JPH08207071A - 発泡方法 - Google Patents
発泡方法Info
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- JPH08207071A JPH08207071A JP7280754A JP28075495A JPH08207071A JP H08207071 A JPH08207071 A JP H08207071A JP 7280754 A JP7280754 A JP 7280754A JP 28075495 A JP28075495 A JP 28075495A JP H08207071 A JPH08207071 A JP H08207071A
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- foamable
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- Body Structure For Vehicles (AREA)
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 中空状部材を加熱発泡により確実に充填する
とともに充填後の製品の軽量化を図る。 【解決手段】 遮音性や制振性を付与するために、中空
状部材に、発泡性部品をその内表面からは離れた状態に
配置し、この発泡性部品を常圧下で加熱して、発泡性部
品を発泡し前記内表面に接着させて中空状部材内を充填
する発泡方法であって、接着性樹脂、発泡剤、架橋剤、
発泡促進剤及び重合性モノマーを含んだ高発泡性組成物
を調製する工程と、この高発泡性組成物を発泡性を維持
した状態で溶融して、充填しようとする中空状部材の形
状にほぼ対応した発泡性部品を成形する工程を備える。
とともに充填後の製品の軽量化を図る。 【解決手段】 遮音性や制振性を付与するために、中空
状部材に、発泡性部品をその内表面からは離れた状態に
配置し、この発泡性部品を常圧下で加熱して、発泡性部
品を発泡し前記内表面に接着させて中空状部材内を充填
する発泡方法であって、接着性樹脂、発泡剤、架橋剤、
発泡促進剤及び重合性モノマーを含んだ高発泡性組成物
を調製する工程と、この高発泡性組成物を発泡性を維持
した状態で溶融して、充填しようとする中空状部材の形
状にほぼ対応した発泡性部品を成形する工程を備える。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、発泡率が10倍以上
の接着性発泡性部品の発泡方法に関し、詳しくは、中空
体内部に加熱発泡とともに充填して接着される発泡性部
品の発泡方法に関する。
の接着性発泡性部品の発泡方法に関し、詳しくは、中空
体内部に加熱発泡とともに充填して接着される発泡性部
品の発泡方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、接着性を有する発泡性部品
は、自動車における遮音あるいは振動の防止を目的とし
て、自動車等の中空状部品内を充填するために用いられ
ていた。具体的には、所定の形状に成形した発泡性部品
を自動車のピラー内に取り付け、発泡とともに充填し、
接着して、ピラーと一体化することが行われていた。
は、自動車における遮音あるいは振動の防止を目的とし
て、自動車等の中空状部品内を充填するために用いられ
ていた。具体的には、所定の形状に成形した発泡性部品
を自動車のピラー内に取り付け、発泡とともに充填し、
接着して、ピラーと一体化することが行われていた。
【0003】このような発泡性部品を用いることによ
り、中空状部品の形状に係わらず、現場発泡により、遮
音あるいは制振等が可能となり、遮音性や制振性の向上
の他、工程の簡略化が図ることができるというメリット
があった。かかる充填材が、遮音性等を発揮する一方に
おいて、自動車等に広く要求される性質として製品の軽
量化がある。このため、できるだけ、発泡率の高い発泡
性部品が要望されている。
り、中空状部品の形状に係わらず、現場発泡により、遮
音あるいは制振等が可能となり、遮音性や制振性の向上
の他、工程の簡略化が図ることができるというメリット
があった。かかる充填材が、遮音性等を発揮する一方に
おいて、自動車等に広く要求される性質として製品の軽
量化がある。このため、できるだけ、発泡率の高い発泡
性部品が要望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来よ
りある接着性を有する発泡性部品の発泡率は8倍程度で
あり、かかる発泡率では、要請される軽量化に限界があ
り、また材料コスト低減の面からも不十分であった。さ
らに、低発泡率であることは、3次元的に均一な発泡が
困難であることが多く、加熱むらや部品の厚みの差によ
り、完全に中空部を充填できず、空隙を残す場合もあっ
た。特に、中空部における樹脂量が相対的に多くなるた
め、細かい部分にまで、発泡体を充填することが困難で
あった。加えて、低発泡率であるため、発泡後の収縮に
よって、中空状部内に空隙を生じさせる場合もあった。
このように、低発泡率の発泡性部品では、現場発泡の際
の制御の困難性のため、確実に制振性や遮音性を付与す
ることは困難であった。さらに、かかる発泡性部品は、
内表面から離れた状態で中空部に保持されるが、中空部
の容積に対して、比較的大きな発泡性部品では、取り付
け保持が困難な場合も多く、また、発泡により保持が不
十分となり、内表面に接触してしまい異形発泡してしま
うこともあった。この結果、中空部に空隙を残す場合も
あった
りある接着性を有する発泡性部品の発泡率は8倍程度で
あり、かかる発泡率では、要請される軽量化に限界があ
り、また材料コスト低減の面からも不十分であった。さ
らに、低発泡率であることは、3次元的に均一な発泡が
困難であることが多く、加熱むらや部品の厚みの差によ
り、完全に中空部を充填できず、空隙を残す場合もあっ
た。特に、中空部における樹脂量が相対的に多くなるた
め、細かい部分にまで、発泡体を充填することが困難で
あった。加えて、低発泡率であるため、発泡後の収縮に
よって、中空状部内に空隙を生じさせる場合もあった。
このように、低発泡率の発泡性部品では、現場発泡の際
の制御の困難性のため、確実に制振性や遮音性を付与す
ることは困難であった。さらに、かかる発泡性部品は、
内表面から離れた状態で中空部に保持されるが、中空部
の容積に対して、比較的大きな発泡性部品では、取り付
け保持が困難な場合も多く、また、発泡により保持が不
十分となり、内表面に接触してしまい異形発泡してしま
うこともあった。この結果、中空部に空隙を残す場合も
あった
【0005】そこで、本発明は、中空状部材を加熱発泡
により確実に充填するとともに充填後の製品の軽量化を
図ることのできる発泡方法を提供することを目的とす
る。
により確実に充填するとともに充填後の製品の軽量化を
図ることのできる発泡方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記した課
題を解決するため、以下の発明を完成した。すなわち、
請求項1に記載の発明は、遮音性や制振性を付与するた
めに、中空状部材に、発泡性部品をその内表面からは離
れた状態に配置し、この発泡性部品を常圧下で加熱し、
発泡性部品を発泡し前記内表面に接着させて中空状部材
内を充填する発泡方法であって、接着性樹脂、発泡剤、
架橋剤、発泡促進剤及び重合性モノマーを含んだ高発泡
性組成物を調製する工程と、この高発泡性組成物を発泡
性を維持した状態で溶融して、充填しようとする中空状
部材の形状にほぼ対応した発泡性部品を成形する工程、
を備えたことを特徴とする発泡方法である。本発明の好
ましい態様としては、前記発泡性部品は、充填しようと
する中空状部材の中空部の容積の1/10から1/30
の範囲で成形されている。また、本発明の好ましい態様
としては、前記接着性樹脂は、エチレンとメチルアクリ
レートとの共重合体又はエチレンとエチルアクリレート
との共重合体、又は、これらのいずれかの共重合体と低
密度ポリエチレンとの重合体ブレンドである。さらに、
本発明の好ましい態様としては、前記重合性モノマーと
して、不飽和3官能基を有するトリアリルシアヌレー
ト、トリアリルイソシアヌレート、及びトリメチロール
プロパントリメタクリレートのうち、1以上の成分を選
択し、かつ用いる重合性モノマーの総量は、前記接着性
樹脂100重量部に対して0.2〜5.0重量部であ
る。さらに、本発明の好ましい態様としては、前記接着
性樹脂は、エチレンとブチルアクリレートとの共重合
体、又は、この共重合体と低密度ポリエチレン樹脂との
重合体ブレンドである。
題を解決するため、以下の発明を完成した。すなわち、
請求項1に記載の発明は、遮音性や制振性を付与するた
めに、中空状部材に、発泡性部品をその内表面からは離
れた状態に配置し、この発泡性部品を常圧下で加熱し、
発泡性部品を発泡し前記内表面に接着させて中空状部材
内を充填する発泡方法であって、接着性樹脂、発泡剤、
架橋剤、発泡促進剤及び重合性モノマーを含んだ高発泡
性組成物を調製する工程と、この高発泡性組成物を発泡
性を維持した状態で溶融して、充填しようとする中空状
部材の形状にほぼ対応した発泡性部品を成形する工程、
を備えたことを特徴とする発泡方法である。本発明の好
ましい態様としては、前記発泡性部品は、充填しようと
する中空状部材の中空部の容積の1/10から1/30
の範囲で成形されている。また、本発明の好ましい態様
としては、前記接着性樹脂は、エチレンとメチルアクリ
レートとの共重合体又はエチレンとエチルアクリレート
との共重合体、又は、これらのいずれかの共重合体と低
密度ポリエチレンとの重合体ブレンドである。さらに、
本発明の好ましい態様としては、前記重合性モノマーと
して、不飽和3官能基を有するトリアリルシアヌレー
ト、トリアリルイソシアヌレート、及びトリメチロール
プロパントリメタクリレートのうち、1以上の成分を選
択し、かつ用いる重合性モノマーの総量は、前記接着性
樹脂100重量部に対して0.2〜5.0重量部であ
る。さらに、本発明の好ましい態様としては、前記接着
性樹脂は、エチレンとブチルアクリレートとの共重合
体、又は、この共重合体と低密度ポリエチレン樹脂との
重合体ブレンドである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明
は、接着性樹脂に対して、発泡剤、架橋剤、発泡促進
剤、及び重合性モノマーを含んでなる成形物(発泡性部
品)を、加熱して、10倍以上に発泡する接着性発泡体
を得ることができるものである。また、本発明は、自動
車等の車両のピラーやドア部の中空部等、その他、広く
遮音や制振を必要とする部材に適用することができる。
かかる接着性樹脂としては、エチレンと炭素数1〜5の
アルコールのアクリル酸エステルとのポリマーを主体と
することが好ましい。また、接着性樹脂には、このよう
なポリマーを少なくとも50重量%以上含むことが好ま
しい。特に、このようなポリマーが接着性樹脂の実質的
に全部を構成し、このポリマーのMI(メルトインデッ
クス)が、0.2〜2であり、好ましくは、1までであ
り、また、ポリマーにおけるエステル誘導単位が12〜
18重量%であることが好ましい。例えば、接着性樹脂
の主体となるポリマーとして、エチレンとメチルアクリ
レートの共重合体(以下、単にEMAという。)、ある
いはエチレンとエチルアクリレートの共重合体(以下、
単にEEAという。)、あるいは、エチレンとブチルア
クリレートとの共重合体(以下、単にEBAという。)
がより好ましいものとして挙げることができる。EMA
あるいはEEAは、高温での発泡性と接着性を付与する
ものとして好ましい。また、接着性樹脂には、このよう
なポリマー(特に、EMA,EEA、EBA)と低密度
ポリエチレン(以下、単にLDPEという。)の重合体
ブレンドを好ましく用いることができる。なお、LDP
Eを混合する場合には、接着性を確保する観点から上記
のいずれかの共重合体を接着性樹脂全体の50重量%以
上とするのが好ましい。
は、接着性樹脂に対して、発泡剤、架橋剤、発泡促進
剤、及び重合性モノマーを含んでなる成形物(発泡性部
品)を、加熱して、10倍以上に発泡する接着性発泡体
を得ることができるものである。また、本発明は、自動
車等の車両のピラーやドア部の中空部等、その他、広く
遮音や制振を必要とする部材に適用することができる。
かかる接着性樹脂としては、エチレンと炭素数1〜5の
アルコールのアクリル酸エステルとのポリマーを主体と
することが好ましい。また、接着性樹脂には、このよう
なポリマーを少なくとも50重量%以上含むことが好ま
しい。特に、このようなポリマーが接着性樹脂の実質的
に全部を構成し、このポリマーのMI(メルトインデッ
クス)が、0.2〜2であり、好ましくは、1までであ
り、また、ポリマーにおけるエステル誘導単位が12〜
18重量%であることが好ましい。例えば、接着性樹脂
の主体となるポリマーとして、エチレンとメチルアクリ
レートの共重合体(以下、単にEMAという。)、ある
いはエチレンとエチルアクリレートの共重合体(以下、
単にEEAという。)、あるいは、エチレンとブチルア
クリレートとの共重合体(以下、単にEBAという。)
がより好ましいものとして挙げることができる。EMA
あるいはEEAは、高温での発泡性と接着性を付与する
ものとして好ましい。また、接着性樹脂には、このよう
なポリマー(特に、EMA,EEA、EBA)と低密度
ポリエチレン(以下、単にLDPEという。)の重合体
ブレンドを好ましく用いることができる。なお、LDP
Eを混合する場合には、接着性を確保する観点から上記
のいずれかの共重合体を接着性樹脂全体の50重量%以
上とするのが好ましい。
【0008】本発明に使用する発泡剤は、アゾジカーボ
ンアミド(以下、単にADCAという。)、オキシビス
(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジニトロソペンタ
メチレンテトラミン等を単独に、あるいは2種を混合し
て用いることができる。また、架橋剤としては、ジクミ
ールパーオキサイド(DCP)、1,3−ビス−(t−
ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン等を単独に、
あるいは併用することができる。発泡促進剤としては、
ステアリン酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、又は
ステアリン酸等を使用できる。
ンアミド(以下、単にADCAという。)、オキシビス
(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジニトロソペンタ
メチレンテトラミン等を単独に、あるいは2種を混合し
て用いることができる。また、架橋剤としては、ジクミ
ールパーオキサイド(DCP)、1,3−ビス−(t−
ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン等を単独に、
あるいは併用することができる。発泡促進剤としては、
ステアリン酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、又は
ステアリン酸等を使用できる。
【0009】重合性モノマーとしては、トリアリルシア
ヌレート(以下、単に、TACという。)、トリアリル
イソシアヌレート(以下、単にTAICという。)、ト
リメチロールプロパントリメタクリレート(以下、単に
TMPという。)を単独であるいは併用することが好ま
しい。これらは、いずれも不飽和3官能基を有し、架橋
を均一に行わしめ、中空部の細部までの充填が可能とす
る。かかる重合性モノマーの配合量は、好ましくは、接
着性樹脂100重量部に対して0.2〜5.0重量部で
あり、かかる重合性モノマーの活性化作用を十分に発揮
するためにはは、0.3〜3.0重量部がさらに好まし
い。
ヌレート(以下、単に、TACという。)、トリアリル
イソシアヌレート(以下、単にTAICという。)、ト
リメチロールプロパントリメタクリレート(以下、単に
TMPという。)を単独であるいは併用することが好ま
しい。これらは、いずれも不飽和3官能基を有し、架橋
を均一に行わしめ、中空部の細部までの充填が可能とす
る。かかる重合性モノマーの配合量は、好ましくは、接
着性樹脂100重量部に対して0.2〜5.0重量部で
あり、かかる重合性モノマーの活性化作用を十分に発揮
するためにはは、0.3〜3.0重量部がさらに好まし
い。
【0010】また、発泡性部品の発泡率を10〜30倍
として、発泡性部品を充填しようとする容積に対して1
/10〜1/30に成形することにより、材料の低減及
び軽量化を図ることができるとともに、中空部の充填を
確実に行うことができ、中空部を均一に、かつ樹脂量が
少ないことから細部にまで発泡充填することができる。
さらに、小型化された発泡性部品は、中空部への保持及
び発泡時における保持が確保するのが容易であり、異形
発泡を防止できる。加えて、高発泡率であるため、セッ
ト位置の自由度も大きくなる。なお、中空部の遮断を確
保するために、発泡性部品の発泡率は、好ましくは10
倍から25倍の範囲である。
として、発泡性部品を充填しようとする容積に対して1
/10〜1/30に成形することにより、材料の低減及
び軽量化を図ることができるとともに、中空部の充填を
確実に行うことができ、中空部を均一に、かつ樹脂量が
少ないことから細部にまで発泡充填することができる。
さらに、小型化された発泡性部品は、中空部への保持及
び発泡時における保持が確保するのが容易であり、異形
発泡を防止できる。加えて、高発泡率であるため、セッ
ト位置の自由度も大きくなる。なお、中空部の遮断を確
保するために、発泡性部品の発泡率は、好ましくは10
倍から25倍の範囲である。
【0011】発泡性部品を中空状部材に取り付けた後に
おける加熱処理の温度条件は、高発泡性組成物の組成
や、得ようとする発泡率によって異なる。また、この加
熱処理工程は、発泡のために特別に設けることもできる
が、他の加熱処理工程において併せて行うこともでき
る。尚、この場合は、該他の加熱処理工程における温度
条件で確実に充填できるように組成物の配合を設定す
る。
おける加熱処理の温度条件は、高発泡性組成物の組成
や、得ようとする発泡率によって異なる。また、この加
熱処理工程は、発泡のために特別に設けることもできる
が、他の加熱処理工程において併せて行うこともでき
る。尚、この場合は、該他の加熱処理工程における温度
条件で確実に充填できるように組成物の配合を設定す
る。
【0012】また、発泡性部品を成形する場合には、発
泡や硬化が起こらないような安定した状態で行う必要が
ある。このためには、発泡温度、組成物の配合等を考慮
し、十分な溶融混練と組成物の安定性が確保される条件
を設定する。
泡や硬化が起こらないような安定した状態で行う必要が
ある。このためには、発泡温度、組成物の配合等を考慮
し、十分な溶融混練と組成物の安定性が確保される条件
を設定する。
【0013】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、発泡性
が維持された状態で成形された部品は、中空状部材内で
高倍率で発泡され、中空部内を確実にかつ細部にまで充
填することができる。したがって、中空状部材に確実に
遮音性や制振性を付与するとともに、部材の軽量化を図
ることができる。請求項2に記載の発明によれば、中空
状部材内に配置する部品の小型化により、低コスト化及
び軽量化を図ることができるとともに、中空部における
保持を容易かつ確実に行いうるため、異形発泡を防止し
て、確実に充填が可能となる。また、作業能率の効率化
や発泡性部品の中空部に配置位置の自由度も向上され
る。請求項3に記載の発明によれば、かかる接着性樹脂
を用いることにより、良好な発泡性と接着性を得ること
ができ、また、臭気の発生の問題もなく、現場発泡に適
した発泡方法を提供することができる。請求項4に記載
の発明によれば、かかる重合性モノマーを用いることに
より、発泡の不均一を低減し、中空状部材内における発
泡性部品の加熱の不均一さによらず、安定した発泡を確
保することができる。請求項5に記載の発明によれば、
かかる接着性樹脂を用いることにより、良好な発泡性と
接着性とを得ることができ、また、臭気の発生の問題も
なく、現場発泡に適した発泡方法を提供することができ
る。
が維持された状態で成形された部品は、中空状部材内で
高倍率で発泡され、中空部内を確実にかつ細部にまで充
填することができる。したがって、中空状部材に確実に
遮音性や制振性を付与するとともに、部材の軽量化を図
ることができる。請求項2に記載の発明によれば、中空
状部材内に配置する部品の小型化により、低コスト化及
び軽量化を図ることができるとともに、中空部における
保持を容易かつ確実に行いうるため、異形発泡を防止し
て、確実に充填が可能となる。また、作業能率の効率化
や発泡性部品の中空部に配置位置の自由度も向上され
る。請求項3に記載の発明によれば、かかる接着性樹脂
を用いることにより、良好な発泡性と接着性を得ること
ができ、また、臭気の発生の問題もなく、現場発泡に適
した発泡方法を提供することができる。請求項4に記載
の発明によれば、かかる重合性モノマーを用いることに
より、発泡の不均一を低減し、中空状部材内における発
泡性部品の加熱の不均一さによらず、安定した発泡を確
保することができる。請求項5に記載の発明によれば、
かかる接着性樹脂を用いることにより、良好な発泡性と
接着性とを得ることができ、また、臭気の発生の問題も
なく、現場発泡に適した発泡方法を提供することができ
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例について説
明する。 (実施例1)本実施例は、以下の組成の高発泡組成物を
調製し、溶融して成形後、中空状部材内にセットして、
発泡させるものである、 高発泡性組成物の組成(単位:重量部) 接着性樹脂 EMA 100 発泡剤 ADCA 15 架橋剤 DCP 0.8 発泡促進剤 酸化亜鉛 0.3 重合性モノマー TAC 1.0 流動パラフィン 1.0 上記組成に基づいて配合された各成分を、ミキサーによ
りドライブレンドして、均一な混合状態の高発泡性組成
物を得た。
明する。 (実施例1)本実施例は、以下の組成の高発泡組成物を
調製し、溶融して成形後、中空状部材内にセットして、
発泡させるものである、 高発泡性組成物の組成(単位:重量部) 接着性樹脂 EMA 100 発泡剤 ADCA 15 架橋剤 DCP 0.8 発泡促進剤 酸化亜鉛 0.3 重合性モノマー TAC 1.0 流動パラフィン 1.0 上記組成に基づいて配合された各成分を、ミキサーによ
りドライブレンドして、均一な混合状態の高発泡性組成
物を得た。
【0015】次に、この高発泡性組成物を、押し出し機
において、組成物の温度を、100〜120℃の範囲に
維持して、溶融混練してペレット状に押し出し、カット
した。なお、100℃以上としたのは、押し出し機にお
ける組成物の流動性を確保するためであり、120℃以
下としたのは、組成物の粘度が下がり過ぎると、均一な
溶融混練が困難になること及び配合した架橋剤や発泡剤
の分解や活性化を防止するためである。
において、組成物の温度を、100〜120℃の範囲に
維持して、溶融混練してペレット状に押し出し、カット
した。なお、100℃以上としたのは、押し出し機にお
ける組成物の流動性を確保するためであり、120℃以
下としたのは、組成物の粘度が下がり過ぎると、均一な
溶融混練が困難になること及び配合した架橋剤や発泡剤
の分解や活性化を防止するためである。
【0016】次に、ペレット状にした組成物を、射出成
形機により、充填しようとする中空状部材の中空部の形
状に対応した略3角形状の発泡性部品を成形した。この
場合、この発泡性部品の体積は、中空部の容積の約1/
14であった。この射出成形工程においても、上記のよ
うに組成物の架橋や発泡を抑制するべく、温度及び時間
が調整される。
形機により、充填しようとする中空状部材の中空部の形
状に対応した略3角形状の発泡性部品を成形した。この
場合、この発泡性部品の体積は、中空部の容積の約1/
14であった。この射出成形工程においても、上記のよ
うに組成物の架橋や発泡を抑制するべく、温度及び時間
が調整される。
【0017】そして、この発泡性部品を中空状部材の内
表面から離れた部位に配置し、この中空状部材を170
℃のオーブンで20分間加熱した。その後、中空状部材
をオーブンから取り出し、放冷した。
表面から離れた部位に配置し、この中空状部材を170
℃のオーブンで20分間加熱した。その後、中空状部材
をオーブンから取り出し、放冷した。
【0018】得られた中空状部材の中空部は、細かい独
立気泡型の発泡体により、部材内部の隅々にまで充填さ
れ、かつ接着され、中空状部材との一体性及び中空部の
遮断性が確保されていた。
立気泡型の発泡体により、部材内部の隅々にまで充填さ
れ、かつ接着され、中空状部材との一体性及び中空部の
遮断性が確保されていた。
【0019】(実施例2)本実施例では、高発泡性組成
物を、以下の組成に基づいて調製した。 高発泡組成物の組成(単位:重量部) 接着性樹脂 EMA 60 LDPE 40 発泡剤 ADCA 23 架橋剤 DCP 0.8 発泡促進剤 ステアリン酸亜鉛 0.2 重合性モノマー TMP 2.0 流動パラフィン 1.0 上記組成に基づいて配合された各成分を、ミキサーによ
りドライブレンドして、均一な混合状態の高発泡性組成
物を得た。なお、本実施例におけるEMAは、実施例1
と同様のものである。
物を、以下の組成に基づいて調製した。 高発泡組成物の組成(単位:重量部) 接着性樹脂 EMA 60 LDPE 40 発泡剤 ADCA 23 架橋剤 DCP 0.8 発泡促進剤 ステアリン酸亜鉛 0.2 重合性モノマー TMP 2.0 流動パラフィン 1.0 上記組成に基づいて配合された各成分を、ミキサーによ
りドライブレンドして、均一な混合状態の高発泡性組成
物を得た。なお、本実施例におけるEMAは、実施例1
と同様のものである。
【0020】次に、この高発泡性組成物を、押し出し機
において、組成物の温度を、100〜120℃の範囲に
維持して、溶融混練して、幅300mm、厚み4mmの
連続シートを作成した。なお、温度範囲については、実
施例1と同様の理由からこの範囲とした。
において、組成物の温度を、100〜120℃の範囲に
維持して、溶融混練して、幅300mm、厚み4mmの
連続シートを作成した。なお、温度範囲については、実
施例1と同様の理由からこの範囲とした。
【0021】次に、シート状にした組成物を、打ち抜き
機により打ち抜いて充填しようとする中空状部材の中空
部の形状に対応した凹凸のある発泡性部品に成形した。
この発泡性部品の体積は、中空部の容積の約1/25で
あった。
機により打ち抜いて充填しようとする中空状部材の中空
部の形状に対応した凹凸のある発泡性部品に成形した。
この発泡性部品の体積は、中空部の容積の約1/25で
あった。
【0022】そして、この発泡性部品を中空状部材の内
表面から離れた部位に配置セットし、この中空状部材を
160℃のオーブンで30分間加熱した。その後、中空
状部材をオーブンから取り出し、放冷した。
表面から離れた部位に配置セットし、この中空状部材を
160℃のオーブンで30分間加熱した。その後、中空
状部材をオーブンから取り出し、放冷した。
【0023】得られた中空状部材の中空部は、細かい独
立気泡型の発泡体により、部材内部の隅々にまで充填さ
れ、かつ接着され、中空状部材との一体性及び中空部の
遮断性が確保されていた。
立気泡型の発泡体により、部材内部の隅々にまで充填さ
れ、かつ接着され、中空状部材との一体性及び中空部の
遮断性が確保されていた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23:04
Claims (5)
- 【請求項1】 遮音性や制振性を付与するために、中空
状部材に、発泡性部品をその内表面からは離れた状態に
配置し、この発泡性部品を常圧下で加熱し、発泡性部品
を発泡し前記内表面に接着させて中空状部材内を充填す
る発泡方法であって、 接着性樹脂、発泡剤、架橋剤、発泡促進剤及び重合性モ
ノマーを含んだ高発泡性組成物を調製する工程と、 この高発泡性組成物を発泡性を維持した状態で溶融し
て、充填しようとする中空状部材の形状にほぼ対応した
発泡性部品を成形する工程、とを備えたことを特徴とす
る発泡方法。 - 【請求項2】 前記発泡性部品は、充填しようとする中
空状部材の中空部の容積の1/10から1/30の範囲
で成形されていることを特徴とする請求項1に記載の発
泡方法。 - 【請求項3】 前記接着性樹脂は、エチレンとメチルア
クリレートとの共重合体又はエチレンとエチルアクリレ
ートとの共重合体、又は、これらのいずれかの共重合体
と低密度ポリエチレンとの重合体ブレンドであることを
特徴とする請求項1又は2に記載の発泡方法。 - 【請求項4】 前記重合性モノマーとして、不飽和3官
能基を有するトリアリルシアヌレート、トリアリルイソ
シアヌレート、及びトリメチロールプロパントリメタク
リレートのうち、1以上の成分を選択し、かつ用いる重
合性モノマーの総量は、前記接着性樹脂100重量部に
対して0.2〜5.0重量部であることを特徴とする請
求項1〜3に記載の発泡方法。 - 【請求項5】 前記接着性樹脂は、エチレンとブチルア
クリレートとの共重合体、又は、この共重合体と低密度
ポリエチレン樹脂との重合体ブレンドであることを特徴
とする請求項1、2又は4に記載の発泡方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7280754A JPH08207071A (ja) | 1994-10-27 | 1995-10-27 | 発泡方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-263911 | 1994-10-27 | ||
JP26391194 | 1994-10-27 | ||
JP7280754A JPH08207071A (ja) | 1994-10-27 | 1995-10-27 | 発泡方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08207071A true JPH08207071A (ja) | 1996-08-13 |
Family
ID=26546259
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7280754A Pending JPH08207071A (ja) | 1994-10-27 | 1995-10-27 | 発泡方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08207071A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007314755A (ja) * | 2006-04-24 | 2007-12-06 | Nitto Denko Corp | 発泡充填用組成物、発泡充填部材および充填用発泡体 |
JP2009513393A (ja) * | 2005-10-25 | 2009-04-02 | ゼフィロス インコーポレイテッド | 成形された膨張可能な材料 |
JP2009532571A (ja) * | 2006-04-06 | 2009-09-10 | ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド | 接着性改良発泡性ポリオレフィン組成物および接着性改良ポリオレフィン発泡体を含む遮音・防振車両部品 |
US10457840B2 (en) | 2010-09-30 | 2019-10-29 | Zephyros, Inc. | Foamed adhesive |
-
1995
- 1995-10-27 JP JP7280754A patent/JPH08207071A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009513393A (ja) * | 2005-10-25 | 2009-04-02 | ゼフィロス インコーポレイテッド | 成形された膨張可能な材料 |
JP2013116636A (ja) * | 2005-10-25 | 2013-06-13 | Zephyros Inc | 成形された膨張可能な材料 |
US8771564B2 (en) | 2005-10-25 | 2014-07-08 | Zephyros, Inc. | Shaped expandable material |
JP2009532571A (ja) * | 2006-04-06 | 2009-09-10 | ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド | 接着性改良発泡性ポリオレフィン組成物および接着性改良ポリオレフィン発泡体を含む遮音・防振車両部品 |
JP2009532570A (ja) * | 2006-04-06 | 2009-09-10 | ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド | 発泡性ポリオレフィン組成物およびポリオレフィン発泡体を含む遮音・防振車両部品 |
JP2007314755A (ja) * | 2006-04-24 | 2007-12-06 | Nitto Denko Corp | 発泡充填用組成物、発泡充填部材および充填用発泡体 |
US10457840B2 (en) | 2010-09-30 | 2019-10-29 | Zephyros, Inc. | Foamed adhesive |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041026 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050308 |