JPH08190870A - 気体放電型表示装置及びその駆動方法 - Google Patents

気体放電型表示装置及びその駆動方法

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JPH08190870A
JPH08190870A JP7224211A JP22421195A JPH08190870A JP H08190870 A JPH08190870 A JP H08190870A JP 7224211 A JP7224211 A JP 7224211A JP 22421195 A JP22421195 A JP 22421195A JP H08190870 A JPH08190870 A JP H08190870A
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JP
Japan
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discharge
anode
cathode
display device
dielectric layer
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Application number
JP7224211A
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English (en)
Inventor
Taichi Shino
太一 志野
Hajime Mae
肇 前
Kazunori Hirao
和則 平尾
Koji Ito
幸治 伊藤
Naotaka Kosugi
直貴 小杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electronics Corp
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Publication date
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Priority to CN96110467A priority patent/CN1106663C/zh
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気体放電型表示装置の構造を簡素化し、消費
電力を下げつつ効率を高め、かつ、高輝度を得る駆動方
法を提供する。 【解決手段】 立体交差状に配置されたアドレス電極と
陽極との間でまず書込放電を行わせて表示内容を記憶さ
せ、それとは別個の独立した動作として陽極と陰極との
間で維持放電を行わせて表示発光させる。1フィールド
内でこれらの放電動作を交互に行わしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はテレビ及び広告表示
盤等の画像表示に用いる気体放電型表示装置及びその駆
動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図20は従来の気体放電型表示装置を示
す斜視図である。同様の構成は例えば特開平6−162
934号公報に記載されている。図において、絶縁基板
1上には抵抗体2及び電極体3を持つストライプ状の複
数の陽極4が設けられている。また、これらの陽極4に
平行にストライプ状の複数の補助陽極5が設けられてい
る。陽極4は絶縁体層6によって覆われている。一方、
透光性のガラス基板7の下面上にはストライプ状のリセ
ット陰極8と、これに平行に配置された複数の陰極9と
が設けられている。そして、陰極9及びリセット陰極8
が、陽極4及び補助陽極5に対して直交するように対向
配置され、その間の空間に隔壁10により、陽極4と陰
極9とのそれぞれの対向空間に放電セル11が形成され
る。また、補助陽極5と、リセット陰極8及びこれに平
行な陰極9との対向空間に補助放電セル13が形成され
る。補助放電セル13は放電セル11と連通孔12を通
じて連通している。放電セル11内において陽極4の電
極体3の少なくとも一部が、絶縁体層6に形成された放
電孔14に面していて、陰極9側に向けて露出してい
る。
【0003】この気体放電型表示装置により単色表示を
する場合は、放電セル11及び補助放電セル13内にネ
オン、アルゴン等の希ガスを封入し、これらのガスの放
電発光色による表示を行う。また、カラー表示をする場
合は、放電セル11内の絶縁体層6及び隔壁10の表面
上に蛍光体層15を設け、放電セル11及び補助放電セ
ル13内に、少なくともキセノンを含む、ヘリウム、ネ
オン、アルゴン等の希ガスを封入する。そして、これら
のガス中の放電によって発生する紫外線により蛍光体層
15を励起し、この蛍光体層15からの発光色による表
示を行う。上記の気体放電型表示装置は、いわゆるパル
スメモリー型であって図21に示すようなマトリックス
配線回路を有している。図21において、行方向には1
行のリセット陰極Rと、N(整数)行の陰極K1〜KN
がそれぞれ設けられている。また、列方向にはM(整
数)列の陽極A1〜AMと、L(整数)列の補助陽極H1
〜HLとがそれぞれ設けられている。図22は上記各部
に供給される駆動電圧のタイムチャートを示す。これら
の図に基づいて、画像表示をする場合の動作を説明す
る。
【0004】まず、最初に期間t1において、補助陽極
1〜HLとリセット陰極Rとに互いに逆相のパルス電圧
を印加し、補助陽極群H1〜HLとリセット陰極Rとの間
でリセット放電を起こさせる。しかし、1回のパルス電
圧の印加では安定したリセット放電が起こり難いので、
期間t1の間に複数回パルス電圧を印加することにより
リセット放電を安定して起こさせる。次に、走査の期間
3において、補助陽極H1〜HLと陰極K1とにそれぞれ
パルス電圧を印加し、表示放電セルに対応する陽極A1
〜AMに書込パルス電圧を印加する。これにより、前記
リセット放電による残留荷電粒子のために、補助陽極H
1〜HLと陰極K1との間で補助放電が安定して起こり、
さらに、この補助放電に誘発されて表示放電セルにおけ
る主放電が安定して行われる。この表示放電セルの主放
電の維持動作は、期間t3の主放電による残留荷電粒子
が充分に存在している期間t6において、再び陰極K1
維持パルス電圧を印加することにより、表示放電セルに
おいて再び主放電を起こすように成される。同様に、期
間t8、t10、…において、陰極K1に維持パルス電圧を
印加し続ける限り、表示放電セルの主放電が断続的に継
続し、維持動作が行われる。
【0005】次に、走査の期間t5において、補助陽極
1〜HLと陰極K2とにそれぞれパルス電圧を印加し、
表示放電セルに対応する陽極A1〜AMに書込パルス電圧
を印加する。これにより、補助陽極H1〜HLと陰極K1
との間の補助放電による残留荷電粒子のために、補助陽
極H1〜HLと陰極K2との間で補助放電が安定して起こ
り、さらに、この補助放電に誘発されて前記表示放電セ
ルでの主放電が安定して行われる。この表示放電セルの
主放電の維持動作は、期間t5の主放電による残留荷電
粒子が充分に存在している期間t8において、再び陰極
2に維持パルス電圧を印加することにより、表示放電
セルにおいて再び主放電を起こすように成される。同様
に、期間t10、t12、…において、陰極K2に維持パル
ス電圧を印加し続ける限り、表示放電セルの主放電が断
続的に継続し、維持動作が行われる。さらに、以上の動
作を行方向に続く陰極K3、K4、…に順次走査して1画
面の画像を形成する。この時、期間t3に続くt5、t7
…の補助放電は、一つ前の補助放電による荷電粒子の助
けによって引き継がれる。
【0006】図23(a)は、図20に示した従来の気
体放電型表示装置について、TV画像の中間調表示を行
なう場合の動作説明図である。図に於いて、画像表示が
500TV本(走査線数500本)、階調数が256階
調、1フィールド周期tfが1/60秒であり、1フィ
ールドは時間的に等分された8個のサブフィールドによ
って形成され、1フィールドの1走査毎に書込パルスと
維持パルスとを交互に割り込ませた動作を順次行ってい
る。tS1は一走査の書込期間を、また、tS2は一走査の
維持期間をそれぞれ表している。書込み及び維持のパル
ス周期は、1/60秒÷500TV本÷8サブフィール
ド、すなわち約4μ秒となり、また、1サブフィールド
内に28(=128)個のパルスが入る最大回数は50
0≧128×N(N:整数)からN=3となる。書込パ
ルスと維持パルスの印加が同時に重ならないように割り
込ませるために、維持パルスの幅を1μ秒とすると、維
持放電にとれる最大時間Σmは1[μ秒]×(128+
64+32+16+8+4+2+1)×3(N:回)=
765[μ秒]となる。従って、前記最大時間Σmは1
フィールド周期に対して、765[μ秒]÷1/60
[秒]、すなわち約1/20となる。
【0007】図23(a)に示すように、従来例による
サブフィールドの配列では補助放電を、全サブフィール
ド期間にわたって陰極の走査順に間断なく連続して行わ
せねばならないため、各サブフィールド期間を1フィー
ルド期間tfの8等分とし、各サブフィールド期間と維
持期間との差である休止期間が設けられている。この休
止期間の存在のために、1フィールド周期tfの期間内
に、書込期間と維持期間とを詰めて設けられないので、
その分維持放電期間が短くなる。そのため1走査分でみ
れば、前述のように、維持放電にとれる最大時間Σmが
1フィールド周期tfの約1/20となる。このことか
ら維持放電電流の最大値はその平均値の約20倍となる
が、維持パルス電圧の間欠的継続印加により間欠的な維
持放電の状態が継続しているので、維持放電期間中の放
電電流を平滑回路で平均化するとして、書込及び維持の
パルス周期が4μ秒なので、1フィールド周期tfの期
間内の1走査分の維持期間の割合が、4[μ秒]×(1
28+64+32+16+8+4+2+1)×3[N:
回]、すなわち約3m秒となる。また、全走査に対する
書込期間の周期が1フィールド周期tfと等しいので、
全走査分については維持放電電流がさらに実効的に平均
化され、1フィールド周期の期間内の実効的な維持期間
が約4m秒となる。この結果、実効的な維持放電の最大
時間Σmは1フィールド周期tfの約1/4となる。こ
のことから、図23(b)に示すように、維持放電電流
を供給する電源の電流容量は平均的に必要な電流(相対
目盛1)の約4倍の量(相対目盛4)を賄えるものにし
なければならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
パルスメモリー型の気体放電型表示パネルでは、維持動
作において、表示放電セルの主放電を断続的に継続させ
るために、残留荷電粒子が十分に存在している内に、陰
極9(K1〜KN)に何回も維持パルス電圧を印加しなけ
ればならない。そのため、維持パルス電圧の印加期間中
には、放電電流と同時に、気体放電型表示装置の電極間
容量等からなる容量性負荷に対し、維持パルス電圧によ
る無効電流が何回も流れ、大幅な電力消費をもたらすと
言う問題があった。また、補助放電のために、補助陽極
5とリセット陰極8及びこれに平行な陰極9との対向空
間に放電セル11と連通する補助放電セル13を設けな
ければならず、パネルの構造が複雑になる。しかも、こ
の補助放電セル13は表示する放電セルではないので画
像表示の精細さを高めるという点からは好ましくない存
在となる。また、透光性のガラス基板7上には、リセッ
ト陰極8と陰極9とを構成するだけであるが、絶縁基板
1上には、抵抗体2、電極体3を持つ陽極4、補助陽極
5、絶縁体層6と隔壁10、さらにカラー表示を目的と
するときには蛍光体層15が構成されているので、絶縁
基板1上の構造がガラス基板7上の構造に比して非常に
複雑になるという問題があった。
【0009】また、補助陽極5(H1〜HL)のパルス電
圧は短期間に立ち上げねばならないので、補助陽極5
(H1〜HL)に直接前記パルス電圧を印加している。直
接印加する理由は、仮に補助陽極5(H1〜HL)の外部
回路に放電電流制限用の抵抗器を設け直接の印加を避け
ると、気体放電型表示装置内部に形成された浮遊容量の
ために前記パルス電圧の立ち上がりが鈍化するからであ
る。しかしながら補助陽極5(H1〜HL)に直接パルス
電圧を印加すると、動作時間と共に放電電流が加速的に
上昇し、補助放電の消費電力が大きく、装置の動作寿命
が短くなると言う問題があった。さらに、補助陽極H1
〜HLと例えば陰極K2との間の補助放電を安定して行う
ために、一つ前の陰極K1と補助陽極H1〜HLとの間の
補助放電の残留荷電粒子を利用する。つまり、常に前の
行の補助放電により次の行の補助放電を安定化させると
いうようになされるので、補助放電は陰極K1、K2、…
の走査順に、間断なく連続して行わねばならない。その
ため画面表示の中間調表示を行う方法は上述した補助放
電の送りの順番に規制された方法しか取り得ず、1フィ
ールド周期に占める維持放電時間の割合が少なかった。
従って、高輝度や低消費電力化が困難となり、また、維
持放電の電流の最大値が非常に大きくなるので、装置に
電流を供給する電源の体積、重量、コストが非常に大き
くなると言う問題があった。
【0010】このように、従来の気体放電型表示装置及
びその駆動方法においては、如何にして装置の構造を簡
素化し、消費電力を下げつつ効率を高め、かつ、高輝度
化を図るかが課題であった。本発明の目的は、かかる課
題を解決しうる気体放電型表示装置及びその駆動方法を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するため、請求項1の発明の気体放電型表示装置は、対
向配置された2枚の基板間に立体交差した複数行・複数
列の配置を構成する電極群及び電極間の対向空間を仕切
ってガスを封入した複数の放電セルの小領域群を形成す
る隔壁構成を有する気体放電型表示装置であって、前記
基板の一方の一面上に複数列配置を形成して設けられた
ストライプ状の複数のアドレス電極と、前記アドレス電
極上に設けられた誘電体層と、前記誘電体層上に複数行
配置を形成して設けられ、この誘電体層を介して前記ア
ドレス電極と対向して配置されたストライプ状の複数の
陽極と、前記基板の他方の一面上に設けられたストライ
プ状の複数の陰極母線と、前記陰極母線の各々に対して
前記放電セルごとにそれぞれ抵抗体を介して接続され、
かつ、前記基板の他方の一面上の前記アドレス電極及び
陽極と対向する位置に小片状に設けられ、行方向に整列
して全体として複数行配置を形成する複数の陰極と、前
記陰極母線及び陰極の上部に設けられ、前記各陰極に対
応する位置に放電孔を形成した絶縁体層と、前記絶縁体
層と前記陽極との間に設けられ、前記陽極と前記陰極と
の対向空間を包囲して前記放電セルを形成する隔壁とを
備えたことを特徴とするものである。このような構成は
従来のような補助放電セルを必要としないので、構成が
簡単になる。
【0012】前記陽極は行方向にストライプ状の母線部
を有し、この母線部の、前記複数の陰極に対向する各位
置から列方向に十字状に枝部を延伸した形状であっても
良い。このような構成は放電セル内の電界が広がって放
電が起こりやすくなる。
【0013】前記陽極は行方向にストライプ状の母線部
を有し、この母線部から前記放電セルごとに列方向に枝
部を延伸した形状であり、この枝部が、対応する前記陰
極に対向する位置に配置されたものであっても良い。こ
のような構成も上記と同様に放電セル内の電界が広がっ
て放電が起こりやすくなる。
【0014】また、請求項4の発明の気体放電型表示装
置は、対向配置された2枚の基板間に立体交差した複数
行・複数列の配置を構成する電極群及び電極間の対向空
間を仕切ってガスを封入した複数の放電セルの小領域群
を形成する隔壁構成を有する気体放電型表示装置であっ
て、前記基板の一方の一面上に複数行配置を形成して設
けられたストライプ状の複数のアドレス電極と、前記ア
ドレス電極上に設けられた誘電体層と、前記誘電体層上
に複数列配置を形成して設けられ、この誘電体層を介し
て前記アドレス電極と立体交差状に直交して配置された
ストライプ状の複数の陽極と、前記基板の他方の一面上
に設けられたストライプ状の複数の陰極母線と、前記陰
極母線の各々に対して前記放電セルごとにそれぞれ抵抗
体を介して接続され、かつ、前記基板の他方の一面上の
前記アドレス電極及び陽極と対向する位置に小片状に設
けられ、行方向に整列して全体として複数行配置を形成
する複数の陰極と、前記陰極母線及び陰極の上部に設け
られ、前記各陰極に対応する位置に放電孔を形成した絶
縁体層と、前記絶縁体層の上部に設けられ、前記陽極と
前記陰極との対向空間を包囲して前記放電セルを形成す
る隔壁とを備えたことを特徴とするものである。この構
成は、冒頭に述べた構成とは、陽極及びアドレス電極の
配置が基本的に異なってはいるが、同様に、従来のよう
な補助放電セルを必要としないので、構成が簡単にな
る。
【0015】前記抵抗体及び前記陰極は前記放電セルの
1個につき複数個設け、かつ、それらを分散して設けて
も良い。このように構成することにより1個の放電セル
内の複数箇所から光エネルギーを効率よく取り出すこと
ができる。
【0016】前記隔壁は列方向にストライプ状であって
前記放電セルは列方向に連続した形状であるように構成
しても良い。このように構成すれば構成はさらに簡素化
される。
【0017】前記放電セル内における前記陽極周辺の少
なくとも前記誘電体層の表面上に蛍光体層を設けても良
い。このような構成によりカラー(多色)表示が可能と
なる。
【0018】一方、請求項8の発明の気体放電型表示装
置の駆動方法は、陽極、陰極及びアドレス電極を立体的
にマトリックス配線構成して成る気体放電型表示装置の
駆動方法であって、陽極に走査パルス電圧を印加し、か
つ、アドレス電極に書込パルス電圧を印加して書込放電
を行わせ、前記陽極周辺の誘電体層上に書込電荷を一旦
蓄積し、陰極に維持電圧を印加して、前記書込電荷を補
助放電として放電させ、前記補助放電により、前記陽極
と前記陰極との間に主放電を誘発させ、かつ、その主放
電を前記維持電圧の継続的印加により維持することを特
徴とするものである。このような駆動方法によれば、書
込動作と維持動作とが互いに独立して行われ、一度の継
続的維持電圧、すなわち実質的に直流電圧を陰極に印加
することにより維持放電が継続されるので、気体放電型
表示装置の電極間容量等からなる容量性負荷に対する消
費電力が低減される。また、書込放電時に、誘電体層へ
の電荷の蓄積により誘電体層の表面の電位が上昇するこ
とにより、書込放電での放電電流が自動的に制御され、
高電位の誘電体層表面の電荷により放電するので、安定
した補助放電が得られ、補助放電の消費電力が小さい。
また、別の補助放電の残留荷電粒子の助けによらず、安
定した補助放電が単独に行われるので、画面表示の中間
調表示を行う場合、実効放電期間を長くとることが可能
になる。以下の他の駆動方法においても同様の作用が得
られる。
【0019】前記陰極への維持電圧の印加は、すべての
陽極に対して陽極周辺の誘電体層上に一旦書込電荷の蓄
積が行われた後、すべての陰極に対して一斉に行うこと
ができる。
【0020】また、前記陰極への維持電圧の印加は、陽
極に対して陽極周辺の誘電体層上に一旦書込電荷の蓄積
が行われ次第、対応する陰極ごとに独立して行うことも
できる。
【0021】請求項11の発明の気体放電型表示装置の
駆動方法は、陽極、陰極及びアドレス電極を立体的にマ
トリックス配線構成して成る気体放電型表示装置の駆動
方法であって、陽極に走査パルス電圧を印加し、かつ、
アドレス電極に書込パルス電圧を印加して書込放電を行
わせ、前記陽極周辺の誘電体層上に書込電荷を一旦蓄積
し、複数行配置を形成する前記陰極の行単位での複数の
小群ごとに順次維持電圧を印加して前記書込電荷を放電
させ、この放電によって、維持電圧を印加した小群の陰
極とこれらに対応する陽極と間に主放電を行わせること
を特徴とするものである。
【0022】請求項12の発明の気体放電型表示装置の
駆動方法は、陽極、陰極及びアドレス電極を立体的にマ
トリックス配線構成して成る気体放電型表示装置の駆動
方法であって、アドレス電極に走査パルス電圧を印加
し、かつ、陽極に書込パルス電圧を印加して書込放電を
行わせ、前記陽極周辺の誘電体層上に書込電荷を一旦蓄
積し、陰極に維持電圧を印加して、前記書込電荷を補助
放電として放電させ、前記補助放電により、前記陽極と
前記陰極との間に主放電を誘発させ、かつ、その主放電
を前記維持電圧の継続的印加により維持することを特徴
とするものである。
【0023】請求項13の発明の気体放電型表示装置の
駆動方法は、陽極、陰極及びアドレス電極を立体的にマ
トリックス配線構成して成る気体放電型表示装置の駆動
方法であって、アドレス電極に走査パルス電圧を印加
し、かつ、陽極に書込パルス電圧を印加して書込放電を
行わせ、前記陽極周辺の誘電体層上に書込電荷を一旦蓄
積し、複数行配置を形成する前記陰極の行単位での複数
の小群ごとに順次維持電圧を印加して前記書込電荷を放
電させ、この放電によって、維持電圧を印加した小群の
陰極とこれらに対応する陽極と間に主放電を行わせるこ
とを特徴とするものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
[装置の第1実施形態]図1は、本発明の装置における
第1の実施形態による気体放電型表示装置を示す斜視図
である。図において、絶縁基板21の下面上にはストラ
イプ状の複数のアドレス電極22、誘電体層23及び、
アドレス電極22に直交して配置されたストライプ状の
複数の陽極24が順次重ねて設けられている。一方、透
光性のガラス基板25上には複数の抵抗体26及び小片
状の陰極27を持つストライプ状の陰極母線28が複数
個設けられ、それらの上に絶縁体層29を重ねて設け
る。陰極母線28はアドレス電極22に対して直交する
ように配置され、それらの間には誘電体層23及び絶縁
体層29が設けられる。陰極27は、アドレス電極22
及び陽極24に対向する位置に設けられている。また、
井桁状の隔壁30により陽極24と陰極27との対向空
間を仕切って複数の放電セル31の小領域群を形成す
る。陽極24と陰極27との対向部の絶縁体層29に陰
極27の少なくとも一部が放電セル31内の空間に露出
するように放電孔32を設けている。また、少なくとも
陽極24周辺の誘電体層23の表面に電荷が蓄積するよ
うに、アドレス電極22に対して陽極24を対向配置し
た構成になっている。また、放電セル31内には、ヘリ
ウム、ネオン、アルゴン、キセノン、クリプトン等の放
電用希ガスの内少なくとも1種類の希ガスが封入されて
いる。上記の説明より明らかなように、電極群は立体交
差した複数行・複数列の配置を構成している。すなわ
ち、アドレス電極22は複数列配置を形成して設けら
れ、陽極24は複数行配置を形成して設けられている。
陽極24はアドレス電極22と立体交差状に直交して配
置されている。また、陰極27は同一の陰極母線28に
接続された行単位の集合体ごとに陽極24と平行に整列
し、全体として複数行の配置を構成している。
【0025】上記の気体放電型表示装置により単色表示
をする場合は、放電セル31内にネオン、アルゴン等の
希ガスの内少なくとも1種類の希ガスを封入し、これら
のガスの放電発光色による表示を行う。また、本実施形
態の他の実施例としてカラー表示をする場合は、放電セ
ル31内の陽極24周辺の誘電体層23及び隔壁30の
各表面上に蛍光体層33を設ける。放電セル31内には
ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノン、クリプトン等
の放電用希ガスの内少なくとも1種類の希ガスが封入さ
れ、これらのガスの放電による紫外線によって蛍光体層
33を励起し、この蛍光体層33からの発光色による表
示を行う。また、抵抗体26は、金属または金属酸化膜
を素材とする厚膜印刷により形成できるが、光を効率よ
く通過させるためには、ITO、SnO2等の透光性材
料を電子ビーム法、スパッター法またはCVD法等の工
法を適用して薄膜に形成する。なお、絶縁基板21側か
ら見る表示装置として構成するときには、絶縁基板21
を透光性のガラス基板により形成し、アドレス電極22
や陽極24をITO、SnO2等の透光性材料による薄
膜として形成することもできる。
【0026】従来の技術の説明において述べたように、
従来の気体放電型表示装置では、基板の一方側の構成が
非常に複雑であったが、本実施形態の気体放電型表示装
置では、補助放電セルが無いので構造が簡単である。ま
た、絶縁基板21側の構成としては、アドレス電極2
2、誘電体層23、陽極24、隔壁30及び、カラー表
示を目的とするときはさらに蛍光体層33が設けられ、
一方、ガラス基板25側の構成としては、抵抗体6、陰
極27、陰極母線28、絶縁体層29が設けられるの
で、双方の基板上の構成が同程度に簡素化される。
【0027】[装置の第2実施形態]図2は、本発明の
装置における第2の実施形態による気体放電型表示装置
を示す斜視図である。本実施形態においては陽極24の
形状が異なる点以外は第1の実施形態と同一の構成であ
るので、同一の構成部分については第1の実施形態の説
明を適用する。図において、陽極24は陰極母線28と
平行に設けられたストライプ状の母線部24aと、この
母線部24aと同一平面上にあって各放電セル31毎に
設けられ、母線部24aと直交する両方向に十字状に伸
びた複数のストライプ状の枝部24bとを有する構成で
ある。母線部24aと枝部24bとの各交差点の平面座
標位置が、それぞれ対応する放電孔32のほぼ真上にな
るように配置されている。このように構成された陽極2
4は、放電セル31内の電界を広げて放電が起こり易く
なる作用をする。
【0028】[装置の第3実施形態]図3は、本発明の
装置における第3の実施形態による気体放電型表示装置
を示す斜視図である。本実施形態においては陽極24の
形状が異なる点以外は第1の実施形態と同一の構成であ
るので、同一の構成部分については第1の実施形態の説
明を適用する。図において、陽極24は、陰極母線28
と平行に設けられたストライプ状の母線部24aと、こ
の母線部24aと同一平面上にあって各放電セル31毎
に設けられ、母線部24aと直交する一方向にT字状に
伸びた複数のストライプ状の枝部24bとを有する構成
である。枝部24bはそれぞれ対応する放電孔32のほ
ぼ真上、すなわち陰極27と対向する位置を通過するよ
うに配置されている。このように構成された陽極24
は、前記第2の実施形態と同様に、放電セル31内の電
界を広げて放電が起こり易くなる作用をする。
【0029】[装置の第4実施形態]図4は、本発明の
装置における第4の実施形態による気体放電型表示装置
を示す斜視図である。本実施形態による気体放電型表示
装置と前記第1〜第3実施形態による気体放電型表示装
置との相違点は、透光性のガラス基板25上の構成が異
なるだけであり、他の構成は第1〜第3実施形態のいず
れの構成でも適用できる。従って、ガラス基板25上の
構成のみを図4に基づいて説明する。本実施形態におけ
る基板25上の構成は、図4に示すように、透光性のガ
ラス基板25上に、各放電セル31の各々1個につき抵
抗体26a及び26b並びに陰極27a及び27bがそ
れぞれ分散して設けられている。陰極27a及び27b
は同列上に設けられている。各放電セル31における前
記2個の陰極27a及び27bがそれぞれ前記2個の抵
抗体26a及び26bを介して対応する陰極母線28に
接続されている。また、絶縁体層29は各放電セル31
につき2個の陰極27a及び27bにそれぞれ対応する
位置に2個の放電孔32a及び32bを有していて、こ
れらの放電孔32a及び32bの孔の大きさがそれぞれ
陰極27a及び27bより小さく形成されていることに
よって、陰極27a及び27bをそれぞれ部分的に露出
させるように成されている。抵抗体26a及び26bの
抵抗値はそれぞれ等しく設定されている。図5は2個の
放電孔32a及び32bの周辺の拡大平面図である。各
放電セル31の長手方向長をhとすると、各放電セル3
1の上下両端から約h/4の位置に設けられている。
【0030】このように構成された気体放電型表示装置
において、例えばある1個の放電セル31における陽極
24、例えば図3の枝部24bとすると、これと陰極母
線28(図4)との間に放電電圧が印加され、この枝部
24bとこれに向き合う2個の陰極27a及び27b
(図4)との各々の間において、二分した放電が起こ
る。放電セル31内における放電電流は、陽極24から
2個の陰極27a及び27b並びに2個の抵抗体26a
及び26bを通じて等しく分流し、陰極母線28に流入
する。等しく分流する理由は以下の通りである。すなわ
ち、もし一方の陰極への放電電流が他方の陰極に対する
電流よりも増えようとすると、前記一方の陰極に接続さ
れている抵抗体による電圧降下が増大して前記放電電流
が抑制され、その結果他方の陰極への放電電流が増大す
ることによって、常に平準化作用が得られるからであ
る。このようにして、両陰極27a及び27bに流れる
放電電流は常に等しい大きさで安定し、放電セル31内
において、1箇所にて放電が起こる場合と比較すると、
放電電流が半減した放電が2箇所で起きる。従って、発
光面積は約2倍に拡大する。また、放電電流が小さくな
るので、以下に述べるように発光効率は高くなる。
【0031】1放電セルのサイズが1.2mm×0.4m
mである試作品での実験によると、放電電流Idと輝度
Bとの関係は図6の曲線Bに示す特性となる。また、放
電電流Idと発光効率ηとの関係は図6の曲線ηに示す
関係となり、放電電流Idを減らすと発光効率ηが上が
る。実験によれば、放電電流Idを1/2にすると発光
効率ηが約1.5倍になった。従って、前述のように、
放電セル内で1/2の放電電流による発光を2箇所で生
成させると、発光効率が約1.5倍に高まる。これは、
同一の放電電力により輝度を約1.5倍に高めることが
できたことを意味する。また、カラー表示をする場合に
は、前述したように、放電セル31内の陽極24周辺の
誘電体層23及び隔壁30表面上に蛍光体層33を設け
(図1等)、それぞれ赤、青、緑を発光する蛍光体層3
3を持つ3個の放電セルを1単位とするほぼ正方形の画
素が得られるように、各放電セル31を図5に示すよう
に細長い長方形に形成する。従って、発光を2箇所にて
生成して発光領域を広げ、発光効率を高めたことの効果
が顕著に現れる。もちろん、本発明の第1実施形態及び
第2実施形態の気体放電型表示装置において述べた効果
も得られることはいうまでもない。上述の第4実施形態
では、一放電セル毎に2個の陰極及び2個の抵抗体を設
けたが、3個以上の陰極及び3個以上の抵抗体を設ける
ことも可能である。
【0032】[装置の第5実施形態]図7は、本発明の
装置における第5の実施形態による気体放電型表示装置
を示す斜視図である。本発明の第1〜第4実施形態にお
ける気体放電型表示装置と第5実施形態の気体放電型表
示装置とは、隔壁30の構成が異なるだけであり、他の
構成は同一である。本実施形態における隔壁30の構成
は、図7に示すように、それぞれのアドレス電極22の
間にストライプ状の隔壁30群が設けられ、隔壁30間
に放電セル31の列を形成する。このような隔壁30の
構成にすることにより、気体放電型表示装置の構造がさ
らに簡単になる。
【0033】[駆動方法の第1実施形態]次に本発明
の、気体放電型表示装置の駆動方法における第1実施形
態について説明する。図1、2、3、図4及び図7に示
した第1〜第5実施形態による気体放電型表示装置は、
図8に示すようにマトリックス配線の構成になってお
り、行方向にはN行の陽極24群A1〜ANとN行の陰極
母線28群K1〜KNが、列方向にはM列のアドレス電極
22群T1〜TMがそれぞれ配置されている。図9はその
駆動電圧の動作タイミングチャートを示すグラフであ
る。これらの図に基づいてTV画像等の動画像を表示す
る場合の動作説明を行う。まず、書込期間w1におい
て、一番目の走査で陽極A1に走査パルス電圧+V
S[V]を印加し、同時に、表示したい放電セル$1(図
8)に対応するアドレス電極T1〜TMに書込パルス電圧
−Vw[V]を印加する。すると、書込位置T$1におい
て書込放電が起こり、T$1近傍の陽極周辺の誘電体層2
3(図1等)の表面または誘電体層23の表面上の蛍光
体層33表面に正の電荷が蓄積され、書込放電が自動的
に停止すると共に、1行目の表示内容が前記表面に記憶
される。この書込放電の発光は、表示発光に比べると極
めて小さい。
【0034】続いて書込期間w2において、2番目の走
査にて陽極A2に走査パルス電圧+VS[V]を印加し、
同時に、表示したい放電セル$2に対応するアドレス電
極T1〜TMに書込パルス電圧−Vw[V]を印加する。
すると、書込位置T$2において書込放電が起こり、T$2
近傍の陽極周辺の誘電体層23の表面または誘電体層2
3の表面上の蛍光体層33の表面に正の電荷が蓄積さ
れ、前記書込放電が自動的に停止すると共に、2行目の
表示内容が前記表面に記憶される。この書込放電の発光
は、表示発光に比べると極めて小さい。続いて同様に継
続する走査において順次この動作が繰り返され、最後に
書込期間wNにおいて、書込位置T$Nにて書込放電が起
こり、当該書込位置T$N近傍の陽極周辺の誘電体層23
の表面または誘電体層23の表面上の蛍光体層33の表
面に正の電荷が蓄積され、N行目の表示内容が前記表面
に記憶される。こうして、一画面の表示内容が誘電体層
23の表面または誘電体層23の表面上の蛍光体層33
の表面に記憶される。この時、書込位置T$1〜T$N近傍
の陽極周辺の誘電体層23の表面または誘電体層23の
表面上の蛍光体層33の表面の電位は、正の高い電圧に
保たれる。
【0035】次に、維持期間mにおいて全陰極母線K1
〜KNに直流の負の維持電圧−Vm[V]を、全陽極A1
〜ANに0[V]の電圧を印加すると、全陽極A1〜AN
は全陰極母線K1〜KNに対して正の高い電位差を有す
る。また、正の電荷が蓄積された誘電体層23の表面ま
たは誘電体層23の表面上の蛍光体層33の表面は、全
陰極母線K1〜KNに対し更に高い正の電位差を有する。
従って、まず誘電体層23の表面または誘電体層23の
表面上の蛍光体層33の表面に蓄積された正の電荷が、
これと対向する陰極27に向かって補助放電を起こし、
続いてこの補助放電に誘発されて、表示放電セル$1〜
$Nの陽極から、陰極27及び抵抗体26を通じて陰極
母線28に放電電流が流れる。こうして主放電としての
維持放電が起こり、1フィールドの画像を表示する。次
に全陰極母線K1〜KNへの電圧印加を止めると前記維持
放電は停止する。続いて、同様な動作を2フィールド以
降順次繰り返すことにより、動画を表示することができ
る。以上の説明により明らかなように、本発明の実施形
態によれば、書込動作と維持動作とを独立に行うことが
でき、維持放電が直流電圧の印加により行われていると
言う特徴がある。
【0036】次に、この特徴を効果的に生かす例とし
て、本実施形態を用いたTV画像の中間調表示について
説明する。図10(a)はTV画像の中間調表示を行う
動作図の例である。この例では画像表示が500TV
本、階調数が256階調、1フィールド周期が1/60
秒であり、1フィールドは時間的に分割された8個のサ
ブフィールドにより形成され、各サブフィールド毎に書
込と維持動作とを順次行っている。このような装置につ
いて、輝度、消費電力及び放電電流の最大値を求めた。
1走査の書込時間が放電に最低必要な2μ秒とすると、
8個のサブフィールドの書込時間は、2μ秒×500T
V本×8サブフィールド=8m秒となり、維持放電のた
めにとれる最大時間Σmは、1/60秒−8m秒=約8
m秒となる。この最大時間Σmは1フィールド周期に対
して、8m秒÷1/60秒、すなわち約1/2の長さと
なる。
【0037】従来技術の説明において既に述べたよう
に、従来は、維持放電にとれる最大時間Σmは765μ
秒であり、1フィールド周期に対して、約1/20であ
った。従って、本発明の気体放電型表示装置は、維持放
電期間が従来の10倍までとれる。維持放電の実効電力
は、放電電流×放電時間により得られるので、従来の1
/10という少ない放電電流により従来と同等の電力を
得ることができる。前述の図6に示した実験結果から、
放電電流Idを1/5(相対値0.2)に減らすと発光
効率ηが2.5倍(相対値2.5)になる。従って、放電
電流Idを1/5に減らして放電時間を5倍にすると、
放電による消費電力が同じでありながら、輝度を2.5
倍にすることができる。また、気体放電型表示装置の電
極間容量等に基づく容量性負荷に対し、維持パルス電圧
による無効電流に起因する無効電力損は、従来に比較し
て、8[回/サブフィールド]÷((128+64+3
2+16+8+4+2+1)×3[N:回])、すなわ
ち約1/100になる。従って、本発明は、消費電力が
小さくなり、かつ輝度が高い256階調の画像表示を可
能にする。
【0038】さらに、1フィールド周期内での維持放電
電流の変化について検討する。図10(a)に示すよう
に、本発明によるサブフィールドの配列では、書込動作
と維持動作とが独立にできるので、1フィールド周期の
期間内に、休止期間等の無駄な時間が実質的に無い。従
って、書込期間と維持期間を詰めて設けることができる
ので、維持放電期間を比較的長くとることができる。前
述のように、維持放電にとれる最大時間Σmが1フィー
ルド周期の約1/2となるので、図10(b)に示すよ
うに維持放電電流の最大値はその平均値の約2倍とな
る。従来技術の説明において既に述べたように、従来
は、維持放電電流を供給する電源の電流容量は平均的に
必要な電流の約4倍の量を賄えるものにしなければなら
なかった。従って、本発明は、維持放電電流を供給する
電源の電流容量を半減することができる。
【0039】[駆動方法の第2実施形態]次に本発明
の、気体放電型表示装置の駆動方法における第2実施形
態について説明する。図11は駆動電圧のタイミングチ
ャートを示す。これらの図を用いてTV画像等の動画像
を表示する場合の動作説明を行う。期間t1において、
1番目の走査において陽極A1に走査パルス電圧+V
S[V]を印加し、同時に、表示したい放電セル$1(図
8)に対応するアドレス電極T1〜TMに書込パルス電圧
−Vw[V]を印加する。これによって、書込位置T$1
において書込放電が起こり、同位置T$1近傍の陽極周辺
の誘電体層23の表面または誘電体層23の表面上の蛍
光体層33の表面に正の電荷が蓄積され、前記書込放電
が自動的に停止すると共に、1行目の表示内容が前記表
面に記憶される。この書込放電の発光は、表示発光に比
べると極めて小さい。この時書込位置T$1近傍の陽極周
辺の誘電体層23の表面または誘電体層23の表面上の
蛍光体層33の表面の電位は、正の高い電圧に保たれ
る。続いて期間t2において陰極母線K1に直流の負の維
持電圧−Vm[V]を印加し、陽極A1に0[V]の電圧
を印加する。これによって、陽極A1は陰極母線K1に対
して正の高い電圧を有し、また、正の電荷が蓄積された
誘電体層23の表面またはその表面上の蛍光体層33の
表面が更に高い正の電位差を有するので、まず誘電体層
23の表面または誘電体層23の表面上の蛍光体層33
の表面に蓄積された正の電荷が、これと対向する陰極2
7に向かって補助放電を起こす。続いてこの補助放電に
誘発されて、表示放電セル$1の陽極A1から陰極27及
び抵抗体26を通じて陰極母線K1に放電電流が流れて
主放電としての維持放電が起こり、1フィールドの画像
の1走査分を表示する。必要な維持放電時間の経過後に
陰極K1への電圧印加を止めると維持放電は停止する。
【0040】さらに期間t2において、2番目の走査に
より陽極A2に走査パルス電圧+VS[V]を印加し、表
示したい放電セル$2に対応するアドレス電極T1〜TM
に同時に書込パルス電圧−Vw[V]を印加すると、書
込位置T$2において書込放電が起こり、同位置T$2近傍
の陽極周辺の誘電体層23の表面または誘電体層23の
表面上の蛍光体層33の表面に正の電荷が蓄積され、書
込放電が自動的に停止すると共に、2行目の表示内容が
前記表面に記憶される。この書込放電の発光は、表示発
光に比べると極めて小さい。この時書込位置T$2近傍の
陽極周辺の誘電体層23の表面または誘電体層23の表
面上の蛍光体層33の表面の電位は、正の高い電圧に保
たれる。続く期間t3(図示省略)において陰極母線K2
に直流の負の維持電圧−Vm[V]を印加し、陽極A2
0[V]の電圧を印加すると、陽極A2は陰極母線K2
対して正の高い電圧となる。また、正の電荷が蓄積され
た誘電体層23の表面またはその表面上の蛍光体層33
の表面が更に高い正の電位差を有するので、まずこれに
よって誘電体層23の表面または誘電体層23の表面上
の蛍光体層33の表面に蓄積された正の電荷が、これと
対向する陰極27に向かって補助放電を起こし、続いて
この補助放電に誘発されて、表示放電セル$2の陽極A2
から陰極27及び抵抗体26を通じて陰極母線K2に放
電電流が流れて主放電としての維持放電が起こり、1フ
ィールドの画像のうちの次の1走査分を表示する。必要
な維持放電時間の経過後に陰極K2への電圧印加を止め
ると維持放電は停止する。
【0041】続いて同様に継続する走査により順次この
動作が繰り返され、最後に期間tNにおいて、書込位置
T$Nで書込放電が起こり、同位置T$N近傍の陽極周辺の
誘電体層23の表面または誘電体層23の表面上の蛍光
体層33の表面に正の電荷が蓄積され、続く期間tN+1
おいて陰極母線KNに直流の負の維持電圧−Vm[V]
を、陽極ANに0[V]の電圧を印加する。これによ
り、誘電体層23の表面または誘電体層23の表面上の
蛍光体層33の表面に蓄積された正の電荷が、これと対
向する陰極27に向かって補助放電を起こし、この補助
放電に誘発されて、表示放電セル$Nの陽極ANから陰極
27及び抵抗体26を通じて陰極母線KNに放電電流が
流れて主放電としての維持放電が起こり、1フィールド
の画像の最後の1走査分を表示する。必要な維持放電時
間の経過後に陰極KNの電圧印加を止めると前記維持放
電は停止する。この結果、1フィールドの画像を全走査
分に亘って表示する。続いて、同様な動作を2フィール
ド以降順次繰り返すことにより、動画を表示することが
できる。
【0042】以上の説明により明らかなように、本発明
は、1走査毎に書込動作と維持動作とを独立に行なうこ
とができ、維持放電が直流電圧の印加で行われていると
いう特徴がある。以上の説明では、期間t1において1
番目の走査での書込動作が行われ、期間t2において2
番目の走査での書込動作が行われ、続いて同様に継続す
る走査により順次この動作が繰り返される例を示した
が、1番目の走査に続く2番目の走査が、期間t2以外
の期間に行われる場合においても、同様の特徴を有す
る。
【0043】次に、この特徴を効果的に生かす例とし
て、本実施形態を用いたTV画像の中間調表示について
説明する。図12(a)はTV画像の中間調表示を行う
動作図の例であり、画像表示が500TV本、階調数が
256階調、1フィールド周期が1/60秒であり、1
フィールドが時間的に分割された8個のサブフィールド
によって形成され、各サブフィールド毎に書込動作と維
持動作とを順次行っている。1サブフィールドは書込期
間ts1と維持期間ts2とにより構成される。このような
装置について、輝度、消費電力及び放電電流の最大値を
求めた。1走査分についての書込時間が放電に最低必要
な2μ秒とすると、8個のサブフィールドの書込時間
は、2μ秒×8サブフィールド(=16μ秒)となり、
維持放電にとれる最大時間Σmは、1/60秒−16μ
秒、すなわち約16m秒となる。従って前記最大時間Σ
mが1フィールド周期の、16m秒÷1/60秒、すな
わちほぼ1に近い値となる。
【0044】前述のように、これと図22及び23に示
した従来の気体放電型表示装置との比較から、本発明の
気体放電型表示装置は、従来に比較して、維持放電期間
が20倍までとれる。このことから、放電電流Idを1
/5に減らして放電時間を5倍にすると、放電による消
費電力が同じでありながら、輝度を2.5倍にすること
ができる。また、気体放電型表示装置の電極間容量等に
基づく容量性負荷に対し、維持パルス電圧による無効電
流に起因する無効電力損は、従来に比較して約1/10
0になる。従って、本発明は、消費電力が小さくなり、
かつ輝度が高い256階調の画像表示ができる。
【0045】さらに、1フィールド周期内での維持放電
電流の変化について検討する。図12(a)に示すよう
に、本発明によるサブフィールドの配列では、一走査毎
に書込動作と維持動作とが互いに独立にできるので、1
走査についての1フィールド周期の期間内に、休止期間
等の無駄な時間がほとんどない。従って、書込期間と維
持期間とを隙間無く詰めて設けることができ、維持放電
期間を充分長くとれる。前述のように、維持放電にとれ
る最大時間Σmが1フィールド周期に対して約1の割合
となるので、図12(b)に示すように維持放電電流の
最大値はその平均値とほとんど等しくなる。従って、本
実施形態によれば、維持放電電流を供給する電源の電流
容量は、従来に比較して1/4となり、平均的に必要な
電流を賄えるもので足りる。
【0046】[駆動方法の第3実施形態]次に本発明
の、気体放電型表示装置の駆動方法における第3実施形
態について説明する。本実施形態は前記駆動方法の第2
実施形態と駆動電圧の動作タイミングが異なるだけであ
る。図13はその駆動電圧の動作タイミングチャートを
示す。以下、図1、2、3、図4、図7及び図8を参照
しながら、図13を用いてTV画像等の動画像を表示す
る場合の動作説明を行う。まず、書込期間w1におい
て、1番目の走査により陽極A1に走査パルス電圧+VS
[V]を印加し、同時に、表示したい放電セル$1に対
応するアドレス電極T1〜TMに書込パルス電圧−V
w[V]を印加する。これによって書込位置T$1にて書
込放電が起こり、同位置T$1近傍の陽極周辺の誘電体層
23の表面または誘電体層23の表面上の蛍光体層33
の表面に正の電荷が蓄積され、前記書込放電が自動的に
停止すると共に、1行目の表示内容が前記表面に記憶さ
れる。この書込放電の発光は、表示発光に比べると極め
て小さい。
【0047】続いて書込期間w2において、2番目の走
査にて陽極A2に走査パルス電圧+VS[V]を印加し、
同時に、表示したい放電セル$2に対応するアドレス電
極T1〜TMに書込パルス電圧−Vw[V]を印加する
と、同位置T$2において書込放電が起こり、同位置T$2
近傍の陽極周辺の誘電体層23の表面または誘電体層2
3の表面上の蛍光体層33の表面に正の電荷が蓄積さ
れ、前記書込放電が自動的に停止すると共に、2行目の
表示内容が前記表面に記憶される。この書込放電の発光
は、表示発光に比べると極めて小さい。続いて同様に継
続する走査で順次この走査が繰り返され、最後に書込期
間wNにおいて、書込位置T$Nで書込放電が起こり、同
位置T$N近傍の陽極周辺の誘電体層23の表面または誘
電体層23の表面上の蛍光体層33の表面に正の電荷が
蓄積され、この結果、1画面の表示内容が誘電体層23
の表面に記憶される。この時書込位置T$1〜T$N近傍の
陽極周辺の誘電体層23の表面または誘電体層23の表
面上の蛍光体層33の表面の電位は、正の高い電圧に保
たれる。
【0048】次に、維持期間m1において、図8に示し
たように、小群1を成す陰極母線K1、K4、K7…に直
流の負の維持電圧−Vm[V]を印加し、同時に、全て
の陽極A1〜ANに0[V]の電圧を印加すると、陽極A
1〜ANは小群1に対して正の高い電圧となり、また、正
の電荷が蓄積された誘電体層23の表面または誘電体層
23の表面上の蛍光体層33の表面は、全陰極母線K1
〜KNに対し更に高い正の電位差を有するので誘電体層
23の表面または誘電体層23の表面上の蛍光体層33
の表面に蓄積された正の電荷が、これと対向する小群1
の陰極母線K1、K4、K7…の陰極27群に向かって補
助放電を起こす。続いてこの補助放電に誘発されて、小
群1にそれぞれ対応する表示放電セル$1、$4、$7…
の陽極から陰極27及び抵抗体26を通じて陰極母線2
8に放電電流が流れる。これによって主放電としての維
持放電が起こり、小群1に対応する表示放電セル$1、
$4、$7…についての1フィールドの画像を表示する。
次に小群1の陰極母線K1、K4、K7…への電圧印加を
止めると前記維持放電は停止する。
【0049】次に、維持期間m2において小群2を成す
陰極母線K2、K5、K8…に直流の負の維持電圧−V
m[V]を印加し、同時に、全ての陽極A1〜ANに0
[V]の電圧を印加すると、陽極A1〜ANは小群2に対
して正の高い電圧となり、正の電荷が蓄積された小群2
に対する誘電体層23の表面またはその表面上の蛍光体
層33の表面は更に高い正の電荷を有するので誘電体層
23の表面または誘電体層23の表面上の蛍光体層33
の表面に蓄積された正の電荷が、これと対向する小群2
の陰極母線K2、K5、K8…の陰極27群に向かって補
助放電を起こす。続いてこの補助放電に誘発されて、小
群2にそれぞれ対応する表示放電セル$2、$5、$8…
の陽極から陰極27及び抵抗体26を通じて陰極母線2
8に放電電流が流れる。こうして主放電としての維持放
電が起こり、小群2に対応する表示放電セル$2、$5、
$8…についての1フィールドの画像を表示する。次に
小群2の陰極母線K2、K5、K8…への電圧印加を止め
ると前記維持放電は停止する。
【0050】次に、維持期間m3において小群3を成す
陰極母線K3、K6、K9…に直流の負の維持電圧−V
m[V]を、同時に、全ての陽極A1〜ANに0[V]の
電圧を印加すると、陽極A1〜ANは小群3に対して正の
高い電圧となり、また、正の電荷が蓄積された誘電体層
23の表面または誘電体層23の表面上の蛍光体層33
の表面は、全陰極母線K1〜KNに対し更に高い正の電位
差を有するので誘電体層23の表面または誘電体層23
の表面上の蛍光体層33の表面に蓄積された正の電荷
が、これと対向する小群3の陰極母線K3、K6、K9
の陰極27群に向かって補助放電を起こす。続いてこの
補助放電に誘発されて、小群3に対応する表示放電セル
$3、$6、$9…の陽極から陰極27及び抵抗体26を
通じて陰極母線28に放電電流が流れる。こうして主放
電としての維持放電が起こり、小群3に対応する表示放
電セル$3、$6、$9…についての1フィールドの画像
を表示する。次に小群3の陰極母線K3、K6、K9…へ
の電圧印加を止めると前記維持放電は停止する。続い
て、同様な動作を2フィールド以降順次繰り返すことに
より、動画を表示することができる。なお、以上の説明
では、陰極母線を小群1、小群2、小群3の3つに分け
た場合を例に上げたが、これ以外の小群の分け方をした
場合も同様の動作が可能である。以上の説明により明ら
かなように、本実施形態によれば、小群毎に書込動作と
維持動作とを独立に行うことができ、維持放電が直流電
圧の印加で行われているという特徴がある。
【0051】次に、その特徴を効果的に生かす例とし
て、本実施形態を用いたTV画像の中間調表示について
説明する。図14(a)はTV画像の中間調表示を行う
場合の動作図の例であり、画像表示が500TV本、階
調数が256階調、1フィールド周期が1/60秒であ
り、1フィールドが時間的に分割された8個のサブフィ
ールドにより形成され、各サブフィールド毎に書込動作
と3個の小群に分かれた維持動作とを順次行っている。
このような方法において、輝度、消費電力及び放電電流
の最大値を求める。この場合、維持動作が3個の小群に
分かれているので、維持放電にとれる最大時間Σmが1
フィールド周期に対して占める割合は、図10(a)に
示す駆動方法の場合の割合である1/2を小群数3で割
った値、すなわち(1/2)×(1/3)=1/6とな
る。従って、従来例(1/20)と比較すると、小群毎
の維持放電期間が10/3倍までとれる。このことか
ら、本実施形態の駆動方法によれば、従来に比較して放
電電流を3/10に減らしても従来と同じ電力を得るこ
とができる。また図6から明らかなように、放電電流I
dを3/10に減らして放電期間を10/3倍にする
と、放電による消費電力が変わらず、輝度を2倍にする
ことができる。また、維持パルス電圧による無効電流に
起因する無効電力損は、従来に比較して約1/100に
なる。
【0052】従って、本実施形態によれば、消費電力が
小さくなり、かつ輝度が高い256階調の画像表示がで
きる。さらに前述のように、小群毎の維持放電にとれる
最大時間Σmが1フィールド周期の1/6となるので、
1走査分についての維持放電電流の最大値は6倍になる
が、小群単位の維持放電電流の最大値はその値を小群数
で割ったもの、すなわち、6/3(=2倍)になるの
で、図14(b)に示したように維持放電電流の最大値
はその平均値の約2倍となり、従来(4倍)に比較して
1/2になる。従って、本実施形態は、維持放電電流を
供給する電源の電流容量を半減することができる。
【0053】[装置の第6実施形態]図15は、本発明
の装置における第6の実施形態による気体放電型表示装
置を示す斜視図である。本実施形態の気体放電型表示装
置は、図に示すように、絶縁基板21上にストライプ状
の複数のアドレス電極22、誘電体層23及びアドレス
電極22に直交して配置されたストライプ状の複数の陽
極24が順次重ねて設けられている。一方、透光性のガ
ラス基板25上には複数の抵抗体26及び小片状の陰極
27を持つストライプ状の陰極母線28が複数個設けら
れ、それらの上に絶縁体層29を重ねて設ける。陰極母
線28は陽極24に対して、誘電体層23及び絶縁体層
29を介して直交方向に設けられている。陰極27は、
アドレス電極22及び陽極24に対向する位置に設けら
れている。また、井桁状の隔壁30により陽極24と陰
極27との対向空間を仕切って複数の放電セル31の小
領域群を形成する。そして、陽極24と陰極27との各
対向部の絶縁体層29に、陰極27の少なくとも一部が
放電セル31内の空間に露出するように放電孔32を設
けている。また、少なくとも陽極24の周辺の誘電体層
23の表面に電荷が蓄積するように、アドレス電極22
に対して陽極24を対向配置した構成になっている。ま
た、放電セル31内には、ヘリウム、ネオン、アルゴ
ン、キセノン、クリプトン等の放電用希ガスの内少なく
とも1種類の希ガスが封入されている。上記の説明より
明らかなように、電極群は立体交差した複数行・複数列
の配置を構成している。すなわち、アドレス電極22は
複数行配置を形成して設けられ、陽極24は複数列配置
を形成して設けられている。両者の配置は装置の実施形
態1(図1)等と比較して行・列の関係が逆になってい
るが、陽極24がアドレス電極22と立体交差状に直交
して配置されている点は同様である。また、陰極27は
同一の陰極母線28に接続された行単位の集合体ごとに
アドレス電極22と平行に整列し、全体として複数行の
配置を構成している。
【0054】この気体放電型表示装置で単色表示をする
場合は、放電セル31内にネオン、アルゴン等の希ガス
の内少なくとも1種類の希ガスを封入し、これらのガス
の放電発光色による表示を行う。また、本実施形態の他
の実施例としてカラー表示をする場合は、放電セル31
内の陽極24周辺の誘電体層23及び隔壁30の表面上
に蛍光体層33を設ける。放電セル31内にはヘリウ
ム、ネオン、アルゴン、キセノン、クリプトン等の放電
用希ガスの内少なくとも1種類の希ガスが封入され、こ
れらのガスの放電による紫外線によって蛍光体層33を
励起し、この蛍光体層33からの発光色による表示を行
う。また、抵抗体26は、金属または金属酸化膜を素材
とする厚膜印刷により形成できるが、発光色を効率よく
通過させるためにITO、SnO2等の透光性材料を電
子ビーム法、スパッター法またはCVD法等の工法を適
用して薄膜に形成する。 なお、絶縁基板21側から見
る表示装置として構成するときには、絶縁基板21を透
光性のガラス基板により形成し、アドレス電極22や陽
極24をITO、SnO2等の透光性材料による薄膜に
形成することもできる。
【0055】本実施形態の気体放電型表示装置では、第
1の実施形態と同様に、補助放電セルが無いので構造が
簡単である。また、絶縁基板21側の構成と、ガラス基
板25側の構成とが同程度に簡素化されている。
【0056】[装置の第7実施形態]次に、本発明の装
置における第7の実施形態による気体放電型表示装置に
ついて説明する。本実施形態の気体放電型表示装置と第
6実施形態の気体放電型表示装置との相違点は、透光性
のガラス基板25上の構成が異なるだけであり、他の構
成は同一である。また、本実施形態における透光性のガ
ラス基板25上の構成は、装置の第4実施形態において
図4に示したものと同一である。従って第4実施形態の
説明を適用することとし、ここでは説明を省略する。本
実施形態によれば、第4実施形態と同一の動作及び同一
の効果が得られる。
【0057】[装置の第8実施形態]図16は、本発明
の装置における第8の実施形態による気体放電型表示装
置を示す斜視図である。本実施形態の気体放電型表示装
置と第6及び第7実施形態の気体放電型表示装置との相
違点は、隔壁の構成にあり、他の構成は同一である。本
実施形態における隔壁の構成は、図16に示すように、
それぞれの陽極24の間にストライプ状の隔壁30が設
けられ、隔壁30間に放電セル31の列が形成される。
このような隔壁の構成にすることにより、装置の構造が
さらに簡単になる。本実施形態によれば、第6及び第7
実施形態の気体放電型表示装置について述べた効果と同
様の効果が得られる。
【0058】[駆動方法の第4実施形態]次に上記第6
〜第8実施形態の気体放電型表示装置に関して、その駆
動方法を、本発明の駆動方法の第4実施形態として説明
する。図15、及び、図15の一部に図4の構造を組み
合わせたもの、並びに図16、に示した第6〜第8実施
形態としての気体放電型表示装置は、図17に示すよう
にマトリックス配線の構成になっており、行方向には、
N行のアドレス電極22T1〜TNとN行の陰極母線28
1〜KNとが設けられている。また、列方向にはM列の
陽極24A1〜AMが配置されている。図18はその駆動
電圧の動作タイミングチャートを示す。これらの図を用
いてTV画像等の動画像を表示する場合の動作説明を行
う。図18の書込期間w1において、1番目の走査によ
りアドレス電極T1に走査パルス電圧−VS[V]を印加
し、同時に、表示したい放電セル$1に対応する陽極A1
〜AMに書込パルス電圧+Vw[V]を印加する。これに
より、書込位置A$1(図17)において書込放電が起こ
り、同位置A$1近傍の陽極周辺の誘電体層23の表面ま
たは誘電体層23の表面上の蛍光体層33の表面に正の
電荷が蓄積され、前記書込放電が自動的に停止すると共
に、1行目の表示内容が前記表面に記憶される。この書
込放電の発光は、表示発光に比べると極めて小さい。
【0059】続いて書込期間w2において、2番目の走
査にてアドレス電極T2に走査パルス電圧−VS[V]を
印加し、同時に、表示したい放電セル$2に対応する陽
極A1〜AMに書込パルス電圧+Vw[V]を印加する。
これにより、書込位置A$2において書込放電が起こり、
同位置A$2近傍の陽極周辺の誘電体層23の表面または
誘電体層23の表面上の蛍光体層33の表面に正の電荷
が蓄積され、前記書込放電が自動的に停止すると共に、
2行目の表示内容が前記表面に記憶される。この書込放
電の発光は、表示発光に比べると極めて小さい。続いて
同様に継続する走査にて順次この動作が繰り返され、最
後に書込期間wNにおいて、書込位置A$Nにおいて書込
放電が起こり、同位置A$N近傍の陽極周辺の誘電体層2
3の表面または誘電体層23の表面上の蛍光体層33の
表面に正の電荷が蓄積され、この結果、1画面の表示内
容が誘電体層23表面に記憶される。この時書込位置A
$1〜A$N近傍の陽極周辺の誘電体層23の表面または誘
電体層23の表面上の蛍光体層33の表面の電位は、正
の高い電圧に保たれる。
【0060】次に、維持期間mにおいて全陰極母線K1
〜KNに直流の負の維持電圧−Vm[V]を印加し、全陽
極A1〜AMに0[V]の電圧を印加する。これにより全
陽極A1〜AMは全陰極母線K1〜KNに対して正の高い電
圧となり、また、正の電荷が蓄積された誘電体層23の
表面または誘電体層23の表面上の蛍光体層33の表面
は、全陰極母線K1〜KNに対し更に高い正の電位差を有
するので誘電体層23の表面または誘電体層23の表面
上の蛍光体層33の表面に蓄積された正の電荷が、これ
と対向する陰極27に向かって補助放電を起こし、続い
てこの補助放電に誘発されて、表示放電セル$1〜$Nの
陽極から陰極27及び抵抗体26を通じて陰極母線28
に放電電流が流れる。こうして主放電としての維持放電
が起こり、1フィールドの画像を表示する。次に全陰極
母線K1〜KNへの電圧印加を止めると維持放電は停止す
る。続いて、同様な動作を2フィールド以降順次繰り返
すことにより、動画を表示することができる。以上の説
明により明らかなように、本実施形態は、書込動作と維
持動作とを互いに独立して行うことができ、維持放電が
直流電圧の印加によって行われているという特徴があ
る。また、その特徴を効果的に生かす例としての、本実
施形態を用いたTV画像の中間調表示については、駆動
方法についての第1実施形態を用いたTV画像の中間調
表示の場合と同一であるので、ここでは説明を省略す
る。こうして、本実施形態によれば、消費電力が小さく
なり、かつ輝度が高い256階調の画像表示が可能にな
る。また、本実施形態によれば、維持放電電流を供給す
る電源の電流容量を半減することができる。
【0061】[駆動方法の第5実施形態]次に本発明
の、気体放電型表示装置の駆動方法における第5実施形
態について説明する。本実施形態は駆動方法の第4実施
形態と比較して、駆動電圧の動作タイミングが異なるだ
けである。図19はその駆動電圧の動作タイミングチャ
ートを示す。図19の書込期間w1において、1番目の
走査によりアドレス電極T1に走査パルス電圧−V
S[V]を印加し、同時に、表示したい放電セル$1に対
応する陽極A1〜AMに書込パルス電圧+Vw[V]を印
加する。これにより、書込位置A$1において書込放電が
起こり、同位置A$1近傍の陽極周辺の誘電体層23の表
面または誘電体層23の表面上の蛍光体層33の表面に
正の電荷が蓄積され、前記書込放電が自動的に停止する
と共に、1行目の表示内容が前記表面に記憶される。こ
の書込放電の発光は、表示発光に比べると極めて小さ
い。
【0062】続いて書込期間w2において、2番目の走
査にてアドレス電極T2に走査パルス電圧−VS[V]を
印加し、同時に、表示したい放電セル$2に対応する陽
極A1〜AMに書込パルス電圧+Vw[V]を印加する
と、書込位置A$2において書込放電が起こり、同位置A
$2近傍の陽極周辺の誘電体層23の表面または誘電体層
23の表面上の蛍光体層33の表面に正の電荷が蓄積さ
れ、前記書込放電が自動的に停止すると共に、2行目の
表示内容が前記表面に記憶される。この書込放電の発光
は、表示発光に比べると極めて小さい。続いて同様に継
続する走査により順次この動作が繰り返され、最後に書
込期間wNにおいて、書込位置A$Nにて書込放電が起こ
り、同位置A$N近傍の陽極周辺の誘電体層23の表面ま
たは誘電体層23の表面上の蛍光体層33表面に正の電
荷が蓄積され、この結果、1画面の表示内容が誘電体層
23表面に記憶される。この時書込位置A$1〜A$N近傍
の陽極周辺の誘電体層23の表面または誘電体層23の
表面上の蛍光体層33の表面の電位は、正の高い電圧に
保たれる。
【0063】次に、維持期間m1において小群1を成す
陰極母線K1、K4、K7…に直流の負の維持電圧−V
m[V]を印加し、全陽極A1〜AMに0[V]の電圧を
印加する。これにより、全陽極A1〜AM及び誘電体層2
3の表面または誘電体層23の表面上の蛍光体層33の
表面の、小群1と対応する部分は正の高い電圧となって
誘電体層23の表面または誘電体層23の表面上の蛍光
体層33の表面に蓄積された正の電荷が、これと対向す
る小群1の陰極母線K1、K4、K7…の陰極27に向か
って補助放電を起こす。続いてこの補助放電に誘発され
て、小群1にそれぞれ対応する表示放電セル$1、$4、
$7…の陽極から陰極27及び抵抗体26を通じて陰極
母線28に放電電流が流れる。こうして主放電としての
維持放電が起こり、小群1に対応する表示放電セル$
1、$4、$7…についての1フィールドの画像を表示す
る。次に小群1の陰極母線K1、K4、K7…への電圧印
加を止めると維持放電は停止する。
【0064】次に、維持期間m2において小群2を成す
陰極母線K2、K5、K8…に直流の負の維持電圧−V
m[V]を、全陽極A1〜AMに0[V]の電圧を印加す
る。これにより、全陽極A1〜AM及び誘電体層23の表
面または誘電体層23の表面上の蛍光体層33の表面
の、小群2と対応する部分は正の高い電圧となって、誘
電体層23の表面または誘電体層23の表面上の蛍光体
層33の表面に蓄積された正の電荷が、これと対向する
小群2の陰極母線K2、K5、K8…の陰極27に向かっ
て補助放電を起こす。続いてこの補助放電に誘発され
て、小群2にそれぞれ対応する表示放電セル$2、$5、
$8…の陽極から陰極27及び抵抗体26を通じて陰極
母線28に放電電流が流れる。こうして主放電としての
維持放電が起こり、小群2に対応する表示放電セル$
2、$5、$8…についての1フィールドの画像を表示す
る。次に小群2の陰極母線K2、K5、K8…への電圧印
加を止めると維持放電は停止する。
【0065】次に、維持期間m3において小群3を成す
陰極母線K3、K6、K9…に直流の負の維持電圧−V
m[V]を印加し、全陽極A1〜AMに0[V]の電圧を
印加する。これにより、全陽極A1〜AM及び誘電体層2
3の表面または誘電体層23の表面上の蛍光体層33の
表面の、小群3に対応する部分が正の高い電圧となって
誘電体層23の表面または誘電体層23の表面上の蛍光
体層33の表面に蓄積された正の電荷が、これと対向す
る小群3の陰極母線K3、K6、K9…の陰極27群に向
かって補助放電を起こす。続いてこの補助放電に誘発さ
れて、小群3に対応する表示放電セル$3、$6、$9…
の陽極から陰極27、抵抗体26を通じて陰極母線28
に放電電流が流れて主放電としての維持放電が起こり、
小群3に対応する表示放電セル$3、$6、$9…につい
ての1フィールドの画像を表示する。次に小群3の陰極
母線K3、K6、K9…への電圧印加を止めると維持放電
は停止する。続いて、同様な動作を2フィールド以降順
次繰り返すことにより、動画を表示することができる。
なお、以上の説明では、陰極母線を小群1、小群2、小
群3の3つに分けた場合を例に上げたが、これ以外の小
群の分け方をした場合も同様の動作が可能である。以上
の説明で明らかなように、本実施形態は、小群毎に書込
動作と維持動作とを互いに独立して行うことができ、維
持放電が直流電圧の印加で行われているという特徴があ
る。
【0066】次に、その特徴を効果的に生かす例とし
て、本発明を用いたTV画像の中間調表示について説明
する。この場合のTV画像の中間調表示を行う動作例
は、図14(a)に示したものと全く同じである。すな
わち、画像表示が500TV本、階調数が256階調、
1フィールド周期が1/60秒であって、1フィールド
が時間的に分割された8個のサブフィールドにより形成
され、各サブフィールド毎に書込動作と、3個の小群に
分かれた維持動作とを順次に行っている。従って、前述
のように、放電による消費電力が変わらず、輝度を2倍
にすることができる。また、維持パルス電圧による無効
電流に起因する無効電力損は、従来に比較して約1/1
00になる。従って、本発明は、消費電力が小さくな
り、かつ輝度が高い256階調の画像表示ができる。さ
らに、維持放電電流の最大値はその平均値の約2倍とな
り、従来に比較して1/2になる。従って、本発明は、
維持放電電流を供給する電源の電流容量を半減すること
ができる。
【0067】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、気体放
電型表示装置の構造が簡素化されるので、画面を高精細
度化できると共に、製造効率を改善し、コストの削減を
図ることができる。また、補助放電の消費電力が小さく
なり、装置の動作寿命が長くなる。また、維持放電を継
続的維持電圧によって行わせるので、電極間容量に起因
する無効電力の削減が図れる。また、書込動作と維持動
作とを互いに独立して行うことにより、発光に寄与しな
い無駄な時間を非常に少なくした駆動を行うことができ
るので、放電セルから光エネルギーを効率良く取り出す
ことがでる。従って、発光効率を高めることができ、高
輝度かつ低消費電力にて気体放電型表示装置を駆動する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の第1実施形態による気体放電型
表示装置の斜視図
【図2】本発明の装置の第2実施形態による気体放電型
表示装置の斜視図
【図3】本発明の装置の第3実施形態による気体放電型
表示装置の斜視図
【図4】本発明の装置の第4実施形態による気体放電型
表示装置の斜視図
【図5】図4の一部の拡大平面図
【図6】本発明の気体放電型表示装置における放電電流
と輝度との関係及び放電電流と発光効率との関係を示す
特性図
【図7】本発明の装置の第5実施形態による気体放電型
表示装置の斜視図
【図8】本発明の装置の第1〜第5の実施形態における
マトリックス配線図
【図9】本発明による気体放電型表示装置の駆動方法の
第1実施形態における駆動電圧のタイミングチャート
【図10】同駆動方法の第1実施形態において中間調画
像を表示する場合の動作図
【図11】本発明による気体放電型表示装置の駆動方法
の第2実施形態における駆動電圧のタイミングチャート
【図12】同駆動方法の第2実施形態において中間調画
像を表示する場合の動作図
【図13】本発明による気体放電型表示装置の駆動方法
の第3実施形態における駆動電圧のタイミングチャート
【図14】同駆動方法の第3実施形態において中間調画
像を表示する場合の動作図
【図15】本発明の装置の第6実施形態による気体放電
型表示装置の斜視図
【図16】本発明の装置の第8実施形態による気体放電
型表示装置の斜視図
【図17】本発明の装置の第6〜第8の実施形態におけ
るマトリックス配線図
【図18】本発明による気体放電型表示装置の駆動方法
の第4実施形態における駆動電圧のタイミングチャート
【図19】本発明による気体放電型表示装置の駆動方法
の第5実施形態における駆動電圧のタイミングチャート
【図20】従来の気体放電型表示装置の斜視図
【図21】従来の気体放電型表示装置のマトリックス配
線図
【図22】従来の気体放電型表示装置により画像を表示
する場合の駆動電圧のタイミングチャート
【図23】従来の気体放電型表示装置により中間調画像
を表示する場合の動作図
【符号の説明】
21 絶縁基板 22 アドレス電極 23 誘電体層 24 陽極 24a 母線部 24b 枝部 25 ガラス基板 26、26a、26b 抵抗体 27、27a、27b 陰極 28 陰極母線 29 絶縁体層 30 隔壁 31 放電セル 32、32a、32b 放電孔 33 蛍光体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 幸治 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 (72)発明者 小杉 直貴 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向配置された2枚の基板間に立体交差
    した複数行・複数列の配置を構成する電極群及び電極間
    の対向空間を仕切ってガスを封入した複数の放電セルの
    小領域群を形成する隔壁構成を有する気体放電型表示装
    置であって、 前記基板の一方の一面上に複数列配置を形成して設けら
    れたストライプ状の複数のアドレス電極と、 前記アドレス電極上に設けられた誘電体層と、 前記誘電体層上に複数行配置を形成して設けられ、この
    誘電体層を介して前記アドレス電極と対向して配置され
    たストライプ状の複数の陽極と、 前記基板の他方の一面上に設けられたストライプ状の複
    数の陰極母線と、 前記陰極母線の各々に対して前記放電セルごとにそれぞ
    れ抵抗体を介して接続され、かつ、前記基板の他方の一
    面上の前記アドレス電極及び陽極と対向する位置に小片
    状に設けられ、行方向に整列して全体として複数行配置
    を形成する複数の陰極と、 前記陰極母線及び陰極の上部に設けられ、前記各陰極に
    対応する位置に放電孔を形成した絶縁体層と、 前記絶縁体層と前記陽極との間に設けられ、前記陽極と
    前記陰極との対向空間を包囲して前記放電セルを形成す
    る隔壁と、 を備えたことを特徴とする気体放電型表示装置。
  2. 【請求項2】 前記陽極は行方向にストライプ状の母線
    部を有し、この母線部の、前記複数の陰極に対向する各
    位置から列方向に十字状に枝部を延伸した形状であるこ
    とを特徴とする請求項1の気体放電型表示装置。
  3. 【請求項3】 前記陽極は行方向にストライプ状の母線
    部を有し、この母線部から前記放電セルごとに列方向に
    枝部を延伸した形状であり、この枝部が、対応する前記
    陰極に対向する位置に配置されていることを特徴とする
    請求項1の気体放電型表示装置。
  4. 【請求項4】 対向配置された2枚の基板間に立体交差
    した複数行・複数列の配置を構成する電極群及び電極間
    の対向空間を仕切ってガスを封入した複数の放電セルの
    小領域群を形成する隔壁構成を有する気体放電型表示装
    置であって、 前記基板の一方の一面上に複数行配置を形成して設けら
    れたストライプ状の複数のアドレス電極と、 前記アドレス電極上に設けられた誘電体層と、 前記誘電体層上に複数列配置を形成して設けられ、この
    誘電体層を介して前記アドレス電極と対向して配置され
    たストライプ状の複数の陽極と、 前記基板の他方の一面上に設けられたストライプ状の複
    数の陰極母線と、 前記陰極母線の各々に対して前記放電セルごとにそれぞ
    れ抵抗体を介して接続され、かつ、前記基板の他方の一
    面上の前記アドレス電極及び陽極と対向する位置に小片
    状に設けられ、行方向に整列して全体として複数行配置
    を形成する複数の陰極と、 前記陰極母線及び陰極の上部に設けられ、前記各陰極に
    対応する位置に放電孔を形成した絶縁体層と、 前記絶縁体層と前記陽極との間に設けられ、前記陽極と
    前記陰極との対向空間を包囲して前記放電セルを形成す
    る隔壁と、 を備えたことを特徴とする気体放電型表示装置。
  5. 【請求項5】 前記抵抗体及び前記陰極が前記放電セル
    の1個につき複数個設けられ、かつ、それらが分散して
    設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かに記載された気体放電型表示装置。
  6. 【請求項6】 前記隔壁が列方向にストライプ状であっ
    て前記放電セルは列方向に連続した形状であることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれかに記載された気体放電
    型表示装置。
  7. 【請求項7】 前記放電セル内における前記陽極周辺の
    少なくとも前記誘電体層の表面上に蛍光体層を設けたこ
    とを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載された気
    体放電型表示装置。
  8. 【請求項8】 陽極、陰極及びアドレス電極を立体的に
    マトリックス配線構成して成る気体放電型表示装置の駆
    動方法であって、 陽極に走査パルス電圧を印加し、かつ、アドレス電極に
    書込パルス電圧を印加して書込放電を行わせ、前記陽極
    周辺の誘電体層上に書込電荷を一旦蓄積し、 陰極に維持電圧を印加して、前記書込電荷を補助放電と
    して放電させ、 前記補助放電により、前記陽極と前記陰極との間に主放
    電を誘発させ、かつ、その主放電を前記維持電圧の継続
    的印加により維持する、 ことを特徴とする気体放電型表示装置の駆動方法。
  9. 【請求項9】 前記陰極への維持電圧の印加は、すべて
    の陽極に対して書込電荷の蓄積が行われた後、すべての
    陰極に対して一斉に行われることを特徴とする請求項8
    の気体放電型表示装置の駆動方法。
  10. 【請求項10】 前記陰極への維持電圧の印加は、陽極
    に対して書込電荷の蓄積が行われ次第、対応する陰極ご
    とに独立して行われることを特徴とする請求項8の気体
    放電型表示装置の駆動方法。
  11. 【請求項11】 陽極、陰極及びアドレス電極を立体的
    にマトリックス配線構成して成る気体放電型表示装置の
    駆動方法であって、 陽極に走査パルス電圧を印加し、かつ、アドレス電極に
    書込パルス電圧を印加して書込放電を行わせ、前記陽極
    周辺の誘電体層上に書込電荷を一旦蓄積し、 複数行配置を形成する前記陰極の行単位での複数の小群
    ごとに順次維持電圧を印加して前記書込電荷を放電さ
    せ、この放電によって、維持電圧を印加した小群の陰極
    とこれらに対応する陽極と間に主放電を行わせる、 ことを特徴とする気体放電型表示装置の駆動方法。
  12. 【請求項12】 陽極、陰極及びアドレス電極を立体的
    にマトリックス配線構成して成る気体放電型表示装置の
    駆動方法であって、 アドレス電極に走査パルス電圧を印加し、かつ、陽極に
    書込パルス電圧を印加して書込放電を行わせ、前記陽極
    周辺の誘電体層上に書込電荷を一旦蓄積し、 陰極に維持電圧を印加して、前記書込電荷を補助放電と
    して放電させ、 前記補助放電により、前記陽極と前記陰極との間に主放
    電を誘発させ、かつ、その主放電を前記維持電圧の継続
    的印加により維持する、 ことを特徴とする気体放電型表示装置の駆動方法。
  13. 【請求項13】 陽極、陰極及びアドレス電極を立体的
    にマトリックス配線構成して成る気体放電型表示装置の
    駆動方法であって、 アドレス電極に走査パルス電圧を印加し、かつ、陽極に
    書込パルス電圧を印加して書込放電を行わせ、前記陽極
    周辺の誘電体層上に書込電荷を一旦蓄積し、 複数行配置を形成する前記陰極の行単位での複数の小群
    ごとに順次維持電圧を印加して前記書込電荷を放電さ
    せ、この放電によって、維持電圧を印加した小群の陰極
    とこれらに対応する陽極と間に主放電を行わせる、 ことを特徴とする気体放電型表示装置の駆動方法。
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DE69629528T DE69629528T2 (de) 1995-08-31 1996-05-08 Plasmabildanzeigevorrichtung und deren Ansteuerungsverfahren
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6084559A (en) * 1996-02-15 2000-07-04 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Plasma-display panel of high luminosity and high efficiency, and a driving method of such a plasma-display panel
KR100530862B1 (ko) * 1998-02-24 2006-02-28 엘지전자 주식회사 고해상도 플라즈마 표시패널의 구조

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