JPH08201852A - アクティブマトリクス表示装置 - Google Patents

アクティブマトリクス表示装置

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JPH08201852A
JPH08201852A JP3011595A JP3011595A JPH08201852A JP H08201852 A JPH08201852 A JP H08201852A JP 3011595 A JP3011595 A JP 3011595A JP 3011595 A JP3011595 A JP 3011595A JP H08201852 A JPH08201852 A JP H08201852A
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舜平 山崎
Jun Koyama
潤 小山
Yasuhiko Takemura
保彦 竹村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アクティブマトリクス表示装置のOFF電流
を低減させる構成を提供する。 【構成】 アクティブマトリクス表示装置において、1
個の画素電極に対して複数の薄膜トランジスタを直列に
接続して設け、前記直列接続した薄膜トランジスタの両
端を除く少なくとも1個の薄膜トランジスタが常時ON
状態になっているか、前記直列接続した薄膜トランジス
タのドレインとソースの接続点と交流接地点との間に少
なくとも1個の容量を接続することにより、前記薄膜ト
ランジスタのOFF時の補助容量の放電量を軽減させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクティブマトリクス
表示装置の表示画面の画質向上をはかる回路および素子
に関する。
【0002】
【従来の技術】図2(A)にアクティブマトリクス表示
装置の従来例の概略図を示す。図中の破線で囲まれた領
域(204)が表示領域であり、その中に薄膜トランジ
スタ(201)がマトリクス状に配置されている。前記
薄膜トランジスタ(201)のソース電極に接続してい
る配線が画像(データ)信号線(206)であり、前記
薄膜トランジスタ(201)のゲート電極に接続してい
る配線がゲート(選択)信号線(205)である。
【0003】ここで、駆動素子について着目すると、前
記薄膜トランジスタ(201)はデータのスイッチング
を行い、液晶セル(203)を駆動する。補助容量(2
02)は、液晶セルの容量を補強するためのコンデンサ
で画像データの保持用として用いられる。前記薄膜トラ
ンジスタ(201)は液晶に印加する電圧の画像データ
をスイッチングするのに用いられる。薄膜トランジスタ
のゲート電圧をVGS、ドレイン電流をID とすると、図
3に示すようなVGS−ID の関係になる。即ちゲート電
圧VGSが前記薄膜トランジスタのOFFの領域で、ID
が大きくなる。これをOFF電流という。
【0004】Nチャネル形薄膜トランジスタの場合、V
GSを負にバイアスした時のOFF電流は、半導体薄膜の
表面に誘起されるP型層と、ソース領域及びドレイン領
域のN型層との間に形成されるPN接合を流れる電流に
より規定される。そして、半導体薄膜中には多くのトラ
ップが存在するため、このPN接合は不完全であり接合
リーク電流が流れやすい。ゲート電極を負にバイアスす
るほどOFF電流が増加するのは半導体薄膜の表面に形
成されるP型層のキャリア濃度が増加してPN接合のエ
ネルギー障壁の幅が狭くなるため、電界の集中が起こ
り、接合リーク電流が増加することによるものである。
【0005】このようにして生じるOFF電流は、ソー
ス/ドレイン電圧に大きく依存する。例えば、薄膜トラ
ンジスタのソース/ドレイン間に印加される電圧が大き
くなるにしたがって、OFF電流が飛躍的に増大するこ
とが知られている。すなわち、ソース/ドレイン間に5
Vの電圧を加えた場合と10Vの電圧を加えた場合とで
は、後者のOFF電流は前者の2倍ではなく、10倍に
も100倍にもなる場合がある。また、このような非線
型性はゲート電圧にも依存する。一般にゲート電極の逆
バイアスの値が大きい場合(Nチャネル型では、大きな
マイナス電圧)には、両者の差が著しい。
【0006】この問題を解決するためには、例えば、特
公平5−44195と特公平5−44196に記述され
ているように、薄膜トランジスタを直列に接続する方法
(マルチゲート法)が提案されている。これは、個々の
薄膜トランジスタのソース/ドレインに印加される電圧
を減少させることによって、個々の薄膜トランジスタの
OFF電流を低減せしめることを意図している。例え
ば、図2(B)のように2個の薄膜トランジスタを直列
に接続した場合、個々の薄膜トランジスタのソース/ド
レインに印加される電圧は半分になる。ソース/ドレイ
ンに印加される電圧が半分になれば、前述の議論からO
FF電流は1/10にも1/100にもなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液晶デ
ィスプレーの画像表示に要求される特性が厳しくなる
と、上記のマルチゲート法でも必要なだけOFF電流を
下げることが難しくなった。すなわち、ゲート電極の数
(薄膜トランジスタの数)を3個、4個、5個と増やし
たとしても、各薄膜トランジスタのソース/ドレインに
印加される電圧は1/3、1/4、1/5というように
わずかづつしか減らないからである。ソース/ドレイン
に印加される電圧が1/100になるには、ゲートが1
00個必要であった。すなわち、この方式では、ゲート
数を2個にした場合においてが最も効果が顕著であった
ものの、それ以上のゲートを設けてもあまり大きな効果
は期待できないことであった。
【0008】本発明は、上記のような問題を鑑みてなさ
れたものであり、画素電極に接続する薄膜トランジスタ
のソース/ドレインに印加される電圧を、通常の場合の
1/10以下、好ましくは1/100以下とすることに
よって、OFF電流を低減させる構造を有する画素回路
を提供することである。この際に特徴的なことは、上記
目的のための薄膜トランジスタ数は十分に小さくするこ
とである。好ましくは5個以下、より好ましくは3個の
薄膜トランジスタによって、上記目標を達成する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の基本的な思想
は、図2(C)に示すように、直列に接続された薄膜ト
ランジスタ(221)、(222)の間に容量(22
3)を設けることによって、特に画素電極側の薄膜トラ
ンジスタ(222)のソース/ドレイン間に現れる電圧
を低下せしめ、よって、薄膜トランジスタ(222)の
OFF電流を低減させることである。図では容量(22
4)を示したが、これは必ずしも必要ではない。むし
ろ、書き込みの際の負担を増大させるものであるので、
画素セル(225)の容量と容量(223)の比率が最
適なものであれば無いほうが好ましい場合もある。
【0010】具体的な動作について述べると、ゲート信
号線(226)に選択信号が送られたときに、薄膜トラ
ンジスタ(221)、(222)がどちらもONとな
り、画像信号線(227)の信号に応じて、容量(22
3)、(224)、画素セル(225)が充電される。
十分に充電がなされた(平衡)段階では、薄膜トランジ
スタ(222)のソース/ドレイン間の電圧はほぼ等し
い状態となる。
【0011】この状態で選択信号が切られると、薄膜ト
ランジスタ(221)、(222)はいずれもOFFと
なる。その後、画像信号線(227)には他の画素の信
号が印加されており、薄膜トランジスタ(221)は有
限のOFF電流があるので、容量(223)に充電され
た電荷が放出され、電圧が低下することとなる。しか
し、この速度は、図2(A)で示した通常のアクティブ
マトリクス回路の容量(202)の電圧降下と同じ程度
の速度で進行する。
【0012】一方、薄膜トランジスタ(222)に関し
ては、当初、ソース/ドレイン間の電圧がほぼ0であっ
たために、OFF電流は極めて僅かであったが、その
後、容量(223)の電圧が降下するため、徐々にソー
ス/ドレイン間の電圧が増加し、したがって、OFF電
流も増加することとなる。しかしながら、このOFF電
流の増加による画素セル(225)の電圧降下が図2
(A)に示す通常のアクティブマトリクス回路における
ものよりも十分に緩やかであることは言うまでもない。
【0013】例えば、薄膜トランジスタ(201)と
(221)が同じ程度の特性であったとし、容量(20
2)は1フレームの間に電圧が当初の10Vから90%
の9Vになるものとする。図2(A)の場合は、1フレ
ームの間に画素セル(203)の電圧が9Vにまで降下
してしまう。しかし、図2(C)の場合には、容量(2
23)の電圧が9Vに降下しても、薄膜トランジスタ
(222)のソース/ドレイン間の電圧は1Vであるの
で、OFF電流は極めて小さく、しかも、それは1フレ
ームの終了時点での話であるから、画素セル(225)
や容量(224)から放出された累積の電荷量は極めて
少なく、したがって、画素セル(225)の電圧は10
Vとほとんど変わらない。
【0014】図2(B)の場合との比較は簡単ではない
が、図2(B)においては、薄膜トランジスタ1個のソ
ース/ドレインに印加される電圧は,図2(A)の場合
の10Vの半分の5Vであり、図2(C)の薄膜トラン
ジスタ(222)の場合のように、ソース/ドレイン間
の電圧が1Vということは起こりえない。したがって、
この面からも本発明の優位性が示される。
【0015】なお、薄膜トランジスタ(221)、(2
22)のチャネルにLDD領域またはオフセット領域を
入れると、それらの領域はドレイン抵抗・ソース抵抗と
なるため、ドレイン接合の電界強度を緩和させ、さらに
OFF電流を減少させることができることは言うまでも
ない。また、図2(D)に示すように、薄膜トランジス
タと容量の組み合わせをさらに追加すれば、より大きな
効果が得られるが、図2(A)を図2(C)に置き換え
た場合に比較すれば、効果の増大する比率は低下する。
【0016】上記において、容量(223)、(22
4)は通常のコンデンサであってもよいが、そのうちの
1つもしくは両方をMOS型のキャパシタ(MOSキャ
パシタ)で構成すると、集積化の面で効果的である。な
お、容量(224)が必ずしも必要なものではないとい
うことは先に述べた通りである。また、薄膜トランジス
タ(221)と(222)の間に、低濃度不純物領域等
を形成することにより直列に抵抗を挿入した回路構成と
すると、よりOFF電流を低減できる。
【0017】なお、容量としては、金属電極の対向によ
って得られる固定的なもの以外に、MOS容量を用いて
もよい。MOS容量とは、実質的に真性な半導体被膜上
にゲート絶縁膜とゲート電極を重ねた構造を有するもの
である。ゲート電極の電位によって容量値が変動すると
いう特徴を有する。例えば、1個の画素電極に対して3
個以上の薄膜トランジスタを直列に接続し、前記直列接
続した薄膜トランジスタの両端を除く少なくとも1個の
薄膜トランジスタを常時ON状態として容量として使用
するか、または前記直列接続した薄膜トランジスタの一
方の薄膜トランジスタのドレインと他方の薄膜トランジ
スタのソースの接続点にMOS容量を接続すればよい。
MOS容量のゲート電極は適当な電位に維持することに
よって、安定した静電容量が得られる。
【0018】
【実施例】
〔実施例1〕 図1(a)は1個の画素セル(105)
の一方の電極に薄膜トランジスタを3個接続したアクテ
ィブマトリクス表示方式の例を示す。薄膜トランジスタ
はすべてNチャネル型とするが、Pチャネル型でも同様
である。むしろ、低温形成の結晶性シリコン半導体を用
いた薄膜トランジスタにおいては、Pチャネル型の方
が、OFF電流が小さく、劣化しにくいという特徴があ
る。
【0019】2個の薄膜トランジスタ(101)、(1
02)はゲートの配線を共有し、ゲート信号線に接続さ
れる。また、薄膜トランジスタ(101)のソースは画
像信号線に接続されている。前記2個の薄膜トランジス
タの間に、常時ON状態の薄膜トランジスタ(103)
を接続する。薄膜トランジスタ(103)を常時ONと
するためには、画像信号等によって影響がほとんどない
ような十分高い正の電位をゲートに与えることが望まし
い。
【0020】例えば、画像信号が−10V〜+10Vで
変動する場合には、薄膜トランジスタのゲートは+15
V以上、好ましくは+20V以上の電位に常に保たれる
ことが望ましい。例えば、薄膜トランジスタ(103)
のゲートの電位が+11Vであれば、ゲート/ソース間
の電位差はしきい値電圧の近辺の+1〜+11Vの間で
変動し、薄膜トランジスタ(103)において得られる
容量も大きく変動する。これに対して、薄膜トランジス
タ(103)のゲートの電位が+20Vであれば、ゲー
ト/ソース間の電位差は+10〜+30Vの間で変動す
るものの、しきい値電圧からは十分に離れているので、
薄膜トランジスタ(103)において得られる容量の変
動はほとんどない。
【0021】液晶セル(105)と補助容量(104)
は薄膜トランジスタ(102)のドレインに接続する。
そして、液晶セル(105)と補助容量(104)の他
の電極は設置準位に接続すればよい。なお、液晶セル
(105)の容量が十分であれば、補助容量(104)
はなくてもよい。MOS容量(103)の大きさは補助
容量(104)と液晶セル(105)の容量の和との比
率において最適なものを決定すればよい。
【0022】図1(a)の動作について説明する。まず
2個の薄膜トランジスタ(101)、(102)のゲー
トに‘H’レベルの電圧が印加され、前記薄膜トランジ
スタがON状態になる。そして、前記薄膜トランジスタ
(101)のソースには画像信号に応じた電流が流れ、
前記薄膜トランジスタ(101)のドレインに接続して
いる常時ON状態の薄膜トランジスタ(103)は容量
として機能し、充電を開始する。前記薄膜トランジスタ
(103)は常時ON状態であるため、薄膜トランジス
タ(102)のソースからドレインに電流が流れ、補助
容量(104)および液晶セル(105)を充電する。
【0023】次に、薄膜トランジスタ(101)、(1
02)のゲートに‘L’レベルの電圧が印加されると、
薄膜トランジスタがOFF状態になり薄膜トランジスタ
(101)のソースの電圧が降下し、常時ON状態の薄
膜トランジスタ(103)に蓄えられていた電荷に対し
てOFF電流が流れ、放電を開始する。しかし、常時O
N状態の薄膜トランジスタ(103)の容量により、画
素に接続されている薄膜トランジスタのドレイン/ソー
ス間の電圧降下が遅れる。よって補助容量(104)お
よび液晶セル(105)の放電量が減少し、次の画面で
薄膜トランジスタがON状態になるまで、液晶セル(1
05)の放電量が抑制される。以上を示したものが図6
のドレイン電圧(a)である。
【0024】図1(a)において、常時ONのNチャネ
ル形薄膜トランジスタ(103)を削除した回路を考え
てみる。2個のNチャネル形薄膜トランジスタ(10
1、102)はゲートの配線を共有し、液晶セル(10
5)と補助容量(104)は薄膜トランジスタ(10
2)のドレインに接続する。これは図2(B)に示し
た、いわゆるマルチゲート型の回路である。
【0025】まず2個の薄膜トランジスタ(101)、
(102)のゲート電極に‘H’レベルの電圧が印加さ
れ、薄膜トランジスタがON状態になる。そして、薄膜
トランジスタのソースに電流が流れ、補助容量(10
4)および液晶セル(105)を充電する。
【0026】次に、薄膜トランジスタ(101)、(1
02)のゲートに‘L’レベルの電圧が印加され、薄膜
トランジスタがOFF状態になり薄膜トランジスタ(1
01)のソースの電圧が降下し、このことにより薄膜ト
ランジスタ(102)のドレインの電圧も降下する。よ
って補助容量(104)と液晶セル(105)は放電を
開始する。以上を示したものが図6のドレイン電圧
(b)である。(a)の場合と比較して放電量が多く、
電圧降下も大きいことが分かる。
【0027】このように、本実施例によって本発明の効
果が立証された。なお、図2(D)と同様に、薄膜トラ
ンジスタ(102)、(103)と同様な薄膜トランジ
スタが、薄膜トランジスタ(192)と(104)の間
に挿入されればさらに大きな効果が得られることは明ら
かであろう。
【0028】〔実施例2〕 図1(b)には、1個の画
素電極に薄膜トランジスタを2個接続したアクティブマ
トリクス回路の画素の例を示す。薄膜トランジスタはす
べてNチャネル形とするが、Pチャネル型であっても同
様な効果が得られる。2個の薄膜トランジスタ(11
1)、(112)はゲートの配線を共有し、ゲート信号
線に接続する。前記薄膜トランジスタのソース/ドレイ
ン間に、MOS容量(113)を接続する。
【0029】MOS容量(113)は通常の薄膜トラン
ジスタのソースとドレインを短絡して形成すればよい。
このMOS容量はNチャネル型の薄膜トランジスタを用
いたので、ゲートが適当な正の電位に保たれていれば、
容量として機能する。安定な容量として機能するために
は、実施例1の薄膜トランジスタ(103)のゲートと
同様に、十分に高い正の電位に保たれることが望まし
い。
【0030】また、本発明を実施するには、少なくと
も、当該画素が選択されていない時間の大部分は、MO
S容量(113)のゲートは上記のような電位に保持さ
れていることが必要である。また、当該画素が選択され
ている時間(当該画素が画像信号線の信号によって書き
込みされている時間)においても、MOS容量(10
3)のゲートは上記の電位に保たれていることが望まし
い。容量(114)およびMOS容量(113)のゲー
ト電極はゲート信号線と平行に配置された容量線に接続
され、上記の目的のための電位に保持される。
【0031】液晶セル(115)と補助容量(114)
は薄膜トランジスタ(112)のドレインに接続し、薄
膜トランジスタ(111)のソースは画像信号線に接続
する。なお、補助容量(114)は液晶セル(115)
の容量が十分であれば必要ではない。
【0032】図1(b)の動作について説明する。簡単
のため、MOS容量(113)のゲートは常時、十分に
高い正の電位に保たれているものとする。まず2個の薄
膜トランジスタ(111)、(112)のゲートに
‘H’レベルの電圧が印加され、薄膜トランジスタがO
N状態になる。その結果、薄膜トランジスタ(111)
のソースに電流が流れ薄膜トランジスタ(111)のド
レインに接続しているMOS容量(113)を充電し始
める。また薄膜トランジスタ(112)のソース電極か
らドレイン電極に電流が流れ、補助容量(114)およ
び液晶セル(115)を充電する。
【0033】次に、薄膜トランジスタ(111)、(1
12)のゲート電極に‘L’レベルの電圧が印加され、
薄膜トランジスタがOFF状態になり薄膜トランジスタ
(111)のソース電極の電圧が降下し、MOS容量
(113)は薄膜トランジスタのOFF電流により、放
電を開始する。しかし、MOS容量(113)により、
画素に接続されている薄膜トランジスタのドレイン/ソ
ース間の電圧降下が遅れる。よって、補助容量および液
晶セル(115)の放電量が減少し、次の画面で薄膜ト
ランジスタがON状態になるまで、液晶セル(115)
の放電量が抑制される。その動作波形は実施例1と同様
である。
【0034】〔実施例3〕 図1(c)には、1個の画
素電極に薄膜トランジスタを2個接続したアクティブマ
トリクス回路の画素の例を示す。薄膜トランジスタはす
べてNチャネル形とするが、Pチャネル型であっても同
様な効果が得られる。2個の薄膜トランジスタ(12
1)、(122)はゲートの配線を共有し、ゲート信号
線に接続する。前記薄膜トランジスタのソース/ドレイ
ン間に容量(123)を接続する。
【0035】補助容量(124)はMOS容量を用いて
形成する。これは、実施例2のMOS容量(113)と
同様に、通常の薄膜トランジスタのソースとドレインを
短絡して形成すればよい。このMOS容量はNチャネル
型の薄膜トランジスタを用いたので、ゲートが適当な正
の電位に保たれていれば、容量として機能する。安定な
容量として機能するためには、実施例2のMOS容量
(113)のゲートと同様に、十分に高い正の電位に保
たれることが望ましい。
【0036】また、本発明を実施するには、少なくと
も、当該画素が選択されていない時間の大部分は、補助
容量(124)のゲートは上記のような電位に保持され
ていることが必要である。また、当該画素が選択されて
いる時間(当該画素が画像信号線の信号によって書き込
みされている時間)においても、補助容量(124)の
ゲートは上記の電位に保たれていることが望ましい。容
量(123)およびMOS容量(124)のゲート電極
はゲート信号線と平行に配置された容量線に接続され、
上記の目的のための電位に保持される。
【0037】液晶セル(125)と補助容量(124)
は薄膜トランジスタ(122)のドレインに接続し、薄
膜トランジスタ(121)のソースは画像信号線に接続
する。このような回路素子の動作については実施例1、
2と同様である。
【0038】〔実施例4〕 図1(d)には、1個の画
素電極に薄膜トランジスタを2個接続したアクティブマ
トリクス回路の画素の例を示す。薄膜トランジスタはす
べてNチャネル形とするが、Pチャネル型であっても同
様な効果が得られる。2個の薄膜トランジスタ(13
1)、(132)はゲートの配線を共有し、ゲート信号
線に接続する。前記薄膜トランジスタのソース/ドレイ
ン間にMOS容量(133)を接続する。これは、実施
例2のMOS容量(113)と同様に、通常の薄膜トラ
ンジスタのソースとドレインを短絡して形成すればよ
い。
【0039】本実施例では補助容量(134)もMOS
容量を用いて形成する。これらのMOS容量はNチャネ
ル型の薄膜トランジスタを用いたので、ゲートが適当な
正の電位に保たれていれば、容量として機能する。安定
な容量として機能するためには、実施例2の薄膜トラン
ジスタ(113)のゲートと同様に、十分に高い正の電
位に保たれることが望ましい。また、本発明を実施する
には、少なくとも、当該画素が選択されていない時間の
大部分は、これらMOS容量のゲートは上記のような電
位に保持されていることが必要である。
【0040】また、当該画素が選択されている時間(当
該画素が画像信号線の信号によって書き込みされている
時間)においても、MOS容量のゲートは上記の電位に
保たれていることが望ましい。両MOS容量(13
3)、(134)のゲート電極はゲート信号線と平行に
配置された容量線に接続され、上記の目的のための電位
に保持される。液晶セル(135)と補助容量(13
4)は薄膜トランジスタ(132)のドレインに接続
し、薄膜トランジスタ(131)のソースは画像信号線
に接続する。このような回路素子の動作については実施
例1〜3と同様である。
【0041】〔実施例5〕 図1(e)には、1個の画
素電極に薄膜トランジスタを2個接続したアクティブマ
トリクス回路の画素の例を示す。薄膜トランジスタはす
べてNチャネル形とするが、Pチャネル型であっても同
様な効果が得られる。2個の薄膜トランジスタ(14
1)、(142)はゲートの配線を共有し、ゲート信号
線に接続する。前記薄膜トランジスタのソース/ドレイ
ン間に容量(143)を接続する。また、よりOFF電
流を低減するために、薄膜トランジスタ(141)、
(142)の間に直接に抵抗(146)を挿入する。こ
のような抵抗としては、薄膜トランジスタ(141)、
(142)を構成する半導体被膜の一部に、低濃度の不
純物領域を形成したものを用いればよい。
【0042】補助容量(144)は、実施例3と同様に
MOS容量を用いて形成する。実施例3と同様にMOS
容量はNチャネル型の薄膜トランジスタを用いたので、
ゲートが適当な正の電位に保たれていれば、容量として
機能する。安定な容量として機能するためには、実施例
3のMOS容量(123)のゲートと同様に、十分に高
い正の電位に保たれることが望ましい。また、本発明を
実施するには、少なくとも、当該画素が選択されていな
い時間の大部分は、補助容量(144)のゲートは上記
のような電位に保持されていることが必要である。
【0043】また、当該画素が選択されている時間(当
該画素が画像信号線の信号によって書き込みされている
時間)においても、補助容量(144)のゲートは上記
の電位に保たれていることが望ましい。容量(143)
およびMOS容量(144)のゲート電極はゲート信号
線と平行に配置された容量線に接続され、上記の目的の
ための電位に保持される。液晶セル(145)と補助容
量(144)は薄膜トランジスタ(142)のドレイン
に接続し、薄膜トランジスタ(141)のソースは画像
信号線に接続する。このような回路素子の動作について
は実施例1〜4と同様である。
【0044】〔実施例6〕本実施例は実施例1〜4で示
した回路の作製工程に関するものである。本実施例で
は、ゲート電極を陽極酸化することにより、オフセット
ゲートを構成し、OFF電流を低減することを特色とす
る。なお、ゲート電極を陽極酸化する技術は特開平5−
267667に開示されている。図4の(A)〜(D)
に本実施例の工程を示す。まず、基板(401)(コー
ニング7059、100mm×100mm)上に、下地
膜として酸化珪素膜(402)を1000〜5000
Å、例えば、3000Åに成膜した。この酸化珪素膜の
成膜には、TEOSをプラズマCVD法によって分解・
堆積して成膜した。この工程はスパッタ法によっておこ
なってもよい。
【0045】その後、プラズマCVD法やLPCVD法
によってアモルファスシリコン膜を300〜1500
Å、例えば、500Å堆積し、これを550〜600℃
の雰囲気に8〜24時間放置して、結晶化せしめた。そ
の際には、ニッケルを微量添加して結晶化を促進せしめ
てもよい。ニッケル等を添加することによって結晶化を
促進せしめ、結晶化温度・結晶化時間を低下・短縮する
技術は特開平6−244104に示されている。
【0046】この工程は、レーザー照射等の光アニール
によっておこなってもよい。また、熱アニールと光アニ
ールを組み合わせてもよい。そして、このように結晶化
させたシリコン膜をエッチングして、島状領域(40
3)を形成した。さらに、この上にゲート絶縁膜(40
4)を形成した。ここでは、プラズマCVD法によって
厚さ700〜1500Å、例えば、1200Åの酸化珪
素膜を形成した。この工程はスパッタ法によっておこな
ってもよい。
【0047】その後、厚さ1000Å〜3μm、例え
ば、5000Åのアルミニウム(1wt%のSi、もし
くは0.1〜0.3wt%のScを含む)膜をスパッタ
法によって形成して、これをエッチングしてゲート電極
(405)、(406)、(407)を形成した。(図
4(A))
【0048】そして、ゲート電極に電解溶液中で電流を
通じて陽極酸化し、厚さ500〜2500Å、例えば、
2000Åの陽極酸化物を形成した。用いた電解溶液
は、L−酒石酸をエチレングリコールに5%の濃度に希
釈し、アンモニアを用いてpHを7.0±0.2に調整
したものである。その溶液中に基板を浸し、定電流源の
+側を基板上のゲイト電極に接続し、−側には白金の電
極を接続して20mAの定電流状態で電圧を印加し、1
50Vに達するまで酸化を継続した。さらに、150V
の定電圧状態で、電流が0.1mA以下になるまで酸化
を継続した。この結果、厚さ2000Åの酸化アルミニ
ウム被膜(408)、(409)、(410)が得られ
た。
【0049】その後、イオンドーピング法によって、島
状領域(403)に、ゲート電極部(すなわち、ゲート
電極とその周囲の陽極酸化物被膜)をマスクとして自己
整合的に不純物(ここでは燐)を注入し、N型不純物領
域を形成した。ここで、ドーピングガスとしてはフォス
フィン(PH3 )を用いた。この場合のドーズ量は1×
1014〜5×1015原子/cm2 、加速電圧は60〜9
0kV、例えば、ドーズ量を1×1015原子/cm2
加速電圧は80kVとした。この結果、N型不純物領域
(411)〜(414)が形成された。(図4(B))
【0050】さらに、KrFエキシマーレーザー(波長
248nm、パルス幅20nsec)を照射して、ドー
ピングされた不純物領域(411)〜(414)の活性
化をおこなった。レーザーのエネルギー密度は200〜
400mJ/cm2 、好ましくは250〜300mJ/
cm2 が適当であった。この工程は熱アニールによって
おこなってもよい。特に触媒元素(ニッケル)を含有し
ており、通常の場合に比較して低温の熱アニールで活性
化できる(特開平6−267989)。このようにして
N型不純物領域が形成されたのであるが、本実施例で
は、陽極酸化物の厚さ分だけ不純物領域がゲート電極か
ら遠い、いわゆるオフセットゲートとなっていることが
わかる。
【0051】次に、層間絶縁膜として、プラズマCVD
法によって酸化珪素膜(415)を厚さ5000Åに成
膜した。このとき、原料ガスにTEOSと酸素を用い
た。そして、層間絶縁膜(415)、ゲート絶縁膜(4
04)のエッチングをおこない、N型不純物領域(41
1)にコンタクトホールを形成した。その後、アルミニ
ウム膜をスパッタ法によって形成し、エッチングしてソ
ース電極・配線(416)を形成した。これは画像信号
線の延長である。(図4(C))
【0052】その後、パッシベーション膜(417)を
形成した。ここでは、NH3 /SiH4 /H2 混合ガス
を用いたプラズマCVD法によって窒化珪素膜を200
0〜8000Å、例えば、4000Åの膜厚に成膜し
て、パッシベーション膜とした。そして、パッシベーシ
ョン膜(417)、層間絶縁膜(415)、ゲート絶縁
膜(404)のエッチングをおこない、陽極酸化物被膜
(409)上に開孔部を、また、N型不純物領域(41
4)に画素電極のコンタクトホールを形成した。そし
て、インディウム錫酸化物(ITO)被膜をスパッタ法
によって成膜し、これをエッチングして画素電極(41
8)を形成した。
【0053】画素電極(418)は陽極酸化物被膜(4
09)を挟んで、ゲート電極(406)と対向し、容量
(419)を形成した。また、N型不純物領域(41
2)と(413)を同電位に保てば、ゲート電極(40
6)とその下のシリコン半導体との間にゲート絶縁膜
(404)を誘電体としたMOS容量が形成される。
(図4(D)) 以上のような工程により、Nチャネル型薄膜トランジス
タ(421)、(422)と容量(419)、(42
0)を有するアクティブマトリクス回路素子が形成され
た。本実施例では、画素電極はMOS容量のゲートと容
量を形成するので、図1(a)もしくは(b)に示され
る回路と同じである。
【0054】図4は断面図であるが、これを上面より見
た例は図3に示される。本実施例において、ゲート電極
が図3(A)のように島状領域(403)を横断した場
合には、ゲート(406)によって薄膜トランジスタが
形成される。一方、図3(B)〜(D)のように、ゲー
ト(406)が島状領域(403)を横断しない場合
は、MOS容量となる。いずれの場合も、ゲート電極
(406)を適切な電位とすることにより、ゲート電極
の下の実質真性の半導体領域にチャネルを誘起せしめる
ことができ、容量が形成される。また、図3(A)の場
合には、チャネル部分の抵抗成分が、左右の2つのTF
Tの間に直列に挿入された回路となる。
【0055】なお、より積極的に抵抗を導入するには、
不純物ドーピングを高濃度(本実施例図4(B)の工
程)と低濃度の2段階おこない、特に、ゲート電極(4
06)の近傍にのみ低濃度不純物領域(480)を形成
せしめるとよい。低濃度不純物領域は他の不純物領域
(411)〜(414)に比較して、シート抵抗が高い
ため、2つの薄膜トランジスタ間に直列にもう1つの薄
膜トランジスタの挿入された図3(A)に相当する回路
の場合(図7(A))では、図7(B)に示すような回
路が得られる。(図7(A)、(B))
【0056】2つの薄膜トランジスタ間にMOS容量が
接続された図3(B)に相当する回路の場合(図7
(C))でも、同様に、図7(D)に示すような回路が
得られる。(図7(C)、(D)) いずれの場合にも抵抗(480)はOFF電流を低減す
る効果を有する。本実施例では、ゲートが3本も存在す
るが、コンタクトは2か所で済み、かつ、容量は多層配
線を利用して構成されているので専有面積は小さい。
【0057】図3(A)は標準的な薄膜トランジスタ、
同図(B)は標準的なMOS容量であるが、アクティブ
マトリクス回路素子に用いられる薄膜トランジスタのチ
ャネル幅は一般に小さいものであるから、ゲート(40
6)の幅を十分に大きくしなければ、十分な容量を確保
することが難しい。そのような場合には、図3(C)の
ように、MOS容量の部分だけ島状領域(403)の幅
を広くするとよい。また、図3(D)のようにゲート
(406)を変形してもよい。
【0058】しかしながら、いずれの方法も十分な容量
を確保するには不十分である場合には、図8(A)〜
(C)のように島状領域を変形して、概略コの字型(も
しくはU字型、もしくは馬蹄型)とすればよい。そし
て、これにゲート信号線と容量線を重ねる。すなわち、
半導体被膜はゲート信号線(すなわち、ゲート電極(4
05)と(407))と2か所の重なる部分と、容量線
(すなわち、ゲート電極(406))と1か所の重なる
部分を有する。そして、ゲート信号線は容量線と平行に
形成される。この場合は、ゲート(405)と(40
7)を同一直線上に形成できるため、レイアウトの面で
有利である。
【0059】図8(A)においては、ゲート電極(40
6)が半導体領域を分断するため図3(A)と同様な回
路となる。図8(A)の構造の特徴を述べれば、半導体
領域には、画像信号線とコンタクトを有する領域(41
1)と、画素電極とコンタクトを有する領域(414)
と、容量線とゲート信号線とによって分離された2つの
N型(もしくはP型)導電型を示す領域(412)、
(413)とが形成される。
【0060】なお、図8(B)に示すように容量線と半
導体被膜とが完全に重ならず、一部半導体被膜のはみだ
した領域(481)が形成されても何ら問題はない。必
要なことは領域(412)と(413)がゲート信号
線、すなわち、ゲート電極(405)と(407)と容
量線、すなわち、ゲート電極(406)によって完全に
分離されていることである。
【0061】一方、図8(C)においては、ゲート電極
(406)によって半導体領域(412)と(413)
を分断されないので、図3(B)と同様な回路となる。
以上のように主として半導体被膜(活性層)の形状を工
夫することにより、回路の集積度を向上させることがで
きる。もし、図2(D)に示すような5つのTFTを有
するスイッチング素子を形成するならば、半導体被膜を
概略N字型もしくはS字型として、これに行選択信号線
やゲート信号線を重ねればよい。
【0062】〔実施例7〕図4(E)に本実施例の断面
を示す。本実施例では、Nチャネル型薄膜トランジスタ
(452)、(453)とその間にゲート(454)を
形成し、その下のシリコン半導体との間にゲート絶縁膜
を誘電体としてMOS容量(450)が形成される。ま
た、薄膜トランジスタ(453)と画素電極(457)
のコンタクトの間にもゲート(455)‘を形成し、同
様にMOS容量(451)が形成される。一方、金属配
線(456)は画像信号線の延長である。
【0063】本実施例では薄膜トランジスタ(45
2)、(453)の間に第1のMOS容量(450)が
形成され、画素電極(457)と薄膜トランジスタ(4
53)の間に第2のMOS容量(451)が形成されて
いるので、図1(d)に相当する。本実施例ではゲート
が4本も存在するが、コンタクトは2つで済むので専有
面積は比較的小さい。
【0064】〔実施例8〕図4(F)に本実施例の断面
を示す。本実施例では、Nチャネル型薄膜トランジスタ
(472)、(473)とその間から金属配線(47
4)を引き出し、これを薄膜トランジスタ(473)と
画素電極(476)との間に設けたゲート(477)の
上面に延長し、陽極酸化物を誘電体として容量(47
0)を構成している。一方、ゲート(477)において
はその下のシリコン半導体との間にゲート絶縁膜を誘電
体としてMOS容量(471)が形成される。一方、金
属配線(475)は画像信号線の延長である。
【0065】本実施例ではMOS容量のゲート(47
1)と薄膜トランジスタ(472)、(473)から延
在した配線(474)の間に容量が形成され、MOS容
量は画素電極(476)と並列に存在するので、図1
(c)に相当する。
【0066】〔実施例9〕図5に本実施例の工程を示
す。まず、基板(501)上に、下地酸化珪素膜(50
2)(厚さ2000Å)を堆積し、結晶性シリコン膜に
よって島状領域(503)を形成した。さらに、この上
にゲート絶縁膜(504)を形成した。その後、厚さ、
5000Åのアルミニウム膜をスパッタ法によって形成
した。後の多孔質陽極酸化物被膜形成工程におけるフォ
トレジストとの密着性の改善のために、アルミニウム膜
表面に厚さ100〜400Åの薄い陽極酸化膜を形成し
てもよい。
【0067】その後、スピンコーティング法によって厚
さ1μm程度のフォトレジストを形成した。そして、公
知のフォトリソグラフィー法によって、ゲート電極(5
05)、(506)、(507)をエッチングにより形
成した。ゲート電極上には、フォトレジストのマスク
(508)、(509)、(510)を残存させた。
(図5(A))
【0068】次に、基板を10%シュウ酸水溶液に浸
し、定電流源の+側を基板上のゲイト電極(505)、
(507)に接続し、−側には白金の電極を接続して陽
極酸化をおこなった。この技術は特開平6−33861
2に開示されている。このとき、5〜50V、例えば、
8Vの定電圧で、10〜500分、例えば、200分陽
極酸化をおこなうことによって、厚さ5000Åの多孔
質の陽極酸化物(511)、(512)をゲート電極
(505)、(507)の側面に形成した。得られた陽
極酸化物は多孔質であった。ゲート電極の上面には、マ
スク材(508)、(510)が存在するために陽極酸
化はほとんど進行しなかった。また、ゲート電極(50
6)には電流を通じなかったので、陽極酸化物は形成さ
れなかった。(図5(B))
【0069】その後、マスク材を除去してゲイト電極上
面を露出させた。そして、実施例6と同様にL−酒石酸
をエチレングリコールに5%の濃度に希釈し、アンモニ
アを用いてpHを7.0±0.2に調整した電解溶液中
でゲート電極(505)、(506)、(507)に電
流を通じて陽極酸化し、厚さ500〜2500Å、例え
ば、2000Åの陽極酸化物を形成した。この結果、厚
さ2000Åの緻密な酸化アルミニウム被膜(51
3)、(514)、(515)が得られた。
【0070】その後、イオンドーピング法によって、島
状シリコン領域(503)に、ゲイト電極部をマスクと
して自己整合的に不純物(ここでは硼素)を注入し、P
型不純物領域を形成した。ここで、ドーピングガスとし
てはジボラン(B2 6 )を用いた。この場合のドーズ
量は1×1014〜5×1015原子/cm2 、加速電圧は
40〜90kV、例えば、ドーズ量を1×1015
-2、加速電圧は65kVとした。この結果、P型不純
物領域(516)〜(519)が形成された。(図5
(C))
【0071】さらに、KrFエキシマーレーザー(波長
248nm、パルス幅20nsec)を照射して、ドー
ピングされた不純物領域(516)〜(519)の活性
化をおこなった。次に、層間絶縁膜として、プラズマC
VD法によって酸化珪素膜(520)を厚さ3000Å
に成膜した。さらに、層間絶縁膜(520)、ゲイト絶
縁膜(504)のエッチングをおこない、P型不純物領
域(516)にコンタクトホールを形成した。その後、
アルミニウム膜をスパッタ法によって形成し、エッチン
グして画像信号線(521)を形成した。(図5
(D))
【0072】その後、パッシベーション膜(522)を
形成し、パッシベーション膜(522)、層間絶縁膜
(520)、ゲイト絶縁膜(504)のエッチングをお
こない、陽極酸化物被膜(514)上に開孔部を、ま
た、P型不純物領域(519)に画素電極のコンタクト
ホールを形成した。そして、ITOを成膜、エッチング
して画素電極(523)を形成した。画素電極(52
3)は陽極酸化物被膜(514)を誘電体としてゲート
電極(506)と対向し、容量を形成している。また、
P型不純物領域(517)と(518)を同電位に保て
ば、ゲート電極(506)とその下のシリコン半導体と
の間にゲート絶縁膜(504)を誘電体としたMOS容
量が形成される。(図5(E))
【0073】以上のような工程により、Pチャネル型薄
膜トランジスタ(526)、(527)と容量(52
4)、MOS容量(525)を有するアクティブマトリ
クス回路素子が形成された。本実施例では、画素電極は
MOS容量のゲートと容量を形成するので、トランジス
タの導電型は逆であるが、図1(a)もしくは(b)に
示される回路と同じである。本実施例ではOFF電流を
抑制する必要のある薄膜トランジスタ(526)、(5
27)に関しては、実施例6の場合によりもオフセット
幅を広くした。一方、MOS容量ではオフセットの存在
は不要であるので、オフセットを小さくした。
【0074】〔実施例10〕 図9には、本発明を用い
て回路を形成する様子を示した。具体的なプロセスにつ
いては、公知技術(もしくは実施例6、9に示される技
術)を用いればよいので、ここでは詳述しない。まず、
概略U字型(もしくはコの字型あるいは馬蹄型)の半導
体領域(活性層)(601)〜(604)を形成した。
ここで、活性層(601)を基準とした場合、活性層
(602)は当列次行、活性層(603)は次列当行、
活性層(604)は次列次行を意味する。(図9
(A))
【0075】その後、ゲート絶縁膜(図示せず)を形成
し、さらに、同一被膜により、ゲート信号線(60
5)、(606)および、容量線(607)、(60
8)を形成した。ここで、ゲート信号線および容量線と
活性層の位置関係については図8と同様とした。(図9
(B)) そして、活性層にドーピングをおこなった後、各活性層
の左端にコンタクトホール(例えば、(611)に示さ
れる)を形成し、さらに、画像信号線(609)、(6
10)を形成した。(図9(C))
【0076】その後、ゲート信号線と画像択信号線によ
って囲まれた領域に画素電極(612)、(613)を
形成した。このようにして、容量線(607)と活性層
(601)において薄膜トランジスタ(614)が形成
されたのであるが、このとき、容量線(607)は当該
行の画素電極(613)とは重ならず、1行上の画素電
極(612)と重なるように配置した。すなわち、画素
電極(613)にしてみれば、1行下の容量線(60
8)が画素電極(613)と重なって、容量(615)
を形成した。容量線(607)、(608)には、他の
実施例を同様に、薄膜トランジスタ(614)他がMO
S容量として機能するに十分な一定電圧が供給される。
(図9(D))
【0077】このように、ゲート信号線を当該行の1行
上(もしくは下)の画素電極と重ねる配置を取ることに
よって、図9(E)に示すような回路が構成されたが、
容量(615)は図1(A)の容量(104)に相当す
るものであり、実質的に開口率を低下させずに、容量を
付加することができ、回路の集積度を向上させる上で有
効であった。
【0078】参考のために、図9(F)には、同じ間隔
で行選択信号線、画像信号線で囲まれた領域に形成され
た従来の単位画素(図2(A)参照)を示したが、補助
容量(202)によって遮られる領域は本実施例(図9
(D))と同じであり、本実施例では、半導体領域(6
01)が、ほとんどゲート信号線(605)、(60
7)で覆われた構造となっているため、開口率を減少さ
せることはない。逆に従来のもの(図9(F))では、
行選択信号線から分かれたゲート電極によって、開口率
の低下が認められる。
【0079】本実施例に示した回路配置のその他の特徴
をまとめると、以下のようになる。 ゲート信号線(605)に対して、半導体領域(60
1)の画像信号線と接続する部分と画素電極の接続する
部分が同じ側にあること。 一方、ゲート信号線(605)に対して、容量線(6
07)は、その逆側にあること。 隣接する画素電極(612)は当該行の容量線(60
7)とは重なるが、画像信号線(609)、(610)
とは重ならない。
【0080】アクティブマトリクス回路のスイッチング
素子と画素電極との関係においては、画素電極はいかな
る画像信号の入っている領域とは重ならないようにしな
ければならない。本実施例では、上記の特徴を有するこ
とにより、この条件が満たされ、かつ、開口率を向上さ
せることができる。
【0081】〔実施例11〕図10に本実施例の工程を
示す。まず、基板(701)上に、下地酸化珪素膜(7
02)(厚さ2000Å)を堆積し、結晶性シリコン膜
によって島状領域(703)を形成した。さらに、この
上にゲート絶縁膜(704)を形成した。その後、実施
例9と同様な技術を用いて、バリヤ型陽極酸化物で被覆
されたアルミニウムを主成分とするゲート電極(70
5)〜(707)を形成した。本実施例では中央のゲー
ト電極のみが側面に多孔質の陽極酸化物(708)を有
する構成とした。(図10(A))
【0082】次に、ドライエッチング法によって、ゲー
ト絶縁膜(704)をエッチングした。この結果、ゲー
ト電極(705)〜(707)およびその陽極酸化物の
下の部分にのみ、ゲート絶縁膜(709)〜(711)
が残存した。(図10(B)) その後、多孔質陽極酸化物(708)を選択的に除去し
た。この工程に関しては、特開平6−338612に開
示されている。(図10(C))
【0083】その後、イオンドーピング法によって、島
状シリコン領域(703)に、ゲイト電極部およびゲー
ト絶縁膜(710)をマスクとして自己整合的に不純物
(ここでは燐)を注入し、N型不純物領域を形成した。
本実施例では、ドーピングを実質的に2段階おこなっ
た。すなわち、高加速電圧・低ドーズと低加速電圧・高
ドーズである。前者の例としては、例えば、加速電圧8
0kV、ドーズ量1×1013原子/cm2 、後者の例と
しては加速電圧20kV、ドーズ量を5×1014原子/
cm2とした。
【0084】前者のドーピングでは、イオンに高い加速
エネルギーを付与することができるのでゲート絶縁膜
(710)を通してドーピングをおこなうことができる
が、そのときに形成される不純物領域の不純物濃度は低
い。一方、後者のドーピングでは高濃度の不純物領域を
形成できるが、ゲート絶縁膜(710)を通してドーピ
ングをおこなうことができない。その結果、高濃度N型
領域(712)〜(715)と低濃度N型領域(71
6)、(717)を作りわけることができた。(図10
(D))
【0085】以上のようにして形成した不純物領域(7
12)〜(717)の活性化をおこなった後、層間絶縁
膜として、プラズマCVD法によって酸化珪素膜(71
8)を厚さ3000Åに成膜した。さらに、層間絶縁膜
(718)のエッチングをおこない、高濃度N型領域
(712)にコンタクトホールを形成した。その後、ア
ルミニウム膜をスパッタ法によって形成し、エッチング
して画像信号線(719)を形成した。
【0086】さらに、パッシベーション膜(720)を
形成し、パッシベーション膜(720)、層間絶縁膜
(718)をエッチングして、高濃度N型領域(71
5)に画素電極のコンタクトホールを形成した。そし
て、ITOを成膜、エッチングして画素電極(721)
を形成した。(図10(E))
【0087】以上のような工程により、図10(F)に
示すような回路を得ることができた。ここで、ゲート電
極(706)を適切な電位に保つことにより、これを容
量として用いることができる。また、低濃度N型領域
(716)、(717)は、薄膜トランジスタ間に直列
に挿入された抵抗として機能し、OFF電流を低減する
うえで効果がある。(図10(E))
【0088】〔実施例12〕 図11には、本発明を用
いて回路を形成する様子を示した。具体的なプロセスに
ついては、公知技術(もしくは実施例6、9に示される
技術)を用いればよいので、ここでは詳述しない。本実
施例の回路配置の基本的な思想は実施例10(図9)と
同じである。ただし、本実施例では、容量線および画像
信号線の遮光性を積極的に用いることにより、TFTを
外光から保護する遮光膜、および、画素間の色の分離を
明確におこなうためのブラックマトリクスとして構成さ
せた。
【0089】プロセスの順序については実施例10と同
様である。まず、概略コの字型の活性層(801)の形
成後、ゲート絶縁膜(図示せず)を堆積し、ゲート信号
線(802)と容量線(803)を形成した。ここで、
容量線は図に示すように、画素電極の形成される部分の
周囲を取り囲むように配置した。(図11(A)) そして、活性層にドーピングをおこなった後、活性層の
左端にコンタクトホールを形成し、さらに、画像信号線
(804)を形成した。画像信号線も図に示すように、
画素電極の周囲(特にTFT周辺)を覆うように配置し
た。(図11(B))
【0090】図から明らかなように、この段階で、透明
な部分は画素電極が形成される中央部と、ゲート信号線
と容量線の隙間を画像信号線で埋められなかった点状の
2か所(各画素の右上端にある)だけである。その他の
部分はゲート信号線や容量線、画像信号線によって遮光
される構造となる。特に、本実施例ではTFTの上にも
画像信号線を配置したが、これは外光がTFTに進入す
ることを防止し、TFTの特性を安定化する上で効果的
であった。
【0091】その後、上記の中央部に画素電極(80
5)を形成した。このとき、画素電極以外の部分で透明
な領域は、画素電極(805)と画像信号線(804)
の隙間の部分(807)とゲート信号線(802)、容
量線(803)、画像信号線(804)の隙間の部分
(806)のみである。前者は画像信号線と画素電極が
重なることを避けねばならないため、また、後者は隣接
する画像信号線を分離する必要があるため、それぞれ必
然的に生じたものであるが、その面積は十分に小さい。
【0092】このように、特にブラックマトリクスを形
成することなく、既存の配線を用いてブラックマトリク
スと同等な構造を得ることができた。(図11(C)) 本実施例のTFT部分の断面の概念図を図12に示す。
図に示すように、画像信号線(804)側のTFTの全
部、および中央のTFTの一部が画像信号線(804)
によって覆われる。このように、本実施例においては、
画素電極と容量線、あるいは画像信号線と容量線が重な
る部分が多いため、配線間の絶縁には十分な注意が必要
である。この目的には、容量線の少なくとも上面に陽極
酸化物被膜を形成し、絶縁性を高めておくと有効であ
る。(図12)
【0093】
【発明の効果】以上、本発明に示したように、複数の薄
膜トランジスタおよび/または適当な容量を接続するこ
とにより、液晶セルの電圧降下を抑制することができ
た。本発明においては、特に図2(C)の薄膜トランジ
スタ(222)のソース/ドレイン間の電圧は全ての駆
動過程において低く保たれる。一般に薄膜トランジスタ
の劣化はソース/ドレイン間の電圧に依存するので、本
発明を利用することにより、劣化を防止することもでき
る。
【0094】本発明は、より高度な画像表示が要求され
る用途において効果的である。すなわち、256階調以
上の極めて微妙な濃淡を表現する場合には液晶セルの放
電は1フレームの間に1%以下に抑えられることが必要
である。従来の方式は図2(A)、(B)のいずれもこ
の目的には適したものではなかった。
【0095】また、本発明は特に行数の多いマトリクス
の表示等の目的に適した結晶性シリコン半導体の薄膜ト
ランジスタを用いたアクティブマトリクス表示装置にも
適している。一般に、行数の多いマトリクスでは、1行
あたりの選択時間が短いのでアモルファスシリコン半導
体の薄膜トランジスタは用いるのに適当でない。しかし
ながら、結晶性シリコン半導体を用いた薄膜トランジス
タはOFF電流が多いことが問題となっている。このた
め、OFF電流を低減できる本発明はこの分野でも大き
な貢献が可能である。もちろん、アモルファスシリコン
半導体を用いた薄膜トランジスタにおいても効果を有す
ることは言うまでもない。
【0096】実施例においては、薄膜トランジスタ、M
OS容量の構造としてはトップゲート型のものを中心に
説明したが、ボトムゲート型その他の構造のものであっ
ても本発明の効果が不変であることは言うまでもない。
また、同じスイッチング素子にトップゲート型とボトム
ゲート型を組み合わせてもよい。このように本発明は工
業上、有益な発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるアクティブマトリクス回路素子
例を示す。
【図2】 従来および本発明のアクティブマトリクス回
路の概略を示す。
【図3】 本発明による半導体領域およびゲートの配置
例を示す。
【図4】 実施例におけるアクティブマトリクス回路素
子の製造工程を示す。
【図5】 実施例におけるアクティブマトリクス回路素
子の製造工程を示す。
【図6】 本発明によるアクティブマトリクス回路素子
の駆動概要を示す。
【図7】 本発明による半導体領域およびゲートの配置
例・回路図を示す。
【図8】 本発明による半導体領域およびゲートの配置
例を示す。
【図9】 実施例における画素電極等の配置例を示す。
【図10】実施例におけるアクティブマトリクス回路素
子の製造工程を示す。
【図11】実施例における画素電極等の配置例を示す。
【図12】実施例におけるアクティブマトリクス回路素
子の断面を示す。
【符号の説明】 101、102・・・・薄膜トランジスタ 103 ・・・・薄膜トランジスタ(常時ON) 104 ・・・・補助容量 105 ・・・・画素セル 111、112・・・・薄膜トランジスタ 113 ・・・・MOS容量 114 ・・・・補助容量 115 ・・・・画素セル 121、122・・・・薄膜トランジスタ 123 ・・・・容量 124 ・・・・補助容量(MOS容量) 125 ・・・・画素セル 131、132・・・・薄膜トランジスタ 133 ・・・・MOS容量 134 ・・・・補助容量(MOS容量) 135 ・・・・画素セル

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクティブマトリクス表示装置におい
    て、 マトリクス状に配置された画素電極とゲート信号線、画
    像信号線を有し、 1個の前記画素電極に対して少なくとも3個の薄膜トラ
    ンジスタを直列に接続し、 前記直列接続した薄膜トランジスタのうち画像信号線に
    接続されたものを除く少なくとも1個の薄膜トランジス
    タが常時もしくはほとんどの時間ON状態になっている
    ことを特徴とするアクティブマトリクス表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、常時もしくはほとん
    どの時間ON状態の薄膜トランジスタのチャネルの両端
    に低濃度不純物領域を設けたことを特徴とするアクティ
    ブマトリクス表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、画素電極に接続され
    る薄膜トランジスタのチャネルの両端にLDD領域を設
    けたことを特徴とするアクティブマトリクス表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、画素電極に接続され
    る薄膜トランジスタのチャネルの両端にオフセット領域
    を設けたことを特徴とするアクティブマトリクス表示装
    置。
  5. 【請求項5】 アクティブマトリクス表示装置におい
    て、 ガラス基板上にマトリクス状に配置された画素電極を有
    し、 1個の前記画素電極に対して少なくとも2個の薄膜トラ
    ンジスタを直列に接続し、前記直列接続した薄膜トラン
    ジスタのドレインとソースの接続点に少なくとも1個の
    容量素子を形成したことを特徴とするアクティブマトリ
    クス表示装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、該容量素子は半導体
    被膜上にゲート絶縁膜とゲート電極を重ねた構造を有す
    ることを特徴とするアクティブマトリクス表示装置。
  7. 【請求項7】 請求項5において、画素電極に接続する
    薄膜トランジスタのチャネルの両端にLDD領域を設け
    たことを特徴とするアクティブマトリクス表示装置。
  8. 【請求項8】 請求項5において、画素電極に接続する
    薄膜トランジスタのチャネルの両端にオフセット領域を
    設けたことを特徴とするアクティブマトリクス表示装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項5において、薄膜トランジスタの
    間に抵抗素子を設けたことを特徴とするアクティブマト
    リクス表示装置。
  10. 【請求項10】 アクティブマトリクス表示装置におい
    て、 マトリクス状に配置された画素電極を有し、 該画素電極ごとに設けられた1つの島状の半導体被膜上
    に、陽極酸化物被膜で被覆されたゲート電極を3つ以上
    有し、 前記半導体領域には、N型もしくはP型の領域が設けら
    れ、 前記半導体領域に設けられたN型もしくはP型の領域の
    うち、両端の領域の一方は画素電極に、他方は画像信号
    線に接続されており、 前記ゲート電極のうち、当該画素のゲート信号線に接続
    された任意の1つのゲート電極に隣接する1もしくは2
    のゲート電極は、いずれも当該画素のゲート信号線とは
    無関係な信号が印加されていることを特徴とするアクテ
    ィブマトリクス表示装置。
  11. 【請求項11】 アクティブマトリクス表示装置におい
    て、 マトリクス状に配置された画素電極を有し、 該画素電極ごとに設けられた1つの島状の半導体被膜上
    に、陽極酸化物被膜で被覆された3つ以上のゲート電極
    を有し、 前記半導体領域には、N型もしくはP型の領域が設けら
    れ、 前記ゲート電極のうち、当該画素のゲート信号線に接続
    されていない任意の1つのゲート電極においては、上部
    の配線もしくは画素電極と該ゲート電極、および該ゲー
    ト電極の陽極酸化物被膜とによって、容量素子が形成さ
    れていることを特徴とするアクティブマトリクス表示装
    置。
  12. 【請求項12】 アクティブマトリクス表示装置におい
    て、 マトリクス状に配置された画素電極を有し、 該画素電極ごとに設けられた1つの島状の半導体被膜上
    に、陽極酸化物被膜で被覆された少なくとも3つのゲー
    ト電極を有し、 前記半導体領域には、N型もしくはP型の領域が設けら
    れ、 前記N型もしくはP型の領域のうち、両端の領域の一方
    は画像信号線に接続されており、 前記ゲート電極のうち、画像信号線側の第1のゲート電
    極と第3のゲート電極は当該画素のゲート信号線に接続
    されており、 第1および第3のゲート電極に挟まれた第2のゲート電
    極は、少なくともゲート信号線に選択信号が印加されて
    いない時間の多くの時間はON状態となるような信号が
    印加されていることを特徴とするアクティブマトリクス
    表示装置。
  13. 【請求項13】 アクティブマトリクス表示装置におい
    て、 複数の画像信号線と、 前記画像信号線に概略平行に配置された複数のゲート信
    号線と、 前記ゲート信号線の間に1本づつ平行に配置された容量
    線と、 前記ゲート信号線と画像信号線に囲まれた領域に設けら
    れた画素電極と、 前記画素電極の各々に接続して設けられたスイッチング
    素子と、を有し、 前記スイッチング素子の各々は概略U字型もしくはコの
    字型もしくは馬蹄型をした半導体被膜を1つ有し、 半導体被膜は、前記ゲート信号線と少なくとも2か所の
    重なる部分と、前記容量線と少なくとも1か所の重なる
    部分を有することを特徴とするアクティブマトリクス表
    示装置。
  14. 【請求項14】 アクティブマトリクス表示装置におい
    て、 複数の画像信号線と、 前記画像信号線に概略平行に配置された複数のゲート信
    号線と、 前記ゲート信号線の間に1本づつ平行に配置された容量
    線と、 前記ゲート信号線と画像信号線に囲まれた領域に設けら
    れた画素電極と、 前記画素電極の各々に接続して設けられたスイッチング
    素子と、を有し、 前記スイッチング素子の各々は概略U字型もしくはコの
    字型もしくは馬蹄型をした半導体被膜を1つ有し、 前記半導体被膜は、前記画像信号線とコンタクトを有す
    る領域と、前記画素電極とコンタクトを有する領域と、
    前記行選択信号線とゲート信号線とによって分離された
    2つ以上の領域とが、N型もしくはP型の導電型を示す
    ことを特徴とするアクティブマトリクス表示装置。
  15. 【請求項15】 請求項13または14において、容量
    線は当該行の画素とは重ならず、当該行に隣接する行の
    画素と重なることをことを特徴とするアクティブマトリ
    クス表示装置。
  16. 【請求項16】 アクティブマトリクス表示装置におい
    て、 複数の画像信号線と、 前記画像信号線に概略平行に配置された複数のゲート信
    号線と、 前記ゲート信号線の間に1本づつ平行に配置された容量
    線と、 前記ゲート信号線と画像信号線に囲まれた領域に設けら
    れた画素電極と、 前記画素電極の各々に接続して設けられたスイッチング
    素子と、を有し、 前記スイッチング素子は各々1つの半導体領域を有し、 前記半導体領域は前記ゲート信号線と少なくとも2か所
    の交点を有し、 前記ゲート信号線に対して、当該行の半導体領域が画像
    信号線と接続する部分、および、画素電極の接続する部
    分が同じ側(第1の側)にあり、 前記ゲート信号線に対して、当該行の容量線が、第1の
    側の反対側の第2の側にあり、 当該行に隣接する画素電極は当該行の容量線とは重なる
    が、いかなる画像信号線とも重ならない、ことを特徴と
    するアクティブマトリクス表示装置。
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