JP2005325756A - 排ガス浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低コストで耐久性の高い排ガス浄化装置を提供する。
【解決手段】 排ガスの流出方向を規定するハウジング31と、そのハウジング31の内部に、流出方向33に積層された複数の多孔性の薄板32とを有し、薄板32は、不織多孔性のアルミニウム含有耐熱性合金で、表面にAl23を含む酸化層を備え、白金やパラジウムなどの触媒を担持した排ガス浄化装置30を提供する。不織性の薄板を積層することにより接触面積が大きく、さらに、繊維同士の磨耗がないので、耐振動性が高く、耐久性の高い排ガス浄化装置を提供できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、エンジンの排ガスを浄化する装置に関し、特に、エンジンに直に取り付けるのに適した排ガス浄化装置に関するものである。
特開平5−1523号公報には、触媒を担持して薄い耐熱性繊維板を多数積層してフィルタエレメントとし、フィルタエレメント内に生ずる複雑な流路を排ガスが通過する際に、その流路表面に排気微粒子が付着して捕集されるようにすることが記載されている。
実開平3−92517号公報には、刈払機、チェンソーなどの小型作業機に使用される空冷2サイクルガソリンエンジンなどの内燃機関の排気マフラーにおいて、クロス触媒を保持網の間に挟持して筒状部材にしたものを使用し、接触面積を大きく損なうこと無く排気ガスの勢力に強度上耐え得るように支持したことが記載されている。
特開平5−1523号公報 実開平3−92517号公報
車両のエンジンの排気を浄化する装置に対し、小型エンジンの排ガスを浄化する装置の開発は遅れている。車両のエンジンの排ガス浄化装置は、浄化効率を高めるために接触面積の高いセラミック触媒を用いたり、繊維状の素材を筒状に巻いたものを用いることが多く、排ガス浄化装置はエンジンから離れた排気管の一部に取り付けられる。これに対し、小型エンジン用の排ガス浄化装置は、エンジンから離れた場所がないので、エンジンにほとんど直に取り付けられる。したがって、エンジンの振動が直に伝達され、さらに、エンジンから出力された直後の高温の排気に晒される。従来の技術では、車両のエンジンと同等の浄化装置をエンジンに直に取り付けるか、または、エンジン用に開発された浄化装置の強度を向上させてエンジンに取り付けるという方法が採用されている。
まず、芝刈機用、あるいは草刈り機用のエンジンといった小型のエンジンは低コストであることが重要であり、現状流通している小型エンジンのほとんどには排ガス浄化装置はついていない。したがって、今後、小型エンジンに取り付ける浄化装置は、低コストでなければ採用されることはなく、自動車用と同じ発想の排ガス浄化装置では、そのような要求を満たすことは難しい。さらに、車両用と同じ構造の排ガス浄化装置の構造強化を図れば製造コストは上がってしまい、ますます小型エンジンに浄化装置が採用されることは難しくなる。また、構造を強化しても、所詮、エンジンに直につけることを考えていない車両の浄化装置では耐久性の向上には限界があり、小型エンジン用に、エンジンと同程度の耐久性のある浄化装置はまだ実用化されていない。
そこで、本発明においては、エンジン、特に小型エンジンに直に取り付けた状態でも耐久性が高く、さらに、排ガスの浄化能力が十分に高い排ガス浄化装置を提供することを目的としている。
本発明においては、排ガスの流出方向を規定するハウジングと、そのハウジングの内部に、流出方向に積層された複数の多孔性の薄板とを有し、薄板は、不織多孔性のアルミニウム含有耐熱性合金で、表面にAl23を含む酸化層を備えている排ガス浄化装置を提供する。車両用の排ガス浄化装置として主流であるセラミック触媒は、継続して振動が加えられる環境における耐久性は基本的に小さい。また、繊維板あるいはクロス板といった触媒を担持する媒体は、振動が加わると、いくら周辺の構造を強化しても、板内において繊維が組み合わさっているために繊維同士が振動して磨耗していく。このため、構造を強化して耐久性を向上しようとしても、基本的な構成に無理があり、エンジンに直付けした状態で所望の耐久性能を得ることが難しく、低コストで耐久性を上げることはさらに難しい。
これに対し、不織多孔性のアルミニウム含有耐熱性合金で表面にAl23を含む酸化層を備えている薄板を触媒体あるいは触媒を担持する媒体として用いれば、繊維同士の磨耗は防止できるので耐振動性が高く、耐久性の高い排ガス浄化装置を実現できる。また、排ガスの流出方向を規定するハウジングの内部に、多孔性の複数の薄板を排ガスの流出方向に積層することによりハウジング内に複雑な流路が形成されるので、排ガスと触媒との接触効率が高くなり、十分な浄化性能も得ることができる。したがって、本発明の排ガス浄化装置を採用し、この排ガス浄化装置に燃焼室からの排気ガスが導かれるように排ガス経路をアレンジすることにより、排ガスの浄化装置を備え、耐久性が高く、低コストのエンジンを提供できる。特に、本発明の排ガス浄化装置は、燃焼室を有するエンジン本体に直付けできるので、小型のエンジンに最適である。
薄板は、酸化層の下にアルミリッチの下地層を備えているものが望ましい。薄板が多孔加工された後に形成されている下地層および酸化層を形成することにより、多孔性で不織性の薄板でありながら、多孔加工された部分、たとえば、孔の内面やエッジなどの部分であっても酸化層を形成でき、酸化層の面積を最大にできる。このため、それ自体で触媒反応を期待したり、白金やパラジウムといった触媒反応に適した白金族金属を担持させる酸化層の面積を、不織性の薄板であっても大きくできるので、浄化能力を向上できる。
耐熱性アルミニウム合金である薄板の1つの例は、少量のアルミニウム、例えば、3〜7%のアルミニウムを含有するFe−Cr基合金の箔体であり、この薄板を多孔加工した後に、低酸素雰囲気中で熱処理することにより多孔加工した部分も含めてアルミリッチの下地層を形成し、その後、空気中で熱処理することにより、多孔加工された内面やエッジも含めてAl23を含む酸化層を形成できる。このため、薄板としては、ラス目加工したものを利用できる。ここで、ラス金網とは、ラス網あるいはメタルラスとも称されるものであり、金属板あるいは金属箔に切れ目(ラス目)を入れ、引き伸ばして(エキスパンドして)網目状に加工したものである。さらに、プレス、エッチングおよびレーザ加工のいずれかにより、多孔加工されたものを使用できる。
これらの多孔加工された薄板は不織なので繊維同士の磨耗がなく耐久性が高いだけではなく、それぞれが連続した一枚板なので支持材として十分な圧縮あるいは引張り強度を持たせることが可能である。したがって、ハウジングの断面積よりも大きな部分を少なくとも備えた形状の薄板をハウジングの内部に圧入することにより、ねじ止めや溶接などを用いずに複数の薄板を積層できる。このため、本発明の排ガス浄化装置は低コストで製造できる。また、ハウジングに薄板を圧入した構造は、振動で擦れたり緩んだりする部分がなく、耐振動性が高く、耐久性も高い浄化装置を提供できる。全体が多孔性の薄板でも圧入するのに十分な強度を得ることができるが、多孔性の部分と、対角線または半径方向に延びた支持部分とを備えているデザインは、十分な開口率と十分な強度とを確保するのが容易なデザインの1つである。
また、ハウジングの内部に圧入される支持板と、薄板とを分けて、薄板を支持板にロウ付けまたは溶接により固定するような方法によってもハウジング内に薄板を積層することができる。
このように、本発明では、筒型などの、排ガスの流出方向を規定するハウジング内に、繊維同士の磨耗のない、多孔性の複数の薄板を積層することにより簡易な構成でハウジング内に複雑な流路を形成し、振動に対する耐久性が高く、さらに、排ガスとAl23、あるいはそれに担持された白金系の触媒との接触効率を向上することにより浄化性能も高い排ガス浄化装置を提供できる。特に、アルミニウムを含有するFe−Cr基合金の箔体は、機械加工した後に、低酸素下の雰囲気中で熱処理を行うことで、加工された箔体の表面全体にアルミリッチな層を形成することが可能となり、さらに、空気中で熱処理を行うことにより孔加工された内面であっても安定した酸化アルミニウムを含む酸化層を形成できる。したがって、ハウジング内における排ガスと触媒との接触面積を向上できる。このため、本発明により、芝刈り機用などの小型エンジンに適した、振動による磨耗がなく、耐久性が高く、さらに排ガスの浄化効率も高い排ガス浄化装置を提供できる。
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1に、本発明の排ガス浄化装置を備えたエンジンの概要を示してある。このエンジン10は、空冷2サイクルの小型エンジンであり、エンジン本体11と、それに取り付けられた排気マフラー12とを備えている。エンジン本体11は、それぞれシリンダーカバー11cに囲われており、内部にシリンダー13と、クランクケース14と、ピストン15と、クランク軸16と、点火プラグ17などを備えている。シリンダー13には、気化器18において燃料タンク19から供給された燃料とエアーフィルタ(不図示)から供給された空気が混合された燃焼用の空気が供給される。シリンダー13において燃焼された排気は、排気口20から排気マフラー12に出力される。
排気マフラー12は、マフラーカバー12cに覆われており、排ガス導入筒としての機能を兼ね備えた排ガス浄化装置30と、排ガス浄化装置30から排気が導かれるマフラー室21と、マフラー室21から外界に排気する排気管22とを備えている。このエンジン10においては、マフラーを含めてエンジンを小型にするためにエンジン本体11に排気マフラー12が直付けされており、マフラー室21に排ガスを導く機能も果たす排ガス浄化装置30もエンジン本体11に直付けされている。本明細書において直付けとは、エンジン本体11と浄化装置30とがフレキシブルパイプやその他の排気管を介して接続されているのではないことを意味しており、エンジンの熱がマフラーサイドに伝達されるのを抑制する断熱板、エンジンカバー、マフラーカバーなどを介してエンジン本体に取り付けられている場合も直付けに含む。
図2に、排ガス浄化装置30の概略構成を展開図により示してある。この排ガス浄化装置30は、排ガスの流出方向33を規定する円筒状のハウジング31と、そのハウジング31の内部に、流出方向33に積層された複数の多孔性の円盤状の薄板32とを有している。
図3(a)〜(d)に、薄板32の概略構成を示してある。図3(a)および(b)に薄板32を表面および裏面から見た様子を示している。この薄板32は全体が円盤状で縁34が折り返されてハウジング31の内部に圧入しやすい形状となっている。また、ハウジング31の内部に圧入すると、折り返された縁34がハウジング31の内面と面で接し、振動が加わっても薄板32とハウジング31とががたついたり、擦れたりし難い構造となっている。薄板32は、半径方向に延びた4本の支持部分35により四分割されたデザインとなっており、支持部分35と縁34とに挟まれた領域が多孔性の部分36となっている。支持部分35は、図3(c)に示すように半径方向あるいは対角線方向に延びており、縁34の形状が歪むのを防止している。したがって、この薄板32は、円形の縁34により基本的に強度の高い構造となっていると共に、半径方向に延びた支持部分35によりさらに高い強度が確保されており、ハウジング31に圧入する際やエンジンの振動などより薄板32が歪んだり変形することが防止されている。このため、エンジン11に直付けされた状態で強い振動が常時加わるような環境でもハウジング31の内部において薄板がずれたり歪んだりすることがなく、耐久性の高い浄化装置30を提供できる。
図3(e)に薄板31の多孔性の部分36を拡大して示してある。この薄板32は、アルミニウム含有耐熱性合金を基材51として機械加工により孔などが形成された不織多孔性の薄板であり、基材51の表面に、孔52の内面52aも含めてアルミリッチの下地層55と、Al23を含む酸化層56が形成され、さらに酸化層56には、白金族触媒(Pb、Ptなど)57が担持されている。
図4に、薄板32の製造プロセスの一例を示してある。先ず、ステップ1で、薄板32となる基材の組成を調合する。図4には、アルミニウムを含有する耐熱性のFe−Cr基合金の組成の一例を示してあり、Crが20%、Alが6%、Laが0.05%、残りがFeというものである。アルミニウムを含有する耐熱性のFe−Cr基合金としては、Crが15〜25%、Alが3〜6%含むものが知られている。さらに、Laは、0.02〜0.07%含んでいることが望ましく、0.03〜0.05程度含んでいることがさらに好ましい。ステップ2で、調合された組成物を溶融し、ステップ3で圧延を繰り返し、ステップ4で所定の厚みに圧延し箔体化する。薄板32の厚みは、その直径にも依存するが、適当な強度と圧入する際の柔軟性などを考慮すると1mm前後が望ましい。
ステップ5で適切な厚みに圧延された箔体を機械加工する。ここでは、箔体にラス目を入れ、エキスパンドすることにより多孔状に加工する。浄化装置に適した開口率は、30%〜80%程度と考えられており、この程度の開口率であれば、排ガスの流通抵抗(通気抵抗)も高くなり過ぎず、担体としての機械的強度、高温耐久性、多孔加工の歩留まりの視点からも好ましい。排気系の抜けの良さによっては、5%〜80%程度として膨張を抑えて、背圧や温度をある程度確保するようにしても良い。また、薄板32を円盤状に加工するのもこのステップで行われる。さらに、以下で説明するように薄板32をジグザグに折り返したりする場合は、この段階、すなわち、以下で説明する熱処理の前に行うことが好ましい。多孔に加工する方法としては、ラス目加工と称されるエキスパンドを用いた方法に限らず、プレス、エッチングおよびレーザ加工などの公知のさまざまな方法を採用できる。
ステップ6において、機械加工された薄板32を低酸素状態で熱処理する(第1の熱処理)。炉内を真空ポンプにより1×10-3Torr以下に減圧し、機械加工された薄板32を低酸素状態で約900℃に加熱する。加熱時間は、0.5〜1分(30〜60秒)である。このステップ6の第1の熱処理を行うことにより、図3(e)に示したように、薄板32の表面だけではなく、孔52の内面を含めた、排ガスが接触する面の全体にわたりアルミリッチ(アルミニウム富裕)層55が形成される。
ステップ7において、炉内を大気圧にし、機械加工され、ステップ6の熱処理が済んだ薄板32を空気中で約850℃に加熱する(第2の熱処理)。加熱時間は、約4時間である。このステップ7の熱処理を行うことにより、図3(e)に示したように、孔52の内面を含む薄板32の接触面の全体にわたり酸化アルミニウム(アルミナ)を含む酸化層56が形成される。
ステップ8において、酸化層56に触媒57を付着させて、図3(e)に示したように、触媒層57を形成する。排ガス浄化に適した触媒は、白金族触媒であり、白金(Pt)とパラジウム(Pd)を4:1に混合したものである。これらの工程により、触媒プレートとして機能する薄板32を製造することができる。そして、ステップ9で、触媒層57が形成された薄板32をハウジング31に圧入し、浄化装置30を組み立てる。
このようにして製造された不織多孔性の排ガス浄化装置30は体積当たりの表面積が多く、耐熱性も高く、さらに耐振動性も高い。例えば、SV値が高く、体積当たりの処理量はセラミックで成形されたハニカム状の触媒の10倍程度となり、体積効率も高いので、低コストでコンパクトな小型エンジンに最適の排ガス浄化装置を提供できる。さらに、セラミックは衝撃や振動に対して耐久性が小さいのに対し、本例の排ガス浄化装置30は、金属性であり、基本的に衝撃や振動に対して耐久性が高い。加えて、金属繊維を編んだ網目状部材と異なり振動により繊維同士が擦れて劣化することもなく、この点でもさらに振動に対する耐久性が高く、マフラーを直付けすることが多い小型のエンジンに最適な排ガス浄化装置である。
また、本例の薄板32は、機械加工後に、第1の熱処理により表面にアルミニウムを析出させ、第2の熱処理によりAl23を形成し、触媒を担持させている。このため、機械加工された多孔状の部材であるが、繊維を編んだ網状部材に対して勝るとも劣らない触媒の担持能力があり、排気ガスとの接触面積も大きく、浄化能力も高い。さらに、薄板32を積層する構造を採用することにより、接触面積を大幅に増加できる。
基材の表面に安定してアルミニウムを析出させるには、ステップ6の第1の熱処理工程の処理温度は、750℃から950℃の範囲にすることが好ましい。また、この温度で前処理することにより、第2の熱処理工程において、600℃〜850℃、望ましくは850℃前後で熱処理することにより、ウィスカーと呼ばれる結晶が形成され、触媒の担持能力の高いγ−Al23を効率良く形成できることが本願発明者の実験によりわかっている。
図5は、薄板の異なる例を示してある。この薄板41は、図5(a)および(b)に示すように、半径方向に延びた支持部35と、多孔性の部分36とを備えており、さらに、中心に貫通孔37を備えている。したがって、図5(c)にハウジング31に薄板41が圧入された浄化装置30の断面を示すように、複数の積層された薄板41の中心の貫通孔37にロッド49を通して複数の薄板41を一体にすることができ、薄板同士の干渉も防止することができる。このため、さらに耐振動性を強化でき、耐久性を向上できる。
図6(a)は、縁34を除いた全体が多孔性の部分36になった薄板42を示している。本発明の薄板42は、不織性であるので、全体としては一枚の金属板であり、厚みあるいは開口率を適当に設定することにより、支持部を設けなくても圧入に適し、また、耐振動性も十分に高い強度を維持できる。また、図6(b)に示すような、折り返した縁34と、半径方向に延びた支持部35とを備え、支持部35の間が開口となった補助板43と組み合わせてハウジング31に圧入することも可能である。この場合は、薄板42の厚みは、振動により隣接する薄板同士が接触したりしない程度の強度があれば良く、厚さが1mm以下、さらには0.2mm程度以下にすることも可能である。
図7(a)は、補助板43の間に、薄板42を挟みこむようにハウジング31の内部に圧入した排ガス浄化装置30の例を示している。図7(b)は、さらに、補助板43の縁34に段差を設けて薄板42の縁34をハウジング31と補助板43とで挟みこむように支持した排ガス浄化装置30の例を示している。
補助板43と薄板42とを組み合わせて利用する場合は、薄板42の径をハウジング31の内径より小さくして、補助板43に溶接やロウ付けにより取り付けた構造を採用することができる。図8(a)は、補助板43の両面にロウ付けにより薄板42を取り付けたものをハウジング31に圧入した浄化装置30の例を示している。図8(b)は、ハウジング30と補助板43の縁34とを凹状に加工し、かみ合わせる、あるいは係合させることにより補助板43をさらに強固にハウジング31に取り付けている。図8(c)は、触媒プレートとして機能する薄板42をジグザグに折り返した後に補助板43に取り付けた排ガス浄化装置30の例を示している。
なお、これらの薄板およびそれを組み立てた排ガス浄化装置は例示であり、触媒プレートとして機能する薄板をハウジング31の内部に積層できる構造であれば良い。また、ハウジング31は円筒形に限定されることはなく、断面が四角形あるいはその他の多角形であっても良い。
また、本発明の排ガス浄化装置は、振動に対する耐性が高いので、小型のエンジンに適しているが、排気管の途中に取り付けられる車両用の排ガス浄化装置としても適用可能であり、さらに低コストで長寿命の排ガス浄化装置を提供できる。
排ガス浄化装置を備えたエンジンの概要を示す図である。 排ガス浄化装置の概略構成を示す展開図である。 触媒プレートとして機能する薄板の構成を示す図であり、(a)は表面、(b)は裏面、(c)は支持部の断面、(d)は多孔性の部分の断面、(e)は多孔性の部分の断面を拡大した図である。 薄板の製造過程を示す図である。 本発明の異なる例を示す図であり、(a)は、薄板の表面を示す図であり、(b)は、薄板の断面を示す図であり、(c)は、これらの薄板を積層した排ガス浄化装置の断面を示す図である。 (a)は、全面が多孔性の薄板を示す図であり、(b)は補助板を示す図である。 薄板および補助板を積層する例を示す図であり、(a)は前後に薄板および保持板を積層した例を示し、(b)は補助板の縁とハウジングとで薄板の縁を挟み込むように支持した例を示す図である。 薄板で補助板を挟み込んだ一例を示しており、(a)は補助板の両面に薄板を取り付けた例を示し、(b)は、ハウジングと補助板の縁に凹凸を設けて組み合わせた例を示し、(c)は、薄板を折り曲げた例を示す図である。
符号の説明
10 エンジン 12 マフラー
30 排ガス浄化装置
32 薄板、34 縁の部分、35 支持部
36 多孔性の部分

Claims (15)

  1. 排ガスの流出方向を規定するハウジングと、
    そのハウジングの内部に、前記流出方向に積層された複数の多孔性の薄板とを有し、
    前記薄板は、不織多孔性のアルミニウム含有耐熱性合金で、表面にAl23を含む酸化層を備えている排ガス浄化装置。
  2. 請求項1において、前記薄板は、前記酸化層の下にアルミリッチの下地層を備えている、排ガス浄化装置。
  3. 請求項2において、前記薄板が多孔加工された後に形成されている前記下地層および前記酸化層を備えている、排ガス浄化装置。
  4. 請求項1において、前記薄板は、アルミニウムを含有するFe−Cr基合金の箔体であり、多孔加工された後に低酸素雰囲気中で熱処理されたアルミリッチの下地層と、その後、空気中で熱処理された前記Al23を含む酸化層とを備えている、排ガス浄化装置。
  5. 請求項1において、前記Al23の酸化層の表面に白金族触媒が担持されている、排ガス浄化装置。
  6. 請求項1において、前記薄板は、エキスパンド、プレス、エッチングおよびレーザ加工のいずれかにより、多孔加工されている、排ガス浄化装置。
  7. 請求項1において、前記薄板は、前記ハウジングの内部に圧入されている、排ガス浄化装置。
  8. 請求項1において、前記薄板は、多孔性の部分と、対角線または半径方向に延びた支持部分とを備えている、排ガス浄化装置。
  9. 請求項1において、前記ハウジングの内部に圧入された支持板を有し、前記薄板は、前記支持板にロウ付けまたは溶接により固定されている、排ガス浄化装置。
  10. 排ガス浄化装置において、排ガスの流出方向を規定するハウジングの内部に圧入することにより取り付け可能な形状の薄板であって、不織多孔性のアルミニウム含有耐熱性合金製で、表面にAl23を含む酸化層を備えている浄化装置用の薄板。
  11. 請求項10において、前記酸化層の下にアルミリッチの下地層を備えている、浄化装置用の薄板。
  12. 請求項11において、多孔加工された後に形成されている前記下地層および前記酸化層を備えている、浄化装置用の薄板。
  13. 請求項11において、前記Al23の酸化層の表面に白金族触媒が担持されている、浄化装置用の薄板。
  14. 請求項1ないし9のいずれかに記載の排ガス浄化装置と、
    この排ガス浄化装置に燃焼室からの排気ガスが導かれるようにアレンジされた排ガス経路とを有するエンジン。
  15. 請求項14において、前記燃焼室を有するエンジン本体に前記排ガス浄化装置が直付けされているエンジン。

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