JPH08200461A - Vベルト式無段変速機のライン圧制御装置 - Google Patents

Vベルト式無段変速機のライン圧制御装置

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JPH08200461A
JPH08200461A JP718695A JP718695A JPH08200461A JP H08200461 A JPH08200461 A JP H08200461A JP 718695 A JP718695 A JP 718695A JP 718695 A JP718695 A JP 718695A JP H08200461 A JPH08200461 A JP H08200461A
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pressure
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variable transmission
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Vベルト式無段変速機におけるライン圧を、
原動機の無負荷時においても適正に制御し得るライン制
御装置を構築する。 【構成】 コントローラ17は入力情報から目標入力回
転数Ni を求め、これに対応してステップモータ23に
よりリンク22を介して弁21を操作する。弁21は制
御圧PS を調圧して、プーリ1,2間の伝動比を目標入
力回転数Ni に対応した比へ無段変速させる。元圧であ
るライン圧PL の制御に際しコントローラ17はスロッ
トル開度TVOが0の無負荷時も含めて、トルクコンバ
ータ性能線図およびエンジン性能線図をもとに、入力ト
ルクを推定し、この入力トルクに対応した要求ライン圧
を求め、対応したデューティDをソレノイド14に指令
し、ライン圧PL を入力トルクに対応した要求ライン圧
に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Vベルト式無段変速機
の変速制御に重要なライン圧を、特に原動機の無負荷状
態において適切に制御するためのライン圧制御装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】Vベルト式無段変速機は、例えば特開昭
61−105347号公報に記載のごとく、Vベルトを
巻き掛けした一対のプーリのうち、一方のプーリ(通常
はセカンダリプーリ)の可動フランジにライン圧を作用
させ、他方のプーリ(通常はプライマリプーリ)の可動
フランジには、ライン圧を変速制御弁により減圧して得
た変速制御圧を作用させ、該変速制御圧とライン圧との
差圧により、つまり変速制御圧を要求変速比に対応した
値に調圧することにより、変速比を無段階に制御するよ
う構成するのが普通である。
【0003】ところでライン圧は、上記したところから
明らかなように両プーリ間に掛け渡したVベルトの張力
に関与し、必要以上にライン圧を高くすることはVベル
トの張力を過大にしてその耐久性を低下させることにな
り、かと言ってライン圧が低くてVベルトの張力が少な
すぎると、スリップにより伝動効率の低下を招くだけで
なく、この場合もスリップによりVベルトが磨耗して耐
久性を低下される。
【0004】従って一般的にライン圧は、ポンプ圧の減
圧により作りだすに際し、変速比毎に入力トルクに応じ
たぎりぎりの値に制御するのが常套である。ライン圧は
かように制御された値から高くても、低くてもVベルト
の耐久性に悪影響を及ぼす。しかして、Vベルト式無段
変速機の前段における原動機を無負荷状態にした(アク
セルペダルを釈放した)惰性走行中は、入力トルクがエ
ンジンブレーキにより逆向きの負になることもあって、
当該入力トルクを検出し難いことから、本願出願人が開
発して市販中のK11型系車「マーチ」に搭載したVベ
ルト式無段変速機において採用されているように(詳し
くは、平成4年1月発行の同車解説書参照)、予想され
る最大逆トルクに対応した高い一定のライン圧に保持す
るのが普通であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記文献に
記載されたものに代表される従来のVベルト式無段変速
機のライン圧制御装置では、無負荷状態でライン圧を、
上記のように如何なる時も不足になることのないよう
な、一定の高い値に保持することから、無負荷状態での
ライン圧制御が不正確で、高すぎる場合が多く、従って
エンジンブレーキが効きすぎて運転者に違和感を与えた
り、無段変速機の作動油温が過熱気味になったり、何よ
りもVベルトの耐久性が低下するのを免れないという問
題を生じていた。
【0006】本発明は、無負荷状態における変速機入力
トルクを演算により求め、これに応じて無負荷時のライ
ン圧を制御することで、無負荷時と雖もライン圧が適切
に制御されるようになし、もって上述の問題を解消する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的のため第1発明
によるVベルト式無段変速機のライン圧制御装置は、V
ベルトを巻き掛けした一対のプーリのうち、一方のプー
リの可動フランジにライン圧を作用させ、他方のプーリ
の可動フランジには、ライン圧を変速制御弁により減圧
して得た変速制御圧を作用させ、該変速制御圧とライン
圧との差圧により変速比を無段階に制御するようにした
Vベルト式無段変速機において、無段変速機の前段にお
ける原動機の負荷状態が無負荷状態であるのを検知する
無負荷状態検知手段と、該手段による無負荷状態の検知
中において無段変速機の入力トルクを演算する無負荷時
入力トルク演算手段と、前記ライン圧を無負荷状態の検
知中において、前記演算した無負荷時入力トルクに対応
した値に調圧する無負荷時ライン圧調整手段とを設けた
ことを特徴とするものである。
【0008】また第2発明によるVベルト式無段変速機
のライン圧制御装置は、前記原動機の回転数を検出する
原動機回転数検出手段を付加し、前記無負荷時入力トル
ク演算手段は、該検出した原動機回転数毎の無負荷時入
力トルクを演算するよう構成したことを特徴とするもの
である。
【0009】なお第3発明によるVベルト式無段変速機
のライン圧制御装置は、無段変速機が現在選択中の変速
比を演算する変速比演算手段を付加し、前記無負荷時ラ
イン圧調整手段は前記無負荷時入力トルクだけでなく、
該演算した変速比に応じても無負荷状態検知中における
ライン圧を調圧するよう構成したことを特徴とするもの
である。
【0010】更に第4発明によるVベルト式無段変速機
のライン圧制御装置は、前記一方のプーリの可動フラン
ジに作用する遠心圧を演算する遠心圧演算手段を付加
し、前記無負荷時ライン圧調整手段は、該演算した遠心
圧だけライン圧を減圧するよう構成したことを特徴とす
るものである。
【0011】
【作用】第1発明においてVベルト式無段変速機は、V
ベルトを介して一対のプーリ間で動力の受渡しを行う。
この際これら一対のプーリのうち、一方のプーリの可動
フランジにライン圧を作用させ、他方のプーリの可動フ
ランジには、このライン圧を変速制御弁により減圧して
得た変速制御圧を作用させることにより、Vベルト式無
段変速機は該変速制御圧とライン圧との差圧に応じた変
速比を無段階に達成することができる。従って、上記の
変速制御弁により変速制御圧を決定することで、任意の
変速比を得ることができる。
【0012】ここで無負荷状態検知手段は、無段変速機
の前段における原動機の負荷状態が無負荷状態であるの
を検知し、該手段による無負荷状態の検知中において無
負荷時入力トルク演算手段は、無段変速機の入力トルク
を演算する。そして無負荷時ライン圧調整手段は、無負
荷状態の検知中において上記ライン圧を無負荷時入力ト
ルクに対応した値に調圧する。よって、無負荷時と雖も
ライン圧が入力トルクに応じ適切に制御されることとな
り、無負荷状態でのライン圧が高すぎる場合が多いとい
った前記従来装置の弊害を解消することができる。従っ
て従来装置で多発していた問題、つまり、無負荷状態で
のライン圧が高すぎることに起因し、エンジンブレーキ
が効きすぎて運転者に違和感を与えたり、無段変速機の
作動油温が過熱気味になったり、Vベルトの耐久性が低
下するといった問題を回避することができる。
【0013】第2発明においては、原動機回転数検出手
段が原動機の回転数を検出し、無負荷時入力トルク演算
手段が、該検出した原動機回転数毎の無負荷時入力トル
クを演算する。よって、演算した無負荷時入力トルクが
一層実際の値に近くなり、無負荷状態でライン圧が高す
ぎることのないようにするという第1発明の作用効果を
更に確実なものにすることができる。
【0014】第3発明においては、変速比演算手段が無
段変速機の現在選択中の変速比を演算し、無負荷時ライ
ン圧調整手段が無負荷時入力トルクだけでなく、該演算
した変速比に応じても無負荷状態検知中におけるライン
圧を調圧する。この場合、ライン圧が過不足のない適正
値に更に近い値となり、無負荷状態でライン圧を適切な
値に制御するという第1発明または第2発明の作用効果
を更に確実なものにすることができる。
【0015】第4発明においては、ライン圧をかけてい
る前記一方のプーリの可動フランジに作用する遠心圧を
演算し、無負荷時ライン圧調整手段は、該演算した遠心
圧だけライン圧を減圧する。この場合、遠心圧による影
響をも排除してライン圧を一層要求の値に近づけること
ができ、第1発明、または第2発明、若しくは第3発明
の作用効果を更に顕著なものにすることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は、本発明によるVベルト式無段変速機
のライン圧制御装置を変速制御装置と共に例示するもの
で、1は図示せざるエンジン(原動機)の回転を入力さ
れる入力プーリとしてのプライマリプーリ、2は変速後
の回転を出力する出力プーリとしてのセカンダリプーリ
を夫々示す。これらプライマリプーリ1およびセカンダ
リプーリ2間にVベルト3を巻き掛けし、両プーリ1,
2に対するVベルト3の巻き掛け円弧径を変化させてプ
ーリ間伝動比、つまり変速比を無段階に変更可能とす
る。
【0017】これがためプライマリプーリ1は、固定フ
ランジ1aに対向してプーリV溝を形成する可動フラン
ジ1bを軸線方向へ変位可能とし、セカンダリプーリ2
も、固定フランジ2aに対向してプーリV溝を形成する
可動フランジ2bを軸線方向へ変位可能とする。そし
て、可動フランジ1bには固定フランジ1aに向かう方
向に変速制御圧PS を作用させ、可動フランジ2bには
固定フランジ2aに向かう方向にライン圧PL を作用さ
せ、変速制御圧PS とライン圧PL との差圧に応じ両プ
ーリ1,2に対するVベルト3の巻き掛け円弧径を無段
階に変化させて、無段変速を行うものとする。
【0018】ここでライン圧PL を制御するライン圧制
御系を説明するに、このライン圧制御系は圧力源11
と、これからの作動油をライン圧PL に調圧するプレッ
シャーレギュレータ弁12と、このプレッシャーレギュ
レータ弁にライン圧制御用のモディファイア圧Pm を供
給するためのプレッシャーモディファイア弁13と、こ
のプレッシャーモディファイア弁13を制御するライン
圧ソレノイド14と、該ソレノイドに一定の圧力PC
供給するパイロット弁15とで構成する。
【0019】プレッシャーレギュレータ弁12は、圧力
源11からの作動油を回路16に漏洩させつつ、また必
要に応じてドレンポート12a よりドレンしつつ、モデ
ィファイア圧Pm に応じたライン圧PL に調圧する。パ
イロット弁15は回路16から漏れ油を一定圧PC にし
てライン圧ソレノイド14に供給し、ライン圧ソレノイ
ド14は一定圧PC を駆動デューティDに応じたデュー
ティ圧PD にしてモディファイア弁13に印加する。モ
ディファイア弁13は、回路16から漏れ油をデューテ
ィ圧PD 、従ってライン圧ソレノイド14の駆動デュー
ティDに応じたモディファイア圧Pm にし、これをプレ
ッシャーレギュレータ弁12に印加してライン圧PL
上記制御に資する。よって、ライン圧PL はライン圧ソ
レノイド14の駆動デューティDを加減することで制御
することができ、ソレノイド駆動デューティDはコント
ローラ17により後述のごとくに決定することとする。
【0020】コントローラ17は変速制御をも行うもの
で、この変速制御および上記ライン圧制御のためにコン
トローラ17には、エンジンスロットル開度TVOを検
出するスロットル開度センサ(無負荷状態検知手段に相
当する)18からの信号、プライマリプーリ1の回転数
pri を検出するためのプライマリプーリ回転センサ1
9からの信号、セカンダリプーリ2の回転数(車速)N
sec を検出するセカンダリプーリ回転センサ20からの
信号、およびエンジン回転数Ne を検出するエンジン回
転センサ(原動機回転数検出手段に相当する)27から
の信号をそれぞれ入力する。
【0021】次いで変速制御系を説明するに、これは変
速制御圧PS を決定する変速制御弁21と、変速リンク
22と、ステップモータ23とで構成する。変速リンク
22は、一端をプライマリプーリ可動フランジ1bと共
に変位するシフタ24に連節し、他端をステップモータ
23により駆動されるよう連結し、両端間を変速制御弁
21のスプール21aに枢着する。ここで変速制御弁2
1は回路25からのライン圧PL を減圧して回路26に
変速制御圧PS を作り出すもので、スプール21aを図
中上昇される時、変速制御圧回路26をライン圧回路2
5に通じて変速制御圧PS を上昇させ、スプール21a
を図中下降される時、変速制御圧回路26をドレンポー
ト21bに通じて変速制御圧PS を低下させるものと
し、スプール21aの上記ストロークをステップモータ
23により変速リンク22を介して制御する。そしてス
テップモータ21の回転位置をコントローラ17により
決定し、これにより以下の変速制御を実行するものとす
る。
【0022】この変速制御に当たってコントローラ17
は、例えば図2に示す変速制御特性に対応したマップを
もとに車速Nsec およびスロットル開度TVOから目標
とすべき入力回転数Ni を求め、これに対応した変速指
令をステップモータ23に発する。これによりステップ
モータ23は指令通りの回転位置となり、変速リンク2
2をシフタ24の周りに回動させて変速制御弁スプール
21aをストロークさせる。これにより変速制御弁21
は、回路26をライン圧回路25およびドレンポート2
1bに対して同じ連通度にされた平衡位置からずれて、
変速制御圧PSを変化させ、両プーリ1,2の可動フラ
ンジ1b,2bが変位することで変速比が上記の目標入
力回転数Ni に対応した変速比に持ち来たされる。
【0023】この変速が進行するにつれてプライマリプ
ーリ1の可動フランジ1bはシフタ24を介し変速リン
ク22をステップモータ23の周りで、変速制御弁スプ
ール21aを元のストローク位置に戻すよう回動させ、
変速比が上記の目標入力回転数Ni に対応した変速比に
なったところで変速制御弁21が平衡位置に復帰して変
速制御を終了し、目標変速比を維持することができる。
【0024】なお、ライン圧PL の制御に当たってコン
トローラ17は、例えば図3に示すような構成とする
が、勿論同様な作用を行うフローチャートを実行するよ
うなものでもよいことは言うまでもない。速度比演算部
31は、前記エンジンとプライマリプーリ1との間に介
装したトルクコンバータ(図示せず)の速度比eをe=
e /Npri により算出し、トルク比演算部32は、同
トルクコンバータのトルク比tを図4に例示するトルク
コンバータ性能線図から検索して求める。
【0025】エンジントルク推定部33は、例えば図5
に示すエンジン性能線図をもとに、エンジン回転数Ne
およびスロットル開度TVOからエンジントルクTe
検索して求める。無負荷時入力トルク演算手段に相当す
る入力トルク推定部34は、トルクコンバータの入出力
要素間を直結するロックアップ信号L/Uの有無に応じ
て、非ロックアップ時なら変速機入力トルクTi をエン
ジントルクTe とトルク比tとの乗算Ti =Te ×tに
より演算し、ロックアップ時ならエンジントルクTe
そのまま変速機入力トルクTi とする。
【0026】変速比演算手段に相当する変速比演算部3
5は、無段変速機の入出力プーリ間伝動比iをi=N
sec /Npri により算出し、要求ライン圧演算部36は
例えば図6に示すような要求ライン圧特性をもとに、変
速機入力トルクTi 毎に変速比iに対応した要求ライン
圧P0 を検索する。ここで遠心圧演算手段に相当する遠
心圧演算部37は、ライン圧PL が作用するセカンダリ
プーリ2への遠心圧P1をP1 =K・Nsec 2 (但し、
Kは定数)により算出し、補償器38は上記の要求ライ
ン圧P0 から遠心圧P1 を減算した値P0 −P1 を目標
ライン圧として、図7に例示するような許容最大ライン
圧がセットされたリミッター39に通過させることによ
り、この許容最大ライン圧を越えることのない目標ライ
ン圧PL を決定する。
【0027】無負荷時ライン圧調整手段に相当するライ
ン圧ソレノイドデューティ決定部40は例えば図8のよ
うなマップをもとに、上記の目標ライン圧PL に対応し
たデューティDを決定し、これをライン圧ソレノイド1
4に出力する。ここでソレノイド14は、パイロット弁
15からの一定圧PC を駆動デューティDに応じたデュ
ーティ圧PD にしてモディファイア弁13に印加し、モ
ディファイア弁13はデューティDに応じたモディファ
イア圧Pm をプレッシャーレギュレータ弁12に印加
し、プレッシャーレギュレータ弁12は、圧力源11か
らの作動油をデューティDに応じたライン圧PL に調圧
する。以上によりライン圧は、上記したように設定した
目標ライン圧PL に制御されることとなる。
【0028】ところで本例においては、図5に示すよう
にエンジントルクTe が逆トルクとなる、スロットル開
度TVOを0/8にしたエンジン無負荷時も、エンジン
トルクTe をエンジン回転数Ne に応じて逐一正確に求
め、これから変速機入力トルクTi を正確に推定して、
図6に示すごとく該変速機入力トルクTi に応じた、変
速比i毎の過不足のない目標ライン圧PL となるような
ライン圧制御を行うことから、従来装置で生じていた前
記の問題、つまり無負荷運転時にライン圧を必要以上に
高く設定せざるを得なかったため、エンジンブレーキが
効きすぎて運転者に違和感を与えたり、無段変速機の作
動油温が過熱気味になったり、Vベルトの耐久性が低下
するといった諸々の問題を一挙に解消することができ
る。
【0029】また、ライン圧PL を作用させるべきセカ
ンダリプーリ2の回転に伴い、これに加わる遠心圧P1
を差し引いて目標ライン圧PL を決定することから、該
遠心圧P1 が原因でセカンダリプーリ2の作用圧が過大
になるのを防止することができ、遠心圧P1 で上記実施
例の作用効果が相殺されるのを回避することができる。
【0030】
【発明の効果】かくして第1発明によるVベルト式無段
変速機のライン圧制御装置は、請求項1に記載のごと
く、無段変速機の前段における原動機の無負荷状態にお
いて、無段変速機の入力トルクを演算し、ライン圧を当
該無負荷時の入力トルクに対応した値に調圧する構成に
したから、無負荷時と雖もライン圧が入力トルクに応じ
た適正値に制御されることとなり、無負荷状態でのライ
ン圧が高すぎることが多いことに起因して従来多発して
いた問題、つまり、エンジンブレーキが効きすぎて運転
者に違和感を与えたり、無段変速機の作動油温が過熱気
味になったり、Vベルトの耐久性が低下するといった問
題を回避することができる。
【0031】第2発明によるVベルト式無段変速機のラ
イン圧制御装置は、請求項2に記載のごとく、無負荷時
入力トルクを演算するに際し、原動機回転数を検出し、
この原動機回転数毎の無負荷時入力トルクを演算する構
成にしたから、演算した無負荷時入力トルクが一層実際
の値に近くなり、無負荷状態でライン圧を適正にすると
いう第1発明の作用効果を更に確実なものにすることが
できる。
【0032】第3発明によるVベルト式無段変速機のラ
イン圧制御装置は、請求項3に記載のごとく、無段変速
機の現在選択中の変速比を演算し、無負荷時のライン圧
制御に際し、無負荷時入力トルクだけでなく、該演算し
た変速比に応じても無負荷時におけるライン圧を制御す
る構成にしたから、無負荷時のライン圧を一層過不足の
ない適正な値に制御することができ、第1発明または第
2発明の作用効果を更に確実なものにすることができ
る。
【0033】第4発明によるVベルト式無段変速機のラ
イン圧制御装置は、請求項4に記載のごとく、ライン圧
をかけている側のプーリの可動フランジに作用する遠心
圧を演算し、無負荷時のライン圧制御に際し、該演算し
た遠心圧だけライン圧を減圧する構成にしたから、遠心
圧による影響をも排除してライン圧を一層要求の値に近
づけることができ、第1発明、または第2発明、若しく
は第3発明の作用効果を更に顕著なものにすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるVベルト式無段変速機のライン圧
制御装置を、変速制御装置と共に例示する油圧制御シス
テム図である。
【図2】同例において変速制御に用いる通常の変速制御
パターンを示す線図である。
【図3】同例におけるコントローラのライン圧制御部に
係わる機能別ブロック線図である。
【図4】トルクコンバータの速度比とトルク比との関係
を示す性能線図である。
【図5】エンジントルクを求めるのに用いたエンジン性
能線図である。
【図6】変速機入力トルクと変速比とで規定される要求
ライン圧特性を示す線図である。
【図7】許容最大ライン圧の限界値を示す特性図であ
る。
【図8】目標ライン圧に対するライン圧ソレノイドデュ
ーティの関係線図である。
【符号の説明】
1 プライマリプーリ 1b 可動フランジ 2 セカンダリプーリ 2b 可動フランジ 3 Vベルト 11 圧力源 12 プレッシャーレギュレータ弁 13 プレッシャーモディファイア弁 14 ライン圧ソレノイド 15 パイロット弁 17 コントローラ 18 スロットル開度センサ(無負荷状態検知手段) 19 プライマリプーリ回転センサ 20 セカンダリプーリ回転センサ 21 変速制御弁 22 変速リンク 23 ステップモータ 24 シフタ 25 ライン圧回路 26 変速制御圧回路 27 エンジン回転センサ(原動機回転数検出手段) 31 速度比演算部 32 トルク比演算部 33 エンジントルク推定部 34 入力トルク推定部(無負荷時入力トルク演算手段) 35 変速比演算部(変速比演算手段) 36 要求ライン圧演算部 37 遠心圧演算部(遠心圧演算手段) 38 補償器 39 リミッター 40 ライン圧ソレノイドデューティ決定部(無負荷時ラ
イン圧調整手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16H 59:42 C2,C4 59:70 C3

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Vベルトを巻き掛けした一対のプーリの
    うち、一方のプーリの可動フランジにライン圧を作用さ
    せ、他方のプーリの可動フランジには、ライン圧を変速
    制御弁により減圧して得た変速制御圧を作用させ、該変
    速制御圧とライン圧との差圧により変速比を無段階に制
    御するようにしたVベルト式無段変速機において、 無段変速機の前段における原動機の負荷状態が無負荷状
    態であるのを検知する無負荷状態検知手段と、 該手段による無負荷状態の検知中において無段変速機の
    入力トルクを演算する無負荷時入力トルク演算手段と、 前記ライン圧を無負荷状態の検知中において、前記演算
    した無負荷時入力トルクに対応した値に調圧する無負荷
    時ライン圧調整手段とを具備することを特徴とするVベ
    ルト式無段変速機のライン圧制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記原動機の回転数
    を検出する原動機回転数検出手段を付加し、前記無負荷
    時入力トルク演算手段は、該検出した原動機回転数毎の
    無負荷時入力トルクを演算するよう構成したことを特徴
    とするVベルト式無段変速機のライン圧制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、無段変速機
    が現在選択中の変速比を演算する変速比演算手段を付加
    し、前記無負荷時ライン圧調整手段は前記無負荷時入力
    トルクだけでなく、該演算した変速比に応じても無負荷
    状態検知中におけるライン圧を調圧するよう構成したこ
    とを特徴とするVベルト式無段変速機のライン圧制御装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
    て、前記一方のプーリの可動フランジに作用する遠心圧
    を演算する遠心圧演算手段を付加し、前記無負荷時ライ
    ン圧調整手段は、該演算した遠心圧だけライン圧を減圧
    するよう構成したことを特徴とするVベルト式無段変速
    機のライン圧制御装置。
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