JPH08197178A - 車体構造用筒状部材の製造方法 - Google Patents

車体構造用筒状部材の製造方法

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JPH08197178A
JPH08197178A JP7011091A JP1109195A JPH08197178A JP H08197178 A JPH08197178 A JP H08197178A JP 7011091 A JP7011091 A JP 7011091A JP 1109195 A JP1109195 A JP 1109195A JP H08197178 A JPH08197178 A JP H08197178A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 3次元に湾曲した筒状の車体構造部材を、壁
面に割れが生じないように成形する。 【構成】 アルミ製の筒状部材11を押し出し成形する
際に、その金属組織を押し出し方向に延びる繊維状組織
とする。その後、曲げ加工により鉛直面内に湾曲した筒
状部材12を得る。次にこの筒状部材12の壁面を金型
により鉛直方向および水平方向に押圧加工し、その断面
形状を円環状から略矩形断面に変形させた筒状部材13
を得る。さらにこの筒状部材13に焼鈍処理を施してそ
の金型組織を微細かつ等軸な再結晶粒とした後に、筒状
部材13を金型内部に保存した状態で筒状部材13の内
部に圧力を負荷する張り出し成形を行い、その壁面を金
型に密着させて断面形状を矩形に変形させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車の車体を構成する
筒状の構造部材の製造方法に関し、より詳しくは3次元
方向に湾曲する形状を有する筒状部材を、その壁面にシ
ワや割れ等を発生させること無く製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車の車体は、鋼板をプレ
ス成形して得られた様々な形状の部材をスポット溶接等
を用いて組み合わせることにより製造されているが、近
年においては車体の軽量化を図るために、鋼板に代えて
アルミ材を使用する検討が進められている。例えば、車
体前方のエンジンルーム下部から後方に延びて客室前方
フロアの構造部材に接続されるフロントサイドフレーム
メンバーや、客室後方フロアの構造部材から後方に延び
てトランクルーム下部に達するリヤサイドフレームメン
バー等は、その長手方向の全長にわたってほぼ一定の矩
形状断面を有する筒状の部材とされているため、押し出
し成形したアルミの角管から効率よく成形できる部材と
して、以前より車体軽量化の対象部品の候補に上げられ
ている。
【0003】ところが、図1に示すように、車両1の一
対のフロントサイドフレームメンバー10R・10Lの
内、車体前方右側のフロントサイドフレームメンバー1
0Rに付いて説明すると、その前端部分10cおよび後
端部分10aは直線状とされているが、これらの直線状
部分10c・10aを結ぶ部分10bは、前輪2との当
たりを避けるため、後方に延びる途中で下方かつ外側に
向かって3次元に曲げられている。そして、このフロン
トサイドフレームメンバー10Rには、フロントホイー
ルエプロン等のパネル部材と接続するために、垂直方向
に延びるフランジ10dが一体に立設されている。同様
に、前記車両1の一対のリヤサイドフレームメンバーの
内、図1に示される車体後方右側のリヤサイドフレーム
メンバー20の、前端部分20cおよび後端部分20a
は直線状とされているが、この直線状部分20c・20
aを結ぶ部分20bは、後輪3との当たりを避けるた
め、後方に延びる途中で上方かつ車体内側に向かって3
次元に曲げられている。さらに、トランクフロア等と接
続するために、水平方向に延びる一対のフランジ20d
・20eが一体に立設されているとともに、このフラン
ジ20dの後輪3に近接する部分20fは、リヤホイー
ルエプロンと接続するために、鉛直方向上方に延びるよ
うにされている。
【0004】したがって、これらのフロントサイドフレ
ームメンバー10Rやリヤサイドフレームメンバー20
をアルミ材で成形するには、フランジを有する矩形断面
に押し出し成形されたアルミの角管を、プレス加工等に
より曲げ加工して製造する方法が最も効率が良い。しか
しながら、アルミの角管は鋼製の角管と違って強度や剛
性が低いため、押し出し成形されたアルミの角管をプレ
ス加工等により曲げ加工したのでは、アルミの角管の壁
面にシワや割れ等の欠陥が発生してしまい、車体構造部
材の製造方法としては不適切である。
【0005】そこで、本発明の出願人は、このような車
体構造用部材の製造に用いて好適な車体構造用筒状部材
の製造方法を先に出願している。(特願平5−1783
75) この本願出願人の先願に係る車体構造用筒状部
材の製造方法は、略円環状断面を有する筒状部材を押し
出し成形し、この筒状部材を湾曲させる曲げ加工を施
し、曲げ加工された前記筒状部材を金型の内部に保持し
た状態で前記筒状部材の内部に圧力を負荷し、その壁面
を張り出させて前記金型に密着させる張り出し加工を施
すことにより前記筒状部材の断面形状を矩形状に変形さ
せることを特徴とするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た先願に係る車体構造用筒状部材の製造方法を用いて、
一層複雑な曲げ形状を有する構造部材を加工しようとす
ると、前記曲げ加工の工程および前記張り出し加工の工
程において、筒状部材の壁面に割れが発生することがあ
った。
【0007】そこで、本発明はこのような事情に鑑みて
なされたものであって、上述した先願に係る車体構造用
筒状部材の製造方法を改良し、より一層複雑な曲げ形状
を有する車体構造用筒状部材を、壁面に割れを生じさせ
ること無く製造する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次の様な車体構造用筒状部材の製造方法を
採用した。すなわち、請求項1記載の車体構造用筒状部
材の製造方法は、略円環状断面を有する筒状部材を押し
出し成形し、この筒状部材を湾曲させる曲げ加工を施
し、曲げ加工された前記筒状部材を金型の内部に保持し
た状態で前記筒状部材の内部に圧力を負荷し、その壁面
を張り出させて前記金型に密着させる張り出し加工を施
すことにより所望の断面形状を有する車体構造用筒状部
材を製造する方法において、前記押し出し成形を施す際
に、前記筒状部材の金属組織を押し出し方向に伸びる繊
維状組織とし、かつ前記張り出し加工を施す前に前記筒
状部材の金属組織を等軸の再結晶粒組織とする熱処理を
施すことを特徴とする。
【0009】請求項2記載の車体構造用筒状部材の製造
方法は、前記筒状部材が局所的に張り出された部分また
は押し込められた部分のいずれかの部分を有するものと
し、当該部分に曲げ加工工程と同時またはその工程後に
冷間加工を施し、再結晶を促進させることを特徴とす
る。
【0010】
【作用】本発明の請求項1記載の車体構造用筒状部材の
製造方法においては、筒状部材を曲げ加工する際には筒
状部材の断面形状が略円環状とされ、いずれの方向に対
してもほぼ等しい曲げ剛性を有するので、曲げ方向を任
意の方向に設定することができばかりでなく、その壁面
が曲面とされて面剛性が高いので曲げ加工を施しても、
その壁面にシワが発生しにくい。
【0011】そして、前記筒状部材は押し出し成形され
る際にその金属組織が押し出し方向に伸びる繊維状組織
とされて加工性が向上するので、曲げ加工にともなう押
し出し方向の引張り力および圧縮力が作用しても、その
壁面に割れが生じることが無い。さらに、曲げ加工され
た筒状部材に張り出し加工を施す前に、筒状部材は熱処
理が施されてその金属組織が等軸な結晶粒とされるの
で、張り出し加工において内部に圧力が負荷される筒状
部材はいずれの方向にも等しく変形することができ、も
って張り出し加工の際にその壁面が割れが生じることが
無い。
【0012】請求項2記載の車体構造用筒状部材の製造
方法においては、前記筒状部材が局所的に張り出された
部分または押し込められた部分のいずれかの部分を有す
るものとし、当該部分に曲げ加工工程と同時またはその
工程後に冷間加工を施し、再結晶を促進させることによ
り、張り出し加工または押し込め加工のいずれかに対し
てより高度の加工性が要求される場合に対しても対応す
ることが可能になる。
【0013】
【実施例】本発明の車体構造用筒状部材の製造方法を、
上記フロントサイドフレームメンバーおよびリヤサイド
フレームメンバーに適用する例について、以下に図面に
基づいて詳細に説明する。
【0014】実施例1 まず、前記フロントサイドフレームメンバーの製造方法
について説明する。図1に示すように、前記フロントサ
イドフレームメンバー10は、車両1の車体中心線に対
して左右対称に一対設けられているが、ここでは車体前
方右側に設けられているフロントサイドフレームメンバ
ー10Rについて説明する。このサイドフレームメンバ
ー10Rは、鉛直方向に長く延びる矩形状断面を有する
筒状部分10a・10b・10cと、これらの筒状部分
の車体外側の壁面に沿って鉛直方向上向きに延びるフラ
ンジ10dとを有している。そして、前記筒状部分の両
端側の部分10a・10cは直線状とされ、互いに平行
に車体の前後方向に延びるようにされている。そして、
前記両端部分10a・10cを結ぶ湾曲した筒状部分1
0bは、車体の前方から後方に向かうにつれて車体の下
側かつ外側に3次元方向に湾曲するようにされている。
そして、その湾曲の曲率半径は、鉛直方向に小さく水平
方向に大きくされている。
【0015】次に、上記フロントサイドフレームメンバ
ー10Rの製造について、図2を用いて、各工程順に説
明する。まず、図2(a)に示す第1工程はアルミ材か
らなる筒状部材11を押し出し成形する工程であって、
前記筒状部材11は、肉厚一定の円環断面を有する筒状
部分11aと、その外側表面に一体に立設されて半径方
向外側に向かって延びる肉厚一定のフランジ11dとを
有するように押し出し成形される。
【0016】なお、本実施例においては、筒状部材11
aの断面形状は肉厚一定の円環とし、かつフランジ11
dも半径方向外側に延びるようにされているが、車体構
造部材としての要求特性に合わせて、その肉厚を部位に
よって変化させたり、断面形状を例えば長円状の円環と
したり、あるいはフランジ11dを半径方向に対して傾
斜するようにしても良い。前記第1工程で筒状部材11
を押し出し成形する際には、その金属組織を、結晶粒が
押し出し方向に延びた繊維状組織とする。これはZr等
遷移元素の添加や押し出し後の急冷等の押し出し条件を
変えることにより可能である。
【0017】図2(b)に示される第2工程は、前記第
1工程で押し出し成形された直線状の筒状部材11を鉛
直面内に湾曲させる工程である。この曲げ加工は、図3
および図4に示すような曲げ加工装置30を用いて、押
し出し成形された筒状部材11に引張り力を加えながら
曲げ加工するもので、筒状部材11の一方の端部は、半
円状の溝31aが設けられた車輪状の回転曲げ型31に
固定された締め付け型の下側半分32と、締め付け型の
上側半分33により挟持されて、前記回転曲げ型31に
固定されている。また、筒状部材11は水平方向に延び
るようにされ、そのフランジ11dは、曲げ加工の途中
で図示左側から右側に移動する移動押さえ型34により
握持されている。さらに、筒状部材11の筒状部分11
aの内部には図示されない中子が挿通されて、この第2
工程における曲げ加工において、その断面形状が変形し
ないようにされる。
【0018】そして、この状態で前記回転曲げ型31を
その中心Cの廻りにゆっくりと図示右回転させることに
より、筒状部材11は、前記回転曲げ型31の半円形の
溝31aの中心の曲率半径に合わせて鉛直面内に上向き
に凸に曲げ加工される。また、筒状部材11の鉛直面内
に下向きに凸とされる曲げ部分についても、上述と同様
の装置を用いて曲げ加工される。これにより、直線状に
延びる筒状部材11は、両端の直線部分12a,12c
と、これらの直線部分12a・12cを結ぶ湾曲部分1
2bとから構成される側面視で略S字型の筒状部材12
に成形される。
【0019】なお、本実施例においては、回転曲げ型を
用いた引き曲げ加工により筒状部材11を曲げ加工して
いるが、これにとらわれる必要はなく、その他の曲げ加
工の方法を任意に用いて曲げ加工することとしても良
い。この時、筒状部材11は前述のように押し出し成形
の際にその金属組織が押し出し方向に延びる繊維状組織
とされて加工性が向上するので、上述した曲げ加工によ
りその壁面に押し出し方向の引っ張り力あるいは圧縮力
が作用しても、その壁面に容易に割れが生じることが無
く、もってより小さい曲げ半径を有する湾曲形状に曲げ
加工することが可能となる。
【0020】図2(c)に示す第3工程は、第2工程で
曲げ加工が施された筒状部材12の壁面を、金型を用い
て鉛直方向および水平方向に押圧することにより、その
断面形状を円環状から略矩形状に変形させて筒状部材1
3を得る押圧加工工程である。 この第3工程において
は、前述の第2工程で曲げ加工が施された前記筒状部材
12の湾曲形状に合わせて成形された金型を用いてプレ
ス成形する。図5に示すように、この金型40は、筒状
部材12を保持する固定金型41と、鉛直方向下向きに
変位する移動金型42と、水平方向に図示右側から左側
に向けて変位する移動金型43とから構成されている。
【0021】そして、この金型40により、筒状部材1
2の円環状断面の筒状部分12a・12b・12cを、
それぞれ鉛直方向および水平方向に押圧して変形させ、
図5に示すような、湾曲した壁面から構成される略矩形
の断面形状を有する筒状部材13に成形する。同時に、
筒状部材12のフランジ12dは、金型42・43によ
り挟持押圧されて曲げ変形され、鉛直方向上向きに延び
るフランジ13dとされる。
【0022】また、筒状部材12が局所的に張り出され
た部分または押し込められた部分のいずれかの部分を有
するものの場合には、当該部分をつぶしたりあるいは延
ばしたりする加工工程を製品形状に応じて付加的に加え
ればよい。
【0023】次に、上述のように略矩形の断面形状を有
するように押圧加工された筒状部材13に熱処理を施
す。これにより、筒状部材13の前記曲げ加工工程およ
び前記押圧加工工程により内部歪みを生じた部分の金属
組織は、内部歪みを開放した再結晶粒に置き換えられ
る。この時、再結晶粒をできるだけ微細な等軸粒となる
ように、焼鈍する温度および焼鈍時間等の処理条件を選
定することが好ましい。この熱処理工程により、張り出
し加工が施される部分が優先的に加工性に優れた再結晶
組織となる。
【0024】図2(d)に示す第4工程は、第3工程で
断面形状が略矩形状とされた筒状部材13の断面形状を
矩形状に変形させる張り出し加工工程であるが、本実施
例1においては、この張り出し加工と同時に、筒状部材
13を水平方向に緩やかに湾曲させる第2の曲げ加工を
同時に実施する。まず、この第4工程における第2の曲
げ加工は、図6にその断面を示す金型50を用いて行う
プレス成形とされ、前記第3工程でその断面形状が略矩
形に変形された筒状部材13を、固定金型51と、移動
金型52・53により押圧することにより行われる。こ
の時、前記筒状部材13の内部には液圧が負荷されて断
面形状の変形を防止することに加えて、前記筒状部材1
3の壁面は湾曲してその剛性が高い状態とされているの
で、この筒状部材3を緩やかに湾曲させる第2の曲げ加
工を施しても、その壁面にシワや割れが発生することが
無い。
【0025】また、前記筒状部材13を金型50を用い
て成形するので、その湾曲状態の精度を向上させる矯正
加工を同時に行うこととなる。さらに、前記筒状部材1
3のフランジ13dを、移動金型52・53により挟持
圧着してプレス成形するから、フランジ14dの形状精
度をも向上させることができる。そして、金型50の各
金型が互いに密着して第2の曲げ加工が終了した時点
で、筒状部材13の内部に負荷されている液圧の圧力を
さらに高めることにより、その壁面を膨張させて金型5
0の内側表面に密着するように張り出させ、その断面形
状を略矩形から矩形へと変形させる張り出し加工を行
う。
【0026】これにより、筒状部材13は、図2(d)
に示す矩形断面を有する筒状部材14に成形され、その
両端部を切断して所定の長さとすれば、フロントサイド
フレームメンバー10Rの成形が完了する。また、この
フロントサイドフレームメンバー10Rと対称なフロン
トサイドフレームメンバー10Lも、全く同一の製造方
法で製造することができる。
【0027】この時、上述したように筒状部材13に
は、この第2の曲げ加工および張り出し加工に先だって
熱処理が施されてその金属組織が微細かつ等軸な再結晶
粒とされているので、第2の曲げ加工における湾曲の度
合いを強め、かつ張り出し加工において金型表面に密着
させる度合いを強めても、筒状部材13の壁面に割れが
生じることが無い。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載の車体構造用筒状部材の製造方法によれば、押し出
し成形を施す際に、前記筒状部材の金属組織を押し出し
方向に伸びる繊維状組織とし、かつ前記張り出し加工を
施す前に前記筒状部材の金属組織を等軸の再結晶粒組織
とする熱処理を施すこととしたので、以下のような優れ
た効果を奏することができる。すなわち、筒状部材は押
し出し成形の際にその金属組織が押し出し方向に延びる
繊維状組織とされているので、筒状部材に曲げ加工を施
す際にその壁面に押し出し方向の引っ張り力あるいは圧
縮力が作用しても、その壁面に容易に割れが生じること
が無く、もってより小さい曲げ半径を有する湾曲形状に
曲げ加工することができる。
【0029】また、筒状部材には張り出し加工に先だっ
て熱処理が施されその金属組織が微細かつ等軸な再結晶
粒とされるので、張り出し加工において筒状部材の壁面
が金型表面に密着する度合いを強めても、筒状部材の壁
面に割れが生じることが無い。したがって、例えば自動
車車体のサイドフレームメンバーのように3次元方向に
大きく湾曲した筒状の構造部材を、アルミ材を押し出し
成形した筒状の部材から、その壁面に割れ等の欠陥を生
じさせること無く製造することができ、車体設計の自由
度が増加し、車体の重量軽減に大きく寄与することがで
きる。
【0030】請求項2記載の車体構造用筒状部材の製造
方法によれば、前記筒状部材が局所的に張り出された部
分または押し込められた部分のいずれかの部分を有する
ものとし、当該部分に曲げ加工工程と同時またはその工
程後に冷間加工を施し、再結晶を促進させることとした
ので、張り出し加工または押し込め加工のいずれかに対
してより高度の加工性が要求される場合に対しても良好
に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車体構造用筒状部材の製造方法により
製造される車体構造用筒状部材の取り付け部位を示す自
動車の斜視図である。
【図2】本発明に係る車体構造用筒状部材の製造方法の
一実施例を示す過程図である。
【図3】図2に示す第1工程で使用する曲げ加工機の側
面図である。
【図4】図2に示す第1工程で使用する曲げ加工機の正
面図である。
【図5】図2に示す第3工程における押圧加工工程を示
す断面図である。
【図6】図2に示す第4工程における第2の曲げ加工と
張り出し加工の工程を示す断面図である。
【符号の説明】
1 車両 10 フロントサイドフレームメンバー 11 押し出し成形された筒状部材 12 曲げ加工された筒状部材 13 押圧加工された筒状部材 14 張り出し加工された筒状部材 20 リヤサイドフレームメンバー 30 曲げ加工装置 40 押圧加工用金型 50 張り出し加工用金型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 成幸 神奈川県横浜市神奈川区宝町2 日産自動 車株式会社内 (72)発明者 金森 謙二 神奈川県横浜市神奈川区宝町2 日産自動 車株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略円環状断面を有する筒状部材を押し出
    し成形し、この筒状部材を湾曲させる曲げ加工を施し、
    曲げ加工された前記筒状部材を金型の内部に保持した状
    態で前記筒状部材の内部に圧力を負荷し、その壁面を張
    り出させて前記金型に密着させる張り出し加工を施すこ
    とにより所望の断面形状を有する車体構造用筒状部材を
    製造する方法において、前記押し出し成形の際に、前記
    筒状部材の金属組織を押し出し方向に伸びる繊維状組織
    とし、かつ前記張り出し加工を施す前に前記筒状部材の
    金属組織を等軸の再結晶粒組織とする熱処理を施すこと
    を特徴とする車体構造用筒状部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記筒状部材は、局所的に張り出された
    部分または押し込められた部分のいずれかの部分を有
    し、当該部分に曲げ加工工程と同時またはその工程後に
    冷間加工を施し、再結晶を促進させることを特徴とする
    請求項1記載の車体構造用筒状部材の製造方法。
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