JP4136038B2 - 遊技場における遊技媒体の管理システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ玉やメダルを遊技媒体として用いる遊技場における、遊技媒体の管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ玉やメダルを遊技媒体として用いる、パチンコやパチスロと称される遊技場では、予め借り出した遊技媒体を投入してパチンコ台やパチスロ台などの遊技機で遊技を行う。そして、遊技の結果として勝った場合には、遊技機から多量の遊技媒体が出てくるが、このようにして出てきた遊技媒体は、通常ドル箱と称される収容箱に収容される。
【0003】
収容箱に収容された遊技媒体は、通常遊技終了後、遊技者によって収容箱ごと計数機に運ばれ、この計数機内に遊技媒体のみが流し移されることによってその数が計算される。計数機は、パチンコ玉やメダルなどの遊技媒体を計数し、その計数結果を記録した景品引換券を発行する。
したがって、遊技者は遊技機での遊技結果が勝った場合に、遊技機から出た遊技媒体をドル箱に収容し、遊技終了後、ドル箱に収容した遊技媒体を計数機で計数し、計数機で発行された景品引換券を用いて景品引換えを行うようになっているのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の方式では、計数機で計数された遊技媒体がどの遊技機から出たものかが分からず、したがって遊技媒体の十分な管理が行えないといった不都合があった。
例えば、不正行為者によって計数機の内部に不正にプリント基板等が仕込まれ、計数機に遊技媒体が移されることなく前記プリント基板等の不正利用により計数機から不正に景品引換券を引き出されるといったことが行われることがあるが、前述したように計数機で計数された遊技媒体がどの遊技機から出たものかが分からない現状では、このような不正を事前に感知し、これを防ぐといったことが困難になっているのである。
【0005】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、遊技機が出した遊技媒体の量と計数機で計数した遊技媒体との関係を容易に把握し、これによって遊技媒体の管理を行うことにより、不正を未然に防ぐことができるようにした遊技場における遊技媒体の管理システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の遊技場における媒体管理システムでは、遊技媒体を用いて遊技を行う遊技機と、遊技することによって遊技機から出る遊技媒体を収容する収容箱と、収容箱に収容された遊技媒体の計数を行う計数機とを備えた遊技場にて、遊技媒体の管理を行う管理システムにおいて、前記収容箱のそれぞれに取り付けられて、その取り付けられた収容箱の識別を可能にする識別子と、各遊技機毎の、専用の収容箱用置場あるいはその近傍に設けられて収容箱用置場に置かれた収容箱の識別子を読み込む遊技機側リード部と、各遊技機毎で、前記遊技機側リード部で読み込まれた収容箱の識別子とこの収容箱に出した遊技媒体の出量情報とを記憶する出量情報記憶部と、計数機に設けられて、前記収容箱に収容された遊技媒体の計数が行われる際に該収容箱の識別子を読み込む計数機側リード部と、前記計数機側リード部が識別子を読み込むと全ての遊技機の出量情報記憶部に対し該識別子の照合を行って同じ識別子を持つ収容箱の出量情報を呼び出す出量情報呼出部と、計数機での遊技媒体の計数結果と出量情報呼出部で呼び出された出量情報とを比較する比較部と、を備えたことを前記課題の解決手段とした。
【0007】
この遊技場における媒体管理システムによると、遊技者が遊技に勝ち多量の遊技媒体が出てきた場合に、出てきた遊技媒体は対応する遊技機の専用の収容箱用置場に置かれた収容箱に出る。このとき、この収容箱は収容箱用置場に置かれたことにより遊技機側リード部でその識別子が読み込まれている。また、出量情報記憶部には、遊技機側リード部で読み込んだ収容箱の識別子とこの収容箱に出した遊技媒体の出量情報とが記憶される。
【0008】
遊技者が遊技を終了し、収容箱に収容された遊技媒体を景品に引き換えるべく収容箱を計数機に運び、例えばこの収容箱を所定箇所に一旦置くと、この収容箱の識別子が計数機側リード部で読み込まれる。その後、遊技者が収容箱内の遊技媒体を計数機に流し移すと、計数機はその計数を行う。このとき、出量情報呼出部では、該計数機側リード部で読み込んだ識別子と全ての遊技機の出量情報記憶部に記憶された識別子との照合を行い、同じ識別子を持つ収容箱の出量情報を呼び出す。出量情報呼出部によって出量情報が呼び出されたら、比較部によって計数機での遊技媒体の計数結果と出量情報呼出部で呼び出された出量情報とが比較される。
その結果、例えば計数結果と出量情報とが予め設定された誤差範囲内にあれば、計数結果は正規な遊技による遊技媒体の数を示すものとされ、一方、誤差範囲外にあれば、計数結果は不正行為によるおそれがあるとされる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の遊技場における遊技媒体の管理システムを詳しく説明する。
図1は本発明の遊技媒体の管理システムをパチンコ場におけるパチンコ玉の管理システムに適用した場合の一実施形態例の概略構成を示すブロック図であり、図2は図1に示した各構成要素の具体的な配置等を示す斜視図である。
【0010】
図1に示すように本例の管理システムは、遊技機(パチンコ機)1と、遊技機から出る遊技媒体(パチンコ玉)を収容する収容箱(ドル箱)2と、収容箱2に収容された遊技媒体の計数を行う計数機3とを備えた遊技場(パチンコ)での遊技媒体の管理を行う管理システムである。
【0011】
遊技機1には、図2に示すようにその膳板4に収容箱用置場5が形成されている。この収容箱用置場5は、一つの遊技機1に対して一つずつ形成されたもので、その所定箇所、例えば中央部には遊技機側リード部6が設けられている。この遊技機側リード部6は、収容箱2が収容箱用置場5に置かれた際、あるいは遊技機1に大当たりが発生した際などに作動し、収容箱2に設けられた識別子7を読み込むものである。
【0012】
ここで、収容箱2に設けられた識別子7は、これが設けられた収容箱2を他の収容箱2から識別させるためのものであり、通常は一つの収容箱についてその箱のみの独立したものとなっている。なお、この例においては、図3(a)、(b)に示すように収容箱2の底板中央部に識別子7が配置されている。また、このような識別子7としては、非接触式のICカードやバーコード、パンチ穴を有したホールカードなどによって形成されたものが用いられる。したがって、前記遊技機側リード部6としては、識別子7の性状に応じ、これから得られたデータを読み込める形態のものによって形成されている。
【0013】
また、遊技機1には、図1に示すように、前記遊技機側リード部6で読み込まれた収容箱2の識別子7とこの収容箱2に遊技機1が出した遊技媒体の出量情報とを記憶する出量情報記憶部8が設けられている。この出量情報記憶部8は、遊技機側リード部6に接続されてこれからの信号を受け、収容箱用置場5上の収容箱2の識別子7を記憶するとともに、この収容箱2が収容箱用置場5上にある間に遊技機1が出した遊技媒体の量を記憶し、この遊技媒体の量と収容箱2の識別子7とを対応させた情報として記憶するものである。
【0014】
また、遊技機1には、出量情報記憶部8に記憶された遊技媒体の量と収容箱2の識別子7とを計数部3に送信するための情報送信部9が設けられている。
なお、出量情報記憶部8、情報送信部9は、この例では遊技機1の内部、あるいは遊技機1と遊技機1との間のサンドと称される台間玉貸機の内部に設けられており、したがって図2においてはその図示を省略している。
【0015】
計数機3には、従来の計数機と同様に計数をなす計数部10が設けられ、さらに収容箱2の識別子7を読み込むための計数機側リード部11が設けられている。この計数機側リード部11は、収容箱2から計数機3に遊技媒体を流し移して計数を行う前に、あるいはこれの途中やその後に、収容箱2の識別子7を読み込むためのものであり、前記の遊技機側リード部6と同様に、識別子7の性状に応じた形態のものからなっている。
【0016】
また、計数機3には、前記情報送信部9に無線あるいは有線で接続された情報受信部12が設けられており、この情報受信部12は情報送信部9を介して出量情報記憶部8にアクセスするようになっている。さらに、計数機3には、前記計数機側リード部11で読み込んだ識別子7と、情報受信部12、情報送信部9を介して前記出量情報記憶部8に記憶された識別子7との照合を行い、同じ識別子を持つ収容箱2の出量情報を呼び出す出量情報呼出部13が設けられている。この出量情報呼出部13は、計数機側リード部11が収容箱2の識別子7を読み込むと、情報受信部12に対して信号を送り、情報送信部9を介して出量情報記憶部8にアクセスさせ、この出量情報記憶部8に対して計数機側リード部11で読み込んだ識別子7の照合を行わせる。そして、出量情報記憶部8の記憶中に識別子7の情報があったら、この情報にある遊技媒体の量、すなわち出量情報を呼び出しこれを記憶するようになっている。
【0017】
また、計数機3には、計数機3における前記計数部10での遊技媒体の計数結果と、出量情報呼出部13で呼び出され記憶された出量情報とを比較する比較部14が設けられている。この比較部14は、例えば計数結果と出量情報とが予め設定された誤差範囲内にあれば、計数結果は正規な遊技による遊技媒体の数を示すものと判断して計数機3に通常の処理を行わせ、景品引換券を発行させるものである。一方、誤差範囲外、すなわち計数結果が出量情報より格段に多い場合には、計数結果は不正行為によるおそれがあるとし、例えば予め設けられたセキュリティーシステムを通じてホールコンピューターに信号を送ったり、遊技場内にいる係員に照明や警報によって不正行為発生の可能性を知らせたりするようになっている。
【0018】
次に、このような構成からなる管理システムの作用を説明する。
まず、遊技者は遊技機1の前に座り、収容箱用置場5に収容箱2が置いてあるのを確認し、また置いてない場合には新たに置き、その状態で遊技を始める。このとき、あるいはこの後例えば大当たりが発生した際に、遊技機側リード部6は収容箱2の識別子7を読み込み、これを遊技機1に付属する出量情報記憶部8に記憶させる。
【0019】
このようにして遊技を始め、特に大当たりが発生して多量の遊技媒体(パチンコ玉)が出ると、遊技機1から遊技媒体が溢れ、溢れた遊技媒体が収容箱2内に流れ入る。このとき、この遊技機1の出量情報記憶部8は、先に記憶した収容箱2の識別子7とともに遊技媒体の出量情報を記憶する。すなわち、識別子7で識別された収容箱2にどの程度の数の遊技媒体が収容されたかを記憶するのである。
【0020】
遊技者が遊技を終了したら、収容箱2に収容した遊技媒体を景品に代えるべく収容箱2を計数機3に運び、ここで遊技者は収容箱2の識別子7を計数機側リード部11を読み込ませる。すると、計数機3では、図4に示すように計数機側リード部11が収容箱2の識別子7を読み込み(ステップ1、図4中ではST−1と記す、以下同様)、この読み込み結果を受けて出量情報呼出部13が情報受信部12、情報送信部9を介して全ての遊技機1の出量情報記憶部8に対し識別子7の照合を行う(ステップ2)。そして、このようにして照合を行った結果、出量情報記憶部8に同じ識別子7の情報があったら、この識別子7に対応して記憶された出量情報を呼び出し(ステップ3)、出量情報呼出部13でこれを記憶する。
【0021】
一方、遊技者は収容箱2の識別子7を計数機側リード部11で読み込ませるのとは別に、収容箱2内の遊技媒体を計数機3内に流し込み、流し込んだ遊技媒体を計数部10で計数する(ステップ4)。
そして、識別子7の照合から得られ出量情報呼出部13で記憶された出量情報と、計数部10での計数結果とが比較部14で比較され(ステップ5)、これらが予め設定された誤差範囲内にあれば、計数結果は正規な遊技による遊技媒体の数を示すものと判断されて計数機3が通常の処理を行い、景品引換券が発行される。また、誤差範囲外、すなわち計数結果が出量情報より格段に多い場合には、計数結果は不正行為によるおそれがあるとし、前述したように例えば予め設けられたセキュリティーシステムを通じてホールコンピューターに信号が送られたり、遊技場内にいる係員に照明や警報によって不正行為発生の可能性が知らされたりし、景品引換券の発行が一時停止される。
【0022】
したがって、このような遊技媒体の管理システムにあっては、収容箱2の識別子7によってこの収容箱2がどの遊技機1で用いられていたものかを確認し、出量情報記憶部8で記憶した出量情報と計数機3の計数部10での計数結果とを比較部14で比較するようにしたので、計数機3の内部にプリント基板等を仕込んで遊技媒体を計数機3に流し込むことなく景品引換券を発行させるといった不正行為を可能にすることなく確実に防止することができ、また、正規の遊技による結果としてでなく不正に遊技媒体を得た場合にも、これに対して景品引換券を発行することを防止することができる。
【0023】
なお、前記実施形態例においては、出量情報記憶部8を遊技機1の内部、あるいは台間玉貸機の内部に設けたが、本発明はこれに限定されることなく、例えばホールコンピュータやPOS(point of sales)コンピューター〔販売時点管理コンピューター〕を有線あるいは無線で各遊技台に接続し、各遊技台に対応する出量情報記憶部8を集中してホールコンピュータやPOSコンピューター内に設けるようにしてもよく、このようにすれば遊技媒体の集中管理をより容易に行うことができる。また、多数の遊技機1によって形成される島内に、該島を構成する遊技機1…の全ての出量情報記憶部8を、集中管理ボックスとして遊技機1…の周辺部に設け、島内の遊技機1における遊技媒体の集中管理を行うようにしてもよい。
同様に、出量情報呼出部13や比較部14についても、計数機3に設けることなくホールコンピュータやPOSコンピューター内に設け、これにより遊技媒体の集中管理をより容易に行うようにすることもできる。
また、前記実施形態例では、本発明をパチンコ場における管理システムに適用した例を示したが、他に例えば、パチスロと称される遊技機における、メダルの管理システムにも本発明を適用することができる。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の遊技場における遊技媒体の管理システムは、収容箱に設けた識別子を基に、出量情報呼出部によって全ての遊技機の出量情報記憶部に記憶された識別子との照合を行い、同じ識別子を持つ収容箱の出量情報を呼び出し、その後比較部によって計数機での遊技媒体の計数結果と出量情報呼出部で呼び出された出量情報とを比較するようにしたものであるから、例えば計数結果と出量情報とが予め設定された誤差範囲内にあれば、計数結果は正規な遊技による遊技媒体の数を示すものとし、一方、誤差範囲外にあれば、計数結果は不正行為によるおそれがあるとすることにより、従来生じていた各種の不正行為を防止して遊技媒体の適正な管理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遊技媒体の管理システムをパチンコ場におけるパチンコ玉の管理システムに適用した場合の一実施形態例の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した各構成要素の具体的な配置等を示す斜視図である。
【図3】(a)、(b)は収容箱に識別子が設けられている状態を説明するための図であり、(a)は収容はこの斜視図、(b)は収容箱の側断面図である。
【図4】計数機による処理動作を説明するためのフローチャート図である。
【符号の説明】
1…遊技機、2…収容箱、3…計数機、5…収容箱用置場、6…遊技機側リード部、7…識別子、8…出量情報記憶部、10…計数部、11…計数機側リード部、13…出量情報呼出部、14…比較部
Claims (1)
- 遊技媒体を用いて遊技を行う遊技機と、遊技することによって遊技機から出る遊技媒体を収容する収容箱と、収容箱に収容された遊技媒体の計数を行う計数機とを備えた遊技場にて、遊技媒体の管理を行う管理システムであって、
前記収容箱のそれぞれに取り付けられて、その取り付けられた収容箱の識別を可能にする識別子と、
各遊技機毎の、専用の収容箱用置場あるいはその近傍に設けられて収容箱用置場に置かれた収容箱の識別子を読み込む遊技機側リード部と、
各遊技機毎で、前記遊技機側リード部で読み込まれた収容箱の識別子とこの収容箱に出した遊技媒体の出量情報とを記憶する出量情報記憶部と、
計数機に設けられて、前記収容箱に収容された遊技媒体の計数が行われる際に該収容箱の識別子を読み込む計数機側リード部と、
前記計数機側リード部が識別子を読み込むと全ての遊技機の出量情報記憶部に対し該識別子の照合を行って同じ識別子を持つ収容箱の出量情報を呼び出す出量情報呼出部と、
計数機での遊技媒体の計数結果と出量情報呼出部で呼び出された出量情報とを比較する比較部と、
を備えてなることを特徴とする遊技場における遊技媒体の管理システム。
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1997
- 1997-10-24 JP JP29191197A patent/JP4136038B2/ja not_active Expired - Fee Related
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