JPH08194787A - パチンコ店におけるプリペイドカードの不正防止システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 不正に複製されたプリペイドカードの使用を
効果的に防止することができるパチンコ店におけるプリ
ペイドカードの不正防止システムを提供する。 【構成】 プリペイドカードの初期コードエリアに、発
行時の金額、店名、年月日を示す金額コードを示す識別
情報を含む２次元コードからなる識別コードを設ける発
券機と、前記プリペイドカードを使用して玉貸しを行う
玉貸機と、該玉貸機において玉貸しが行われたタイミン
グを各玉貸機毎に記録する手段、及び各玉貸機における
同一プリペイドカードによる玉貸しが、前回の玉貸しか
ら所定の基準時間以内に行われたときに警報を発する手
段を有する集計用コンピュータとを備えたことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、パチンコ店におい
て、プリペイドカードを使用して行われる不正を防止す
るための不正防止システムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、パチンコ店の大規模化に伴い、現
金ばかりでなく、あらかじめ購入したプリペイドカード
も使用できるシステムが開発されている。

【０００３】このようなシステムで使用されるプリペイ
ドカードには、図４に示すように、プリペイドカード本
体１の表側に、店名、発行日時及び設定された初期金額
を示す金額等をコード化した識別コード２ａ、コード２
ｂを形成した初期コードエリア２と、プリペイドカード
を使用した店名、使用日時、残金額等を示す識別コード
３ａを形成した残額コードエリア３が設けられ、これら
のコードに対応する金額が数字で表示されるようになっ
ている。

【０００４】このようなプリペイドカードには、発券機
で発行された段階で、初期コードエリア２に発行店名、
日時と共に発行時の金額（図の例では１０，０００円）
に対応する情報コードと、この金額を示す数字のみが書
き込まれる。このプリペイドカードが玉貸しのために玉
貸機で使用されると、店名、使用日時と共に初期の金額
から使用金額を差し引いた金額を示すコード及びこれに
対応する数字が残額コードエリア３に記録される。

【０００５】金額を示すコードとしては、例えば図示の
ような、１つの長方形を田の字形に４分割したセグメン
トを２進数の１桁とし、この長方形として４桁１６進数
を表すようにした２次元データコードが使用可能であ
る。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】この種のプリペイドカ
ードの最大の問題点の一つは、初期コードエリア２及び
残額コードエリア３に設けられるコードは可視情報であ
るので、適当なカード基材に複写機で複写したカード
は、オリジナルと区別できず、多数の不正カードが複製
される危険がきわめて大きい。とくにこのような複製プ
リペイドカードを使用して遊技を行うのではなく、玉貸
機で利用可能金額の全部を使って玉を借り出し、この玉
を景品と交換するという手口の不正が行われた場合、パ
チンコ店の被害はきわめて大きいものとなる。。

【０００７】コードとして、不可視インキを用い、ある
いは磁気記録を適用して不可視にしたものを用いれば、
前述のような複製による不正をある程度回避できるが、
そのためには発券機はもちろん、多数設置される玉貸機
にこれらの情報の書き込みあるいは読み取り機構を設け
なくてはならず、コストの著しい上昇を招く。

【０００８】本発明の目的は、複製されたプリペイドカ
ードの不正な使用により過度な玉貸しを効果的に防止す
ることができるようにした、パチンコ店におけるプリペ
イドカードの不正防止システムを提供することである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明に係るパチンコ店
におけるプリペイドカードの不正防止システムは、プリ
ペイドカードの初期コードエリアに、発行時の金額、店
名、年月日を示す金額コードを示す識別情報を含む２次
元コードからなる識別コードを設ける発券機と、前記プ
リペイドカードを使用して玉貸しを行う玉貸機と、該玉
貸機において玉貸しが行われたタイミングを各玉貸機毎
に記録する手段、及び各玉貸機における同一プリペイド
カードによる玉貸しが、前回の玉貸しから所定の基準時
間以内に行われたときに警報を発する手段を有する集計
用コンピュータとを備えたことを特徴とする。

【００１０】

【作用】本発明におけるパチンコ店におけるプリペイド
カードの不正防止システムによれば、プリペイドカード
を用いて各玉貸機で玉貸しが行われると、そのタイミン
グが各玉貸機毎に集計用コンピュータに記録され、同一
プリペイドカードで玉貸しが行われる毎に、前回の玉貸
しからの経過時間が所定の設定時間と比較される。この
比較の結果、通常の玉貸しタイミングよりも短い間隔で
玉貸しが行われたと判断された場合には、不正が行われ
た可能性が高いものとして、警報を発生する。したがっ
て借りた玉を遊技に使用せずに景品と交換するという不
正行為を未然に検知することが可能になる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図について説明す
る。図１は、本実施例のパチンコ店におけるプリペイド
カードの不正防止システムを示す系統図である。図にお
いて、１１は自店、１２は自店１１と同じ系列の他店で
あり、自店１１でも、また他店１２でも同一のプリペイ
ドカードが使用できるものとする。他店１２も、自店と
同じ構成の装置を備えており、共通のホストコンピュー
タ１３を介して連結されている。なお他店は２以上であ
ってもよい。

【００１２】自店１１は、プリペイドカード１を発行す
る発券機１４、玉貸機１５を備えたパチンコ台１６、玉
貸機１５を制御するホールコンピュータ１７、及び集計
用コンピュータ１８を備え、この集計用コンピュータ１
８は、前述のホストコンピュータ１３との間で必要な情
報を交換することができるようになっている。

【００１３】次に動作について説明する。発券機１４
は、従来と同様、現金挿入口２１から現金を挿入するこ
とで、金額に相当するプリペイドカード１を発行口２２
から送り出す。発行されたプリペイドカード１を図４に
示す。本発明のシステムにおいては、発券機１４から発
行されるプリペイドカード１には、プリペイドカード１
の初期コードエリア２に、発行店名、日時、カード番
号、発行金額を示す識別コード２ａ、コード２ｂが設け
られる。そしてこの識別コード２ａ，２ｂに含まれる情
報は、自店１１の集計用コンピュータ１８を経由して、
ホストコンピュータ１３に送られて、その記憶装置に順
次記憶される。

【００１４】一方、発券機１４からプリペイドカード１
を入手した利用客は、パチンコ台１６の各々に設けられ
ている玉貸機１５のカード挿入口にプリペイドカード１
を挿入し、通常の手順で金額を設定し、金額に対応した
玉を借りて遊技を行う。玉貸機１５は、残額から利用金
額を差し引いた金額を演算し、この金額に対応したコー
ドをプリペイドカード１の残額コードエリア３に残額、
店名、日時カード番号等の識別コード３ａとして記録す
るとともに、この金額を数字で記録し、カード挿入口２
３から排出する。

【００１５】また玉貸機１５は、カード挿入口２３に挿
入されたプリペイドカード１の初期コードエリア２にあ
らかじめ設けられている識別コード２ａ，２ｂを読み取
り、その情報を集計用コンピュータ１８に送る。集計用
コンピュータ１８は、送られた識別コードに含まれてい
る金額、日時、及び店名カード番号等の情報をホストコ
ンピュータ１３に問い合わせ、不正使用であるかどうか
をチェックする。このチェックは、たとえばプリペイド
カード１の発行年月日、残額情報等を使用して容易に行
うことができる。

【００１６】一方、集計用コンピュータ１８は、玉貸機
１５で玉貸しが行われる毎に、その玉貸しのタイミング
を記録し、前回の玉貸しが行われてからの経過時間を、
あらかじめ設定した基準時間と比較し、基準時間よりも
短い時間内に玉貸しが行われた場合、警報を発生するよ
うに動作する。

【００１７】前記基準時間は次のように定めてもよい。
すなわち、１個の玉を打つ時間あるいは１個の玉を使う
平均時間をｔ秒として、玉貸機で１度に出した玉数をＮ
個（複数回１度に出した場合はその合計）として基準時
間をｔ×Ｎ秒として設定する。景品玉もあるので、玉貸
しを行ってからの時間はｔ×Ｎ秒より更に長くなるの
で、基準時間ｔ×Ｎ秒より短い時間内に玉貸しが行われ
ることは異常と判断してよい。

【００１８】この動作を図２及び図３のグラフで詳しく
説明する。図２は、対象とするパチンコ台の平均出玉数
の時間的推移の一例を示したものである。ここで「平均
出玉数」とは、単位時間内におけるアウト玉と景品玉と
の差を表す。この平均出玉数がマイナスであれば、利用
客は負けていることになり、さらに遊技を続ける場合に
は新たに玉を借りなければならない。一方、ある時点で
平均出玉数がプラスに転じると、利用客は持ち玉が増加
していることになり、新たに玉を借りる必要はなくな
る。

【００１９】図３は、パチンコ台に付属する玉貸機１５
からプリペイドカードを用いて行われた玉貸しのタイミ
ングの一例を示したものである。Ｔ１は、図２に示した
平均出玉数がマイナスの状態での平均的な玉貸しのタイ
ミングを示しており、このＴ１と同じか、もしくはこれ
よりもやや短い時間が、集計用コンピュータ１８におけ
る基準時間として設定されている。このような基準時間
Ｔ１を前述したｔ×Ｎ秒としてもよい。したがって図３
のＴ２で示すように、Ｔ１よりも著しく短い間隔で玉貸
しが行われた場合には、不正な行為が行われている可能
性が高く、この状態を検知して集計用コンピュータ１８
は警報を発生する。

【００２０】警報が発生したならば、集計用コンピュー
タ１８から、どの発券機に不正プリペイドカードが挿入
されたかが指示され、これにもとづいて通常採られてい
る不正防止措置をとることができる。あるいは各パチン
コ台１６に、利用客には見えない位置に警報器２４を設
け、その発券機で不正行為が行われた可能性があること
を表示するようにしてもよい。

【００２１】また、不正防止措置として更に不正レベル
により次のようにしてもよい。すなわち、当該プリペイ
ドカードシステムをストップし、そのプリペイドカード
を使用できないようにする。

【００２２】また、監視テレビカメラを警報が発せられ
たシステムに向ける。前記監視カメラ、同録画システム
が記録時間を長くする為に圧縮モードになっている時は
高精細モードにする。

【００２３】更に、不正レベルによっては警報音を発
し、あるいは、警報光を発するなどの不正レベルに応じ
た不正防止措置のシステムとする。

【００２４】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明のパチン
コ店におけるプリペイドカードの不正防止システムによ
れば、短時間で頻繁に玉貸が行われた場合には、これを
検知して警報を発生するので、複写等による不正なプリ
ペイドカードを使用して玉を借り出して景品と交換する
という不正行為を未然に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例によるパチンコ店におけるプ
リペイドカードの不正防止システムを示す系統図であ
る。

【図２】あるパチンコ台の平均出玉数の時間的推移を示
すグラフである。

【図３】ある玉貸機における貸玉数の時間的推移を示す
グラフである。

【図４】通常のプリペイドカードの平面図である。

【符号の説明】

１ カード本体 ２ 初期コードエリア ２ａ 金額コード ２ｂ 識別コード ３ 残額コードエリア ３ａ 残金コード １１ 自店 １２ 他店 １３ ホストコンピュータ １４ 発券機 １５ 玉貸機 １６ パチンコ台 １７ ホールコンピュータ １８ 集計用コンピュータ ２１ 現金挿入口 ２２ 発行口 ２３ カード挿入口 ２４ 警報器

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 プリペイドカードの初期コードエリア
   に、発行時の金額、店名、年月日を示す金額コードを示
   す識別情報を含む２次元コードからなる識別コードを設
   ける発券機と、前記プリペイドカードを使用して玉貸し
   を行う玉貸機と、該玉貸機において玉貸しが行われたタ
   イミングを各玉貸機毎に記録する手段、及び各玉貸機に
   おける同一プリペイドカードによる玉貸しが、前回の玉
   貸しから所定の基準時間以内に行われたときに警報を発
   する手段を有する集計用コンピュータとを備えたことを
   特徴とするパチンコ店におけるプリペイドカードの不正
   防止システム。