JPH08192563A - 印刷装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 印刷用紙のセット仕直しを必要とすることな
く、印刷用紙の両面印刷が行える印刷装置を提供するこ
と。 【構成】 印刷工程部と電子写真プロセス部との間に連
続して設けられている印刷用紙搬送部９０と、印刷用紙
搬送部９０に連続して設けられていて、電子写真プロセ
ス部において一方の面に画像転写された印刷用紙Ｓを反
転させた状態で収容可能な反転収容部９１と、反転収容
部９１に設けられていて、反転された印刷用紙Ｓの他方
の面を印刷工程部における画像転写部に対向させること
ができる状態で印刷用紙搬送部９０に向け繰り出す給送
手段９２と、印刷用紙Ｓの移動方向における印刷用紙搬
送部９０と反転収容部９１との分岐位置に設けられてい
て、印刷用紙Ｓの移動方向を印刷用紙搬送部９０と反転
収容部９１とに切り換え可能な搬送路切り換え手段１１
０とを具備している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、印刷装置に関し、特
に、印刷工程と電子写真プロセスとを組合わせて印刷を
行う印刷装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、原稿画像に応じた内容を用紙に転
写する装置として印刷装置があり、その印刷装置の一つ
に孔版印刷装置がある。この孔版印刷装置は、製版処理
に相当する穿孔処理によって原稿画像に応じて穿孔され
たマスタをインキ透過構造を備えた版胴に捲装し、版胴
内に設置されているインキ供給機構からのインキを浸出
させ、版胴に押し付けられる印刷用紙にインキを転移さ
せることにより画像の印刷を行うようになっている。こ
のような孔版印刷装置は、大量の印刷を連続して実施す
る場合に１種のマスタを用いるだけで印刷を実行するこ
とができるので、経済的な画像転写が行える利点があ
る。

【０００３】一方、原稿画像に応じた内容を用紙に転写
する装置の別なものとして電子写真プロセスを用いる画
像形成装置がある。電子写真プロセスを用いた画像形成
装置は、感光体を一様帯電し、原稿画像に応じた内容を
露光あるいは書込むことにより感光体に静電潜像を形成
し、その静電潜像を現像することにより顕像化したもの
を用紙に静電転写するようになっている。このような画
像形成装置は、画像品質が高いものが得られる利点があ
る。

【０００４】ところで、近年、上記した孔版印刷装置等
の印刷装置と電子写真プロセスを用いた画像形成装置と
を組合わせて、画像転写される枚数に応じてそのいずれ
かを選択できる構成の印刷装置が提案されている（例え
ば、特開昭５０ー１０６４２号公報、特開昭６４ー７２
１８９号公報、特開平２ー７９８６８号公報、特開平１
ー２１７３８４号公報、特開平１ー２１７３８５号公
報、特開平１ー２１７３７５号公報、特開平３ー３２８
７７号公報）。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、印刷の形態
には、印刷用紙の両面に画像を転写させる場合がある。
このような要求に対し、上記各公報に記載された構成
は、いずれも印刷枚数に応じた印刷形態の選択が行える
ようになっているだけで、両面印刷に関する構成はな
い。仮に、上記各公報に開示された構成により印刷用紙
の両面に画像転写を行う場合には、一旦、印刷用紙の一
方の面に画像転写を行った後、再度印刷装置の給紙部に
印刷用紙をセット仕直して、再度、印刷用紙の他方の面
への画像転写を行うようにするしかない。このため、両
面印刷を行う際の手間がかかりすぎるという問題があ
る。

【０００６】本発明の目的は、上記従来の印刷装置にお
ける問題に鑑み、印刷用紙のセット仕直しを必要とする
ことなく、印刷用紙への両面印刷が行える印刷装置を提
供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項１記載の発明は、マスタに対して画像情報に
応じた製版を行う製版部および上記マスタを版胴表面に
捲装した状態でインキを供給することによりマスタから
インキを転移させて印刷用紙に対し印刷を行う印刷部を
備えた印刷工程部と、電子写真プロセス部とを備えた印
刷装置において、上記印刷工程部と上記電子写真プロセ
ス部との間に連続して設けられている印刷用紙搬送部
と、上記印刷用紙搬送部に連続して設けられていて、上
記電子写真プロセス部において一方の面に画像転写され
た上記印刷用紙を反転させた状態で収容可能な反転収容
部と、上記反転収容部に設けられていて、反転された上
記印刷用紙の他方の面を上記印刷工程部における画像転
写部に対向させることができる状態で上記印刷用紙搬送
部に向け繰り出す給送手段と、上記印刷用紙の移動方向
における上記印刷用紙搬送部と上記反転収容部との分岐
位置に設けられていて、上記印刷用紙の移動方向を上記
印刷用紙搬送部と上記反転収容部とに切り換え可能な搬
送路切り換え手段と、を具備していることを特徴として
いる。

【０００８】請求項２記載の発明は、請求項１記載の印
刷装置において、上記電子写真プロセス部は、原稿読み
取り部からの画像情報を記憶する画像メモリ部を備えて
いることを特徴としている。

【０００９】請求項３記載の発明は、請求項１記載の印
刷装置において、上記反転収容部は、上記電子写真プロ
セス部において画像転写された上記印刷用紙の画像面を
下側にした状態で収容可能な反転路を備えていることを
特徴としている。

【００１０】請求項４記載の発明は、請求項１記載の印
刷装置において、上記印刷工程部と上記電子写真プロセ
ス部とは、互いに上下の関係に配置されていることを特
徴としている。

【００１１】請求項５記載の発明は、請求項４記載の印
刷装置において、上記印刷工程部および上記電子写真プ
ロセス部にそれぞれ給紙部を設置し、上記印刷工程部に
設置されている給紙部から印刷工程部での画像転写部に
向け上記印刷用紙が給送される給送経路と上記電子写真
プロセス部で画像転写されて反転収容部に収容された上
記印刷用紙が反転収容部から上記画像転写部に向け搬送
される搬送経路とが合流する位置に、上記印刷工程部の
給紙部から上記印刷用紙を上記画像転写部に向け案内す
る状態と上記反転収容部から搬送される上記印刷用紙を
上記画像転写部に向け案内する状態とに切り換え可能な
搬送路切り換え手段が設けられていることを特徴として
いる。

【００１２】請求項６記載の発明は、請求項４記載の印
刷装置において、上記印刷工程部および上記電子写真プ
ロセス部にそれぞれ排紙部を設置し、上記電子写真プロ
セス部から上記電子写真プロセス部の排紙部に上記印刷
用紙が搬送される排紙経路と上記反転収容部に向け上記
印刷用紙が搬送される搬送経路との分岐部に、上記排紙
経路に向け上記印刷用紙を案内する状態と上記反転収容
部に向け上記印刷用紙を案内する状態とに切り換え可能
な搬送路切り換え手段が設けられていることを特徴とし
ている。

【００１３】請求項７記載の発明は、請求項１乃至５の
うちの一つに記載の印刷装置において、上記印刷工程部
は、上記マスタに対して画像情報に応じて感熱製版を行
なう製版部と、上記マスタからインキを転移させて上記
印刷用紙に対し印刷を行なう印刷部と、を備えているこ
とを特徴としている。

【００１４】請求項８記載の発明は、マスタに対して画
像情報に応じた製版を行う製版部および上記マスタを版
胴表面に捲装した状態でインキを供給することによりマ
スタからインキを転移させて印刷用紙に対し印刷を行う
印刷部を備えた印刷工程部と、電子写真プロセス部とを
備えた印刷装置において、上記印刷工程部と上記電子写
真プロセス部との間に連続して設けられている印刷用紙
搬送部と、上記印刷用紙搬送部に連続して設けられてい
て、上記電子写真プロセス部において一方の面に画像転
写された上記印刷用紙を反転させた状態で収容可能な反
転収容部と、上記反転収容部に設けられていて、反転さ
れた上記印刷用紙の他方の面を上記印刷工程部における
画像転写部に対向させることができる状態で上記印刷用
紙搬送部に向け繰り出す給送手段と、上記印刷工程部お
よび電子写真プロセス部にそれぞれ設けられている給紙
部および排紙部と、上記印刷工程部の給紙部から画像転
写部に至る印刷用紙の搬送路と上記印刷用紙搬送部との
合流位置に設けられいて、上記印刷工程部の給紙部から
上記印刷用紙を上記画像転写部に向け案内する状態と上
記反転収容部から搬送される上記印刷用紙を上記画像転
写部に向け案内する状態とに切り換え可能な第１の搬送
路切り換え手段と、上記電子写真プロセス部から上記電
子写真プロセス部の排紙部に上記印刷用紙が搬送される
排紙経路と上記反転収容部に向け上記印刷用紙が搬送さ
れる搬送経路との分岐部に、上記排紙経路に向け上記印
刷用紙を案内する状態と上記反転収容部に向け上記印刷
用紙を案内する状態とに切り換え可能な第２の搬送路切
り換え手段とを具備していることを特徴としている。

【００１５】

【作用】請求項１記載の発明では、電子写真プロセス部
において一方の面に画像転写された上記印刷用紙が一旦
反転収容部に収容され、反転収容部から印刷工程部に繰
り出されることにより、上記印刷用紙の他方の面への画
像転写が行われる。

【００１６】請求項２記載の発明では、電子写真プロセ
スにおける原稿読み取り操作を繰り返すことがない。

【００１７】請求項３記載の発明では、反転収容部に収
容される印刷用紙が反転される。

【００１８】請求項４記載の発明では、上下方向に画像
転写を実行する印刷工程部および電子写真プロセス部が
配置される。

【００１９】請求項６乃至８記載の発明では、印刷用紙
の搬送経路が搬送路切り換え手段により切り換えられ
る。

【００２０】

【実施例】以下図面に示した実施例により本発明の詳細
を説明する。

【００２１】図１は、本発明の実施例である印刷装置の
全体構成を説明するための模式図である。本発明の実施
例である印刷装置は、孔版印刷工程部と、電子写真プロ
セス部とを備えている。

【００２２】まず、孔版印刷工程部について説明すると
以下の通りである。

【００２３】図１において、孔版印刷工程部は孔版印刷
装置１によって構成されており、孔版印刷装置１は、回
転軸２Ａを中心にして正逆回転可能な版胴２を備えてい
る。版胴２は、印刷工程実行時には時計方向に回転し、
マスタを排出する場合には反時計方向に回転するように
回転方向が設定されている。

【００２４】版胴２は、一部を除いて周面に多数の穿孔
が形成されており、その表面には、例えば合成繊維から
なる薄層のメッシュスクリ−ン（図示されず）が取り付
けられている。このメッシュスクリーンの材料としては
金属を用いることも可能である。版胴２の周面で穿孔が
形成されていない箇所には、図示しないが、版胴２の一
つの母線に沿った載置面を有する磁性体からなるステー
ジと、揺動可能に支持されてステージに対して接離自在
の把持部材とで構成されたクランパが設けられている。
ステージは、マスタ１１の先端を載置することができ、
ステージ上に先端を載置されたマスタ１１は、把持部材
により挟持されて固定されるようになっている。マスタ
１１の先端以外の範囲は、後述するインキ供給機構３か
ら版胴２の表面に向け供給されるインキの粘着力によっ
て版胴表面に付着するようになっている。

【００２５】版胴２の内部には、インキ供給機構３が設
けられている。インキ供給機構３は、回転軸２Ａの略真
下に配置されており、インキローラ３Ａとドクターロー
ラ３Ｂとを主要部として備えている。インキローラ３Ａ
は、版胴２の回転軸２Ａの下方で、後述するプレスロー
ラ４と対向する位置に配置された金属ローラであり、版
胴２の内周面に当接しながら、版胴２の周速度と同期し
た速度で回転し、ドクターローラ３Ｂによって担持量を
規定されたインキを版胴２およびメッシュスクリーンの
穿孔内に供給することができるようになっている。ドク
ターローラ２Ｂによって担持量を規定されるインキは、
回転軸２Ａに形成されている吐出口から上記両ローラで
形成されている楔状空間部で構成されたインキ溜まりに
滴下させられるようになっている。インキローラ３Ａ
は、後述するプレスローラ４と対向する位置に配置され
ていることにより、版胴２にプレスローラ４が当接した
際の圧力によって版胴２が変形するのを防止するバック
アップローラとしての機能も持ち合せている。

【００２６】インキローラ３Ａと対向する位置に配置さ
れているプレスローラ４は、版胴２に対して接離可能に
設けられた回転部材であり、後述する給送コロ９２から
印刷用紙Ｓが給送された時にその印刷用紙Ｓを版胴２の
表面に向け押圧することができ、印刷用紙Ｓを押圧した
際には、マスタから滲出したインキが印刷用紙Ｓに転移
して印刷される画像転写部を構成するようになってい
る。

【００２７】版胴２の縦方向中心線をはさんだ一方の上
方には、製版部１０が配置されている。製版部１０は、
その両端にフランジ対を有する芯材１１Ａによってロー
ル状に巻かれて順次繰り出されることが可能なマスタ１
１を有している。このマスタ１１は、１〜２μｍ程度の
薄い熱可塑性樹脂フィルムに対して多孔性支持体となる
和紙あるいは合成繊維、若しくはこれら両材料を混紗し
たものを貼り付けてラミネート構造としたものが用いら
れ、後述するサーマルヘッド１２により穿孔されるよう
になっている（以下、このマスタを孔版マスタとい
う）。ロ−ルから繰り出されたマスタ１１は、サ−マル
ヘッド１２に対してプラテンロ−ラ１３によって押圧さ
れ、サ−マルヘッド１２の発熱素子が選択的に発熱させ
られることにより主走査方向および副走査方向の領域で
穿孔される。この場合の主走査方向は、プラテンローラ
１３の軸方向であり、副走査方向は主走査方向と直角で
孔版マスタ１１の繰り出し方向に相当している。サーマ
ルヘッド１２は、後述する制御部からの駆動信号を用い
た通電制御により発熱素子の主走査方向で発熱位置が選
択されるようになっている。

【００２８】プラテンローラ１３は、図示しないステッ
ピングモータなどを駆動源として備え、段階的な回転を
行うことによって孔版マスタ１１をその副走査方向に給
送することができるようになっている。孔版マスタ１１
の繰り出し方向におけるプラテンローラ１３の後方に
は、孔版マスタを挟持搬送することが可能な搬送ローラ
１４が配置されている。搬送ローラ１４は、トルクリミ
ッタ（図示されず）を介して上記ステッピングモータに
連動することができ、プラテンローラ１３により設定さ
れる孔版マスタ１１の搬送速度よりも僅かに速い搬送速
度が得られる回転速度を設定されている。これにより、
孔版マスタ１１は、プラテンローラ１３と搬送ローラ１
４との速度差によってサーマルヘッド１２に当接する位
置から搬送ローラ１４に挟持される位置までの範囲でト
ルクリミッタにより予め設定された張力が付与され、プ
ラテンローラ１３によってサーマルヘッド１２に押圧さ
れる位置での弛みや皺などの発生を抑制されるようにな
っている。穿孔処理が終了した孔版マスタ１１は、カッ
ター１５により必要長さに裁断され版胴２の接線方向に
給送されて上記したクランパにより先端を把持固定され
るようになっている。カッター１５の構成としては、図
１に示すように、孔版マスタ１１の搬送路上に位置する
固定刃に対して昇降可能な移動刃を有するギロチンタイ
プや、固定刃に対して回転可能な回転刃を有するローリ
ングタイプなどが用いられる。

【００２９】孔版印刷装置１の上部には、画像読み取り
部１００が設置されている。画像読み取り部１００は、
コンタクトガラスを用いた原稿走査部１０１をはさんで
図示矢印方向の原稿給送方向両側に配置された搬送ロー
ラ１０２と、原稿走査部１０１上を通過する原稿Ｐを照
明する光源１０３と、原稿Ｐからの反射光をＣＣＤ１０
４に向け導入するミラー１０５およびレンズ１０６と、
排出原稿の受け台１０７とを備えて構成されている。原
稿読み取り部１００では、原稿Ｐからの反射光をＣＣＤ
１０４に取り込むことにより得られる画像情報を後述す
る制御部２０に出力するようになっている。

【００３０】図２は、制御部２０の構成を説明するため
のブロック図であり、同図において制御部２０は、記憶
装置であるＲＯＭおよびＲＡＭを備えたメインコントロ
ーラ２０Ａで構成され、図示しないＩ／Ｏインターフェ
ースを介して、本実施例に関係するものとして、入力側
には操作部２１、およびＣＣＤ１０４からの原稿読み取
りデータをＡ／Ｄ変換するＡ／Ｄ変換器２２に接続され
て、画像情報を制御部２０に出力するＣＣＤ画像処理部
２４が接続され、出力側にはサーマルヘッド１２の駆動
部をなすサーマルヘッド画像処理部２５、および後述す
る書き込み装置５２が接続されている。

【００３１】制御部２０では、ＲＯＭに記憶されている
印刷処理および後述する電子写真プロセス全般をシーケ
ンス制御するためのプログラムにより、操作部２１から
の入力状態に応じて印刷用紙Ｓの搬送形態を含め、印刷
工程および電子写真プロセスの動作制御を行うようにな
っている。

【００３２】版胴２の縦方向中心線をはさんで製版部１
０と対向する位置には、排版部３０が配置されている。
排版部３０は、版胴２に対して接近可能な一方の下部ロ
ーラ３０Ａおよび排版ボックス３１側に位置する他方の
下部ローラ３０Ｂとに掛け渡されたベルト３２と、一方
の上部ローラ３０Ａ’および他方の上部ローラ３０Ｂ’
に掛け渡されたベルト３２’とが配置されて構成してあ
り、版胴２が反時計方向に回転したとき、孔版マスタ１
１の後端を受入れて排版ボックス３１に向け移送するよ
うになっている。排版ボックス３１の上部には、昇降自
在の圧縮部材３３が設けられており、排版ボックス３１
に収容された孔版マスタ１１を圧縮して次ぎに廃棄され
る孔版マスタ１１の収容スペースを準備するようになっ
ている。排版ボックス３１内が孔版マスタ１１によって
満たされた場合には、排版ボックス３１を孔版印刷装置
１の外部に取り出して収容された孔版マスタ１１が廃棄
処分される。

【００３３】版胴２の時計方向の回転方向におけるプレ
スローラ４との対向位置の下流側には、版胴２に対して
接近可能な剥離爪４０が設けられており、この剥離爪４
０によって版胴２上から印刷用紙Ｓが排出搬送装置４１
に向け導入されるようになっている。印刷用紙Ｓの排紙
部を構成する排出搬送装置４１は、一対のローラ４２、
４３に掛け渡された無端状の搬送ベルト４４を備え、版
胴２上から剥離された印刷用紙Ｓを排紙トレイ４５に向
け搬送するようになっている。本実施例では、排出搬送
装置４１の搬送ベルト４４に対して印刷用紙Ｓを吸引す
るための吸引フアン４６が搬送ベルト４４における印刷
用紙Ｓの載置面下方に配置されている。

【００３４】印刷工程部の側方には電子写真プロセス部
が配置されている。電子写真プロセス部には、ドラム状
の感光体（以下、感光体ドラムという）５０が配置され
ており、この感光体ドラム５０は、図示矢印方向に回転
することができるようになっている。感光体ドラム５０
の周囲には、回転方向に沿って電子写真プロセスを実行
するための帯電装置５１、書込み装置５２、現像装置５
３、転写・搬送装置５４およびクリーニング装置５５が
それぞれ配置されている。

【００３５】帯電装置５１は、コロナ放電器が用いら
れ、感光体ドラム５０の感光層を所定極性に一様帯電す
るようになっている。書込み装置５２は、その詳細を説
明しないが、半導体レーザを光源として備えた走査型の
書込み装置であり、制御部２０に接続されているＣＣＤ
画像処理部２４からの信号により、感光体ドラム５０の
主走査方向および副走査方向での静電潜像形成用の露光
を行うようになっている。現像装置５３は、静電潜像の
顕像化処理を行う装置であり、この種、画像形成装置に
おいて周知構造を備えた磁気ブラシ現像装置が用いられ
ており、磁気ブラシ中に混在しているトナーが静電潜像
に対して静電的に付着させられるようになっている。

【００３６】転写・搬送装置５４は、その詳細が図３に
示されている。図３において、転写・搬送装置５４は、
転写・搬送ユニット５４Ａによって全体がユニット化さ
れており、ベルト駆動ローラ５６、テンションローラ５
７、転写前ローラ５８、転写チャージャ５９、バックア
ップローラ６０、クリーニングブレード６１および廃ト
ナー回収ボトル６２等がそれぞれユニット化されて一体
に支持されている。転写ベルト６３は、ベルト駆動ロー
ラ５６、テンションローラ５７、転写前ローラ５８およ
びバックアップローラ６０によって適度のテンションを
付与されて、印刷用紙Ｓの載置面に相当する感光体ドラ
ム５０に対向する側の展張面が図示矢印方向に移動でき
るようになっている。ベ駆動ローラ５６は、印刷用紙Ｓ
の排紙位置側にて接地された状態で配置されており、転
写・搬送ユニット５４Ａの両側部を貫通して突出された
その支軸５６Ａの両端部が、装置本体のユニット支持体
６４によってそれぞれ支持されている。これにより、転
写・搬送ユニット５４Ａは、ベルト駆動ローラ５６を中
心として感光体ドラム５０に対し、図３および図４に示
すように、接離自在に揺動することができるようになっ
ている。

【００３７】転写・搬送ユニット５４Ａは、転写ベルト
６３における印刷用紙載置面の移動方向上流側に設置さ
れている給紙装置７０の給紙トレイ７０Ａからレジスト
ローラ７０Ｄを介して給送された印刷用紙Ｓをその画像
転写部までガイドするための一対の転写前ガイド部材６
５、６６を有し、その転写前ガイド部材のうちの下方側
のガイド部材６６が転写・搬送ユニット５４Ａと一体化
されている。さらに、転写ベルト６３における印刷用紙
載置面の移動方向下流側には、定着装置８０に向け印刷
用紙Ｓをガイドするための定着入口ガイド板５４Ｂが転
写・搬送ユニット５４Ａに一体化されている。

【００３８】クリーニングブレード６１は、ベルト駆動
ローラ５６の下流側の転写ベルト６３の表面、すなわ
ち、図３において転写ベルト６３の下方に当接するよう
に、転写・搬送ユニット５４Ａのフレームに一体化され
て支持されている。これにより、転写時に印刷用紙Ｓに
転写されずに転写ベルト６３の表面に付着したままとな
っている廃トナーや印刷用紙Ｓの紙粉等を掻き落とすこ
とができるようになっている。クリーニングブレード６
１によって掻き落とされた廃トナーや紙粉は、転写・搬
送ユニット５４Ａに一体化されている廃トナー回収ボト
ル６２内に収容される。

【００３９】転写・搬送ユニット５４Ａの揺動動作は、
ユニット押上げレバー６７によって行われるようになっ
ている。ユニット押上げレバー６７は、図３に示すよう
に、転写・搬送ユニット５４Ａの下部にて延長された支
軸６７Ａによって揺動自在に配設されている。ユニット
押上げレバー６７の揺動動作は、ユニット押上げレバー
６７の基端に係合して配置されている押上げレバーソレ
ノイド６８のオン・オフ制御によって行われる。押上げ
レバーソレノイド６８は、制御部２０によって駆動制御
されるようになっており、オフの状態では、転写・搬送
ユニット５４Ａが自重により時計方向に揺動することが
でき、図４に示すように、ベルト駆動ローラ５６の支軸
５６Ａを中心にして感光体ドラム５０から転写ベルト６
３が離れる方向に変位することができる。

【００４０】押上げレバーソレノイド６８のオンの状態
では、転写・搬送ユニット５４Ａの自重に抗して反時計
方向に揺動し、図３に示すように、ベルト駆動ローラ５
６の支軸５６Ａを中心にして感光体ドラム５０に転写ベ
ルト６３が当接する方向に変位することができる。

【００４１】転写ベルト６３と感光体ドラム５０との当
接時における位置精度は、転写・搬送ユニット５４Ａが
反時計方向に揺動した際に、画像転写部の近傍両側に形
成されている凸部５４Ｃ（図３参照）が感光体ドラム５
０の非画像領域に相当する両端部に形成されているフラ
ンジ５０Ａ（図３参照）に当接することにより確保され
るようになっている。

【００４２】なお、図３中、符号５９Ａは転写チャージ
ャ５９のケーシングを、符号５９Ｂはチャージャワイヤ
を、符号６９は、転写・搬送ユニット５４Ａを着脱する
際のガイドレールをそれぞれを示している。

【００４３】図１において、転写・搬送装置５４におけ
る転写ベルト６３の印刷用紙載置面の移動方向上流側に
は、印刷用紙Ｓの給紙部を構成する給紙装置７０が設置
されている。給紙装置７０は、給紙トレイ７０Ａ上に載
置されている印刷用紙Ｓの最上位のものに対して接離可
能に設けられ、印刷用紙Ｓを図示矢印方向に相当する給
送方向に向け繰り出す繰り出しローラ７０Ｂと、印刷用
紙Ｓの給送路をはさんで対向させて配置され、繰り出さ
れた印刷用紙Ｓの重送を阻止することができる方向に回
転可能な分離ローラ対７０Ｃと、感光体ドラム５０と転
写ベルト６３とが当接する画像転写部に向けて印刷用紙
Ｓの給送タイミングを設定したうえで印刷用紙Ｓを繰り
出すレジストローラ７０Ｄとで構成されている。給紙装
置７０では、繰り出しローラ７０Ｂが給紙トレイ７０Ａ
上に載置されている印刷用紙Ｓの最上位のものに当接し
て回転することにより印刷用紙Ｓが繰り出され、分離ロ
ーラ対７０Ｃによって最上位の印刷用紙Ｓのみがレジス
トローラ７０Ｄに向け給送される。印刷用紙Ｓは、レジ
ストローラ７０Ｄによって挟持され、転写ベルト６３が
感光体ドラム５０に当接するタイミングを基準として、
感光体ドラム５０上の画像位置と印刷用紙Ｓでの転写開
始位置とを整合させるタイミングを以て上記画像転写部
に向け給送される。

【００４４】前述した孔版印刷工程部と電子写真プロセ
ス部との間には、印刷用紙搬送部９０が設置されてい
る。印刷用紙搬送部９０は、定着装置８０から排出され
た印刷用紙Ｓの移動方向において、定着装置８０の排出
側から版胴２とプレスローラ４との当接位置まで連続す
る搬送経路によって構成されている。印刷用紙搬送部９
０は、定着装置８０から孔版印刷工程部の版胴２とプレ
スローラ４との対向位置に相当する画像転写部までの間
に延長されている排出路９０Ａと、排出路９０Ａの途中
から垂直方向に分岐している搬送路９０Ｂと、搬送路９
０Ｂの末端を水平方向に折り返した反転路９０Ｃとを備
えている。

【００４５】反転路９０Ｃ上には、反転収容部９１が配
置されており、反転路９０Ｃを移動してきた印刷用紙Ｓ
が収容されるようになっている。これにより、反転収容
部９１は、印刷用紙搬送部９０に連続した状態で設けら
れていることになる。

【００４６】印刷用紙搬送部９０における排出路９０Ａ
と搬送路９０Ｂとの分岐位置には、印刷用紙Ｓの移動方
向を切り換えるための搬送路切り換え手段１１０が配置
されている。搬送路切り換え手段１１０は、図５（Ａ）
に示すように、基端に有する支軸１１０Ａを支点として
揺動可能な爪部材で構成されており、支軸１１０Ａが図
示しないロータリーソレノイドに連結されている。ロー
タリーソレノイドは、制御部２０によって駆動制御され
るようになっており、搬送路切り換え手段１１０を、定
着装置８０から排出された印刷用紙Ｓが搬送路９０Ｂを
介して反転路９０Ｃに向け案内される第１の状態（図
中、二点鎖線で示す状態）と、印刷用紙搬送部９０にお
ける反転収容部９１から繰り出された印刷用紙Ｓを反転
路９０Ｃから搬送路９０Ｂを介して印刷工程部における
画像転写部に案内される第２の状態（図中、実線で示す
状態）と、さらに、これら第１、第２の状態とは別に、
定着装置８０から排出された印刷用紙Ｓを直接排出路９
０Ａに移動させることができる第３の状態に変位させる
ことができるようになっている。第３の状態は、搬送路
切り換え手段１１０のガイド面１１０Ｂが上向きにさ
れ、定着装置８０から孔版印刷工程部の画像転写部に向
けて移動する印刷用紙Ｓと干渉しない状態に設定される
ようになっている。

【００４７】このような構成においては、搬送路切り換
え手段１１０が第１の状態に設定されると、電子写真プ
ロセス部の定着装置８０から排出された印刷用紙Ｓは、
孔版印刷工程部の画像転写部への移動が阻止され、印刷
用紙搬送部９０の反転路９０Ｃに向け案内されることが
可能になり、これにより、電子写真プロセス部において
一方の面に画像の転写が行われた状態で反転収容部９１
に向け画像が転写された面を下側にした状態で導入され
る。搬送路切り換え手段１１０が第２の状態に設定され
ると、反転収容部９１に収容されている印刷用紙Ｓは、
反転収容部９１から反転路９０Ｃおよび搬送路９０Ｂを
介して孔版印刷工程部側の排出路９０Ａに導入され、孔
版印刷工程部における画像転写部に向け案内される。こ
れにより、印刷用紙Ｓは、画像転写面を下側にした状態
のまま反転収容部９１から反転路９０Ｃを介して孔版印
刷工程部における画像転写部に向け移動することがで
き、画像転写部において他方の面を版胴２に対向させる
ことができる。従って、一旦、反転収容部９１に収容さ
れた印刷用紙Ｓは、再度、反転収容部９１から印刷工程
部における画像転写部に向け搬送されると、両面に画像
転写が行われることになる。

【００４８】印刷用紙搬送部９０における反転路９０Ｃ
および反転収容部９１には、印刷用紙Ｓの導入および繰
り出しを行ために正逆回転可能な給送コロ９２が複数配
置されており、これら給送コロ９２は、排出路９０Ａの
末端部に配置されて制御部２０に接続されている後端検
知センサ９３によって定着装置８０から排出された印刷
用紙Ｓの後端が検知された時に回転方向を切り換えられ
るようになっている。

【００４９】反転収容部９１に導入される印刷用紙Ｓ
は、搬送路９０Ｂに配置されている給送コロ９２により
導入方向の後端を挾持された状態から、孔版印刷工程部
の画像転写部に向け繰り出される場合と、複数枚の印刷
用紙Ｓを電子写真プロセス終了後に一旦反転収容部９１
に積載収容し、反転収容部９１に配置されている繰り出
し用の給送コロ９２により順次一枚ずつ孔版印刷工程部
の画像転写部に向け繰り出す場合とが選択される。

【００５０】給送コロ９２により印刷用紙Ｓの後端を挾
持した状態から孔版印刷工程部の画像転写部に繰り出す
場合は、印刷枚数が１枚あるいはそれに近い比較的少な
い場合に適用される。この場合、定着装置８０から排出
された印刷用紙Ｓの後端が排出路９０Ａに配置されてい
る後端検知センサ９３によって検知されるまでの間、搬
送路９０Ｂに配置されている給送コロ９２は、印刷用紙
Ｓを反転収容部９１に導入する方向に相当する正回転を
維持され、後端検知センサ９３により印刷用紙Ｓの後端
が検知された時点で回転を停止し、次いで、制御部２０
からの駆動開始信号によって、印刷工程部の画像転写部
に向け印刷用紙Ｓを移動させる方向に相当する逆回転が
行なわれるようになっている。

【００５１】また、電子写真プロセス部において画像転
写された印刷用紙Ｓが反転収容部９１に順次収容される
場合は、比較的印刷枚数が大量であるときである。この
場合、定着装置８０から排出された印刷用紙Ｓは、搬送
路切り換え手段１１０の第１の態位および搬送路９０Ｂ
に位置する給送コロ９２の正回転が維持され、印刷すべ
き枚数の印刷用紙Ｓが反転収容部９１に収容された後
に、反転収容部および搬送路９０Ｂに位置する給送コロ
９２が逆回転を設定されて反転収容部９１から順次印刷
用紙Ｓが繰り出されるようになっている。

【００５２】本実施例は以上のような構成であるから、
制御部２０に接続されている操作部２１において、１枚
の印刷用紙Ｓの両面に画像を形成したい場合が選択され
ると、孔版印刷工程部および電子写真プロセス部では、
画像形成に必要な処理が実行される。電子写真プロセス
部では、感光体ドラム５０が回転を開始し、帯電装置５
１により一様帯電されるとともに、書込み装置５２によ
る静電潜像形成が実行され、静電潜像が現像装置５３に
よって顕像処理される。感光体ドラム５０上で顕像処理
されたトナー像は、給紙装置７０から給送タイミングを
設定されて給送されてくる印刷用紙Ｓが転写・搬送装置
５４の転写ベルト６３に静電吸着された状態で画像転写
部に達した時点で、転写・搬送装置５４に有する転写チ
ャージャ５９による転写バイアスを介して印刷用紙Ｓの
一方の面に静電転写される。トナー像が静電転写された
印刷用紙Ｓは、転写ベルト６３の移動に伴い定着装置８
０に搬送され、トナー像が定着される。

【００５３】定着装置８０から排出された印刷用紙Ｓ
は、印刷用紙搬送部９０における排出路９０Ａに排出さ
れる。このとき、制御部２０では、搬送路切り換え手段
１１０に対し、図５（Ａ）において二点鎖線で示した第
１の状態を設定するための駆動信号が出力され、搬送路
切り換え手段１１０は、定着装置８０から排出された印
刷用紙Ｓを反転収容部９１に向け案内することができる
状態に設定される。

【００５４】孔版印刷工程部では、印刷用紙Ｓが反転路
９０Ｃを通過して版胴２とプレスローラ４との対向位置
に相当する画像転写部に繰り出されるまでに以下の処理
が行われる。まず、版胴２が反時計方向に回転する。こ
の回転により、版胴２に捲装されていた孔版マスタ１１
が排版部３０に有するベルト３２によって挟持され、排
版ボックス３１に向け移送されて版胴２から除去され
る。

【００５５】次いで、版胴２が時計方向に回転を切り換
えられると、インキ供給機構３では、インキ溜まりに溜
まっているインキがドクタローラ３Ｂによって混練され
てインキローラ３Ａに転移させられ、版胴２のメッシュ
スクリーン内に浸透していく。

【００５６】製版部１０では、原稿読み取り部１００か
らの画像情報に応じて制御部２０を介したサーマルヘッ
ド１２の発熱素子の発熱制御が行われ、原稿画像に応じ
た穿孔処理が実行されて孔版マスタ１１への感熱製版が
実施される。製版された孔版マスタ１１は、版胴２上に
位置するクランパによって先端を把持固定され、版胴２
の周面に捲装される。制御部２０では、搬送路切り換え
手段１１０に対し、図５（Ａ）において実線で示した第
２の状態を設定するための駆動信号が出力され、搬送路
切り換え手段１１０は、反転収容部９１あるいは反転路
９０Ｃに位置する印刷用紙Ｓを印刷工程部における版胴
２とプレスローラ４との対向位置に相当する画像転写部
に向け印刷用紙Ｓを案内することができる状態に設定さ
れる。

【００５７】孔版マスタ１１が版胴２に捲装されると、
反転収容部９１あるいは搬送路９０Ｂから給送コロ９２
により画像転写タイミングを設定されて繰り出される印
刷用紙Ｓは、インキ供給機構３と対向する画像転写部に
給送され、プレスローラ４によって版胴２の表面に向け
押圧される。これにより、版胴２のメッシュスクリーン
を透過したインキが孔版マスタ１１の穿孔を通過して印
刷用紙Ｓの他方飲めんに転移することになり、印刷用紙
Ｓの他方の面に相当する裏面に印刷が行なわれる。これ
により、電子写真プロセス部において一方の面に画像転
写された印刷用紙Ｓは、孔版印刷工程部において他方の
面に画像転写され、両面印刷が行われることになる。

【００５８】本実施例によれば、一方の面に画像転写さ
れた印刷用紙Ｓを連続的に他方の面への画像転写に供す
ることできる。しかも搬送路切り換え手段１１０を第３
の状態に設定した場合には、定着装置８０から排出され
た印刷用紙Ｓが反転されることなく、画像を転写された
面を版胴２とプレスローラ４とが対向する孔版印刷工程
部での画像転写部に達するので、印刷用紙Ｓの一方の面
への重ね画像の転写や多色画像の転写を行うことが可能
になる。

【００５９】ところで、電子写真プロセスにおける書込
み工程は、上記実施例で説明したように、半導体レーザ
を光源とし、その発光制御を制御部２０によって行われ
るようになっているが、同一原稿から複数回の画像形成
を行う場合、その度に原稿読み取り部１００を作動させ
ると、それだけ画像読み取りに要する時間が多くなる。
このため、電子写真プロセスでの所用時間が長くなり、
ひいては、両面印刷する際の画像形成時間が長くなる。

【００６０】そこで、本実施例の変形例としては、電子
写真プロセス部において、同一原稿から複数回の画像形
成を行う場合、図７に示すように、制御部２０に接続さ
れたＣＣＤ画像処理部２４に画像メモリ５２Ａが接続さ
れ、画像読み取りによって得られる画像情報を一旦記憶
しておき、制御部２０から複数回の画像形成を開始する
ための制御信号が出力された時点でその記憶した画像情
報によって書込み処理を実施するようにしてもよい。

【００６１】次ぎに請求項４及至６記載の発明の実施例
について図８及至図１１を用いて説明する。なお、図８
及至図１１において、図１に示したものと同じ構成部品
については同符号とし、その詳細な説明は省く。図８お
よび図９に示す実施例は、電子写真プロセス部が、孔版
印刷工程部の下方に配置されていることを特徴としてい
る。本実施例においては、印刷用紙搬送部９０が、電子
写真プロセス部における定着装置８０から排出される印
刷用紙Ｓがそのままの方向に移動する排出路９０Ａと、
排出路９０Ａから垂直方向に延長された搬送路９０Ｂお
よび搬送路９０Ｂと反対方向で垂直に延長された反転路
９０Ｃに加えて、搬送路９０Ｂに連続して印刷用紙Ｓを
迂回させて孔版印刷工程部における画像転写部に向け延
長されている迂回路９０Ｄとで構成されている。反転路
９０Ｃは、図１に示した例と同様に、反転収容部９１を
備えており、その反転収容部９１は、本実施例の場合、
電子写真プロセス部の下方に配置されている。

【００６２】図８において、搬送路９０Ｂと反転路９０
Ｃとの分岐位置には、搬送路切り換え手段１１０Ｃが配
置されており、印刷用紙Ｓを搬送路９０Ｂに向け案内す
る状態と反転路９０Ｃに向け案内する状態とに切り換え
られるようになっている。この場合の搬送路切り換え手
段１１０Ｃは、基端に有する支軸１１０Ｄを支点として
揺動可能な爪部材で構成されており、支軸１１０Ｄが図
示しないロータリーソレノイドに連結されている。ロー
タリーソレノイドは、図５（Ａ）に示した搬送路切り換
え手段１１０と同様に、制御部２０によって駆動制御さ
れるようになっている。搬送路切り換え手段１１０Ｃ
は、図５（Ｂ）において、二点鎖線で示すように、ロー
タリーソレノイドによる駆動を介して定着装置８０から
排出された印刷用紙Ｓを排出路９０Ａから搬送路９０Ｂ
に向け案内する第１の状態と、図中、実線で示すよう
に、排出路９０Ａから反転路９０Ｃに向け印刷用紙Ｓを
案内する第２の状態と、これら第１、第２の状態とは別
に、反転路９０Ｃから搬送路９０Ｂに向けた印刷用紙Ｓ
の移動を阻害しない第３の状態とに変位させることがで
きるようになっている。第３の状態は、搬送路切り換え
手段１１０Ｃのガイド面１１０Ｅが図５（Ｂ）において
左向きにされ、反転路９０Ｃから搬送路９０Ｂおよび迂
回路９０Ｄを介して孔版印刷工程部の画像転写部に向け
移動する印刷用紙Ｓと干渉しない状態に設定されるよう
になっている。

【００６３】図８に示す実施例は、反転路９０Ｃに位置
する給送コロ９２によって印刷用紙Ｓの後端を挟持し、
この状態で搬送路９０Ｂに向け繰り出す形式であり、ま
た、図９に示す実施例は、反転収容部９１に対して電子
写真プロセス部において一方の面に画像転写された印刷
用紙Ｓの複数枚を全て収容したうえで再度、反転収容部
９１から搬送路９０Ｂに向け繰り出す形式である。図８
および図９に示した構成では、迂回路９０Ｄには、レジ
ストローラ４Ａが配置されており、孔版印刷工程部での
画像転写部に向けた印刷用紙Ｓの繰り出しタイミングを
設定して印刷用紙Ｓに対する画像転写開始位置を孔版印
刷部での版胴２上の孔版マスタ１１の画像位置と整合さ
せることができるようになっている。

【００６４】図１０および図１１に示す実施例は、孔版
印刷工程部が電子写真プロセス部の下方に配置されてい
る例であり、この場合には、印刷用紙搬送部９０が、電
子写真プロセス部における定着装置８０から排出された
印刷用紙Ｓの移動方向に沿って設けられた排出路９０Ａ
と、排出路９０Ａから垂直方向下方に向け折り返された
搬送路９０Ｂおよびその途中で分岐している反転路９０
Ｃと、孔版印刷工程部における画像転写部に向け折り曲
げられた迂回路９０Ｄとで構成されている。搬送路９０
Ｂと反転路９０Ｃとの分岐位置には、搬送路切り換え手
段１１０Ｃが配置されている。搬送路切り換え手段１１
０Ｃは、図５（Ｂ）に示したものと同様な構成を備えて
おり、定着装置８０から排出された印刷用紙Ｓを搬送路
９０Ｂから反転路９０Ｃを介して反転収容部９１に向け
案内する第１の状態（図中、二点鎖線で示す状態）と反
転収容部９１から反転路９０Ｃを介して孔版印刷工程部
の画像転写部に向け案内する第２の状態（図中、実線で
示す状態）と、これら各状態とは別に搬送路９０Ｂから
直接孔版印刷工程部の画像転写部に向け印刷用紙Ｓを案
内する第３の状態とに変位することができるようになっ
ている。第３の状態は、搬送路９０Ｂから孔版印刷工程
部の画像転写部に向け移動する印刷用紙Ｓと干渉するこ
とがないように、ガイド面１１０Ｅを図５（Ｂ）におい
て、左側に向けた状態に設定される。図１０に示す例
は、反転路９０Ｃに位置する給送コロ９２によって印刷
用紙Ｓの後端を挟持し、この状態で搬送路９０Ｂに向け
繰り出す形式であり、また、図１１に示す実施例は、反
転収容部９１に対して電子写真プロセス部において一方
の面に画像転写された印刷用紙Ｓの複数枚を全て収容し
たうえで再度、反転収容部９１から搬送路９０Ｂに向け
繰り出す形式である。図１０および図１１に示した例に
おいて、反転収容部９１に収容された後、再度、反転路
９０Ｃを介して孔版印刷工程部の画像転写部に向け移動
する印刷用紙Ｓは、電子写真プロセス部において画像転
写された面に対し、孔版印刷工程部での画像転写が行わ
れるので、印刷用紙Ｓの同一面での画像合成が可能であ
る。また、反転収容部９１および反転路９０Ｃに対して
印刷用紙Ｓを案内しないで、電子写真プロセス部の定着
装置８０から排出された印刷用紙Ｓを直接孔版印刷工程
部の画像転写部に向け案内する場合（搬送路切り換え手
段１１０Ｃの第３の状態）には、孔版印刷工程部におい
て、印刷用紙Ｓの裏面が反動２に対面することになるの
で、印刷用紙Ｓの両面への印刷が可能になる。

【００６５】次ぎに、図１２および図１３において請求
項７記載の発明の実施例について説明する。図１２およ
び図１３に示した実施例は、孔版印刷工程部および電子
写真プロセス部にそれぞれ給紙部を設けて、印刷用紙Ｓ
の一方の面にのみ画像形成を行えるようにしたことを特
徴としている。特に、大量の印刷用紙Ｓの一方の面への
画像形成のために孔版印刷工程部を用いることを特徴と
している。図１２において、孔版印刷工程部における版
胴２とプレスローラ４との対向位置に相当する画像転写
部に向けて、印刷用紙搬送部９０に設けられている印刷
用紙の搬送経路とは別に、印刷用紙搬送部９０における
反転路９０Ｃと合流する給送経路７１が設けられてお
り、その給送路７１の末端位置には給紙装置７２が設け
られている。これにより、孔版印刷工程部および電子写
真プロセス部のいずれにも給紙装置が設けられているこ
とになる。孔版印刷工程部での給紙装置７２は、印刷用
紙Ｓを載置することができる給紙トレイ７２Ａと、給紙
トレイ７２Ａ上に載置されている印刷用紙Ｓの最上位の
ものに対して接離可能に設けられ、印刷用紙Ｓを図示矢
印方向に相当する給送方向に向け繰り出す繰り出しロー
ラ７２Ｂと、印刷用紙Ｓの給送路をはさんで対向させて
配置され、繰り出された印刷用紙Ｓの重送を阻止するこ
とができる方向に回転可能な分離ローラ対７２Ｃと、孔
版印刷工程部での画像転写部に向け印刷用紙Ｓの給送タ
イミングを設定して印刷用紙Ｓを繰り出すレジストロー
ラ７２Ｄとで構成されている。給紙装置７２では、電子
写真プロセス部に設けられている給紙装置７０と同様
に、給紙トレイ７２Ａから繰り出された印刷用紙Ｓがレ
ジストローラ７２Ｄによって給送タイミングを設定され
て画像転写部に給送されるようになっている。

【００６６】印刷用紙搬送部９０における反転路９０Ｃ
と給送路７１との合流位置には、印刷用紙Ｓの移動方向
を切り換えることができる切り換え手段１１１が設けら
れている。切り換え手段１１１は、図５に示した例と同
様に、ロータリーソレノイド等の駆動源によって揺動可
能な爪部材で構成され、制御部２０により、孔版印刷工
程部の給紙装置７２から孔版印刷工程部の画像転写部に
向け印刷用紙Ｓが案内される状態と、印刷用紙搬送部９
０の反転路９０Ｃから印刷用紙Ｓが孔版印刷工程部の画
像転写部に案内される状態とに変位させることができる
ようになっている。

【００６７】図１２は、図８に示した場合と同様に、反
転路９０Ｃが電子写真プロセス部の下方に位置して、印
刷用紙Ｓの後端を反転路９０Ｃに位置する給送コロ９２
によって挟持し、この状態から搬送路９０Ｂに向け繰り
出す形式を示し、図１３は、図９に示した例と同様に、
電子写真プロセス部において一方の面に画像転写された
複数枚の印刷用紙Ｓの全てを反転収容部９１に収容し、
反転収容部９１から順次繰り出す形式を示している。

【００６８】次ぎに、図１４および図１５において、請
求項８記載の発明の実施例について説明する。図１４お
よび図１５に示した実施例は、孔版印刷工程部および電
子写真プロセス部にそれぞれ排紙部を設け、印刷用紙Ｓ
の一方の面に画像形成を行うことを特徴としている。特
に、少量の印刷用紙Ｓの一方の面への画像形成のために
電子写真プロセス部を用いることを特徴としている。図
１４は、図１２に示した構成を基にして、印刷用紙搬送
部９０における搬送路９０Ｂと反転路９０Ｃとの分岐位
置に、排出路９０Ａを延長した排紙路９０Ｅを形成した
ものである。排紙路９０Ｅの延長部には、排紙部を構成
する排紙トレイ９４が配置されている。搬送路９０Ｂ、
反転路９０Ｃおよび排紙路９０Ｅとの分岐位置には、こ
れら各路への印刷用紙Ｓの移動方向を切り換えるための
切り換え手段１１２が配置されている。便宜上、搬送路
切り換え手段１１１を第１の搬送路切り換え手段とし、
搬送路切り換え手段１１２を第２の搬送路切り換え手段
として、以下の説明に用いる。第２の搬送路切り換え手
段１１２は、図１６に示すように、前記した搬送路切り
換え手段１１０とほぼ同様に、支軸１１２Ａを支点とし
て揺動可能な爪部材で構成されており、定着装置８０か
ら排出された印刷用紙Ｓをそのまま排紙トレイ９４に向
け案内する状態および反転路９０Ｃから、図中、一点鎖
線で示すように、直接搬送路９０Ｂに向け印刷用紙Ｓを
案内する状態（図１６（Ａ）に示す状態であり、これを
第１の状態とする）と、電子写真プロセス部における定
着装置８０から排出された印刷用紙Ｓを反転路９０Ｃを
介して反転収容部９１に向け案内する状態（図１６
（Ｂ）に示す状態であり、これを第２の状態とする）
と、定着装置８０から排出された印刷用紙Ｓを孔版印刷
工程部の画像転写部に向け直接案内する状態（図１６
（Ｃ）に示す状態であり、これを第３の状態とする）と
に切り換えられるようになっている。

【００６９】第１の搬送路切り換え手段１１１が、印刷
用紙Ｓを給紙装置７２から孔版印刷工程部の画像転写部
に向け案内する状態が設定されている場合には、孔版印
刷工程部において印刷用紙Ｓの一方の面に印刷が行われ
る。

【００７０】第１の搬送路切り換え手段１１１が、印刷
用紙搬送装置９０における迂回路９０Ｄから孔版印刷工
程部の画像転写部に向け印刷用紙Ｓを案内する状態が設
定されている場合には、第２の搬送路切り換え手段１１
２は、第１乃至第３の状態のいずれかが選択される。ま
ず、第２の搬送路切り換え手段１１２の第１の状態で
は、電子写真プロセス部において画像転写された印刷用
紙Ｓがそのまま排紙トレイ９４に向け案内される場合
と、反転路９０Ｃから印刷用紙Ｓが直接搬送路９０Ｂお
よび迂回路９０Ｄを介して孔版印刷工程部の画像転写部
に向け案内される場合（図１６（Ａ）中、一点鎖線で示
す搬送経路）とが選択される。前者の場合には電子写真
プロセスにより一方の面に画像を転写された印刷用紙Ｓ
が排紙トレイ９４に向け移送され、後者の場合には、反
転収容部９１から繰り出された印刷用紙Ｓが迂回路９０
Ｄにおいて反転され、電子写真プロセスにおいて画像転
写された一方の面と反対側の他方の面を版胴２に対向さ
せて印刷が行なわれ、両面への画像転写が行なわれる。
第２の搬送路切り換え手段１１２における第２の状態で
は、定着装置８０から排出された印刷用紙Ｓが反転路９
０Ｃに向け移送され、その後、第１の状態に切り換えら
れることにより、搬送路９０Ｂおよび迂回路９０Ｄを介
して版胴２に対向する面を反転されて孔版印刷工程部の
画像転写部に向け印刷用紙Ｓが移送される。これによ
り、上記した第１の状態と同様に、印刷用紙Ｓの両面へ
の画像転写が実行できる。第２の搬送路切り換え手段１
１２の第３の状態では、定着装置８０から排出された印
刷用紙Ｓがそのまま搬送路９０Ｂおよび迂回路９０Ｄを
介して孔版印刷工程部の画像転写部に向け移送される。
これにより、上記した第１、第２の状態と同様に、印刷
用紙Ｓの両面への画像転写が行なわれる。

【００７１】図１５は、図１３を基にした構成であり、
反転収容部９１に対して、電子写真プロセス部において
一方の面に画像転写された複数枚の印刷用紙Ｓの全てを
収容することができるようになっている。この例におい
ても、図１４に示した例と同じ作用が得られるようにな
っている。

【００７２】本発明は上記実施例に限られるものではな
く、その要旨の範囲内で種々変形することも可能であ
る。例えば、上記実施例に示した印刷工程部は孔版印刷
装置により構成される孔版印刷工程部であったが、印刷
工程部としては、版胴上に保持された原版（マスタ）に
静電潜像を形成し、その潜像を顕像処理すると共に定着
し、その後、その原版を親水化処理してインキを着肉
し、平板印刷により印刷する方式あるいはこれに類する
印刷方式に寄って構成することも可能である。

【００７３】

【発明の効果】以上、説明したように、請求項１記載の
発明によれば、電子写真プロセス部において一方の面に
画像転写された印刷用紙が一旦反転収容部に収容され、
反転収容部から印刷工程部に繰り出されることにより、
印刷用紙の他方の面への画像転写が行われるので、一方
の面に画像転写が行われた印刷用紙をセット仕直して再
度他方の面に印刷するという手順を不要にして連続して
両面への画像転写が可能になる。

【００７４】請求項２記載の発明によれば、電子写真プ
ロセスにおける原稿読み取り操作を繰り返すことがない
ので、同一原稿からの複数回の画像形成に要する時間を
短縮することができる。

【００７５】請求項３記載の発明によれば、反転収容部
に収容される印刷用紙が反転されるので、一方の面に画
像転写された印刷用紙の反転を自動的に行うことが可能
になる。

【００７６】請求項４記載の発明によれば、上下方向に
画像転写を実行する印刷工程部および電子写真プロセス
部が配置されるので、両面印刷を行うための装置の設置
面積を少なくすることができる。

【００７７】請求項６乃至８記載の発明によれば、印刷
用紙の搬送経路が搬送路切り換え手段により切り換えら
れるので、印刷用紙への両面印刷および片面印刷、さら
には作像プロセスを適宜選択することが可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の印刷装置の全体構成を示す模
式図である。

【図２】図１に示した印刷装置に用いられる制御部の構
成を説明するためのブロック図である。

【図３】図１に示した印刷装置における電子写真プロセ
ス部に用いられる転写・搬送装置の構成を説明するため
の断面図である。

【図４】図３に示した転写・搬送装置の作用を示す断面
図でる。

【図５】図１に示した印刷装置に用いられる搬送路切り
換え手段の構成を説明するための模式図である。

【図６】図１に示した印刷装置の要部の変形例を示す模
式図である。

【図７】図２に示した制御部の要部変形例を説明するた
めのブロック図である。

【図８】本発明の別実施例の印刷装置の全体構成を示す
模式図である。

【図９】図８に示した印刷装置の要部変形例を示す模式
図である。

【図１０】本発明の他の実施例の印刷装置の全体構成を
示す模式図である。

【図１１】図１０に示した印刷装置の要部変形例を示す
模式図である。

【図１２】本発明のさらに別の実施例の印刷装置の全体
構成を示す模式図である。

【図１３】図１２に示した印刷装置の要部変形例を示す
模式図である。

【図１４】本発明のさらに他の実施例の印刷装置の全体
構成を示す模式図である。

【図１５】図１４に示した印刷装置の要部変形例を示す
模式図である。

【図１６】図１４および図１５に示した印刷装置に用い
られる搬送路切り換え手段の構成および作用を示す模式
図である。

【符号の説明】

１ 孔版印刷装置 ２ 版胴 １０ 製版部 １１ 孔版マスタ １２ サーマルヘッド ２０ 制御部 ４１ 排紙部を成す排出搬送装置 ４５、９４ 排紙部を成す排紙トレイ １００ 原稿読み取り部 ５０ 感光体ドラム ５１ 帯電装置 ５２ 書込み装置 ５２Ａ 画像メモリ ５３ 現像装置 ５４ 転写・搬送装置 ７０、７２ 給紙部を成す給紙装置 ７１ 給送路 ８０ 定着装置 ９０ 印刷用紙搬送部 ９０Ａ 排出路 ９０Ｂ 搬送路 ９０Ｃ 反転路 １１０ 搬送路切り換え手段 １１１ 第１の搬送路切り換え手段 １１２ 第２の搬送路切り換え手段

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】マスタに対して画像情報に応じた製版を行
   う製版部および上記マスタを版胴表面に捲装した状態で
   インキを供給することによりマスタからインキを転移さ
   せて印刷用紙に対し印刷を行う印刷部を備えた印刷工程
   部と、電子写真プロセス部とを備えた印刷装置におい
   て、 上記印刷工程部と上記電子写真プロセス部との間に連続
   して設けられている印刷用紙搬送部と、 上記印刷用紙搬送部に連続して設けられていて、上記電
   子写真プロセス部において一方の面に画像転写された上
   記印刷用紙を反転させた状態で収容可能な反転収容部
   と、 上記反転収容部に設けられていて、反転された上記印刷
   用紙の他方の面を上記印刷工程部における画像転写部に
   対向させることができる状態で上記印刷用紙搬送部に向
   け繰り出す給送手段と、 上記印刷用紙の移動方向における上記印刷用紙搬送部と
   上記反転収容部との分岐位置に設けられていて、上記印
   刷用紙の移動方向を上記印刷用紙搬送部と上記反転収容
   部とに切り換え可能な搬送路切り換え手段と、を具備し
   ていることを特徴とする印刷装置。
2. 【請求項２】請求項１記載の印刷装置において、 上記電子写真プロセス部は、原稿読み取り部からの画像
   情報を記憶する画像メモリ部を備えていることを特徴と
   する印刷装置。
3. 【請求項３】請求項１記載の印刷装置において、 上記反転収容部は、上記電子写真プロセス部において画
   像転写された上記印刷用紙の画像面を下側にした状態で
   収容可能な反転路を備えていることを特徴とする印刷装
   置。
4. 【請求項４】請求項１記載の印刷装置において、 上記印刷工程部と上記電子写真プロセス部とは、互いに
   上下の関係に配置されていることを特徴とする印刷装
   置。
5. 【請求項５】請求項４記載の印刷装置において、 上記印刷工程部および上記電子写真プロセス部にそれぞ
   れ給紙部を設置し、上記印刷工程部に設置されている給
   紙部から印刷工程部での画像転写部に向け上記印刷用紙
   が給送される給送経路と上記電子写真プロセス部で画像
   転写されて反転収容部に収容された上記印刷用紙が反転
   収容部から上記画像転写部に向け搬送される搬送経路と
   が合流する位置に、上記印刷工程部の給紙部から上記印
   刷用紙を上記画像転写部に向け案内する状態と上記反転
   収容部から搬送される上記印刷用紙を上記画像転写部に
   向け案内する状態とに切り換え可能な搬送路切り換え手
   段が設けられていることを特徴とする印刷装置。
6. 【請求項６】請求項４記載の印刷装置において、 上記印刷工程部および上記電子写真プロセス部にそれぞ
   れ排紙部を設置し、上記電子写真プロセス部から上記電
   子写真プロセス部の排紙部に上記印刷用紙が搬送される
   排紙経路と上記反転収容部に向け上記印刷用紙が搬送さ
   れる搬送経路との分岐部に、上記排紙経路に向け上記印
   刷用紙を案内する状態と上記反転収容部に向け上記印刷
   用紙を案内する状態とに切り換え可能な搬送路切り換え
   手段が設けられていることを特徴とする印刷装置。
7. 【請求項７】請求項１乃至５のうちの一つに記載の印刷
   装置において、 上記印刷工程部は、上記マスタに対して画像情報に応じ
   て感熱製版を行なう製版部と、 上記マスタからインキを転移させて上記印刷用紙に対し
   印刷を行なう印刷部と、を備えていることを特徴とする
   印刷装置。
8. 【請求項８】マスタに対して画像情報に応じた製版を行
   う製版部および上記マスタを版胴表面に捲装した状態で
   インキを供給することによりマスタからインキを転移さ
   せて印刷用紙に対し印刷を行う印刷部を備えた印刷工程
   部と、電子写真プロセス部とを備えた印刷装置におい
   て、 上記印刷工程部と上記電子写真プロセス部との間に連続
   して設けられている印刷用紙搬送部と、 上記印刷用紙搬送部に連続して設けられていて、上記電
   子写真プロセス部において一方の面に画像転写された上
   記印刷用紙を反転させた状態で収容可能な反転収容部
   と、 上記反転収容部に設けられていて、反転された上記印刷
   用紙の他方の面を上記印刷工程部における画像転写部に
   対向させることができる状態で上記印刷用紙搬送部に向
   け繰り出す給送手段と、 上記印刷工程部および電子写真プロセス部にそれぞれ設
   けられている給紙部および排紙部と、 上記印刷工程部の給紙部から画像転写部に至る印刷用紙
   の搬送路と上記印刷用紙搬送部との合流位置に設けられ
   いて、上記印刷工程部の給紙部から上記印刷用紙を上記
   画像転写部に向け案内する状態と上記反転収容部から搬
   送される上記印刷用紙を上記画像転写部に向け案内する
   状態とに切り換え可能な第１の搬送路切り換え手段と、 上記電子写真プロセス部から上記電子写真プロセス部の
   排紙部に上記印刷用紙が搬送される排紙経路と上記反転
   収容部に向け上記印刷用紙が搬送される搬送経路との分
   岐部に、上記排紙経路に向け上記印刷用紙を案内する状
   態と上記反転収容部に向け上記印刷用紙を案内する状態
   とに切り換え可能な第２の搬送路切り換え手段と、を具
   備していることを特徴とする印刷装置。