切り、この
多層フィルムの試験片のラベル樹脂層をブロー成形機
(住友ベクーム(株)製、SE91/HBU121、押
出機のスクリュー径90mm)の金型に接するように取
り付けた。一方、ポリエチレン(MFR(190℃):
0.35g/10分、密度:0.985g/cm3 )を
ブロー成形機の押出機に供給して180〜200℃で溶
融し、ダイ出口におけるパリソンの温度が160℃にな
るようにしてブロー成形を行って多層フィルムの試験片
とブロー成形品とを接着させた。多層フィルムの試験片
とブロー成形品本体との接着性を、剥離強度を測定する
ことにより評価した。剥離強度は、ブロー成形品本体に
接着した幅15mmの多層フィルム試験片を180度の
方向に引張り、剥離したときの荷重で表した。結果を表
1に示す。
層フィルムを一辺3cmの正方形の試験片に切り、この
多層フィルムの試験片のラベル樹脂層をブロー成形機
(住友ベクーム(株)製、SE91/HBU121、押
出機のスクリュー径90mm)の金型に接するように取
り付けた。一方、ポリエチレン(MFR(190℃):
0.35g/10分、密度:0.985g/cm3 )を
ブロー成形機の押出機に供給して180〜200℃で溶
融し、ダイ出口におけるパリソンの温度が160℃にな
るようにしてブロー成形を行って多層フィルムの試験片
とブロー成形品とを接着させた。多層フィルムの試験片
とブロー成形品本体との接着性を、剥離強度を測定する
ことにより評価した。剥離強度は、ブロー成形品本体に
接着した幅15mmの多層フィルム試験片を180度の
方向に引張り、剥離したときの荷重で表した。結果を表
1に示す。
【0050】(実施例2、3)ブロー成形におけるパリ
ソンのダイ出口での樹脂温度を170℃、178℃とし
た以外は、実施例1と同様にして多層フィルムの試験片
とブロー成形品本体との接着性を評価した。結果を表1
に示す。
ソンのダイ出口での樹脂温度を170℃、178℃とし
た以外は、実施例1と同様にして多層フィルムの試験片
とブロー成形品本体との接着性を評価した。結果を表1
に示す。
【0051】(実施例4、5)感熱接着樹脂層を、酢酸
ビニル含有量が12重量%(実施例4)、または7.5
重量%(実施例5)のエチレン−酢酸ビニル共重合体で
形成した以外は、実施例1と同様にしてインモールドラ
ベル用多層フィルムを製造し、得られた多層フィルムの
フィルムインパクト強度、エルメンドルフ法による引裂
強度を測定した。また、実施例1と同様にしてブロー成
形を行い、多層フィルムの試験片とブロー成形品本体と
を接着し、多層フィルムの試験片とブロー成形品本体と
の接着性を、剥離強度を測定することにより評価した。
結果を表1に示す。
ビニル含有量が12重量%(実施例4)、または7.5
重量%(実施例5)のエチレン−酢酸ビニル共重合体で
形成した以外は、実施例1と同様にしてインモールドラ
ベル用多層フィルムを製造し、得られた多層フィルムの
フィルムインパクト強度、エルメンドルフ法による引裂
強度を測定した。また、実施例1と同様にしてブロー成
形を行い、多層フィルムの試験片とブロー成形品本体と
を接着し、多層フィルムの試験片とブロー成形品本体と
の接着性を、剥離強度を測定することにより評価した。
結果を表1に示す。
【0052】(実施例6)感熱接着樹脂層を酢酸ビニル
含有量が14重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体で
形成し、(A)成分を高密度ポリエチレン(MFR(1
90℃):0.043g/10分、密度:0.955g
/cm3 、メルトテンション(190℃):20g)
に、(B)成分をポリプロピレン(MFR(230
℃):4.5g/10分)に変えた以外は、実施例1と
同様にしてインモールドラベル用多層フィルムを製造
し、得られた多層フィルムのフィルムインパクト強度、
エルメンドルフ法による引裂強度を測定した。また、実
施例1と同様にして多層フィルムの試験片とブロー成形
品本体との接着性を評価した。結果を表1に示す。
含有量が14重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体で
形成し、(A)成分を高密度ポリエチレン(MFR(1
90℃):0.043g/10分、密度:0.955g
/cm3 、メルトテンション(190℃):20g)
に、(B)成分をポリプロピレン(MFR(230
℃):4.5g/10分)に変えた以外は、実施例1と
同様にしてインモールドラベル用多層フィルムを製造
し、得られた多層フィルムのフィルムインパクト強度、
エルメンドルフ法による引裂強度を測定した。また、実
施例1と同様にして多層フィルムの試験片とブロー成形
品本体との接着性を評価した。結果を表1に示す。
【0053】(比較例1、2)押出機31 にも、樹脂組
成物のペレットを供給して、内層も樹脂組成物からなる
フィルムを製造し、得られたフィルムのフィルムインパ
クト強度、エルメンドルフ法による引裂強度を測定し
た。結果を表2に示す。また、実施例1と同様にしてフ
ィルム試験片とブロー成形品本体との接着性を評価した
が、試験片はブロー成形品に接着しなかった。(比較例
1) 次に、ダイ出口におけるパリソンの樹脂温度を200℃
に上昇させて、ブロー成形品とフィルム試験片との接着
性の評価を試みたが、フィルム試験片は、ブロー成形品
に接着しなかった。(比較例2)
成物のペレットを供給して、内層も樹脂組成物からなる
フィルムを製造し、得られたフィルムのフィルムインパ
クト強度、エルメンドルフ法による引裂強度を測定し
た。結果を表2に示す。また、実施例1と同様にしてフ
ィルム試験片とブロー成形品本体との接着性を評価した
が、試験片はブロー成形品に接着しなかった。(比較例
1) 次に、ダイ出口におけるパリソンの樹脂温度を200℃
に上昇させて、ブロー成形品とフィルム試験片との接着
性の評価を試みたが、フィルム試験片は、ブロー成形品
に接着しなかった。(比較例2)
【0054】(比較例3)押出機31 にも、樹脂組成物
のペレットを供給して、内層も樹脂組成物からなるフィ
ルムを製造し、得られたフィルムに、シリンダー1/シ
リンダー2/シリンダー3/シリンダー4/アダプター
/ダイスの温度を200/230/240/240/2
40/240℃に調整した押出ラミネーション機(住友
重機(株)製)を用い、速度:40m/minで、感熱
接着樹脂層を積層して多層フィルムを得た。得られた多
層フィルムのフィルムインパクト強度、エルメンドルフ
法による引裂強度を測定した。結果を表2に示す。ま
た、実施例1と同様にしてフィルム試験片とブロー成形
品本体との接着性を評価したが、ラベル樹脂層と感熱接
着樹脂層が容易に剥離した。
のペレットを供給して、内層も樹脂組成物からなるフィ
ルムを製造し、得られたフィルムに、シリンダー1/シ
リンダー2/シリンダー3/シリンダー4/アダプター
/ダイスの温度を200/230/240/240/2
40/240℃に調整した押出ラミネーション機(住友
重機(株)製)を用い、速度:40m/minで、感熱
接着樹脂層を積層して多層フィルムを得た。得られた多
層フィルムのフィルムインパクト強度、エルメンドルフ
法による引裂強度を測定した。結果を表2に示す。ま
た、実施例1と同様にしてフィルム試験片とブロー成形
品本体との接着性を評価したが、ラベル樹脂層と感熱接
着樹脂層が容易に剥離した。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【発明の効果】本発明のインモールドラベル用多層フィ
ルムは、外観、肌ざわり、折り曲げ性の点で紙と同様の
外観、感触および剛性を有し、しかも強度、耐水性およ
び成形性に優れるものである。さらに、本発明のインモ
ールドラベル用多層フィルムは、多層フィルムを構成す
るラベル樹脂層と感熱接着樹脂層との接着性に優れるも
のである。そのため、本発明のインモールドラベル用多
層フィルムは、前記の優れた特性を活かして、加工成形
品のインモールドラベル用フィルムとして好適に用いる
ことができる。
ルムは、外観、肌ざわり、折り曲げ性の点で紙と同様の
外観、感触および剛性を有し、しかも強度、耐水性およ
び成形性に優れるものである。さらに、本発明のインモ
ールドラベル用多層フィルムは、多層フィルムを構成す
るラベル樹脂層と感熱接着樹脂層との接着性に優れるも
のである。そのため、本発明のインモールドラベル用多
層フィルムは、前記の優れた特性を活かして、加工成形
品のインモールドラベル用フィルムとして好適に用いる
ことができる。
【0059】また、本発明の方法は、前記インモールド
ラベル用多層フィルムを構成するラベル樹脂層と感熱接
着樹脂層とを、多層式インフレーションフィルム成形機
により、同時に連続して製造するため、感熱接着樹脂層
を後工程で形成する必要がないため、有利である。さら
に感熱接着フィルムをラベルフィルムに押出ラミネート
する場合に比べ、成形機のダイス部で2つの層を構成す
る溶融成分を合流させて多層フィルムを形成するため、
高温で感熱接着樹脂層を形成させることができ、感熱接
着樹脂層を薄くすることができるインモールドラベル用
多層フィルムを製造することができる。
ラベル用多層フィルムを構成するラベル樹脂層と感熱接
着樹脂層とを、多層式インフレーションフィルム成形機
により、同時に連続して製造するため、感熱接着樹脂層
を後工程で形成する必要がないため、有利である。さら
に感熱接着フィルムをラベルフィルムに押出ラミネート
する場合に比べ、成形機のダイス部で2つの層を構成す
る溶融成分を合流させて多層フィルムを形成するため、
高温で感熱接着樹脂層を形成させることができ、感熱接
着樹脂層を薄くすることができるインモールドラベル用
多層フィルムを製造することができる。
【図1】本発明のインモールドラベル用多層フィルムの
製造方法を実施するためのインフレーションフィルム成
形装置1例を示す正面図。
製造方法を実施するためのインフレーションフィルム成
形装置1例を示す正面図。
【図2】本発明のインモールドラベル用多層フィルムの
製造方法を実施するためのインフレーションフィルム成
形装置の押出機の配置を示す平面図。
製造方法を実施するためのインフレーションフィルム成
形装置の押出機の配置を示す平面図。
【図3】インフレーションフィルム成形装置の円筒状ダ
イスの1例、および多層フィルムの形成過程を説明する
図。
イスの1例、および多層フィルムの形成過程を説明する
図。
1 インフレーションフィルム成形装置 21 ,22 ,23 ホッパー 31 ,32 ,33 押出機 4 円筒状ダイス 5 空気冷却環 6 引取機 7 巻取機 81 ,82 ,83 溶融押出路 91 ,92 ,93 押出機の先端押出部 10 合流路 11 バブル 12 空気 13 バブル 14 多層フィルム 15 ガイド板 16 フロストライン(白化点) 17 円筒状ダイス4の出口
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29C 55/28 7639−4F B32B 7/10 27/08 27/18 Z 27/20 Z 27/32 C // B29K 23:00 103:04 B29L 9:00
Claims (2)
- 【請求項1】(A)MFR(190℃):0.01〜
0.1 g/10min.、密度:0.938〜0.9
65g/cm3 およびメルトテンション:10g以上で
ある高密度ポリエチレン
35〜87重量部、 (B)MFR(230℃):0.3〜10g/10mi
n.であるプロピレン系重合体
3〜22重量部、 (C)タルク
10〜45重量部、 (D)CaOおよび/またはMgO 前記(A)、(B)および(C)の合計100重量部に
対して0.5〜10重量部、 ならびに (E)界面活性剤 前記(A)、(B)および(C)成分の合計100重量
部に対して0.05〜1重量部 を含み、(C)/(B)の含有割合が2〜4である樹脂
組成物からなるラベル樹脂層と、 (F)MFR(190℃):0.1〜20g/10mi
n.、酢酸ビニル含有量が5〜30重量%のエチレン−
酢酸ビニル共重合体からなる感熱接着樹脂層とを有する
インモールドラベル用多層フィルム。 - 【請求項2】請求項1のインモールドラベル用多層フィ
ルムを多層式インフレーションフィルム成形機により製
造する方法であって、前記樹脂組成物と、前記エチレン
−酢酸ビニル共重合体とを、円筒状ダイスから共押出す
るインモールドラベル用多層フィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7019249A JPH08207214A (ja) | 1995-02-07 | 1995-02-07 | インモールドラベル用多層フィルムおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7019249A JPH08207214A (ja) | 1995-02-07 | 1995-02-07 | インモールドラベル用多層フィルムおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08207214A true JPH08207214A (ja) | 1996-08-13 |
Family
ID=11994148
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7019249A Pending JPH08207214A (ja) | 1995-02-07 | 1995-02-07 | インモールドラベル用多層フィルムおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08207214A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002045956A1 (de) * | 2000-12-06 | 2002-06-13 | Trespaphan Gmbh | Etikettenfolie mit verbesserter haftfähigkeit |
CN115179533A (zh) * | 2022-07-23 | 2022-10-14 | 王伟俊 | 一种pvc吹膜机 |
CN118421024A (zh) * | 2024-05-29 | 2024-08-02 | 柏仁新材料(广州)股份有限公司 | 一种标签膜及其制备方法及标签 |
-
1995
- 1995-02-07 JP JP7019249A patent/JPH08207214A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002045956A1 (de) * | 2000-12-06 | 2002-06-13 | Trespaphan Gmbh | Etikettenfolie mit verbesserter haftfähigkeit |
US7144542B2 (en) | 2000-12-06 | 2006-12-05 | Trespaphan Gmbh | Label film with improved adhesion |
CN115179533A (zh) * | 2022-07-23 | 2022-10-14 | 王伟俊 | 一种pvc吹膜机 |
CN118421024A (zh) * | 2024-05-29 | 2024-08-02 | 柏仁新材料(广州)股份有限公司 | 一种标签膜及其制备方法及标签 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030311 |