JPH08206516A - メタル担体触媒 - Google Patents
メタル担体触媒Info
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Abstract
担体触媒 【解決手段】 金属箔からなる平板と波板を重ねてロー
ル状に巻いて形成されメタル担体触媒において、メタル
担体触媒の単位重量当たりの幾何学的表面積を40m2
/g以上好ましくは40〜55cm2/gとし、あるい
はハニカム体を構成する金属箔板厚が0.02〜0.0
4mmとし、かつ触媒担持層の前記ハニカム体に対する
重量が60〜150g/lとすることによって、触媒暖
機性が確保され、かつ浄化能力を最大限に発揮すること
ができる。
Description
スを浄化するのに用いられる触媒を担持した金属製ハニ
カム構造体からなるメタル担体触媒に関する。
動車には排出ガス浄化装置が取り付けられるようになっ
た。排出ガス浄化の方式には、サーマルリアクタ方式、
希薄燃焼方式、エンジンモディフィケーション方式およ
び触媒方式などがあるが、過半数が触媒方式を採用して
いる。
系触媒が用いられており、触媒の形状としては粒状とモ
ノリスに大別される。モノリス触媒にはセラミックス製
のものと金属製のものがある。セラミックス製のものは
セラミックスをハニカム状に焼成したものを担体とし、
これを金属筒に収めたものを基体とし、担体にPt 等の
触媒金属を担持させたγ−Al2O3 粉を付着させたもの
である。しかし、このセラミックス製モノリスは機械的
な衝撃に弱く、排気抵抗が大きい等の欠点があるので、
近時は排気系の圧力損失低減や担体耐熱性向上等の理由
から、金属製モノリスが多用されている。
−Al系ステンレス (20Cr −5Al)を数十ミクロ
ンの厚さの箔に圧延し、この箔を波板状に加工したもの
と平板とを交互に積層するか、ロール状に巻くなどし
て、ハニカム構造体としこれを金属筒に収めたものを基
体とし、γ−Al2O3 をコーティングしたのちPt、R
h、Pd等の触媒金属を付着させたものである。
触媒コンバータすなわちメタル担体触媒において、従来
からエンジン始動直後の浄化率特性すなわち暖機特性の
向上が叫ばれ、種々の試みがなされてきた。すなわち、
メタル担体触媒の暖機特性の向上としては、メタル担体
の低熱容量化が有効であり、ハニカム体の低セル密度化
やハニカム体を構成する箔に穴を開けることが知られて
いるが、反面メタル担体の幾何学的表面積が減少すると
いう問題点がある。
の幾何学的表面積の向上が有効であり、高セル密度化や
ハニカム体を構成する箔に突起あるいは小波を設けるこ
とが知られているが、メタル担体の熱容量が増大してし
まい、暖機特性を損なってしまうという問題点がある。
メタル担体触媒としては、暖機特性と高浄化率を兼ね備
えたものが望まれるが、暖機特性を向上させれば浄化率
が低下し、浄化率を向上させると暖機特性が劣化するた
め、これら特性を両立させることが困難であった。
とき問題点を解決するためになされたものであって、排
気ガスの浄化率を低下させないで暖機特性の向上を図っ
たメタル担体触媒を提供することを目的とする。
のハニカム体と触媒担持層との全重量(以下触媒重量と
いう。)が暖機特性に影響を及ぼし、メタル担体の幾何
学的表面積が浄化率に影響を及ぼすことに鑑み、触媒機
能を決定するメタル担体触媒の要因として、触媒重量と
幾何学的表面積とを同時に勘案して、両者の比率と暖機
特性及び浄化率との関連について鋭意研究を重ねた。そ
の結果、メタル担体触媒の単位重量当たりの幾何学的表
面積が一定の範囲内において、触媒暖機性が確保され、
かつ浄化能力が最大限に発揮されることを見出して本発
明を完成した。
さおよび触媒担持層のコーティング量が暖機特性および
浄化率に及ぼす影響について研究を重ね、金属箔の厚さ
および触媒担持層のコーティング量が一定の範囲内にお
いて、浄化能力を低下させることなく暖機特性を向上で
きることを見出して本発明を完成した。
担体触媒は、金属箔からなる平板と波板を重ねてロール
状に巻いて形成されたハニカム体と、該ハニカム体の外
周に同軸的に配置され該ハニカム体を保持する外筒と、
前記ハニカム体のハニカム通路表面に被覆した触媒担持
層とからなるメタル担体触媒において、前記メタル担体
触媒の単位重量当たりの幾何学的表面積が40cm2/
g以上とし、好ましくは40〜55cm2/gである。
は請求項2の発明において前記触媒担持層の前記ハニカ
ム体に対する重量が0.06〜0.3g/ccであるこ
とを要旨とする。本発明の請求項4の発明は、請求項1
〜請求項3の発明において、前記ハニカム体を構成する
金属箔板厚が0.02〜0.04mmであることを要旨
とする。本発明の請求項5の発明は、請求項1〜請求項
4の発明において、前記ハニカム体のセル密度が200
〜600セル/in2 であることを要旨とする。
属箔からなる平板と波板を重ねてロール状に巻いて形成
されたハニカム体と、該ハニカム体の外周に同軸的に配
置され該ハニカム体を保持する外筒と、前記ハニカム体
のハニカム通路表面に被覆した触媒担持層とからなるメ
タル担体触媒において、前記ハニカム体を構成する金属
箔板厚が0.02〜0.04mmであり、かつ前記触媒
担持層の前記ハニカム体に対する重量が60〜150g
/lであることを要旨とする。
響を及ぼす触媒重量と浄化率に影響を及ぼす幾何学的表
面積とを同時に勘案し、メタル担体触媒の単位重量当た
りの幾何学的表面積を40cm2/g以上としたので、
触媒暖機性が確保され、かつ浄化能力を最大限に発揮す
ることができる。なお、さらに暖機特性を向上させるた
めには、メタル担体触媒の単位重量当たりの幾何学的表
面積を40〜55cm 2/gとすることが好ましい。
の単位重量当たりの幾何学的表面積を40〜55cm2
/gとしたのは、この値が40cm2/g未満となる
と、触媒暖機性が低下するからであり、55cm2/g
を越えると、圧力損失が増大し、金属箔板厚が0.02
mm以下となるため、耐久性が低下する。
媒の触媒担持層のハニカム体に対する重量、すなわちメ
タル担体にコートする触媒層の重量は、0.06〜0.
3g/ccとすることが好ましい。この触媒担持層のハ
ニカム体に対する重量が0.06g/cc未満である
と、浄化率が低下するからであり、0.3g/ccを越
えると、暖機特性が劣化するからである。
構成する金属箔板厚を0.02〜0.04mmとするこ
とが好ましい。好ましくは0.025〜0.035mm
の範囲が良い。板厚が0.02mm未満であるとハニカ
ム体の耐熱強度が無く構造信頼性が確保できないからで
あり、0.04mmを越えるとハニカム体の箔厚の影響
が大きく暖機特性を確保できないからである。
セル密度を200〜600セル/in2 とすることが好
ましい。ハニカム体のセル密度が200セル/in2 未
満であると所望の幾何学的表面積が確保できないからで
あり、600セル/in2 を越えると圧力損失が増大
し、メタル担体触媒の単位重量当たりの幾何学的表面積
を40cm2/g以上を確保するためには、金属箔板厚
が0.02mm以下となるため、耐久性が低下する。
構成する金属箔板厚を0.02〜0.04mmとし、か
つ触媒担持層のハニカム体に対する重量を60〜150
g/lとしたので、触媒暖機性が確保され、かつ浄化能
力を最大限に発揮することができる。
成する金属箔板厚を0.02〜0.04mmとしたの
は、板厚が0.02mm未満であると、ハニカム体の耐
熱強度が無く構造信頼性が悪化するからであり、0.0
4mmを越えるとハニカム体の箔厚の影響が大きく暖機
特性が低下するからである。また、触媒担持層のハニカ
ム体に対する重量を60〜150g/lとしたのは、触
媒担持層のハニカム体に対する重量が60g/l未満で
あると、浄化率が低下するからであり、150g/lを
越えると、暖機特性が低下するからである。
例と比較して説明し、本発明の効果を明らかにする。 (実施例1)板厚0.02〜0.04mmに圧延したF
e −Cr −Al系ステンレス (20Cr −5Al)から
なる箔を波板状に加工したものと平板とを交互にロール
状に巻いてセル密度200〜600セル/in2 のハニ
カム体としこれを金属筒に収めてメタル担体を作製し
た。この担体にγ−Al2O3をコーティングしたのちP
t、Rh、Pd等の触媒金属を付着させて触媒担持層を
形成し、図1に示すようなメタル担体触媒の単位重量当
たりの幾何学的表面積(図1において、「GSA/触媒
重量」と表記)を有するメタル担体触媒を得た。
化率(エンジン始動直後20秒間における浄化率)を測
定したところ、図1に示すような初期浄化率を得た。図
1から明らかなように、GSA/触媒重量が40cm2
/g未満であると、初期浄化率は17.5%程度である
のに対し、GSA/触媒重量が40cm2/g以上の範
囲においては、初期浄化率が20%以上であって、本発
明の効果が確認された。特に、GSA/触媒重量が40
〜55cm2/gのメタル担体触媒について、浄化率を
測定したところ、20〜30%の浄化率が維持されてい
ることが判明した。
mに圧延したFe −Cr −Al系ステンレス (20Cr
−5Al)からなる箔を波板状に加工したものと平板と
を交互にロール状に巻いてセル密度400セル/in2
のハニカム体としこれを金属筒に収めてメタル担体を作
製した。この担体にγ−Al2O3をメタル担体に対して
60〜180g/lの厚さでコーティングしたのちP
t、Rh、Pd等の触媒金属を付着させて触媒担持層を
形成し、メタル担体触媒を得た。
化率(エンジン始動直後20秒間における浄化率)を測
定したところ、図2に示すような初期浄化率を得た。図
2から明らかなように、ハニカム体を構成する金属箔板
厚が0.02〜0.04mmであり、かつ触媒担持層の
ハニカム体に対する重量が60〜150g/lであるメ
タル担体触媒が優れた初期浄化率を示すことが判明し、
本発明の効果が確認できた。なお、上記本発明の範囲の
金属箔板厚および触媒担持層の重量を有するメタル担体
触媒について、通常の浄化率を測定したところ、高浄化
率が維持されていることが判明した。
に圧延したFe −Cr −Al系ステンレス (20Cr −
5Al)からなる箔を波板状に加工したものと平板とを
交互にロール状に巻いてセル密度200〜600セル/
in2 のハニカム体としこれを金属筒に収めてメタル担
体を作製した。この担体にγ−Al2O3をコーティング
したのちPt、Rh、Pd等の触媒金属を付着させて触
媒担持層を形成し、図3に示すようなメタル担体触媒の
単位重量当たりの幾何学的表面積(図1において、「G
SA/触媒重量」と表記)を有するメタル担体触媒を得
た。
化率(エンジン始動直後20秒間における浄化率)を測
定したところ、図1に示すような初期浄化率を得た。図
1から明らかなように、GSA/触媒重量が40cm2
/g未満であると、初期浄化率は17.5%程度である
のに対し、GSA/触媒重量が40cm2/gすなわち
40〜65cm2/gの範囲においては、初期浄化率が
20〜50%であって、本発明の効果が確認された。な
お、GSA/触媒重量が40〜65cm2/gのメタル
担体触媒について、通常の浄化率を測定したところ、高
浄化率が維持されていることが判明した。
ように、金属箔からなる平板と波板を重ねてロール状に
巻いて形成されメタル担体触媒において、メタル担体触
媒の単位重量当たりの幾何学的表面積を40cm2/g
以上とし、好ましくは40〜55cm2/gとし、ある
いはハニカム体を構成する金属箔板厚が0.02〜0.
04mmとし、かつ触媒担持層の前記ハニカム体に対す
る重量が60〜150g/lとすることによって、触媒
暖機性が確保され、かつ浄化能力を最大限に発揮するこ
とができる。
面積と初期浄化率の関係を示す線図である。
の関係を示す線図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 金属箔からなる平板と波板を重ねてロー
ル状に巻いて形成されたハニカム体と、該ハニカム体の
外周に同軸的に配置され該ハニカム体を保持する外筒
と、前記ハニカム体のハニカム通路表面に被覆した触媒
担持層とからなるメタル担体触媒において、 前記メタル担体触媒の単位重量当たりの幾何学的表面積
が40cm2/g以上であることを特徴とするメタル担
体触媒。 - 【請求項2】 金属箔からなる平板と波板を重ねてロー
ル状に巻いて形成されたハニカム体と、該ハニカム体の
外周に同軸的に配置され該ハニカム体を保持する外筒
と、前記ハニカム体のハニカム通路表面に被覆した触媒
担持層とからなるメタル担体触媒において、 前記メタル担体触媒の単位重量当たりの幾何学的表面積
が40〜55cm2/gであることを特徴とするメタル
担体触媒。 - 【請求項3】 前記触媒担持層の前記ハニカム体に対す
る重量が0.06〜0.3g/ccであることを特徴と
する請求項1に記載のメタル担体触媒。 - 【請求項4】 前記ハニカム体を構成する金属箔板厚が
0.02〜0.04mmであることを特徴とする請求項
1〜請求項3のいずれかに記載のメタル担体触媒。 - 【請求項5】 前記ハニカム体のセル密度が200〜6
00セル/in2 であることを特徴とする請求項1乃至
請求項4のいずれかに記載のメタル担体触媒。 - 【請求項6】 金属箔からなる平板と波板を重ねてロー
ル状に巻いて形成されたハニカム体と、該ハニカム体の
外周に同軸的に配置され該ハニカム体を保持する外筒
と、前記ハニカム体のハニカム通路表面に被覆した触媒
担持層とからなるメタル担体触媒において、 前記ハニカム体を構成する金属箔板厚が0.02〜0.
04mmであり、かつ前記触媒担持層の前記ハニカム体
に対する重量が60〜150g/lであることを特徴と
するメタル担体触媒。
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