JPH08192538A - 熱転写型印字装置および同装置における累積誤差補正方法 - Google Patents

熱転写型印字装置および同装置における累積誤差補正方法

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JPH08192538A
JPH08192538A JP571295A JP571295A JPH08192538A JP H08192538 A JPH08192538 A JP H08192538A JP 571295 A JP571295 A JP 571295A JP 571295 A JP571295 A JP 571295A JP H08192538 A JPH08192538 A JP H08192538A
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JP571295A
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Satoru Ochiai
悟 落合
Kazunobu Yokota
和宜 横田
Sachiko Tsuchiya
幸子 土谷
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、固定式のサーマルヘッドに対し印
字対象媒体を搬送移動させながら熱転写印字を行なう熱
転写型印字装置および同装置における累積誤差補正方法
に関し、搬送誤差による印字位置の累積ずれを簡易に修
正できるようにして、正確な印字位置を保持し印字品質
の向上をはかることを目的とする。 【構成】 固定式のサーマルヘッド2に対し印字対象媒
体を搬送移動させながらサーマルヘッド2による熱転写
印字を行なう熱転写型印字装置1において、熱転写印字
時のサーマルヘッド2のファイア周期を予め設定される
周期設定領域3と、この周期設定領域3に設定されたフ
ァイア周期でサーマルヘッド2を駆動制御する制御部4
とをそなえて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固定式のサーマルヘッ
ドに対し印字対象媒体を搬送移動させながら熱転写印字
を行なう熱転写型印字装置および同装置における累積誤
差補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、航空券等のチケット(印字対象
媒体)を発券する発券機などでは、チケットに対して印
字を行なうために熱転写型の印字装置が用いられてお
り、固定式のサーマルヘッドに対しチケットや記録紙等
の印字対象媒体を搬送移動させながら熱転写印字を行な
っている。
【0003】そして、このような熱転写型印字装置で
は、通常、常に一定のファイア周期(印字ラインパルス
間隔)でサーマルヘッドに対する電圧の印加が行なわれ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな熱転写型印字装置では、印字を行なうにつれて、印
字対象媒体を搬送移動させるための搬送ローラに埃等が
付着したり、あるいは経時的な磨耗等が生じたりして、
搬送ローラの径が変化する。このようにローラ径が変化
すると、印字対象媒体の搬送誤差が生じ、サーマルヘッ
ドによる印字対象媒体に対する印字位置に累積的な誤差
(累積ずれ)が生じ、印字品質の低下を招くことにな
る。このような累積ずれは、特に1行当たりの印字長が
長くなった場合に大きくなってくる。
【0005】例えば、搬送ローラの径が埃等の付着によ
り大きくなった場合、同じ回転量であっても、印字対象
媒体のサーマルヘッドに対する搬送量が大きくなるた
め、1行を印字する際、その行の実際の印字終了位置
は、理想的な印字終了位置を超えた位置になってしま
う。逆に、搬送ローラの径が磨耗等により小さくなった
場合、同じ回転量であっても、印字対象媒体のサーマル
ヘッドに対する搬送量が小さくなるため、1行を印字す
る際、その行の実際の印字終了位置は、理想的な印字終
了位置よりも手前の位置になってしまう。
【0006】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、搬送誤差による印字位置の累積ずれを簡易に
修正できるようにして、正確な印字位置を保持し印字品
質の向上をはかった熱転写型印字装置および同装置にお
ける累積誤差補正方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理ブロ
ック図で、この図1において、1は本発明の熱転写型印
字装置で、この熱転写型印字装置1は、固定式のサーマ
ルヘッド2に対し印字対象媒体を搬送移動させながらサ
ーマルヘッド2による熱転写印字を行なうもので、サー
マルヘッド2のほかに、周期設定領域3および制御部4
を有して構成されている。
【0008】ここで、周期設定領域3は、熱転写印字時
のサーマルヘッド2のファイア周期を予め設定されるも
のであり、制御部4は、周期設定領域3に設定されたフ
ァイア周期でサーマルヘッド2を駆動制御するものであ
る(請求項1)。また、本発明の熱転写型印字装置にお
ける累積誤差補正方法は、図1にて前述したような熱転
写型印字装置(固定式のサーマルヘッド2に対し印字対
象媒体を搬送移動させながら熱転写印字を行なうもの)
1において生じる、印字対象媒体の搬送誤差に伴う印字
位置の累積誤差を補正するためのものであり、以下の手
順に従って累積誤差の補正を行なう。
【0009】熱転写型印字装置1により、テスト用媒
体に対し、累積誤差が生じていない状態で印字を行なっ
た場合に規定印字終了位置で印字を終了するテストデー
タを印字し、テストデータの実際の印字終了位置と規
定印字終了位置との誤差を累積誤差として算出し、当
該誤差に応じた、熱転写印字時のサーマルヘッド2のフ
ァイア周期を、熱転写型印字装置1の周期設定領域3に
設定し、熱転写型印字装置1により、周期設定領域3
に設定されたファイア周期でサーマルヘッド2を駆動制
御して熱転写印字を行なう。
【0010】このとき、テストデータの実際の印字終了
位置と規定印字終了位置との誤差に応じた、熱転写印字
時のサーマルヘッド2のファイア周期を、変換テーブル
として予めテーブル化しておき、この変換テーブルを参
照し、前記誤差に応じたファイア周期を熱転写型印字装
置1の周期設定領域に設定するようにしてもよい(請求
項3)。
【0011】また、テストデータの実際の印字結果を光
学センサにより読み取り、光学センサによる読取結果に
基づいてテストデータの実際の印字終了位置と規定印字
終了位置との誤差を算出し、前記変換テーブルを参照
し、算出された誤差に応じたファイア周期を熱転写型印
字装置1の周期設定領域3に自動的に設定するようにし
てもよい(請求項4)。
【0012】
【作用】図1にて上述した本発明の熱転写型印字装置1
では、サーマルヘッド2のファイア周期について任意の
ものを周期設定領域3に予め設定しておくで、熱転写印
字時には、制御部4により、周期設定領域3に設定され
た任意のファイア周期でサーマルヘッド2を駆動制御す
ることができる。従って、サーマルヘッド2のファイア
周期を適当なものに変更することにより、印字対象媒体
の移動方向(印字方向)についてドット単位での位置補
正が可能で、搬送誤差による印字位置の累積ずれを修正
することが可能になる(請求項1)。
【0013】また、本発明の累積誤差補正方法では、上
述したように、テスト用媒体に対して印字したテストデ
ータの実際の印字終了位置と規定印字終了位置との誤差
が、累積誤差として算出される。その誤差に応じたサー
マルヘッド2のファイア周期を熱転写型印字装置1の周
期設定領域3に設定することにより、印字対象媒体の移
動方向(印字方向)についてドット単位での位置補正が
可能で、搬送誤差による印字位置の累積ずれを修正する
ことが可能になる(請求項2)。
【0014】このとき、算出された累積誤差に応じたフ
ァイア周期を、変換テーブルとして予め設定しておくこ
とで、この変換テーブルを参照するだけで、適当なファ
イア周期を一々算出することなく設定することができる
(請求項3)。また、累積誤差の検知を光学センサによ
り行なうことで、手作業等により一々累積誤差を測定す
る必要がなく、前述したような、累積誤差に応じたファ
イア周期の設定を自動化することが可能になる(請求項
4)。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。本実施例の熱転写型印字装置が適用される具体的
な装置は、例えば図7に示すような航空券発行機であ
る。図7において、29は航空券発行機、30は航空券
発行機29の筐体、31は印字対象媒体(磁気記録対象
媒体)となる航空券(未記録・未印刷券)を挿入される
挿入口、32は印字記録や磁気記録を行なった航空券
(発行券)を貯留するための内部スタッカ(ホッパ)3
3は印字や磁気記録を施された航空券(発行券)を排出
する排出口である。
【0016】34は発券処理に際して必要なガイダンス
表示等を行なう表示部(LCD)、35は航空券発券機
29の作動状態等を表示するインジケータ(LED)、
36は発券処理に必要なデータ等を入力する際に操作さ
れる各種の操作キーである。このような航空券発行機2
9の内部には、例えば図10に示すような連続媒体状の
航空券(印字対象媒体)37が、両端の折り目38,3
8の位置で折り畳んだ状態で格納されており、発券時に
はその航空券37が取り出されて所定の印字記録や磁気
記録を行なって排出されるようになっている。
【0017】また、発券時に連続媒体状の航空券37を
1枚ずつ容易に分離できるようにするため、折り目38
の中央部分にはミシン目39が設けられるとともに、そ
のミシン目39の両側に切り込み部40,40が形成さ
れている。さらに、航空券37には、券の使用時に人手
で航空券37を分離するためのミシン目41が2ヵ所に
形成されているほか、磁気情報を書き込まれる磁気スト
ライプ42が航空券37の裏面に設けられている。
【0018】なお、ミシン目39,41は、例えば2mm
のカット部と1mmのアンカット部とを交互に配置するこ
とにより形成される。次に、上述した航空券発行機29
の一般的な内部機能構成を図8により説明する。図8に
おいて、12はベルト機構43を駆動することにより航
空券37を搬送移動させるパルスモータで、このパルス
モータ12は、モータドライバ12aにより駆動制御さ
れるようになっている。
【0019】13は航空券37の搬送位置を検出するた
めのセンサ、14は後述する本実施例の熱転写型印字装
置10を含む航空券発行機29を統括的に制御するCP
U(主制御部)、15は航空券37に対して磁気記録も
しくは印字記録すべきデータを外部装置から受信するた
めの受信制御部、18はCPU14の制御動作時にワー
クエリア等として利用されるRAMで、これらのセンサ
13,CPU14,受信制御部15およびRAM18に
ついては、熱転写型印字装置10を構成する要素として
後で詳述する。
【0020】また、44はセンサ13の出力を増幅して
CPU14に入力するセンサアンプ、45は航空券37
の磁気ストライプ42に磁気情報を書き込むための記録
ヘッド、46は航空券37の磁気ストライプ42に書き
込まれた磁気情報を再生するための再生ヘッド、47は
再生ヘッド46の出力を増幅してCPU14に入力する
アンプ、48は航空券37の表側に印字を行なうべく後
述するサーマルヘッドを有してなる印刷部である。
【0021】なお、印刷部48により印字を施される航
空券37の印字位置仕様例を、図10に示す。通常、航
空券発行機29により航空券37上に印字される領域
は、図10に示す格子枠の範囲内で、各格子内に1つの
英数文字等が印字されるようになっている。図10に示
す例では、横方向に72文字で、縦方向に18行の印字
が施される。また、航空券37に対する具体的な印字例
を図11に示す。
【0022】以下に、図7,図8にて前述した航空券発
行機に適用される本実施例の熱転写型印字装置の構成を
図2,図3により説明するが、これらの図2,図3中、
図8に示した部分と同一の機能を果たす構成要素に対し
ては同一の符号を付して説明する。図2は本発明の一実
施例としての熱転写型印字装置のハードウエア構成を示
すブロック図であり、この図2において、10は本実施
例の熱転写型印字装置(プリンタ)で、この印字装置1
0は、図8にて前述した構成要素のうちパルスモータ1
2,センサ13,CPU14,受信制御部15,RAM
18を有するとともに、サーマルヘッド11,送信制御
部16,ROM17を有して構成されている。なお、図
2では、図8にて示したモータドライバ12a,センサ
アンプ44の図示は省略されているほか、本実施例の熱
転写型印字装置10を構成しない部分の図示は省略され
ている。
【0023】ここで、サーマルヘッド11は、図8にて
前述した印刷部48に含まれるもので、所定のファイア
周期(印字ラインパルス間隔)で電圧を印加されて熱を
発生することにより、印字対象媒体である航空券37
(図8〜図11参照)に熱転写印字を行なうもので、本
実施例では固定式になっている。パルスモータ12は、
固定式のサーマルヘッド11に対し航空券37を搬送移
動させるための駆動源となるものであり、センサ13
は、航空券37の搬送位置を検出するためのものであ
る。
【0024】CPU14は、本実施例の熱転写型印字装
置10を統括的に制御するためのもので、搬送制御部1
9,印字制御部20,システム管理部21を有してい
る。搬送制御部19は、センサ13からの航空券37の
搬送位置検出結果に基づいて、パルスモータ12の動作
を制御し、航空券37の搬送状態を制御するためのもの
である。
【0025】また、印字制御部20は、サーマルヘッド
11の動作状態を制御するためのもので、本実施例で
は、図3により後述するごとくサーマルヘッド11を所
定のファイア周期で駆動制御する印字ラインパルス間隔
制御部(制御部)20Aとしての機能を有している。さ
らに、システム管理部21は、後述するごとく、本実施
例のシステム(搬送制御部19,印字制御部20等)の
動作を管理制御するためのもので、本実施例では、図3
により後述するごとく、印字位置判定部21Aおよび補
正値計算処理部21Bとしての機能も有している。
【0026】受信制御部15は、図示しない上位装置等
から印字データを受信し、システム管理部21へ送るも
のであり、送信制御部16は、システム管理部21から
の指示に応じて、上位装置等へ印字終了,エラー発生等
の送信・通知を行なうものである。ROM17は、本実
施例の熱転写型印字装置10を動作させるために必要な
各種プログラムやデータを格納するもので、本実施例で
は、このROM17に、図3,図4により後述する変換
テーブル(印字ラインパルス間隔テーブル)17Aが格
納されている。
【0027】RAM18は、CMOS等により構成さ
れ、CPU14により本実施例の熱転写型印字装置10
の動作制御を行なっている際に、ワークエリアとして利
用されるもので、本実施例では、このRAM18に、図
3により後述する周期設定領域18Aが設けられてい
る。なお、図3に示した熱転写型印字装置10の基本的
な動作を以下に説明する。
【0028】受信制御部15で上位装置等から受信され
た印字データは、システム管理部21へ渡される。印字
データを受けたシステム管理部21は搬送制御部19を
起動する。この搬送制御部19によりパルスモータ12
が駆動制御され、印字対象媒体(航空券37)が、スタ
ッカ(図示せず)から取り出され、印字部であるサーマ
ルヘッド11の位置まで搬送される。この後、システム
管理部21は、印字制御部20を起動し、受信した印字
データを渡す。
【0029】そして、印字制御部20は、搬送制御部1
9によるサーマルヘッド11上での航空券37の搬送状
態に併せて、サーマルヘッド11に対する電圧印加を行
なう。このとき、本実施例では、図3にて後述するごと
く、CMOS等からなるRAM18の周期設定領域18
Aに設定されている搬送誤差補正値(ファイア周期)に
従って、印字制御部20によりサーマルヘッド11に対
する電圧印加を行なう周期が補正されるようになってい
る。
【0030】図3により、本実施例の熱転写型印字装置
の機能的な構成を説明する。この図3において、17A
はROM17内に予め格納されている変換テーブル(印
字ラインパルス間隔テーブル)である。この変換テーブ
ル17Aには、具体的には例えば図4に示すように、幾
つかの異なる印字ラインパルス間隔の値が設定されてい
る。図4に示す変換テーブル17Aにおいて、累積ずれ
の生じていない状態(標準時)でのファイア周期を72
8.00μsec とし、0.25μsec毎に印字ラインパ
ルス間隔の補正値が設定されている。また、nは、図6
にて後述するように、累積ずれを補正するためのファイ
ア周期の修正時間(μsec)に対応する値を示している。
【0031】18AはCMOS等からなるRAM18に
予め確保されている周期設定領域であり、この周期設定
領域18Aには、実際には、変換テーブル17Aから読
み出された、累積ずれに応じた印字ラインパルス間隔の
補正値が格納されるようになっている。20Aは印字制
御部20にそなえられた印字ラインパルス間隔制御部で
あり、この印字ラインパルス間隔制御部20Aは、前述
した通り、RAM18の周期設定領域18Aに設定され
ている補正値に従ってファイア周期を補正し、補正され
たファイア周期でサーマルヘッド11に対する電圧印加
制御を行なうものである。
【0032】21Aおよび21Bはそれぞれシステム制
御部21にそなえられた印字位置判定部および補正値計
算処理部であり、これらの印字位置判定部21Aおよび
補正値計算処理部21Bは、図6にて後述するごとくテ
スト用媒体23に対する印字位置を印字位置読取用光学
センサ22により読み取った結果に基づいて、累積誤差
補正を行なうためのものである。
【0033】ここで、印字位置読取用光学センサ22
は、図6にて後述するごとく、テストデータの実際の印
字結果を読み取るためのものである。また、印字位置判
定部21Aは、光学センサ22による読取結果に基づい
てテストデータの実際の印字終了位置と規定印字終了位
置とを判定し、その誤差を算出するものである。そし
て、補正値計算処理部21Bは、印字位置判定部21A
により算出された誤差に基づいて、累積ずれを補正する
ためのファイア周期の修正時間を算出し、その修正時間
に基づいて変換テーブル17Aをサーチすることによ
り、修正時間に応じた印字ラインパルス間隔の補正値を
求めて、RAM18の周期設定領域18Aに自動的に設
定するものである。
【0034】次に、上述のごとく構成された本実施例の
熱転写型印字装置10の動作を、図5に示すフローチャ
ート(ステップS1〜S6)に従い、図6を参照しなが
ら説明する。まず、熱転写型印字装置10による通常の
印字動作を行なう前に、累積ずれ(累積誤差)の検知処
理を実行する(図5のステップS1)。
【0035】この累積ずれの検知処理に際しては、熱転
写型印字装置10により、例えば図6に示すようなテス
ト用媒体23に対し、累積ずれが生じていない状態で印
字を行なった場合に規定印字終了位置で印字を終了する
テストデータを印字する。テスト用媒体23上には、図
6に示すように、適当な行にテストデータの規定印字開
始位置と規定印字終了位置とに、それぞれ規定印字位置
表示用マーク23A,23Bが印刷されている。
【0036】このようなテスト用媒体23を、熱転写型
印字装置10にセットし、規定印字位置表示用マーク2
3A,23Bの印刷された行の一つ下の行に、テストデ
ータを印字方向へ印字する。ここで、本実施例の熱転写
型印字装置10が、標準時(累積ずれの無い状態の時)
に0.1mm毎に1ドットだけ印字を行なうものとし、規
定印字位置表示用マーク23A,23Bの間が例えば4
0cmであるとする。
【0037】このような設定の場合、規定印字位置表示
用マーク23Aから4000ドット分のテストデータ
(図6中、“XXXX…”) を印字すると、累積ずれが無け
れば、印字は規定印字位置表示用マーク23Bの位置で
終了することになる。しかし、何らかの搬送誤差が発生
し、例えば搬送ローラ(図示せず)に埃等が付着してロ
ーラ径が大きくなったような場合には、同じ回転量でも
航空券37の搬送量が大きくなり、例えば図6に示すよ
うに、規定印字位置表示用マーク23Aから4000ド
ット分のテストデータを印字しても、実際の印字は、規
定印字位置表示用マーク23Bの位置(規定印字終了位
置)で終了せず、その位置をオーバしてしまう。
【0038】このとき、図6に示すように、実際の印字
終了位置が、規定印字位置表示用マーク23Bの位置か
ら10ドット分オーバしたものとする。本実施例では、
このような実際の印字結果が、光学センサ22により読
み取られ、印字位置判定部21Aに入力される。印字位
置判定部21Aでは、光学センサ22による読取結果に
基づいてテストデータの実際の印字終了位置と規定印字
終了位置(規定印字位置表示用マーク23Bの位置)と
が判定され、その誤差(図5では10ドット)が算出さ
れる。
【0039】より具体的には、光学センサ22として、
規定印字位置表示用マーク23A,23Bの印刷された
行においてそのマーク23A,23Bのセンシングを行
なう第1センサと、その一つ下の行でテスト印字結果の
センシングを行なう第2センサとをそなえておく。テス
ト印字結果の読取時には、マーク23A,23Bの間隔
Hのステップ数を前記第1センサにより読み取り測定す
るとともに、実際のテスト印字結果の間隔H′のステッ
プ数を前記第2センサにより読み取り測定し、印字位置
判定部21Aにおいて、第1センサにより測定されたス
テップ数と第2センサにより測定されたステップ数との
差として累積ずれを算出する。
【0040】そして、補正値計算処理部21Bにおい
て、印字位置判定部21Aにより算出された累積ずれに
基づいて、累積ずれを補正するためのファイア周期の修
正時間が算出される。ここで、図4の変換テーブル17
Aに示したように、標準時のファイア周期を728.0
0μsec とすると、その累積ずれを1ファイア周期当た
りの時間ずれ量に換算すると、〔10ドット/4000
ドット〕×728.00μsec =1.82μsec とな
る。つまり、1ファイア周期を1.82μsec だけ速く
設定することにより、搬送誤差に伴う印字位置の累積ず
れを補正することができる。
【0041】ただし、図4に示すように変換テーブル1
7Aでは、前述したように0.25μsec 毎に補正値が
設定されているので、補正値計算処理部21Bは、−
1.82μsec に最も近いn=−1.75μsec のとき
の印字ラインパルス間隔の補正値つまり−7をサーチ
し、その補正値−7をRAM18の周期設定領域18A
に自動的に設定する(プログラムタイマ補正クロック値
設定処理;図5のステップS2)。
【0042】この後、通常通り、印字搬送を開始し(パ
ルスモータ12の起動ロック→スルーアップ;図5のス
テップS3)、印字開始に伴って、本実施例による累積
誤差補正制御(周期設定領域18Aに設定された値に基
づいて行なわれる、印字ラインパルス間隔制御部20A
によるファイア周期制御)がイネーブル状態となる(図
5のステップS4)。
【0043】また、印字終了に伴い、本実施例による累
積誤差補正制御がディセーブル状態となり(図5のステ
ップS5)、印字搬送を終了する(スルーダウン→パル
スモータ12の停止ロック;図5のステップS6)。こ
のように、本発明の一実施例によれば、熱転写印字中に
は、RAM18の周期設定領域18Aに設定された累積
ずれに応じた搬送誤差補正値(ファイア周期)に従っ
て、印字制御部20によりサーマルヘッド11に対する
電圧印加を行なうファイア周期が補正される。
【0044】これにより、印字方向についてドット単位
での位置補正が行なわれ、搬送誤差による印字位置の累
積ずれを修正することが可能になり、正確な印字位置が
保持され、印字品質が大幅に向上するのである。また、
本実施例によれば、変換テーブル17Aを用いることに
より、適当なファイア周期を一々算出することなく設定
できるので、搬送誤差による印字位置の累積ずれを極め
て簡易に修正できるほか、累積誤差の検知を光学センサ
22により行なうことで、手作業等により一々累積誤差
を測定する必要がなく、累積ずれに応じたファイア周期
の設定を自動化でき、搬送誤差による印字位置の累積ず
れの修正をさらに簡易化することができる。
【0045】なお、上述した実施例では、変換テーブル
17Aや印字位置判定部21A,補正値計算処理部21
Bを熱転写型印字装置10の内部にそなえた場合につい
て説明したが、これらのものは、必ずしも熱転写型印字
装置10内にそなえる必要はなく、テスト印字を行なう
システムにそなえてもよい。また、光学センサ22に
も、熱転写型印字装置10内にそなえてもよいし、テス
ト印字を行なうシステムにそなえてもよい。
【0046】また、上述した実施例では、本発明を航空
券発行機に適用し、印字対象媒体が航空券である場合に
ついて説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、各種チケットや記録紙等に対して印字を行なう場
合に上記実施例と同様に適用され、同様の作用効果を得
ることができる。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の熱転写型
印字装置(請求項1)によれば、適当なファイア周期を
周期設定領域に設定するだけで、搬送誤差による印字位
置の累積誤差を修正することが可能であり、正確な印字
位置を保持し印字品質を大幅に向上できる効果がある。
【0048】また、本発明の熱転写型印字装置における
累積誤差補正方法(請求項2)によれば、テスト印字に
より得られた実際の印字終了位置と規定印字終了位置と
から累積誤差を求め、その誤差に応じた適当なファイア
周期を熱転写型印字装置の周期設定領域に設定すること
により、搬送誤差による印字位置の累積誤差を修正する
ことが可能であり、正確な印字位置を保持し印字品質を
大幅に向上できる効果がある。
【0049】このとき、変換テーブルを用いることによ
り、適当なファイア周期を一々算出することなく設定で
き、搬送誤差による印字位置の累積誤差を極めて簡易に
修正できるようになる効果がある(請求項3)。また、
累積誤差の検知を光学センサにより行なうことで、手作
業等により一々累積誤差を測定する必要がなくなり、累
積誤差に応じたファイア周期の設定を自動化できるの
で、搬送誤差による印字位置の累積誤差の修正をさらに
簡易化できる効果がある(請求項4)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理ブロック図である。
【図2】本発明の一実施例としての熱転写型印字装置の
ハードウエア構成を示すブロック図である。
【図3】本実施例の熱転写型印字装置の機能的な構成を
示すブロック図である。
【図4】本実施例における変換テーブル(印字ラインパ
ルス間隔テーブル)の一例を示す図である。
【図5】本実施例の動作を説明するためのフローチャー
トである。
【図6】本実施例におけるテスト用媒体および実際の印
字結果例を示す図である。
【図7】本実施例の装置が適用される航空券発行機の外
観図である。
【図8】航空券発行機の一般的な内部機能構成を示すブ
ロック図である。
【図9】航空券の構成および航空券における磁気ストラ
イプの配置位置仕様例を示す図である。
【図10】航空券における印字位置仕様例を示す図であ
る。
【図11】航空券に対する印字例を示す図である。
【符号の説明】
1 熱転写型印字装置 2 サーマルヘッド 3 周期設定領域 4 制御部 10 熱転写型印字装置(プリンタ) 11 サーマルヘッド 12 パルスモータ 13 センサ 14 CPU 15 受信制御部 16 送信制御部 17 ROM 17A 変換テーブル(印字ラインパルス間隔テーブ
ル) 18 RAM 18A 周期設定領域 19 搬送制御部 20 印字制御部 20A 印字ラインパルス間隔制御部(制御部) 21 システム管理部 21A 印字位置判定部 21B 補正値計算処理部 22 印字位置読取用光学センサ 23 テスト用媒体 23A,23B 規定印字位置表示用マーク 29 航空券発行機 30 筐体 31 挿入口 32 内部スタッカ 33 排出口 34 表示部(LCD) 35 インジケータ(LED) 36 操作キー 37 航空券(印字対象媒体,記録紙) 38 折り目 39,41 ミシン目 40 切り込み部 42 磁気ストライプ 43 ベルト機構 44 センサアンプ 45 記録ヘッド 46 再生ヘッド 47 アンプ 48 印刷部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 3/20 114 A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定式のサーマルヘッドに対し印字対象
    媒体を搬送移動させながら該サーマルヘッドによる熱転
    写印字を行なう熱転写型印字装置において、 熱転写印字時の該サーマルヘッドのファイア周期を予め
    設定される周期設定領域と、 該周期設定領域に設定された前記ファイア周期で該サー
    マルヘッドを駆動制御する制御部とがそなえられたこと
    を特徴とする、熱転写型印字装置。
  2. 【請求項2】 固定式のサーマルヘッドに対し印字対象
    媒体を搬送移動させながら該サーマルヘッドによる熱転
    写印字を行なう熱転写型印字装置において生じる、該印
    字対象媒体の搬送誤差に伴う印字位置の累積誤差を補正
    する方法であって、 該熱転写型印字装置により、テスト用媒体に対し、前記
    累積誤差が生じていない状態で印字を行なった場合に規
    定印字終了位置で印字を終了するテストデータを印字
    し、 該テストデータの実際の印字終了位置と前記規定印字終
    了位置との誤差を前記累積誤差として算出し、 当該誤差に応じた、熱転写印字時の該サーマルヘッドの
    ファイア周期を、該熱転写型印字装置の周期設定領域に
    設定し、 該熱転写型印字装置により、該周期設定領域に設定され
    た前記ファイア周期で該サーマルヘッドを駆動制御して
    熱転写印字を行なうことを特徴とする、熱転写型印字装
    置における累積誤差補正方法。
  3. 【請求項3】 該テストデータの実際の印字終了位置と
    前記規定印字終了位置との誤差に応じた、熱転写印字時
    の該サーマルヘッドのファイア周期が、変換テーブルと
    して予めテーブル化されており、 該変換テーブルを参照し、前記誤差に応じたファイア周
    期を該熱転写型印字装置の該周期設定領域に設定するこ
    とを特徴とする、請求項2記載の熱転写型印字装置にお
    ける累積誤差補正方法。
  4. 【請求項4】 該テストデータの実際の印字結果を光学
    センサにより読み取り、 該光学センサによる読取結果に基づいて該テストデータ
    の実際の印字終了位置と前記規定印字終了位置との誤差
    を算出し、 該変換テーブルを参照し、算出された誤差に応じたファ
    イア周期を該熱転写型印字装置の該周期設定領域に自動
    的に設定することを特徴とする、請求項3記載の熱転写
    型印字装置における累積誤差補正方法。
JP571295A 1995-01-18 1995-01-18 熱転写型印字装置および同装置における累積誤差補正方法 Pending JPH08192538A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6986561B2 (en) 2002-07-17 2006-01-17 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Serial recording apparatus, serial recording method, and computer-readable computer program

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US6986561B2 (en) 2002-07-17 2006-01-17 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Serial recording apparatus, serial recording method, and computer-readable computer program

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Effective date: 20031111