JPH08192117A - 抜取り検査装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】生産者別に荷受けされる荷受け量全体の品質を
適確且つ公平に判定することのできる抜取り検査装置を
提供する。 【構成】荷受け用コンベア上から抜取った２個の各運搬
用コンテナを迂回用コンベア上に供給し、迂回用コンベ
ア上の供給位置に搬送した各運搬用コンテナを横転し
て、各運搬用コンテナから放出される多数個の各ミカン
を分散用コンベア及び送り用コンベアにより適宜間隔に
離間して搬送し、送り用コンベア上の検査位置に配設し
た画像読取り装置により各ミカンの品質を評価判定す
る。一方、迂回用コンベア上の回収位置に搬送した空の
運搬用コンテナに検査済みの各ミカンを再投入して荷受
け用コンベアに返還するので、画像読取り装置の判定に
基づいて各ミカンを客観的に抜取り検査でき、生産者別
に荷受けされる荷受け量全体の品質を適確且つ公平に判
定できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えば、ミカン、リ
ンゴ、梨、柿、胡瓜、茄子、人参、長芋等の果菜物を品
質検査する作業に用いられる抜取り検査装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、上述例のようなミカンを品質検査
する方法としては、例えば、図３に示すように、生産者
から持ち込まれる多数個の各運搬用コンテナＣ…を荷受
け用コンベア４０に順次載置し、荷受け用コンベア４０
により搬送される多数個の各運搬用コンテナＣ…から任
意個数を無作為に抜取って迂回用コンベア４１に供給す
る。迂回用コンベア４１上の供給位置に搬送した各運搬
用コンテナＣ，Ｃを横転して、各運搬用コンテナＣ，Ｃ
に投入された多数個の各ミカンＡ…を検査用コンベア４
２上に一括放出し、検査用コンベア４２に放出された各
ミカンＡ…を待機する２人の各評価員Ｂ，Ｂにより品質
検査する。例えば、大きさ、形状、色相、損傷の有無又
は度合、病虫害の有無又は度合、腐敗の有無又は度合、
表皮の状態等を各評価員Ｂ，Ｂの目視により検査した
後、迂回用コンベア４１上の回収位置に搬送した空の各
運搬用コンテナＣ，Ｃに検査済みの各ミカンＡ…を再投
入して、各運搬用コンテナＣ，Ｃを荷受け用コンベア４
０に返還する検査方法がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のように
多数個の各ミカンＡ…を評価員Ｂの目視により品質検査
する場合、判定基準に個人差があるので客観的に品質判
定することが困難であり、労働時間や体調の変化、環境
の変化等によって評価員Ｂの判定基準が変動するため、
一定の判定基準に基づいて品質検査することができな
い。例えば、２ＳサイズのミカンＡを目視検査した後、
続いてＳサイズのミカンＡを目視検査したとき、実際の
サイズよりも大きいと錯覚することがある。また、色の
薄いミカンＡを目視検査した後、続いて少し色の濃いミ
カンＡを目視検査したとき、上述と同様に、実際の色相
よりも濃厚であると錯覚することがあるため、評価員Ｂ
の判定能力には限界がある。且つ、評価員Ｂが品質検査
した抜取り量から荷受け量全体の品質を総合的に判定す
るので、上述のような判定ミスが多発した場合、荷受け
量全体の品質が正確に判定できず、品質判定に不公平が
生じるという問題点を有している。

【０００４】この発明は上記問題に鑑み、荷受け経路か
ら抜取った一部の各果菜物を迂回経路の品質検査部に供
給して抜取り検査することにより、生産者別に荷受けさ
れる荷受け量全体の品質を適確且つ公平に判定できる抜
取り検査装置の提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
上記荷受け経路上に設定した迂回位置と返還位置との間
を迂回経路で接続し、上記迂回経路上に設定した品質検
査部に、該品質検査部に供給された果菜物を撮像する撮
像用カメラを設け、上記撮像用カメラで撮像した画像デ
ータに基づいて果菜物の品質を評価判定する品質判定手
段を設けた抜取り検査装置であることを特徴とする。

【０００６】請求項２記載の発明は、上記請求項１記載
の構成と併せて、上記品質検査部に、上記迂回経路上に
設定した供給位置から回収位置に果菜物を供給する検査
経路を設けると共に、上記供給位置に、上記迂回経路か
ら検査経路に果菜物を供給する果菜物供給手段を設け、
上記回収位置に、上記検査経路から迂回経路に検査済み
の果菜物を供給する果菜物回収手段を設けた抜取り検査
装置であることを特徴とする。

【０００７】請求項３記載の発明は、上記請求項１又は
２記載の構成と併せて、上記多数個の各果菜物を各運搬
用ケースに投入して荷受け経路に供給した抜取り検査装
置であることを特徴とする。

【０００８】請求項４記載の発明は、上記請求項１又は
２記載の構成と併せて、上記品質検査部に、該品質検査
部に供給された多数個の各果菜物を適宜間隔に離間する
果菜物分離手段を設けた抜取り検査装置であることを特
徴とする。

【０００９】

【作用】請求項１記載の抜取り検査装置は、荷受け経路
の迂回位置から一部の果菜物を抜取って迂回経路に供給
し、同迂回経路の品質検査部に供給された果菜物を撮像
用カメラで撮像して、同撮像用カメラで撮像した画像デ
ータに基づいて果菜物の品質を品質判定手段により評価
判定する。一方、荷受け経路の返還位置に迂回経路から
供給される検査済みの果菜物を返還することで、品質判
定手段による判定に基づいて荷受け量全体の品質を適確
且つ公平に判定できる。

【００１０】請求項２記載の抜取り検査装置は、上記請
求項１記載の作用と併せて、果菜物供給手段を駆動し
て、供給位置に搬送される果菜物を迂回経路から検査経
路に供給し、同検査経路に供給された果菜物を撮像用カ
メラで撮像して、同撮像用カメラで撮像した画像データ
に基づいて果菜物の品質を品質判定手段により評価判定
する。一方、果菜物回収手段を駆動して、回収位置に搬
送される果菜物を検査経路から迂回経路に供給し、同迂
回経路に供給された検査済みの果菜物を荷受け経路の返
還位置に返還することで、品質判定手段による判定に基
づいて荷受け量全体の品質を適確且つ公平に判定でき
る。

【００１１】請求項３記載の抜取り検査装置は、上記請
求項１又は２記載の作用と併せて、多数個の各果菜物を
各運搬用ケースに投入して荷受け経路に供給すること
で、荷受け経路から一部の果菜物を抜取るための抜取り
作業及び荷受け経路に一部の果菜物を返還するための返
還作業が容易に行える。

【００１２】請求項４記載の抜取り検査装置は、上記請
求項１又は２記載の作用と併せて、果菜物分離手段を駆
動して、品質検査部に供給された多数個の各果菜物を適
宜間隔に離間してから撮像用カメラで撮像し、同撮像用
カメラで撮像した画像データに基づいて各果菜物の品質
を品質判定手段により評価判定することで、各果菜物の
品質を個々に判定できる。

【００１３】

【発明の効果】この発明によれば、荷受け経路から抜取
った一部の各果菜物を迂回経路の品質検査部に供給して
抜取り検査するので、従来方法のように果菜物の判定基
準が変動したりせず、撮像用カメラで撮像した画像デー
タに基づいて各果菜物を機械的に品質判定するので、品
質判定手段の判定基準が常時一定しており、果菜物の抜
取り検査が安定して行える。且つ、品質検査部に供給さ
れた各果菜物を適宜間隔に離間してから撮像するので、
各果菜物の品質を個々に評価判定できるると共に、品質
判定手段の判定に基づいて一部の各果菜物を客観的に抜
取り検査するため、生産者別に荷受けされる荷受け量全
体の品質を適確且つ公平に判定でき、精度の高い品質検
査が行える。

【００１４】

【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面は果菜物の一例として生産者別に荷受けさ
れる多数個の各ミカンを抜取り検査する作業に用いられ
る抜取り検査装置を示し、図１及び図２に於いて、この
抜取り検査装置１は、荷受け用コンベア２上に設定した
迂回位置と返還位置との間を迂回用コンベア３で接続
し、荷受け用コンベア２により搬送される多数個の各運
搬用コンテナＣ…から任意個数を無作為（アトランダ
ム）に抜取って迂回用コンベア３に供給する。迂回用コ
ンベア３上の供給位置に配設した果菜物放出機４により
２個の各運搬用コンテナＣ，Ｃを横転して、同位置側部
に配設した分散用コンベア５上に多数個の各ミカンＡ…
を一括放出する。分散用コンベア５上の除塵位置に各ミ
カンＡ…を適宜間隔に分散しながら搬送し、同位置に配
設した果菜物除塵機６により各ミカンＡ…の表皮に付着
した異物を除去する。分散用コンベア５から供給される
各ミカンＡ…を送り用コンベア７により加速搬送し、送
り用コンベア７上の検査位置に各ミカンＡ…を適宜間隔
に離間したまま搬送して、同位置に配設した画像読取り
装置８により各ミカンＡ…の品質を個々に評価判定す
る。一方、迂回用コンベア３上の回収位置に空の各運搬
用コンテナＣ，Ｃを搬送し、同位置に配設した果菜物投
入機９により空の各運搬用コンテナＣ，Ｃを傾動して、
送り用コンベア７から供給される検査済みの各ミカンＡ
…を各運搬用コンテナＣ，Ｃに再投入した後、各運搬用
コンテナＣ，Ｃを荷受け用コンベア２に返還する構成で
ある。

【００１５】上述の迂回用コンベア３は、例えば、ベル
トコンベア、ローラコンベア、チェーンコンベア等の適
宜搬送手段により構成され、荷受け用コンベア２上に設
定した前段側の迂回位置一側部に迂回用コンベア３の送
り側始端部を接続し、同荷受け用コンベア２上に設定し
た後段側の返還位置一側部に迂回用コンベア３の送り側
終端部を接続している。且つ、迂回用コンベア３の始端
側に設定した供給位置に２個の各運搬用コンテナＣ，Ｃ
を横転するための果菜物放出機４を配設し、同位置一側
部に各運搬用コンテナＣ，Ｃから放出される各ミカンＡ
…を適宜間隔に分散して搬送する分散用コンベア５を接
続している。一方、迂回用コンベア３の終端側に設定し
た回収位置に２個の各運搬用ケースＣ，Ｃを傾動するた
めの果菜物投入機９を配設し、同位置一側部に分散用コ
ンベア５から移載される各ミカンＡ…を適宜間隔に離間
して搬送する送り用コンベア７を接続している。

【００１６】すなわち、荷受け用コンベア２により搬送
される多数個の各運搬用コンテナＣ…から任意個数（例
えば、２個又は３個）を無作為に抜取って迂回用コンベ
ア３に供給する。迂回用コンベア３上に設定した供給位
置に２個の各運搬用コンテナＣ，Ｃを搬送停止し、同位
置に配設した果菜物放出機４を駆動して、分散用コンベ
ア５と対向する方向に２個の各運搬用コンテナＣ，Ｃを
横転させ、各運搬用コンテナＣ，Ｃに投入された多数個
の各ミカンＡ…を分散用コンベア５上に一括放出する。
この後、各運搬用コンテナＣ，Ｃを上面開放姿勢に回動
復帰させ、迂回用コンベア３上に設定した回収位置に各
運搬用コンテナＣ，Ｃを搬送する。一方、迂回用コンベ
ア３上に設定した回収位置に空の各運搬用コンテナＣ，
Ｃを搬送停止し、同位置に配設した果菜物投入機９を駆
動して、送り用コンベア７と対向する姿勢に空の各運搬
用コンテナＣ，Ｃを傾動させ、送り用コンベア７から供
給される検査済みの各ミカンＡ…を各運搬用コンテナ
Ｃ，Ｃに再投入する。この後、各運搬用コンテナＣ，Ｃ
を上面開放姿勢に回動復帰させ、荷受け用コンベア２上
に設定した返還位置に２個の各運搬用コンテナＣ，Ｃを
返還する。

【００１７】前述の分散用コンベア５は、迂回用コンベ
ア３上に設定した供給位置の一側部に多数本の各分散ロ
ーラ１２…を放出方向に対して所定等間隔に隔てて軸架
し、始端側下部及び終端側下部に軸支した各ドラムロー
ル１３，１３と、始端側下部に軸支した各従動プーリ１
４，１４及び駆動プーリ１５との間に駆動ベルト１６を
張架すると共に、各分散ローラ１２…の下部周面に駆動
ベルト１６の上部周面を圧接して、始端側下部に配設し
た減速機付き送り用モータ１７の駆動力により各従動プ
ーリ１４，１４と、駆動プーリ１５と、駆動ベルト１６
とを介して各分散ローラ１２…を送り方向に回転させ、
同各分散ローラ１２…上に載置された各ミカンＡ…を送
り方向に転動させながら前後及び左右に分散して後述す
る送り用コンベア７に順次移載する。

【００１８】前述の果菜物除塵機６は、分散用コンベア
５上に設定した除塵位置全体を除塵ボックス６ａで囲繞
すると共に、同除塵ボックス６ａ内に、例えば、加圧エ
ア、水道水、洗浄液等によりミカンＡに付着した異物を
洗浄除去する洗浄手段、或いは、ブラシ、スポンジ等に
よりミカンＡに付着した異物を払拭除去する払拭手段を
配設している。つまり、分散用コンベア５により搬送さ
れる各ミカンＡ…の外周面に加圧エアや洗浄液等の媒体
を吹き付けたり、或いは、各ミカンＡ…の外周面をブラ
シやスポンジ等の払拭体により払拭して、各ミカンＡ…
の表皮に付着した大小の埃、散布薬剤等の異物を除去す
る。

【００１９】前述の送り用コンベア７は、分散用コンベ
ア５の送り側終端部に近接して軸支したドラムロール１
８と、後述する選別用コンベア９の送り側始端部に近接
して軸支したドラムロール１９と、始端側下部に軸支し
た各ドラムロール２０，２１，２２との間に載置ベルト
２３を張架して、始端側下部に配設した減速機付き送り
用モータ２４の駆動力により、各スプロケット２５，２
６及び駆動チェーン２７を介して載置ベルト２３を送り
方向に回転させる。つまり、上述した分散用コンベア５
の送り速度よりも送り用コンベア７を送り方向に速く回
転させ、分散用コンベア５から送り用コンベア７に各ミ
カンＡ…を乗り移らせるときに加速搬送して前後方向に
離間すると共に、各ミカンＡ…を適宜前後間隔に離間し
た状態のまま送り方向に搬送する。

【００２０】前述の画像読取り装置８は、送り用コンベ
ア７上に設定した検査位置全体を遮光ボックス２８で囲
繞すると共に、同遮光ボックス２８内に移動される送り
用コンベア７の左側載置面と右側載置面とに対向して、
例えば、ＣＣＤカメラ等で構成される２台の各撮像用カ
メラ２９，２９を所定間隔に隔てて配設し、同各撮像用
カメラ２９，２９の撮像範囲内に移動される送り用コン
ベア７の左側載置面及び右側載置面と対向して、例え
ば、ハロゲンランプ等で構成される多数台の各照光ラン
プ３０…を所定間隔に隔てて配設すると共に、各撮像用
カメラ２９，２９から出力される３色相（赤、緑、青）
のアナログ信号を比率演算し、その比率値を単一色度信
号に変換して出力するカラー処理装置３１を介して、各
撮像用カメラ２９，２９で撮像した各ミカンＡ…の寸
法、形状、色相、数量を判定する画像処理装置３２と、
各撮像用カメラ２９，２９で撮像した各ミカンＡ…の分
散状態を写し出すためのモニタ３３とに各撮像用カメラ
２９，２９を接続している。

【００２１】つまり、送り用コンベア７の左右載置面に
載置された各ミカンＡ…を各撮像用カメラ２９，２９に
より順次撮像し、各撮像用カメラ２９，２９から出力さ
れる３色相（赤、緑、青）のアナログ信号をカラー処理
装置３１により比率演算し、その比率値を単一色度信号
にディジタル変換して画像処理装置３２に出力する。カ
ラー処理装置３３から出力されるディジタル信号を画像
処理装置３２で解析すると共に、カラー処理装置３１か
ら出力されるリアルタイムの画像データと、画像処理装
置３２に格納された大きさ、形状、色相等の等階級デー
タとを比較して、送り用コンベア７の左右載置面に載置
された各ミカンＡ…の等階級を個々に判定し、各ミカン
Ａ…を個々に画像解析して荷受け数量を算出する。

【００２２】図示実施例は上記の如く構成するものにし
て、以下、抜取り検査装置１により生産者別に荷受けさ
れる多数個の各ミカンＡ…を品質検査するときの作業を
説明する。先ず、図１及び図２に示すように、生産者か
ら持ち込まれる多数個の各運搬用コンテナＣ…を荷受け
用コンベア２上に順次載置して、荷受け用コンベア２上
に設定した迂回位置に多数個の各運搬用コンテナＣ…を
連続搬送すると共に、同位置に搬送される多数個の各運
搬用コンテナＣ…から２個の各運搬用コンテナＣ，Ｃを
無作為に抜取り、同位置側部に接続した迂回用コンベア
３上に２個の各運搬用コンテナＣ，Ｃを供給する。迂回
用コンベア３上に設定した供給位置に２個の各運搬用コ
ンテナＣ…を搬送停止し、同位置に配設した果菜物放出
機４により各運搬用コンテナＣ…を横向き姿勢に横転し
て、各運搬用コンテナＣ，Ｃに投入された多数個の各ミ
カンＡ…を分散用コンベア５上に一括放出する。この
後、各運搬用コンテナＣ，Ｃを上面開放姿勢に回動復帰
させて、迂回用コンベア３上に設定した回収位置に各運
搬用コンテナＣ，Ｃを搬送する。

【００２３】次に、各運搬用コンテナＣ，Ｃから放出さ
れた各ミカンＡ…を分散用コンベア５により送り方向に
転動させ、分散用コンベア５上に設定した除塵位置に各
ミカンＡ…を前後及び左右に分散しながら搬送して、同
位置に配設した果菜物除塵機６により各ミカンＡ…の表
皮に付着したホコリや散布薬剤等の異物を除去する。分
散用コンベア５から送り用コンベア７に乗り移らせると
きに各ミカンＡ…を送り方向に加速搬送し、送り用コン
ベア７上に設定した検査位置に各ミカンＡ…を適宜間隔
に離間した状態のまま搬送して、同位置に配設した画像
読取り装置８の各撮像用カメラ２９，２９により送り用
コンベア７の左側載置面及び右側載置面に載置された各
ミカンＡ…を撮像する。

【００２４】つまり、送り用コンベア７の左右載置面に
載置された各ミカンＡ…を各撮像用カメラ２９，２９に
より順次撮像し、各撮像用カメラ２９，２９から出力さ
れる３色相のアナログ信号をカラー処理装置３１で単一
色度信号にディジタル変換して画像処理装置３２に出力
し、カラー処理装置３１から出力される単一色度信号を
画像処理装置３２で解析する。カラー処理装置３１から
出力されるリアルタイムの画像データと、画像処理装置
３１に格納された大きさ、形状、色相、損傷、腐敗等の
等階級データとを比較して、２個の各運搬用コンテナ
Ｃ，Ｃから放出された各ミカンＡ…の品質を個々に評価
判定し、各撮像用カメラ２９，２９で撮像した画像デー
タから各ミカンＡ…を個々に画像解析して、等階級別の
荷受け数量を算出する。

【００２５】一方、迂回用コンベア３上に設定した回収
位置に空の各運搬用コンテナＣ，Ｃを搬送停止し、同位
置に配設した果菜物投入機９により各運搬用コンテナ
Ｃ，Ｃを斜め姿勢に傾動して、送り用コンベア７から供
給される検査済みの各ミカンＡ…を同一個数に分割して
各運搬用コンテナＣ，Ｃに再投入する。この後、各運搬
用コンテナＣ，Ｃを上面開放姿勢に回動復帰させ、荷受
け用コンベア２上に設定した返還位置に２個の各運搬用
コンテナＣ，Ｃを返還する。荷受け用コンベア２上に載
置及び返還された各運搬用コンテナＣ…を選別工程（図
示省略）に搬送して等階級別に仕分け処理する。

【００２６】以上のように、荷受け用コンベア２上から
抜取った２個の各運搬用コンテナＣ，Ｃを迂回用コンベ
ア３上に供給し、各運搬用コンテナＣ，Ｃに投入された
多数個の各ミカンＡ…を迂回用コンベア３の供給位置に
接続した分散用コンベア６及び送り用コンベア７に供給
し、送り用コンベア７の検査位置に配設した各撮像用カ
メラ２９，２９により各ミカンＡ…を撮像して、各撮像
用カメラ２９，２９で撮像した画像データに基づいて画
像読取り装置８により各ミカンＡ…を個々に品質判定す
るので、従来方法のように判定基準が変動したりせず、
画像読取り装置８の判定基準が常時一定しているため、
ミカンＡの抜取り検査が安定して行える。且つ、画像読
取り装置８の判定に基づいて各ミカンＡ…を客観的に抜
取り検査するため、生産者別に荷受けされる荷受け量全
体の品質を適確且つ公平に判定でき、精度の高い品質検
査が行える。

【００２７】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の果菜物は、実施例のミカンＡに対
応し、以下同様に、運搬用ケースは、運搬用コンテナＣ
に対応し、荷受け経路は、荷受け用コンベア２に対応
し、迂回経路は、迂回用コンベア３に対応し、品質検査
部及び検査経路は、分散用コンベア５と、送り用コンベ
ア７とに対応し、果菜物供給手段は、果菜物放出機４に
対応し、果菜物回収手段は、果菜物投入機９に対応し、
果菜物分離手段は、分散用コンベア５及び送り用コンベ
ア７に対応し、品質判定手段は、画像読取り装置８のカ
ラー処理装置３１及び画像処理装置３２に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるもの
ではない。

【００２８】上述の実施例では、多数個の各ミカンＡ…
を抜取り検査する作業を説明しているが、例えば、リン
ゴ、梨、柿、胡瓜、茄子、人参、長芋等の果菜物を検査
する作業にも用いることができ、実施例の用途のみに限
定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】抜取り検査装置によるミカンの検査作業を示す
平面図。

【図２】ミカンの検査作業を示す側面図。

【図３】従来装置によるミカンの検査作業を示す平面
図。

【符号の説明】

Ａ…ミカン Ｃ…運搬用コンテナ １…抜取り検査装置 ２…荷受け用コンベア ３…迂回用コンベア ４…果菜物放出機 ５…分散用コンベア ６…果菜物除塵機 ７…送り用コンベア ８…画像読取り装置 ９…果菜物投入機 ２９…撮像用カメラ ３０…照光ランプ ３１…カラー処理装置 ３２…画像処理装置 ３３…モニタ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細美 章隆 愛媛県松山市高岡町66番地 株式会社テク ノイシイ内

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】多数個の各果菜物を搬送する荷受け経路の
   搬送途中に於いて、該荷受け経路から一部の果菜物を抜
   取って品質検査する抜取り検査装置であって、上記荷受
   け経路上に設定した迂回位置と返還位置との間を迂回経
   路で接続すると共に、上記迂回経路上に設定した品質検
   査部に、該品質検査部に供給された果菜物を撮像する撮
   像用カメラを設け、上記撮像用カメラで撮像した画像デ
   ータに基づいて果菜物の品質を評価判定する品質判定手
   段を設けた抜取り検査装置。
2. 【請求項２】上記品質検査部に、上記迂回経路上に設定
   した供給位置から回収位置に果菜物を供給する検査経路
   を設けると共に、上記供給位置に、上記迂回経路から検
   査経路に果菜物を供給する果菜物供給手段を設け、上記
   回収位置に、上記検査経路から迂回経路に検査済みの果
   菜物を供給する果菜物回収手段を設けた請求項１記載の
   抜取り検査装置。
3. 【請求項３】上記多数個の各果菜物を各運搬用ケースに
   投入して荷受け経路に供給した請求項１又は２記載の抜
   取り検査装置。
4. 【請求項４】上記品質検査部に、該品質検査部に供給さ
   れた多数個の各果菜物を適宜間隔に離間する果菜物分離
   手段を設けた請求項１又は２記載の抜取り検査装置。