JPH08194029A - 電波伝搬解析方法及び装置 - Google Patents

電波伝搬解析方法及び装置

Info

Publication number
JPH08194029A
JPH08194029A JP505395A JP505395A JPH08194029A JP H08194029 A JPH08194029 A JP H08194029A JP 505395 A JP505395 A JP 505395A JP 505395 A JP505395 A JP 505395A JP H08194029 A JPH08194029 A JP H08194029A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radio wave
obstacle
propagation
information
loss
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP505395A
Other languages
English (en)
Inventor
Sadayoshi Hashimoto
定芳 橋本
Noriyuki Sugiura
紀之 杉浦
Satoru Akeyama
哲 明山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
N T T ADVANCE TECHNOL KK
Hitachi Ltd
NTT Advanced Technology Corp
Original Assignee
N T T ADVANCE TECHNOL KK
Hitachi Ltd
NTT Advanced Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by N T T ADVANCE TECHNOL KK, Hitachi Ltd, NTT Advanced Technology Corp filed Critical N T T ADVANCE TECHNOL KK
Priority to JP505395A priority Critical patent/JPH08194029A/ja
Publication of JPH08194029A publication Critical patent/JPH08194029A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Circuits Of Receivers In General (AREA)
  • Radio Transmission System (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 建物、壁、什器等の存在、それらの数の多少
にかかわらず、電界強度分布の計算、表示を短時間で実
行することが可能な電波伝搬解析方法。 【構成】 解析すべき範囲内にある建物の壁、什器等の
レイアウト情報と、このレイアウトを構成する壁、什器
等の材質及び反射係数等の電波の損失の情報と、送信局
の位置情報とを入力し、これらを予め記憶装置に記憶さ
せる(ステップ601)。電波の伝搬経路を純幾何光学
的手法によりトレースする処理を実行し、前記伝搬経路
上のトレース点位置の情報に基づいて前記記憶装置を読
み出し、その結果により電波の伝搬経路を遮る壁、什器
等の障害物の存在を認識したとき、その障害物の電波に
対する透過損失、反射損失等の障害物特有のデータを読
み出し、送信点からの伝搬距離損失にこれらの損失を加
えた結果をトレース結果として記憶装置に書き込む(ス
テップ602〜609)。この処理をトレース点の位置
を更新しながら続ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、送信局から送信された
電波の電界強度分布を短時間で出力表示することを可能
にする電波伝搬解析方法及びその方法を実施する装置に
係り、特に、送信局と受信局とを有する無線通信システ
ム等の設計において、送信局の配置設計を机上で容易に
効率的に行うために使用して好適な電波伝搬解析方法及
び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術による電波伝搬解析方法は、一
般に、送信局から送信された電波の電界強度分布を求め
るための手段として、統計的手法、あるいは、レイトレ
ース法と呼ばれる純幾何光学的手法を用いるものであ
る。
【0003】統計的手法は、種々の異なる条件で電界強
度の実測を行うことにより、電波伝搬特性の傾向を求
め、その結果により電界強度分布を推定するというもの
である。しかし、この手法は、電界強度分布を求める場
合に、その推定精度を向上するためには、極めて多数の
実測データを必要とするものである。
【0004】また、レイトレースによる手法は、無線通
信システムの設計において建物内の電波伝搬特性を明ら
かにするために使用されるもので、例えば、電子通信学
会(1976年)発行、(アンテナ・伝搬)A・P 79
−62「屋内伝搬特性の幾何光学的解析」に、建物内の
電波伝搬現象を解析する電界強度分布解析装置として報
告されたものが知られている。この従来技術によるレイ
トレースは、壁面イメージ法と呼ばれており、障害物の
存在にかかわらず、電波の伝搬経路を決定しながらレイ
を追跡して受信局の電界強度をスポット的に正確な値で
求めることができるものである。
【0005】しかし、この従来技術によるレイトレース
による手法は、送受信局間の電波伝搬経路が幾通りも存
在し、障害物に対して複数回の反射が行われるような伝
搬経路を考えた場合、障害物に衝突する度に送信局の影
像点を求め、反射後の伝搬経路を決定しなければならな
いため、反射後の伝搬経路が存在しない場合の処理判断
が困難になり、また、障害物が多くなると影像点が増加
してメモリ容量が増大し、計算処理時間も膨大になって
しまうというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、移動しながら
自由に発着信、通信が可能でかつ経済的な無線通信シス
テムを構築しようとする場合、必要最小限の基地局数で
電波の不感地帯を発生させないように、無線ゾーンを配
置設計する必要があり、そのために電波伝搬解析が行わ
れる。この電波伝搬解析装置は、電界強度分布の精度が
ある程度確保されること、及び、処理時間を削減するこ
とが主要な課題となっている。
【0007】このような課題を解決するために前述した
従来技術によるレイトレースによる手法があるが、この
従来技術は、電波の伝搬路に電波を遮るような建物、
壁、什器等の障害物が存在する場合、電波が、その障害
物に対して反射、透過、散乱等の複雑な伝搬をし、その
伝搬経路が極めて複雑になるため、電波伝播の解析処理
を行うために膨大なメモリ容量を必要とする上、シミュ
レーション時間が大きくなってしまい、実用的でないと
いう問題点を有している。
【0008】本発明の目的は、前述した従来技術の問題
点を解決し、建物、壁、什器等の存在、それらの数の多
少にかかわらず、電界強度分布の計算、表示を短時間で
実行することが可能な電波伝搬解析方法及び装置を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば前記目的
は、解析すべき範囲内にある建物の壁、什器等のレイア
ウト情報と、このレイアウトを構成する壁、什器の材質
及び反射係数等の電波の減衰量の情報と、送信局の位置
情報とを入力して、これらを予め記憶装置に記憶させて
おき、電波の伝搬経路を純幾何光学的手法によりトレー
スする処理を実行し、前記伝搬経路上のトレース点位置
の情報に基づいて前記記憶装置を読み出し、その結果に
より電波の伝搬経路を遮る壁、什器等の障害物の存在を
認識したとき、その障害物の電波に対する透過損失、反
射損失等の障害物特有のデータを読み出し、送信点から
の伝搬距離損失にこれらの損失を加えた結果をトレース
結果として記憶装置に書き込む処理を、トレース点の位
置を更新しながら続けることにより達成される。
【0010】そして、前述した本発明の方法を実行する
装置は、障害物、構造情報を入力するためのデータ入力
手段と、所定の解析を行うための解析処理装置と、デー
タを記憶するための記憶装置と、解析結果を出力するた
めのデータ出力手段とを備え、無線通信システムの電波
伝搬解析を行う場合、前記各構成要素が、次のような機
能を備えるように構成される。
【0011】データ入力手段は、無線通信システムの送
信局を配置設計する環境のレイアウト、建物、壁、什器
等の情報と送信局の位置とを入力することができるもの
である。
【0012】記憶装置は、電波が伝搬する空間(二次元
または三次元)を、波長の数分の一以上の高分解能で点
(ドット)の集合に離散化し、それぞれの点にN種の異
なる状態の中の1つを割り付け、アドレスにより任意の
1つの点が指定されたとき、その点の状態(N種の内の
一つ)を書き込み、また、読み出すことができるもので
ある。
【0013】解析処理装置は、壁、什器等の障害物の存
在を記憶装置のアドレスによりデータを読み出して識別
し、あるいは、障害物の透過損失、反射損失等の電波の
減衰量をそのアドレスを用いて読み出し、随時記憶装置
との間のアクセスにより電波伝搬解析処理を高速に行う
ことができるものである。
【0014】データ出力手段は、解析処理装置により解
析された結果である電界強度分布情報を記憶装置から読
み出して、データ入力手段で入力した建物、壁、什器等
の情報に対応させて、視覚的に画像で表示することがで
きるものである。
【0015】また、解析処理装置と記憶装置とは、障害
物に対する電波の反射伝搬経路及び透過伝搬経路のレイ
トレースを行う場合、透過波として処理する場合と、反
射波として取り扱う場合との処理を、透過点、反射点か
ら開始することができ、解析装置の精度を高めつつ処理
を高速に行うことができる。
【0016】
【作用】本発明は、送信局から送信された電波の反射、
透過の状態を的確に判断して、その点からの解析処理を
続けることができるので、複雑な電波の伝送経路をたど
って、電界強度分布を高速に高い精度で求めることがで
きる。このため、無線通信システムにおける送信局の配
置設計を、その結果を用いて机上で容易に効率的に行う
ことができる。
【0017】また、本発明の電波伝搬解析装置は、反射
波と透過波とに対する処理を、反射点、透過点から行う
ことができるので、計算及び実行にかかる時間と解析処
理に必要なメモリ容量との削減が可能となる。
【0018】
【実施例】以下、本発明による電波伝搬解析装置の一実
施例を図面により詳細に説明する。
【0019】図1は本発明の一実施例による方法を実行
する装置のハードウェア構成を示すブロック図、図2は
本発明の一実施例による画像処理的な伝搬路トレース方
法を説明する図、図3は伝搬路トレース方法による障害
物認識方法を説明する図、図4は障害物に対する反射波
の反射角度決定方法を説明する図、図5は障害物の情報
を読み出す方法を説明する図、図6は電波伝搬解析の処
理動作を説明するフローチャート、図7は透過波に対す
る伝搬路のトレースを説明する図、図8は画像データの
みで障害物に対する反射波の反射角度を決定する方法を
説明する図である。図1において、101は入力装置、
102は簡易入力端末、103は通常入力端末、104
は中央処理装置、105は記憶装置である。
【0020】図1に示す本発明の実施例のハードウェア
は、一般的なパソコン等であってよい。そして、図1に
おいて、入力装置101は、オペレータによって操作さ
れ、レイアウト、壁等の材質、電波の減衰量などの情
報、各種命令を入力するため使用されるもので、イメー
ジスキャナ、マウス等の簡易入力端末102とキーボー
ド等の通常入力端末103とにより構成される。中央処
理装置104は、入力端末102、103から入力され
た情報を処理し、記憶装置105に記憶しながら制御を
行う装置であり、電波伝搬の解析処理を実行する。出力
端末106は、ディスプレイにレイアウト情報、レイト
レースの状況、解析結果等を画像として出力表示するた
めの装置である。
【0021】次に、本発明による電波伝搬解析を図1に
示すようなハードウェアを用いて画像処理的に実現する
方法を説明する。
【0022】入力装置101から入力される建物の壁、
什器等のレイアウト情報は、図2に示すように、出力端
末106のディスプレイ上に直線で表示される。例え
ば、四方を囲まれた建物の場合、4本の直線202〜直
線205により表示される。これらの直線は、画面上の
画素(以下、ピクセルという)201に色(例えば、白
色、赤色、青色、・・・)を付けて表される。そして、
このピクセルに付けられた色には、その色毎に、その
壁、什器による電波の減衰量(透過損失と反射損失)が
予め決められ対応付けがなされ、入力されたレイアウト
情報と共に、記憶装置105に格納される。
【0023】さらに、壁、什器等を表す直線の情報、例
えば、直線206の情報として、出力端末106のディ
スプレイ上に設定されているXY座標平面のX座標との
なす角度207を計算しておく。この角度は、中央処理
装置104と記憶装置105とにより障害物のそれぞれ
について計算されている。
【0024】図2に示すピクセルの1つ1つは、記憶装
置105において、それぞれ固有のアドレスにより定義
されている。例えば、直線202を構成する全てのピク
セルには、「白色」という情報と透過損失a[dB]、
反射損失b[dB]という情報とが割り付けられる。そ
して、中央処理装置104は、任意のピクセルのアドレ
スを指定した場合、その位置に壁、什器等があれば、特
定の色情報、例えば「白」を得ることができ、さらに、
このピクセルの色情報に基づいて、透過損失a[d
B]、反射損失b[dB]という情報を読み出すことが
できる。
【0025】また、建物の壁、什器等のレイアウトの壁
面形状が曲線図形の場合、イメージスキャナ等の簡易入
力端末102を用いることにより、画像データをそのま
ま出力端末106のディスプレイ上に表示させることが
でき、前述したような壁、什器等を表す直線の情報は必
要としない。
【0026】次に、伝搬路のトレースにより、障害物を
認識する方法を図3を参照して説明する。
【0027】図2に説明したように、建物の壁、什器等
の配置に対して、送信局301を設定し、その位置から
トレースを行いたい方向にレイトレースを開始する。そ
して、送信局301から一定距離毎にレイを示すピクセ
ルを前進させる。送信局301から移動した点までの距
離は、随時中央処理装置104で計算され、記憶装置1
05に記憶される。そして、レイが移動した点のピクセ
ルのアドレスにより記憶装置105をアクセスし、その
結果、アクセスしたアドレスに色の存在が記憶されてい
るか否かを判断することにより、レイが障害物と衝突し
たか否か認識することができる。
【0028】アクセスした記憶装置105のアドレスに
色が記憶されていない場合、中央処理装置104は、送
信局からその点までの伝搬距離損失を計算し、そのピク
セルに伝搬路の軌跡を示す色(この場合、障害物として
使用されていない色)を指定し、出力端末106のディ
スプレイ上にそれを表示する処理を順次行うことによ
り、伝搬路トレース行う。
【0029】前述のトレースで、アクセスした記憶装置
105のアドレスに色が記憶されていた場合、その点に
壁、什器等の障害物があると認識することができるの
で、中央処理装置104は、障害物に対する反射波の反
射角度を決定する。この方法を図4及び図8を参照して
説明する。
【0030】図4において、いま、障害物402のピク
セル401の位置で、障害物が認識されレイが衝突した
とする。中央処理装置104は、まず、反射波の反射角
度を計算する前に、壁、什器等の障害物402自身のな
す角度を認識するために、衝突点401のアドレスを指
定し、記憶装置105からその直線の持つなす角度θ2
を読み出す。この角度は、予め出力端末106のディス
プレイ上のX軸とのなす角度として計算されて記憶され
ている。
【0031】また、図8において、障害物802のピク
セル801の位置で、障害物が認識されレイが衝突した
とする。中央処理装置104は、衝突した障害物の持つ
なす角度がないことを判断した場合、壁面形状が曲線で
あると認識し、衝突点801を中心として、微小角度毎
に点対称(180゜方向)で微小距離離れた点804、
805により壁面の存在を判定する。この場合、点80
4、805のなす角度θ2を計算する。
【0032】中央処理装置104は、次に、出力端末1
06のディスプレイ上のXY座標平面に対して、レイの
入射角度θ1、障害物のなす角度をθ2とにより、反射
角度θ3を、式(1)により、 θ3=2×θ2−θ1 ……(1) として求める。
【0033】そして、中央処理装置104は、レイトレ
ース中に障害物402を認識した場合、その衝突点40
1のピクセルの色の種類(番号1、2、・・・で区別す
る)を判断する。中央処理装置104は、その色に基づ
いて、記憶装置105に再度アクセスし、記憶されてい
るその障害物の減衰量(透過損失または反射損失)がい
くつであるかを読み出す。この処理により、読み出され
た障害物402の電波の反射損失は、それまでに求めら
れていた伝搬距離損失に加えられる。なお、障害物40
2に関するほかの情報(例えば、位置、材質、厚さ等)
についても、このピクセル401の色に基づいて、記憶
装置105から図5に示すように読み出すことが可能で
ある。
【0034】次に、前述したレイトレースの方法を用い
て中央処理装置104により実行される電波伝搬解析の
処理動作を図6に示すフローを参照して説明する。
【0035】(1)まず、初期設定処理として、入力装
置101から入力される建物内のレイアウト構造に対し
て、中央処理装置104は、その入力値に基づいて、出
力端末106のディスプレイ上の画面にそのレイアウト
に対応する色情報を持った直線を表示させると共に、レ
イアウト内を仮想的な格子状の区切り(以下、メッシュ
という)に区分けする。このメッシュを、受信アンテナ
の位置とし、そのメッシュ内は一様な電界強度であると
考え、これらの入力情報とメッシュとを記憶装置105
に記憶させる。なお、記憶装置105内には、レイアウ
ト構造物の電波に対する前述した各種情報と対応する色
情報とが予め格納されている(ステップ601)。
【0036】(2)送信局から全周にわたって処理が終
了したか否かを判定し、処理が終了していない場合、次
の方向に対する電波伝搬の解析処理のためステップ60
3の処理に移り、処理が終了している場合、電波伝搬解
析の処理を終了する(ステップ602)。
【0037】なお、電波伝搬解析の方向は、その送信角
度の分解能が、ステップ601で行われたレイアウト内
に障害物が存在しない状況を考え、送信局から送信され
たレイが一番遠方のメッシュ内に必ず入るように設定さ
れる。
【0038】(3)ステップ602で処理が終了してい
ない場合、次の方向に対してレイを一定距離前進させ、
そのレイアウト点の位置情報に基づいて記憶装置105
をアクセスして障害物が存在するか否かを、図2、図3
により説明した方法でチェックする(ステップ603、
604)。
【0039】(4)ステップ604で障害物の存在が認
識された場合、記憶装置105からその色情報に基づい
て透過損失を読み出し、衝突点の位置及び入射角度を記
憶すると共に、反射損失を読み出す(ステップ605〜
607)。
【0040】(5)送信点からの伝搬距離損失を計算
し、障害物があった場合、ステップ605、607で読
み出した障害物の損失を計算した伝搬距離損失に加える
処理を行う。このとき、レイトレース中に障害物が認識
された場合でも、その点が他の障害物との交点の場合、
反射波を考えない(ステップ608)。
【0041】(6)ステップ608で求められたその点
のピクセルの対応する記憶装置105のアドレスに伝搬
損失を格納し、レイトレースを終了するか否かを判定
し、終了でなければステップ603からの処理を繰返し
実行する。そして、障害物が検出された後のステップ6
03の処理では、図4で説明した反射波の方向にトレー
ス位置を定める(ステップ609、610)。
【0042】(7)ステップ610でレイトレースの終
了が判定された場合、透過波によるレイトレースを行う
か否かを判定し、行わない場合、ステップ602からの
処理を繰返し実行する(ステップ611)。
【0043】(8)ステップ611で透過波でトレース
を行うと判定された場合、透過波の出発点とその角度と
を設定して、ステップ603からの処理を再度実行する
(ステップ612)。
【0044】前述の処理によるレイトレース中に、電波
伝搬経路となる各ピクセルの送信局からの伝搬距離損失
値を得ることができ、中央処理装置104は、これらか
ら電界強度分布を計算して求めることができる。そし
て、中央処理装置104は、そのピクセルの位置に基づ
いて記憶装置105をアクセスし、対応するメッシュを
読み出し、前述で求められた計算値をそのメッシュの値
として記憶装置105に記憶する。
【0045】前述したステップ612の処理は、障害物
に対する電波の透過波に対する電界強度を計算させて、
実際の環境下で行った場合の実測結果との差を縮め、求
められた電界強度の計算結果の精度の向上を図るための
処理を行わせるためのものであり、次に、この処理につ
いて図7を参照して説明する。
【0046】いま、前述したステップ601〜ステップ
609による伝搬路トレースが実行され、図7におい
て、送信局701からある送信角度でレイを送信し、レ
イトレース中に障害物702を判断した場合、そのレイ
と障害物702との衝突点703の座標及び送信局70
1から衝突点703までの伝搬距離損失が記憶装置10
5に仮想的に記憶される。その後、前述のステップで
は、その衝突点703に対して、レイの方向を反射波7
04の方向に角度変更を行い、障害物702の反射損失
を付加して反射波704に対するトレースを継続する。
【0047】この反射波に対するトレースを終了した
後、透過波705に対するトレースを実行する場合、記
憶装置105に仮想的に記憶しておいた衝突点703の
座標及び伝搬距離損失を読み出し、障害物702の透過
損失を付加して、この衝突点703からの透過波705
に対するトレースをステップ602以降の処理を再実行
させることにより行わせる。
【0048】前述した本発明の一実施例によれば、反射
波に対するトレースを送信局の影像を求めることなく、
反射点から続けて行うことができ、また、前述のステッ
プ612による処理により、障害物702に対する透過
波のトレース時に、送信局701から障害物702まで
のレイトレースの処理を省略することができるので、処
理の合理化とシミュレーション時間の短縮化を実現すこ
とができる。
【0049】また、本発明の一実施例によれば、障害物
に対する電波の透過波の電界強度の計算を、伝搬路トレ
ース方法を用いて、透過波の生成点を出発点として行う
ことができるので、計算結果と実際の環境下で行った場
合の実測結果との差を小さくして計算結果の精度の向上
を図ることができる。
【0050】また、前述した本発明の一実施例によれ
ば、パソコンレベルの計算機を使用して短時間に電界強
度分布を求めることが可能となるため、無線通信システ
ムの送信局配置設計において、送信局の配置設計作業の
生産性の効率の向上を図ることができる。
【0051】また、前述した本発明の一実施例によれ
ば、イメージスキャナ等の簡易入力端末102を用いる
ことにより、複雑なレイアウト環境下について画像デー
タのみで処理を行うことができる。
【0052】前述した本発明の一実施例は、複雑な電波
の電界強度分布を解析することができるため、電波伝搬
に関する他の技術開発に対しても活用することができ
る。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、パ
ソコンレベルの計算機を使用して短時間に電界強度分布
を求めることが可能なため、無線通信システムの送信局
配置設計において、送信局の配置設計作業の生産性の効
率の向上を図ることができる。また、本発明によれば、
複雑なレイアウト環境下について加増データのみで処理
を行うことができ、複雑な電波の電界強度分布を解析す
ることができるため、電波伝搬に関する他の技術開発に
対しても、本発明を活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による方法を実行する装置の
ハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例による画像処理的な伝搬路ト
レース方法を説明する図である。
【図3】伝搬路トレース方法による障害物認識方法を説
明する図である。
【図4】障害物に対する反射波の反射角度決定方法を説
明する図である。
【図5】障害物の情報を読み出す方法を説明する図であ
る。
【図6】電波伝搬解析の処理動作を説明するフローチャ
ートである。
【図7】透過波に対する伝搬路のトレースを説明する図
である。
【図8】画像データのみで障害物に対する反射波の反射
角度を決定する方法を説明する図である。
【符号の説明】
101 入力装置 102 簡易入力端末 103 通常入力端末 104 中央処理装置 105 記憶装置
フロントページの続き (72)発明者 杉浦 紀之 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株 式会社日立製作所情報通信事業部内 (72)発明者 明山 哲 東京都武蔵野市御殿山一丁目1番3号 エ ヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株 式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信局から送信された電波の伝搬現象を
    解析する電波伝搬解析方法において、解析すべき範囲内
    にある建物の壁、什器等のレイアウト情報と、このレイ
    アウトを構成する壁、什器の材質及び反射係数等の電波
    の損失の情報と、送信局の位置情報とを入力して、これ
    らを予め記憶装置に記憶させておき、電波の伝搬経路を
    純幾何光学的手法によりトレースする処理を実行し、前
    記伝搬経路上のトレース点位置の情報に基づいて前記記
    憶装置を読み出し、その結果により電波の伝搬経路を遮
    る壁、什器等の障害物の存在を認識したとき、その障害
    物の電波に対する透過損失、反射損失等の障害物特有の
    データを読み出し、送信点からの伝搬距離損失にこれら
    の損失を加えた結果をトレース結果として記憶装置に書
    き込む処理を、トレース点の位置を更新しながら続ける
    ことを特徴とする電波伝搬解析方法。
  2. 【請求項2】 前記障害物の存在が認識されたとき、障
    害物に衝突する前の電波の入射波に対して、衝突後の反
    射波の角度及び反射波の伝搬経路を決定して、その位置
    からトレースの処理を続けることを特徴とする請求項1
    記載の電波伝搬解析方法。
  3. 【請求項3】 前記障害物の存在が認識され、かつ、そ
    の位置から透過波が発生することが認識された場合、反
    射波に対する処理の終了後、前記位置から透過波に対す
    るトレースの処理を続けることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の電波伝搬解析方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載の電波伝搬解
    析方法を実行する電波解析装置において、前記レイアウ
    ト情報をディスプレイに表示し、電波の減衰量の情報を
    レイアウト表示に色情報により表示することを特徴とす
    る電波伝搬解析装置。
JP505395A 1995-01-17 1995-01-17 電波伝搬解析方法及び装置 Pending JPH08194029A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP505395A JPH08194029A (ja) 1995-01-17 1995-01-17 電波伝搬解析方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP505395A JPH08194029A (ja) 1995-01-17 1995-01-17 電波伝搬解析方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08194029A true JPH08194029A (ja) 1996-07-30

Family

ID=11600665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP505395A Pending JPH08194029A (ja) 1995-01-17 1995-01-17 電波伝搬解析方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08194029A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004513537A (ja) * 2000-08-04 2004-04-30 ワイアレス バレー コミュニケーションズ インコーポレイテッド 通信ネットワークシステム性能を効率的に視覚化および比較するシステムおよび方法
WO2009075282A1 (ja) * 2007-12-10 2009-06-18 Nec Corporation 電波伝搬解析結果表示システム
JP2013518250A (ja) * 2010-01-22 2013-05-20 ザ・ボーイング・カンパニー 無線周波数エネルギー蓄積分析
JP2019012875A (ja) * 2017-06-29 2019-01-24 富士通株式会社 無線機器の設置位置決定装置、無線機器の設置位置決定方法及び無線機器の設置位置決定プログラム
JP2021097362A (ja) * 2019-12-18 2021-06-24 株式会社Kddi総合研究所 通信品質の推定装置及びプログラム

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004513537A (ja) * 2000-08-04 2004-04-30 ワイアレス バレー コミュニケーションズ インコーポレイテッド 通信ネットワークシステム性能を効率的に視覚化および比較するシステムおよび方法
JP4690634B2 (ja) * 2000-08-04 2011-06-01 ワイアレス バレー コミュニケーションズ インコーポレイテッド 通信ネットワークシステム性能を効率的に視覚化および比較するシステムおよび方法
WO2009075282A1 (ja) * 2007-12-10 2009-06-18 Nec Corporation 電波伝搬解析結果表示システム
JPWO2009075282A1 (ja) * 2007-12-10 2011-04-28 日本電気株式会社 電波伝搬解析結果表示システム
US8355680B2 (en) 2007-12-10 2013-01-15 Nec Corporation Radio wave propagation analysis result display system
JP5392094B2 (ja) * 2007-12-10 2014-01-22 日本電気株式会社 電波伝搬解析結果表示システム
JP2013518250A (ja) * 2010-01-22 2013-05-20 ザ・ボーイング・カンパニー 無線周波数エネルギー蓄積分析
JP2019012875A (ja) * 2017-06-29 2019-01-24 富士通株式会社 無線機器の設置位置決定装置、無線機器の設置位置決定方法及び無線機器の設置位置決定プログラム
JP2021097362A (ja) * 2019-12-18 2021-06-24 株式会社Kddi総合研究所 通信品質の推定装置及びプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3256085B2 (ja) 電波受信強度シミュレーション方法
US7634265B2 (en) Radio wave propagation characteristic estimation system, and its method and program
US6487417B1 (en) Method and system for characterizing propagation of radiofrequency signal
US5623429A (en) Techniques for expeditiously predicting electromagnetic wave propagation
CN109740265B (zh) 基于MoM-UTD的城市室外电磁环境态势预测方法
CN107563011B (zh) 一种无人机数据链可靠性的仿真系统设计方法
JP4530898B2 (ja) 電波伝搬の推定プログラム、電波伝搬の推定方法、この方法を実行する装置
CN111355544B (zh) 一种城市环境电波路径预测方法和装置
US9672807B2 (en) Positioning method and apparatus in three-dimensional space of reverberation
JPH08194029A (ja) 電波伝搬解析方法及び装置
CN114301558B (zh) 信道建模方法、装置、电子设备及存储介质
US6446031B1 (en) Cone mapping physical optics for design of indoor communication system
CN115643585B (zh) 一种移动网络信号覆盖盲区计算方法、装置、设备及介质
JP2001099880A (ja) 電磁界解析方法及び解析プログラムを記録した記録媒体
CN113470169B (zh) 游戏场景生成方法、装置、计算机设备及可读存储介质
US20210329478A1 (en) Radio wave strength estimation device, position estimation system, and radio wave strength estimation method
JP3482055B2 (ja) 高精度音線追跡装置および高精度音線追跡方法
JP3117626B2 (ja) 電界強度計算装置および電界強度推定方法
JP4974612B2 (ja) 光環境解析用プログラム及び光環境解析装置
Catrein et al. Accelerating radio wave propagation predictions by implementation on graphics hardware
JP3258148B2 (ja) 音響シミュレーション装置
WO2023145515A1 (ja) 情報処理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム
CN114898066B (zh) 一种非凸室内空间识别重建方法及系统
US20230036982A1 (en) Three-dimensional visualization of wi-fi signal propagation based on building plan with implicit geometry
KR100831553B1 (ko) 쿼드 트리를 이용한 3차원 광선 추적 방법 및 해쉬테이블을 이용한 전파 특성 예측 방법