JPH08206594A - アルミニウム含有金属材料の親水性化処理方法 - Google Patents

アルミニウム含有金属材料の親水性化処理方法

Info

Publication number
JPH08206594A
JPH08206594A JP29418195A JP29418195A JPH08206594A JP H08206594 A JPH08206594 A JP H08206594A JP 29418195 A JP29418195 A JP 29418195A JP 29418195 A JP29418195 A JP 29418195A JP H08206594 A JPH08206594 A JP H08206594A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum
film
water
hydrophilic
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP29418195A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2564478B2 (ja
Inventor
Ryosuke Sako
良輔 迫
Rikuo Ogino
陸雄 荻野
Izuki Kanazawa
泉樹 金沢
Akira Nishihara
瑛 西原
Hiroshi Okita
宏 置田
Yoshinori Sakamoto
義則 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Parkerizing Co Ltd
Original Assignee
Nihon Parkerizing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Parkerizing Co Ltd filed Critical Nihon Parkerizing Co Ltd
Priority to JP7294181A priority Critical patent/JP2564478B2/ja
Publication of JPH08206594A publication Critical patent/JPH08206594A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2564478B2 publication Critical patent/JP2564478B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 Al含有金属材料上に、親水性が高くかつ耐
久性、耐食性に優れた皮膜層を形成する。 【解決手段】 一般式CH2 =CR1 −CO−NR2
3 (R1 =H又はCH3基、R2 ,R3 =H,C1-4
ルキル、ベンジル又はC2-3 アルカノール基)のモノマ
ーと、カチオン性不飽和化合物およびアニオン性不飽和
化合物との両イオン性コポリマー、又は前記一般式のモ
ノマーのホモ、又はコポリマーの両イオン性化物を含む
水溶液をAl含有金属材料表面に塗布し、その上に水ガ
ラス水溶液を塗布・乾燥して、親水性皮膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム含有
金属材料、すなわちアルミニウムもしくはアルミニウム
合金材料の表面を親水性化処理する方法に関するもので
あり、さらに詳しく述べるならばアルミニウム含有金属
製熱交換器の放熱部および冷却部を構成するフインの表
面を親水化処理する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、アルミニウム含有金属材料より構
成される熱交換器のフイン等において、白錆防止を目的
とした表面処理として陽極酸化皮膜、ベーマイト皮膜、
並に樹脂皮膜処理などが行われているが、これらの処理
により形成される皮膜表面は水濡れ性がほとんどなく、
むしろ撥水性がある。又、白錆防止のためクロメート化
成皮膜処理なども行なわれている。クロメート化成皮膜
は皮膜形成初期には多少の水濡れ性があるが、クロメー
ト処理だけでは十分な親水性は得られない。またクロメ
ート化成皮膜は特に加温乾燥条件下における経時によっ
て、親水性面から疎水性面に変化する傾向があるので熱
交換器のフインの皮膜としては問題がある。
【0003】一方熱交換器の多くは、放熱あるいは冷却
効果を向上させるために放熱部および冷却部の面積が出
来る限り大きくなる様に設計されているため、フインの
間隔が極めてせまい。このため、冷却用として用いる場
合、大気中の水分が熱交換器表面、特にフイン間隙に凝
縮する。このようにして凝縮した水は、フイン表面が疎
水性面である程水滴になり易く、且つフイン間隙で目詰
りを起して通風抵抗が増加し、熱交換率を低下させる。
又、フイン間隙に溜った水滴は熱交換器の送風機によっ
て飛散し易くなり、熱交換器の下部に設置した水滴受皿
で受けきれず、熱交換器の近傍を水で汚す。
【0004】従って、水滴がフイン間隙に残り水滴によ
る目詰りを起させない様にするため、アルミニウム表面
に親水性を与え、水濡れ性を向上させる処理が提案され
ている。特に、水ガラス等の珪酸塩でフインを処理する
方法は、水濡性、耐熱性が高く、価格も安いところか
ら、多くの方法が提案されている。珪酸塩等の無機化合
物と有機化合物の使用方法の観点から従来の方法を整理
すると、次の四つの層構成方法に分けられる。
【0005】そのひとつの方法(イ)は、化成処理した
アルミニウム表面に直接珪酸塩水溶液を塗布し、乾燥す
る方法である。この方法としては、例えば、特開昭50
−38645号公報がある。
【0006】次の方法(ロ)として特開昭60−221
582号公報は、アルミニウム板上にケイ酸塩、ベーマ
イト等より構成される親水性無機皮膜層を形成し、その
上に重合度が50以上の親水性有機高分子皮膜を形成し
たフイン材を開示している。
【0007】別法(ハ)として、アルミニウム表面に予
め有機高分子皮膜を形成後、この上に珪酸塩溶液を塗布
し、乾燥する方法等が提案されている。この方法は例え
ば、特開昭56−205596号公報に記載のものがあ
る。この公報に開示されたフイン材は、アルミニウム板
上に有機高分子樹脂耐食皮膜を形成し、その上にシリカ
ゾル、ケイ酸、水ガラスなどのケイ酸塩より構成される
親水性皮膜を形成したものである。
【0008】他の別法(ニ)として有機高分子化合物と
無機珪酸塩の混合物をアルミニウム表面に塗布する提案
がされている。この提案は例えば次の公開公報に見られ
る。特開昭61−8598号公報は、スチレンマレイン
酸共重合体、ポリアクリルアミド、ブチレンマレイン酸
共重合体、ポリアクリル酸あるいはこれらの塩と、xM
2 O・ySiO2 (M=Li,Na,K,y/x≧2)
で示されるケイ酸塩化合物との混合物を被覆層とするフ
イン材を開示している。特開昭60−101156号公
報は、アルカリケイ酸塩とカルボニル基を含む化合物
(アルデヒド類、エステル類、アミド類など)を含むア
ルミニウムの親水性皮膜形成剤を開示している。
【0009】次に、アルミニウムの親水性処理に有機化
合物を用いる従来技術のうち、特開昭59−20559
6号は有機溶剤を使用する方法に関する。すなわち、同
公報に示された有機化合物は、アクリル系樹脂、エポキ
シ系樹脂、ウレタン系樹脂、たとえばポリ塩化ビニル−
酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなビ
ニル系樹脂、スチロール系樹脂、フエノール系樹脂、フ
ッ素系樹脂、ケイ素系樹脂、ジアリルフタレート系樹
脂、ポリカーボネイト系樹脂、ポリアミド系樹脂、アル
キッド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ユリアメラミン系
樹脂、ポリアセタール系樹脂および繊維素系樹脂などで
あり、これらは有機溶剤を使用して塗布されることが多
い。一方、前掲特開昭60−101156号公報に記載
されたアルミニウムの親水性処理剤に含有されるカルボ
ニル基を有する低分子有機化合物(例えばグリオキザー
ル)および水溶性有機高分子化合物(例えばアクリルア
ミドとアクリル酸の共重合体)は水に希釈されてアルミ
ニウム上に塗布されそして加熱乾燥される。
【0010】さらに、有機化合物としてポリアクリルア
ミドを親水性処理に使用する従来技術について検討する
と、特開昭60−101156号公報、特開昭61−8
598号公報に示されているように、ポリアクリルアミ
ドを親水性処理剤として用いることは公知であるが、水
溶液中濃度が低い場合には均一に混合しているが、乾燥
段階等で濃度が上昇するに従ってアルカリ珪酸塩層とポ
リマー層が相分離を起すために、性能の再現性に屡々バ
ラツキを生じる欠点がある。
【0011】特開昭60−221582号公報の方法で
は、ポリアクリルアミドを親水性有機皮膜形成剤とし
て、親水性無機皮膜層上に形成し、重合度を適宜調整し
た親水性有機高分子皮膜層により、加工時のプレス油の
溶剤脱脂を容易にするとともに、親水性無機皮膜上に脱
脂後残存した親水性有機高分子層により無機親水性皮膜
のピンホールを埋めることが提案されている。なお、同
公報ではポリアクリルアミドはジルコニウム、チタニウ
ム等の化合物よりなる架橋剤により、親水基がすべて架
橋されない範囲で架橋される。上記公報のフイン材が、
熱交換器用部材として溶剤脱脂された後に最終的に親水
性皮膜として残るのは珪酸塩処理やベーマイト処理によ
って生成した最下層の無機親水性皮膜層である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の親水性処理
層構成方法(イ)(化成処理したアルミニウムに直接珪
酸塩水溶液塗布)により形成される皮膜は、親水性皮膜
ではあるが耐食性皮膜ではないため、皮膜形成によりか
えって、耐食性が低下し、白錆発生傾向が高まるなどの
欠点があった。
【0013】前記従来の親水性処理層構成方法(ロ)
(無機皮膜形成後、有機高分子皮膜形成)では、親水性
皮膜の主体はベーマイト、珪酸塩等の無機皮膜であっ
て、有機皮膜は、上記無機皮膜がプレス油で汚染され撥
水性となるのを防ぐのが主目的で、この目的を果して後
は、プレス油と共に脱脂工程で除去されるために、耐食
性は勿論親水性も不充分なものであった。
【0014】前記従来の親水性処理層構成方法(ハ)
(有機高分子皮膜形成後、珪酸塩皮膜形成)では、耐食
性と初期の親水性は充分であるが、上層の珪酸塩が凝縮
水で流去され易いため、親水持続性が悪いという欠点が
あった。
【0015】前記従来の親水性処理層構成方法(ニ)
(有機高分子と珪酸塩の混合物塗布)でアルミニウム上
に形成される皮膜に含まれる珪酸塩が親水性であるた
め、この方法で処理されたフインはアルミニウムの白錆
発生を促進する傾向がある。また、アルミニウム含有金
属材料上に混合物を塗布し、乾燥する段階で珪酸塩と有
機高分子が相分離するため製造条件による性能のばらつ
きが大きく、フインの親水性は不十分になる場合が多
い。
【0016】そこで、本発明者らは、従来技術を種々検
討の結果、アルミニウム含有金属材料上に塗布する有機
高分子皮膜についてさらに検討を行なった。上記のよう
な耐水、耐食性のある有機高分子皮膜を下塗として用い
る特開昭59−205596号公報の方法は、有機溶剤
を使用することが多いため、火災や環境汚染の問題があ
ると同時に、生成した下塗り塗膜の親水性が低いために
水ガラス水溶液を上塗りとして薄く均一に塗布すること
が困難である。
【0017】よって、本発明者は有機高分子化合物の水
溶液をアルミニウムに塗布する方法を検討した。下塗り
に用いる水溶性有機化合物には、種々のものがあるが、
入手し易く安価であること、架橋剤との反応によって非
水溶化し得る基を有すること、形成した皮膜が加水分解
反応などに対して安定であると同時に、後の加工時に加
えられる外力や熱に対しても、充分な強さを保持するこ
と等の点から(メタ)アクリルアミド及びその誘導体の
ポリマーが最適である。
【0018】なお、ポリアクリルアミド等が示されてい
る特開昭60−221582号公報の方法では、フイン
材上にはポリアクリルアミドはほとんど残存しないため
に、同方法は層構成に関しては前記従来技術(イ)に該
当し、ポリアクリルアミド等の水溶性有機化合物をフイ
ンの永久的皮膜として使用する方法は示されていない。
【0019】上記のとおり種々の検討の結果、本発明者
は、層の構成として、有機高分子化合物一層のみでも充
分な耐食性と、親水性(流水耐久性も含む)を有する塗
装フインを提供すれば、前記層構成技術(イ)の欠点を
解消できるとともに、多様な層構造の親水性被覆層を実
現できるとの着想に到達した。
【0020】上記のような高い耐食性と、上塗り塗装に
対して十分な親水性を有する両イオン性共重合体層を下
塗り塗膜とし、その上に、高親水性の有機重合体皮膜を
形成させると、後加工時に使用する工具を摩耗するよう
な無機親水層、例えばシリカゲルや水ガラスが表層とし
て出ることを避けることもできる。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明に係るアルミニウ
ム含有金属の親水性化処理方法は、一般式(I):
【化2】 で表わされるモノマー(I)と、カチオン性不飽和モノ
マー(II)と、アニオン性不飽和モノマー(III)との共
重合により得られる両イオン性ポリマー(A)、及び前
記モノマー(I)のホモポリマー若しくはコポリマーの
両イオン性化後処理により得られる両イオン性ポリマー
(B)よりなる群から選ばれた少なくとも1種、ならび
にクロム、チタンおよびアルミニウムの水溶性化合物の
少なくとも1種を含む架橋剤(C)を含む水溶液をアル
ミニウム含有金属材料表面に塗布し、乾燥することを特
徴とするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】アクリルアミド(一般式(I)に
おいてR1 ,R2 ,R3 =H)のポリマーが親水性にす
ぐれていることは公知であるが、線状構造ポリマーは水
に溶解し易いため熱交換器の親水性皮膜としては不適で
ある。ところが、ポリアクリルアミドを両イオン性ポリ
マーとし、さらに、クロム、チタンおよびアルミニウム
の水溶性化合物の少なくとも1種を含む架橋剤によって
網状構造にすると、水に不溶性となり、熱交換器の皮膜
として用いることができ、皮膜としての種々のすぐれた
性質が現われることが見出された。すなわち本発明方法
により得られる非水溶化生成皮膜を流水中に置いても流
去することなく、永続耐久性のある皮膜を形成させるこ
とができる。また、この皮膜は、後加工工程で使用され
ることがある有機溶媒、例えばトリクロロエタン等に対
しても溶解することを防止する。このようなすぐれた性
質を得るためには、両イオン性ポリマー(A),(B)
と、前記水溶性クロム、チタン又はアルミニウム化合物
を含む架橋剤とを均一に混合し、架橋反応を十分に進行
させることが有効である。
【0023】さらに、後述の如く、基体となるアルミニ
ウム含有金属材料表面に耐食性を賦与することを目的と
してクロム酸、重クロム酸やその塩類等を添加する場合
にも、上記モノマー(I),(II),(III)により、生
成されるポリマーは、十分な混合安定性を有しているた
め、クロム酸によるアルミニウム含有金属材料表面の耐
食化成処理と(共)重合体塗膜形成処理とが一回の操作
で完了し、さらに両処理効果が組み合わされて、すぐれ
た表面性能が得られる。
【0024】以下、具体的に本発明を説明する。水溶性
架橋剤(C)としては、ポリマー(A),(B)と錯化
合物を形成し得るCr,TiおよびAlの水溶性化合
物、特に水溶性の高いクロム酸、重クロム酸及びその
塩、ジイソプロポキシチタニウムビスアセチルアセト
ン、乳酸とチタニウムアルコキシドとの反応物、および
硫酸アルミ等が有効である。
【0025】本発明方法に用いられる架橋剤は、上記水
溶性クロム、チタンおよびアルミニウム化合物ととも
に、他の金属の架橋性化合物、例えば、硝酸ジルコニ
ル、酢酸ジルコニル、炭酸ジルコニルアンモニウム、ジ
ルコン弗酸およびその塩が併用されていてもよく、或は
水溶性有機架橋剤が併用されていてもよい。
【0026】水溶性有機架橋剤としては、水溶性のブロ
ック化ポリイソシアネート及び/または、水溶性のポリ
メチロール、ポリグリシジル、ポリアジリジル化合物を
用いることができる。この具体例としては、NaHSO
3 でブロック化したポリイソシアネート(例:第一工業
製薬製エラストロン)、メチロールメラミン、メチロー
ル尿素、メチロール化ポリアクリルアミド、ポリエチレ
ンオキサイドのジグリシジルエーテル、ジアジリジル化
ポリエチレンオキサイド等がある。
【0027】水溶性架橋剤としては有機架橋剤と無機架
橋剤とが併用することもできる。その例としては、水溶
性のCr,Ti,Al化合物と水溶性のブロック化ポリ
イソシアネート、ポリメチロール、ポリグリシジル、ポ
リアジリジル化合物との併用がある。
【0028】架橋剤(C)の使用量は、架橋剤の種類に
より異なり、また(共)重合体(A),(B)の塗膜を
耐食性を主体とした下塗りとして使用する場合は少な
く、一層塗布型で用いる場合は多くなるため、共重合体
(A),(B)の塗膜の用途によっても異なるが、一般
的に言えば使用する重合体または共重合体の100重量
部に対して1〜400重量部、好ましくは、5〜200
重量部程度が使用される。
【0029】本発明で使用される両イオン性ポリマーの
具体例としては一般式: (I′)l −(II)m −(III)n −(IV)o がある。上式中、l>40、m=1〜59、n=1〜5
9、0≦o<30、l+m+n+o=100である。上
式中(I′)はアクリルアミド、メタクリルアミド、N
メチルアクリルアミド、Nジメチルアクリルアミドであ
る。
【0030】(IV)は共重合可能なノニオニックモノマ
ーであり、その具体例は、2−ヒドロキシ(メタ)アク
リレート、ジアセトンアクリルアミド、メチロールアク
リルアミド、アクリロイルモルホリン、アクリルニトリ
ル、(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、酢酸ビニ
ルである。
【0031】
【化3】 である。
【0032】
【化4】 またはそれと無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カ
ルボン酸、又はスルフォン酸(フォスフォン酸)基を有
する不飽和化合物との共重合体である。上式中のNは例
えば、 ヘ)−COOH(又はその塩) ト)−SO3 H(又はその塩)
【0033】
【化5】 を表す。
【0034】また、ポリマーの両イオン性化後処理の具
体例は、 i)アミド基およびカチオン基を有するコポリマーのア
ミド基の一部の加水分解によるカルボキシル基への転
化、
【0035】
【化6】 iii) アミド基と側鎖エステル基を有するコポリマーの
側鎖エステル基とアルキレンジアミン(H2 N−R6
NH2 )の反応による−CONH−R6 −NH 2 の導入
(但し、R6 はC2 〜C6 のアルキレン基である)、 iv)ii)及びiii)の反応により得られるアミノ基のアル
キル化による4級アミノ化物である。
【0036】上記水溶液の塗装方法としては浸漬、噴
霧、刷毛、ロール、フローコート法等が使用されるが、
塗装時の糸曳現象を抑えるためには分子量は200万以
下、好ましくは100万以下とするのが適当である。濃
度や粘度については、使用する塗装方法、所望膜厚等に
より適当なものが選ばれる。塗膜厚としては、特に熱交
換器に用いる場合には、熱効率を高めると共に、耐食性
にも寄与させるため0.1ミクロンから10ミクロン以
下、好ましくは0.2ミクロンから2ミクロン程度とす
るのが好ましい。
【0037】アルミニウム含有金属材料は予め脱脂処理
をし、直接塗布または、ベーマイト処理、クロメート処
理等の化成処理を施してから前記塗布水溶液を塗布して
もよい、但し直接塗布の場合はクロム酸、重クロム酸及
びその塩類の添加は特に有効である。
【0038】この他に、防錆剤、充填剤、着色剤、界面
活性剤、消泡剤、レベリング剤、防菌防黴剤などが、本
願の趣旨や、皮膜性能を損わない範囲で添加し得る。
【0039】前途の如く、塗料溶媒としては水を用いる
が、乾燥の促進や、塗膜状態の改善のためにアルコー
ル、ケトン、セロソルブ等の水溶性溶剤の併用を妨げる
ものではない。
【0040】塗布液の安定性は組成によって夫々異る
が、両イオン性ポリマーの等電点近傍の使用はポリマー
の析出分離が起るため、回避する必要がある。
【0041】
【作用】本発明方法により、両イオン性ポリマーを架橋
した塗膜は、水に不溶となるのでアルミニウムフインの
塗膜として使用可能になり、従来からポリアクリルアミ
ドについて知られていた親水性の他に、耐食性がすぐれ
ているとの知見が得られた。かかるすぐれた性質を有す
る塗膜はアルミニウム含有金属製熱交換器用表面皮膜と
して好適である。
【0042】
【実施例】以下実施例によりさらに本発明を説明する。
実施例における試験法は次のとおりであった。 試験法 ・接触角 固体表面上に静置した直径1〜2mmの小水滴
の接触角をFACE接触角計CA−P型(協和界面化
学)を用いて測定した。加工後初期のもの、流水浸漬1
週間後のもの、についてそれぞれ測定した。 ・耐食性 塩水噴霧試験法JIS Z−2371に基づ
く白錆面積が5%に達する迄の噴霧テスト時間で示す。 ・流水安定性 室温で流水中に8HR 浸漬後、16
R 、80℃で乾燥する処理を1cycleとして、5
cycle後の対水接触角で示す。
【0043】実施例1 アクリルアミド60モル%、スチレンスルホン酸ナトリ
ウム30モル%、およびジメチルアミノエチルアクリレ
ート10モル%の共重合体20g/リットルと、無水ク
ロム酸4g/リットルとの水溶液を、アルミニウム板上
に塗布し、250℃の電気乾燥炉中で加熱乾燥した。付
着した塗膜重量は0.3g/m2 であった。この処理条
件およびテスト結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明方法によると親水性および耐食性
にすぐれた皮膜をアルミニウム含有金属材料表面上に形
成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西原 瑛 東京都中央区日本橋一丁目15番1号 日本 パーカライジング株式会社内 (72)発明者 置田 宏 東京都中央区日本橋一丁目15番1号 日本 パーカライジング株式会社内 (72)発明者 坂本 義則 東京都中央区日本橋一丁目15番1号 日本 パーカライジング株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 で表わされるモノマー(I)と、カチオン性不飽和モノ
    マー(II)と、アニオン性不飽和モノマー(III)との共
    重合により得られる両イオン性ポリマー(A)、及び前
    記モノマー(I)のホモポリマー若しくはコポリマーの
    両イオン性化後処理により得られる両イオンポリマー
    (B)よりなる群から選ばれた少なくとも1種、ならび
    に、クロム、チタンおよびアルミニウムの水溶性化合物
    の少なくとも1種を含む架橋剤(C)を含む水溶液を、
    アルミニウム含有金属材料表面に塗布し、乾燥すること
    を特徴とするアルミニウム含有金属材料の親水性化処理
    方法。
JP7294181A 1995-11-13 1995-11-13 アルミニウム含有金属材料の親水性化処理方法 Expired - Fee Related JP2564478B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7294181A JP2564478B2 (ja) 1995-11-13 1995-11-13 アルミニウム含有金属材料の親水性化処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7294181A JP2564478B2 (ja) 1995-11-13 1995-11-13 アルミニウム含有金属材料の親水性化処理方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61315818A Division JP2523114B2 (ja) 1986-12-29 1986-12-29 アルミニウムの親水性処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08206594A true JPH08206594A (ja) 1996-08-13
JP2564478B2 JP2564478B2 (ja) 1996-12-18

Family

ID=17804365

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7294181A Expired - Fee Related JP2564478B2 (ja) 1995-11-13 1995-11-13 アルミニウム含有金属材料の親水性化処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2564478B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021131374A1 (ja) 2019-12-26 2021-07-01 日本パーカライジング株式会社 金属表面処理剤、並びに皮膜を有する金属材料及びその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021131374A1 (ja) 2019-12-26 2021-07-01 日本パーカライジング株式会社 金属表面処理剤、並びに皮膜を有する金属材料及びその製造方法
KR20220085810A (ko) 2019-12-26 2022-06-22 니혼 파커라이징 가부시키가이샤 금속 표면 처리제, 그리고 피막을 갖는 금속 재료 및 그 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2564478B2 (ja) 1996-12-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2523114B2 (ja) アルミニウムの親水性処理方法
AU613477B2 (en) Metal surface hydrophilicizing process and composition
US9534132B2 (en) Hydrophilic surface treatment agent for aluminum-containing metal heat exchangers having excellent drainage
JP5600081B2 (ja) 熱交換器用プレコートフィン材及び熱交換器
JP4102028B2 (ja) 金属材料の親水化処理剤、親水化処理液、親水化処理方法、金属材料および熱交換器
JP2512452B2 (ja) アルミニウムの親水性処理方法
EP0937757A1 (en) Composition and method for hydrophilic treatment of aluminium or aluminium alloy, and use of the composition
JPH0136503B2 (ja)
JP3430482B2 (ja) 熱交換材
JPH09316434A (ja) 金属材料の親水性化用水性処理剤および処理方法
JP2564478B2 (ja) アルミニウム含有金属材料の親水性化処理方法
JP3717205B2 (ja) アルミニウム含有金属製熱交換器および製造方法
JP2507060B2 (ja) アルミニウム製熱交換器及びその製造方法
JP2564479B2 (ja) アルミニウム含有金属材料の親水性化処理方法
JP4176026B2 (ja) 防錆剤
JP3225793B2 (ja) 高親水性塗料
JP4562897B2 (ja) ノンクロメート反応型下地層を有する熱交換器用フィン材およびそれを備えた熱交換器
JP2002302644A (ja) 水性塗料組成物
JPH0347570A (ja) アルミニウムフインコイル材の親水化処理方法
JP3843024B2 (ja) コーティング剤
JP4467264B2 (ja) フィン用塗料組成物およびフィン材
JPH0718206A (ja) 高親水性塗料
JPH0715148B2 (ja) アルミニウムの親水性処理方法
JPH11343450A (ja) アルミニウムまたはアルミニウム合金の親水化処理用組成物および親水化処理方法
JP2975550B2 (ja) 熱交換器用プレコートフィン材

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees