JPH08190815A - 多心ケーブル - Google Patents
多心ケーブルInfo
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- JPH08190815A JPH08190815A JP386295A JP386295A JPH08190815A JP H08190815 A JPH08190815 A JP H08190815A JP 386295 A JP386295 A JP 386295A JP 386295 A JP386295 A JP 386295A JP H08190815 A JPH08190815 A JP H08190815A
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- Japan
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- coating
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Abstract
(57)【要約】
【目的】細径化、取扱性、端末処理性及び識別性に優れ
た極細の多心ケーブルの提供。 【構成】導体上に絶縁層を施した線心を複数本撚合せて
撚線とし、さらに該撚線上に間隔をおいて紫外線硬化樹
脂組成物を被覆してなる被覆層を形成した。
た極細の多心ケーブルの提供。 【構成】導体上に絶縁層を施した線心を複数本撚合せて
撚線とし、さらに該撚線上に間隔をおいて紫外線硬化樹
脂組成物を被覆してなる被覆層を形成した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多心ケーブル、特に電子
機器、医療機器製品等に用いる極細の多心ケーブルに関
するものである。
機器、医療機器製品等に用いる極細の多心ケーブルに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、通信機器類や精密電子機器類は小
型化あるいは高密度実装化の傾向が著しく、その要請に
対応するためにケーブル心線もますます細径化される傾
向にあり、外径が0.5mm以下といった細径の絶縁電線
も使用されるようになった。また、多くの情報信号を伝
達するため、こうした絶縁電線を複数本組み合わせてケ
ーブル化した細径ケーブルも多く使用されており、これ
らのケーブルのシースには、一般に熱可塑性樹脂が用い
られている。
型化あるいは高密度実装化の傾向が著しく、その要請に
対応するためにケーブル心線もますます細径化される傾
向にあり、外径が0.5mm以下といった細径の絶縁電線
も使用されるようになった。また、多くの情報信号を伝
達するため、こうした絶縁電線を複数本組み合わせてケ
ーブル化した細径ケーブルも多く使用されており、これ
らのケーブルのシースには、一般に熱可塑性樹脂が用い
られている。
【0003】また、医療分野においては、手術に先立ち
カテーテルを用いてセンサーを生体内に導入し、生体内
部の情報を得ることが行われている。こうした生体内の
情報を一度に多く得るため、センサーの小型化やそれに
用いるリード線の細径化、高密度化がますます必要とさ
れている。さらに、脳などの生体深部の情報を得るには
センサーの小型化はもとより、センサーから得られる情
報を伝達するリード線は極めて細いものが必要とされ
る。
カテーテルを用いてセンサーを生体内に導入し、生体内
部の情報を得ることが行われている。こうした生体内の
情報を一度に多く得るため、センサーの小型化やそれに
用いるリード線の細径化、高密度化がますます必要とさ
れている。さらに、脳などの生体深部の情報を得るには
センサーの小型化はもとより、センサーから得られる情
報を伝達するリード線は極めて細いものが必要とされ
る。
【0004】従来、薄肉被覆の絶縁電線を製造する方法
としては、例えばエナメル線のように、液状材料を塗布
し硬化させる方法がよく知られている。該液状材料とし
ては、熱硬化型、紫外線硬化型、電子線硬化型等があ
り、エナメル線の場合、その多くは熱硬化型の材料(熱
硬化型ワニス)が使用されている。この熱硬化型ワニス
には、エポキシ系、シリコーン系、ポリウレタン系、ポ
リエステル系、ポリアミドイミド系、ポリイミド系、ポ
リエステルイミド系、ホルマール系等がある。
としては、例えばエナメル線のように、液状材料を塗布
し硬化させる方法がよく知られている。該液状材料とし
ては、熱硬化型、紫外線硬化型、電子線硬化型等があ
り、エナメル線の場合、その多くは熱硬化型の材料(熱
硬化型ワニス)が使用されている。この熱硬化型ワニス
には、エポキシ系、シリコーン系、ポリウレタン系、ポ
リエステル系、ポリアミドイミド系、ポリイミド系、ポ
リエステルイミド系、ホルマール系等がある。
【0005】一方、ポリオレフィン系樹脂やふっ素系樹
脂等の熱可塑性樹脂をベースとした押出方式による薄肉
被覆の絶縁電線の検討も古くから行われており、絶縁厚
10数μmの絶縁電線も製造されている。
脂等の熱可塑性樹脂をベースとした押出方式による薄肉
被覆の絶縁電線の検討も古くから行われており、絶縁厚
10数μmの絶縁電線も製造されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このうち、前者のエナ
メル線は被覆が薄いことから電子機器、医療機器製品
等、本発明が対象としている分野に適用できれば非常に
有効であるが、前記したように熱硬化型の材料を用いる
エナメル線の被覆は、液状材料を塗布焼付する工程を
通常5回以上繰返し行う必要がある。該材料の多くが
50%以上を有機溶剤が占める材料であるため、大がか
りな安全設備を必要とする。焼付によるためポリエチ
レンやポリ塩化ビニル等のように着色が容易でなく、多
心化した際に線心の識別手段として新たな処理を必要と
する。端末剥離性に劣る。等の問題がある。
メル線は被覆が薄いことから電子機器、医療機器製品
等、本発明が対象としている分野に適用できれば非常に
有効であるが、前記したように熱硬化型の材料を用いる
エナメル線の被覆は、液状材料を塗布焼付する工程を
通常5回以上繰返し行う必要がある。該材料の多くが
50%以上を有機溶剤が占める材料であるため、大がか
りな安全設備を必要とする。焼付によるためポリエチ
レンやポリ塩化ビニル等のように着色が容易でなく、多
心化した際に線心の識別手段として新たな処理を必要と
する。端末剥離性に劣る。等の問題がある。
【0007】また、上記した熱硬化型ワニスには溶剤が
含まれるため、それを用いて撚線上に間隔をおいて被覆
層を形成しようとすると、導体間に溶剤が入り込みやす
く、また、導体間はワニスが多くなることから加熱硬化
時に溶剤が飛びにくく発泡や外観荒れが生じやすい、等
の問題がある。
含まれるため、それを用いて撚線上に間隔をおいて被覆
層を形成しようとすると、導体間に溶剤が入り込みやす
く、また、導体間はワニスが多くなることから加熱硬化
時に溶剤が飛びにくく発泡や外観荒れが生じやすい、等
の問題がある。
【0008】一方、後者の熱可塑性樹脂を用いた押出方
式による薄肉化は、被覆が薄くなればなるほど被覆材料
と導体との温度差により生じる歪が発生しやすく、か
つ、伸びの低下を引き起こす原因となるという欠点があ
る。このため、導体に予熱を与えて上記欠点を防止して
いるが、その反面、導体が細くなると予熱による導体強
度の低下や押出時の材料の圧力などにより断線が起こり
やすく、例えば導体径を50μmとし、絶縁厚50μm
の熱可塑性樹脂(ふっ素樹脂)を押出成形した場合、断
線が多発するのに加えて絶縁厚のバラツキも多く安定し
た製造が困難であるため、製造速度の高速化が図れない
という問題があった。
式による薄肉化は、被覆が薄くなればなるほど被覆材料
と導体との温度差により生じる歪が発生しやすく、か
つ、伸びの低下を引き起こす原因となるという欠点があ
る。このため、導体に予熱を与えて上記欠点を防止して
いるが、その反面、導体が細くなると予熱による導体強
度の低下や押出時の材料の圧力などにより断線が起こり
やすく、例えば導体径を50μmとし、絶縁厚50μm
の熱可塑性樹脂(ふっ素樹脂)を押出成形した場合、断
線が多発するのに加えて絶縁厚のバラツキも多く安定し
た製造が困難であるため、製造速度の高速化が図れない
という問題があった。
【0009】さらに、熱可塑性樹脂を用いて撚線上に間
隔をおいて被覆層を形成しようとすると、従来の押出方
式では製造装置の構造上困難であり、たとえ射出成形方
式とした場合でも、細径の撚線上に樹脂を薄く被覆して
被覆層を形成することは断線が起こりやすく、製造速度
の高速化の点で問題がある。また、撚合せの溝に樹脂を
均一に埋め込むことも製造速度の高速化を難しくしてい
る。高速化については、ケーブル化する際に数μm程度
のシースを高速で施すことも極めて難しい問題である。
隔をおいて被覆層を形成しようとすると、従来の押出方
式では製造装置の構造上困難であり、たとえ射出成形方
式とした場合でも、細径の撚線上に樹脂を薄く被覆して
被覆層を形成することは断線が起こりやすく、製造速度
の高速化の点で問題がある。また、撚合せの溝に樹脂を
均一に埋め込むことも製造速度の高速化を難しくしてい
る。高速化については、ケーブル化する際に数μm程度
のシースを高速で施すことも極めて難しい問題である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題に鑑
み、細径化、取扱性、端末処理性及び識別性に優れた極
細の多心ケーブルの提供を目的としてなされたものであ
る。
み、細径化、取扱性、端末処理性及び識別性に優れた極
細の多心ケーブルの提供を目的としてなされたものであ
る。
【0011】上記目的のために本発明の多心ケーブル
は、導体上に絶縁層を施した線心を複数本撚合せて撚線
とし、さらに該撚線上に間隔をおいて紫外線硬化樹脂組
成物を被覆してなる被覆層を形成する構成としたことに
特徴があるものである。
は、導体上に絶縁層を施した線心を複数本撚合せて撚線
とし、さらに該撚線上に間隔をおいて紫外線硬化樹脂組
成物を被覆してなる被覆層を形成する構成としたことに
特徴があるものである。
【0012】被覆層を撚線上に間隔をおいて設ける構成
としたのは、ケーブルを極細のチューブに挿入する際の
挿入性を向上させ、また、端末の分離、加工を容易に行
なうためである。チューブへの挿入は、被覆層をチュー
ブの先端に挿入した後、被覆層を切断し、撚合せた線心
の端末を解すことにより行なう。なお、被覆層は撚線上
の少なくとも片方の端末に位置するように設ける構成と
しても良く、また、その断面形状は円形に限らず、図2
に示すように楕円形などとしても良い。
としたのは、ケーブルを極細のチューブに挿入する際の
挿入性を向上させ、また、端末の分離、加工を容易に行
なうためである。チューブへの挿入は、被覆層をチュー
ブの先端に挿入した後、被覆層を切断し、撚合せた線心
の端末を解すことにより行なう。なお、被覆層は撚線上
の少なくとも片方の端末に位置するように設ける構成と
しても良く、また、その断面形状は円形に限らず、図2
に示すように楕円形などとしても良い。
【0013】また、導体に用いる金属は、銅、アルミニ
ウム、鉄、銀、白金等のいずれでも良く、これらの合金
あるいはこれらに錫、亜鉛等を加えた合金であっても良
い。また、導体表面に任意のめっきを施したものでも良
い。
ウム、鉄、銀、白金等のいずれでも良く、これらの合金
あるいはこれらに錫、亜鉛等を加えた合金であっても良
い。また、導体表面に任意のめっきを施したものでも良
い。
【0014】次に、被覆層を形成するための材料として
紫外線硬化樹脂組成物を用いるのは、液状無溶剤で硬化
性が早く、部分的な被覆が容易に行なえるためである。
本発明において用いる紫外線硬化樹脂組成物は、基本的
に光重合性オリゴマ、光重合性モノマ、光重合開始剤な
どからなる。
紫外線硬化樹脂組成物を用いるのは、液状無溶剤で硬化
性が早く、部分的な被覆が容易に行なえるためである。
本発明において用いる紫外線硬化樹脂組成物は、基本的
に光重合性オリゴマ、光重合性モノマ、光重合開始剤な
どからなる。
【0015】光重合性オリゴマ(プレポリマ)として
は、例えば、エポキシアクリレート系、エポキシ化油ア
クリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエステル
ウレタンアクリレート系、ポリエーテルウレタンアクリ
レート系、ポリエステルアクリレート系、ポリエーテル
アクリレート系、ビニルアクリレート系、シリコーンア
クリレート系、ポリブタジエンアクリレート系、ポリス
チレンエチルメタクリレート系、ポリカーボネートジカ
ルボネート系、不飽和ポリエステル系、ポリエン/チオ
ール系など各種オリゴマであって、不飽和二重結合を有
する官能基、例えばアクリロイル基、メタクリロイル
基、アリル基、ビニル基を2個以上有するものを用い
る。オリゴマはフッ素置換されたものでも良く、2個以
上のオリゴマを組み合わせても良い。
は、例えば、エポキシアクリレート系、エポキシ化油ア
クリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエステル
ウレタンアクリレート系、ポリエーテルウレタンアクリ
レート系、ポリエステルアクリレート系、ポリエーテル
アクリレート系、ビニルアクリレート系、シリコーンア
クリレート系、ポリブタジエンアクリレート系、ポリス
チレンエチルメタクリレート系、ポリカーボネートジカ
ルボネート系、不飽和ポリエステル系、ポリエン/チオ
ール系など各種オリゴマであって、不飽和二重結合を有
する官能基、例えばアクリロイル基、メタクリロイル
基、アリル基、ビニル基を2個以上有するものを用い
る。オリゴマはフッ素置換されたものでも良く、2個以
上のオリゴマを組み合わせても良い。
【0016】光重合性モノマとしては、分子中にアクリ
ロイル基、メタクリロイル基、アリル基、ビニル基など
の官能基を1個又は2個以上有する公知の化合物を用い
ることができる。
ロイル基、メタクリロイル基、アリル基、ビニル基など
の官能基を1個又は2個以上有する公知の化合物を用い
ることができる。
【0017】光重合開始剤とは、光重合性オリゴマやモ
ノマの重合反応を開始させる働きを持つもので、紫外線
照射により特定波長を吸収して電子的励起状態となりラ
ジカルを発生しやすい物質であり、紫外線架橋のために
必要なフリーラジカルを生成する役割を持つものであ
る。例えば、ベンゾインエーテル系、ケタール系、アセ
トフェノン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系な
どがあり、目的に応じて種々の光重合開始剤を用いるこ
とができる。
ノマの重合反応を開始させる働きを持つもので、紫外線
照射により特定波長を吸収して電子的励起状態となりラ
ジカルを発生しやすい物質であり、紫外線架橋のために
必要なフリーラジカルを生成する役割を持つものであ
る。例えば、ベンゾインエーテル系、ケタール系、アセ
トフェノン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系な
どがあり、目的に応じて種々の光重合開始剤を用いるこ
とができる。
【0018】同様に、絶縁層を形成する材料としても紫
外線硬化樹脂組成物を用いることが好ましい。これは被
覆の薄肉化及び着色が容易に行え、熱硬化型ワニスを焼
き付けるエナメル線に比べて端末加工性(剥離性)に優
れているからである。また、紫外線硬化樹脂組成物に限
らず、紫外線及び熱硬化併用樹脂組成物を用いても良
い。紫外線及び熱硬化併用樹脂組成物としては、前記し
た紫外線硬化樹脂組成物の組成に加えて、熱による重合
反応を開始させる働きを持つ熱重合開始剤を組み合わせ
たものなどであればよく、特に限定されない。
外線硬化樹脂組成物を用いることが好ましい。これは被
覆の薄肉化及び着色が容易に行え、熱硬化型ワニスを焼
き付けるエナメル線に比べて端末加工性(剥離性)に優
れているからである。また、紫外線硬化樹脂組成物に限
らず、紫外線及び熱硬化併用樹脂組成物を用いても良
い。紫外線及び熱硬化併用樹脂組成物としては、前記し
た紫外線硬化樹脂組成物の組成に加えて、熱による重合
反応を開始させる働きを持つ熱重合開始剤を組み合わせ
たものなどであればよく、特に限定されない。
【0019】なお、本発明の多心ケーブルは、電子機
器、医療機器製品等に用いるものであるため、導体径及
び絶縁厚ともにそれぞれ50μm以下であることが好ま
しい。
器、医療機器製品等に用いるものであるため、導体径及
び絶縁厚ともにそれぞれ50μm以下であることが好ま
しい。
【0020】
【作用】上記した構成とすることによりケーブルの薄肉
細径化が図れ、導体径8μm、絶縁厚5μm程度まで細
径化することができる。また、撚線上に間隔をおいて被
覆層を形成する構成したことにより、ケーブルを極細の
チューブに挿入する際の挿入性が向上するとともに、被
覆層が形成されていない部分で線心を分けることができ
るため取扱性に優れたものとなる。さらに、絶縁層に紫
外線硬化樹脂組成物を用いたことにより端末加工性(皮
剥ぎ性)に優れ、また、着色も容易であることから線心
の識別性においても優れたものが得られる。
細径化が図れ、導体径8μm、絶縁厚5μm程度まで細
径化することができる。また、撚線上に間隔をおいて被
覆層を形成する構成したことにより、ケーブルを極細の
チューブに挿入する際の挿入性が向上するとともに、被
覆層が形成されていない部分で線心を分けることができ
るため取扱性に優れたものとなる。さらに、絶縁層に紫
外線硬化樹脂組成物を用いたことにより端末加工性(皮
剥ぎ性)に優れ、また、着色も容易であることから線心
の識別性においても優れたものが得られる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を用いて説明す
る。
る。
【0022】(実施例1)図1及び図4に示すように、
導体径25±1μmの銀めっき銅合金線1上に、紫外線
硬化樹脂組成物を被覆し、紫外線照射炉を通して硬化さ
せることにより厚さ10±1μmの絶縁層2を形成して
線心3となし、該線心3を2ヶ撚りした長さ2.5mの
撚線4上に間隔をおいて紫外線硬化樹脂組成物を被覆し
て被覆層5を形成することにより、該被覆層5の外径が
100±5μmである極細の多心ケーブルを得た。その
後、該ケーブルを内径120μmのふっ素樹脂チューブ
に挿入したところ、挿入性は良好であり、また、該線心
3も分けやすいものであった。
導体径25±1μmの銀めっき銅合金線1上に、紫外線
硬化樹脂組成物を被覆し、紫外線照射炉を通して硬化さ
せることにより厚さ10±1μmの絶縁層2を形成して
線心3となし、該線心3を2ヶ撚りした長さ2.5mの
撚線4上に間隔をおいて紫外線硬化樹脂組成物を被覆し
て被覆層5を形成することにより、該被覆層5の外径が
100±5μmである極細の多心ケーブルを得た。その
後、該ケーブルを内径120μmのふっ素樹脂チューブ
に挿入したところ、挿入性は良好であり、また、該線心
3も分けやすいものであった。
【0023】(実施例2)図1及び図5に示すように、
実施例1と同様にして形成した撚線4上の両端末に紫外
線硬化樹脂組成物を被覆して被覆層5を形成することに
より、該被覆層5の外径が100±5μmである極細の
多心ケーブルを得た。その後、該ケーブルを内径120
μmのふっ素樹脂チューブに挿入したところ、実施例1
同様、挿入性は良好であり、また、線心3も分けやすい
ものであった。
実施例1と同様にして形成した撚線4上の両端末に紫外
線硬化樹脂組成物を被覆して被覆層5を形成することに
より、該被覆層5の外径が100±5μmである極細の
多心ケーブルを得た。その後、該ケーブルを内径120
μmのふっ素樹脂チューブに挿入したところ、実施例1
同様、挿入性は良好であり、また、線心3も分けやすい
ものであった。
【0024】(実施例3)図3及び図4に示すように、
導体径8±1μmの銀めっき銅合金線1上に、紫外線硬
化樹脂組成物を被覆し、紫外線照射炉を通して硬化させ
ることにより厚さ5±1μmの絶縁層2を形成して線心
3となし、該線心3を7ヶ撚りした撚線4上に間隔をお
いて紫外線硬化樹脂組成物を被覆して被覆層5を形成す
ることにより、該被覆層5の外径が60±5μmである
極細の多心ケーブルを得た。その後、該ケーブルを内径
120μmのふっ素樹脂チューブに挿入したところ、実
施例1同様、挿入性は良好であり、また、該線心3も分
けやすいものであった。
導体径8±1μmの銀めっき銅合金線1上に、紫外線硬
化樹脂組成物を被覆し、紫外線照射炉を通して硬化させ
ることにより厚さ5±1μmの絶縁層2を形成して線心
3となし、該線心3を7ヶ撚りした撚線4上に間隔をお
いて紫外線硬化樹脂組成物を被覆して被覆層5を形成す
ることにより、該被覆層5の外径が60±5μmである
極細の多心ケーブルを得た。その後、該ケーブルを内径
120μmのふっ素樹脂チューブに挿入したところ、実
施例1同様、挿入性は良好であり、また、該線心3も分
けやすいものであった。
【0025】(比較例1)実施例1と同様にして形成し
た撚線を内径120μmのふっ素樹脂チューブに挿入し
たところ、線心は分けやすいものであったが、挿入性が
非常に悪いものであった。
た撚線を内径120μmのふっ素樹脂チューブに挿入し
たところ、線心は分けやすいものであったが、挿入性が
非常に悪いものであった。
【0026】(比較例2)実施例1と同様にして形成し
た撚線上に、間隔をおいて熱可塑性樹脂(ポリエチレ
ン)を射出被覆して被覆層の外径が100±5μmであ
る極細の多心ケーブルを得ようとしたが、断線が生じや
すく、また、均質な外観のものが得られなかった。
た撚線上に、間隔をおいて熱可塑性樹脂(ポリエチレ
ン)を射出被覆して被覆層の外径が100±5μmであ
る極細の多心ケーブルを得ようとしたが、断線が生じや
すく、また、均質な外観のものが得られなかった。
【0027】(比較例3)実施例1と同様にして形成し
た撚線上の全体に紫外線硬化樹脂組成物を被覆して被覆
層を形成することにより、該被覆層の外径が100±5
μmである極細の多心ケーブルを得た。その後、該ケー
ブルを内径120μmのふっ素樹脂チューブに挿入した
ところ、挿入性は良好であったが、線心の全体に被覆層
が形成されているため、線心が非常に分けにくいもので
あった。
た撚線上の全体に紫外線硬化樹脂組成物を被覆して被覆
層を形成することにより、該被覆層の外径が100±5
μmである極細の多心ケーブルを得た。その後、該ケー
ブルを内径120μmのふっ素樹脂チューブに挿入した
ところ、挿入性は良好であったが、線心の全体に被覆層
が形成されているため、線心が非常に分けにくいもので
あった。
【0028】
【発明の効果】上記した構成とすることにより、細径
化、取扱性、端末処理性及び識別性に優れた極細の多心
ケーブルが得られる。
化、取扱性、端末処理性及び識別性に優れた極細の多心
ケーブルが得られる。
【図1】本発明の多心ケーブルの一実施例を示す横断面
図である。
図である。
【図2】被覆層の断面形状が楕円形である本発明の多心
ケーブルの他の実施例を示す横断面図である。
ケーブルの他の実施例を示す横断面図である。
【図3】線心を7ヶ撚りした本発明の多心ケーブルの他
の実施例を示す横断面図である。
の実施例を示す横断面図である。
【図4】撚線上に間隔をおいて被覆層を設けた本発明の
多心ケーブルの一実施例を示す正面図である。
多心ケーブルの一実施例を示す正面図である。
【図5】撚線上の両端末に被覆層を設けた本発明の多心
ケーブルの他の実施例を示す正面図である。
ケーブルの他の実施例を示す正面図である。
1 導体 2 絶縁層 3 線心 4 撚線 5 被覆層
Claims (2)
- 【請求項1】導体上に絶縁層を施した線心を複数本撚合
せて撚線とし、さらに該撚線上に間隔をおいて紫外線硬
化樹脂組成物を被覆してなる被覆層を形成したことを特
徴とする多心ケーブル。 - 【請求項2】上記絶縁層を形成する材料として、紫外線
硬化樹脂組成物又は紫外線及び熱硬化併用樹脂組成物を
用いることを特徴とする請求項1記載の多心ケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP386295A JPH08190815A (ja) | 1995-01-13 | 1995-01-13 | 多心ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP386295A JPH08190815A (ja) | 1995-01-13 | 1995-01-13 | 多心ケーブル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08190815A true JPH08190815A (ja) | 1996-07-23 |
Family
ID=11569016
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP386295A Pending JPH08190815A (ja) | 1995-01-13 | 1995-01-13 | 多心ケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08190815A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013038024A (ja) * | 2011-08-10 | 2013-02-21 | Taro Nakamori | スペーサー付き特殊スターカッド構造のケーブル |
JP2015053799A (ja) * | 2013-09-06 | 2015-03-19 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | ワイヤーハーネス |
WO2016111136A1 (ja) * | 2015-01-08 | 2016-07-14 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | ツイストペア線及びワイヤーハーネス |
-
1995
- 1995-01-13 JP JP386295A patent/JPH08190815A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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