JPH0819796B2 - 自動車用キ−シリンダ−のブロック板 - Google Patents

自動車用キ−シリンダ−のブロック板

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JPH0819796B2
JPH0819796B2 JP12682987A JP12682987A JPH0819796B2 JP H0819796 B2 JPH0819796 B2 JP H0819796B2 JP 12682987 A JP12682987 A JP 12682987A JP 12682987 A JP12682987 A JP 12682987A JP H0819796 B2 JPH0819796 B2 JP H0819796B2
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JP
Japan
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block plate
hardness
key cylinder
hole
steel
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JP12682987A
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JPS63289180A (ja
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一郎 服部
清 恒川
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Tokai Rika Co Ltd
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Tokai Rika Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、自動車用キーシリンダーに関し、詳しく
は、自動車のキーシリンダーに装着されているブロック
板に関する。
従来技術 従来、自動車のキーシリンダーにおいては、該キーシ
リンダーの破壊を防止するため、シリンダー内最外側端
部に同一のキー穴を備えたブロック板が備えられてい
る。該ブロック板は、外部より上記キーシリンダーを解
錠させるべく、キー穴にドリル等を差し込みシリンダー
内部に収納されたロータ部を抜き取ってキーシリンダー
を破壊することを防止するためのものである。
従って、このブロック板には、硬度が高くかつ堅牢な
材質が要求される。
すなわち、上記ブロック板は、高い硬度が要求され、
該要求を達成するために、従来より、上記ブロック板に
十分な硬度を与えるための種々の処理が施こされ、か
つ、材料選定された素材により形成されている。ここ
に、従来よりの代表的な例をいくつか列記すると、 (例I)素材が軟鋼(低炭素鋼)で、その表面をチッ化
処理されたもの。
(例II)素材が硬鋼(高炭素鋼)で焼入・焼戻しされた
もの。
(例III)素材が硬鋼で浸炭焼入れ又は浸炭チッ化処理
されたもの。
(例IV)焼結鋼を素材に用いたもの。
等の如くである。これらは、全て、上記ブロック板に要
求される高硬度を達成するための各種技法が適用されて
いる。第4図に上記各例に係る硬度−表面距離線図を示
す。
ところが、上記各例は、素材の硬化処理に起因する種
々の問題をはらんでいる。すなわち、例Iでは、素材自
体に何ら熱処理が施こされず、素材の表面のみがチッ化
処理されるので、硬度は、表面のごく浅い部分について
は、多少高くなるが、深くなるにつれ、素材固有の硬度
にもどる。例IIでは、硬度上の要求事項は、十分満され
ているが、熱処理に伴う歪の矯正が必要であり、矯正後
においては、寸法精度の不安定が残る。さらに焼入れに
よる素材表面の脱炭が生じやすく、耐摩耗性が低下する
ことがある。例IIIでは、硬度的に十分満足しうるもの
の、硬化処理を行うためのコストが高くつく。例IVで
は、焼結に用いる粉末材料を厳選することにより所定の
硬度を達成するようにしているが、焼結法は、組織内に
空孔が発生するという特有の問題が生じやすい。
上述の如く、上記4つの従来例に係る問題点を列記し
たが、要約すると、問題点は熱処理に伴う歪の問題、該
歪矯正後の寸法精度の不安定化、耐摩耗性の低下、そし
て硬化処理のコスト高等である。
本発明の技術的課題 従って、本発明の解決すべき技術的課題は、熱処理、
若しくは硬化処理を行なわずに、所定の硬度を備えてい
る素材により、低コストなブロック板を形成することに
ある。
本発明の要旨(構成・作用・効果) 上記技術的課題を達成するために、本発明は以下の如
く構成した。
すなわち、本来的に備わっている高硬度素材ためベー
ナイト鋼により自動車用キーシリンダーのブロック板を
製造するようにした。
上記ベーナイト鋼を素材に用いることにより、硬化さ
せるための熱処理若しくは硬化処理は不要となる。
ところが、ベーナイト鋼とは、みがき特殊鋼を素材と
し、連続的に熱処理を行って製造されたものであり、A
r′変態点(約550℃)からAr″点(約160℃)の間の温
度で恒温変態させて折出する組織からなる。特に、ベー
ナイト折出温度が低温域にて折出される下部ベーナイト
は、粘り強さが大で、高硬度であり、かつ、加工硬化性
も大きい。
かかる素材を用いることにより、冷間プレス加工によ
り塑性変形させて異形状な製品を製造するとともに加工
硬化を利用した高硬度化の実現が可能となる。
しかも、この素材を用いれば、要求される硬度を達成
するための熱処理若しくは、硬化処理を行なわずして、
上記硬度を達成することができる。因みに、ベーナイト
鋼の硬度は、第4図中に示された通りである。それ故、
熱処理に伴う歪の発生や素材表面の脱炭等も生じず、コ
ストの低減にも役立つ。
実施例 以下に、第1〜4図に従って、本発明の実施例を具体
的に説明する。
第4図は、自動車用キーシリンダーのブロック板に関
する該板成形加工後に、上記ブロック板20(第3図参
照)に形成されたキー穴の内面より、径方向に各0.1mm
毎に離れた位置における硬度を測定した結果を示す。
図中、表示の通り、ベーナイト鋼を素材に用いたブロ
ック板は、従来例である焼結鋼(I),(II)、軟鋼、
軟鋼+チッ化処理等により成形されたものを上まわる硬
度を有する。しかも、表面に近い程、硬度が高くなる加
工硬化性を有しているので、表面近傍では、硬鋼を焼入
・焼戻しした場合の硬度を上回る。さらに、この素材;
ベーナイト鋼は、図中の他の例のような高硬度化のため
の処理を行なわずして上記要求硬度が達成できる素材で
ある。
このため、製品に加工した後、熱処理を行って硬度を
高める従来例では、熱歪が発生し、歪矯正作業を行う必
要があるのに対して、本実施例では、全くその必要がな
い。それ故、製品としての寸法精度は安定し、製品の不
良率も低下し、総合的なコストも低下する。
以下に、自動車用キーシリンダーのブロック板の製造
工法に関する好適例を説明する。
第1図は、上記製造工法の一例を示す。本工法は、ト
ランスファー方式と呼ばれる工法で、円盤状素材1が、
1列に並んだプレス装置に送り込まれることにより、プ
レス加工を行う工法である。上記工法は、3工程からな
る。すなわち、予かじめ用意された素材1は、以下の工
程を経てキーシリンダーのブロック板となる。
第1工程(据込工程) 素材1の上面に、第1プレスの上下各金型により、そ
の中央部が押圧されて、球面状の凹状くぼみ2aが形成さ
れかつ径方向沿いの溝2cを形成する一方、その下面には
上面のくぼみ2aに対応して下方へ突設した凸状部2bが形
成される。
第2工程(押出し工程) 第1工程における加工後、素材1は、第2プレスに供
給される。上記溝2cにキー穴用の凹部3aが形成される一
方、下面の上記凸状部2bに、上記凹部3aに対応して押出
された凸部3bが形成される。
第3工程(打抜き工程) 第2工程における加工後、素材1は、第3プレスに供
給される。上記凹部3aが打ち抜かれるとともに上記凸部
3bが除去されてキーシリンダー用のキー穴と略同一の穴
4となる。
上記トランスファー方式では、円盤状の素材1を予か
じめ用意する必要があるが、第2図に示す工法、すなわ
ち順送り方式は、帯状の素材10を一連のプレス装置に自
動供給されることにより、順次プレス成形されて、製品
が形成される工法である。以下に該工法を簡単に説明す
る。順送の方式は、9工程からなる工法で、図におい
て、10は帯状の素材を示し、該素材10は、図中左より右
へ送り装置(図示せず)により一連のプレス金型の上下
各金型間を送られる。
第1工程 帯状素材10の両端に素材10の送り兼位置決めのための
案内切欠き11が形成される。
第2工程 第1工程にて形成された案内切欠き11にプレス装置の送
り位置決め装置が案内される。
第3工程 上記送り位置決め装置により素材10が1つ右隣りの金
型の所定位置まで送られるとともに下向きY字状穴12
(図中斜線部)が明けられる。
以下、素材10は同様に1ピッチづつ図中、右方向へ送
られて、夫々の金型により下記のプレス成形がなされて
いく。
第4工程 上向きY字状穴13(図中斜線部)が明けられて、上記
第3工程の下向きY字状穴12と協働してX状穴13aを形
成する。
第5工程 隣り合わせに形成されているX状穴13aにより形成さ
れた素材10の残存平面部に、凹状球形くぼみ14が形成さ
れるとともに該くぼみ14の対面(底面側)に凸状円形突
部(図示せず)が形成される。
第6工程 上記くぼみ14の外周に製品仕上り外縁15が形取りされ
る。
第7工程 上記くぼみ14の中央部にキー穴に相当する凹部16が形
成される。
第8工程 上記凹部16が打ち抜かれてキー穴と略同一の穴17が形
成される。
第9工程 素材10より製品が打ち抜かれて穴18が形成される。
上記両製造工法における、自動車用キーシリンダーの
ブロック板20のキー穴打抜き工程において、特に、上下
各打抜き型(ダイス及びポンチ)の素材打抜き時の径方
向クリアランスが素材板厚の2〜3%に設定されて、打
ち抜きされた場合、打抜き穴の穴内面表層部には、高温
高圧下での金属組織の変態により生成される、いわゆる
白層と呼ばれる、硬化層が顕著に具現する。第5図は第
3図のZ部を写真におさめた倍率100倍の金属組織の顕
微鏡写真である。該写真によれば、穴内面の表面より約
10ミクロン程の厚さで、本来の金属組織から変態して白
層の金属組織になっている金属組織状態(写真におい
て、表層に白く映し出された部分)が明確に判断でき
る。この白層は、硬度の高い層であり、該層表面の耐摩
耗性はひときわ高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例を製品化するための製造工法
に一例を示す工程説明図、第2図は、上記製造工法の別
例を示す工程説明図、第3図は本実施例を具体化したブ
ロック板の側面断面図、第4図は各種ブロック板の硬度
・表面距離関係線図、第5図は第3図のZ部の金属組織
の顕微鏡写真である。 1,10…素材、2a,14…凹状くぼみ、2b…突状部、2c…
溝、13a,16…凹部、3b…凸部、4,17…キー穴、11…案内
切欠き穴、12,13…Y字状穴、13a…X状穴、15…外縁、
18…穴、20…ブロック板。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本体の略中央に貫通キー穴(4,17)が形成
    されてなる自動車用キーシリンダーのブロック板(20)
    において、 ベーナイト鋼を素材(1,10)としてプレス加工し、上記
    キー穴(4,17)の穴内面表層部にプレス加工硬化による
    白層を形成したことを特徴とする自動車用キーシリンダ
    ーのブロック板。
JP12682987A 1987-05-21 1987-05-21 自動車用キ−シリンダ−のブロック板 Expired - Lifetime JPH0819796B2 (ja)

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