JPH0819395A - 抗菌性ポリペプチドをコードするdna断片及び抗菌性ポリペプチドの製造法 - Google Patents

抗菌性ポリペプチドをコードするdna断片及び抗菌性ポリペプチドの製造法

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JPH0819395A
JPH0819395A JP6157041A JP15704194A JPH0819395A JP H0819395 A JPH0819395 A JP H0819395A JP 6157041 A JP6157041 A JP 6157041A JP 15704194 A JP15704194 A JP 15704194A JP H0819395 A JPH0819395 A JP H0819395A
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antibacterial polypeptide
dna fragment
antibacterial
polypeptide
seq
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Application number
JP6157041A
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English (en)
Inventor
Koki Matsuyama
公喜 松山
Masayuki Ikeda
正幸 池田
Hajime Yokota
肇 横田
Akiko Tanaka
昭子 田仲
Reiko Seki
玲子 関
Zenta Takatsu
善太 高津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Morinaga Milk Industry Co Ltd
Original Assignee
Morinaga Milk Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ロイヤルゼリーに含有されている抗菌性ポリ
ペプチドをコードするする新規な塩基配列を有する組換
えプラスミドでエシェリキア属に属する微生物を形質転
換し、この形質転換株を培養し、培地または菌体から抗
菌性ポリペプチドを採取する。 【効果】 ロイヤルゼリーに含有されている抗菌性ポリ
ペプチドを産生するエシェリキア属に属する微生物を作
出することができ、抗菌活性を有するポリペプチドを大
量、かつ安価に製造し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌性ポリペプチドを
コードするDNA断片及びこれを用いた抗菌性ポリペプ
チドの製造法に関し、詳しくは、ロイヤルゼリーに含有
されている抗菌性ポリペプチドをコードする新規なDN
A断片、このDNA断片を有する組換えプラスミドによ
り形質転換されたエシェリキア(Escherichia) 属に属す
る微生物及び該微生物を用いた前記抗菌性ポリペプチド
の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明者らが発見したロイヤルゼリー中
に含まれる分子量約5500ダルトンの抗菌性ポリペプ
チド(特開平2−268198号公報)は、51個のア
ミノ酸残基からなり3か所のジスルフィド結合を有し、
グラム陽性菌、特に乳酸菌、ビフィズス菌、ブドウ球菌
等に対して強い増殖阻害作用を示す。ロイヤルゼリーは
蜜蜂の咽頭腺から分泌される黄色を帯びた乳白色のゲル
状の物質であり、ロイヤルゼリーを摂取した幼虫のみが
女王蜂として生殖に関与するため、その効果に滋養強壮
作用を期待して食品等に利用されている。ロイヤルゼリ
ーから抽出される天然の抗菌性ポリペプチドは、安全性
が高く、食品の防腐剤としてはもとより、医薬品の抗菌
剤としての利用が大いに期待されている物質である。
【0003】しかしながら、従来報告されている上記抗
菌性ポリペプチド(以下、単に「抗菌性ポリペプチド」
と記す)の製造方法は、微量にしか存在せず、かつ高価
なロイヤルゼリーから抽出する[ジャーナル・オブ・バ
イオロジカル・ケミストリー(Journal of Biological C
hemistry) ,第265巻,第11333〜11337ペ
ージ,1990年]というものであり、抗菌性ポリペプ
チドを、大量に、しかも安価に供給できるものではなか
った。したがって、この方法によっては、抗菌性ポリペ
プチドを食品、医薬品等へ応用することは実用上不可能
であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、抗菌性ポリペプチドを
大量、かつ安価に供給するために、抗菌性ポリペプチド
をコードする新規なDNA断片を提供すること、抗菌性
ポリペプチドを産生するエシェリキア属に属する微生物
を提供すること、及び抗菌性ポリペプチドの工業的規模
の製造方法を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意研究を行った結果、抗菌性ポリペ
プチドを産生し得るエシェリキア属に属する微生物を遺
伝子工学的な手法により創出し、抗菌性ポリペプチドを
大量、かつ安価に生産する方法を見い出し、本発明を完
成した。
【0006】前記課題を解決する本願の第1の発明は、
配列表の配列番号1に記載したアミノ酸配列を有する抗
菌性ポリペプチドをコードする新規なDNA断片であ
り、そのヌクレオチド配列が、配列表の配列番号2に記
載の配列を有することを望ましい態様としている。
【0007】前記課題を解決する本願の第2の発明は、
前記DNA断片を有する組換えプラスミドにより形質転
換されたエシェリキア属に属する微生物であり、組換え
プラスミドが、pEKO31、pEKO32又はpEK
O34であること及びエシェリキア属に属する微生物
が、MO9401、MO9402、MO9403又はM
O9404であることを望ましい態様としている。
【0008】前記課題を解決する本願の第3の発明は、
前記DNA断片を有する組換えプラスミドにより形質転
換されたエシェリキア属に属する微生物を好適な培地で
培養し、この培地又は微生物菌体から抗菌性ポリペプチ
ドを採取することを特徴とする抗菌性ポリペプチドの製
造法であり、組換えプラスミドが、pEKO31、pE
KO32又はpEKO34であること、及びエシェリキ
ア属に属する微生物が、MO9401、MO9402、
MO9403又はMO9404であることを望ましい態
様としている。
【0009】尚、本明細書において、抗菌性ポリペプチ
ドをコードするDNA断片、この5’末端に開始コドン
及び両端に制限酵素認識配列が連結されたもの、さらに
はこの上流に配置されたプロモーターを含めて、単に
「抗菌性ポリペプチド遺伝子」ということがある。
【0010】次に本発明について詳述する。
【0011】<1>本発明のDNA断片及び微生物 エシェリキア属に属する微生物に抗菌性ポリペプチド産
生能を付与するために、本発明においては、抗菌性ポリ
ペプチドをコードするDNA断片を化学合成し、これを
エシェリキア属に属する微生物に導入した。
【0012】公知である抗菌性ポリペプチドのアミノ酸
配列(配列表配列番号1)から推定される抗菌性ポリペ
プチドをコードするヌクレオチド配列は、理論的には1
24通り存在する。本発明者らは、次の点を考慮して、
抗菌性ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列にお
けるコドン使用等を検討し、抗菌性ポリペプチド遺伝子
を化学的に合成した。
【0013】1)抗菌性ポリペプチド遺伝子をエシェリ
キア属に属する微生物に導入した際に、 効率の良い
発現を計るため、大腸菌のtRNA存在量の高いコドン
(最適コ ドン)を選択したこと。 2)転写の終結を確実にするため終止コドンを2個とし
たこと。 3)抗菌性ポリペプチド遺伝子の転写が起こる際に、転
写阻害を惹起する可能性のあるステム−ループ構造を転
写産物が形成しない配列としたこと。 4)エシェリキア属に属する微生物の翻訳開始コドンで
あるメチオニンのコドン(ATG)を抗菌性ポリペプチ
ド遺伝子の先頭に付加したこと 5)抗菌性ポリペプチド遺伝子とペクターとの組換えプ
ラスミドを作製する際の、 ロイヤリシン遺伝子のベ
クターへの挿入部位として、5’側にEcoRI(GA
ATTC)及びNcoI(CCATGG)、3’側にB
amHI(G GATCC)認識配列を付加したこ
と。
【0014】上記1)〜5)を考慮し、配列番号1に示
すアミノ酸配列に基づいて、DNA合成機(アプライド
バイオシステムズ社製。394)を用いて一本鎖DNA
を合成する。そのヌクレオチド配列は、配列表の配列番
号2に示すとおりである。次に、常法、例えば,アニー
リング及びライゲーション[モレキュラー・クローニン
グ(Molecular Cloning) 、第3巻、第2版、コールド・
スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス(Cold Sp
ring Harbor Laboratory Press) 、1989年]により
2本鎖DNAを調製する。尚、配列番号2に示したヌク
レオチド配列は、1例を示したものであり、上記思想を
利用し、これと異なるヌクレオチド配列を有する抗菌性
ポリペプチド遺伝子を取得することは当業者にとって容
易である。そのような抗菌性ポリペプチド遺伝子も、ま
た本発明のDNA配列に含まれる。また、抗菌性ポリペ
プチド遺伝子の両端に付加した制限酵素認識配列は、本
発明に必須なものではない。
【0015】本発明のエシェリキア属に属する微生物
は、上記の抗菌性ポリペプチド遺伝子が細胞内に導入さ
れて形質転換されることにより得られる。エシェリキア
属に属する微生物としては、大腸菌(エシェリキア・コ
リ (Escherichia coli))等が挙げられる。抗菌性ポリ
ペプチド遺伝子のエシェリキア属に属する微生物細胞内
への導入は、その細胞内で抗菌性ポリペプチド遺伝子が
安定、かつ発現可能な形で導入される限り、方法は問わ
ない。例えば、抗菌性ポリペプチド遺伝子を有する組換
えプラスミドにより形質転換する方法、相同組換えによ
って、又はファージベクターもしくはトランスポゾン等
を用いて抗菌性ポリペプチド遺伝子を染色体DNAに組
み込む方法等が挙げられる。
【0016】組換えプラスミドにより形質転換する場合
には、次の特徴を有するプラスミドが好ましい。
【0017】a)エシェリキア属に属する微生物で機能
できるプロモーター、リボソーム結合部位を含む配列、 b)エシェリキア属に属する微生物細胞内で自律複製す
るための複製オリジン、 c)選択マーカー遺伝子、 d)前記プロモーター、リボソーム結合部位を含む配列
に機能的に連結された配列番号1に記載したアミノ酸配
列の抗菌性ポリペプチドをコードするDNA。
【0018】上記a)、b)及びc)を有するプラスミ
ドとしては、市販されている公知のプラスミド[例え
ば、市販の大腸菌発現ベクターpKK223−3(ファ
ルマシア社製)、pET3d(ノバゲン社製)等を例示
することができる]等を利用することもでき、また、こ
れらから常法、例えば、制限酵素の切断及びライゲース
による連結[モレキュラー・クローニング(Molecular C
loning) 、第3巻、第2版、コールド・スプリング・ハ
ーバー・ラボラトリー・プレス(Cold Spring Harbor La
boratory Press) 、1989年 参照]により誘導され
た各種プラスミドを利用することもできる。抗菌性ポリ
ペプチドをコードする構造遺伝子d)としては、配列表
の配列番号1に記載されたアミノ酸配列をコードするD
NAであれば、あらゆる組合せの塩基配列のDNAを利
用することができるが、特に配列表の配列番号2に示し
た塩基配列が、上記1)〜5)を考慮している点で望ま
しい。
【0019】本発明による抗菌性ポリペプチドは、常
法、例えば、制限酵素の切断及びライゲースによる連結
[モレキュラー・クローニング(Molecular Cloning) 、
第3巻、第2版、コールド・スプリング・ハーバー・ラ
ボラトリー・プレス(Cold Spring Harbor Laboratory P
ress) 、1989年]により、少なくとも前記a)、
b)、c)及びd)を含み、これらが機能的に連結され
てなる組換えプラスミドを構築し、この組換えプラスミ
ドを用いて、通常、公知、かつ容易に入手し得るエシェ
リキア属に属する微生物[例えば、市販の大腸菌JM1
09株(宝酒造社製)、大腸菌BL21(DE3)(ノ
バゲン社製)等を例示することができる]を宿主とし、
この宿主を形質転換することにより形質転換体を得、プ
ラスミド上の抗菌性ポリペプチド遺伝子を発現させるこ
とにより製造される。
【0020】その一例を示せば次のとおりである。本発
明の抗菌性ポリペプチド発現ベクターの一例であるpE
KO32は、図1に示すとおりである。図1においてP
T7、antibacterial peptide、5S、rrnB、Am
p及びOriは、それぞれT7ファージプロモーター、
抗菌性ポリペプチド合成遺伝子、5SリボソームRNA
遺伝子の断片、5SリボソームRNA遺伝子の転写終了
シグナル、アンピシリン耐性遺伝子及び複製起点を示
す。
【0021】抗菌性ポリペプチド発現ベクターは、例え
ば図2の系統図に示すようにして調製することができ
る。即ち、該発現ベクターpEKO32は、pEKO3
0由来の抗菌性ポリペプチドをコードする合成DNA、
pET3d(ノバゲン社製)から由来するT7ファージ
プロモーター、pKK223−3(ファルマシア社製)
から由来する転写終了シグナル、pGEMEX−2(プ
ロメガ社製)から由来するアンピシリン耐性遺伝子及び
複製起点を常法、例えば、制限酵素の切断及びライゲー
スによる連結[モレキュラー・クローニング(Molecular
Cloning) 、第3巻、第2版、コールド・スプリング・
ハーバー・ラボラトリー・プレス(Cold Spring Harbor
Laboratory Press)、1989年]を行い、図1の制限
地図で示される機能的な構造となるように連結して組込
み、約2.7kbpのプラスミドとして調製することが
できる。
【0022】この発現ベクターを用いて、T7ポリメラ
ーゼを保持する宿主、例えば、大腸菌BL21(DE
3)株[ノバゲン社製]を、ハナハン(Hanahan) の形質
転換法[ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジ
ー(Journal of Molecular Biology)、第166巻、第5
57〜580ページ、1983年]等によって形質転換
することにより、抗菌性ポリペプチドを発現する大腸菌
を作出することができる。
【0023】尚、配列表の配列番号2に示したヌクレオ
チド配列及び本明細書の記載をもとに、抗菌性ポリペプ
チド遺伝子を合成し、抗菌性ポリペプチド発現型プラス
ミドを構築し、抗菌性ポリペプチドを発現する微生物を
作出することは、いわゆる当業者にとって容易である。
【0024】<2>本発明の抗菌性ポリペプチドの製造
法。 前記のようにして得られた本発明のエシェリキア属に属
する微生物を好適な培地で培養し、この培地又は微生物
菌体から抗菌性ポリペプチドを採取する。抗菌性ポリペ
プチドを直接発現させた場合は、抗菌性ポリペプチドは
顆粒体として菌体内に蓄積されるので、エシェリキア属
に属する微生物の菌体から抗菌性ポリペプチドを採取す
る。また、抗菌性ポリペプチドをコードするDNA配列
の5’末端に分泌シグナルを連結し、これを用いて抗菌
性ポリペプチドを分泌発現させた場合は、培地から抗菌
性ポリペプチドを採取する。
【0025】該微生物の培養は、大腸菌を培養する通常
の培地を使用することができるが、組換えプラスミドが
保持するマーカー遺伝子に対応した薬剤を含むことが好
ましい。後記実施例で得られた抗菌性ポリペプチド産生
微生物MO9401、MO9402及びMO9403の
培養においては、200μg/mlのアンピシリンを含
有する2×YT培地[1. 6%(重量。以下濃度につい
て、特に断りのない限り同じ)バクトトリプトン、1.
0%酵母エキス及び0. 5%食塩からなる。モレキュラ
ー・クローニング(Molecular Cloning) 、第3巻、第2
版、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・
プレス(Cold Spring Harbor LaboratoryPress) 、19
89年]が特に好ましい。
【0026】前培養した菌体懸濁液を、培地に添加して
培養し、対数増殖後期に1mMの濃度でイソプロピルチ
オ−β−D−ガラクトシドを培養液に添加し、更に約5
時間培養し、抗菌性ポリペプチドを産生させる。次いで
培養液から遠心分離等により菌体を回収し、洗浄し、菌
体を破砕し、遠心分離等により顆粒体を回収する。
【0027】回収した顆粒体に、尿素及びエチレンジア
ミン四酢酸を添加して攪拌し、顆粒体を可溶化し、遠心
分離して上清を得る。得られた上清を2段階の透析法に
より尿素を除去することによって抗菌性ポリペプチドを
リフォールディングさせ、遠心分離して不溶物を除去し
た後、上清を逆相高速液体クロマトグラフィーで精製す
ることにより、ほぼ純粋な抗菌活性のある抗菌性ポリペ
プチドを得ることができる。
【0028】<3>試験例 次に試験例を示して本発明を詳述する。 (試験例1)この試験は、合成DNAのヌクレオチド配
列を確認するために行った。
【0029】実施例2と同一の方法により得た抗菌性ポ
リペプチド遺伝子を挿入したpEKO30のヌクレオチ
ド配列を、DNAシーケンサー(アプライドバイオシス
テムズ社製。373A)及びダイ・プライマー・シーケ
ンシング・キット(Dye Primer Sequencing Kit) (アプ
ライドバイオシステムズ社製)を用いて決定した結果、
配列表の配列番号2に示したEcoRI(GAATT
C)部位からBamHI(GGATCC)部位までのヌ
クオレチド配列と一致していた。
【0030】(試験例2)この試験は、本発明の方法に
より製造された抗菌性ポリペプチドのアミノ酸配列を確
認するために行った。
【0031】後記実施例5と同一の方法により得た抗菌
性ポリペプチドのN末端アミノ酸配列を、ペプチドシー
ケンサー(アプライドバイオシステムズ社製。473
A)を用い、エドマン分解後に得られるPTH(フェニ
ールチオヒダントイン)アミノ酸を分析することによっ
て決定した。
【0032】その結果、配列表の配列番号3に示すよう
に、大部分がN末端(1残基目)にメチオニン残基が付
加されていたが、それ以降の9残基までは公知の抗菌性
ポリペプチドのアミノ酸配列と一致していた。尚、実施
例6、7及び9に示した方法により製造した抗菌性ポリ
ペプチドについても同様に試験を行ったが、ほぼ同様の
結果が得られた。
【0033】(試験例3)この試験は、本発明の方法に
より得られた抗菌性ポリペプチドの抗菌活性を調べるた
めに行った。
【0034】1%ラクトースを含むGAM培地(日水製
薬社製)に、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifido
bacterium longum) ATCC15707及び表1に示す
濃度の抗菌性ポリペプチド(実施例5と同一の方法によ
り得た)を添加し、37℃で18時間培養した。培養液
の660nmでの吸光度(OD660)の測定から次の計算
式で増殖率を算出し、抗菌活性を試験した。
【0035】増殖率(%)=(サンプルのOD660/コン
トロールのOD660)×100 この試験結果を、天然の抗菌性ポリペプチド(特開平2
−268198号公報の実施例1と同一の方法により得
た)と比較して表1に示した。
【0036】
【表1】
【0037】表1から明らかなように、本発明の方法に
より製造された抗菌性ポリペプチド(組換え型)は、天
然型に比して同一濃度において増殖率が高く、すなわち
抗菌活性が低いことが認められた。しかしながら、本発
明の抗菌性ポリペプチドの製造法によれば、大量生産が
可能であり、かつ安価であることから、十分に産業的利
用価値があることが判明した。尚、実施例6、7及び9
に示した方法により製造した抗菌性ポリペプチドについ
ても同様に試験を行ったが、ほぼ同様の結果が得られ
た。
【0038】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を更に具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。
【0039】
【実施例1】抗菌性ポリペプチド遺伝子及びそれを有す
るプラスミドの構築 抗菌性ポリペプチド遺伝子の作製 抗菌性ポリペプチドをコードするDNA配列の5’側
に、開始コドン(ATG)、制限酵素EcoRI(GA
ATTC)及び制限酵素NcoI(CCATGG)認識
配列を、更に3’側に終止コドン(TGA及びTAG)
及び制限酵素BamHI(GGATCC)認識配列を付
加し、配列表の配列番号2に示したヌクレオチド配列を
有するDNAを、次のようにして合成した。
【0040】6種のオリゴヌクレオチド(N1〜N6:
配列をそれぞれ順に配列表の配列番号4〜9に示す)を
DNA合成機(アプライドバイオシステムズ社製。39
4)を用いて合成した。次に、これら6種のオリゴヌク
レオチドを脱保護し、10%ポリアクリルアミドゲル電
気泳動により各オリゴヌクレオチドを精製した。そのう
ち4種のオリゴヌクレオチド(N2、N3、N5及びN
6)をリン酸化し、6種のオリゴヌクレオチドを混合
し、常法によりアニーリング及びライゲーション[モレ
キュラー・クローニング(Molecular Cloning) 、第3
巻、第2版、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラ
トリー・プレス(Cold Spring Harbor Laboratory Pres
s) 、1989年]を行い、配列番号2に示した塩基配
列の2本鎖DNA、即ち、抗菌性ポリペプチド遺伝子を
調製した。二本鎖抗菌性ポリペプチド遺伝子における上
記6種のオリゴヌクレオチドの位置を図4に示す。
【0041】抗菌性ポリペプチド遺伝子を有するプラ
スミドpEKO30の構築 合成したDNAを制限酵素EcoRI及びBamHI
(いずれも東洋紡(株)製)で切断し、pHSG399
(宝酒造(株)製)を制限酵素EcoRI及びBamH
Iで切断した断片に連結し、得られたプラスミドをpE
KO30と命名した。
【0042】
【実施例2】 抗菌性ポリペプチド発現プラスミドpE
KO31及びこれを保持した抗菌性ポリペプチド発現大
腸菌の作出 実施例1で得られた抗菌性ポリペプチド遺伝子を有する
プラスミドpEKO30を制限酵素NcoI及びBam
HI(いずれも東洋紡社製)で切断し、抗菌性ポリペプ
チド遺伝子を含む断片を制限酵素NcoI及びBamH
Iで切断したpET3d(ノバゲン社製)に連結し、得
られたプラスミドをpEKO31と命名した。pET3
dは、NcoI部位の上流にT7プロモーターを有して
おり、挿入された抗菌性ポリペプチドはT7プロモータ
ーの制御下で発現することができる。
【0043】得られた抗菌性ポリペプチド発現ベクター
pEKO31を用いてハナハン(Hanahan) の形質転換法
[ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー(Jou
rnalof Molecular Biology)、第166巻、第557〜
580ページ、1983年]により大腸菌BL21(D
E3)株(ノバゲン社製)を形質転換し、抗菌性ポリペ
プチド発現大腸菌(MO9401)を作出した。
【0044】大腸菌BL21(DE3)株は、lacU
V5プロモーターの下流に連結したT7ファージのRN
Aポリメラーゼ遺伝子がλファージDNA上にクローニ
ングされて得られたDE3が、大腸菌宿主であるBL2
1株に溶源化した株である。したがって、MO9401
では、イソプロピルチオ−β−D−ガラクトシドの添加
によりlacUV5プロモーターによる転写が誘導され
てT7ファージのRNAポリメラーゼが生成し、さらに
T7プロモーターによる転写が起こる。宿主大腸菌には
T7プロモーターは存在しないので、結果として抗菌性
ポリペプチドのみが効率よく発現する。上記機構による
イソプロピルチオ−β−D−ガラクトシドによるT7プ
ロモーターの誘導は、後述のMO9402、MO940
3、MO9404においても同様である。
【0045】
【実施例3】 抗菌性ポリペプチド発現プラスミドpE
KO32及びこれを保持した抗菌性ポリペプチド発現大
腸菌の作出(I) 図1に、抗菌性ポリペプチド発現ベクターの一例を示
す。pEKO31をBglII及びBamHIで、pK
K223−3(ファルマシア社製)をBamHI及びS
caIで、pGEMEX−2(プロメガ社製)をBgl
II及びScaIでそれぞれ切断し、得られたそれぞれ
の断片を連結し、図1に示したpEKO32を得た。
尚、pKK223−3のBamHI−ScaI断片には
5Sリポゾーム遺伝子の断片及び転写終了シグナルが含
まれており、抗菌性ポリペプチド遺伝子の転写を効率よ
く終了させることができる。
【0046】得られた抗菌性ポリペプチド発現ベクター
pEKO32を用いて、ハナハン(Hanahan) の形質転換
法[ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー(J
ournal of Molecular Biology)、第166巻、第557
〜580ページ、1983年]により大腸菌BL21
(DE3)株(ノバゲン社製)を形質転換し、抗菌性ポ
リペプチド発現大腸菌(MO9402)を作出した。
【0047】
【実施例4】 pEKO32を保持した抗菌性ポリペプ
チド発現大腸菌の作出(II) 大腸菌BL21(DE3)株(ノバゲン社製)を大腸菌
JM109(DE3)株(プロメガ社製)に代えたこと
を除き、と同一の方法により抗菌性ポリペプチド発現
大腸菌(MO9403)を作出した。
【0048】
【実施例5】 抗菌性ポリペプチドの製造 抗菌性ポリペプチド発現大腸菌の培養 実施例2と同一の方法により作出した抗菌性ポリペプチ
ド発現大腸菌(MO9401)を、200μg/mlの
割合でアンピシリンを含む前記2×YT培地(1. 6%
バクトトリプトン、1. 0%酵母エキス及び0. 5%塩
化ナトリウムを含む)で前培養し、この前培養液を同一
組成の培地2Lに1%(容量)の割合で添加し、3Lの
培養槽で通気しながら培養し、対数増殖後期(OD660
0. 6〜0. 8)に達した段階で、1mMの濃度でイソ
プロピルチオ−β−D−ガラクトシド(宝酒造(株)
製)を添加し、更に5時間培養した。
【0049】顆粒体の調製 で得られた培養液を遠心分離して菌体を回収し、この
菌体を10mMトリス−塩酸緩衝液(pH8. 0)に懸
濁し、菌体破砕装置ミニラボ(レイニー社製)を用いて
細胞を破砕し、再度遠心分離し、顆粒体を含む沈澱を回
収し、前記と同一の緩衝液に顆粒体を懸濁した。
【0050】顆粒体の可溶化 で得られた顆粒体に、尿素、EDTA(エチレンジア
ミン四酢酸)を各々8M及び10mMの最終濃度で加
え、更に脱イオン水を加え、最終液量を20mlに調整
し、室温で2時間撹拌して顆粒体を還元し、可溶化し、
顆粒体溶液を超遠心(100,000×gで30分間)
して上清を得た。
【0051】抗菌性ポリペプチドのリフォールディン
グ で得られた上清を、4M尿素、1mM EDTAを含
む50mMホウ酸緩衝液(pH10.0)で一夜透析し
た。次いで10mMホウ酸緩衝液(pH10.0)で透
析し、さらに100mM酢酸緩衝液(pH4.8)で透
析することによって、変性した抗菌性ポリペプチドのリ
フォールディングを行い、透析液を超遠心し(100,
000×gで30分間)、不溶物を除去した。
【0052】逆相HPLCによる抗菌性ポリペプチド
の精製 で得られた上清に含まれる抗菌性ポリペプチドを、C
osmosilカラム5C4−300(サイズ10×2
50mm;ナカライテスク社製)を使用して、逆相高速
液体クロマトグラフィーにより精製した。溶出溶媒は、
溶媒A:0. 1%TFA、溶媒B:0. 1%TFA/9
0%(容量)アセトニトリルを使用し、溶媒A及び溶媒
Bの混合液によるアセトニトリルの濃度勾配により溶出
を行った。流速は、1ml/分、抗菌性ポリペプチド検
出は280nmの吸収(A280)を測定することにより
行った。アセトニトリルの濃度勾配は、0分;0%溶媒
B、10分;33%溶媒B、20分;33%溶媒B、4
0分;36%溶媒Bとなるように、溶媒A及び溶媒Bの
混合割合を変化させた。
【0053】この結果は、図3に示すとおりである。図
3において横軸は保持時間、左縦軸及び右縦軸は、それ
ぞれ280nmにおける吸光度及びアセトニトリルの濃
度を示し、破線はアセトニトリルの濃度の変化を示す。
溶出画分の抗菌活性を前記試験例3の方法によって測定
した結果、溶出時間29〜32分(29〜32ml)の
画分が、抗菌性ポリペプチドを含むことがわかったの
で、この画分を採取し、凍結乾燥し、抗菌性ポリペプチ
ドを約20mg得た。
【0054】
【実施例6】実施例3で作出した抗菌性ポリペプチド発
現大腸菌(MO9402)を用いたことを除き、実施例
5と同一の方法により、約60mgの抗菌性ポリペプチ
ドを得た。
【0055】
【実施例7】実施例4で作出した抗菌性ポリペプチド発
現大腸菌(MO9403)を用いたことを除き、実施例
5と同一の方法により、約30mgの抗菌性ポリペプチ
ドを得た。
【0056】
【実施例8】 抗菌性ポリペプチド分泌発現プラスミド
及びこれを保持した大腸菌の作出 実施例1と同一の方法により得たpEKO30を、制限
酵素NcoI及びBamHI(いずれも東洋紡社製)で
切断し、得られた断片を制限酵素NcoI及びBamH
I(共に東洋紡社製)で切断した分泌発現ベクターpE
T25b(+)(ノバゲン社製)に連結し、得られたプ
ラスミドをpEKO34と命名した。pET25b
(+)は、NcoI部位の上流にT7プロモーター及び
Erwinia carotovora由来のPectate lyaseの分泌シグナ
ルをコードする配列を有しており、NcoI部位に挿入
されたDNA断片がコードするポリペプチドを菌体外に
分泌させることができる。
【0057】得られた抗菌性ポリペプチド分泌発現ベク
ターpEKO34をハナハン(Hanahan) の形質転換法
[ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー(Jou
rnal of Molecular Biology)、第166巻、第557〜
580ページ、1983年]により大腸菌BL21(D
E3)株(ノバゲン社製)に形質転換し、抗菌性ポリペ
プチド発現大腸菌(MO9404)を作出した。
【0058】
【実施例9】 抗菌性ポリペプチドの分泌生産 実施例8と同一の方法により作出した抗菌性ポリペプチ
ド発現大腸菌(MO9404)を、200μg/mlの
割合でアンピシリンを含む前記2×YT培地(1. 6%
バクトトリプトン、1. 0%酵母エキス及び0. 5%塩
化ナトリウムを含む)で前培養し、菌体懸濁液を同一組
成の培地5mlに1%(容量)添加し、18×180m
m試験管で振とう培養し、対数増殖後期(OD660=0.
6〜0.8)に達した段階で、1mMの濃度でイソプロ
ピルチオ−β−D−ガラクトシド(宝酒造社製)を添加
し、更に5時間培養した。培養液を遠心して細胞上清を
得た。得られた上清を、抗菌性ポリペプチドのポリクロ
ーナル抗体を用いて、ドットブロット法[アナリティカ
ル・バイオケミストリー(Analytical Biochemistry) 、
第119巻、第142〜147ページ、1982年]に
より抗菌性ポリペプチドの生産を確認した。
【0059】
【発明の効果】以上詳述したように本発明は、抗菌性ポ
リペプチドをコードする新規な塩基配列、該塩基配列を
有する組換えプラスミドにより形質転換したエシェリキ
ア属に属する微生物、及び該微生物を好適な培地で培養
し、この培地又は微生物菌体から抗菌性ポリペプチドを
採取することを特徴とする抗菌性ポリペプチドの製造法
に係るものであり、本発明によって奏せられる効果は、
次のとおりである。 1)抗菌性ポリペプチドを効率的に発現しうるDNA断
片が得られる。 2)抗菌性ポリペプチドを産生するエシェリキア属に属
する微生物が得られる。 3)抗菌活性を有する抗菌性ポリペプチドを大量、かつ
安価に製造し得る。
【0060】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:51 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Val Thr Cys Asp Leu Leu Ser Phe Lys Gly Gln Val Asn Asp Ser Ala 1 5 10 15 Cys Ala Ala Asn Cys Leu Ser Leu Gly Lys Ala Gly Gly His Cys Glu 20 25 30 Lys Gly Val Cys Ile Cys Arg Lys Thr Ser Phe Lys Asp Leu Trp Asp 35 40 45 Lys Tyr Phe 50
【0061】配列番号:2 配列の長さ:179 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:10..171 特徴を決定した方法:P 配列 CGGAATTCC ATG GTT ACT TGC GAT CTG CTG TCT TTC AAA GGC CAG GTA AAC 51 Met Val Thr Cys Asp Leu Leu Ser Phe Lys Gly Gln Val Asn 1 5 10 GAC TCC GCT TGC GCT GCA AAC TGC CTG TCT CTG GGT AAA GCT GGT GGT 99 Asp Ser Ala Cys Ala Ala Asn Cys Leu Ser Leu Gly Lys Ala Gly Gly 15 20 25 30 CAC TGC GAA AAA GGC GTA TGC ATC TGC CGC AAA ACT TCC TTC AAA GAC 147 His Cys Glu Lys Gly Val Cys Ile Cys Arg Lys Thr Ser Phe Lys Asp 35 40 45 CTG TGG GAC AAA TAC TTC TGATAGGGAT CCCG 179 Leu Trp Asp Lys Tyr Phe 50
【0062】配列番号:3 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0063】配列番号:4 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CGGAATTCCA TGGTTACTTG CGATCTGCTG TCTTTCAAA 39
【0064】配列番号:5 配列の長さ:70 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GGCCAGGTAA ACGACTCCGC TTGCGCTGCA AACTGCCTGT CTCTGGGTAA AGCTGGTGGT 60 CACTGCGAAA 70
【0065】配列番号:6 配列の長さ:70 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 AAGGCGTATG CATCTGCCGC AAAACTTCCT TCAAAGACCT GTGGGACAAA TACTTCTGAT 60 AGGGATCCCG 70
【0066】配列番号:7 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA
【0067】配列番号:8 配列の長さ:70 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 AAGGAAGTTT TGCGGCAGAT GCATACGCCT TTTTCGCAGT GACCACCAGC TTTACCCAGA 60 GACAGGCAGT 70
【0068】配列番号:9 配列の長さ:70 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 TTGCAGCGCA AGCGGAGTCG TTTACCTGGC CTTTGAAAGA CAGCAGATCG CAAGTAACCA 60 TGGAATTCCG 70
【0069】
【図面の簡単な説明】
【図1】 抗菌性ポリペプチド発現ベクターの一例であ
るpEKO32の概略図である。
【図2】 プラスミドpEKO30、pEKO31、p
EKO32及びpEKO34の構築過程を示す系統図で
ある。
【図3】 抗菌性ポリペプチドの逆相高速液体クロマト
グラフィーによる溶出曲線である。
【図4】 抗菌性ポリペプチドをコードするDNA断片
の合成過程を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 田仲 昭子 神奈川県座間市東原5丁目1番83号 森永 乳業株式会社生物科学研究所内 (72)発明者 関 玲子 神奈川県座間市東原5丁目1番83号 森永 乳業株式会社生物科学研究所内 (72)発明者 高津 善太 神奈川県座間市東原5丁目1番83号 森永 乳業株式会社生物科学研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列表の配列番号1に記載したアミノ酸
    配列を有する抗菌性ポリペプチドをコードするDNA断
    片。
  2. 【請求項2】 配列表の配列番号2に記載のヌクレオチ
    ド配列を有する請求項1に記載のDNA断片。
  3. 【請求項3】 配列表の配列番号1に記載したアミノ酸
    配列をコードするDNA断片または配列番号2に記載の
    ヌクレオチド配列を有するDNA断片が細胞内に導入さ
    れて形質転換されたエシェリキア属に属する微生物。
  4. 【請求項4】 前記DNA断片が、これを有する組換え
    プラスミドにより細胞内に導入された請求項3に記載の
    エシェリキア属に属する微生物。
  5. 【請求項5】 前記組換えプラスミドが、pEKO3
    1、pEKO32又はpEKO34である請求項4に記
    載の微生物。
  6. 【請求項6】 エシェリキア属に属する微生物が、MO
    9401、MO9402、MO9403又はMO940
    4である請求項5に記載の微生物。
  7. 【請求項7】 配列表の配列番号1に記載したアミノ酸
    配列をコードするDNA断片または配列番号2に記載の
    ヌクレオチド配列を有するDNA断片が細胞内に導入さ
    れて形質転換されたエシェリキア属に属する微生物を好
    適な培地で培養し、この培地又は微生物菌体から抗菌性
    ポリペプチドを採取することを特徴とする抗菌性ポリペ
    プチドの製造法。
  8. 【請求項8】 前記DNA断片が、これを有する組換え
    プラスミドにより細胞内に導入されたことを特徴とする
    請求項7に記載の抗菌性ポリペプチドの製造法。
  9. 【請求項9】 前記組換えプラスミドが、pEKO3
    1、pEKO32又はpEKO34である請求項8に記
    載の抗菌性ポリペプチドの製造法。
  10. 【請求項10】 エシェリキア属に属する微生物が、M
    O9401、MO9402、MO9403又はMO94
    04である請求項9に記載の抗菌性ポリペプチドの製造
    法。
JP6157041A 1994-07-08 1994-07-08 抗菌性ポリペプチドをコードするdna断片及び抗菌性ポリペプチドの製造法 Pending JPH0819395A (ja)

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