JPH0819481B2 - 炭素鋼の熱処理方法および熱処理装置 - Google Patents

炭素鋼の熱処理方法および熱処理装置

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JPH0819481B2
JPH0819481B2 JP62296293A JP29629387A JPH0819481B2 JP H0819481 B2 JPH0819481 B2 JP H0819481B2 JP 62296293 A JP62296293 A JP 62296293A JP 29629387 A JP29629387 A JP 29629387A JP H0819481 B2 JPH0819481 B2 JP H0819481B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ゴム製品および/またはプラスチック製
品、例えばタイヤ外皮を補強するために使用される金属
線材、特に炭素鋼線材の熱処理法および装置に関するも
のである。
この熱処理は、一方においては線材の線引き特性を改
良し、他方ではその機械特性と耐久性を改良するにあ
る。
〔従来技術と問題点〕
この型の公知の処理方法は下記の2段階を含む。
−均質オーステナイトを得るように線材を変態温度AC3
以上の温度に加熱しこの温度に保持する第1段階と、 −微細パーライト構造を得るために線材を冷却する第2
段階。
最も使用されるこの種の方法の1つは、いわゆる「パ
テンティング法」であって、この方法は、800〜950℃の
温度で線材をオーステナイト化し、つぎに450〜600℃の
温度に保持された溶融鉛浴または塩浴の中に浸漬するに
ある。
特に鉛熱処理の場合に得られる良好な結果は、一般に
線材と冷却流体との間に得られる非常に高い対流係数の
故に、一方では変態温度AC3と鉛温度より少し高い温度
との間の線材の急速冷却を生じ、他方では準安定オース
テナイトのパーライトへの変態に際して「再輝」の制限
を生じる事に起因する。この再輝現象は、金属変態によ
って加えられるエネルギーが輻射と対流によって失われ
るエネルギーより大である事による線材温度の上昇であ
る。
不幸にして、パテンティング法は、液体金属または溶
融塩の操作が困難な技術であってパテンティングの実施
後に線材を浄化する必要があるので、コスト高である。
他方、鉛は非常に毒性であって、その衛生上の問題が
大きな経費を伴う。
〔発明の目的および効果〕
本発明の目的は、オーステナイトのパーライトへの変
態中に溶融金属または溶融塩を使用する事なく熱処理を
実施してパテンティング法と少なくとも同程度の結果を
得るにある。
〔発明の概要〕
本発明は、微細パーライト構造を得るように鋼線を熱
処理する方法において、 a) 均質オーステナイト構造を得るように変態温度AC
3以上の温度に予め保持された線材を、変態温度AC1以
下、準安定オーステナイトのパーライトへの変態の開始
曲線の突端の温度以上の一定温度まで冷却し、その場合
に線材がパーライトを有しない準安定オーステナイト構
造を有する段階と、 b) 前記の一定温度から10℃以上、変動しないように
前記線材温度を調整し、この調整は、パーライト化時間
以上の時間、線材中に電流を通し、この時間の一部にお
いて変動通気を加える段階と、 c) つぎに線材を冷却する段階とを含む方法に関する
ものである。
また本発明は前記の方法を実施する装置に関するもの
である。
微細パーライト構造を得るように炭素鋼線材を熱処理
するこの装置は、 a) 均質オーステナイト構造を得るように変態温度AC
3以上の温度に予め保持された線材を、変態温度AC1以
下、準安定オーステナイトのパーライトへの変態の開始
曲線の突端の温度以上の一定温度まで冷却し、その場合
に線材がパーライトを有しない準安定オーステナイト構
造を有するようにする手段と、 b) パーライト化時間以上の時間、前記の一定温度か
ら10℃以上、変動しないように前記線材温度を調整する
手段において、線材中に電流を通す手段と、この時間の
一部において変動通気を加える手段を含む手段と、 c) つぎに線材を冷却する手段とを含む。
また本発明は本発明による方法および/または装置に
よって得られた線材を含む。
〔実施例〕
以下、本発明を図面に示す実施例について詳細に説明
する。
第1図は、本発明による方法の実施に際して実行され
る操作を略示するダイヤラムである。
使用される線材1は炭素鋼である。この線材1は、点
A,B,C,Dを含む軌道上を矢印方向Fに繰り出される。
本発明による方法は下記の3段階を含む。
a) 均質なオーステナイトを得るために変態温度AC3
以上の温度に予め保持された線材1を点Aと点Bとの間
において、変態温度AC1以下、準安定オーステナイトか
らパーライトへの変態開始曲線の突端温度以上の温度に
まで冷却する。この冷却は矢印Raで示されている。この
与えられた温度は事後において準安定オーステナイトを
パーライトに変態させる事ができる。冷却Raは、オース
テナイトからパーライトへの変態が生じないように相当
に短い時間で実施され、その場合、点Bにおける線材は
パーライトを含有しない準安定オーステナイト構造を有
する。
b) 点BとCとの間において、線材1の温度が前記の
温度から10℃以上増大または減少する事のないように調
整する。この調整はパーライト化時間以上の時間、線材
1の中に電流を通し、また矢印Rbで示すように冷却する
事によって達成される。この冷却は、変動通気によって
実施される。すなわち、線材1が点BとCとの間を通過
する間に通気速度を変動させて実施される。この通気は
線材1の中に電流を通す時間の一部しか実施されない。
点BとCとの間の電流通路は、線材1の一部を成す回
路1eと、矢印Iによって示され、この矢印Iは、回路1e
中の、従って線材1中の電流強さを示す。
c) 点Cと点dとの間において、この線材1を例えば
周囲温度に近い温度にまで冷却する。この冷却は矢印Rc
によって示されている。
一例として、冷却RaとRcも通気によって実施する事が
できる。
第2図は、本発明による方法を実施する際の3要因の
変動に対応するダイヤグラム2A、2B、2Cを示す。
−第2A図は線材1の温度の変動を示す。
−第2B図は線材1の中を通る電流を変動を示す。
−第2C図は冷却Ra、Rb、Rc時の通気速度、すなわち冷却
ガス速度の変動を示す。
これらのダイヤグラムにおいて、時間はTで示され、
温度はθで示され、電流はIで示され、通気速度はVで
示されている。これらすべてのダイヤグラムにおいて、
時間Tは横座標で示され、θ、I、Vの変動は縦座標で
示されている。簡単のため、点BとCとの間の温度は一
定であると仮定する。
温度θのダイヤグラム(第2A図)において、本発明の
3段階は、段階(b)に対応する温度水平部分θbと、
これに先行および後続しそれぞれ段階(a)と(c)に
対応する温度低下部分とによって示される。他方、電流
強さIのダイヤグラムにおいては、これらの3段階は、
段階(b)に対応のゼロでない電流強さ水平部分Ibと、
これに先行および後続しそれぞれ段階(a)と(c)に
対応するゼロ電流強さ水平部分とによって示される。段
階(b)において、変動通気はこの段階の初期にも末期
にも加えられず、時点TB1とTB2との間においてのみ加え
られ、従って段階(b)は3相を含む。従って、この方
法は、時点0(原点としての時点TAに対応)、TB
TB1、TB2、TC、TDによって画成された5相を含み、時点
TB1、TB2は段階(b)に現れる。これらの5相において
本発明の方法を実施すれば、第2a図に図示のように、鋼
の構造の変態を生じる。
相 1 線材1が点Aに達する前に、これは予め変態温度AC3以
上の温度に加熱され、例えば800〜950℃の間に加熱さ
れ、均質なオーステナイトを得るようにこの温度に保持
されている。線材1がこの点Aに達した時、その温度は
変態温度AC3以上であり、均一オーステナイトを含む構
造を有する。
第2A図において、曲線X1は準安定オーステナイトのパ
ーライトへの変態の開始に対応し、曲線X2は準安定オー
ステナイトのパーライトへの変態の末期に対応し、曲線
X1の突端、すなわち温度θpはこの曲線X1の最短時間Tm
に対応する。
時点AとBとの間において、すなわち時点0とTBとの
間において、線材1を冷却し、この冷却の平均速度は、
線材が変態温度AC1以下の、パーライト突端温度θp以
上の所定温度θpに急速に達するように、例えば100〜4
00℃・S-1とする。この温度θbは準安定オーステナイ
トのパーライトへの変態を可能とする温度である。
この相1の長さは第2C図において時間軸T上のP1によ
って示され、この相1は第2図の各ダイヤグラムにおい
て、温度θの降下、ゼロの電流強さI、高い通気速度レ
ベルVaによって代表され、本発明の方法の段階(a)に
対応する。
好ましくは急速なこの冷却中に、準安定オーステナイ
トの粒界に「核」が形成され、これらの核は冷却速度が
大であるほど小さくまた多数になる。これらの核は、そ
の後の準安定オーステナイトからパーライトへの変態の
開始点であって、周知のように、パーライトの微細構
造、従って線材の利用価値はこれらの核が多数で小さい
ほど大になる。特に1mm以上の直径の線材の場合に高冷
却速度を得るには、優れた強制対流性能を有するガスの
使用と、放射方向通気については2〜250m・s-1、軸方
向通気については10〜100m・s-1の急速通気速度の使用
とを組合わせる。相2,3,4は段階(b)に対応する。
相 2 通気を実施する事なく電流Ibを通す事によって、線材
1は選ばれた処理温度θbに保持される。
第2C図のダイヤグラムにおいて、この相2の時間はTB
からTB1までの時間P2によって示され、線材1の温度は
固定値θbを有し、電流強さは固定値Ib、通気速度はゼ
ロである。
この熱処理相は望ましくは、自然対流冷却ケーシング
の中で実施される。この相中に、核の形成速度は非常に
高く、そのサイズは最小である。
相 3 この相においては、準安定オーステナイトからパーラ
イトへの変態が生じる。オーステナイトからパーライト
への金属学的変態によって生じるエネルギーにより線材
温度上昇、すなわち再輝を避けるために、線材1の中の
電流Ibを保持しながら変動通気を実施する。第2C図のダ
イヤグラムにおいて、この相3の時間は、点TB1からTB2
までの時間P3によって示され、線材温度はθbに固定さ
れ、電流は固定値Ibに保持される。通気は下記のように
変動される。この相の初期、TB1においては、通気速度
は微小またはゼロ値である。つぎに増大して最大値Vmに
達し、つぎに低下して、この相の末期時点TB2において
微小またはゼロ値となる。
この通気は、対流と放射によって線材から失われる熱
量がジュール効果によって線材に与えられるエネルギー
と、オーステナイト→パーライト変態によって線材に加
えられるエネルギーとの合計に等しくなるように、各瞬
間において変動される。
最大速度Vmは、例えば放射方向通気の場合には2〜50
m・s-1の間にあり、軸方向通気の場合には、10〜100m・
s-1の間にある。後述のように放射方向通気の場合に
は、タービン式または噴射式回転ガスリングを使用し、
軸方向通気の場合には線材軸線に対して平行なガス循環
を使用して、通気速度Vを得る。
相 4 この相は時点TB2とTCとの間隔に対応する。この相
中、線材1はつねに電流Ibを通され、温度はθbに等し
いが、通気は実施されず、従って通気速度はゼロであ
る。パーライト化時間は鋼ごとに相違し、この相4の目
的は、時点TB2においてパーライト化が終了していない
時に、後述の相5に対応する過早な冷却を線材1に対し
て加える事を防止するにある。
この相4の時間は第2C図においては時間P4によって示
されている。第2A図において、線分BCは、曲線X1とX2
の間に配置された区域ωを横断し、時点TB1は線分BCと
曲線X1との交点に対応し、時点TB2は線分BCと曲線X2
の交点に対応する。時間Tの経過方向において、点Bは
区域ωの手前にあり、従ってまだパーライトが存在せず
オーステナイトが準安定状態にある区域にあり、時点C
は区域ωの後方にあり、従ってオーステナイト全部が安
定パーライトに変態した区域にある。第2C図の変動通気
は線分BCが区域ωを横断する間隔に対応するが、この通
気変動は区域ωに正確に対応しない時間間隔において実
施する事ができる。例えば、放熱の慣性を考慮して、前
記の区域ωの中に完全に入った短い時間実施し、または
鋼の品質の変動を考慮して、前記の横断間隔より長い時
間、実施する事もできる。
相 5 この相は段階(c)に対応する。急速冷却を実施する
ため、線材1の中に電流が流れず、また好ましくは相1
の速度Vaにより高い速度Vcで線材を通気する。この最終
段階に際して急速冷却は必ずしも必要ではないが、熱処
理時間全体を低下させて装置の長さを短縮させる事がで
きる。一例とて、速度Vcはダイヤグラム2Cにおいて速度
VaとVmとの中間値を取る事ができるが、他の場合もあり
うる。
この相5の長さは第2C図においては時間P5で表され、
時点TCとTDの間隔に対応する。この相5の末期における
線材1の温度は例えば常温に近く、または常温に等しく
する事ができる。
θ、T、I、VおよびAC3、AC1の値、並びに曲線X1
X3の形状は鋼に対応して変動する事ができるので、実際
値はダイヤグラム2a、2Bおよび2C上には記載されていな
い。
説明と製作上の簡便さから、線材1の値は相2、3、
4中、すなわち段階(b)中に一定でθbに等しいとさ
れているが、線材1の温度は相1の末期に得られた温度
θbを中心に10℃の範囲内で変動する事ができる。しか
しこの線材1の温度は前記温度θbに可能な限り近い事
が好ましい。線材1の温度は、段階(b)においてこの
温度θbから5℃以上変動しない事が好ましい。
前記の実施態様において、段階(a)と(c)、すな
わち相1と5において、電流が線材1を通過しない。し
かし本発明は、これらの相の一方または両方の少なくと
も一部の間に線材1に電流を通す場合を含む。これは、
装置を各種の銅に適合させるため、同一装置中において
処理条件を簡単に調整できる利点を示す。この場合、冷
却RaとRcを成す手段は、この電流の通過を考慮して決定
される。
本発明による方法を実施するための本発明による装置
を第3図乃至第7図に示す。
この装置2は、同時に8本の線材1を処理できるもの
であって、直線軸線xx′を有する円筒形を成し、第3図
はこの軸線に沿った装置2の断面図であって、この図に
は2本の線材1を示す。
装置2は区画E1、E2、E3、E4、E5を有し、線材1は矢
印Fの方向に区画E1から区画E5の方向に進み、P1、P2
P3、P4、およびP5はそれぞれこれらの区画E1〜E5の内部
(第3図)の相1〜5の時間に対応する。
区画E1を第4図と第5図に詳細に図示し、第4図は軸
線xx′に沿った断面であり、第5図はこの軸線に対して
垂直な断面である。第5図は第4図の直線V−Vに沿っ
た断面図であって、軸線xx′は第5図のOで示されてい
る。
区画E1は円筒スリーブ3によって外部から包囲され、
このスリーブは外側壁4と内側壁5とを有する。スリー
ブ3は、外側壁4と内側壁5との間を循環する流体、例
えば水によって冷却される。内側壁5は軸線xx′回りの
クラウン状の多数のリブ7を有する。
区画8はモータ−ベンチレータ組立体8を有する。こ
のモータ−ベンチレータ組立体8は、2個のタービン10
を軸線xx′回りに回転させる原動機9、例えばモータか
ら成り、各タービン10は羽根11を有し、線材1がこれら
の羽根と内側壁5の中間に配置される。
モータ−ベンチレータ組立体8は冷却ガス12を矢印F1
方向に回転するガスリング状に撹拌し(第5図)、この
ガスリング120は羽根11と内側壁5との間のスペースに
対応している。従って線材1の放射方向通気を生じる。
リブ7は、ガス12と水6との間の良好な熱交換を生じ
る。
区画E1は、外部およびつぎの区画E2から、2枚の円形
中空板13によって空力的に遮断され、この円形板13はそ
れぞれ冷却液14、例えば水によって充満されている。こ
れらの円形板13は線材1を通すための8個の開口15を有
する。区画E1は相1に対応する。線材1が区画E1に入る
時、変態温度AC3以上の温度を有するので、その場合オ
ーステナイト構造を有し、急速に区画E1の中で温度θb
となるまで冷却される。この温度θbは、変態温度AC1
以下、パーライト曲線突端温度θp以上である。温度θ
bは準安定オーステナイトのパーライト変態を可能とす
るが、線材1の温度θbにおける保温時点TB1に達して
いないのでこのパーライト変態は区画E1内部では生じる
事なく、線材1はオーステナイト構造を保持する。
つぎに線材1が区画E2の中に入る。この区画E2は第6
図において軸線xx′に沿った断面図で図示され、第7図
において軸線xx′に垂直な断面図として図示されてい
る。軸線xx′は第7図において文字Oで示され、第7図
の断面は第6図の直線VII−VII断面である。この区画E2
はモータ−ベンチレータ組立体を有しない。各線材1
は、区画E2の入り口において、導電性材料、例えば銅の
2個のローラ16の間を通過し、このローラが、この区画
E2から後述の区画E4まで、各線材の中に電流Ibを流す。
線材1の中を通る電流は、変圧器17によって供給され、
これらの変圧器はそれぞれ電圧Uを生じ、サイリスタ18
によって制御される。
このようにして、各瞬間において、線材1がジュール
効果によって受ける熱量と、線材1によって放出される
熱量との同等性が保証され、この放熱は輻射と対流によ
る。このようにして、線材1の温度は区画E1の出口にお
いて得られた温度と同一温度、すなわちθbに調整され
る。図面の簡略化のため、単一の変圧器17と単一のサイ
リスタ装置18が第3図に図示されている。区画E2は中空
円筒形スリーブ19によって画成され、このスリーブの中
に冷却液20、例えば水が循環する。この円筒形スリーブ
19はリブを有しない。これは、区画E2の中ではガス12と
線材11との間の熱交換が自然対流で実施され、すなわち
ガス12を運動させるために機械的手段を使用しないの
で、この熱交換が低いからである。
区画E2は相2に対応する。すなわち、この区画E2にお
いてはオーステナイト粒界において核の加速度的形成が
見られるが、まだオーステナイトのパーライトへの変態
は存在しない。
つぎに線材1はE3に入る。この区画E3は区画E1と類似
であるが、下記の相違点がある。
−軸線xx′に沿って多数のモータ−ベンチレータ組立体
8が直列に配置されている。
−各線材1に電流Ibが通される。
モータ−ベンチレータ組立体8による通気作用が変動
される。すなわち、タービン10の回転速度は、矢印Fに
沿って区間E3の入り口で小であり、軸線xx′に沿って増
大して最大となり、従って通気速度が最大値Vmを通り、
つぎに区画の出口付近で低下する。この最大値Vmは例え
ば区画E1中の通気速度の値と相違する。モータ−ベンチ
レータ組立体8の速度は例えばモータ9(第3図)に作
用する変速器21によって調整され、このようにして抽出
されるべき熱量に応じて通気量を変動させる事ができ
る。区画E3は相3に対応している。すなわち、この区画
E3においては線材1温度θbにおいて準安定オーステナ
イトのパーライトへの変態が生じる。この変態は、約10
0,000J・kg-1の熱量を、線材1の入り口と出口との間に
おいて可変速度で発生させる。この場合に線材1内部の
熱の発生は、電流の生じるジュール化熱と、このジュー
ル効果熱の2〜4倍に達するオーステナイト−パーライ
ト変態熱との合計である。従って熱交換を加速する必要
があり、これは前述のモータ−ベンチレータ組立体8に
よる放射方向変動通気によって得られる。
つぎに線材1は区画E4の中に入り、この区画E4は前記
の区画E2と同形であるが、ローラがこの区画E4の出口に
隣接して配置されている事が相違し、電流は線材1がこ
の区画E4の中にある時間P4中、線材1を通る。また線材
1はこの区画においても温度θbに保持される。
区画E4は相4に対応し、その目的は、相5の冷却の開
始前に確実にパーライト化を完了するために線材1を温
度θbに保持するにある。
つぎに線材1は区画E5を通る。この区画は区画E1と同
形である。この区画E5は相5に対応し、線材1の温度を
例えば常温に近い温度まで冷却させる。この冷却は必ず
しも急速である必要はないが、装置2の長さを短縮する
ために急速に実施される事が好ましい。
装置2の組立てと分解を簡単化するため、各スリーブ
は複数の要素スリーブから成り、これを帯金22によって
組立てる事ができる。
区画E1を画成する板13と類似の円形板13が、区画E2
E3、区画E3とE4、区画E4とE5の間に、また区画E5の出口
にそれぞれ配置される。区画E1とE5の中において、所望
なら変速器21によってモータ9の速度を変動させる事が
できる(第3図)。
区画E1、E3、E5の中のモータ9の固定は軸線xx′回り
に対称形の板23によって実施される。この板13は、モー
タ9に固着された底部24と、帯金22によてスリーブ3に
固着された外側クラウン25とを有する。このクラウンの
中に、線材1を通すための穴26が穿孔されている。
冷却ガス12としてのガスは非常に広い意味にとらなけ
ればならない。これは単一ガスまたはガス混合物、例え
ば炭化水素と窒素との混合物を含む。
実施例 下記の3実施例は本発明の説明のためのものであっ
て、線材処理は前記の装置2の中で実施された。
使用された鋼の組成を別表に示す(重量%)。
また、使用された線材の特性とオーステナイト化に関
するデータを別表2に示す。
それぞれの実施態様において、本発明による処理のす
べての場合、下記の事項が遵守された。
線材数:8、各線材の繰り出し速度:1m・s-1、装置2全
体の冷却ガス12の特性を別表3に示す。このガスは、線
材1の直径に応じて変動する割合の窒素−水素混合物で
ある。
モータ−ベンチレータ組立体の数は、区画E1とE5にお
いては1基、区画E3においては5基であり、これら組立
体8の番号は第3図に図示のように、矢印Fの方向に8
−1〜8−5である(第3図においては、簡略化のた
め、モータ−ベンチレータ組立体8−3は図示されてい
ない)。
相1〜5の線材1の処理特性を別表4に示す。
得られた線材の機械特性を別表5に示す。
従って本発明による方法は、ジュール効果による線材
の加熱と変動通気とを組合わせる事により、オーステナ
イトからパーライトへの変態中に溶融金属、例えば溶融
鉛または溶融塩の使用を避ける事ができるので、本発明
は下記の利点を有する。
−簡単な構造と柔軟な機能、 −処理された線材の清浄化の必要がない。従って、線材
をそのまま黄銅メッキし、線引きする事ができる、 −毒性の心配がないので、衛生上の問題がない。
好ましくは下記の関係を保持する。
−線材1の直径は少なくとも0.3mm、最高3mmに等しい。
望ましくは、少なくとも0.5mm、最高2mmに等しくする、 −相1において、線材1の冷却は100〜400℃・s-1
平均速度で実施される、 −相2〜4において、温度θbは450〜600℃とする、 −相3において、ガスリングの最高有効速度は2〜50m
・s-1とする、 −相1において、ガスリングの最高有効速度は2〜50m
・s-1とする。
回転ガスリングはタービン以外の方法によって得る事
ができる。すなわち、第8図はタービンを使用しないで
回転ガスリングを得る装置30を示す。この装置30は、例
えば前記の区画E1,E3,E5の少なくとも1つにおいて代用
する事ができ、第8図は装置2の軸線xx′に対して垂直
断面であり、この軸線は第8図においてOで示されてい
る。装置30は円筒形スリーブ31によって外部を画成さ
れ、このスリーブは外側壁32と内側壁33とを含む。冷却
液34、例えば水がこれらの壁32,33の間を循環する。こ
の装置はその内部を円筒体35によって画成される。一連
のインゼクター36が円筒体33,35によって画成された環
状スペース37の中に冷却ガス12を導入し、線材1はこの
スペース37の中に、軸線xx′に対して平行に配置されて
いる。インゼクター36の出口におけるガス速度12は矢印
F36によって示される。この速度は軸線xx′に対して垂
直、従って線材1に対して垂直であり、また軸線xx′か
ら等距離にある線材1を含む軸線xx′の仮想円に対して
実際上接線を成す。すなわち、噴射は接線方向である。
このようにして得られた軸線xx′のガスリング38の速度
は実際上軸線xx′に対して垂直である。インゼクター36
の出口におけるガスジェットの速度なガスリング38の速
度の2〜10倍の範囲内にある。装置30外部へのガス12の
出口は、ノズル39によって構成され、ガス12の出口速度
は矢印F39によって示される。インゼクター36の開口360
は軸線xx′に対する平行線上に配置され、2個の隣接開
口360は例えば20〜30cmの間隔で離間されている。出口
ノズル39の開口390についても同様である。図面を簡単
にするため、第8図には1つのインゼクター36と1つの
出口ノズル39のみを示した。
コンプレッサー40がインゼクター36にガス12を供給
し、またノズル39から出るガス12を受ける。
インゼクター36に対するガス12の分配はコレクタ41に
よって実施され、また装置30中への通気速度の変動は、
各インゼクター36の入り口に配置されたガス流量を制御
する弁42によって実施される。
コレクタ43は、ノズル39から出たガス12を、コンプレ
ッサー40に入る前に捕集する。
コンプレッサー40が容量型の場合、噴射コレクタ41と
戻りコレクタ43との圧力差を一定に保持する圧力調整器
44を配置する。
軸線xx′のリング状のリブ45が熱交換の改良のために
内側壁33に固着されている。
コンプレッサー40を装置30の必要に適合させるため、
このコンプレッサー40を変速モータによって駆動し、ま
たはこのモータとコンプレッサー40との間に歯車箱を使
用する事が望ましい。
装置2と前記の装置30においては、冷却ガスの循環
は、金属線に対して平行な軸線回りに回転するガスリン
グの形で放射方向に実施された。
しかし本発明は、第9図に図示のように、冷却ガスの
循環が少なくとも部分的に軸方向に実施される場合にも
適用される。第9図の装置50はブロワー51を含み、これ
が冷却ガス12を調整装置52の中に導入する事ができる。
この装置52は第10図と第11図において、さらに詳細に図
示されている。この装置52は、環状室54の中に配置され
た軸線yy′の円筒体53を含む。軸線yy′は、環状室54内
部を通る線材1に対して平行である。第10図は軸線yy′
と線材1を通る面に沿った断面図であり、第11図は軸線
yy′に対して垂直な断面図である。第11図の断面は第10
図の直線XI−XI断面図である。
導管55から出るガス12は環状室54の中に接線方向に導
入され、その方向を示す矢印F55は円筒体53に対して実
際上接線を成し、第11図においてYで示す軸線yy′に対
して垂直な方向を有する。環状室54の中に導入されたガ
ス12は、軸線yy′回りに回転するガスリング520を成
し、この回転方向は矢印F52によって表示されている。
環状室54外部において、線材1は、この環状室54に連通
してその前後に配置された2本の管56の内部をF方向に
通る。故に環状室54の中において線材1回りのガス12の
循環は部分的に放射方向であるが、つぎにガス12は環状
室54から出て管56の中を線材1に対して平行に、対向矢
印F56に沿って流れ、従ってガス12の循環方向は軸方向
である。
管56から出た抽出導管57が管56外部へのガス12の流出
を可能とし、これらの抽出導管57は捕集管58に開き、こ
の捕集導管58が排出導管59に連結されている。導管59か
ら出たガスは循環のためブロワー51に噴入され、このル
ートは図面の簡略化のため図示されていない。管56に沿
った通気、従って線材1に沿った通気の変動は弁60によ
って各抽出導管57中のガス12の流量を調整する事によっ
て実施される。従って、管56の各部分、56−1〜56−4
において、ガス流量は装置52から矢印F56の方向に遠ざ
かるに従って減少する。すなわち、この方向において、
通気量と冷却度が減少する。線材1に対して部分的に放
射方向の通気を加える装置52の中において冷却効果は最
大であるが、管56中の通気は軸方向である。すなわちガ
ス12は線材1に対して平行に、矢印F56の方向に流れ
る。熱い線材1から冷却ガス12に加えられる熱は水/ガ
ス熱交換器61によって排除される。説明の簡単化のた
め、装置52の両側に進行方向56に遠ざかる4個の部分56
−1〜56−4のみを図示したが、各管56において4個以
上の部分を使用する事ができよう。
この装置50は本発明による方法の相3において、モー
タ−ベンチレータ組立体8の代わりに使用する事がで
き、これは構成技術を簡単化する。
また装置50と同様の通気方式を本発明による方法の相
1および/または相5において使用する事ができよう。
しかしこの場合、通気変動は必要でなく、装置52から最
も離れた管56の末端に単一の抽出導管57を配置すればよ
い。
ガスの軸流技術は放射流技術よりも実施が容易である
が、2mm以上の直径の金属線の冷却には不十分である。
この場合には、冷却ガスの放射流技術を使用しなければ
ならない。
前記のように、段階(a)および/または段階(c)
においても線材1に電流を流す事が好ましい場合があ
る。その場合、本発明による方法を実施する装置はこれ
らの段階中に線材1に電流を通す手段を含み、この手段
は例えば前記のようなローラ16を含む事ができる。
前記の実施例において、線材1中の電流の通過はジュ
ール効果により電圧源Uから得られるが、電流を誘導作
用によって得る事も可能である。しかしジュール効果を
利用する装置が製造容易であるから好ましい。
本発明によって処理された線材1は、鉛パテンティン
グ法として知られる方法によって得られたものと同一の
構造、すなわち微細パーライト構造を有する。この構造
は、フェライト層によって分離されたセメンタイト層を
含む。一例として、第12図はこのような微細パーライト
構造の一部70の断面を示す。この部分70は、フェライト
層72によって分離された実質的に平行な2セメンタイト
層を含む。セメンタイト層71の厚さを「i」で示し、フ
ェライト層72の厚さを「e」で示す。パーライト構造は
微細であって、i+eの平均値は最大1000ű250Åで
ある。
本発明は前記の説明のみに限定されるものではなく、
その主旨の範囲内において任意に変更実施できる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明による方法の実施を説明するダイヤグラ
ム、第2図は本発明の方法を実施する際の線材温度、線
材の中を通る電流、および通気速度を時間関数として示
すダイヤグラム、第3図は5個の区画と軸線を有する本
発明による装置の一部の軸線に沿った断面図、第4図は
第3図の装置の第1区画の前記軸線に沿った断面図、第
5図は第4図のV−V線に沿った断面図、第6図は第3
図の装置の第2区画の軸線に沿った断面図、第7図は第
6図のVII−VII線に沿った断面図、第8図は本発明の装
置において回転ガスリングを得る他の実施態様を示す軸
線に垂直な断面図、第9図は冷却ガスの他の分布法を示
す本発明の実施態様の軸線に沿った断面図、第10図は第
9図の装置の一部を示す拡大断面図、第11図は第10図の
XI−XI線に沿った断面図、第12図は本発明によって処理
された線材の微細パーライト構造の一部の断面図であ
る。 θ……加熱温度、I……電流量、V……冷却ガス流量、
AC3……遷移温度、θb……変態温度、X1……変態開始
曲線、X2……変態終了曲線、ω……変態区域、P1,P2,
P3,P4,P5……処理の各相、1……線材、3……スリー
ブ、8……モータ−ベンチレータ組立体、16……導電ロ
ーラ、36……インゼクター、51……冷却ガスブロワー、
52……ガス調整装置、56……導管、57……抽出導管、58
……捕集導管、59……排出導管。

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微細パーライト構造を得るように銅線を熱
    処理する方法において、 a) 均質オーステナイト構造を得るように変態温度AC
    3以上の温度に予め保持された線材を、変態温度AC1以
    下、準安定オーステナイトのパーライトへの変態の開始
    曲線の突端の温度以上の一定温度まで冷却し、その場合
    に線材がパーライトを有しない準安定オーステナイト構
    造を有する段階と、 b) 前記の一定温度から10℃以上、変動しないように
    前記線材温度を調整し、この調整は、パーライト化時間
    以上の時間、線材中に電流を通し、この時間の一部にお
    いて変動通気を加える段階と、 c) つぎに線材を冷却する段階とを有する熱処理方
    法。
  2. 【請求項2】線材中への通電は、下記の3相、相2、相
    3及び相4の間、線材中に電流を通すことによって実施
    される特許請求の範囲第1項に記載の熱処理方法。 −相2:通気を実施しない。 −相3:変動通気を実施する。 −相4:通気を実施しない。
  3. 【請求項3】パーライト化後の線材の冷却は常温に近い
    温度まで実施されることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項に記載の熱処理方法。
  4. 【請求項4】変動通気は少なくとも部分的に放射方向通
    気であることを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第
    3項のいずれかに記載の熱処理方法。
  5. 【請求項5】放射方向通気の結果として回転ガスリング
    が形成され、その最高速度は少なくとも2m・s-1に等し
    く、最大50m・s-1に等しいことを特徴とする特許請求の
    範囲第4項に記載の熱処理方法。
  6. 【請求項6】変動通気は少なくとも部分的に軸方向通気
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第5
    項のいずれかに記載の熱処理方法。
  7. 【請求項7】軸方向通気の最大速度は少なくとも10m・s
    -1に等しく、最大100m・s-1に等しいことを特徴とする
    特許請求の範囲第6項に記載の熱処理方法。
  8. 【請求項8】パーライト化後の冷却および/またはパー
    ライト化前の冷却は少なくとも部分的に放射方向通気お
    よび/または軸方向通気によって実施されることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項乃至第7項のいずれかに記
    載の熱処理方法。
  9. 【請求項9】パーライト化前の冷却中の通気は少なくと
    も部分的に放射方向であって、回転ガスリングを形成
    し、その速度は少なくとも2m・s-1に等しく、最大50m・
    s-1に等しく、あるいは前記通気は軸方向であって、10
    乃至100m・s-1の範囲内の速度であることを特徴とする
    特許請求の範囲第8項に記載の熱処理方法。
  10. 【請求項10】線材の直径は少なくとも0.3mm、最大3mm
    に等しいことを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第
    9項のいずれかに記載の熱処理方法。
  11. 【請求項11】線材の直径は少なくとも0.5mm、最大2mm
    に等しいことを特徴とする特許請求の範囲第10項に記載
    の熱処理方法。
  12. 【請求項12】パーライト化前の冷却は100℃・s-1乃至
    400℃・s-1の平均速度で実施されることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項乃至第11項のいずれかに記載の熱処
    理方法。
  13. 【請求項13】段階(b)に際して、線材温度は前記の
    一定温度から5℃以上変動しないことを特徴とする特許
    請求の範囲第1項乃至第12項のいずれかに記載の熱処理
    方法。
  14. 【請求項14】微細パーライト構造を得るように炭素鋼
    線材を熱処理する装置において、 a) 均質オーステナイト構造を得るように変態温度AC
    3以上の温度に予め保持された線材を、変態温度AC1以
    下、準安定オーステナイトのパーライトへの変態の開始
    曲線の突端の温度以上の一定温度まで冷却し、その場合
    に線材がパーライトを有しない準安定オーステナイト構
    造を有するようにする手段と、 b) パーライト化時間以上の時間、前記の一定温度か
    ら10℃以上、変動しないように前記線材温度を調整する
    手段において、線材中に電流を通す手段と、この時間の
    一部において変動通気を加える手段を含む手段と、 c) つぎに線材を冷却する手段とを有する熱処理装
    置。
  15. 【請求項15】線材をパーライト化の前および/または
    後において冷却する手段は通気手段であることを特徴と
    する特許請求の範囲第14項に記載の熱処理装置。
  16. 【請求項16】通気手段は少なくとも部分的に放射方向
    通気を成すことを特徴とする特許請求の範囲第14項また
    は第15項のに記載の熱処理装置。
  17. 【請求項17】通気手段は少なくとも1基のタービンを
    有することを特徴とする特許請求の範囲第16項に記載の
    熱処理装置。
  18. 【請求項18】変動通気手段は複数のタービンと、ター
    ビン速度変動手段とを有することを特徴とする特許請求
    の範囲第17項に記載の熱処理装置。
  19. 【請求項19】通気手段は、ガスを接線方向に噴射して
    回転ガスリングを成す少なくとも1つのインゼクターを
    有し、噴射方向は線材に対して垂直であることを特徴と
    する特許請求の範囲第16項に記載の熱処理装置。
  20. 【請求項20】変動通気手段は、多数の接線方向噴射イ
    ンゼクターと、これらのインゼクター中のガス流量の調
    整手段とを有することを特徴とする特許請求の範囲第19
    項に記載の熱処理装置。
  21. 【請求項21】通気手段は少なくとも部分的に軸流通気
    を含むことを特徴とする特許請求の範囲第14項乃至第20
    項のいずれかに記載の熱処理装置。
  22. 【請求項22】変動通気手段は、線材に沿ったガス流量
    を変動させる抽出導管を有することを特徴とする特許請
    求の範囲第21項に記載の熱処理装置。
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