JPH081952A - インクジェット記録装置及びインクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents
インクジェット記録装置及びインクジェットヘッドの製造方法Info
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- JPH081952A JPH081952A JP9570695A JP9570695A JPH081952A JP H081952 A JPH081952 A JP H081952A JP 9570695 A JP9570695 A JP 9570695A JP 9570695 A JP9570695 A JP 9570695A JP H081952 A JPH081952 A JP H081952A
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
能で信頼性の高いインクジェットヘッド及びインクジェ
ット記録装置を提供する。 【構成】 ノズル孔4と、ノズル孔4に連通する圧力発
生部6と、オリフィス7とからなる複数のインク流路
と、複数のインク流路路に連通するインク供給部8とが
設けてなる基板1を有するインクジェットヘッドにおい
て、前記基板1が異方性結晶材料よりなり、前記インク
供給部8にフィルター溝52が異方性エッチングにて一
体に形成することを特徴とするインクジェットヘッド及
びインクジェット記録装置。
Description
方式のインクジェット記録装置及びインクジェットヘッ
ドの製造方法に関する。
音が極めて小さいこと、高速印字が可能であること、イ
ンクの自由度が高く安価な普通紙を使用できることなど
多くの利点を有する。この中でも記録の必要な時にのみ
インク液滴を吐出する、いわゆるインク・オン・デマン
ド方式が、記録に不要なインク液滴の回収を必要としな
いため、現在主流となっている。
クジェットヘッドには例えば特公昭62−8316号公
報に開示されているインクジェットヘッドがある。この
ヘッドは、ヘッドのインク供給部に設けられるフィルタ
ーをフォトエッチングにより流路と同時に形成したもの
である。これはインクを安定して吐出させることのでき
るフィルターを内蔵したインクジェットヘッドを得るも
のであった。
防止するためのフィルターはその開孔断面寸法が流路の
ノズルや供給口の断面積寸法よりも小さくする必要があ
るが、上述の従来のインクジェットヘッドでは、等方性
エッチングによって流路のノズルや供給口と同時にフィ
ルターを形成するのでその深さもまたすべて同一に形成
されてしまう。このためフィルターを通過した異物の大
きさは流路のノズルや供給口と同一となる場合があり、
流路のノズルや供給口を詰まらせる確率が高く、流路の
ノズルや供給口の詰まりを完全に防止することができな
いという課題を有していた。
に、単にフィルターをヘッド内部に形成したのでは、以
下に述べるような課題を有しており実用化が困難であっ
た。
ク流路にインクを分配供給している。と同時に、ノズル
からインクを吐出した時のインク供給路からのインク逆
流による圧力を緩和している。
はノズルからインクを吐出した時のインク供給路からの
インク逆流による圧力を十分に吸収・緩和できずに、イ
ンク供給部の圧力上昇を招き、インク流路間の圧力干渉
を起こし、インク流路の圧力発生部を動作させていない
流路のノズル(以下非駆動ノズル)からインクが吐出し
てしまうといった課題を有していた。(クロストークの
発生) また、フィルターの流路抵抗が大きくなると、インク供
給部からインク流路へのインクの供給が十分にできなく
なり、インクの吐出量が減少したり、ノズルから空気を
取り込んでしまい、安定したインク吐出ができなくなっ
てしまうといった課題を有していた。
らフィルターまでのインク供給部のインク容量が小さい
場合にも十分に圧力が吸収・緩衝されずに、フィルター
のイナータンスが大きい場合と同様にインク供給部を介
したインク流路間での圧力干渉を生じて、流路の圧力発
生部を動作させていない流路のノズルからインクが吐出
してしまうといった課題を有していた。
ドを搭載したプリンタの印刷物の画素抜けや、印刷物の
汚れ、誤読の原因となる等の印刷の信頼性の低下となっ
たり、印刷結果が鮮明でない等の印刷品位の低下を招く
などの不具合の原因となる。
ルターを形成する場合はエッチング時のエッチング比が
安定せず、容易に且つ、精度よくフィルターを形成して
インクジェットヘッドを製造することが困難であるとい
った課題を有していた。
になされたものであり、異物流入による流路の詰まりを
防止し、ドット抜けがなくて信頼性の高いインクジェッ
ト記録装置及びインクジェットヘッドの製造方法を提供
することを目的とする。
供給不足がなく安定したインク吐出が可能で、良好な印
刷品質が得られるインクジェットヘッド及びインクジェ
ット記録装置を提供することを目的とする。
で、寸法精度や品質の高いインクジェットヘッド及びイ
ンクジェット記録装置を得ることを目的とする。
記録装置は、複数のノズル孔と、該ノズル孔の各々に連
通する独立の吐出室を有し、前記吐出室の一部の壁を構
成する振動板の変形によってインク液滴を吐出するイン
クジェットヘッドを具備するインクジェット記録装置に
おいて、前記吐出室の一部を形成する第1の溝と、イン
クを蓄える共通インク室の一部を形成する第2の溝と、
前記共通インク室と前記各々の吐出室を結ぶ第3の溝
(オリフィス)と、前記共通インク室へインクを供給す
る供給口の一部を形成し、前記第1、第2、及び第3の
溝より浅く、かつ前記ノズル孔の断面積より小さな断面
積を有し、列状に配置された複数の第4の溝が、第1の
面に形成された異方性結晶基板と、前記異方性結晶基板
の第1の面と接合され、前記第1から第4の溝と共に前
記吐出室、前記共通インク室、前記供給口をそれぞれ形
成する蓋基板と、前記吐出室内もしくは近接して配置さ
れ、該吐出室の各々に圧力を発生させる圧力発生手段
と、該圧力発生手段を選択的に駆動し、前記ノズル孔か
らインク滴を吐出させる駆動手段とを有することを特徴
とする。
外部からインクを前記共通インク室に補給するための入
り口であると共に、共通インク室内に異物が入り込み、
ノズルが異物によってふさがれることを防止するフィル
ターとしても機能する。
しい形態としては、開孔断面積が第1から第3の溝を基
に構成されるインク流路の最小断面積以下である。ま
た、前記フィルターのイナータンスが前記ノズル孔から
前記オリフィスまでのインク流路のイナータンスの5分
の1以下であり、前記フィルターの流路抵抗が、前記ノ
ズルから前記オリフィスまでの流路抵抗の4分の1以下
である。
しては、少なくとも1壁面を可撓性としたことを特徴と
する。
は、上述のインクジェットヘッドの製造方法において、
前記吐出室の一部を形成する第1の溝と、インクを蓄え
る共通インク室の一部を形成する第2の溝と、前記共通
インク室と前記各々の吐出室を結ぶ第3の溝と、前記共
通インク室へインクを供給する供給口の一部を形成し、
前記第1、第2、及び第3の溝より浅く、かつ前記ノズ
ル孔の断面積より小さな断面積を有し、列状に配置され
た複数の第4の溝を、異方性結晶基板の第1面上に異方
性エッチングする工程と、前記圧力発生手段を前記吐出
室に付設する工程と、蓋基板を前記異方性結晶基板の第
1面に接合することにより、前記第1から第4の溝の縁
を封止すると共に、前記吐出室、前記共通インク室、前
記供給口及びこれらを結ぶ流路を形成する工程とを有す
ることを特徴とする。
板を駆動させるためのアクチュエータを形成するため
に、更に絶縁体基板上にに電極を形成し、前記電極が、
前記振動板と所定のギャップで対向するよう前記絶縁基
板を前記異方性材料基板の第1面とは反対側の第2の面
に接合する工程もしくは、前記異方性材料基板の前記吐
出室の裏側に、前記振動板を変形させる圧電素子を貼着
する工程とを有する。
れるインクは、インク供給口に設けられたフィルターを
通過して供給され、共通インク室に蓄えられる。共通イ
ンク室に蓄えられたインクは、各インク供給路を介し
て、各吐出室に分配供給される。記録データに基づいて
圧力発生手段が駆動され吐出室内のインクに圧力が加え
られ、吐出室に連通するノズル孔からインク液滴が吐出
される。
等は、インク供給口に設けられたフィルターを通過して
供給されるため、これらの液体中に含まれるフィルター
の開孔面積より大きな異物はフィルターにより阻止され
て、インク供給口より下流のインク流路に侵入しないよ
うになる。フィルター開孔面積はノズル孔、各インク供
給路等の断面積より小さく設けて有るのでフィルターを
通過した異物はノズルより排出され、特に狭いノズル等
が異物で詰まることがなくなる。インク流路が目詰まり
を起こさないので印刷不良とならずに信頼性の高いヘッ
ドを得られるようになる。
孔から供給路までのインク流路のイナータンスの5分の
1以下に設定されているので、駆動されたノズル(駆動
ノズル)の吐出室で発生した圧力により生じる共通イン
ク室の圧力上昇が小さくなる。
非駆動ノズルに伝わり、非駆動ノズルからインクが吐出
される好ましくない現象(吐出室間での圧力干渉、クロ
ストーク)が生じなくなる。
ズル孔から供給路までのインク流路の流路抵抗の4分の
1以下に設定されているのでインク供給口から下流のイ
ンク流路へ十分なインクを供給できるようになり、供給
不足が生じず、高速でヘッドを駆動しても印刷濃度の低
下や、吐出不安定によるドット抜け印刷不良を起こさな
くなる。
可撓性にすれば、駆動ノズルの吐出室で発生した圧力を
十分に吸収して緩衝し、吐出室間での圧力干渉によるク
ロストークもまた無くなる。
ットヘッドの分解斜視図であり、一部断面図で示してあ
る。本実施例はインク液滴を基板の端部に設けたノズル
孔か吐出させるエッジイジェクトタイプの例を示すもの
であるが、基板の上面部に設けたノズル孔からインク液
滴を吐出させるフェイスイジェクトタイプでもよい。図
2は組み立てられたインクジェットヘッド全体の斜視
図、図3はインクジェットヘッドのインク流路部の断面
側面図である。以下図に従い、本発明の実施例について
説明する。
に詳述する構造を持つ3枚の基板1、2、3を重ねて接
合した積層構造となっている。
り、複数のノズル孔4を構成するように、基板1の表面
に一端より平行に等間隔で形成された複数のノズル溝1
1と、各々のノズル溝11に連通し、底壁を振動板5と
する圧力発生部である吐出室6を構成することになる凹
部12と、凹部12の後部に設けられたオリフィス7を
構成することになるインク流入口のための細溝13と、
各々の吐出室6にインクを供給するためインク供給部で
あるリザーバ8を構成することになる凹部14と、凹部
14の後部に設けられたフィルター51を構成すること
になるフィルター溝52を有する。
向して配置される電極との対向間隔、即ちギャップ部1
6の長さG(図3参照、以下「ギャップ長」と記す。)
が、凹部15の深さと電極の厚さとの差になるように、
間隔保持手段を第2の基板2に形成した振動室用の凹部
15により構成している。また、別の例として凹部の形
成は第1の基板1の下面でもよい。ここでは、凹部15
の深さをエッチングにより0.3μmとしている。な
お、ノズル溝11のピッチは0.509mmであり、そ
の幅は60μmである。
与については、半導体及び電極である金属の材料による
仕事関数の大小が重要であり、本実施例では共通電極材
料にはチタンを下付けとし白金、またはクロムを下付け
とし金を使用しているが、本実施例に限定されるもので
はなく、基板1がP型半導体の場合は仕事関数が共通電
極材料の方が大きくなるものであれば何でもよく、N形
半導体の場合は仕事関数が共通電極材料の方が小さくな
るような材料であれば何でもよい。
2の基板にはホウ珪酸系ガラスを使用し、第1の基板1
の振動板5の下部に電極を装着するため振動室9を構成
することになる凹部15が設けられている。この第2の
基板2の接合によって振動室9を構成するとともに、第
2の基板2上の振動板5に対応する各々の位置に、IT
O導電膜を0.1μmスパッタし、振動板5とほぼ同じ
形状にITOパターンを形成して個別電極21としてい
る。個別電極21はリード部22及び端子部23を持
つ。
3の基板3は、第2の基板2と同じくホウ珪酸ガラスを
用いている。この第3の基板3の接合によって、ノズル
孔4、吐出室6、オリフィス7、リザーバ8及びフィル
ター51が構成される。そして、このリザーバ8には、
第1の基板と第3の基板とを接合するときにその凹部が
つぶれないように強度をもたせるために凸部19が設け
られている。本実施例においてはフィルター51は同時
にインク供給口となっていおり、接続パイプ32が接続
され、チューブ33を介して図示しないインクタンクに
接続されている。
300〜500℃、電圧500〜1000Vの印加で陽
極接合し、また同条件で第1の基板1と第3の基板3を
接合し、図3のようにインクジェットヘッドを組み立て
る。陽極の接合後に、振動板5と第2の基板2上の個別
電極21との間に形成されるギャップ長さGは、凹部1
5の深さと個別電極21の厚さとの差であり、本実施例
では0.2μmとしてある。更に基板1の振動板5の表
面には熱酸化により酸化シリコン膜が形成されており、
個別電極21と振動板5が接触しても短絡破壊しないよ
う構成されている。絶縁膜としての熱酸化膜は厚すぎる
と電界が弱くなる原因となる一方、薄過ぎると繰り返し
電界ストレスにより絶縁破壊しやすくなる。本実施例で
はこの熱酸化膜の厚さを0.13μmとしている。
ッドを組み立てた後は、共通電極17と個別電極21の
端子部23間にFPC49により駆動回路40を接続
し、インクジェットプリンタを構成する。インク103
は、図示しないインクタンクよりフィルター51を経て
第1の基板1の内部に供給され、リザーバ8、吐出室6
等を満たしている。そして、吐出室6のインクは、図3
に示されるように、インクジェットヘッド10の駆動時
にノズル孔4よりインク液滴104となって吐出され、
記録紙105に印字される。
る。本発明の実施例に示すインクジェットヘッドの基板
1は単結晶シリコンを異方性エッチングにて形成されて
いる。異方性エッチングとはエッチング速度がエッチン
グ方向により異なることを利用してなされるエッチング
である。本実施例では単結晶シリコン(100)面のエ
ッチング速度が(111)面に比較して約40倍以上速
いことを利用して、前述のノズル溝11、凹部12、細
溝13、凹部14及びフィルター溝52を形成してい
る。この内ノズル溝11、細溝13及びフィルター溝5
2はそれぞれエッチング速度が遅い(111)面からな
るV字状の溝となっている。即ち、ノズル溝11、細溝
13及びフィルター溝52の断面形状を三角形に構成し
てある。ノズル溝11の幅は60μm、細溝13は3本
の流路を並列に構成してありその幅は55μmである。
また、フィルター溝52の幅は50μmであり、凹部1
4に54本が並列に連通している。また、凹部12及び
14は底面が(100)面で側面が(111)面からな
る台形状の溝となっている。凹部12及び14の溝深さ
はエッチング時間を調整することにより決められる。一
方V字状の溝となっているノズル溝11、細溝13及び
フィルター溝51はエッチング速度の遅い(111)面
のみからなるのでその深さはエッチング時間に寄らず溝
幅のみにより決まる。
ー溝52はインク流路の内で吐出インクの量や速度等の
特性に対して敏感な部位であり、最も高い加工精度が要
求される。本発明の実施例では、これらの高い加工精度
が要求される部位をエッチング速度が遅い面を用いて構
成し、異方性エッチングにより加工することにより、一
度に異なる寸法の流路を高精度で得ることを可能にして
いる。
に、フィルター溝52の幅をノズル溝11、細溝13よ
りも狭く構成することにより、第3の基板接合により構
成されるインク流路の内フィルター51の開孔断面積が
流路断面積中で最も断面積が小さく構成されるようにな
る。ノズル孔4、オリフィス7を詰まらせる異物はすべ
てフィルター孔51により阻止されてインク流路中には
侵入せずドット抜け等の印刷不良が発生しにくくインク
ジェットヘッドの信頼性を確保可能である。更に、製造
中のノズル孔詰まりやオリフィス詰まりを防止できるの
で、良品率を向上させて、大量に作り易いヘッドを得る
ことができる。
施例におけるインクジェットヘッドの側断面図を示し、
特に振動板が待機状態から変形することによって、イン
クが吐出されるまでの状態を説明するものである。ま
た、図6(a)〜(c)は、それぞれ図5(a)〜
(c)の状態において、振動板と電極間に印加される電
圧の状態を示す略図である。以下、これらの図により本
発明のインクジェットヘッドの動作の一例を以下に説明
する。
ヘッドの側断面図を示すものであり、図6(a)は、そ
のときの振動板5、個別電極21間の電位を示す略図で
ある。
ク流路中にはインクが充填されており、インクの吐出を
行う際の待機状態にある。次に、図6(b)に示すよう
に、待機状態から、振動板5と個別電極21に電圧を印
加して電位差を生じさせると、振動板5と個別電極21
に静電吸引力が作用して、振動板5は個別電極21に吸
引される。このとき、図5(b)に示すように、個別電
極21に吸引された振動板5により吐出室6内の圧力が
低下し、リザーバ8から吐出室6へ矢印B方向にインク
が供給される。また、これと同時に、ノズル4に形成さ
れているメニスカス102も吐出室6方向に吸引され
る。次に、図6(c)に示すように、インクが十分供給
されたタイミングを選んで、電圧の印加を止め、振動板
5と個別電極21に蓄えられている電荷を放電すると、
図5(c)に示すように、振動板5は電界の力から開放
されて自らの復原力により吐出室6側に復元する。この
時吐出室6に発生した圧力によりインク滴104はノズ
ル孔4より吐出する。と同時に吐出室6のインクは矢印
C方向にオリフィス7を通過してリザーバ8に排出され
る。この後インク流路内のインクの振動が流路抵抗によ
り減衰して収束し、再び図5(a)に示す待機状態とな
り、次のインクの吐出が可能な状態となる。
は変形させておらず、駆動時に、振動板を変形させるこ
とにより、一度吐出室内の圧力を低下させて直後、振動
板にかかる力を解放し、圧力を上昇させてインク液滴を
吐出する方法(いわゆる引き打ち)であるが、待機状態
では、常に振動板を変形させておき、インク吐出を行う
際にのみ振動板を開放する駆動方法(いわゆる押し打
ち)でもよい。例に示した引き打ちによる方法であれ
ば、吐出インク量を多くし、吐出インク量の周波数特性
が優れた駆動が可能である。何れにしても駆動力や駆動
方法が異なっても本発明による作用・効果は同様であ
る。
ッドの流路定数について説明する。インクジェットヘッ
ドのインク流路はインクの流線に垂直な断面積やその周
長、流路の長さによって、インクの粘性及び密度に起因
する各種の性質を有している。
の長さをL、流路の流線に垂直な断面積をSとすると、
以下の式で示される。
する抵抗であり、イナータンスMは大きいほど発生圧力
等の力や加速度に対する抵抗が大きくなる。
をTとすると、流路抵抗Rは、
する抵抗を示す。流路抵抗Rが大きい程、インクの流れ
に対する抵抗が大きくなる。
容積をWとすると、インクの容量Cは、
形抵抗を示しており、インクの容量Cが大きければ大き
いほどインクは変形し易い。即ち圧力を緩衝する能力が
大きい。
ンク流路のこれら流路定数のバランスをとって、これら
を調節しながら設定し、安定したインクの吐出を確保し
ている。
ィルター51も上述のイナータンスや流路抵抗、インク
容量を有している。本発明の実施例では図5及び図6を
用いて説明した駆動方法により、非駆動ノズルからイン
ク滴が吐出するクロストーク(インク流路間の圧力干
渉)や、インクの供給不足が発生しない様に、リザーバ
8やフィルター51のイナータンスや流路抵抗、インク
容量といった流路定数をインク流路の流路定数に対して
設定している。
流路定数の設定例を詳説して示す。
本図に基づきリザーバ8及びフィルター51の流路定数
について説明する。
トヘッドのノズルのうちn−k本のノズルより、前述し
たように吐出室6に付設されたアクチュエータを駆動す
ることによって、インク液滴104を吐出させている状
態を前提に以下の説明を行う。(kは非駆動ノズルの本
数)本実施例では、この様な状態で、非駆動ノズルから
クロストークによりインク滴が吐出しないようにリザー
バ8及びフィルター51の流路定数を設定している。
と同時にオリフィス7からリザーバ8へインクの一部が
逆流する。この時の駆動ノズル一本当たりの一回のイン
ク吐出量をw、一つの駆動ノズルのオリフィス7からリ
ザーバ8へ逆流するインクの体積速度をUaとする。ま
た、n本並列に構成されたノズル4からオリフィス7ま
での吐出部の流路全体のイナータンスをMa、流路抵抗
をRaとし、リザーバ8とフィルター51で構成される
供給部の流路のイナータンスと流路抵抗をそれぞれM
f,Rfとすると、これらは以下のように表せる。
はフィルタの開口断面積、Tfはフィルタの開口の断面
周長を示す。
での吐出部の流路全体の長さ、S(x)は、ノズル4か
らオリフィス7までの任意の位置xでの一本の流路の断
面積で、T(x)は、ノズル4からオリフィス7までの
任意の位置xでの一本の流路の断面周長である。
給部のイナータンスMfとの比をα=Mf/Maとす
る。図8の状態においてインク滴104吐出時のリザー
バ8の圧力上昇δPfkは、
いないノズル(非駆動ノズル)1本からのインクの吐出
量、即ちインク流路間の相互干渉の結果生ずるクロスト
ークの量wcは、リザーバ8での圧力上昇δPfkをnM
aで除した値を2回積分したものであるから、
イナータンス及び流路抵抗とオリフィス側のイナータン
ス及び流路抵抗のバランスにより決まる定数で、ノズル
からの吐出インク量wとオリフィスからリザーバに逆流
するインク量の比を示している。即ち、
ットヘッドにおいて、非駆動ノズル本数が1であるよう
な場合は、n>>k,α<1であるから、更にクロスト
ーク量wcは、
トークが生じないようにするために、αの値即ちMf/
Maとクロストークの関係を表1に示す実験結果により
求め、Mf/Maが0.2以下となるように設定し、サ
ンプル4にてMf/Maが0.121となるように構成
した。
にて駆動した場合でも、供給不足とならないようにリザ
ーバ8及びフィルター51の流路定数を設定する。
をTa、ノズル孔4の面積をSa、インクとヘッド材料
(例えば単結晶Si)との接触角をθとすると、(θ≒
0)この時、インクの供給が不足して、ノズル孔4より
気泡を取り込まれる不具合を防止し、安定した駆動を行
うためには、
る。ここでPhは、インクジェットヘッドに外部からイ
ンクを供給するインク供給系によって加えられる圧力で
ある。例えば、ヘッドに供給するインクを保持している
インクタンクが弾性体である場合、インクタンクの変形
に伴って、インクジェットヘッドには外部から負圧が加
えられ、また、インクジェットヘッドとインクタンクの
高さ方向の配置関係(水頭値)によって、所定の圧力が
外部から加えられる。これよりリザーバ8及びフィルタ
ー51の流路抵抗Rfはインク流路全体の流路抵抗Ra
に比べて無視できる程度に小さければフィルター51の
付設によりインクの供給が不足する不具合は起こらない
ことが分かる。更に、表1の実験結果より本実施例では
Rf/Raを0.25以下とし、サンプル4にてRf/
Raを0.173となるように構成した。
ッドを作成し、クロストーク及び供給不足について実験
調査した結果を示す。実験で用いたインクジェットヘッ
ドのノズル本数は12本である。
に供給不足によるインク吐出不安定が観測された。ま
た、サンプル3では11ノズルを駆動し、1ノズルを非
駆動とした時に、非駆動ノズルのノズル孔よりインク滴
の吐出が観測された。サンプル1及びサンプル4ではク
ロストーク及び供給不足が観測されず、サンプル4では
一回当たりのインク吐出量wも多く、インク吐出特性に
おいて最も良好な結果が得られた。サンプル4のフィル
ターの開孔数は58孔、フィルターの幅は45μm、長
さは50μmである。
ある。また、図9は図8におけるD−D断面の断面図で
ある。図8は複数のインク流路を平行に構成された例を
示すが図中インク流路は一部省略されている。
部の下部に形成された空隙で、圧力緩衝室である。54
は前述の圧力緩衝室53の内部に形成された酸化透明導
電膜で、個別電極21と同じITOよりなる。55はイ
ンク供給部の底面壁に相当し振動板5と同一の厚みを有
する緩衝壁である。インク流路の吐出室6の駆動時に生
ずるリザーバ8部での圧力上昇は、緩衝壁55により吸
収・緩衝されて消失し、フィルター51を付設したこと
により生ずるインク流路間の圧力相互干渉やインク供給
不足を防止している。尚、酸化透明導電膜54を付設し
た主な理由は、基板1と基板2を陽極接合する際、緩衝
壁55が基板2に貼着されて、機能しなくなる不具合を
防止するためである。
アンス)が十分大きい場合にはインクの容量のみによ
り、駆動ノズルで発生しリザーバ8に波及した圧力を緩
衝する事が可能である。本実施例の様に積極的に緩衝壁
55を設けることにより、リザーバ8の容積は小さくて
も十分なコンプライアンスを得ることが可能であり、イ
ンクジェットヘッド動作時にリザーバ8に発生する圧力
を十分に緩衝することができる。更に緩衝壁55により
前述のフィルタ51の流路定数選定の範囲も広がる。即
ち、緩衝壁55を設けることによりフィルタ51のイナ
ータンスはインク流路全体のイナータンスに比較して大
きな値となっても、圧力が緩衝されるのでクロストーク
を生じない。
静電吸引力を用いたが、圧力発生手段として圧電素子を
振動板5の吐出室6の反対側の面に貼着し、圧電素子に
適宜電気パルスを印加して、振動板を変形させても良
い。また、圧力発生手段として、発熱抵抗体素子を吐出
室6内に設け、発熱抵抗素子によるインクの加熱膨張に
よって、インクを吐出する圧力を得る方法であっても、
本発明の作用・効果として同一のものが得られる。この
ように、本発明は、圧力発生手段として、静電吸引力を
用いるものに限定されるものではないが、圧力発生手段
として静電吸引力を用いることにより、ギャップ量の選
定に寄っては大きな圧力を得ることが可能であり、か
つ、ヘッドの構成を簡素化することが可能である。静電
吸引力を用いるようにすれば本発明の特徴を最大限に応
用することができる。
を搭載した本発明のインクジェット記録装置の一実施例
を示す概要図である。300は記録紙105を搬送する
プラテン、301は内部にインクを貯蔵するインクタン
クであり、インク供給チューブ306を介してインクジ
ェットヘッド10にインクを供給する。302はキャリ
ッジであり、インクジェットヘッド10を記録紙105
の搬送方向と直行する方向に移動させる。キャリッジ3
02を移動させながら、駆動回路40により適時インク
ジェットヘッド10よりインク104を吐出させること
により、記録紙105に任意の文字や画像を印刷するこ
とができる。
ッド10のインク吐出不良時の回復動作を行ったり、イ
ンクの詰め替えを行う等の場合、キャップ304、廃イ
ンク回収チューブ308を介してインクを吸引し、排イ
ンク溜305に回収する機能を果たしている。
クジェットヘッド10に前述したフィルタを内臓してい
るので、インクジェットヘッド10に異物が侵入するこ
とを防止するために、インクタンク301及びインク供
給チューブ306内にフィルタを設ける必要がないた
め、インク供給系を簡素に構成できる。また、本実施例
では、インクジェットヘッド10のみをキャリッジ30
2に配設したものを示すが、これに限定されるものでも
のはなく、インクタンクはキャリッジ上に配設されても
よいし、インクタンクをヘッドと一体に構成したいわゆ
るディスポーザブルタイプ(インクタンクのインクが空
になった時点でインクジェットヘッドごと交換するタイ
プ)に適用しても所望の効果が得られることは言うまで
もない。
のインクジェットヘッドの製造方法を詳細に説明する。
製造方法の内、基板1の溝形成プロセスを説明する図で
ある。図はいずれも基板1のフィルタ溝52の形成され
る部分の断面を示している。61は単結晶Siである基
板1の表面に1100℃の熱酸化にて形成された厚さ6
000ÅのSiO2熱酸化膜である。62は基板1表面
に塗布された感光性樹脂であるところのレジストであ
る。
基板1の表面に塗布・乾燥した後、フィルタ溝52を形
成する部分にのみパターンを描画したポジマスクを用い
て紫外光を照射・露光し、その後、現像・リンス・乾燥
した状態である。ここでパターンの幅について言及する
と、フィルタ溝52を形成することになるパターンの幅
は図1に示すノズル溝11、細溝13を形成することに
なるパターンの幅より狭く形成されているる。
ムを1:6(体積比)に混合したエッチング液(BH
F)によりエッチングする。これによりフィルタ溝52
を形成しようとするパターン部の酸化膜は除去される。
この後、レジスト61を剥離すると図11(b)に示す
状態となる。この時、同時にインク流路、インク供給
部、となる溝部を形成しようとするパターン部の酸化膜
も除去されている。
ールの水溶液により基板1である単結晶Siをエッチン
グする。この時、単結晶Siの(100)面は(11
1)面のエッチングスピードの40倍の速度でエッチン
グされるため、結果として(111)面が露出してく
る。図11(c)は単結晶シリコンのエッチング後の状
態である。この時フィルタ溝52は単結晶Siの(11
1)面のみで形成される。フィルタ溝52はエッチング
速度の遅い(111)面で構成されるため、エチングが
殆ど進行せず、マスクのパターン幅に対して安定した幅
・深さ寸法で出来上がる。他のインク流路・インク供給
部も同様に高精度で溝形状を作成することが可能であ
る。
ロピルアルコールにより蒸気洗浄し、BHFにて表面の
熱酸化膜を剥離する。図11(d)は熱酸化膜剥離後の
溝形成終了後の状態を示す。この後保護膜となる熱酸化
膜を再度形成して基板1は完成する。
A方向の拡大図である。また、図13はリザーバ溝14
側からみたフィルタ溝52のエッチング後の斜視拡大図
である。フィルタ51はエッチングにてフィルタ溝52
を形成し、基板1、基板2、基板3を接合後、切断加工
により開口して形成される。従って開口形状はSi単結
晶の2つの(111)面と接合面である(100)面か
らなる三角形となる。このように、フィルタの形成速
度、即ちエッチング速度が比較的遅い結晶面で且つ、同
一な直行する結晶面を用いてフィルタを構成することに
より、即ち三角形形状にてフィルタを構成することによ
り、容易に且つ高精度になフィルタを得ることが可能と
なる。
リコンを用いているがゲルマニウムや単結晶酸化シリコ
ン(水晶)等、異方性エッチングが可能な材料であれば
何でもよい。単結晶シリコンは半導体材料として産業上
容易に手にすることができる材料であるし、水晶や、ゲ
ルマニウム等は高い純度の結晶を得ることができ更に高
精度の加工が可能である。
1枚のウエーハ状のシリコン基板1に多数まとめて作成
し、基板2、基板3となる部材もまた、対応する位置と
数まとめて多数作成してこれを積層して接合した後、切
断して個々のインクジェットヘッドに分離して、インク
ジェットヘッドを製造する方法を説明する。
ングされた、複数組のインク流路パターンの内、後の工
程で、切断され個々のインクジェットヘッドに分離され
る箇所を示すパターン図である。分離されることになる
インクジェットヘッド10、10’は、パターン上、ノ
ズル4とフィルター部51が向かい合う様に配置され
る。基板2、3を接合後、隣り合うパターンの切り代t
a分を除去して、個々のインクジェットヘッドに分離す
る。フィルタ部51のパターンはtb分、切り代taと
重複し、ノズル4部のパターンは、tc分、切り代ta
と重複している。
分離するときは、切り代taより若干幅の狭い砥石を用
いて、フィルタ部51側を基準に個々のインクジェット
ヘッドに分離した後、ノズル4部を研磨し、撥水処理等
の後処理を行う。
ェットヘッドを一度に作成できるので、容易に且つ安価
にインクジェットヘッドを製造することが可能となる。
この場合、フィルタ51の開口部の面積はヘッドの外部
に対して最も狭くしてあるため、フィルタ溝部を切断し
てヘッドを製造することにより、異物が製造上の取り扱
いでヘッド内に侵入することを防止する事が可能とな
る。これにより、インクジェットヘッドの製造不良を低
減させ更に多くのインクジェットヘッドを得ることがで
きるようになる。即ち製造歩留まりを向上させることが
可能となる。
ングによる研削切断でも、スクライブ(溝形成)後ブレ
ークする切断方法でも、レーザによるスクライブ切断
や、ウオータジェットによる切断加工でもよい。ダイシ
ングによる研削切断であれば、比較的精度良く切断する
ことが可能である。特にダイシングではフィルタ51の
長さを精度よく確保する事が可能である。また、スクラ
イブ後ブレークする方法は、最も容易で、短時間に切断
できる切断方法であり、大量生産向きである。レーザ加
工では、切断時の切り屑が発生せず、製造上の詰まりを
発生する確率が低く、更に、ウオータジェットによる切
断加工では熱の影響を受け難いといった利点を有してい
る。
52をエッチングで形成された溝を接合後、最終的に切
断加工により形成することにより、得られる所の効果に
相違はない。
流入による流路の詰まりを防止し、ドット抜けがなくて
信頼性の高いインクジェットヘッドを得ることができ
る。
供給不足がなく安定したインク吐出が可能で、良好な印
刷品質が得られるインクジェットヘッド及びインクジェ
ット記録装置を提供することが可能である。
で、寸法精度や品質の高いインクジェットヘッドが得ら
れるといった効果を有する。
斜視図。
図。
側面図。
の平面部分拡大図。
ク吐出動作を示す断面側面図。
個別電極に与える電圧の状態を示す説明図。
て、各インク流路の流路定数を説明する説明図。
平面図。
載したプリンタの概要図。
板の製造過程を示す断面図。
ィルタの開孔部拡大図。
板フィルタ部の部分斜視図。
複数組のインク流路パターンを示すパターン図である。
Claims (19)
- 【請求項1】 複数のノズル孔と、該ノズル孔の各々に
連通する独立の吐出室を有し、前記吐出室の一部の壁を
構成する振動板の変形によってインク液滴を吐出するイ
ンクジェットヘッドを具備するインクジェット記録装置
において、 前記吐出室の一部を形成する第1の溝と、 インクを蓄える共通インク室の一部を形成する第2の溝
と、 前記共通インク室と前記各々の吐出室を結ぶ第3の溝
と、 前記共通インク室へインクを供給する供給口の一部を形
成し、前記第1、第2、及び第3の溝より浅く、かつ前
記ノズル孔の断面積より小さな断面積を有し、列状に配
置された複数の第4の溝が、第1の面に形成された異方
性結晶基板と、 前記異方性結晶基板の第1の面と接合され、前記第1か
ら第4の溝と共に前記吐出室、前記共通インク室、前記
供給口をそれぞれ形成する蓋基板と、 前記吐出室内もしくは近接して配置され、該吐出室の各
々に圧力を発生させる圧力発生手段と、 該圧力発生手段を選択的に駆動し、前記ノズル孔からイ
ンク滴を吐出させる駆動手段とを有することを特徴とす
るインクジェット記録装置。 - 【請求項2】 複数のノズル孔と、該ノズル孔の各々に
連通し、各々独立した吐出室と、該吐出室に連通する共
通インク室と、該共通インク室と前記吐出室を結ぶオリ
フィスと、前記共通インク室内もしくは近接して設けら
れ、該共通インク室に連通する複数の溝からなるフィル
タと、前記吐出室内の各々に圧力を発生させる圧力発生
手段とを具備するインクジェットヘッドと、 該圧力発生手段を選択的に駆動し、前記ノズルからイン
ク滴を吐出させる駆動手段とを有するインクジェット記
録装置において、 前記フィルタのイナータンスが、前記ノズル孔から前記
オリフィスまでのイナータンスの5分の1以下であるこ
とを特徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項3】 複数のノズル孔と、該ノズル孔の各々に
連通し、各々独立した吐出室と、該吐出室に連通する共
通インク室と、該共通インク室と前記吐出室を結ぶオリ
フィスと、前記共通インク室内もしくは近接して設けら
れ、該共通インク室に連通する複数の溝からなるフィル
タと、前記吐出室内の各々に圧力を発生させる圧力発生
手段を具備するインクジェットヘッドと、 該圧力発生手段を選択的に駆動し、前記ノズルからイン
ク滴を吐出させる駆動手段とを有するインクジェット記
録装置において、 前記フィルタの流路抵抗が、前記ノズルから前記オリフ
ィスまでの流路抵抗の4分の1以下であることを特徴と
する請求項1記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項4】 前記共通インク室の少なくとも1壁面を
可撓性とした事を特徴とする請求項1乃至3記載のイン
クジェット記録装置。 - 【請求項5】 前記基板の異方性結晶材料が単結晶シリ
コンであることを特徴とする請求項1記載のインクジェ
ットヘッド。 - 【請求項6】 請求項1乃至3記載のインクジェット記
録装置において、前記圧力発生手段が、前記吐出室の壁
面の一部に設けられた振動板と、該振動板に対して所定
の空隙を有して対向する電極とを有する静電アクチュエ
ータであり、前記駆動手段が、前記静電アクチュエータ
に、パルス電圧を印加して得られる静電気力によって前
記振動板を変形させる駆動手段であることを特徴とする
インクジェット記録装置。 - 【請求項7】 請求項1乃至3記載のインクジェット記
録装置において、前記圧力発生手段が、前記吐出室の壁
面の一部に設けられた振動板と、該振動板に固着された
圧電素子からなり、前記駆動手段が、該圧電素子に電気
パルスを印加することによって前記振動板を変形させる
駆動手段からなることを特徴とするインクジェット記録
装置。 - 【請求項8】 請求項1乃至3記載のインクジェット記
録装置において、前記圧力発生手段が、前記吐出室の内
部に設けられた発熱素子であり、前記駆動手段が、該発
熱素子に電気パルスを印加することによって、前記吐出
室内に発生する気化圧力により前記ノズル孔からインク
液滴を吐出させる駆動手段であることを特徴とするイン
クジェット記録装置。 - 【請求項9】 請求項1記載のインクジェットヘッドの
製造方法において、 前記第1乃至第4の溝を異方性結晶基板の第1面上に異
方性エッチングする工程と、 前記圧力発生手段を前記吐出室に付設する工程と、 蓋基板を前記異方性結晶基板の第1面に接合することに
より、前記第1から第4の溝の縁を封止すると共に、前
記吐出室、前記共通インク室、前記供給口及びこれらを
結ぶ流路を形成する工程とを有することを特徴とするイ
ンクジェットヘッドの製造方法。 - 【請求項10】 請求項9において、前記異方性材料の
基板の前記第1面に、エッチング液による腐食を防止す
るエッチング防止膜を均一に形成した後に、前記第1か
ら第4の溝を描く輪郭内のエッチング防止膜を除去する
ことによりマスクパターンを形成する工程を有し、前記
マスクパターンの前記第4の溝を描く輪郭の幅が、他の
溝を描く輪郭の幅よりも狭いことを特徴とするインクジ
ェットヘッドの製造方法。 - 【請求項11】 前記異方性結晶基板がシリコン基板で
あって、前記マスクパターンが前記シリコン基板の(1
00)面に形成されることを特徴とする請求項10記載
のインクジェットヘッドの製造方法。 - 【請求項12】 前記エッチング防止膜がシリコンの熱
酸化膜であることを特徴とする請求項10記載のインク
ジェットヘッドの製造方法。 - 【請求項13】 請求項9において、一枚の前記異方性
結晶基板に、複数組の第1から第4の溝を異方性エッチ
ングし、他の基板を接合した後、少なくとも前記第4の
溝の一部分に相当する箇所を切断することにより、個々
のインクジェットヘッドに切断分離することを特徴とす
るインクジェットヘッドの製造方法。 - 【請求項14】 前記第4の溝の一部分に相当する箇所
を切断する方法が、ダイシングによる研削切断であるこ
とを特徴とする請求項13記載のインクジェットヘッド
の製造方法。 - 【請求項15】 前記第4の溝の一部分に相当する箇所
を切断する方法が、スクライブ後にブレークする方法で
あることを特徴とする請求項13記載のインクジェット
ヘッドの製造方法。 - 【請求項16】 前記第4の溝の一部分を切断する方法
が、レーザによるスクライブ切断であることを特徴とす
る請求項13記載のインクジェットヘッドの製造方法。 - 【請求項17】 前記第4の溝の一部分を切断する方法
が、ウォータジェットによる切断加工であることを特徴
とする請求項13記載のインクジェットヘッドの製造方
法。 - 【請求項18】 請求項9記載のインクジェットヘッド
の製造方法において、前記圧力発生手段を前記吐出室に
付設する工程が、 絶縁体基板上に電極を形成する工程と、 前記吐出室の壁面の底部に設けられた振動板に対して、
前記電極が所定の空隙を有して対向するように、前記絶
縁体基板を前記異方性材料基板の第1面とは反対側の第
2の面に接合する工程からなることを特徴とするインク
ジェットヘッドの製造方法。 - 【請求項19】 請求項9記載のインクジェットヘッド
の製造方法において、前記圧力発生手段を前記吐出室に
付設する工程が、前記吐出室の壁面の一部に設けられた
振動板に圧電素子を貼着する工程であることを特徴とす
るインクジェットヘッドの製造方法。
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