JPH08203349A - 発泡絶縁電線 - Google Patents

発泡絶縁電線

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JPH08203349A
JPH08203349A JP910295A JP910295A JPH08203349A JP H08203349 A JPH08203349 A JP H08203349A JP 910295 A JP910295 A JP 910295A JP 910295 A JP910295 A JP 910295A JP H08203349 A JPH08203349 A JP H08203349A
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JP
Japan
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resin
foam
gas
ethylene propylene
parts
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Pending
Application number
JP910295A
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English (en)
Inventor
Tomotaka Murase
知丘 村瀬
Hiroshi Nakamura
宏 中村
Takeo Shiono
武男 塩野
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SWCC Corp
Original Assignee
Showa Electric Wire and Cable Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発泡率を約80%とし、微細かつ均一な気泡
を備えた発泡絶縁電線を提供する。 【構成】 導体上に、ポリエチレン樹脂100重量部に
対し、エチレンプロピレンゴム(EPゴム)5〜25重
量部を混合した樹脂を不活性ガスにより発泡させた発泡
絶縁層が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フルオロガスに代わ
り、不活性ガスを発泡剤として用いた高発泡同軸ケーブ
ルに適用する発泡絶縁電線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高発泡同軸ケーブル(発泡率67
%以上)は、低圧液化性を有するフルオロカーボンガス
(CFC12、HCFC22等、以下フルオロガスと呼
ぶ)を発泡剤として用いてきた。しかし近年、フルオロ
ガスがオゾン層を破壊する原因物質であることが判明
し、世界的規模でフルオロガスの使用を規制する動きが
ある。
【0003】そこで、フルオロガスに代わり不活性ガス
を発泡剤として用いて発泡絶縁層を形成する方法が種々
検討されている。しかし、フルオロガスの場合と同様の
樹脂を用いて、不活性ガスで発泡したのでは高発泡率が
得られない。その理由は、フルオロガスは低圧液化性を
有しているため、押出機への注入時、あるいは押出機内
における樹脂との混練時においては液体として存在し、
樹脂中に均一に分散されている。そして、押出時におい
てそのダイス出口にてフルオロガスが気化して発泡を開
始し、これと同時に樹脂から気化熱を奪い急速に樹脂を
冷却することによって気泡壁が強化されるので、気泡壁
が破損して連続気泡が発生するのを防止し、微細かつ均
一な気泡を形成して約80%の高発泡率を達成すること
が可能であった。一方、不活性ガス(特に窒素ガス)の
場合、押出機内で液化することがないので、発泡時の冷
却作用はなく、フルオロガスより樹脂との混合性に劣
り、発泡絶縁層に微細かつ均一な気泡を形成することが
困難であった。
【0004】最近では、発泡剤に不活性ガスを用いて微
細な気泡を形成するための様々な工夫がなされており、
例えば、特開平6−5139号公報には、低密度ポリエ
チレン樹脂あるいは高密度ポリエチレン樹脂からなる発
泡体を製造する場合に、心線を冷却してから押出被覆を
施したり、ニップル先端の温度を樹脂の融点以下の温度
に冷却したり、ニップルの内部を加圧する高発泡体絶縁
電線の製造方法が提案されており、また、特開平4−3
25223号公報には、ポリエチレンなどのポリオレフ
ィン系樹脂やこれらの混合物を樹脂材として使用して、
押出機のダイス形状をラッパ状に規制したり広がり角度
を限定する等の高発泡押出被覆方法が提案されている。
【0005】しかしながら、この様な方法では、多少の
改善は見られるものの、従来のフルオロガスの場合と同
様の発泡性樹脂を用いているので、発泡率が80%程度
の高発泡絶縁電線を得ることはできなかった。
【0006】以上の点に鑑み、本発明は、不活性ガスを
発泡剤として用いて発泡率約80%で、微細かつ均一な
気泡を備えた発泡絶縁電線を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の発泡絶縁電線
は、導体上に、不活性ガスにより発泡させた発泡絶縁層
が設けられた発泡絶縁電線において、前記発泡絶縁層
は、ポリエチレン樹脂100重量部に対し、エチレンプ
ロピレンゴム(EPゴム)5〜25重量部を混合した樹
脂からなることを要旨とする。
【0008】本発明において発泡剤として用いられる不
活性ガスとしては、窒素、アルゴン、炭酸ガスや、メタ
ン、プロパンなどの炭化水素ガスなどが挙げられるが、
入手容易性や経済性から窒素ガスが好適である。
【0009】本発明において、発泡絶縁層を構成する樹
脂としては、ポリエチレン樹脂100重量部に対し、エ
チレンプロピレンゴム(EPゴム)5〜25重量部を配
合した樹脂を用いる。ポリエチレン樹脂にエチレンプロ
ピレンゴムを添加することにより、樹脂のメルトテンシ
ョンおよびスウェリング比が増加するので、気泡壁の強
度が増し連続気泡の生成を抑制して高発泡が得られるよ
うになる。エチレンプロピレンゴムの配合量を、ポリエ
チレン樹脂100重量部に対し、5〜25重量部とした
のは、添加量が5重量部未満であると、エチレンプロピ
レンゴムを添加する効果が表ず、添加量が25重量部を
越える場合には、発泡絶縁電線の高周波電気特性に影響
を与える恐れがあるためである。
【0010】また、本発明の発泡絶縁層を形成するにあ
たり、樹脂に成核剤を適宜添加した後発泡させれば、気
泡の均一性が向上する。成核剤としては、無機タルクな
どの無機粉末や、少量の化学発泡剤などが挙げられる
が、とくに限定されない。そして、本発明の発泡絶縁電
線は、その外周にパイプ状銅導体や銅編組などの外部導
体を設け、さらにその外周をアルミニウムシースなどで
包囲して、発泡同軸ケーブルのコアとして使用すること
ができる。
【0011】
【作用】本発明は、ポリエチレン樹脂にエチレンプロピ
レンゴムを混合して発泡絶縁層を形成したので、不活性
ガスを発泡剤として用いても、高発泡率で均一、微細な
発泡絶縁層を形成することができる。
【0012】
【実施例】以下に本発明の一実施例を示す。 [実施例1〜4、比較例1〜3]高密度ポリエチレン樹
脂および低密度ポリエチレン樹脂の混合物100重量部
対し、エチレンプロピレンゴムを表1のように配合した
樹脂を作成し、メルトテンション、メルトインデック
ス、スウェリング比を測定した。さらにこの樹脂に、無
機核剤である無機タルクを1.5重量部添加し、二軸混
練機にて絶縁樹脂を製造した。そして、直径2.1mm
の導体上に、前述の絶縁樹脂を押出機により押し出しな
がら窒素ガスを用いて発泡させ、外径8.4mmの発泡
絶縁電線を作成した。
【0013】得られた発泡絶縁電線について、発泡率と
発泡状態を測定した。発泡率は、発泡体の密度(ρ)、
発泡前の樹脂の密度(ρ0 )より下記の式により求め
た。 発泡率(%)={(ρ0 −ρ)/ρ0 }×100 メルトインデックスは、JIS K 6760 または、A
STMD 1238-70 に規定されたメルトインデクサー
(東洋精機社製キャピログラフ)で測定した。測定温度
は150℃、長さ8mmでテーパ角度60°、ダイス径
(do)2.095mmのダイスより押出速度10mm
/分にて押し出した時の値である。そして、スウェリン
グ比(SR)は、メルトインデックスを測定する際に得
られる押出物の外径をdsとし、メルトインデクサーに
セットされているダイスの内径をdoとしたとき次式で
求められる。 SR={(ds−do)/do}×100 (%) メルトテンションは、JIS K 6760 または、AS
TMD 1238-70 に規定されたメルトインデクサーのダ
イスから押し出された樹脂を引取った時の荷重検出器に
記録された値であり、樹脂の溶融張力を示す。本発明の
実施例では、温度170℃および190℃、押出速度2
0mm/分、引取り速度10m/分で測定された値を用
いている。
【0014】
【表1】
【0015】表1より、メルトテンションおよびスウェ
リング比は、ポリエチレン樹脂にエチレンプロピレンゴ
ムを5重量部以上の割合で添加することにより増大し、
発泡率約80%が得られることがわかる。また、エチレ
ンプロピレンゴムを30重量部配合した比較例3は、発
泡率は低下し、一部の気泡壁がくずれて発泡状態が良好
ではなかった。
【0016】
【発明の効果】本発明は、発泡絶縁層としてポリエチレ
ン樹脂にエチレンプロピレンゴムを所定量添加すること
により、不活性ガスを発泡剤に用いても発泡状態が均一
で、約80%の高発泡率の発泡絶縁層が安定して得られ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導体上に、不活性ガスにより発泡させた発
    泡絶縁層が設けられた発泡絶縁電線において、前記発泡
    絶縁層は、ポリエチレン樹脂100重量部に対し、エチ
    レンプロピレンゴム(EPゴム)5〜25重量部を混合
    した樹脂からなることを特徴とする発泡絶縁電線。
  2. 【請求項2】不活性ガスとして、窒素ガス、アルゴンガ
    ス、炭酸ガス、炭化水素ガスから選ばれた1種または混
    合ガスを用いることを特徴とする請求項1に記載した発
    泡絶縁電線。
JP910295A 1995-01-24 1995-01-24 発泡絶縁電線 Pending JPH08203349A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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