JPH08205507A - 鉄心、磁極片、およびそれらを用いたダイヤフラムポンプ - Google Patents

鉄心、磁極片、およびそれらを用いたダイヤフラムポンプ

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JPH08205507A
JPH08205507A JP766995A JP766995A JPH08205507A JP H08205507 A JPH08205507 A JP H08205507A JP 766995 A JP766995 A JP 766995A JP 766995 A JP766995 A JP 766995A JP H08205507 A JPH08205507 A JP H08205507A
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JP
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iron core
pole piece
cylindrical
electromagnetic coil
diaphragm
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JP766995A
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Ikuo Oya
郁夫 大家
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Techno Takatsuki Co Ltd
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Techno Takatsuki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 T型断面のものもできるため、部品点数を減
らしたり、設計変更が容易であり、平坦度が良好で角を
直角にできるため、磁界の影響を受ける空隙の寸法を均
一にするとともに磁束分布を左右対称にすることがで
き、板厚の大きいものや積層化したものが容易に製造で
きる鉄心を提供する。 【構成】 円環状に巻回された導線を保持するための溝
を形成する電磁コイルの鉄心であって、板体と円筒体と
を嵌着させて形成されてなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄心、磁極片、およびそ
れらを用いたダイヤフラムポンプに関する。さらに詳し
くは、L型およびT型の断面のものが形成でき、板体と
円筒体の接合部が直角になるとともに平坦度が良好で、
積層構造のものが容易に形成される鉄心、磁極片、およ
びそれらを用いたダイヤフラムポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電磁石と永久磁石との磁気的
相互作用に基づく、該永久磁石を備えた振動子の振動を
利用する流体を吸引吐出するポンプとして、図11に示
される形のものが用いられている。
【0003】このダイヤフラムポンプは、電磁コイル1
10が円筒形状を呈しており、振動子100の軸103
の両端にダイヤフラム120が設けられている。以下、
前記各部100、110、およびポンプ部130の構成
と動作を説明する。
【0004】振動子100は、円盤型の永久磁石10
1、該永久磁石101の両極にあって励磁される磁極片
102、およびこれらを支持する軸103からなる。永
久磁石101は軸方向に分極されており、振動子100
は電磁コイル110の磁極の変化によって軸方向に振動
する。
【0005】電磁コイル110は、ボビン111、該ボ
ビン111に巻回される導線112、およびこれらを内
包する鉄心113からなる。電磁コイル110の内側に
は振動子100が配設され、電磁コイル110はハウジ
ング131内に固定される。
【0006】ダイヤフラム120はEPDM(エチレン
プロピレンゴム)、エラストマーなどからなり、弾性を
有している。
【0007】ポンプ部130は、ダイヤフラム120の
外周部を把持するための第一ダイヤフラム台122と第
二ダイヤフラム台123(図面左方向のみ図示されてい
るが、図面右方向にも左右対称に装着されている)から
構成され、第二ダイヤフラム台123はダイヤフラム1
20の振動によって圧縮、膨脹するポンプ室124と、
吸引室125および吐出室(図示せず)を形成する。吸
引室125とポンプ室124のあいだには吸引弁126
が設けられ、吐出室とポンプ室124のあいだには吐出
弁(図示せず)が設けられる。
【0008】このような構成のダイヤフラムポンプで
は、2つの電磁コイル110に交流電流を流すと交流電
流の変化に周期して、電磁コイル110の内側左右端部
(図11において)はN極またはS極に磁化される。図
11において、たとえばある半周期のあいだN極に励磁
されているとすると、永久磁石101によって磁化され
ているN極の磁極片102がこれと反発し、かつ、S極
の磁極片102が吸引される。この反発力、吸引力はと
もに同じ方向(矢印方向)を向いているため、振動子1
00は矢印方向に移動する。
【0009】振動子100が図11において右側に移動
すると、右側のダイヤフラム120がポンプ室124
(右側は図示されていない)を圧縮し、ポンプ室114
から空気が吐出される。それと同時に、左側のダイヤフ
ラム120がポンプ室12を膨脹させ、吸引口127か
ら空気を吸引する。つぎの半周期のあいだでは、電磁コ
イル110の内側左右端部はS極に磁化され、振動子1
00は逆に移動し、逆のポンプ室124で吸引と吐出が
行なわれる。
【0010】図11に示されるような円筒型の電磁コイ
ル110の鉄心113および磁極片102は、C型ある
いはL型の断面をしており、通常、プレス加工により形
成される。
【0011】たとえば、図12に示されるような鉄心1
40(本出願人の出願にかかわる実願平6−12987
号)では、同大同形の円盤142、143を左右対称に
組み合わせたものを1〜数組、円筒体144の中に組み
入れている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プレス
加工による製法では、T型の断面のものができない、
厳密な平坦度が出せない、角を直角にできない、
板厚が限られる、積層化が困難である、という問題が
ある。
【0013】すなわち、プレス加工ではT型の断面のも
のができないため、図12に示される円盤142、14
3を複数づつ組み合わせた鉄心では、図13に示される
ように、T型の断面のものが必要な接合部では、2つの
L型断面の円盤145、146を組み合わせるしかな
く、部品点数が2つになっている(前記問題)。
【0014】また、図14に示されるように、磁極片1
47と鉄心148のあいだに設けられた空隙には磁束が
生じており、その密度の二乗と吸引力とは比例する。そ
のため、磁極片147の外周面147aと、鉄心148
の内周面148aとは、平行度が均一であることが好ま
しいが、プレス加工ではこれらの面147aと148a
に厳密な平坦度が出せない(前記問題)。
【0015】さらに、図14に示されるように、プレス
加工では磁極片147の角150や、鉄心148の角1
51などが丸くなる。とくに、磁極片147の角150
が丸いと、その両端152と153の磁束分布が大幅に
異なるため、振動子の振動軸155が変動しやすく、水
平に振動しない(前記問題)。
【0016】また、プレス加工では板厚が限られるた
め大型のポンプに用いられる鉄心および磁極片を製造す
ることができない(前記問題)。
【0017】さらに、鉄心および磁極片は積層させるこ
とが好ましいが、プレス加工により角の丸くなった製品
を密着させて積層することは難しく、鉄損が大きくなる
(前記問題)。
【0018】本発明は、叙情の事情に鑑み、T型断面の
ものもできるため、部品点数を減らしたり、設計変更が
容易であり、平坦度が良好で角を直角にできるため、磁
界の影響を受ける空隙の寸法を均一にするとともに磁束
分布を左右対称にすることができ、板厚の大きいものや
積層化したものが容易に製造できる鉄心、磁極片および
それを用いたダイヤフラムポンプを提供することを目的
とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の鉄心は、円環状
に巻回された導線を保持するための溝を形成する電磁コ
イルの鉄心であって、板体と円筒体とを嵌着させて形成
されてなることを特徴としている。
【0020】また、本発明の磁極片は、略円筒形状の電
磁コイルの中心に配設された振動子の、軸方向に分極さ
れた円盤型永久磁石の両極に当該永久磁石によって磁化
されるよう設けられる有底円筒形状の磁極片であって、
板体と円筒体とを嵌着させて形成されてなることを特徴
としている。
【0021】さらに、本発明のダイヤフラムポンプは、
(a)請求項1記載の鉄心を備えた略円筒形状を呈する
電磁コイルと、請求項2記載の磁極片を備えた振動子を
有し、該振動子の一端がダイヤフラムに連結され、他端
が振動可能に支持されるとともに、前記永久磁石の外周
および/または前記電磁コイルの内周に、対向する面と
摺動する軸受を設けてなる駆動部と、(b)前記ダイヤ
フラムの両面側に2つの流体室を形成するケーシング部
とからなるポンプユニットの2つを、前記ダイヤフラム
の振動が互いに相殺されるよう対称に連結してなること
が好ましい。
【0022】または、前記ダイヤフラムポンプが、前記
電磁コイルの両磁極のあいだの中心線と前記磁極片の軸
方向の幅を2分する中心線とを一致させるとともに、前
記電磁コイルの一方の磁極の軸方向の幅を2分する中心
線と前記磁極片間の距離を2分する中心線とを一致させ
るよう構成されてなることも好ましい。
【0023】
【作用】請求項1にかかわる鉄心は、板体を所定の形状
に切断し、同じく所定の長さに切断した円筒体と嵌着さ
せて形成される。
【0024】請求項2にかかわる磁極片は、板体を所定
の形状に切断し、同じく所定の長さに切断した円筒体と
嵌着させて形成される。
【0025】請求項3にかかわるダイヤフラムポンプ
は、前記のように形成された鉄心および/または磁極片
を用いており、ダイヤフラムが左右対称に振動するた
め、振動が相殺され、軸受によって磁極片と電磁コイル
のあいだに生じる空隙の寸法が全周にわたって均一とな
る。
【0026】請求項4にかかわるダイヤフラムポンプ
は、請求項3にかかわるダイヤフラムの作用に加えて、
さらに、電磁コイルの両磁極とのあいだの中心線と、永
久磁石によって磁化される磁極片の軸方向の幅を2分す
る中心線とを一致させることにより、電磁コイルの2つ
の磁極と、1つの磁極片とのあいだで引力と斥力を生じ
させることができる(従来では1つの磁極片に対し、影
響を与えるのは電磁コイルの1つの磁極のみ)。
【0027】
【実施例】
実施例1 図1に請求項1にかかわる鉄心の一実施例の斜視説明図
を示す。
【0028】図1に示される鉄心1は、円環状に巻回さ
れた導線を保持するための溝10を形成するものであ
り、電磁コイルの外殻となる。そして、板体2、3、
4、円筒体5、6、7および外筒8から構成される。外
筒8は、ポンプの各部品を収納、固定するハウジングの
一部を兼ねていてもよい。また、板体2、3、4、円筒
体5、6、7および外筒8は、厚さ0.5〜2mm程度
の普通鉄板、普通鋼板(SPCC)、珪素鋼板などから
なり、板体2、3、4の内径側に円筒体5、6、7を圧
入して嵌着したのち、溶接するのが好ましいが小型なも
のは溶接しなくてもよい。
【0029】板体2、3、4は、ドーナツ板形状を呈し
ており、内径は円筒体5、6、7の外径とほぼ等しい。
また、外径部には複数の切欠9が形成されており、この
切欠9は通風の役目を果たし、電磁コイル内の温度が上
昇するのを防ぐのでコイルの線径を小にしてポンプ全体
を小型化することができる。このような板体2は、平板
を型抜きしたり、機械加工(旋盤、フライス盤等によ
る)したりすることによってえられる。
【0030】円筒体5、6、7の外径は、圧入により嵌
着できるように、板体2、3、4の内径よりわずかに大
きく形成される。円筒体5、6、7は、そのような外径
を有する円筒状の長尺品(パイプ状のもの)を所定の幅
に切断することによって簡単にえられる。円筒体5と円
筒体7の軸方向の寸法は等しいが、円筒体6の軸方向の
寸法は、これらの約2倍である。そして、端面となる板
体2、4に嵌着される円筒体5、7は断面がL字形状と
なり、中央の仕切りとなる板体3に嵌着される円筒体6
は断面がT字形状となる。大型のものは強度上、嵌着後
に溶接するのが好ましく、溶接の際には、治具を用い、
2つの部材が精密に直角となるよう規制しながら溶接す
る。なお、板体3は、板体2および板体4と同じまたは
2倍の厚さである。図13に示される鉄心では、この部
分は2枚の円盤145、146を重ねており、分厚くな
るが、本発明では1枚分の厚さにおさえることもでき
る。
【0031】実施例1の鉄心は前述のような構造である
ので、T型断面のもの(板体3と円筒体6の溶着による
もの)が容易に製作でき、図13に示される従来のプレ
スによるものに比べると部品点数を1つ減らすことがで
きる。また、円筒体5、6、7の内周面の平坦度が良好
であるため、鉄心1の内周側に設けられる永久磁石およ
び磁極片とのあいだに生じる空隙の寸法を全周にわたっ
て均一にすることが可能である。また、端面側(板体
2、5側)において精度よく直角が出せるため、この部
分での磁束のばらつきが生じない。さらに、板体2、
3、4のあいだの距離が自由に変えられるため、ポンプ
の仕様変更に容易に対処でき、経済的である。また、図
5、6に示されるように、板体や円筒体を重ねることが
容易にでき、渦電流を防ぐのに有効な積層鉄心をうるこ
とができる。
【0032】実施例2 図2に請求項2にかかわる磁極片の一実施例の斜視説明
図を示す。
【0033】図2に示される磁極片30は、そのあいだ
に永久磁石が設けられ、それによりSまたはN極に磁化
する。そして、板体31および円筒体32から形成され
る。板体31および円筒体32は、厚さ0.5〜2mm
程度の普通鉄板、普通鋼板(SPCC)、珪素鋼板など
からなり、板体31を円筒体32内に圧入して嵌着した
のち、強度上必要なばあい溶接する。
【0034】板体31は、円盤形状を呈しており、その
中心に、図11に示される振動子100の軸103が挿
入される孔33が設けられている。この板体31は、平
板を型抜きしたり、旋盤加工したりすることによってえ
られる。
【0035】円筒体32は、その内径が、板体31を圧
入により嵌着できるよう、板体31の外径よりわずかに
小さく形成された円筒状の長尺品(パイプ状のもの)を
所定の幅に切断することにより簡単にえられる。また、
板体31と円筒体32の溶着の際には治具を用い、2つ
の部材が精密に直角となるよう規制して溶接する。
【0036】実施例2の磁極片は前述のような構造であ
るので、図14に示されるように、角の部分150に丸
みを生じず、角の部分の磁束分布153と、先端の部分
の磁束分布152とが左右対称に等しくなるため、振動
子の振動軸に変動を生じない。また、円筒体32の外周
面の平坦度が良好であるため、鉄心1の内周面とのあい
だに生じる空隙の寸法を全周にわたって均一にすること
が可能である。
【0037】実施例3 図3に請求項3にかかわるダイヤフラムポンプの一実施
例の説明図を示す。
【0038】請求項3にかかわるダイヤフラムポンプ4
0は、図面上左右において2つのポンプユニット41、
61が左右対称となるように設けられており、駆動部の
動きもダイヤフラム42、62が左右対称の動きをする
ように構成される。このようなポンプはアクティブ型と
いわれ、左右の駆動部で発生する振動を互いに吸収し
て、振動および騒音を和らげる役目をする。
【0039】また、一方のポンプユニット41をみたば
あい、1つのダイヤフラム42の両面側に流体室43、
44が2つ設けられている。このようなポンプは、ダブ
ルアクション型といわれ、少ない振幅で流量を損なうこ
となく、低騒音化を図ることができる。
【0040】さらに、2つの電磁コイルのボビン45、
46には、空隙軸受47、48が設けられている。ま
た、永久磁石52の外周側にも空隙軸受49が設けられ
ており、磁極片50、51の外周面と鉄心54の内周面
とのあいだにできる空隙Gの寸法が全周において一定と
なるように図られている。これにより、振動子の軸53
の振動が安定し、ポンプの能力を可能な限り上げること
ができる。
【0041】電磁コイル側に設けられる空隙軸受47、
48と、振動子側に設けられる空隙軸受49とは、どち
らか一方が設けられればよく、両方設けられるばあいに
は干渉しあわないように、軸方向の寸法を調整する。も
しくは、空隙軸受49の外周面および空隙軸受47、4
8の内周面に凹凸を設け、それぞれの凸部が相手方の凹
部に挿入されるようにすれば、干渉されない。
【0042】このような空隙軸受として好適な材料は、
たとえば、フッ素系樹脂、カーボン系(グラファイト)
および、ナイロンなどのポリアミド系樹脂であって、耐
熱性、耐磨耗性に優れ、低摩擦係数であるものが好まし
い。
【0043】なお、電磁コイルの鉄心54には、図1に
示される鉄心1を、磁極片50、51には図2に示され
る磁極片21、22を使用する。
【0044】実施例3のダイヤフラムポンプはこのよう
な構造であるので、アクティブ型で振動を積極的に取
り去り、ダブルアクションで少ない振幅で流量を損ね
ることなく、さらに低騒音化を図ることができ、空隙
軸受で電磁的なバランスを取って力率の向上による駆動
部の小型化を図ることができる。さらに、本発明の鉄心
および磁極片を適用することにより、種々の容量、出力
に対応したポンプを製造できる。すなわち、電磁コイル
の寸法、円筒体(5、6、7)の寸法、磁石および磁極
片の寸法は設計に応じて自由に変更できるので便利であ
る。また型の点数も少なくてすむ。
【0045】実施例4 図4に請求項4にかかわるダイヤフラムポンプの一実施
例の説明図を示す。
【0046】このダイヤフラムポンプ70は、図3に示
されるダイヤフラムポンプ40と同じく、2つのポン
プユニット71、81が左右対称に設けられたアクティ
ブ型であり、また、1つのダイヤフラム72の左右に
流体室73が2つ設けられたダブルアクション型であ
り、さらに、空隙軸受74、75が設けられている。
しかし、ボビン76が1つであり、駆動部を構成する電
磁コイルと永久磁石の配置が特異である点が異なる。
【0047】つまり、電磁コイルの両磁極77、78と
のあいだDの中心線Yと、一方の磁極片79の軸方向の
幅Cを2分する中心線Yとが一致するとともに、電磁コ
イルの一方の磁極78の軸方向の幅Bを2分する中心線
Xと、磁極片79、80間の距離Aを2分する中心線X
とが一致している。
【0048】このような配置にすることにより、電磁コ
イルの軸方向の幅を小さくしても、電磁コイルの一方の
極77と磁極片79、電磁コイルの他方の極78と磁極
片79、および電磁コイルの他方の極78と磁極片80
とのあいだ、つまり合計三箇所に電磁石と永久磁石の相
互作用により吸引力、または排斥力を受ける箇所を生じ
させることができるため、ポンプの性能をそれほど落と
すことがない。
【0049】このダイヤフラムポンプ70に使用される
鉄心および磁極片79、80も、板体と円筒体から構成
される。したがって、電磁コイルの一方の磁極78側は
T字形状を呈しているが、圧入嵌着、溶接という機械的
な加工により簡単に製造することができる。
【0050】実施例5 図5に本発明の鉄心の他の実施例を示す。図5に示され
る鉄心11は板体12と円筒体13からなる1つの部品
を4つ設けてなるものである。この鉄心11は1つの同
形同大の部品を生産するだけでよいので、実施例1のも
のに比べると部品点数は増えるが製造が簡単である。
【0051】実施例6 図6に本発明の鉄心のさらに他の実施例を示す。図6
は、図5に示される断面がL字形状の1つの部品を例示
しているが、断面がT字形状のものにも適用することが
できる。図6の(a)は部品の平面図、(b)は側断面
図である。この部品14は薄板を2層以上重ねて製造さ
れる。本発明によると、とくに板体15を重ねることは
容易であり、厚さTの変更が容易である。また、円筒体
16は、薄板を幾重にも丸めて必要とする層の円筒体を
作製することができる。
【0052】このように、積層された鉄心では、磁束の
交番による、鉄損(渦電流損)低減が図れるため、とく
に大型のポンプで厚さの大きな鉄心が必要なばあいに効
果的である。
【0053】実施例7 図7に本発明の鉄心のまたさらに他の実施例を示す。
【0054】この部品17は、円筒体部にスリット18
が形成されており、渦電流による環流を防止することが
できる。
【0055】実施例8 図8および図9に本発明の鉄心の他の実施例を示す。図
9は図8のA−A断面図であり、部品の1つの変形例で
ある。この部品は、径の異なる2つの円筒体21、22
と、ドーナツ板形状の板体23と四角板形状の板体24
とからなる。本発明の鉄心は、板体34の外形を変更さ
せることにより、外殻が円筒でないポンプにも適用可能
である。また、そのばあい、図1に示される実施例にお
ける外筒8は不要である。
【0056】実施例9 図10に本発明の磁極片の他の実施例を示す。
【0057】この磁極片35は、板体36と円筒体37
の端面37aが板体36の外面36aと段差を生じるよ
うに嵌着、溶接される。その段差の部分に軸受38が固
定される。板体36は、段差が軸受38を支持しやすい
ような適当な厚さとすることができる。
【0058】実施例9の磁極片35によると、磁極片3
5の外周面の平坦度が向上するとともに、軸受38の支
持位置の精度を上げることができるので振動子の軸の振
動の精度がよくなり、ポンプ能率が向上する。また、従
来永久磁石の外周に偏心精度よく軸受を支持させるため
には、永久磁石の外径、内径を研磨する必要があった
が、本実施例の磁極片を用いると、かかる研磨が必要で
ないため、コストを下げることもできる。たとえば、永
久磁石のコストは研磨を無くすことにより約半分になる
ばあいがあり、本実施例の効果は大である。
【0059】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の鉄心は、
板体と円筒体からなり、T型断面のものが製造でき、円
筒部の内周面の平坦度が良好であり、板厚の調整が自由
であり、分厚いものや、積層化させたものが容易に製造
でき、鉄損低減が良好である。
【0060】また、本発明の磁極片では、円筒部の外周
面の平坦度が良好であるとともに、角を直角にできるた
め、磁束分布を均一にし振動子の振動を安定させること
ができる。さらに、軸受を支持しうる形状にすることも
可能であり、軸受を偏心精度よく支持して振動子の振動
を安定させることができる。
【0061】また、本発明のダイヤフラムポンプは、前
述の鉄心および磁極片を用いており、アクティブ型で振
動を積極的に取り去り、ダブルアクションで少ない振幅
で流量を損ねることなく、さらに低騒音化を図ることが
でき、空隙軸受で電磁的なバランスを取って力率の向上
による駆動部の小型化を図ることができる。
【0062】または、電磁コイルの数を少なくしてポン
プの小型化をさらに進めることができる。そのばあい、
電磁コイルの位置と永久磁石の位置を調整する必要があ
るが、本発明の鉄心および磁極片は、サイズの調整が簡
単であり、T型断面のものも作成可能であるので設計の
変更が簡単に行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鉄心の一実施例を示す斜視断面説明図
である。
【図2】本発明の磁極片の一実施例の斜視断面説明図で
ある。
【図3】本発明のダイヤフラムポンプの一実施例の側断
面説明図である。
【図4】本発明のダイヤフラムポンプの他の実施例の側
断面説明図である。
【図5】本発明の鉄心の他の実施例を示す斜視断面説明
図である。
【図6】本発明の鉄心のさらに他の実施例を示す説明図
である。
【図7】本発明の鉄心のまたさらに他の実施例を示す斜
視説明図である。
【図8】本発明の鉄心のさらに他の実施例を示す平面図
である。
【図9】図8のA−A断面図である。
【図10】本発明の磁極片の他の実施例を示す側断面説
明図である。
【図11】従来のダイヤフラムポンプの斜視説明図であ
る。
【図12】従来の鉄心を示す組立前斜視説明図である。
【図13】図12の鉄心の斜視断面説明図である。
【図14】従来の鉄心および磁極片の説明図である。
【符号の説明】
1、11 鉄心 10 溝 2、3、4、12、15 23、24 板体 5、6、7、13、16 21、22 円筒体 30、35 磁極片 31、36 板体 32、37 円筒体 38 軸受 40、70 ダイヤフラムポンプ 41、61、71、81 ポンプユニット 42、62、72 ダイヤフラム 43、44、73 流体室 47、48、49 軸受 74、75 軸受 100 振動子 101 永久磁石 102 磁極片 110 電磁コイル 113 鉄心 120 ダイヤフラム X、Y 中心線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円環状に巻回された導線を保持するため
    の溝を形成する電磁コイルの鉄心であって、板体と円筒
    体とを嵌着させて形成されてなることを特徴とする鉄
    心。
  2. 【請求項2】 略円筒形状の電磁コイルの中心に配設さ
    れた振動子の、軸方向に分極された円盤型永久磁石の両
    極に当該永久磁石によって磁化されるよう設けられる有
    底円筒形状の磁極片であって、板体と円筒体とを嵌着さ
    せて形成されてなることを特徴とする磁極片。
  3. 【請求項3】 (a)請求項1記載の鉄心を備えた略円
    筒形状を呈する電磁コイルと、請求項2記載の磁極片を
    備えた振動子を有し、該振動子の一端がダイヤフラムに
    連結され、他端が振動可能に支持されるとともに、前記
    永久磁石の外周および/または前記電磁コイルの内周
    に、対向する面と摺動する軸受を設けてなる駆動部と、
    (b)前記ダイヤフラムの両面側に2つの流体室を形成
    するケーシング部とからなるポンプユニットの2つを、
    前記ダイヤフラムの振動が互いに相殺されるよう対称に
    連結してなることを特徴とするダイヤフラムポンプ。
  4. 【請求項4】 前記ダイヤフラムポンプが、前記電磁コ
    イルの両磁極のあいだの中心線と前記磁極片の軸方向の
    幅を2分する中心線とを一致させるとともに、前記電磁
    コイルの一方の磁極の軸方向の幅を2分する中心線と前
    記磁極片間の距離を2分する中心線とを一致させるよう
    構成されてなる請求項3記載のダイヤフラムポンプ。
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