JPH08198781A - アルキルベンゼンの製造方法 - Google Patents

アルキルベンゼンの製造方法

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JPH08198781A
JPH08198781A JP551495A JP551495A JPH08198781A JP H08198781 A JPH08198781 A JP H08198781A JP 551495 A JP551495 A JP 551495A JP 551495 A JP551495 A JP 551495A JP H08198781 A JPH08198781 A JP H08198781A
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JP
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mordenite
benzene
zeolite
treatment
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JP551495A
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Tadamitsu Kiyoura
忠光 清浦
Teruo Muraishi
照男 村石
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2/00Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing a smaller number of carbon atoms
    • C07C2/54Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing a smaller number of carbon atoms by addition of unsaturated hydrocarbons to saturated hydrocarbons or to hydrocarbons containing a six-membered aromatic ring with no unsaturation outside the aromatic ring
    • C07C2/64Addition to a carbon atom of a six-membered aromatic ring
    • C07C2/66Catalytic processes

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ベンゼンをアルキル化剤でアルキル化し、エ
チルベンゼンまたはキュメン等のモノアルキルベンゼン
を製造するに際し、ジエチルベンゼン等のジアルキル化
体の生成を抑制し、ジフエニルベンゼン等の副生物の生
成を低減する方法を提供する。 【構成】 ベンゼンをアルキル化剤でアルキル化しアル
キルベンゼン類を製造する方法において、外表面をシリ
ル化剤でシリル化処理したモルデナイト、クリノプチル
ライト及びY型ゼオライトよりなる群から選ばれた少な
くとも1種を触媒として使用することを特徴とするアル
キルベンゼンの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルキルベンゼンの製造
方法、より詳細にはベンゼンをエチレンもしくはプロピ
レン等の低級オレフィン、またはジエチルベンゼン、ト
リエチルベンゼン、ジイソプロピルベンゼン等のアルキ
ル化剤でアルキル化しエチルベンゼンまたはキュメン等
のアルキルベンゼン類を製造するのに使用する改良され
た触媒に関するものである。本発明の方法で得られるエ
チルベンゼンはスチレンモノマーの原料として、キュメ
ンはフエノール、アセトン、またはアルフアーメチルス
チレン等の製造原料として大量に使用される有用な化合
物である。
【0002】
【従来の技術】アルキルベンゼン類を製造するにはベン
ゼンとオレフィン類等のアルキル化剤を塩化アルミニウ
ム−HCl、BF3−HF、等のフリーデルクラフト触
媒、または、固体燐酸触媒の存在下に反応させて製造し
てきた。上記した触媒は何れも腐食性の化合物であり、
反応装置の腐食の問題または腐食性のスラツジの廃棄物
が発生する等の難点があり、これらの難点の無いアルキ
ル化触媒として固体酸触媒を使用する方法が多数提案さ
れるに至った。
【0003】例えば、US−3,367,884(19
68)にはH型モルデナイトを触媒とし、ベンゼンとプ
ロピレンからクメンを製造する方法が開示されている。
特公昭49− 3976、特公昭50− 2783
4、US−3,562,345にはアルキル芳香族とベ
ンゼンのトランスアルキル化反応にモルデナイトにVII
族またはVIII族の金属を組み合わせたものを触媒に使用
する方法が提案されている。特開昭46− 3714
にはシリカ/アルミナ比が40以下のモルデナイトを触
媒に使用するアルキル化、トランスアルキル化が記載さ
れている。US−3,716,597(1970)に
は、γアルミナ等の広表面積を持つアルミナにモルデナ
イトを分散させて調製した触媒を使用するアルキル化が
記載されている。
【0004】特開昭53− 50084、US−4,1
51,120にはシリカ/アルミナ比10〜100、ナ
トリウム含有量<0.5%、コバルト、ニツケル、銀ま
たはパラジウムを含有するモルデナイトを触媒としアル
キル芳香族のトランスアルキル化、不均化を行う方法が
開示されている。特開昭53− 60318には銀また
は銅を付けたY型ゼオライトとモルデナイトの混合触媒
を使用するエチルベンゼンの製造法が記載されている。
特開昭58−216128にはハメツトの酸度関数Ho
が−8.2より弱い酸を持つH型モルデナイトを触媒に
使用するモノアルキルベンゼン類の製造法が記載されて
いる。
【0005】特開平 1−165531、US−4,8
91,448にはシリカ/アルミナ比が15以上、対称
性指数SIが1以上、全細孔容積が0.8〜0.45cc
/gのモルデナイトを触媒に使用し、ビフエニルを低級オ
レフィンでアルキル化し4,4´に置換基を持つビフェ
ニル類を得る方法が開示されている。
【0006】特開平 2−174731、EP−366
517にはシリカ/アルミナ比が30〜80、エレメン
タリーセル容積2.745〜2.735nm3であるモ
ルデナイト触媒を使用してモノアルキルべンゼンの取得
量を増加させる方法が開示されている。特開平 6−2
39771、US−5,243,116にはベンゼンを
2〜18のオレフィンでアルキル化する際にシリカ/ア
ルミナ比>30、SI>1のモルデナイトを使用しキシ
レン類の副生を低減する方法が開示されている。また、
US−5,198,595にはベンゼンとオレフィンの
反応工程にシリカ/アルミナ比>160のモルデナイト
触媒を使用し、副生したジアルキルベンゼンのトランス
アルキル化工程にシリカ/アルミナ比>50のモルデナ
イトを使用するデュアル・ベッド(dual−bed)
方式が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように腐食性触
媒による装置腐食、腐食性スラツジ排出等の問題は固体
酸触媒の使用で解決できるが、固体酸触媒には、また別
の問題点がある。すなわち、固体酸触媒によるアルキル
化には、(1)アルキル化剤であるオレフィンのオリゴ
マー化による重質オレフインの生成、(2)重質オレフ
ィンと芳香族との反応による高沸点化合物の生成、
(3)上記(1)、(2)に起因する触媒上へのタール
質の析出と、それに続く炭素質の析出に伴う触媒活性の
低下が一般的な問題である。また、キユメンを製造する
際にはn−プロピルベンゼン、ブチルベンゼン、エチル
ベンゼン等の副生が特に問題となる。エチルベンゼンの
製造の際にはキシレン類の副生が問題となる。本発明の
目的とするところは上記のような問題点の無いアルキル
ベンゼンの製造法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記した様な
問題点のないアルキルベンゼンの製造法に関して種々研
究した。その結果、外表面をシリル化剤で処理したモル
デナイト、クリノプチルライトまたはY型ゼオライトを
触媒に用いベンゼンをアルキル化すれば高収率でアルキ
ルベンゼンが得られ問題となる副生物も少ないことを見
いだし本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、ベンゼンをアルキル化剤でアルキル化しアルキルベ
ンゼン類を製造する方法において、外表面をシリル化剤
でシリル化処理したモルデナイト、クリノプチルライト
及びY型ゼオライトよりなる群から選ばれた少なくとも
1種を触媒として使用することを特徴とするアルキルベ
ンゼンの製造方法である。
【0009】而して、本発明の方法に依れば、アルキル
化剤であるオレフィンのオリゴマー化が抑制され、それ
に伴うオリゴマーとベンゼンとの反応に依り生じる高沸
点化合物の生成が低減され、触媒上にタール質、炭素質
の析出が低減され触媒活性の低下が抑制できる。また、
キユメン製造に際しエチルベンゼン、ブチルベンゼン等
の副生が抑制され、エチルベンゼン製造の際には、キシ
レン類の副生が抑制できる。
【0010】本発明の方法に使用するモルデナイト、ク
リノプチルライトまたはY型ゼオライト(以後ゼオライ
トと略称する。)は合成または天然のいずれであっても
よい。通常のモルデナイトはNa8(Al8Si4096
24H2Oで表される結晶状アルミノシリケートであ
る。普通モルデナイトでは天然品または合成品を問わ
ず、そのシリカ/アルミナ比は10の近傍であって、そ
の比が11を越えるものは特殊な合成品を除き知られて
いない。然るに、本発明で使用するモルデナイトはシリ
カ/アルミナ比が10または10以上の物である。通常
シリカ/アルミナ比は10〜60が好ましい範囲として
多用される。シリカ/アルミナ比が10前後のものであ
れば、通常の合成または天然のモルデナイトを使用す
る。シリカ/アルミナ比が11以上のものは、通常のモ
ルデナイトに酸処理、スチーム処理等の常法を施すこと
で得ることもできるし、ケイ酸塩とアルミニウム塩の仕
込組成を調製した合成母液から水熱合成で製造する方法
(Am.Mineral.65巻、1012(197
2))でえられる。 クリノプチルライトはNa6(A
6Si3072)24H2Oの組成である。このままのシ
リカ/アルミナ比で使用してもよいし、スチーム処理、
酸処理でシリカ/アルミナ比を高めたものでもよい。シ
リカ/アルミナ比は10〜20の範囲が多用される。天
然品のゼオライトの場合モルデナイトとクリノプチルラ
イトが混ざって産出される場合があるが、この様なモル
デナイト、クリノプチルライト混合ゼオライトも使用で
きる。
【0011】Y型の合成ゼオライトはNa56(Al56
136384)264H2Oの組成で、天然品のフオージ
ヤサイトに相当する。Y型の場合もスチーム処理により
脱アルミニウムした超安定化Y型ゼオライト(US−
Y)も好ましい触媒として使用される。
【0012】本発明の方法で使用するゼオライトは通常
アルカリ金属、またはアルカリ土類金属カチオンを水素
イオン型(H型)に交換した状態のものを使用する。カ
チオンをH型に交換するには、硝酸アンモニウム、塩化
アンモニウム等のアンモニウム塩水溶液中にゼオライト
を懸濁させ、室温〜水溶液の沸点でイオン交換し、濾
別、乾燥、400〜700℃で焼成して調製する。上記
の操作を1〜3回繰り返すことで、交換可能なカチオン
の95%以上がH型となる。ゼオライトの種類がモルデ
ナイトまたはクリノプチルライトの場合にはアンモニウ
ム塩水溶液で処理する代わりに塩酸、または硫酸等の1
〜2規定水溶液で処理する方法でH型に転換しても良
い。上記の鉱酸水溶液による処理も1〜2回繰り返すこ
ともできる。ゼオライトがモルデナイトまたはクリノプ
チルライトの場合シリカ/アルミナ比を高めるにはH型
にし焼成したものを400〜600℃、1〜30気圧の
スチームで数時間ないし30時間処理し、次いで、2〜
8規定の鉱酸水溶液で数時間、室温〜100℃で処理
し、乾燥、焼成することで得ることができる。上記のス
チーム、鉱酸処理を数回繰り返せば更に高いシリカ/ア
ルミナ比が得られる。
【0013】ゼオライトの外表面をシリル化するには、
適当なシリル化剤で、気相または液相でシリル化処理す
る。シリル化処理に使用するのに適当なシリル化剤はテ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、等のケイ
素のアルコキサイド、四塩化ケイ素、ジメチルジクロル
シラン、トリメチルクロルシラン、ヘキサメチルジシラ
ザン等である。
【0014】気相でシリル化処理の場合は、通常のCV
D(chemical vapordeposisio
n)法による。これらの処理方法は、例えば特開平3−
262540、 日化誌、410(1989)等に詳細
にのべられている。
【0015】液相中でシリル化する方法は、触媒を工業
的に大量に処理する場合に好ましい方法として多用され
る。液相シリル化処理は通常、適当な溶媒中にシリル化
剤を溶解させて実施する。溶媒としてはヘキサン、オク
タン、シクロヘキサン、等の脂肪族もしくは脂環式炭化
水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、等の芳香族類、
等が多用される。また、使用する溶媒中の水分が多いと
シリル化剤が加水分解により無駄に消費されるので、溶
媒中の水分は少ないほうが良い。シリル化剤の使用量は
シリル化剤中の珪素分の酸化珪素換算で、使用するゼオ
ライトに対して1〜5%の範囲が多用される。また、溶
媒中のシリル化剤の濃度は2〜20重量%の範囲が選ば
れる。
【0016】上記したシリル化剤の溶液にゼオライトを
懸濁させてゼオライトのシリル化処理を実施する。処理
の温度は室温〜溶液の沸点であり、通常20〜200℃
の範囲が多用される。処理に要する時間は処理温度に依
存するが、室温近傍では3時間〜30時間の範囲が多用
される。
【0017】シリル化処理を終了したゼオライトは、濾
過、または遠心分離等の常法により処理溶液から分離し
窒素等の不活性ガス雰囲気に加熱するか、減圧下に加熱
し付着、または吸着している有機溶媒等を除去する。次
いで、空気、または酸素雰囲気下に400〜700℃に
加熱処理し触媒とする。
【0018】液相でのシリル化処理の際のゼオライトの
好ましい前処理方法の一例を以下に例示する。液相での
ゼオライトのシリル化剤による処理に先立ち、ゼオライ
ト中の水分含有量を所定の範囲に調製する。ゼオライト
中の水分含有量は3〜30%、より好ましくは4〜20
%である。ゼオライトの水分調製は種々な方法で実施で
きるが、例えば、以下に示す方法が便利である。水素イ
オン型にイオン交換し、水洗、濾別、乾燥、焼成したゼ
オライトに0〜40℃程度の水の蒸気圧に相当する水分
を吸着させることにより、3〜30%の水分をゼオライ
トに付与する。実験室規模であれば、デシケーターの下
部に水を入れた容器を置き、上部にゼオライトを入れ室
温で10〜50時間放置すれば、5〜20%の水分が付
与できる。ゼオライトに所定量の水分を付与する他の方
法としては、イオン交換処理し水素イオン型にしたゼオ
ライトを風乾後、110〜160℃で乾燥処理すること
で3〜20%の水分を付与することが出来る。この方法
によれば水分と供に微量のプロトン酸がゼオライト細孔
内に吸蔵され、シリル化処理中に吸蔵された水分と供に
少量ずつ外表面に拡散しシリル化とアルコキシ基の加水
分解反応の触媒として作用し、シリル化処理を円滑に進
行させるので好都合である。
【0019】本発明の方法で使用するベンゼンは純度の
高いものが好ましいが、特に分子量の高いオレフィンを
不純物として含有するものは触媒上に炭素質の析出に伴
う触媒活性低下をもたらすので好ましくない。
【0020】アルキル化剤は低級オレフィン等があり、
エチレン、プロピレン、ブテン類、ペンテン類、あるい
はヘキセン類等の炭素数2〜炭素数6程度のオレフィン
が多用される。その他のアルキル化剤はジエチルベンゼ
ン、ジイソプロピルベンゼン、トリエチルベンゼン、ト
リイソプロピルベンゼン等のポリアルキルベンゼンであ
る。
【0021】ベンゼンに対するアルキル化剤の比率はア
ルキル化剤の種類、反応形式等により変化する。例え
ば、アルキル化剤がエチレンの場合ベンゼン対エチレン
のモル比は連続式の反応の場合では、15対1〜3対1
の範囲が多用される。プロピレンがアルキル化剤の場合
にもベンゼン対プロピレンのモル比は15対1〜3対1
の範囲であり、ジイソプロピルベンゼン、トリイソプロ
ピルベンゼン等ががアルキル化剤の場合、ベンゼン対ジ
イソプロピルベンゼンもしくはトリイソプロピルベンゼ
ンのモル比は20対1〜5対1の範囲が多用される。
【0022】ベンゼンに対する触媒の使用量は回分式反
応の場合で例示すれば、ベンゼン対触媒の重量比で10
対1〜200対1の範囲が多用される。反応温度は、例
えば、エチレンまたはジエチルベンゼンがアルキル化剤
の場合150〜300℃,プロピレンまたはジイソプロ
ピルベンゼンがアルキル化剤の場合100〜250℃の
範囲が多用される。反応時の圧力は大気圧〜100kgf/
cm2G.、通常5〜50kgf/cm2G.の範囲が多用され
る。触媒と反応混合物との接触時間は回分式反応では
0.1〜20時間、連続式反応ではWHSV(weightho
urly space velocity )で表すと0.1〜5kg/H
r.・kg.catの範囲である。
【0023】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例1 合成モルデナイト(シリカ/アルミナ比20)100g
を2規定塩酸1lに投入し、室温で8時間緩やかに振と
うし、水洗、濾別乾燥、500℃焼成してH型モルデナ
イトとした。次いで0.05規定塩酸水溶液に得られた
モルデナイトを10分間浸漬し、濾別、140℃で6時
間乾燥し、モルデナイト細孔中に10wt%の水分と供
に微量の酸を保持せしめた。これに小量のバインダーを
混ぜ、押し出し成型して2mm×2mmの触媒に成型し
た。テトラエトキシシラン4.5gを溶解したトルエン
溶液100gに上記のモルデナイト錠剤50gを投入し
室温で8時間緩やかに振とうした。モルデナイト錠剤を
濾別、減圧下に200℃で乾燥、次いで、空気雰囲気下
600℃で焼成し外表面をシリル化処理した触媒を得
た。内径1インチのSUS−306製反応器に上記触媒
30gを充填し、外部より砂流動浴で加熱した。室温で
水を飽和させたベンゼンを使用し、ベンゼン対エチレン
のモル比10対1の混合物を予熱器を経て触媒層に圧入
し、240℃、35kgf/cm2G.、WHSV=0.7g
/hr.・g−cat.で反応させた。反応開始150
時間後の生成物を分析した結果を表1に示した。
【0024】比較例1 実施例1でH型モルデナイトのままでシリル化処理を施
す前の触媒を30g実施例1と同様の反応器に充填し、
同様の反応条件でエチルベンゼンの合成反応を実施し
た。反応開始150時間後の生成物を分析した結果を表
1に併記した。
【0025】
【表1】 表1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例1 比較例1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ エチレン転化率 (%) 100 100 モノエチルベンゼン選択率 (%) 89 82 ポリエチルベンゼン選択率* (%) 10 16 ブチルベンゼン選択率 (%) 0.2 0.5 キシレン類選択率 (%) 0.1 0.2 ジフエニルエタン選択率 (%) 0.4 0.8 その他 (%) 0.3 0.5 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 注 *ジ、トリ、テトラエチルベンゼンの合計を表す。 選択率はエチレン基準のmol%を表す。
【0026】実施例2 天然産クリノプチルライト(クリノプチルライト含有量
72%)を破砕し、2〜3mmにふるい分けた。これを
室温下、2規定硫酸で処理し、乾燥、焼成して、H型ク
リノプチルライトとした。次いで0.5規定硫酸水溶液
に浸し、濾別後150℃乾燥し、ゼオライト細孔中に9
%の水分と微量の硫酸を吸蔵させた。これを実施例1と
同様の処方でテトラエトキシシランにより外表面をシリ
ル化後700℃に焼成し触媒を得た。上記触媒30gを
実施例1と同様の反応装置に充填し、エチルベンゼンの
製造を、実施例1と同様の反応条件で試験した。反応器
出口成分を分析した結果は、エチレン転化率100%、
モノエチルベンゼン選択率88%、ジ、トリおよびテト
ラエチルベンゼンの合計選択率11%であった。ブチル
ベンゼン、ジフエニルエタンの副生は痕跡量(1000
ppm)以下であった。
【0027】実施例3 シリカ/アルミナ比10のH型US−Yゼオライトを打
錠し、2mm×3mmの錠剤をえた。これを調湿し細孔
内に10wt%の水分を吸蔵させたものを50g採り、
テトラエトキシシラン5gをベンゼン100gに溶解さ
せた溶液中に投入し室温で6時間緩やかに振とうし、ゼ
オライトの外表面のシリル化処理をした。これを、濾
別、乾燥、700℃で焼成して触媒を得た。本触媒25
gを実施例1と同様の反応器に充填し、180℃、20
kgf/cm2G.でベンゼン対プロピレンのモル比10対
1、WHSV=1g/hr.・g−cat.で反応させ
た。使用したベンゼンは室温で飽和量の70%の水分を
含有するものを使用した。反応開始180時間後の出口
成分を分析した結果、プロピレンの転化率100%、モ
ノイソプロピルベンゼン選択率89%、ジおよびトリイ
ソプロピルベンゼン選択率9%であった。エチルベンゼ
ン類、ジフェニルプロパン類の副生量は痕跡量(100
0ppm以下)であった。
【0028】実施例4 実施例1のシリル化したモルデナイト触媒20gを内径
20mmのSUS−304製反応器に充填し、外部より
砂流動浴で225℃に加熱した。ベンゼン対ジエチルベ
ンゼン=15対1(モル比)の混合物をWHSV=0.
9g/hr.・g.−catで触媒層に圧入し、圧力3
0kgf/cm2G.で反応させた。反応器出口成分を分析し
た結果、ジエチルベンゼンの転化率92%、モノエチル
ベンゼンへの選択率99%以上で、重質芳香族の選択率
は0.2%以下で、トルエン、キシレン類の副生は痕跡
量であった。
【0029】
【発明の効果】本発明の方法により、(1)芳香族のモ
ノアルキル化選択率が向上し、(2)エチルベンゼン製
造の際に副生するキシレン、トルエン、ジフェニルエタ
ン等の生成量を抑制することができ、(3)キユメン製
造の際に副生するエチルベンゼン、ジフエニルプロパ
ン、ヘキシルベンゼン類の副生を抑制することができ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベンゼンをアルキル化剤でアルキル化し
    アルキルベンゼン類を製造する方法において、外表面を
    シリル化剤でシリル化処理したモルデナイト、クリノプ
    チルライト及びY型ゼオライトよりなる群から選ばれた
    少なくとも1種を触媒として使用することを特徴とする
    アルキルベンゼンの製造方法。
  2. 【請求項2】 シリル化処理を、液相で実施する請求項
    1記載の方法。
  3. 【請求項3】 シリル化処理に供するモルデナイト、ク
    リノプチルライト及びY型ゼオライトよりなる群から選
    ばれた少なくとも1種が、3〜30wt%の水分を吸蔵
    しているものである請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 シリル化処理に供するモルデナイト、ク
    リノプチルライト及びY型ゼオライトよりなる群から選
    ばれた少なくとも1種が、水と供に微量な酸を吸蔵して
    いるものである請求項2または3記載の方法。
  5. 【請求項5】 触媒が、モルデナイト及び/またはクリ
    ノプチルライトである請求項1、2、3または4記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 触媒が、Y型ゼオライトである請求項
    1、2、3または4記載の方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100531066B1 (ko) * 1999-02-27 2005-11-25 유오피 엘엘씨 제올라이트 베타 촉매를 사용한 올레핀에 의한 방향족의 알킬화에 있어서 디아릴알칸 부산물 형성의 조절 방법
JP2013075276A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Mitsubishi Chemicals Corp プロピレン製造用触媒の製造方法及びプロピレンの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100531066B1 (ko) * 1999-02-27 2005-11-25 유오피 엘엘씨 제올라이트 베타 촉매를 사용한 올레핀에 의한 방향족의 알킬화에 있어서 디아릴알칸 부산물 형성의 조절 방법
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