JPH08197651A - 衝撃吸収材および衝撃吸収材を使用した乗物用シート - Google Patents

衝撃吸収材および衝撃吸収材を使用した乗物用シート

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JPH08197651A
JPH08197651A JP11662095A JP11662095A JPH08197651A JP H08197651 A JPH08197651 A JP H08197651A JP 11662095 A JP11662095 A JP 11662095A JP 11662095 A JP11662095 A JP 11662095A JP H08197651 A JPH08197651 A JP H08197651A
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seat
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urethane elastomer
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    • B62J1/00Saddles or other seats for cycles; Arrangement thereof; Component parts
    • B62J1/18Covers for saddles or other seats; Paddings
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    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
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    • B62J1/00Saddles or other seats for cycles; Arrangement thereof; Component parts
    • B62J1/12Box-shaped seats; Bench-type seats, e.g. dual or twin seats

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 衝撃吸収材を、粘着性の高い超軟質ウレタン
エラストマーをマトリックス樹脂として使用しているに
もかかわらず、低粘着性で組み付ける時の作業性が良い
ものとする。 【構成】 衝撃吸収材14を、マトリックス樹脂となる
超軟質ウレタンエラストマー中に樹脂製マイクロバルー
ンが混入されているものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、振動を吸収するための
衝撃吸収材、および該衝撃吸収材を使用した乗物用のシ
ートに関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車に設置されているシートで
は、通常、ウレタンフォームからなるクッション体が、
合成皮革のシート表皮で包まれて、硬質の板状部材から
なるボトムシートの上に取り付けられており、エンジン
の振動や路面の凹凸により走行中の車体に発生する振動
は、クッション体で吸収されることによって、ライダー
にはできるだけ伝わらないような構造となっている。
【0003】そのような自動二輪車用のシートにおい
て、単にウレタンフォームからなるクッション体だけで
はライダーに対する衝撃の吸収が不充分であるため、ウ
レタンフォームの本体に粘弾性ウレタンエラストマーの
ような粘弾性体を重層したものをクッション体として使
用することにより、粘弾性体で振動を充分に吸収するこ
とによってライダーが感じる振動をより少ないものとす
るということが従来公知となっている。(特開平2−2
86481号公報参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の自動二輪車用シートに使用されている粘弾性体
については、超軟質ウレタンエラストマーのような低硬
度のウレタンをマトリックス樹脂として使用する場合、
粘着性が強くて取り扱い難く、衝撃吸収材をシートに組
み付ける時の作業性が悪いという問題があった。
【0005】また、粘弾性体を衝撃吸収材として使用し
た自動二輪車用シートでは、それによって振動を効果的
に吸収できるものの、粘弾性体のバネ定数が大きすぎて
シートが硬くなり、フィット感が悪く、長時間の着座で
はライダーの臀部が痛くなるという問題があった。
【0006】本発明は、上記のような従来の衝撃吸収材
および衝撃吸収材を使用した自動二輪車用シートの持つ
不都合を解消することを目的としており、より具体的に
は、粘着性の高い超軟質ウレタンエラストマーをマトリ
ックス樹脂として使用しているにもかかわらず、低粘着
性で組み付ける時の作業性が良い衝撃吸収材を提供する
ことを目的としており、また、そのような衝撃吸収材を
使用することによって、振動吸収性が高く、着座したと
きのフィット感が良い乗物用シートを提供することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決しかつ目的を達成するために、上記の請求項1に記
載したように、衝撃吸収材において、マトリックス樹脂
となる超軟質ウレタンエラストマー中に樹脂製マイクロ
バルーンが混入されていることを特徴とするものであ
る。
【0008】さらに、上記の請求項1に記載した衝撃吸
収材において、上記の請求項2に記載したように、樹脂
製マイクロバルーンが超軟質ウレタンエラストマーに対
して1〜5%(重量%)混合されていることを特徴とす
るものであり、上記の請求項3に記載したように、引張
時のバネ定数に対する圧縮時のバネ定数の比(圧縮時の
バネ定数/引張時のバネ定数)が1.1以上であり、貯
蔵弾性率が0.22MPa以下であることを特徴とする
ものである。
【0009】また、上記の請求項4に記載したように、
クッション体を表皮で包んでボトムシート上に取り付け
た乗物用シートにおいて、超軟質ウレタンエラストマー
中に樹脂製マイクロバルーンを混入した衝撃吸収材が、
クッション体の一部として使用されていることを特徴と
するものである。
【0010】さらに、上記の請求項4に記載した乗物用
シートにおいて、上記の請求項5に記載したように、衝
撃吸収材が、クッション体の本体中に埋設されているこ
とを特徴とするものである。
【0011】
【作 用】上記の請求項1に記載したような衝撃吸収材
の構成により、高い粘着性を有する超軟質ウレタンエラ
ストマーをマトリックス樹脂とする衝撃吸収材の粘着性
が低くなって、その取り扱いが容易となり、衝撃吸収材
の組み付け作業がやり易くなる。
【0012】なお、樹脂製マイクロバルーンの混入割合
を上記の請求項2に記載したようなものとすることによ
り、超軟質ウレタンエラストマーと樹脂製マイクロバル
ーンの混合物について、注型硬化後二層に分離してしま
うというようなことがなく、また、粘度が高くて注型時
にエアーが入ってしまうというようなこともない。
【0013】また、乗物用シートを上記の請求項4に記
載したような構成とすることにより、衝撃吸収材によっ
てシートの振動吸収性が格段に向上すると共に、超軟質
ウレタンエラストマー中に樹脂製マイクロバルーンが混
入されていることによって、従来の粘弾性ウレタンエラ
ストマーの衝撃吸収材と比べて、衝撃吸収材をシートに
組み付けたときの重量増が少なくなり、着座したときの
フィット感が良くなってシートの座り心地が向上する。
【0014】さらに、上記の請求項4に記載した乗物用
シートを上記の請求項5に記載したような構成とするこ
とにより、ボトムシートの上面の凹凸形状に関係なく、
一定の形状の衝撃吸収材をクッション体の下方に配置す
ることができ、また、衝撃吸収材の全表面がクッション
本体(ウレタンフォーム)によって覆われるため、衝撃
吸収材が熱やガソリン等の雰囲気の影響を受けにくいも
のとなる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の衝撃吸収材および衝撃吸収材
を使用した乗物用シートの実施例について図面に基づい
て説明する。
【0016】図1は、本発明の衝撃吸収材が使用されて
いる自動二輪車のシートの概略を示すもので、シート1
は、操縦者が着座する前部着座部1aと、同乗者が着座
する後部着座部1bが段状に連続して形成されているタ
ンデムシートであって、メインフレーム2の上方に設置
された燃料タンク3の後方に配置され、メインフレーム
2の後部から後方に延びる一対のシートフレーム4に載
置された状態で固定されている。
【0017】図2は、図1のA−A線に沿ったシート前
部着座部1aの横断面を示すもので、本実施例では、金
属や硬質合成樹脂等の板状体からなるボトムシート11
の上方に、ウレタンフォーム製のクッション本体13と
粘弾性体の衝撃吸収材14からなるクッション体12が
載置され、PVC(ポリ塩化ビニール)レザーの表地と
ウーリーナイロンの裏地からなる合成皮革のシート表皮
15が、クッション体12の表面を覆って、ボトムシー
ト11の周縁に固着されている。
【0018】上記のような自動二輪車のシート1におい
て、ボトムシート11の上方でクッション本体13の下
面凹部内に設置されている衝撃吸収材14は、超軟質ウ
レタンエラストマーをマトリックス樹脂として、その中
に樹脂製マイクロバルーンを1〜5%(重量%)混入し
た粘弾性体である。
【0019】なお、超軟質ウレタンエラストマーに樹脂
製マイクロバルーンを混合する場合、ウレタンエラスト
マーに対する樹脂製マイクロバルーンの混合量(重量
%)が1%以下では、注型硬化後に二層に分離してしま
い、混合量(重量%)が5%以上では、混合後の粘度が
高くて注型時にエアーが入ってしまう。
【0020】衝撃吸収材14においてマトリックス樹脂
として使用される超軟質ウレタンエラストマーは、例え
ば、三官能のポリオールと二官能のポリオールの混合物
(ポリエーテル系ポリオール,ポリエステル系ポリオー
ル),トリアリルイソシアヌレート,MDI(ジフェニ
ルメタンジイソシアネート)/TDI(トリレンジイソ
シアネート)プレポリマー,ビスマス系触媒,錫系触
媒,フタル酸系可塑剤等が混合されたもの、特公平3−
17848号公報に記載されている新規なウレタン樹脂
(出願人 イイダ産業株式会社)、特開平3−3721
7号公報に記載されている超軟質エラストマー組成物
(出願人 株式会社日本オートメーション他),エラス
コート(商品名 ポリウレタン化成株式会社製)等であ
って、高分子計器株式会社製の軟質材の硬度を測定する
デュロメーターであるアスカーC硬度計の硬度15以下
のウレタンエラストマーである。
【0021】衝撃吸収材14においてマトリックス樹脂
に混入される樹脂製マイクロバルーンは、塩化ビニリデ
ン系樹脂(塩化ビニリデンアクリロニトリルコポリマ
ー)の外殻(平均粒度40〜60ミクロン、粒径範囲1
0〜100ミクロン)の中にブテンガスが内包されてい
るもので、エクスパンセルDEという商品名(スエーデ
ンエクスパンセル社製)で、低比重の充填材として従来
から一般的に市販されているものである。
【0022】上記のように超軟質ウレタンエラストマー
に樹脂製マイクロバルーンを混合した衝撃吸収材14で
は、超軟質ウレタンエラストマー自体よりも粘着性が低
くなっており、図3に示すように、樹脂製マイクロバル
ーンの混入量に応じてその損失係数が高くなっていて、
また、従来の自動二輪車のシートに使用されている他の
粘弾性体の衝撃吸収材と比較して、軽く(比重0.6
2)、反発弾性が小さく(反発弾性率8%)、温度変化
による硬さの変化が少なく、フィット感のあるものとな
っている。
【0023】ところで、自動二輪車では、ライダーは路
面からの振動により常に体が揺すられているが、このシ
ート上でのライダーの振動については、シートの損失係
数を大きくすると共振時の振動伝達率が小さくなるとい
うことが従来の実験で確認されている。
【0024】そこで、樹脂製マイクロバルーンの混入に
より損失係数が高くなっている本実施例の衝撃吸収材1
4をクッション体12に組み込んだ自動二輪車用のシー
ト1について、クッション体がウレタンフォームのみか
らなる従来の自動二輪車用シートを比較例として、それ
ぞれを加振テストしてそれらの振動伝達率を比較してみ
る。
【0025】なお、本実施例で使用されている衝撃吸収
材14は、オロテックスU1000,U1003(商品
名 イイダ産業株式会社製)等のウレタンエラストマー
を超軟質ウレタンエラストマーとして、これに樹脂製マ
イクロバルーンとしてエクスパンセルDE(商品名 ス
エーデンエクスパンセル社製)を3%混入したものであ
る。
【0026】加振テストは、衝撃吸収材14を図4
(A)に示すように組み込んだ本実施例のシートと、ク
ッション体がウレタンフォームのみからなるシートにつ
いて、それぞれ、図4(B)に示すように、加振機にシ
ートを取付け、その上に被験者が乗車姿勢で跨がった状
態で、路面振動を想定して、シートに対して±3mm
(上下方向)の正弦波で、周波数を1〜10Hzとした
振動を加えるもので、シートレール上とシートと臀部の
間に挟んだ加速度計から加速度を計測し、その比により
振動伝達率を計算する。
【0027】その結果についてみると、図5に示すよう
に、本実施例のシートの振動伝達率は、ウレタンフォー
ムのみのシートと比べて、共振時に36%、6Hz近辺
でも13%減少しており、人間の腹部は4〜8Hzの周
波数で共振すると言われていることから、本実施例のシ
ートについては、腹部の共振の低減に効果的なものであ
ると考えられる。
【0028】一方、衝撃吸収材14のフィット感につい
ては、従来からライダーの感覚による官能評価が行われ
ているだけで、客観的な数値で示すことが困難とされて
いたが、本発明者は、臀部全体では撓みが少なくしっか
りと受けとめ、座った際に凸となる座骨部にはソフトに
当たることがフィット感の良さにつながると考え、次の
ようなテスト方法によってフィット感を評価した。
【0029】まず、図6に示すような、島津製作所製
AGS500A オートグラフ(引張・圧縮試験機)を
テスト装置として使用し、径が100mmで厚さが20
mmの各サンプルを、図7(A)に示すような、円柱部
21の径が30mmで先端部22が半球状の押しジグ
A、および、図7(B)に示すような、径が100mm
の円板部23が押圧面となる押しジグBによって、それ
ぞれオートグラフにセットし、(1)押しジグAでサン
プルに荷重をかけ、撓み量が5mmになったときの荷重
(X値)を測定し、(2)押しジグBでサンプルに荷重
をかけ、撓み量が5mmになったときの荷重(Y値)を
測定して、(3)フィット感の台上評価値Fを、F=Y
/X として算出する。
【0030】一方、同じく図6に示した、島津製作所製
AGS500A オートグラフ(引張・圧縮試験機)
をテスト装置として使用し、径が30mmで厚さが20
mmの各サンプルを、図8に示すように、径が30mm
の円板部24,25を有するジグCとジグDの間に挟み
込んで接着した状態でオートグラフにセットし、(1)
サンプルを2mm圧縮してその時のバネ定数(x1)を
測定し、(2)サンプルを2mm引っ張ってその時のバ
ネ定数(x2)を測定し、(3)圧縮時のバネ定数と引
張時のバネ定数の比pを、p=x1/x2 として算出
する。
【0031】各サンプルについて、上記のようなテスト
により測定したフィット感の台上評価値F値とバネ定数
比p値、および、別途JIS K6394に基づくテス
トにより測定した貯蔵弾性率の測定結果は下記の表1に
示す通りである。
【0032】各サンプルは以下のようなものである。 A 本実施例(商品名オロテックスに対して商品名エ
クスパンセルDEを3.0重量%混入したもの) B 従来のウレタンフォーム C 低反発ウレタンフォーム1(ズレン1) D 低反発ウレタンフォーム2(ズレン2) E 低反発ウレタンフォーム3(ズレン3) F 衝撃吸収ウレタンフォーム(ポロン) G 衝撃吸収ウレタンフォーム(オロテックスU10
03) H 衝撃吸収ウレタンフォーム(ソルボセイン)
【0033】
【表1】 *貯蔵弾性率については、 JIS K6394に基づくテストによって測定 各サンプルは径が100mmで厚さが20mm <テスト条件> 平均歪 10% 歪振幅 1% なお、表中のMPa(メガパスカル)は、0.1019
72kgf/mm2に等しい値である
【0034】さらに、各サンプルについて、それぞれを
衝撃吸収材としてシートに使用したときの官能評価は、
下記の表2に示す通りである。
【0035】
【表2】 * 1 非常に悪い 2 悪い 3 普通 4 良い 5 非常に良い
【0036】図9は、フィット感の台上評価値Fを縦軸
としバネ定数比pを横軸とした座標上において、上記の
表1に測定結果が示された各サンプルの分布状態を表す
ものであるが、これと上記の表2の官能評価結果を合わ
せて見ると、圧縮時のバネ定数と引張時のバネ定数の比
pの値が1.1以上の材質を選択すれば、フィット感の
良いものになると考えられる。
【0037】また、図10は、上記表1の貯蔵弾性率と
上記表2の臀部への衝撃感との関係を表すものである
が、これから見ると、貯蔵弾性率が0.22MPa以下
であれば、臀部への衝撃感は少ないものと考えられる。
【0038】すなわち、上記のような各テストの結果か
ら見ると、サンプルAとして測定した本実施例の衝撃吸
収材14は、p値が1.30で貯蔵弾性率が0.102
MPaであって、数値の上からも、フィット感が良く、
臀部への衝撃感は少ないものであることがわかる。
【0039】以上、本発明の衝撃吸収材および衝撃吸収
材を使用した乗物用シートについて、図1および図2に
示したような、ウレタンフォーム製のクッション本体1
3の下面に形成された凹部内に衝撃吸収材14を収納し
た状態で、ボトムシート11の上面に衝撃吸収材14を
載置した自動二輪車のタンデムシート1による一実施例
によって説明したが、本発明は、必ずしも上記の実施例
のようなものにのみ限定されるものではない。
【0040】例えば、自動二輪車のタンデムシート1に
対する衝撃吸収材14の組み付け構造についていえば、
単にクッション本体13とボトムシート11の間に挟み
込んでもよいし、図11および図12に示すように、ク
ッション本体13の上面に重ね合わせるように配置して
もよいし、更には、衝撃吸収材14を、図13に示すよ
うに、ウレタンフォーム製のクッション本体13中に埋
設するようにして組み付けることも可能である。
【0041】その場合、図14に示すように、ウレタン
フォーム製のクッション本体を成型するための型31,
32内にピン33等で予め衝撃吸収材14を固定してお
き、この型内にウレタン原液を流し込んで発泡させれ
ば、図13に示すように、シート形状に成型されたウレ
タンフォーム製のクッション本体13中に衝撃吸収材1
4を埋設した状態で組み付けることができる。
【0042】このように衝撃吸収材14をウレタンフォ
ーム製のクッション本体13中に埋設して組み付けるこ
とにより、衝撃吸収材14をクッション本体13の下方
に配置する場合、ボトムシート11上面の凹凸に合わせ
て衝撃吸収材14を成型加工する必要がなく、製造上の
コストダウンを図ることができ、また、衝撃吸収材14
がウレタンフォーム13によって包まれることとなるた
め、衝撃吸収材14に対する雰囲気中の熱やガソリンに
よる影響が減少されることとなる。
【0043】なお、本発明の衝撃吸収材を使用した乗物
用シートについては、上記の各実施例のような自動二輪
車のタンデムシートに限らず、自動二輪車のシングルシ
ートやその他の車両、更には、所謂水上バイクのような
水上用乗物に対しても適用可能なものであり、さらに、
本発明の衝撃吸収材については、乗物用シートに対して
だけでなく、例えば、靴底材料など、他の用途に対して
も広く適用可能なものである。
【0044】
【発明の効果】以上説明したような本発明の衝撃吸収材
によれば、粘着性の高い超軟質ウレタンエラストマーを
マトリックス樹脂として使用しているにもかかわらず低
粘着性であるため、衝撃吸収材を組み付ける時の作業性
が向上する。
【0045】そして、そのような衝撃吸収材を使用した
本発明の乗物用シートによれば、シート自体をできるだ
け軽くすることができて、温度による硬さの変化が少な
く、振動吸収性の高くて、長時間の着座でも臀部が痛く
ならずに、着座したときのフィット感が良いものとなっ
て、シートの座り心地が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の衝撃吸収材を使用したシートの一実施
例が設置されている自動二輪車のシート付近を示す側面
図。
【図2】図1に示されたシートのA−A線に沿った横断
面図。
【図3】衝撃吸収材における樹脂製マイクロバルーンの
配合量と損失係数の関係を示す説明図。
【図4】本発明の衝撃吸収材を使用したシートと従来の
ウレタンフォームのシートについて、それらの振動伝達
率を比較するための(A)テストされる本実施例のシー
トおよび(B)加振テスト方法を示す説明図。
【図5】本発明の衝撃吸収材を使用したシートと従来の
ウレタンフォームのシートの振動伝達率の比較を示すグ
ラフ。
【図6】衝撃吸収材のサンプルをテストするための装置
を示す概略図。
【図7】図6に示したテスト装置でサンプルの撓み量を
測定するために使用する(A)押しジグA,(B)押し
ジグBをそれぞれ示す側面図。
【図8】図6に示したテスト装置でサンプルの圧縮時と
引張時のバネ定数を測定するために使用するジグC,ジ
グDおよびそれらのジグに接着されたサンプルを示す側
面図。
【図9】フィット感の台上評価値Fを縦軸としバネ定数
比pを横軸とした座標上における各衝撃吸収材サンプル
の分布状態を示すグラフ。
【図10】臀部への衝撃感を縦軸とし貯蔵弾性率を横軸
とした座標上における各衝撃吸収材サンプルの分布状態
を示すグラフ。
【図11】本発明の衝撃吸収材を使用したシートの他の
実施例を示す一部断面側面図。
【図12】図11に示されたシートのB−B線に沿った
横断面図。
【図13】本発明の衝撃吸収材を使用したシートの更に
他の実施例を示す横断面図。
【図14】図13に示されたシートの衝撃吸収材を埋設
したクッション体を成型するための金型を示す縦断面
図。
【符号の説明】
1 シート 11 ボトムシート 12 クッション体 13 クッション本体 14 衝撃吸収材 15 シート表皮
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 75:00 B29L 31:58

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリックス樹脂となる超軟質ウレタン
    エラストマー中に樹脂製マイクロバルーンが混入されて
    いることを特徴とする衝撃吸収材。
  2. 【請求項2】 樹脂製マイクロバルーンが超軟質ウレタ
    ンエラストマーに対して1〜5%(重量%)混合されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の衝撃吸収材。
  3. 【請求項3】 引張時のバネ定数に対する圧縮時のバネ
    定数の比(圧縮時のバネ定数/引張時のバネ定数)が
    1.1以上であり、貯蔵弾性率が0.22MPa以下で
    あることを特徴とする請求項1に記載の衝撃吸収材。
  4. 【請求項4】 クッション体をシート表皮で包んでボト
    ムシート上に取り付けた乗物用シートにおいて、超軟質
    ウレタンエラストマー中に樹脂製マイクロバルーンを混
    入した衝撃吸収材が、クッション体の一部として使用さ
    れていることを特徴とする乗物用シート。
  5. 【請求項5】 衝撃吸収材が、クッション体の本体中に
    埋設されていることを特徴とする請求項4に記載の乗物
    用シート。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002052616A (ja) * 2000-08-10 2002-02-19 Bridgestone Corp 車両用シート
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