JPH08193138A - 磁気記録媒体用フィルム - Google Patents

磁気記録媒体用フィルム

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JPH08193138A
JPH08193138A JP648995A JP648995A JPH08193138A JP H08193138 A JPH08193138 A JP H08193138A JP 648995 A JP648995 A JP 648995A JP 648995 A JP648995 A JP 648995A JP H08193138 A JPH08193138 A JP H08193138A
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film
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recording medium
magnetic
less
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Kenichi Okubo
賢一 大久保
Yuji Okamura
右治 岡村
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Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁性層の接着性に優れ、かつ走行性が良好で
あり、さらに高弾性率を有するデジタルビデオテ−プ用
ポリエステルフィルムを提供する。 【構成】 主としてポリエステルからなる磁気記録媒体
用フィルムであって、長手方向のヤング率が400Kg
/mm2 以上であり、幅方向のヤング率が800Kg/
mm2 以上であり、かつ一方の面(A面)の中心線表面
粗さRaが5〜30nmであり、他方の面の中心線表
面粗さRaが10nm以下であり、少なくともB面の
水に対する接触角が70度以下であることを特徴とする
磁気記録媒体用フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録媒体用フィル
ム、特にデジタルビデオテ−プ用として好適に用いられ
る磁気記録媒体用フィルムに関するものである。特に詳
しくは磁性層塗布型デジタルビデオテ−プ用として好適
に用いられてなる磁気記録媒体用ポリエステルフィルム
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】デジタルビデオテ−プでは従来のビデオ
テ−プに比べ高密度記録化が必要となり、特公平3−2
6453号公報などの方法が提案されている。またその
ベ−スフィルムについては平坦性、無欠点性などが特に
要求され、例えば特開昭58−155940号公報など
が提案されている。また特に近年、テ−プは長時間化の
傾向にあり、そのベ−スフィルムの薄膜化および高弾性
化が望まれているが、そこでべ−スフィルムの素材とし
て高弾性率や耐熱性の優れたポリエチレン−2,6−ナ
フタレ−トが注目されており、該デジタルテ−プ用フィ
ルムとしても提案されている(特公平5−59813号
公報など)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらデジタル
ビデオテ−プ、特に磁性体塗布型のデジタルビデオテ−
プ、すなわち磁性体粉末を高分子有機バインダ−に拡散
しベ−スフィルム表面に塗布せしめ得られるデジタルビ
デオテ−プでは従来のテ−プより高出力が求められ、そ
のため特にテ−プのヘッドタッチ性の向上が求められ、
そのベ−スフィルムには、特に幅方向の高弾性率が求め
られる。しかしポリエステルフィルムでは高弾性率を達
成する代わりに、ポリマ−の配向が進み、そのためフィ
ルム表面と高分子有機バインダ−の接着性が著しく低下
し、結果としてデジタルビデオテ−プ用途には供せない
問題が有った。またデジタルビデオ用途では、高密度記
録化のため、また長時間記録化のため、ベ−スフィルム
の薄膜化の必要があり、具体的には6μm以下、さらに
は5μm以下の必要がある。しかし一般にポリエステル
フィルム、特にポリエチレン−2,6−ナフタレ−トフ
ィルムでは膜厚が6μm以下では熱配向が進むため、フ
ィルム表面と高分子有機バインダ−の接着性が低下し、
やはり結果としてデジタルビデオテ−プ用途には供せな
い問題が有った。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる問題点を解決する
ために、本発明は、以下の構成からなる。すなわち主と
してポリエステルからなる磁気記録媒体用フィルムであ
って、長手方向のヤング率が400Kg/mm2 以上で
あり、幅方向のヤング率が800Kg/mm2以上であ
り、かつ一方の面(A面)の中心線表面粗さRaが5
〜30nmであり、他方の面の中心線表面粗さRa
10nm以下であり、少なくともB面の水に対する接触
角が70度以下であることを特徴とする磁気記録媒体用
フィルムに関することである。
【0005】本発明フィルムは、主としてポリエステル
よりなる。ここで「主として」とは、ポリエステルを8
0モル%以上含むことを指す。
【0006】本発明のポリエステルとしては、ポリエチ
レンテレフタレ−トやポリエチレン−2,6−ナフタレ
−ト、ポリエチレンα,β−ビス(2−クロルフェノキ
シ)エタン4,4−ジカルボキシレ−ト、ポリブチレン
テレフタレ−トなどが用いられるが、中でもポリエチレ
ンテレフタレ−トやポリエチレン−2,6−ナフタレ−
トが好ましく、さらにはポリエチレン−2,6−ナフタ
レ−トが好ましい。上記ポリエステルはホモポリエステ
ルであってもよいし、また他のポリエステルが20モル
%未満の割合でのコポリエステルであってもよいし、ま
た20モル%未満の割合で単に混合したものでも良い。
【0007】本発明フィルムは、A層およびB層の少な
くとも2層からなる複合フィルムであることが好まし
い。ここでA層とは該フィルムの2つの最外層の内、A
面を形成する層を指す。なおA面は走行面とする事が好
ましく、走行性付与のために十分に粗い面である必要が
ある。一方B層とは該フィルムの2つの最外層の内、B
面を形成する層を指す。なおB面は磁性面とすることが
好ましく、電磁変換特性の向上のために平滑な面とする
必要がある。
【0008】なおA面の十分に粗い面とは中心線表面粗
さで5〜30nm、好ましくは10〜25nm、より好
ましくは15〜20nmの範囲の面である。中心線表面
粗さが5nm未満の平滑な面の場合は、製膜工程や磁性
層の塗布工程および蒸着型ビデオの場合の冷却キャンで
の走行性不良などを引き起こし好ましくない。さらに中
心線表面粗さが30nmより大きい場合は、走行性は良
好となるが、フィルムをロ−ル状に巻いた際や磁性体を
施しテ−プとしてリ−ル状にした際に、磁性面側および
磁性層に凹みが生じるため好ましくない。また蒸着ビデ
オの場合に冷却キャンへの接触面積が小さくなり、熱に
よる変形や熱寸法変化が大きくなる、いわゆる“熱負
け”が起こるため好ましくない。
【0009】この表面粗さを達成するために、A層に粒
子を含有することが好ましい。すなわち粒子径が10〜
500nm、さらに好ましくは50〜400nmの範囲
であり、材料としては、例えば架橋ポリビニルベンゼ
ン、アクリル粒子、架橋ポリスチレン、ポリエステル粒
子などの有機高分子からなる粒子、および酸化チタン、
酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウ
ム、コロイダルシリカ等の無機粒子、あるいは表面に他
の有機高分子で被覆等の各種処理を施した上記の有機高
分子粒子あるいは無機粒子が挙げられる。該粒子の形状
については、突起高さや突起の形状を制御しやすい観点
から球状粒子であることが特に好ましい。またフィルム
表面に形成する突起の高さをそれぞれ均一にするため
に、該粒子の粒度分布が相対標準偏差で0.5以下であ
ることが特に好ましい。該粒子の含有量は0.001〜
3重量%、好ましくは0.01〜1重量%である。該粒
子を含有せしめる方法としては、重合前、重合中、重合
後のいずれに添加しても良いが、ポリエステルのジオ−
ル成分であるエチレングリコ−ルに、スラリ−の形で混
合、分散せしめて添加する方法が有効である。また粒子
の含有量を調節する方法としては、高濃度のマスタ−ペ
レットを製膜時に他のチップ、ペレットにより希釈して
所定の濃度にする方法が有効である。
【0010】なおB面の平滑な面とは中心線表面粗さで
10nm以下、好ましくは5nmの面である。中心線表
面粗さが10nm以上の面では電磁変換特性が低下する
ため好ましくない。なお平滑性を損なわない限りにおい
てはB層に粒子を添加しても良い。その際は上記A層に
含有せしめる粒子、含有量および添加法を適用しても良
いし、また他の粒子、含有量および添加法を用いても良
い。
【0011】本発明のフィルムの少なくともB面の水に
対する接触角が70度以下である必要がある。すなわ
ち、磁性体塗布型のテ−プではフィルム表面と高分子有
機バインダ−の接着性が問題となるためである。接着性
が低い場合、すなわち、フィルムのB面の水に対する接
触角が70度より大きい場合、テ−プ化後、デッキでの
使用の際に磁性層の脱落が発生したり、またテ−プ化の
際の磁性層の塗布で、塗布むらが発生し、収率が著しい
低下が起こるため好ましくない。より好ましくはフィル
ムの少なくともB面の水に対する接触角が60度以下、
さらに好ましくは50度以下である。B面の接触角を7
0度以下にするため、B面に有機高分子を主成分とする
塗膜を形成しても良い。上記の有機高分子としては、ワ
ックス、天然ロウ、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリ
エステル樹脂などが挙げられる。これら有機高分子は上
記有機高分子の共重合体あるいは混合物であっても良
い。
【0012】また該フィルムの表面の走行性を向上せし
めるため、該塗膜に、他の水溶性高分子や微細粒子、あ
るいはその両方とからなる成分を添加しても良い。上記
の水溶性高分子としては、分子量が1万〜200万、好
ましくは10万〜100万のものが使用される。かかる
水溶性高分子としては、ポリビニルアルコ−ル、トラガ
ントゴム、アラビアゴム、カゼイン、ゼラチンメチルセ
ルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロ−ス、カルボキシメ
チルセルロ−ス等が適用できる。微細粒子とは、粒子径
が5nm以上のものであり、高さは100nm以下、好
ましくは50nm以下である。かかる微細粒子として
は、コロイダルシリカ、酸化アルミニウム、酸化ジルコ
ニウム、酸化チタン、架橋ポリビニルベンゼン、アクリ
ル樹脂粒子や、該粒子表面にフィルムと接着する成分を
積層せしめた粒子などが用いられる。
【0013】また本発明の効果を損なわない限りにおい
て、塗膜は他の成分を含有することができる。かかる他
の成分としては、シランカップリング剤、チタンカップ
リング剤などや、これらの混合物が挙げられる。
【0014】なお、塗膜形成後のB面の表面粗さについ
て中心線表面粗さで10nm以下の面である必要があ
る。なおB面の水に対する接触角を70度以下にする方
法として、B面あるいは両面にコロナ放電処理を施して
も良い。
【0015】また該コロナ放電処理に加えて、B面に上
記の塗膜を形成しても良い。
【0016】走行性の向上のため、該フィルムのA面に
も上記の有機高分子や微細粒子、あるいはその両方とか
らなる水性塗液を塗布せしめてなる塗膜を形成しても良
い。その際には、塗膜形成後のA面の表面粗さについて
は、中心線表面粗さで5〜30nmの範囲の面である必
要がある。
【0017】またB面の水に対する接触角を70度以下
にする方法として、B層のポリマ−にドデシル硫酸ナト
リウムやドデシル硫酸リチウムなどの界面活性剤を添加
する方法も有効である。
【0018】本発明のポリエステルフィルムは、長手方
向のヤング率が400Kg/mm2 2 以上、好ましくは
450Kg/mm2 以上、より好ましくは500Kg/
mm2 以上であり、幅方向のヤング率が800Kg/m
2 以上、好ましくは850Kg/mm2 以上、より好
ましくは900Kg/mm2 以上である必要がある。幅
方向のヤング率が800Kg/mm2 より小さいと、テ
−プ化後のヘッドタッチ性不良を引き起こし、到底デジ
タルビデオテ−プ用途には供しない。また同じ理由から
長手方向のヤング率は400Kg/mm2 以上である必
要がある。すなわち長手方向のヤング率が400Kg/
mm2 より小さいとベ−スフィルムの薄膜化が困難とな
り、やはりデジタルテ−プ用途には供し得ない。
【0019】本発明のフィルムの総厚み、すなわち塗膜
を施す場合には、該ポリエステルフィルムに塗膜を施し
た後の厚みが6μm未満であることが好ましい。すなわ
ち、デジタルビデオでは高密度記録化および長時間記録
が求められており、そのベ−スフィルムには薄膜化が求
められ、そこでベ−スフィルムの総厚みが6μmを越え
るようであれば、特に長時間記録化が困難となるためで
ある。なお該フィルムの総厚みは好ましくは5μm未
満、より好ましくは4.5μm未満である。
【0020】次に本発明フィルムの製造方法について述
べる。
【0021】まず磁性面側および走行面側のポリエステ
ルペレットを分けて、少なくともいずれかの側のポリエ
ステルペレットに平均粒子径で0.01〜1μmの無機
粒子および/又は有機高分子粒子および/又は表面を有
機高分子被膜によって被覆された無機粒子を0.001
〜3重量%添加し、それぞれ十分に乾燥させる。その後
に、磁性面側となるポリエステルペレットを溶融状態と
し、濾過精度が4μm未満のフィルタ−によって濾過せ
しめ、走行面側となるポリエステルペレットを溶融せし
めたポリマ−と積層し、口金からシ−ト状物として押出
する。この際の粒子添加法、溶融法、押出法および積層
法については公知の方法を適用する。得られた該シ−ト
状物をフィルム長手方向あるいは幅方向に一方向に延伸
し、その後に該方向の直角方向に延伸を行ない2軸方向
に配向せしめる。さらに幅方向の強力化の必要がある場
合は、該延伸が終了した後、さらにフィルム幅方向に再
延伸する。
【0022】なお、該フィルムに塗膜を設ける場合は、
口金からのシ−ト状物あるいは、該シ−ト状物を一方向
に延伸した後に、その少なくとも片面に、水溶性高分子
および/又は微細粒子とからなる水溶液を塗布し、乾燥
し、その後2軸配向せしめる。延伸終了後に該フィルム
両端を把持した状態で、ステンタ−にて180〜250
℃の温度範囲で5秒以上熱処理し、所定の幅に裁断す
る。
【0023】なお磁気記録媒体とするには、該フィルム
の表面に磁性体粉末を含んだ高分子バインダ−を塗布す
る方法、あるいはコバルト等の磁性金属を減圧下で蒸着
する方法によって磁性体を施し、表面処理などを施した
後に所定の幅に裁断し、カセット等に組み込み製品とす
る。このようにして得られたテ−プは特にデジタルビデ
オ用途に特に適している。
【0024】
【特性の測定法】本発明の特性値は次の測定法、評価基
準によるものである。
【0025】ヤング率の測定 フィルムを試料幅10mm、長さ150mmに切断し、
チャック間100mmにして引張速度10mm/分、チ
ャ−ト速度500mm/分にて、インストロンタイプの
万能引張試験装置で引張る。得られた荷重−伸び曲線の
立上がり部の接線よりヤング率を計算する。なお非磁性
金属の層を施す前段階のフィルムのヤング率は、非磁性
金属の層を施す前にサンプリングし、上記の方法によっ
て求めた。
【0026】表面粗さ(Ra) 小坂研究所製の高精度薄膜段差測定器ET−10を用い
て測定した。条件は下記のとおりであり、20回の測定
の平均値をもって値とした。
【0027】・触針先端半径:0.5μm ・触針荷重 :5mg ・測定長 :1mm ・カットオフ値:0.08mm なお、Raの定義は、たとえば奈良治郎著「表面粗さの
測定・評価法」(総合技術センタ−、1983)に示さ
れているものである。
【0028】水に対する接触角 フィルム表面に蒸留水の液滴を滴下し、静止した状態で
写真撮影する。フィルム表面と、液滴の端部とフィルム
表面が交わる点における液滴の法線がなす角を写真から
読み取り、5点の平均値から求めた。
【0029】有機バインダ−との接着性の評価 フィルム表面と有機バインダ−の接着性について以下の
方法で評価した。得られたフィルムの磁性面側に以下の
組成からなる磁性塗膜を乾燥後の膜厚で2μmとなるよ
うに塗設した。
【0030】・γ−Fe2 3 微粉末:200重量部 ・ポリウレタン樹脂 : 30重量部 ・ニトロセルロ−ス : 10重量部 ・塩化ビニル : 10重量部 ・ポリイソシアネ−ト : 5重量部 (溶媒:メチルエチルケトン) 該塗膜にセロテ−プを貼り付け、剥離した後にフィルム
表面からの塗膜の脱落の程度として評価した。なお判定
基準は以下の通りである。
【0031】◎:塗膜の脱落がない △:塗膜の一部が脱落する ×:塗膜の半分以上が脱落する VTRヘッド出力 上記にて得られた磁性体塗設後のフィルムを、1/2
インチにスリットし、松下電器(株)製NV−3700
型ビデオデッキにより、常速にて測定周波数4メガヘル
ツにおけるVTRヘッド出力を測定し基準サンプルに対
する相対値をデシベル(dB)で表示した。
【0032】
【実施例】次に実施例に基づき本発明の実施形態を説明
する。
【0033】(実施例1)エチレングリコ−ルと、ジメ
チルナフタレ−トの重合により、実質的に粒子を含まな
いポリエチレンナフタレ−トのペレットAを得た。この
ペレットAを蒸着面側とし、平均粒径0.3μmで粒度
分布の相対標準偏差が0.4の球状の架橋ポリスチレン
粒子で、該粒子の含有量が0.2重量%であるペレット
Bを走行面側とする複合フィルムを製膜した。
【0034】まずペレットAについては溶融押出機か
ら、金属繊維焼結タイプのフィルタ−にて濾過し、ペレ
ットBについてはペレットAで用いたものとは別の溶融
押出機から、金属繊維焼結タイプのフィルタ−にて濾過
し、スリット状口金真上に設置したピノ−ルでポリマ−
厚み方向に積層し、未延伸フィルムを作った。その未延
伸フィルムを長手方向に135℃で3.5倍に延伸し、
その後下記の水性塗液を磁性面に塗布した。
【0035】カルナバワックス 0.1重量% 水溶性ポリエステル 0.4重量% コロイダイルシリカ 0.03重量% (平均粒径18nm) その後、ステンタ−にて横方向に135℃で4.75倍
に延伸し、さらにステンタ−にて横方向に200℃で
1.3倍に延伸し、延伸終了後にステンタ−にて200
℃で10秒間、熱処理を施し、厚さ4.5μmのフィル
ムを製造した。
【0036】(実施例2)実施例2は、実施例1の方法
について、長手方向に延伸後に、メタリングバ−コ−タ
−を用いて、下記水溶液を走行面に塗布し、その後ステ
ンタ−にて横方向に延伸した以外は、実施例1と同じ方
法で、本発明を実施した。
【0037】メチルセルロ−ス 0.2重量% 水溶性ポリエステル 0.3重量% コロイダイルシリカ 0.1重量% (平均粒径15nm) (実施例3)実施例3は、実施例1の方法について、磁
性面に水性塗液の塗布を施す代わりに、E値で607W
・min/m2 の条件でコロナ放電処理を磁性面に施す
他は、実施例2と同じ方法で、本発明を実施した。
【0038】(実施例4)実施例4は、実施例2の方法
について、ペレットAを用いる代わりに、ペレットAを
90重量部と、平均粒径0.1μmの球状シリカ粒子で
該粒子の含有量が1.0重量%であるペレットCを10
重量部混合することによって得られたペレットDを用い
る他は、実施例2と同じ方法で、本発明を実施した。
【0039】(実施例5)実施例2の方法について、ポ
リエチレンナフタレ−トの代わりにポリエチレンテレフ
タレ−トを用い、長手方向に108℃で3.00倍に延
伸し、その後、ステンタ−にて横方向に90℃で3.7
5倍に延伸し、その後さらにステンタ−にて横方向に2
00℃で1.3倍に延伸する他は、実施例2と同じ方法
で本発明を実施した。
【0040】(実施例6)実施例6は、実施例5の方法
について、磁性面に水性塗液の塗布を施す代わりに、E
値で607W・min/m2 の条件でコロナ放電処理を
磁性面に施す他は、実施例5と同じ方法で、本発明を実
施した。
【0041】(比較例1)実施例1の方法について、長
手方向に135℃で3.5倍に延伸した後、水性塗液を
磁性面に塗布しない他は、実施例1と同じ方法で、本発
明との比較を行なった。
【0042】(比較例2)実施例5の方法について、長
手方向に108℃で3.00倍に延伸し、その後、ステ
ンタ−にて横方向に90℃で3.75倍に延伸し、その
後のステンタ−にての横方向に200℃で1.3倍の延
伸を実施しない他は、実施例5と同じ方法で本発明を実
施した。
【0043】(比較例3)実施例1の方法について、そ
の未延伸フィルムを長手方向に135℃で3.5倍に延
伸する代わりに長手方向に135℃で4.5倍に延伸す
ること、およびステンタ−にて横方向に135℃で4.
75倍に延伸する代わりにステンタ−にて横方向に13
5℃で4.0倍に延伸すること、および、その後工程の
ステンタ−にての横方向に200℃で1.3倍の延伸を
実施しない他は、実施例1と同じ方法で本発明を実施し
た。
【0044】(比較例4)実施例1の方法について、走
行面の表面粗さをRa=0.080μmとし、磁性面の
表面粗さをRa=0.015μmとする他は、実施例1
と同じ方法で、本発明との比較を行なった。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明フィルムは、所定の高弾性率を有
するポリエステルフィルムの複合フィルムを用い、所定
の粒子を使用し、更に表面に易接着の処理を施すことに
より、走行性に優れ、かつ磁性層の耐久性の良好なフィ
ルムを提供する。さらに表面の無欠点性の優れた複合フ
ィルムにより、ドロップアウトの少ないデジタルビデオ
用テ−プに適したポリエチレン−2,6−ナフタレ−ト
フィルムを提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/36 C08J 7/00 303 G11B 5/704 // B29K 67:00 B29L 9:00 C08L 67:02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主としてポリエステルからなる磁気記録
    媒体用フィルムであって、長手方向のヤング率が400
    Kg/mm2 以上であり、幅方向のヤング率が800K
    g/mm2 以上であり、かつ一方の面(A面)の中心線
    表面粗さRaが5〜30nmであり、他方の面の中心
    線表面粗さRaが10nm以下であり、少なくともB
    面の水に対する接触角が70度以下であることを特徴と
    する磁気記録媒体用フィルム。
  2. 【請求項2】 該フィルムが主としてポリエチレン−
    2,6−ナフタレ−トからなることを特徴とする請求項
    1に記載の磁気記録媒体用フィルム。
  3. 【請求項3】 該フィルムがA層およびB層の、少なく
    とも2層からなる複合フィルムであることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の磁気記録媒体用フィルム。
  4. 【請求項4】 該フィルムの少なくとも片面にコロナ放
    電処理が施されていることを特徴とする請求項1〜3に
    記載の磁気記録媒体用フィルム。
  5. 【請求項5】 該フィルムの少なくとも片面に水溶性高
    分子および/又は微細粒子からなる塗膜が施されている
    ことを特徴とする請求項1〜4に記載の磁気記録媒体用
    フィルム。
  6. 【請求項6】 該フィルムの総厚みが6μm未満である
    ことを特徴とする請求項1〜5に記載の磁気記録媒体用
    フィルム。
  7. 【請求項7】 該フィルムがデジタルビデオ用に用いら
    れてなることを特徴とする請求項1〜6に記載の磁気記
    録媒体用フィルム。
  8. 【請求項8】 該フィルムが磁性層塗布型デジタルビデ
    オ用に用いられてなることを特徴とする請求項7に記載
    の磁気記録媒体用フィルム。
JP648995A 1995-01-19 1995-01-19 磁気記録媒体用フィルム Pending JPH08193138A (ja)

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JP (1) JPH08193138A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000248092A (ja) * 1999-03-02 2000-09-12 Toray Ind Inc 磁気記録媒体用ポリエステルフィルムの製造方法
JP2019108527A (ja) * 2017-12-18 2019-07-04 東レ株式会社 ポリエステルフィルム

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