JPH0819139B2 - テトラフエニルボロン−オニウム錯体及び非医療用殺菌剤 - Google Patents
テトラフエニルボロン−オニウム錯体及び非医療用殺菌剤Info
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- JPH0819139B2 JPH0819139B2 JP62213100A JP21310087A JPH0819139B2 JP H0819139 B2 JPH0819139 B2 JP H0819139B2 JP 62213100 A JP62213100 A JP 62213100A JP 21310087 A JP21310087 A JP 21310087A JP H0819139 B2 JPH0819139 B2 JP H0819139B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、農業用及び工業用の非医療用殺菌剤として
有用な新規化合物である、テトラフェニルボロン−オニ
ウム錯体に関する。すなわち、本発明は農園芸用として
イネいもち病、イネごま葉枯病、イネ白葉枯病、イネば
か苗病、ナシ黒斑病、ブドウ晩腐病、トマト葉かび病、
インゲン菌核病、キュウリつる割病、ハクサイ軟腐病、
キュウリうどんこ病などを防除するための農業用殺菌
剤、並びにエマルジョン塗料、油性塗料、電着用塗料、
有機質接着剤、糊料、粘土、インキ、切削油、研削油、
木材、皮革、繊維、作動油剤、紙製造時の白水の如き各
種の工業用原材料及び製品等が細菌、酵母、糸状菌、等
により劣化するのを防止するための工業用防腐防かび剤
などの非医療用殺菌剤として有用な新規なボロン化合物
に関するものである。また、第2の本発明は、前記の新
規な化合物であるテトラフェニルボロン−オニウム錯
体、あるいは既知化合物であるテトラフェニルボロン−
ニコチンアミド錯体を有効成分とする非医療用殺菌剤に
も関する。
有用な新規化合物である、テトラフェニルボロン−オニ
ウム錯体に関する。すなわち、本発明は農園芸用として
イネいもち病、イネごま葉枯病、イネ白葉枯病、イネば
か苗病、ナシ黒斑病、ブドウ晩腐病、トマト葉かび病、
インゲン菌核病、キュウリつる割病、ハクサイ軟腐病、
キュウリうどんこ病などを防除するための農業用殺菌
剤、並びにエマルジョン塗料、油性塗料、電着用塗料、
有機質接着剤、糊料、粘土、インキ、切削油、研削油、
木材、皮革、繊維、作動油剤、紙製造時の白水の如き各
種の工業用原材料及び製品等が細菌、酵母、糸状菌、等
により劣化するのを防止するための工業用防腐防かび剤
などの非医療用殺菌剤として有用な新規なボロン化合物
に関するものである。また、第2の本発明は、前記の新
規な化合物であるテトラフェニルボロン−オニウム錯
体、あるいは既知化合物であるテトラフェニルボロン−
ニコチンアミド錯体を有効成分とする非医療用殺菌剤に
も関する。
(従来の技術) 従来、アリールボロン化合物としては、一般式 (式中、Xはカリウム原子、アンモニウム基又は四級化
された有機窒素基を表わすが、さらに前記有機窒素基は
窒素原子を含む複素環を形成してもよい)で表わされる
テトラフェニルボロン化合物(特公昭54-1571号公報参
照)、及び一般式 (式中、R1は水素原子、ハロゲン原子又は低級アルキル
基を示し、R2はハロゲン原子、低級アルキル基又は低級
アルケニル基を示し、R3はヘテロ環アミンを示す)で表
わされるテトラアリールボロン化合物(特開昭60-15518
5号公報,特開昭60-248780号公報及び特公昭62-24022号
公報参照)が水中防汚剤又は防腐、防かび剤として使用
されることについて知られている。
された有機窒素基を表わすが、さらに前記有機窒素基は
窒素原子を含む複素環を形成してもよい)で表わされる
テトラフェニルボロン化合物(特公昭54-1571号公報参
照)、及び一般式 (式中、R1は水素原子、ハロゲン原子又は低級アルキル
基を示し、R2はハロゲン原子、低級アルキル基又は低級
アルケニル基を示し、R3はヘテロ環アミンを示す)で表
わされるテトラアリールボロン化合物(特開昭60-15518
5号公報,特開昭60-248780号公報及び特公昭62-24022号
公報参照)が水中防汚剤又は防腐、防かび剤として使用
されることについて知られている。
また、近似化合物のアリールボラン化合物としては、
トリフェニルボラン(但し、フェニル基はハロ又は低級
アルコキシ置換基をバラ位に有していてもよい)、ある
いはトリトリルボラン又はトリナフチルボランとpKb値
が約10以下のアミン化合物との錯化合物を活性成分とし
て含むことを特徴とする微生物生長を抑制する非医療用
組成物(特公昭39-28579号公報参照)、および一般式 (式中、Yは水素原子又は低級アルキル基を示す)で表
わされるトリフェニルボラン化合物(米国特許第321167
9号明細書参照)が水中防汚剤として使用されることが
知られる。またトリアリールボラン錯体(米国特許第32
68401号明細書参照)が、種子消毒剤として使用される
ことも知られている。
トリフェニルボラン(但し、フェニル基はハロ又は低級
アルコキシ置換基をバラ位に有していてもよい)、ある
いはトリトリルボラン又はトリナフチルボランとpKb値
が約10以下のアミン化合物との錯化合物を活性成分とし
て含むことを特徴とする微生物生長を抑制する非医療用
組成物(特公昭39-28579号公報参照)、および一般式 (式中、Yは水素原子又は低級アルキル基を示す)で表
わされるトリフェニルボラン化合物(米国特許第321167
9号明細書参照)が水中防汚剤として使用されることが
知られる。またトリアリールボラン錯体(米国特許第32
68401号明細書参照)が、種子消毒剤として使用される
ことも知られている。
また、一般式 (式中、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ水素原子、ヒド
ロキシル基又はアルキル基、アルケニル基、シクロアル
キル基、アリル基、フェニル基、アシル基、アミノ基、
カルバモイル基、スルホニル基、もしくはヘテロ環基を
表わし、R1とR2又はR1とR2およびR3は互いに結合して置
換又は未置換のヘテロ環を形成しても良く、またR1とR2
が同一の基であって、 の結合を形成していても良く、さらにR1、R2、R3及びR4
はそれぞれ含窒素有機塩基または第四級窒素原子を含む
化合物で与えられる基であってもよい。R5、R6、R7及び
R8は、それぞれアルキル基、アルケニル基、シクロアル
キル基、アリル基、フェニル基、ヘテロ環基もしくはシ
アノ基を表わす。nは1〜5の整数を表わす)で表わさ
れる有機ボロン−アンモニウム錯体(特開昭56-6235号
公報参照)が写真感光材料として使用されることも知ら
れている。
ロキシル基又はアルキル基、アルケニル基、シクロアル
キル基、アリル基、フェニル基、アシル基、アミノ基、
カルバモイル基、スルホニル基、もしくはヘテロ環基を
表わし、R1とR2又はR1とR2およびR3は互いに結合して置
換又は未置換のヘテロ環を形成しても良く、またR1とR2
が同一の基であって、 の結合を形成していても良く、さらにR1、R2、R3及びR4
はそれぞれ含窒素有機塩基または第四級窒素原子を含む
化合物で与えられる基であってもよい。R5、R6、R7及び
R8は、それぞれアルキル基、アルケニル基、シクロアル
キル基、アリル基、フェニル基、ヘテロ環基もしくはシ
アノ基を表わす。nは1〜5の整数を表わす)で表わさ
れる有機ボロン−アンモニウム錯体(特開昭56-6235号
公報参照)が写真感光材料として使用されることも知ら
れている。
さらにテトラフェニルボロンアニオン は、ミトコンドリアより調製された亜ミトコンドリア粒
子やクロロプラストにおいて電子伝達反応と(ADPの)
リン酸化反応との共役を脱共役させる作用をもつことも
示唆されている〔「日本農薬学会誌」第11巻第4号650
頁(1986年)〕。
子やクロロプラストにおいて電子伝達反応と(ADPの)
リン酸化反応との共役を脱共役させる作用をもつことも
示唆されている〔「日本農薬学会誌」第11巻第4号650
頁(1986年)〕。
(発明が解決しようとする問題点) 農作物や工業用原材料及び製品を、細菌、酵母、糸状
菌などによる微生物劣化から保護するためには、各種微
生物の発生及び生育を撲滅的に防止しなければならな
い。ところが、これまで使用されてきた非医療用殺菌剤
は人畜に対する毒性が強くて使用が規制されていたり、
使用量を少なくすると効果が弱くなったり、あるいは長
期間にわたる残効性に乏しいものが多い。また、これま
での薬剤は、防腐効果と防かび効果の両方の効果を十分
に発揮できるものが少なく、あるいは糸状菌に対しては
有効であっても細菌類に卓越した抗菌効力を示すものが
きわめて少ない等の点で、なお十分に満足し得るもので
はない。
菌などによる微生物劣化から保護するためには、各種微
生物の発生及び生育を撲滅的に防止しなければならな
い。ところが、これまで使用されてきた非医療用殺菌剤
は人畜に対する毒性が強くて使用が規制されていたり、
使用量を少なくすると効果が弱くなったり、あるいは長
期間にわたる残効性に乏しいものが多い。また、これま
での薬剤は、防腐効果と防かび効果の両方の効果を十分
に発揮できるものが少なく、あるいは糸状菌に対しては
有効であっても細菌類に卓越した抗菌効力を示すものが
きわめて少ない等の点で、なお十分に満足し得るもので
はない。
本発明者らは、このような現状にあって、工業用原材
料および製品を劣化する糸状菌、細菌類等に対して速効
的で撲滅的に作用し、かつ残効性をも付与し、とりわけ
細菌類の防除に卓効を示し、しかも農園芸病害にも卓効
を示し、薬害もなく安全性の高い新規なテトラフェニル
ボロン−オニウム錯体、ならびにこの錯体を有効成分と
する非医療用殺菌剤を提供せんとするものである。
料および製品を劣化する糸状菌、細菌類等に対して速効
的で撲滅的に作用し、かつ残効性をも付与し、とりわけ
細菌類の防除に卓効を示し、しかも農園芸病害にも卓効
を示し、薬害もなく安全性の高い新規なテトラフェニル
ボロン−オニウム錯体、ならびにこの錯体を有効成分と
する非医療用殺菌剤を提供せんとするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、上記目的を達成するために数多くのテ
トラフェニルボロン−オニウム錯体を合成し、それらの
有用性について鋭意検討した。その結果、テトラフェニ
ルボロンとピリジン又はキノリン系化合物とのオニウム
錯体であって、このテトラフェニルボロン−オニウム錯
体のピリジン環及びキノリン環に特定の置換基(但しピ
リジン環上に置換されたカルバモイル基を除外する)を
有する新規化合物を合成することに成功し、しかも該オ
ニウム錯体が文献未記載であり、また従来の類似化合物
に比べると非医療用分野においてすぐれた殺菌作用を有
することを見いだした。他方、テトラフェニルボロン−
ニコチンアミド錯体がニコチンアミド・テトラフェニル
ボレートの名称で「ケミカル・アブストラクツ」104巻4
48頁,193285(1986年)に記載されることが認められ
る。
トラフェニルボロン−オニウム錯体を合成し、それらの
有用性について鋭意検討した。その結果、テトラフェニ
ルボロンとピリジン又はキノリン系化合物とのオニウム
錯体であって、このテトラフェニルボロン−オニウム錯
体のピリジン環及びキノリン環に特定の置換基(但しピ
リジン環上に置換されたカルバモイル基を除外する)を
有する新規化合物を合成することに成功し、しかも該オ
ニウム錯体が文献未記載であり、また従来の類似化合物
に比べると非医療用分野においてすぐれた殺菌作用を有
することを見いだした。他方、テトラフェニルボロン−
ニコチンアミド錯体がニコチンアミド・テトラフェニル
ボレートの名称で「ケミカル・アブストラクツ」104巻4
48頁,193285(1986年)に記載されることが認められ
る。
したがって、第1の本発明の要旨とするところは、次
の一般式(I) (式中、Yは を示し、Rはカルボキシル基、アルコキシカルボニル
基、カルバモイル基、ホルミル基、ヒドロキシル基又は
メルカプト基を示すが、但しYが である時はRがカルバモイル基であることを除く)で表
わされるテトラフェニルボロン−オニウム錯体にある。
なお一般式(I)の錯体化合物におけるピリジン環又は
キノリン環上の置換基Rはピリジン環の2〜5位のいず
れにも、またキノリン環の2〜8位のいずれにも置換し
てもよい。
の一般式(I) (式中、Yは を示し、Rはカルボキシル基、アルコキシカルボニル
基、カルバモイル基、ホルミル基、ヒドロキシル基又は
メルカプト基を示すが、但しYが である時はRがカルバモイル基であることを除く)で表
わされるテトラフェニルボロン−オニウム錯体にある。
なお一般式(I)の錯体化合物におけるピリジン環又は
キノリン環上の置換基Rはピリジン環の2〜5位のいず
れにも、またキノリン環の2〜8位のいずれにも置換し
てもよい。
また、第2の本発明の要旨とするところは、下記一般
式(I′): (式中、Yは を表わし、Rはカルボキシル基、アルコキシカルボニル
基、カルバモイル基、ホルミル基、ヒドロキシル基又は
メルカプト基を示す)で表わされるテトラフェニルボロ
ン−オニウム錯体を有効成分として含有してなる非医療
用殺菌剤にある。
式(I′): (式中、Yは を表わし、Rはカルボキシル基、アルコキシカルボニル
基、カルバモイル基、ホルミル基、ヒドロキシル基又は
メルカプト基を示す)で表わされるテトラフェニルボロ
ン−オニウム錯体を有効成分として含有してなる非医療
用殺菌剤にある。
一般式(I)の化合物および一般式(I′)の化合物
において、Rがアルコキシカルボニル基である場合、
(C1〜C12)アルコキシカルボニル基、好ましくは(C1
〜C6)アルコキシカルボニル基であることができる。
において、Rがアルコキシカルボニル基である場合、
(C1〜C12)アルコキシカルボニル基、好ましくは(C1
〜C6)アルコキシカルボニル基であることができる。
以下にまず、本発明の一般式(I)の錯体化合物、及
びその製造方法について具体的に説明する。
びその製造方法について具体的に説明する。
本発明の一般式(I)で示される錯体化合物の代表例
を第1表に示す。第1表に示す化合物Noは、本明細書中
の実施例および試験例においても参照される。但し、第
1表に化合物No.3として示されたテトラフェニルボロン
−ニコチンアミド錯体は前出の「ケミカル・アブストラ
クツ」記載の化合物であるから、第1の本発明による一
般式(I)の新規な錯体化合物に包含されない。
を第1表に示す。第1表に示す化合物Noは、本明細書中
の実施例および試験例においても参照される。但し、第
1表に化合物No.3として示されたテトラフェニルボロン
−ニコチンアミド錯体は前出の「ケミカル・アブストラ
クツ」記載の化合物であるから、第1の本発明による一
般式(I)の新規な錯体化合物に包含されない。
次に、本発明の一般式(I)の化合物の製造方法につ
いて説明する。
いて説明する。
一般式(I)の本発明化合物は、下記の式(III)の
テトラフェニルボロン・ナトリウムと下記の一般式(I
I)の置換ピリジン又は置換キノリン類のハロゲン化水
素酸塩とを反応させて、次の反応に基づいて製造でき
る。
テトラフェニルボロン・ナトリウムと下記の一般式(I
I)の置換ピリジン又は置換キノリン類のハロゲン化水
素酸塩とを反応させて、次の反応に基づいて製造でき
る。
この反応式中、R及びYは前記と同じ意味であり、X
はハロゲン原子を示す。
はハロゲン原子を示す。
すなわち、テトラフェニルボロン・ナトリウム(II
I)と一般式(II)の置換ピリジン、又は置換キノリン
のハロゲン化水素酸塩とを、メタノール、エタノール、
イソプロピルアルコールのごとき低級アルカノール、ア
セトンのごときケトン類、水などの不活性溶媒に溶解し
て、10〜60℃の温度で30分〜2時間混合攪拌するだけで
反応は終了する。反応溶媒としては、前記溶媒を単独で
使用してもよいが、混合して使用してもよい。また反応
生成物が結晶として溶媒中に析出した場合には、それを
濾別することもできるが、通常は溶媒を留去して濃縮し
た後、結晶を濾別し、水洗して無機塩を除去し、乾燥す
ると、高純度の生成物として式(I)の錯体を得る。こ
うして得られた一般式(I)のテトラフェニルボロン−
オニウム錯体は、必要に応じて、さらにメタノール、エ
タノール、クロロホルム、ジメチルホルムアミドなどの
溶媒で再結晶化して更に精製することもできる。
I)と一般式(II)の置換ピリジン、又は置換キノリン
のハロゲン化水素酸塩とを、メタノール、エタノール、
イソプロピルアルコールのごとき低級アルカノール、ア
セトンのごときケトン類、水などの不活性溶媒に溶解し
て、10〜60℃の温度で30分〜2時間混合攪拌するだけで
反応は終了する。反応溶媒としては、前記溶媒を単独で
使用してもよいが、混合して使用してもよい。また反応
生成物が結晶として溶媒中に析出した場合には、それを
濾別することもできるが、通常は溶媒を留去して濃縮し
た後、結晶を濾別し、水洗して無機塩を除去し、乾燥す
ると、高純度の生成物として式(I)の錯体を得る。こ
うして得られた一般式(I)のテトラフェニルボロン−
オニウム錯体は、必要に応じて、さらにメタノール、エ
タノール、クロロホルム、ジメチルホルムアミドなどの
溶媒で再結晶化して更に精製することもできる。
一般式(I)で表わされる本発明化合物の製造例を後
記の実施例1〜5に示す。
記の実施例1〜5に示す。
なお、本製造方法で原料として用いられるテトラフェ
ニルボロン・ナトリウムの合成は次の2方法で行なわれ
る。まず第1の方法では、特開昭60-155185号公報にお
いて公知のとおり、式 (式中、Xは前記と同じ意味である)で表わされるハロ
ゲン化フェニルマグネシウムの4モル比又はそれより過
剰量、あるいは式 で表わされるフェニルリチウム4モル比又はそれより過
剰量を含むジエチルエーテル又はテトラヒドロフラン溶
液中に、1モル比の三フッ化ホウ素のジエチルエーテル
錯体を、そのままか、あるいはトルエンなどにとかした
溶液を攪拌冷却下で滴下した後、還流条件下で1時間反
応させる。次いで反応液を冷却して攪拌下にナトリウム
源として過剰の食塩、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウ
ムなどの水溶液を滴下する。反応終了後に、上層に分離
する有機層を分取し、溶媒を留去すると、白色結晶が得
られる。これをトルエンなどの非極性溶媒で洗浄して乾
燥すると、テトラフェニルボロンナトリウムが白色結晶
として得られる。
ニルボロン・ナトリウムの合成は次の2方法で行なわれ
る。まず第1の方法では、特開昭60-155185号公報にお
いて公知のとおり、式 (式中、Xは前記と同じ意味である)で表わされるハロ
ゲン化フェニルマグネシウムの4モル比又はそれより過
剰量、あるいは式 で表わされるフェニルリチウム4モル比又はそれより過
剰量を含むジエチルエーテル又はテトラヒドロフラン溶
液中に、1モル比の三フッ化ホウ素のジエチルエーテル
錯体を、そのままか、あるいはトルエンなどにとかした
溶液を攪拌冷却下で滴下した後、還流条件下で1時間反
応させる。次いで反応液を冷却して攪拌下にナトリウム
源として過剰の食塩、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウ
ムなどの水溶液を滴下する。反応終了後に、上層に分離
する有機層を分取し、溶媒を留去すると、白色結晶が得
られる。これをトルエンなどの非極性溶媒で洗浄して乾
燥すると、テトラフェニルボロンナトリウムが白色結晶
として得られる。
第2の方法では、式 (式中、Xは前記と同じ意味である)で表わされるハロ
ゲン化フェニルマグネシウムの4モル比又はそれより過
剰量の、あるいは式 で表わされるフェニルリチウムの4モル比又はそれより
過剰量を含むジエチルエーテル又はテトラヒドロフラン
溶液中に、一般式 (式中、R′は低級アルキル基を示す)で表わされるア
ルキルボレートの1モル比のジエチルエーテル又はテト
ラヒドロフラン溶液を攪拌冷却下で滴下した後、還流条
件下で1〜4時間反応させる。次いで反応液を冷却して
室温にもどし、ナトリウム源として過剰の食塩、炭酸ナ
トリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液を滴下し30分〜
1時間かきまぜて反応を終了する。静置して上層に分離
する有機層を分取し、溶媒を留去すると、白色結晶が得
られる。これをベンゼン、トルエンなどの非極性溶媒で
洗浄して乾燥すると、目的とするテトラフェニルボロン
ナトリウムが白色結晶として得られる。この第2の方法
によるテトラフェニルボロンナトリウムの製造例を後記
の参考製造例に示す。
ゲン化フェニルマグネシウムの4モル比又はそれより過
剰量の、あるいは式 で表わされるフェニルリチウムの4モル比又はそれより
過剰量を含むジエチルエーテル又はテトラヒドロフラン
溶液中に、一般式 (式中、R′は低級アルキル基を示す)で表わされるア
ルキルボレートの1モル比のジエチルエーテル又はテト
ラヒドロフラン溶液を攪拌冷却下で滴下した後、還流条
件下で1〜4時間反応させる。次いで反応液を冷却して
室温にもどし、ナトリウム源として過剰の食塩、炭酸ナ
トリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液を滴下し30分〜
1時間かきまぜて反応を終了する。静置して上層に分離
する有機層を分取し、溶媒を留去すると、白色結晶が得
られる。これをベンゼン、トルエンなどの非極性溶媒で
洗浄して乾燥すると、目的とするテトラフェニルボロン
ナトリウムが白色結晶として得られる。この第2の方法
によるテトラフェニルボロンナトリウムの製造例を後記
の参考製造例に示す。
次に本発明の一般式(I)の錯体化合物の製造法を実
施例をもって具体的に説明する。
施例をもって具体的に説明する。
実施例1 テトラフェニルボロン−2−メルカプトピリジニウム
錯体(化合物No 5)の合成。
錯体(化合物No 5)の合成。
100mlのフラスコにテトラフェニルボロン・ナトリウ
ム1.7g(5ミリモル)を20mlのジメチルホルムアミドに
とかした溶液を入れた。この溶液を攪拌しながら、これ
に2−メルカプトピリジン塩酸塩0.738g(5ミリモル)
をジメチルホルムアミド5mlにとかした溶液を滴下し
た。滴下後30分間攪拌して反応を完結させた。次いで真
空蒸留によりジメチルホルムアミドを結晶が析出しはじ
めるまで留去したのち、水50mlを加えかきまぜると白色
結晶が析出する。これを濾過し、水5mlで洗浄し乾燥す
ると、融点が95〜97℃(分解)のテトラフェニルボロン
−2−メルカプトピリジニウム錯体の2.1g(収率97%)
を得た。
ム1.7g(5ミリモル)を20mlのジメチルホルムアミドに
とかした溶液を入れた。この溶液を攪拌しながら、これ
に2−メルカプトピリジン塩酸塩0.738g(5ミリモル)
をジメチルホルムアミド5mlにとかした溶液を滴下し
た。滴下後30分間攪拌して反応を完結させた。次いで真
空蒸留によりジメチルホルムアミドを結晶が析出しはじ
めるまで留去したのち、水50mlを加えかきまぜると白色
結晶が析出する。これを濾過し、水5mlで洗浄し乾燥す
ると、融点が95〜97℃(分解)のテトラフェニルボロン
−2−メルカプトピリジニウム錯体の2.1g(収率97%)
を得た。
実施例2 テトラフェニルボロン−2−カルボキシピリジニウム
錯体(化合物No 1)の合成。
錯体(化合物No 1)の合成。
100mlのフラスコにテトラフェニルボロン・ナトリウ
ム1.7g(5ミリモル)をメタノール20mlにとかした溶液
を入れた。これをかきまぜながら、ニコチン酸塩酸塩0.
8g(5ミリモル)をメタノール5mlにとかした溶液を滴
下した。滴下終了後、1時間攪拌して反応を完結させ
た。反応液の溶媒を留去し、析出した結晶に水10mlを加
えてほぐし濾過した。結晶を乾燥すると、融点が98℃
(分解)のテトラフェニルボロン−2−カルボキシルピ
リジニウム錯体が白色結晶として得られた。
ム1.7g(5ミリモル)をメタノール20mlにとかした溶液
を入れた。これをかきまぜながら、ニコチン酸塩酸塩0.
8g(5ミリモル)をメタノール5mlにとかした溶液を滴
下した。滴下終了後、1時間攪拌して反応を完結させ
た。反応液の溶媒を留去し、析出した結晶に水10mlを加
えてほぐし濾過した。結晶を乾燥すると、融点が98℃
(分解)のテトラフェニルボロン−2−カルボキシルピ
リジニウム錯体が白色結晶として得られた。
実施例3 テトラフェニルボロン−2−メトキシカルボニルピリ
ジニウム錯体(化合物No 2)の合成。
ジニウム錯体(化合物No 2)の合成。
100mlのフラスコにテトラフェニルボロン・ナトリウ
ム1.7g(5ミリモル)をエタノール20mlにとかしていれ
た。これをかきまぜながら、ニコチン酸メチルエステル
塩酸塩0.868g(5ミリモルをエタノール5mlにとかした
溶液を滴下した。滴下終了後、30分間攪拌して反応を完
結させた。反応液の溶媒を留去し、析出した結晶に水10
mlを加えてほぐし濾過した。結晶を乾燥すると融点が16
6〜168℃(分解)のテトラフェニルボロン−2−メトキ
シカルボニルピリジニウム錯体の2.2g(収率96%)を白
色結晶として得た。
ム1.7g(5ミリモル)をエタノール20mlにとかしていれ
た。これをかきまぜながら、ニコチン酸メチルエステル
塩酸塩0.868g(5ミリモルをエタノール5mlにとかした
溶液を滴下した。滴下終了後、30分間攪拌して反応を完
結させた。反応液の溶媒を留去し、析出した結晶に水10
mlを加えてほぐし濾過した。結晶を乾燥すると融点が16
6〜168℃(分解)のテトラフェニルボロン−2−メトキ
シカルボニルピリジニウム錯体の2.2g(収率96%)を白
色結晶として得た。
実施例4 テトラフェニルボロン−2−カルバモイルピリジニウ
ム錯体(化合物No 3)の合成。
ム錯体(化合物No 3)の合成。
100mlのフラスコにテトラフェニルボロン・ナトリウ
ム1.7g(5ミリモル)をメタノール20mlにとかしていれ
た。これをかきまぜながら、ニコチン酸アミド塩酸塩0.
793g(5ミリモル)をメタノール5mlにとかした溶液を
滴下した。滴下後、30分間反応させた。反応液の溶媒を
留去し、析出した結晶に水10mlを加えてほぐし濾過し
た。結晶を乾燥すると融点が155〜157℃(分解)のテト
ラフェニルボロン−2−カルバモイルピリジニウム錯体
の2.2g(収率97%)を白色結晶として得た。
ム1.7g(5ミリモル)をメタノール20mlにとかしていれ
た。これをかきまぜながら、ニコチン酸アミド塩酸塩0.
793g(5ミリモル)をメタノール5mlにとかした溶液を
滴下した。滴下後、30分間反応させた。反応液の溶媒を
留去し、析出した結晶に水10mlを加えてほぐし濾過し
た。結晶を乾燥すると融点が155〜157℃(分解)のテト
ラフェニルボロン−2−カルバモイルピリジニウム錯体
の2.2g(収率97%)を白色結晶として得た。
実施例5 テトラフェニルボロン−4−カルボキシルキノリウム
錯体(化合物No 7)の合成。
錯体(化合物No 7)の合成。
100mlのフラスコにテトラフェニルボロン・ナトリウ
ム1.7g(5ミリモル)をメタノール20mlにとかしていれ
た。これをかきまぜながら、4−キノリンカルボン酸塩
酸塩1.048gをメタノール10mlにとかした溶液を滴下し
た。滴下後1時間かきまぜて反応させた。反応液の溶媒
を留去し、析出した結晶に水10mlを加えてほぐし濾過し
た。結晶を乾燥すると融点が194〜198℃(分解)のテト
ラフェニルボロン−4−カルボキシキノリウム錯体の2.
4g(収率97%)の白色結晶を得た。
ム1.7g(5ミリモル)をメタノール20mlにとかしていれ
た。これをかきまぜながら、4−キノリンカルボン酸塩
酸塩1.048gをメタノール10mlにとかした溶液を滴下し
た。滴下後1時間かきまぜて反応させた。反応液の溶媒
を留去し、析出した結晶に水10mlを加えてほぐし濾過し
た。結晶を乾燥すると融点が194〜198℃(分解)のテト
ラフェニルボロン−4−カルボキシキノリウム錯体の2.
4g(収率97%)の白色結晶を得た。
このような実施例1〜5と同様な方法により、第1表
に例示された一般式(I)の本発明のテトラフェニルボ
ロン−オニウム錯体の別例の化合物も合成された。
に例示された一般式(I)の本発明のテトラフェニルボ
ロン−オニウム錯体の別例の化合物も合成された。
参考製造例1 テトラフェニルボロン・ナトリウム(III)の合成500
mlの四頸の丸底フラスコに細片状金属マグネシウム7.3g
(0.3モル)を入れ、クロルベンゼン25.9g(0.23モル)
及び乾燥テトラヒドロフラン270mlを加えて、常法に従
いフェニルマグネシウムクロリドのグリニヤール試薬を
調製した。次いで室温下、ヘキシルボレートB(OC6H13)3
の15.7g(0.05モル)を約15分で滴下した。反応はゆっ
くり進み、内温は50℃に上昇した。滴下終了後、2時間
加熱還流を行うと反応が終了した。反応液を冷却して室
温にもどし、水冷下で100mlの水に溶解した炭酸ナトリ
ウム20gを内温40〜50℃で滴下した。30分間かきまぜた
後、ベンゼン135mlを加えかきまぜて静置し、上層の有
機層を分液し、水層はテトラヒドロフラン−ベンゼン
(1:2)混合溶媒100mlを加え、かきまぜて静置した。有
機層を分液してとり、先の有機層に合わせて溶媒を留去
し、結晶が析出しはじめた時点で留去をやめ、冷却して
結晶化した。この白色結晶を濾取し、トルエン30mlで2
回乾燥し、テトラフェニルボロン・ナトリウムの16.2g
(収率95%)を得た。
mlの四頸の丸底フラスコに細片状金属マグネシウム7.3g
(0.3モル)を入れ、クロルベンゼン25.9g(0.23モル)
及び乾燥テトラヒドロフラン270mlを加えて、常法に従
いフェニルマグネシウムクロリドのグリニヤール試薬を
調製した。次いで室温下、ヘキシルボレートB(OC6H13)3
の15.7g(0.05モル)を約15分で滴下した。反応はゆっ
くり進み、内温は50℃に上昇した。滴下終了後、2時間
加熱還流を行うと反応が終了した。反応液を冷却して室
温にもどし、水冷下で100mlの水に溶解した炭酸ナトリ
ウム20gを内温40〜50℃で滴下した。30分間かきまぜた
後、ベンゼン135mlを加えかきまぜて静置し、上層の有
機層を分液し、水層はテトラヒドロフラン−ベンゼン
(1:2)混合溶媒100mlを加え、かきまぜて静置した。有
機層を分液してとり、先の有機層に合わせて溶媒を留去
し、結晶が析出しはじめた時点で留去をやめ、冷却して
結晶化した。この白色結晶を濾取し、トルエン30mlで2
回乾燥し、テトラフェニルボロン・ナトリウムの16.2g
(収率95%)を得た。
次に、第2の本発明に係る、一般式(I′)の錯体化
合物を有効成分とする非医療用殺菌剤について説明す
る。
合物を有効成分とする非医療用殺菌剤について説明す
る。
第2の本発明においては、一般式(I′)の化合物が
非医療用殺菌剤に製剤化される。
非医療用殺菌剤に製剤化される。
第2の本発明を実施するに際して、前記したような一
般式(I′)の本発明化合物の優れた防腐・防かび効果
を効率よく発現させるために一般式(I′)のテトラフ
ェニルボロン−オニウム錯体は常法にしたがい、乳剤、
フロアブル剤(ゾル剤)、水和剤、液剤、粉剤、錠剤な
どに製剤化される。この製剤された薬剤を一般の防腐・
防かび剤と同様に使用すればよく、特別の使用法に限定
されることはない。また本発明の非医療用殺菌剤中で
は、一般式(I′)のテトラフェニルボロン−オニウム
錯体は、防腐防かびの対象などにより、その濃度を適宜
選択して配合できる。
般式(I′)の本発明化合物の優れた防腐・防かび効果
を効率よく発現させるために一般式(I′)のテトラフ
ェニルボロン−オニウム錯体は常法にしたがい、乳剤、
フロアブル剤(ゾル剤)、水和剤、液剤、粉剤、錠剤な
どに製剤化される。この製剤された薬剤を一般の防腐・
防かび剤と同様に使用すればよく、特別の使用法に限定
されることはない。また本発明の非医療用殺菌剤中で
は、一般式(I′)のテトラフェニルボロン−オニウム
錯体は、防腐防かびの対象などにより、その濃度を適宜
選択して配合できる。
本発明の非医療用殺菌剤においては、一般式(I′)
の有効成分化合物は、適当な担体及び補助剤、たとえば
界面活性剤、結合剤、安定剤などと配合されて上記の各
種の製剤に製造される。
の有効成分化合物は、適当な担体及び補助剤、たとえば
界面活性剤、結合剤、安定剤などと配合されて上記の各
種の製剤に製造される。
本発明の殺菌剤中の有効成分の含有量は、水和剤、乳
剤、液剤、ゾル剤の場合は、1〜90%(重量%:以下同
じ)の範囲であり得る。
剤、液剤、ゾル剤の場合は、1〜90%(重量%:以下同
じ)の範囲であり得る。
使用できる担体としては、非医療用殺菌剤に常用され
るものであれば固体又は液体のいずれも使用でき、特定
のものに限定されるものではない。たとえば、固体担体
としては、鉱物質粉末(カオリン、ベントナイト、クレ
ー、モンモリロナイト、タルク、珪藻土、雲母、バーミ
キュライト、石こう、炭酸カルシウム、燐灰石、ホワイ
トカーボン、消石灰、珪砂、硫安、尿素など)、植物質
粉末(大豆粉、小麦粉、木粉、タバコ粉、でんぷん、結
晶セルロースなど)、アルミナ、珪酸塩、糖重合体、高
分散性珪酸、ワックス類、などが挙げられる。
るものであれば固体又は液体のいずれも使用でき、特定
のものに限定されるものではない。たとえば、固体担体
としては、鉱物質粉末(カオリン、ベントナイト、クレ
ー、モンモリロナイト、タルク、珪藻土、雲母、バーミ
キュライト、石こう、炭酸カルシウム、燐灰石、ホワイ
トカーボン、消石灰、珪砂、硫安、尿素など)、植物質
粉末(大豆粉、小麦粉、木粉、タバコ粉、でんぷん、結
晶セルロースなど)、アルミナ、珪酸塩、糖重合体、高
分散性珪酸、ワックス類、などが挙げられる。
また液体担体としては、水、アルコール類(メチルア
ルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、
エチレングリコール、ベンジルアルコールなど)、芳香
族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼン、クロルベンゼン、クメン、メチルナフタレン
など)、ハロゲン化炭化水素類(クロロホルム、四塩化
炭素、ジクロルメタン、クロルエチレン、トリクロルフ
ルオルメタン、ジクロルジフルオルメタンなど)、エー
テル類(エチルエーテル、エチレンオキシド、ジオキサ
ン、テトラヒドロフランなど)、ケトン類(アセトン、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブ
チルケトンなど)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、エチレングリコールアセテート、酢酸アミルな
ど)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリ
ル、アクリロニトリルなど)、スルホキシド類(ジメチ
ルスルホキシドなど)、アルコールエーテル類(エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール
モノエチルエーテルなど)、脂肪族又は脂環族炭化水素
類(n−ヘキサン、シクロヘキサンなど)、工業用ガソ
リン(石油エーテル、ソルベントナフサなど)及び石油
留分(パラフィン類、灯油、軽油など)、などが挙げら
れる。
ルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、
エチレングリコール、ベンジルアルコールなど)、芳香
族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼン、クロルベンゼン、クメン、メチルナフタレン
など)、ハロゲン化炭化水素類(クロロホルム、四塩化
炭素、ジクロルメタン、クロルエチレン、トリクロルフ
ルオルメタン、ジクロルジフルオルメタンなど)、エー
テル類(エチルエーテル、エチレンオキシド、ジオキサ
ン、テトラヒドロフランなど)、ケトン類(アセトン、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブ
チルケトンなど)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、エチレングリコールアセテート、酢酸アミルな
ど)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリ
ル、アクリロニトリルなど)、スルホキシド類(ジメチ
ルスルホキシドなど)、アルコールエーテル類(エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール
モノエチルエーテルなど)、脂肪族又は脂環族炭化水素
類(n−ヘキサン、シクロヘキサンなど)、工業用ガソ
リン(石油エーテル、ソルベントナフサなど)及び石油
留分(パラフィン類、灯油、軽油など)、などが挙げら
れる。
また、乳剤、水和剤、ゾル剤(フロアブル剤)などを
製剤するに際して、乳化、分散、可溶化、湿潤、発泡、
潤滑、拡展などの目的で界面活性剤(または乳化剤)が
使用される。このような界面活性剤としては、次に示さ
れるものが挙げられるが、もちろんこれらの例示のみに
限定されるものではない。
製剤するに際して、乳化、分散、可溶化、湿潤、発泡、
潤滑、拡展などの目的で界面活性剤(または乳化剤)が
使用される。このような界面活性剤としては、次に示さ
れるものが挙げられるが、もちろんこれらの例示のみに
限定されるものではない。
非イオン型(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポ
リオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレ
ンソルビタンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエ
ステル、など)。
リオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレ
ンソルビタンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエ
ステル、など)。
陰イオン型(アルキルベンゼンスルホネート、アルキル
スルホサクシネート、アルキルサルフェート、ポリオキ
シエチレンアルキルサルフェート、アリールスルホネー
ト、など)。
スルホサクシネート、アルキルサルフェート、ポリオキ
シエチレンアルキルサルフェート、アリールスルホネー
ト、など)。
陽イオン型〔アルキルアミン類(ラウリルアミン、ステ
アリルトリメチルアンモニウムクロリド、アルキルジメ
チルベンジルアンモニウムクロリドなど) 両性型〔カルボン酸(ベタイン型)、硫酸エステル、な
ど〕。
アリルトリメチルアンモニウムクロリド、アルキルジメ
チルベンジルアンモニウムクロリドなど) 両性型〔カルボン酸(ベタイン型)、硫酸エステル、な
ど〕。
また、これらのほかに、ポリビニルアルコール(PV
A)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、アラビアゴ
ム、ポリビニルアセテート、ゼラチン、カゼイン、アル
ギン酸ソーダ、トラガカントガム、などの各種補助剤を
使用することができる。さらに必要に応じて酸化防止
剤、紫外線吸収剤などのような安定化剤を適量加えるこ
ともできる。
A)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、アラビアゴ
ム、ポリビニルアセテート、ゼラチン、カゼイン、アル
ギン酸ソーダ、トラガカントガム、などの各種補助剤を
使用することができる。さらに必要に応じて酸化防止
剤、紫外線吸収剤などのような安定化剤を適量加えるこ
ともできる。
また、第2の本発明の非医療用殺菌剤は、他の各種の
農業用殺菌剤や各種の工業用防腐防かび剤と混合して用
いることができる。
農業用殺菌剤や各種の工業用防腐防かび剤と混合して用
いることができる。
以下に第2の本発明に係る非医療殺菌剤について、実
施例を若干挙げるが、有効成分の配合割合、補助成分及
びその添加量などは以下の実施例のみに限定されるもの
ではない。なお、実施例において部とあるはすべて重量
部を表わす。
施例を若干挙げるが、有効成分の配合割合、補助成分及
びその添加量などは以下の実施例のみに限定されるもの
ではない。なお、実施例において部とあるはすべて重量
部を表わす。
実施例6 フロアブル剤 化合物No 2の化合物20部、ラウリルサルフェート2
部、ザンサンガム2部、ヒドロキシプロピルセルロース
1部、蒸留水75部をボールミルに装入し、12時間混合粉
砕して有効成分20%を含むフロアブル剤を得る。
部、ザンサンガム2部、ヒドロキシプロピルセルロース
1部、蒸留水75部をボールミルに装入し、12時間混合粉
砕して有効成分20%を含むフロアブル剤を得る。
実施例7 水和剤 化合物No 3の化合物20部、ラウリルサルフェート7部
及びタルク73部を均一に混合、粉砕して有効成分20%を
含む水和剤を得る。
及びタルク73部を均一に混合、粉砕して有効成分20%を
含む水和剤を得る。
実施例8 乳剤 化合物No 2の化合物5部、ジメチルホルムアミド50
部、メチルイソブチルケトン40部、ソルポール800A(東
邦化学工業株式会社製の乳化剤の商品名)5部を混合、
溶解して有効成分5%を含む乳剤を得る。
部、メチルイソブチルケトン40部、ソルポール800A(東
邦化学工業株式会社製の乳化剤の商品名)5部を混合、
溶解して有効成分5%を含む乳剤を得る。
実施例9 粉剤 化合物No 7の化合物3部、無水珪酸微粉末0.5部、ス
テアリン酸カルシウム0.5部、クレー50部、タルク46部
を均一に混合、粉砕して有効成分3%を含む粉剤を得
る。
テアリン酸カルシウム0.5部、クレー50部、タルク46部
を均一に混合、粉砕して有効成分3%を含む粉剤を得
る。
本発明の非医療用殺菌剤は次のように使用される。す
なわち、前記の実施例に準じて製剤化した各種の製剤を
そのままか、あるいは水もしくは適当な有機溶媒で希釈
して、各種の農作物又は種子などに散布、噴霧又はコ
ーティングする方法、各種の工業用原材料中に又は製
造工程中にあるいは製品に添加、塗布する方法、各種
の工業用原材料や製品の表面に塗布又は噴霧処理する方
法、各種の工業用原材料や製品を本発明殺菌剤の希釈
液中に浸漬する方法など、これまで一般に行なわれてき
た非医療用殺菌剤の使用方法にしたがって各種の方法に
より使用することができ、何等特定の方法のみに限定さ
れるものではない。
なわち、前記の実施例に準じて製剤化した各種の製剤を
そのままか、あるいは水もしくは適当な有機溶媒で希釈
して、各種の農作物又は種子などに散布、噴霧又はコ
ーティングする方法、各種の工業用原材料中に又は製
造工程中にあるいは製品に添加、塗布する方法、各種
の工業用原材料や製品の表面に塗布又は噴霧処理する方
法、各種の工業用原材料や製品を本発明殺菌剤の希釈
液中に浸漬する方法など、これまで一般に行なわれてき
た非医療用殺菌剤の使用方法にしたがって各種の方法に
より使用することができ、何等特定の方法のみに限定さ
れるものではない。
このような使用方法などにより一般式(I′)の錯体
化合物は後記の試験例1〜12に示す通り各種の菌に対し
て高い抗菌活性を有するものである。
化合物は後記の試験例1〜12に示す通り各種の菌に対し
て高い抗菌活性を有するものである。
(発明の効果) 本発明による一般式(I′)の錯体化合物、あるいは
これを有効成分とする非医療用殺菌剤(以下、単に本発
明の薬剤という)を使用すると、次のような効果がもた
らされる。
これを有効成分とする非医療用殺菌剤(以下、単に本発
明の薬剤という)を使用すると、次のような効果がもた
らされる。
第1に、本発明の薬剤は抗菌スペクトラムが広いた
め、細菌、酵母、糸状菌などの各種微生物の発生を非選
択的にかつ撲滅的に阻止する。したがって、非医療用殺
菌剤として幅広く使用できる。
め、細菌、酵母、糸状菌などの各種微生物の発生を非選
択的にかつ撲滅的に阻止する。したがって、非医療用殺
菌剤として幅広く使用できる。
第2に、各種の農作物や種籾の病害防除に使用したと
き、全く薬害を生じない。
き、全く薬害を生じない。
第3に、少ない薬量の使用でも強力な防腐防かび効果
を示す。
を示す。
第4に、少ない薬量の使用でも高い防腐防かび効果が
長期間にわたって発揮される。
長期間にわたって発揮される。
第5に、人畜毒性などの問題がない。
第6に、本発明の薬剤は各種の農作物、種子及び工業
用原材料や製品に散布、噴霧、塗布、混入などの種々の
方法で使用できるが、いずれの方法を用いても農作物、
種子及び工業用原材料や製品に何らの悪影響を与えるこ
とがない。
用原材料や製品に散布、噴霧、塗布、混入などの種々の
方法で使用できるが、いずれの方法を用いても農作物、
種子及び工業用原材料や製品に何らの悪影響を与えるこ
とがない。
本発明の薬剤は上記したような特徴を有しているの
で、次に例示するような種々の農作物、種子及び各種の
工業用原材料や製品の殺菌剤及び防腐防かび剤として幅
広く使用することができる。
で、次に例示するような種々の農作物、種子及び各種の
工業用原材料や製品の殺菌剤及び防腐防かび剤として幅
広く使用することができる。
(1)稲栽培の過程で発生するいもち病、ごま葉枯病、
ばか苗病を防除 (2)ナシ栽培の過程で発生する黒斑病を防除 (3)ブドウ栽培の過程で発生する晩腐病を防除 (4)トマト栽培の過程で発生する葉かび病を防除 (5)インゲン豆栽培の過程で発生する菌核病を防除 (6)キュウリ栽培の過程で発生するうどんこ病、蔓割
病を防除 (7)ハクサイ栽培の過程で発生する軟腐病を防除 (8)抄紙工程中の主に細菌、糸状菌、藻類によるスラ
イム障害の防止 (9)水性又は油性塗料の製造工程中、貯蔵中及び使用
時における細菌、糸状菌、酵母などの生育による腐敗問
題及び塗装後の塗装面における糸状菌の生育による汚染
障害の防止 (10)カゼイン、ポリビニルアルコール、澱粉などによ
る塗工接着剤又は糊料などへの細菌、酵母、糸状菌など
の生育による腐敗障害及び塗工接着面における糸状菌の
生育による汚染障害の防止 (11)湿潤パルプ及びチップなどの製紙用原料の保存中
における糸状菌、酵母、細菌の生育による品質劣化障害
の防止 (12)木材、合板、竹材、皮革などの加工品及び材料な
どへの糸状菌の生育による汚染及び品質劣化障害の防止 (13)天然繊維、合成繊維及びこれらの混紡製品、材料
などへの糸状菌の生育による汚染及び品質劣化障害の防
止 (14)合成エマルジョン又はエマルジョンタックスなど
における酵母、細菌、糸状菌の生育による品質劣化障害
の防止 (15)コンクリート混和剤などにおける酵母、細菌、糸
状菌の生育による品質劣化障害の防止 (16)作動油剤などにおける酵母、細菌、糸状菌の生育
による品質劣化障害の防止 (17)プラスチック、ゴムなどにおける酵母、細菌、糸
状菌の生育による品質劣化障害の防止 第7に、本発明の薬剤は、化学的にも安定で、酸性お
よびアルカリ領域で十分な殺菌、殺かび効果を発揮し、
種々の金属塩や異節蛋白質などが一緒に存在しても沈澱
や吸着や着色などを生ずる心配がなく、またプラスチッ
ク類にも配合可能であり、殺菌、消毒、防腐、防かび
剤、または船底塗料の防汚化合物、魚網処理剤として有
用である。
ばか苗病を防除 (2)ナシ栽培の過程で発生する黒斑病を防除 (3)ブドウ栽培の過程で発生する晩腐病を防除 (4)トマト栽培の過程で発生する葉かび病を防除 (5)インゲン豆栽培の過程で発生する菌核病を防除 (6)キュウリ栽培の過程で発生するうどんこ病、蔓割
病を防除 (7)ハクサイ栽培の過程で発生する軟腐病を防除 (8)抄紙工程中の主に細菌、糸状菌、藻類によるスラ
イム障害の防止 (9)水性又は油性塗料の製造工程中、貯蔵中及び使用
時における細菌、糸状菌、酵母などの生育による腐敗問
題及び塗装後の塗装面における糸状菌の生育による汚染
障害の防止 (10)カゼイン、ポリビニルアルコール、澱粉などによ
る塗工接着剤又は糊料などへの細菌、酵母、糸状菌など
の生育による腐敗障害及び塗工接着面における糸状菌の
生育による汚染障害の防止 (11)湿潤パルプ及びチップなどの製紙用原料の保存中
における糸状菌、酵母、細菌の生育による品質劣化障害
の防止 (12)木材、合板、竹材、皮革などの加工品及び材料な
どへの糸状菌の生育による汚染及び品質劣化障害の防止 (13)天然繊維、合成繊維及びこれらの混紡製品、材料
などへの糸状菌の生育による汚染及び品質劣化障害の防
止 (14)合成エマルジョン又はエマルジョンタックスなど
における酵母、細菌、糸状菌の生育による品質劣化障害
の防止 (15)コンクリート混和剤などにおける酵母、細菌、糸
状菌の生育による品質劣化障害の防止 (16)作動油剤などにおける酵母、細菌、糸状菌の生育
による品質劣化障害の防止 (17)プラスチック、ゴムなどにおける酵母、細菌、糸
状菌の生育による品質劣化障害の防止 第7に、本発明の薬剤は、化学的にも安定で、酸性お
よびアルカリ領域で十分な殺菌、殺かび効果を発揮し、
種々の金属塩や異節蛋白質などが一緒に存在しても沈澱
や吸着や着色などを生ずる心配がなく、またプラスチッ
ク類にも配合可能であり、殺菌、消毒、防腐、防かび
剤、または船底塗料の防汚化合物、魚網処理剤として有
用である。
次に本発明の非医療用殺菌剤の有用性を示すために各
種の試験例を示す。
種の試験例を示す。
試験例1 抗菌力試験 後記の第2表に示す本発明の供試化合物をアセトンに
溶解し、その溶液1mlを培地20ml〔糸状菌に対しては馬
鈴薯煎汁寒天(pH5.8)を使用し、細菌に対してはブイ
ヨン寒天(pH7.0)を使用〕と混和して所定濃度の供試
化合物を含有する培地を調製した。あらかじめ斜面培地
で培養(糸状菌については28℃で7日間、また細菌につ
いては30℃で2日間)した供試菌の胞子懸濁液を白金耳
で前記の供試化合物含有培地上に画線して接種した。糸
状菌の場合は24℃で72時間、細菌の場合は30℃で48時間
それぞれ培養した。その後、各菌の生育の有無を調査し
て菌の発育を完全に阻止するに要する培地中の供試化合
物最低濃度〔最低生育阻止濃度(ppm)〕を求めた。そ
の結果を第2表に表示す。
溶解し、その溶液1mlを培地20ml〔糸状菌に対しては馬
鈴薯煎汁寒天(pH5.8)を使用し、細菌に対してはブイ
ヨン寒天(pH7.0)を使用〕と混和して所定濃度の供試
化合物を含有する培地を調製した。あらかじめ斜面培地
で培養(糸状菌については28℃で7日間、また細菌につ
いては30℃で2日間)した供試菌の胞子懸濁液を白金耳
で前記の供試化合物含有培地上に画線して接種した。糸
状菌の場合は24℃で72時間、細菌の場合は30℃で48時間
それぞれ培養した。その後、各菌の生育の有無を調査し
て菌の発育を完全に阻止するに要する培地中の供試化合
物最低濃度〔最低生育阻止濃度(ppm)〕を求めた。そ
の結果を第2表に表示す。
試験例2 イネいもち病防除効果試験 温室内で直径9cmの大きさの素焼鉢で土耕栽培した水
稲(品種:朝日)の第3葉期苗に、実施例7に準じて調
製した水和剤を所定の有効成分濃度となるように水で希
釈した薬液を散布した。その後一夜、湿室(湿度95〜10
0%、温度24〜25℃)内に保ち、散布1日後にイネいも
ち病菌の胞子懸濁液を噴霧接種した。接種5日後に第3
葉の1葉あたりのイネいもち病斑数を調査し、下記の計
算式により防除価(%)を算出した。また稲に対する薬
害を下記の指標により調査した。試験は1濃度2連制で
行い、その平均防除価を求めた。その結果は第3表のと
おりである。比較化合物(A),(B)は第2表記載と
同じであり、市販比較薬剤はO,O−ジイソプロピル S
−ベンジルホスホロチオレートを含有する市販の殺菌剤
(一般名IBP乳剤)である。
稲(品種:朝日)の第3葉期苗に、実施例7に準じて調
製した水和剤を所定の有効成分濃度となるように水で希
釈した薬液を散布した。その後一夜、湿室(湿度95〜10
0%、温度24〜25℃)内に保ち、散布1日後にイネいも
ち病菌の胞子懸濁液を噴霧接種した。接種5日後に第3
葉の1葉あたりのイネいもち病斑数を調査し、下記の計
算式により防除価(%)を算出した。また稲に対する薬
害を下記の指標により調査した。試験は1濃度2連制で
行い、その平均防除価を求めた。その結果は第3表のと
おりである。比較化合物(A),(B)は第2表記載と
同じであり、市販比較薬剤はO,O−ジイソプロピル S
−ベンジルホスホロチオレートを含有する市販の殺菌剤
(一般名IBP乳剤)である。
なお薬害の調査指標は以下の試験例においても同様に
使用する。
使用する。
薬害の調査指標 3:甚 2:多 1:わずか 0:なし 試験例3 イネごま葉枯病防除効果試験 温室内で直径9cmの大きさの素焼鉢で土耕栽培した水
稲(品種:朝日)の第4葉期苗に、実施例7に準じて調
製した水和剤を所定濃度に水で希釈した薬液を散布し、
その1日後にイネごま葉枯病菌の分生胞子懸濁液を噴霧
接種した。接種5日後に第4葉の1葉あたりのイネごま
葉枯病病斑数を調査し、試験例2と同様の方法で防除価
(%)及び稲に対する薬害を調査した。試験は1濃度2
連制で行い、その平均防除価を算出した。その結果は第
4表のとおりである。表中、比較化合物(B)は第2表
記載化合物と同じであり、市販の比較薬剤は、3−(3,
5−ジクロロフェニル)−N−イソプロピル−2,4−ジオ
キソイミダゾリジン−1−カルボキサミドを含有する市
販の殺菌剤(一般名イプロジオン水和剤)である。
稲(品種:朝日)の第4葉期苗に、実施例7に準じて調
製した水和剤を所定濃度に水で希釈した薬液を散布し、
その1日後にイネごま葉枯病菌の分生胞子懸濁液を噴霧
接種した。接種5日後に第4葉の1葉あたりのイネごま
葉枯病病斑数を調査し、試験例2と同様の方法で防除価
(%)及び稲に対する薬害を調査した。試験は1濃度2
連制で行い、その平均防除価を算出した。その結果は第
4表のとおりである。表中、比較化合物(B)は第2表
記載化合物と同じであり、市販の比較薬剤は、3−(3,
5−ジクロロフェニル)−N−イソプロピル−2,4−ジオ
キソイミダゾリジン−1−カルボキサミドを含有する市
販の殺菌剤(一般名イプロジオン水和剤)である。
試験例4 インゲン菌核病防除効果試験 温室内で直径9cmの大きさの素焼鉢で土耕栽培した第
2本葉期のインゲン(品種:大正金時)に、実施例6に
準じて調製したフロアブル剤を所定の有効成分濃度に水
で希釈した薬液を1鉢当たり10ml散布した。その1日後
に予め馬鈴薯煎汁寒天培地で20℃、2日間培養したイン
ゲン菌核病菌の菌叢先端部を5mmのコルクボラーで打ち
抜いた含菌寒天片を第2本葉の各単葉の中央部に接種し
た。その後20℃の湿室内に3日間格納して発病を促し
た。調査は各処理区のインゲン菌核病病斑長をノギスを
用いて測定し、下記の計算式により防除価(%)を算出
した。また試験例2と同様の基準によりインゲンに対す
る薬害を調査した。
2本葉期のインゲン(品種:大正金時)に、実施例6に
準じて調製したフロアブル剤を所定の有効成分濃度に水
で希釈した薬液を1鉢当たり10ml散布した。その1日後
に予め馬鈴薯煎汁寒天培地で20℃、2日間培養したイン
ゲン菌核病菌の菌叢先端部を5mmのコルクボラーで打ち
抜いた含菌寒天片を第2本葉の各単葉の中央部に接種し
た。その後20℃の湿室内に3日間格納して発病を促し
た。調査は各処理区のインゲン菌核病病斑長をノギスを
用いて測定し、下記の計算式により防除価(%)を算出
した。また試験例2と同様の基準によりインゲンに対す
る薬害を調査した。
試験は1濃度2連制で行ない、その平均防除価を算出
した。その結果は第5表のとおりである。比較化合物
(A),(B)は第2表に記載の化合物と同じであり、
市販比較薬剤はN−(3,5−ジクロルフェニル)−1,2−
ジメチルシクロプロパン−1,2−ジカルボキシミドを含
有する市販の殺菌剤(一般名プロシミドン水和剤)であ
る。
した。その結果は第5表のとおりである。比較化合物
(A),(B)は第2表に記載の化合物と同じであり、
市販比較薬剤はN−(3,5−ジクロルフェニル)−1,2−
ジメチルシクロプロパン−1,2−ジカルボキシミドを含
有する市販の殺菌剤(一般名プロシミドン水和剤)であ
る。
試験例5 イネばか苗病に対する種子消毒効果試験 サランネット製の袋に入れた自然感染の罹病籾(品
種:レイメイ)10gと、籾量と同量の実施例7に準じて
調製した水和剤を所定の有効成分濃度に希釈した薬液を
50mlビーカーに入れ、15℃で24時間浸漬し消毒した。そ
の後、消毒した籾を15℃で5日間に亘りイオン交換精製
水中で種籾浸種を行った。浸種した種籾は30℃で24時間
催芽処理し、プラントバット(30cm×30cm×10cm)内の
黒色火山灰土(施肥量:硫安4.5g、過燐酸石灰6g及び塩
化カリ1.5g)に播種した。播種後はガラス室内で育苗管
理した。播種26日後(4葉期)にイネ苗を抜きとり、肉
眼観察によりイネばか苗発病苗数(徒長および罹病枯死
苗)を調べ、下記の計算式により種子消毒率(%)及び
薬害を求めた。試験は1濃度2連制で行ない、その平均
種子消毒率を算出した。その結果は第6表のとおりであ
る。表中、比較化合物(B)は第2表に記載の化合物と
同じであり、市販の比較薬剤は1−(n−ブチルカルバ
モイル)−2−ベンズイミダゾールカルバミド酸メチル
を含有する市販の殺菌剤(一般名ベノミル水和剤)であ
る。
種:レイメイ)10gと、籾量と同量の実施例7に準じて
調製した水和剤を所定の有効成分濃度に希釈した薬液を
50mlビーカーに入れ、15℃で24時間浸漬し消毒した。そ
の後、消毒した籾を15℃で5日間に亘りイオン交換精製
水中で種籾浸種を行った。浸種した種籾は30℃で24時間
催芽処理し、プラントバット(30cm×30cm×10cm)内の
黒色火山灰土(施肥量:硫安4.5g、過燐酸石灰6g及び塩
化カリ1.5g)に播種した。播種後はガラス室内で育苗管
理した。播種26日後(4葉期)にイネ苗を抜きとり、肉
眼観察によりイネばか苗発病苗数(徒長および罹病枯死
苗)を調べ、下記の計算式により種子消毒率(%)及び
薬害を求めた。試験は1濃度2連制で行ない、その平均
種子消毒率を算出した。その結果は第6表のとおりであ
る。表中、比較化合物(B)は第2表に記載の化合物と
同じであり、市販の比較薬剤は1−(n−ブチルカルバ
モイル)−2−ベンズイミダゾールカルバミド酸メチル
を含有する市販の殺菌剤(一般名ベノミル水和剤)であ
る。
試験例6 キュウリうどんこ病防除効果試験 温室内で直径9cmの大きさの素焼鉢で土耕栽培したキ
ュウリ(品種:相模半白)の第1葉苗に、実施例6に準
じて調製したフロアブル剤を所定の有効成分濃度に水で
希釈した薬液を10ml散布し、一夜放置後うどんこ病菌胞
子懸濁液を噴霧接種した。接種10日後に病斑面積歩合
(%)を調査し、下記の計算式により防除価(%)を算
出した。また試験例2と同一の基準によりキュウリに対
する薬害を調査した。その結果は第7表のとおりであ
る。
ュウリ(品種:相模半白)の第1葉苗に、実施例6に準
じて調製したフロアブル剤を所定の有効成分濃度に水で
希釈した薬液を10ml散布し、一夜放置後うどんこ病菌胞
子懸濁液を噴霧接種した。接種10日後に病斑面積歩合
(%)を調査し、下記の計算式により防除価(%)を算
出した。また試験例2と同一の基準によりキュウリに対
する薬害を調査した。その結果は第7表のとおりであ
る。
なお、表中の比較化合物(A),(B)は第2表記載
化合物と同じであり、市販の比較薬剤は6−メチルキノ
キサリン−2,3−ジチオカーボネートを含有する市販の
殺菌液剤(一般名ジメチルモール)である。
化合物と同じであり、市販の比較薬剤は6−メチルキノ
キサリン−2,3−ジチオカーボネートを含有する市販の
殺菌液剤(一般名ジメチルモール)である。
試験例7 エマルジョン塗料のかび抵抗性試験 試験方法はJIS Z-2911の方法に準じて行った。すなわ
ち、酢酸ビニルエマルジョン白色塗料に対して、実施例
7に準じて調製した水和剤を所定の有効成分濃度になる
ように後記の第8表に示した添加量で加え、そしてホモ
ジナイザーで30秒間攪拌混合し、塗料液を調製した。得
られた塗料液に直径12cmの大きさの濾紙(東洋濾紙No
2)を浸漬して試料を均等につけ、そして温度約20℃及
び湿度約75%の室内で48時間風乾する。この場合、塗膜
の厚さが均等でかつ重さが濾紙の重さの90〜110%にな
るように調整する。この濾紙を直径3cmの円形試験片と
し、試験片1個について200ml容量のビーカーを1個用
意し、それに水200mlを入れて約20℃に保ち、その中に
試験片を18時間浸し、その後試験片を取り出して室内に
2時間つるし、ついでさらに乾燥器(80〜85℃)の中に
つるす。2時間後に試験片を取り出してペトリ皿の寒天
平板(ブドウ糖4%、ペプトン1%、寒天2.5%)の培
養面の中央に張りつけ、そして2%葡萄糖加用馬鈴薯煎
汁寒天培地で各々別個に培養した供試菌〔アスペルギル
ス・ニゲルATCC 9642、ペニシリウム・フニクロサムFER
M S−6、クラドスポリウム・クラドスポリオイデスFER
M S−8、オーレオバシデイウム・プルランスFERM S−1
0及びグリオクラデイウム・ビレンスFERM S−10〕の混
合胞子懸濁液(5種の菌の単一胞子懸濁液を等量ずつ混
合したもの)を培地の面及び試験片の上に均等に1mlず
つ噴霧接種する。ペトリ皿に蓋をして28±2℃の恒等器
で培養し、その3日後、5日後、7日後及び14日後に試
験片上のかびの生育状態を次記の基準により調査した。
その結果は第8表のとおりである。
ち、酢酸ビニルエマルジョン白色塗料に対して、実施例
7に準じて調製した水和剤を所定の有効成分濃度になる
ように後記の第8表に示した添加量で加え、そしてホモ
ジナイザーで30秒間攪拌混合し、塗料液を調製した。得
られた塗料液に直径12cmの大きさの濾紙(東洋濾紙No
2)を浸漬して試料を均等につけ、そして温度約20℃及
び湿度約75%の室内で48時間風乾する。この場合、塗膜
の厚さが均等でかつ重さが濾紙の重さの90〜110%にな
るように調整する。この濾紙を直径3cmの円形試験片と
し、試験片1個について200ml容量のビーカーを1個用
意し、それに水200mlを入れて約20℃に保ち、その中に
試験片を18時間浸し、その後試験片を取り出して室内に
2時間つるし、ついでさらに乾燥器(80〜85℃)の中に
つるす。2時間後に試験片を取り出してペトリ皿の寒天
平板(ブドウ糖4%、ペプトン1%、寒天2.5%)の培
養面の中央に張りつけ、そして2%葡萄糖加用馬鈴薯煎
汁寒天培地で各々別個に培養した供試菌〔アスペルギル
ス・ニゲルATCC 9642、ペニシリウム・フニクロサムFER
M S−6、クラドスポリウム・クラドスポリオイデスFER
M S−8、オーレオバシデイウム・プルランスFERM S−1
0及びグリオクラデイウム・ビレンスFERM S−10〕の混
合胞子懸濁液(5種の菌の単一胞子懸濁液を等量ずつ混
合したもの)を培地の面及び試験片の上に均等に1mlず
つ噴霧接種する。ペトリ皿に蓋をして28±2℃の恒等器
で培養し、その3日後、5日後、7日後及び14日後に試
験片上のかびの生育状態を次記の基準により調査した。
その結果は第8表のとおりである。
なお、表中で比較化合物(B)は第2表記載化合物と
同じであり、比較化合物(C)はビストリブチル錫オキ
シドを含有する市販の殺菌剤(乳剤)である。
同じであり、比較化合物(C)はビストリブチル錫オキ
シドを含有する市販の殺菌剤(乳剤)である。
試験例8 エマルジョン塗料のかび抵抗性現場試験 実施例6に準じて調製したフロアブル剤の所定量を酢
酸ビニルエマルジョン白色塗料中に加え、十分に混合し
て塗料液とする。この塗料液をコンクリート壁面に塗布
し、3か月後、6か月後、12か月後、18か月後及び24か
月後に、かびの発生を下記基準により調査した。また同
時に、ブリキカンに保存した塗料液のかび発生による劣
化状態を調査した。比較化合物(B)は第2表記載化合
物と同じであり、比較化合物(C)は第8表記載の薬剤
と同じである。
酸ビニルエマルジョン白色塗料中に加え、十分に混合し
て塗料液とする。この塗料液をコンクリート壁面に塗布
し、3か月後、6か月後、12か月後、18か月後及び24か
月後に、かびの発生を下記基準により調査した。また同
時に、ブリキカンに保存した塗料液のかび発生による劣
化状態を調査した。比較化合物(B)は第2表記載化合
物と同じであり、比較化合物(C)は第8表記載の薬剤
と同じである。
(調査基準) 3:かびの発生なし。
2:かびの発生が塗布面の1部に認められ、その面積が全
体の3分の1をこえない。
体の3分の1をこえない。
1:かびの発生が全体に認められ、その面積が全体の3分
の1以上におよぶ。
の1以上におよぶ。
その試験結果は、第9表のとおりである。
試験例9 木材の防かび効果試験 本試験は日本木材保存協会規格第2号(1979年版)に
記載された本材用防かび剤の効力試験方法に準じて行っ
た。すなわち、実施例8に準じて調製した供試乳剤を有
効成分が所定濃度になるように後記の第11表又は第12表
に示した添加量を用いて、これをキシレンで希釈し、そ
の薬液中に供試木片〔大きさ2.5cm×2.5cm×0.5cmの松
材で、予めバレイショ20%煎汁液にグルコース2%を含
む培地液(以下PD培地という)に3分間浸漬し、栄養液
を吸収させて60℃で乾燥した松木片(試験体にPD培地を
含浸させた場合)と、このようなPD培地に浸漬せずに栄
養液を吸収させなかった松木片(試験体にPD培地を含浸
させない場合)との2種類を使用〕を浸漬して薬剤を吸
収させる。こうして処理した供試木片を2日間風乾して
試験体とした。
記載された本材用防かび剤の効力試験方法に準じて行っ
た。すなわち、実施例8に準じて調製した供試乳剤を有
効成分が所定濃度になるように後記の第11表又は第12表
に示した添加量を用いて、これをキシレンで希釈し、そ
の薬液中に供試木片〔大きさ2.5cm×2.5cm×0.5cmの松
材で、予めバレイショ20%煎汁液にグルコース2%を含
む培地液(以下PD培地という)に3分間浸漬し、栄養液
を吸収させて60℃で乾燥した松木片(試験体にPD培地を
含浸させた場合)と、このようなPD培地に浸漬せずに栄
養液を吸収させなかった松木片(試験体にPD培地を含浸
させない場合)との2種類を使用〕を浸漬して薬剤を吸
収させる。こうして処理した供試木片を2日間風乾して
試験体とした。
この試験体をペトリ皿にいれ、JIS-Z-2911に規定され
たバレイショ煎汁寒天培地で培養した供試液(アスペル
ギルス・ニゲルATCC 9642、ペニシリウム・フニクロサ
ムATCC 9644、リゾープス・ストロニファーIFO 6354、
オーレオバシデイウム・プルランスIFO 6353及びグリオ
クラジウム・ビレンスATCC 9643)の混合胞子液(単一
胞子懸濁液を等量ずつ5種混合したもの)を試験体に1m
lずつ刷毛を用いてぬり付ける。そしてペトリ皿にふた
をして温度26±2℃、湿度70〜80%で培養する。調査は
培養3日後、7日後、14日後、21日後、28日後に試験体
のかび発生状況を下記の基準により調査した。その結果
は第10表および第11表のとおりである。
たバレイショ煎汁寒天培地で培養した供試液(アスペル
ギルス・ニゲルATCC 9642、ペニシリウム・フニクロサ
ムATCC 9644、リゾープス・ストロニファーIFO 6354、
オーレオバシデイウム・プルランスIFO 6353及びグリオ
クラジウム・ビレンスATCC 9643)の混合胞子液(単一
胞子懸濁液を等量ずつ5種混合したもの)を試験体に1m
lずつ刷毛を用いてぬり付ける。そしてペトリ皿にふた
をして温度26±2℃、湿度70〜80%で培養する。調査は
培養3日後、7日後、14日後、21日後、28日後に試験体
のかび発生状況を下記の基準により調査した。その結果
は第10表および第11表のとおりである。
(調査基準) 3:試験体にかびの発生が全く認められない。
2:試験体の周囲のみにかびの発生が認められる。
1:試験体の上面の面積の3分の1以下にかびの発生が認
められる。
められる。
0:試験体の上面の面積の3分の1以上にかびの発生が認
められる。
められる。
なお、比較化合物(A)、(B)は第2表記載化合物
と同じであり、比較薬剤(D)は有効成分として2,4−
チアゾリルベンズイミダゾールの2%、1,2−ベンゾイ
ソチアゾリン−3−オンの4%及びジョードメチルパラ
トリルスルホンの1%を含有する市販の防かび剤であ
る。
と同じであり、比較薬剤(D)は有効成分として2,4−
チアゾリルベンズイミダゾールの2%、1,2−ベンゾイ
ソチアゾリン−3−オンの4%及びジョードメチルパラ
トリルスルホンの1%を含有する市販の防かび剤であ
る。
試験例10 でんぷん糊のかび抵抗性試験 タピオカでんぷん150部と、実施例7に準じて調製し
た水和剤を所定有効成分濃度になるような添加量で加え
た水85部との混合物を200mlのフラスコに入れ、かきま
ぜながら70℃とし、ついで徐々に冷却してでんぷん糊を
調製した。このでんぷん糊を直径9cmのペトリ皿に入れ
る。その中へ混合胞子懸濁液(アスペルギルス・ニゲル
ATCC 6275、ペニシリウム・シトリヌムATCC 9849、リゾ
プス・ニグリカンスS.N.32、クラドスポリウム・ヘルバ
ルムIAMF 517及びケトミウム・グロポスムATCC 6205)
を1mlずつ噴霧接種する。そして、温度28±2℃、湿度9
5〜99%の恒温器で培養し、1週間毎にかび抵抗性の程
度を試験例7と同様な基準により評価した。
た水和剤を所定有効成分濃度になるような添加量で加え
た水85部との混合物を200mlのフラスコに入れ、かきま
ぜながら70℃とし、ついで徐々に冷却してでんぷん糊を
調製した。このでんぷん糊を直径9cmのペトリ皿に入れ
る。その中へ混合胞子懸濁液(アスペルギルス・ニゲル
ATCC 6275、ペニシリウム・シトリヌムATCC 9849、リゾ
プス・ニグリカンスS.N.32、クラドスポリウム・ヘルバ
ルムIAMF 517及びケトミウム・グロポスムATCC 6205)
を1mlずつ噴霧接種する。そして、温度28±2℃、湿度9
5〜99%の恒温器で培養し、1週間毎にかび抵抗性の程
度を試験例7と同様な基準により評価した。
なお、比較化合物(B)は第2表記載化合物と同じで
あり、比較化合物(E)は特開昭60-155185号公報3頁
の化合物番号5の化合物 で、実施例7に準じて水水和剤とした薬剤である。比較
化合物(F)は市販の有機窒素硫黄系防かび剤を実施例
1の薬剤と同様に調製して供試した。その結果は第12表
に示すとおりである。
あり、比較化合物(E)は特開昭60-155185号公報3頁
の化合物番号5の化合物 で、実施例7に準じて水水和剤とした薬剤である。比較
化合物(F)は市販の有機窒素硫黄系防かび剤を実施例
1の薬剤と同様に調製して供試した。その結果は第12表
に示すとおりである。
次に本発明の非医療用殺菌剤について防腐効果試験例
を示す。
を示す。
試験例11 カゼイン溶液の防腐効果試験 カゼイン10.0部と、実施例7に準じて調製した水和剤
を所定濃度になるような添加量で加えた水88部とアンモ
ニヤ水2部とを、200ml容量のフラスコに入れ、攪拌し
ながら加熱して80℃とし、その後徐々に冷却してカゼイ
ン溶液とした。このカゼイン溶液をビーカーに入れてア
ルミ箔でふたをし、30℃の恒温器に保存した。そして3
日後、7日後、14日後及び20日後にカゼイン溶液1mlず
つをとり出し、細菌数の増加を寒天希釈法で測定した。
比較化合物(A),(B)は第2表記載化合物と同じで
ある。その結果は第13表に示すとおりである。
を所定濃度になるような添加量で加えた水88部とアンモ
ニヤ水2部とを、200ml容量のフラスコに入れ、攪拌し
ながら加熱して80℃とし、その後徐々に冷却してカゼイ
ン溶液とした。このカゼイン溶液をビーカーに入れてア
ルミ箔でふたをし、30℃の恒温器に保存した。そして3
日後、7日後、14日後及び20日後にカゼイン溶液1mlず
つをとり出し、細菌数の増加を寒天希釈法で測定した。
比較化合物(A),(B)は第2表記載化合物と同じで
ある。その結果は第13表に示すとおりである。
実施例12 糊に対する防腐効果試験 実施例6の薬剤を有効成分が所定濃度となるようにカ
ルボキシメチルセルロース(以下「CMC」という)3%
糊及びバレイショデンプン10%糊にそれぞれ添加して均
一に混合した後、合成樹脂製カップにいれ、これをアル
ミホイルで覆って恒温器(30℃)に保存した。調査は保
存7日後及び14日後に供試糊をブイヨン寒天培地上に画
線培養(37℃で48時間)し、下記の基準により菌の発生
状況を調査した。比較化合物(A),(B)は第2表化
合物と同じである。その結果は第14表および第15表に示
すとおりである。
ルボキシメチルセルロース(以下「CMC」という)3%
糊及びバレイショデンプン10%糊にそれぞれ添加して均
一に混合した後、合成樹脂製カップにいれ、これをアル
ミホイルで覆って恒温器(30℃)に保存した。調査は保
存7日後及び14日後に供試糊をブイヨン寒天培地上に画
線培養(37℃で48時間)し、下記の基準により菌の発生
状況を調査した。比較化合物(A),(B)は第2表化
合物と同じである。その結果は第14表および第15表に示
すとおりである。
調査基準+:最近が発生した糊 −:最近が発生しなかった糊
Claims (2)
- 【請求項1】一般式(I): (式中、Yは を示し、Rはカルボキシル基、アルコキシカルボニル
基、カルバモイル基、ホルミル基、ヒドロキシル基又は
メルカプト基を示すが、但しYが である時はRがカルバモイル基であることを除く)で表
わされるテトラフェニルボロン−オニウム錯体。 - 【請求項2】一般式(I′): (式中、Yは を表わし、Rはカルボキシル基、アルコキシカルボニル
基、カルバモイル基、ホルミル基、ヒドロキシル基又は
メルカプト基を示す)で表わされるテトラフェニルボロ
ン−オニウム錯体を有効成分として含有してなる非医療
用殺菌剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62213100A JPH0819139B2 (ja) | 1987-08-28 | 1987-08-28 | テトラフエニルボロン−オニウム錯体及び非医療用殺菌剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62213100A JPH0819139B2 (ja) | 1987-08-28 | 1987-08-28 | テトラフエニルボロン−オニウム錯体及び非医療用殺菌剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6456684A JPS6456684A (en) | 1989-03-03 |
JPH0819139B2 true JPH0819139B2 (ja) | 1996-02-28 |
Family
ID=16633571
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62213100A Expired - Fee Related JPH0819139B2 (ja) | 1987-08-28 | 1987-08-28 | テトラフエニルボロン−オニウム錯体及び非医療用殺菌剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0819139B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10176919A (ja) * | 1996-12-18 | 1998-06-30 | Olympus Optical Co Ltd | 形状入力装置 |
US6140537A (en) * | 1997-02-06 | 2000-10-31 | Showa Denko K.K. | Process for producing boron compounds |
-
1987
- 1987-08-28 JP JP62213100A patent/JPH0819139B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
CIENC.IND.FARM=1985 * |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6456684A (en) | 1989-03-03 |
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