JPH0819050B2 - 光学活性化合物 - Google Patents

光学活性化合物

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JPH0819050B2
JPH0819050B2 JP3475588A JP3475588A JPH0819050B2 JP H0819050 B2 JPH0819050 B2 JP H0819050B2 JP 3475588 A JP3475588 A JP 3475588A JP 3475588 A JP3475588 A JP 3475588A JP H0819050 B2 JPH0819050 B2 JP H0819050B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明の化合物は、液晶化合物としての用途が期待で
きるものである。特に本化合物の如く側鎖に光学活性基
を含む物質は、カイラルスメクチック相を示す強誘電性
液晶化合物として有用である。
(従来の技術) 分子内にベンゾイルオキシ基あるいはベンジルオキシ
基あるいはフェニルオキシカルボニル基あるいはフェニ
ルオキシカルビニル基を有する光学活性な安息香酸エス
テル類およびフェニルエーテル類の中でその側鎖に光学
活性なアルキル基を有する化合物は公知である(例え
ば、特開昭59-118744、60-32748、60-90290、60-23588
5、60-149547、61-63633)。また、光学活性基上にフッ
素原子が結合したものとして、野平ら(第12回液晶討論
会講演予稿集)のモノフルオロ化合物がある。さらに、
アゾメチン系の化合物で分子内のベンゼン環の水素原子
が水酸基で置換された化合物も公知である(例えば、特
開昭60-67586、61-17552)。
しかしながら本発明のように、アルコキシカルボニル
基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン原子、トリ
フルオロメチル基、アリル基及びアリール基で置換され
た光学活性アルキル基または光学活性なトリフルオロア
ルキル基及びエステル基が結合した光学活性なモノフル
オロアルキル基を有し且つ分子中に存在するベンゼン環
の水素原子が水酸基で置換された化合物は知られていな
かった。
(発明の構成) 本発明の化合物は式(1) (但し、式中lは1から15、mは1又は2、nは0又は
1のそれぞれ独立した整数であり、Aは−CO2−又は−O
CO−又は−CH2O−又は−OCH2−である。R*は式(3)か
ら式(7)で表される光学活性基を示す。)で表される
光学活性化合物である。
式(1)においてlは1から15までの整数、すなわち
炭素数1から15の飽和直鎖状アルキル基である。本化合
物で好ましいのは炭素数4から12のアルキル基、すなわ
ちn−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n
−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デ
シル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基が好適であ
る。mは1又は2、nは0または1のそれぞれ独立した
整数である。Aは−CO2−または−OCO−又は−CH2O−又
は−OCH2−である。l,m,n,Aはそれぞれ独立して選ばれ
る。
R*は、上記の式(3)から式(7)であらわされる光
学活性な側鎖を示すが、式(3)において、Xはそれぞ
れ独立して0又は1、Yはそれぞれ独立して0から3の
整数から選ばれる。R1は炭素数が1から4の直鎖状又は
分岐状アルキル基又はフェニル基であり、メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基お
よびフェニル基が例示される。R2は、アルキル基を示
し、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t
ert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネ
オペンチル基、1−メチルブチル基、n−ヘキシル基、
n−ペプチル基、2−エチルヘキシル基、2−オクチル
基、n−オクチル基などの直鎖状又は分岐状のアルキル
基が例示できる。分岐状アルキル基において不斉炭素を
有するものについては光学活性基も含まれる。
Wは水素原子又はフッ素原子を示すものである。特に
好ましいものとしては、Wが水素原子でR1がメチル基で
あってX=Y=0、すなわち1−アルコキシカルボニル
エチル基、X=0、Y=1、すなわち2−アルコキシカ
ルボニル−1−メチルエチル基及びX=1、Y=0、す
なわち2−アルコキシカルボニルプロピル基を挙げるこ
とができ、又Wが水素原子でR1がフェニル基であって、
X=Y=0、すなわち1−アルコキシカルボニル−1−
フェニルメチル基などが例示できる。更にWがフッ素原
子でR1がメチル基であって、X=1、Y=0、すなわち
2−フルオロ−2−アルコキシカルボニルプロピル基が
好適な例として挙げることができる。式(4)において
Zは、0又は1の整数を示し、Z=0は1−置換エチル
基であり、Z=1は2−置換プロピル基である。置換基
R3はヒドロキシル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又
は、フェニル基を示すものである。アルコキシ基として
は、炭素数1から10のアルキルオキシ基すなわちメトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチ
ルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オ
クチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基があ
るいは、ベンジルオキシ基やフェネチルオキシ基で代表
されるアラルキルオキシ基が例示できる。ハロゲン原子
としては、臭素原子、塩素原子などが好適である。式
(5)において、dは0又は1の整数であり、d=0の
場合には、2−ヒドロキシ−1−メチルエチル基又は2
−アルコキシ−1−メチルエチル基を意味し、d=1の
場合は、3−ヒドロキシ−1−メチルプロピル基又は3
−アルコキシ−1−メチルプロピル基を示す。R4は水素
原子又はメチル基、エチル基、プロピル基などの低級ア
ルキル基であり、R5は水素原子あるいは炭素数1から15
のアルキル基、すなわち、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、
ドデシル基などの直鎖状又は、分岐状アルキル基であ
り、あるいはベンジル基、フェネチル基などのアラルキ
ル基が好適な例として挙げることができる。R6として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、などの低級アル
キル基を例示できる。なおR4とR6が異なる場合は、これ
らの置換基を有する炭素は不斉炭素であり、式(5)で
表される置換基はダブルカイラルな光学活性基も含まれ
る。式(6)においてR7は、アルキル基、アラルキル
基、アリル基、アリール基、アルコキシカルボニル基、
アルコキシカルボニルアルキル基又はを示すものであ
る。アルキル基としては、炭素数1から15のアルキル
基、すなわち、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基な
どの直鎖状又は、分枝状アルキル基が例示でき、アラル
キル基としては、ベンジル基、フェネチル基などを挙げ
ることができる。アリル基としては、アリル基、シンナ
ミル基などである。アリール基としては、フェニル基あ
るいはアルキル基が置換したフェニル基がある。アルコ
キシカルボニル基の例としては、炭素数1から10のアル
コキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル基、
エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブト
キシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキ
シルオキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル
基、オクチルオキシカルボニル基、ノニルオキシカルボ
ニル基あるにはデシルオキシカルボニル基などを挙げる
ことができる。アルコキシカルボニルアルキル基として
は上記のアルコキシカルボニル基と同様に炭素数1から
10のアルコキシカルボニル基を持つアルコキシカルボニ
ルメチル基、アルコキシカルボニルエチル基あるいはア
ルコキシカルボニルプロピル基などである。アルコキシ
カルボニルアリル基としては、上記のアルコキシカルボ
ニル基と同様に炭素数1から10のアルコキシカルボニル
基を持つアルコキシカルボニルアリル基か好適である。
式(6)はf=0の場合トリフルオロ基であり、f=1
の場合ジフルオロ基であり、f=2の場合モノフルオロ
基であり、f=3の場合メチル基である。式(7)にお
いてR1およびR2は式(2)で規定したとおりであり、R8
は炭素数1から4のアルキル基を示す。即ち、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチ
ル基が例示できる。
式(3)から(7)において*は不斉炭素を意味し、
これらの式で表される側鎖はいずれも光学活性体である
が、その絶対構造はR体及びS体いずれの構造も含まれ
る。また、式(5)および式(7)のように光学活性点
が2つある場合、4種類の光学異性体が存在するが特定
の光学異性体に規定するものではない。さらに式(3)
から(7)で表される光学活性基の光学純度は望ましく
は100パーセントエナンチオエクセスあるいは100パーセ
ントジアステレオエクセスであるが、特にその光学純度
を規定するものではない。
式(3)から式(7)の光学活性側鎖は、対応するア
ルコールから導かれるものであるが、これらの光学活性
アルコール類は、いずれも文献既知の化合物である。例
えば、式(3)に対応するアルコール類としては、光学
活性な乳酸エステル、マンデル酸エステル、β−ヒドロ
キシイソ酪酸エステル、γ−ヒドロキシ吉草酸エステル
あるいはδ−ヒドロキシヘキサン酸エステルなどであ
る。式(3)においてwがフッ素原子である含フッ素ア
ルコール類については、例えば特開昭61-176546の方法
に従って得ることができる。式(4)に対応するアルコ
ール類は、例えば光学活性な1,2−プロパンジオール、
2−アルコキシプロパノール、2−ハロプロパノール、
2−フェニルプロパノールあるいはフェネチルアルコー
ルなどが挙げられ、これらは、対応するカルボン酸又
は、エステルあるいはケトンの還元により導くこともで
きる。式(5)に対応する光学活性なアルコール類とし
ては、2,4−ペンタンジオール、4−メチル−2,4ペンタ
ンジオール及びその4−アルコキシ体などが例示でき
る。式(6)に対応するアルコールについては例えば、
光学活性な1−トリフルオロメチルヘプタノール、1−
トリフルオロメチルノニルアルコール、β−ヒドロキシ
−β−トリフルオロメチルプロピオン酸エステル、β−
トリフルオロメチル−β−フェネチルアルコール、1−
トリフルオロメチル−3−フェニルプロパノール、5−
ヒドロキシ−5−トリフルオロメチル−2−ペンテン酸
エステル、1−フェニル−2−モノフルオロエチルアル
コール、1−ジフルオロメチルペンタノールおよび1−
ジフルオロメチルノニルアルコールを挙げることができ
る。また、式(7)に対応するアルコールとしては、光
学活性な2−フルオロ−3−ヒドロキシ−2−メチル吉
草酸エステル、3−ヒドロキシ−3−フルオロ−2,4−
ジメチル吉草酸エステルを例示することができる。式
(6),式(7)および式(3)で示すような含フッ素
アルコール類は、下記の1)〜7)に示す方法で合成す
ることができる。
1)油化学35,608(1986) 2)日本化学会誌1363(1983) 3)日本化学会誌2126(1985) 4)ケミストリーレター chem.Let.,237(1983) 5)ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー
J.Org.chem.,51,1003(1986) 6)J.Org.chem.,51,2975(1986) 7)日本化学会第54回春季年回講演予稿集II,3IIIO16,1
350(1987) (一般的合成法) 本発明の化合物(1)および(2)は次に示す方法に
より製造することができる。以下反応式で例示するが、
式中l,m,n,A,R*は式(1)および(2)で規定したもの
と同様である。
尚、構造式で表した化合物の下段に記載した( )の
番号は上段の化合物を表す。
1)(1)式においてA=−CO2−の場合 反応工程ア)はジメチルホルアミド中、炭酸カリウム
と臭化ベンジルあるいは塩化ベンジルを作用することに
より実施することができる。反応工程イ)に水酸基の保
護の工程であり、酸性条件で脱保護できる保護基が望ま
しい。代表的なものとしてメトキシメチル基で保護する
方法があり、具体的には水素化ナトリウムおよびメトキ
シメチルクロリドを作用させることにより化合物(10)
を合成することができる。反応工程ウ)は水あるいは水
溶性有機溶媒と水の混合液中でアルカリ金属水酸化物を
作用させることにより実行できる。反応工程エ)はエス
テル化反応であり、N,N′−ジアルキカルボジイミドた
とえばジシクロヘキシルカルボジイミドを作用させるこ
とにより実施できる。反応工程オ)は脱ベンジル工程で
あり、公知の方法に従って、例えばパラジウム−チャコ
ール触媒下常圧水添により容易に実施することができ
る。反応工程カ)はピリジン、トリエチルアミンなどの
有機塩基の存在下でマイナス20℃からプラス50℃の反応
温度で実施できる。反応工程キ)は水酸基の脱保護であ
り、メタノール中塩酸あるいはテトラヒドロフラン中塩
酸あるいは酢酸中硫酸あるいはエーテル中シフッ化ホウ
素あるいは塩化メチレン中トリフェリルメチルテトラフ
ルオロボレートを作用させることにより行われる。
2)(1)式においてA=−OCO−の場合 反応工程ク)は対応するジカルボン酸を反応工程ア)
と同様の方法で処理することにより得られる化合物(1
7)を反応工程イ)と同様の方法で(18)に変換する工
程である。反応工程ケ)はウ)と同様であり、反応工程
コ)はエ)と同様である。反応工程サ)はオ)と同様に
パラジウム−チャコール触媒下常圧水添により実施でき
る。シ)はコ)と同様であり、ス)はキ)と同様であ
る。
3)A=−CH2O−の場合 (式中Qはハロゲン原子又はp−トルエンスルホニルオ
キシ基又はメタンスルホニルオキシ基である。) 又は、 (Rはアルキル基を表し、光学活性であってもなくても
よい。) 反応工程セ)は反応工程オ)で得られる化合物(14)
にアルカリ金属ヒドリドあるいは水酸化ナトリウムある
いは水酸化カリウムで代表させる塩基を作用させた後、
化合物(24)を加えることにより実施できる。反応工程
ソ)は脱保護の工程でありキ)と同様である。セ)の工
程は強塩基性条件下の反応であり、光学活性点がラセミ
化することも考えられるので、そのような場合には工程
タ)からテ)の方法を実施する方が望ましい。反応工程
タ)はセ)で用いた化合物(14)と同様の化合物(26)
を用い、セ)と全く同じ反応で化合物(27)に導かれ
る。化合物(26)(27)においてRはアルキル基をあら
わし光学活性であってもなくてもよく、この段階であら
かじめ結晶の骨格を作り上げ、その後反応工程チ)から
テ)の方法で目的の光学活性基はR*を導入することによ
り、化合物(1)が合成できる。反応工程チ)はウ)と
同様であり、ツ)はエ)と、テ)はキ)と同様の方法に
より実施できる。
4)(1)式においてA=−OCH2−,の場合 (式中Qはハロゲン原子又はp−トルエンスホニルオキ
シ基又はメタンスルホニルオキシ基である。) 又は (Rはアルキル基を表し、光学活性基であってもなくて
もよい。) 反応工程ト),ナ),ニ),ヌ),ネ)は反応工程
ア),イ),ウ),エ),オ),と同様である。反応工
程ノ)はアルコール体(35)にp−トルエンスルホニル
クロリドあるいはメタンスルホニルクロリドあるいはチ
オニルハライドを作用させ脱離基を導入する工程であ
る。トシル化およびメシル化反応は、不活性溶媒の存在
下又は不存在下トリエチルアミンやピリジン等の有機塩
基の存在下で実施でき、ハロゲン化反応は触媒量のジメ
チルホルムアミドの存在下あるいは不存在下でチオニル
ハライドを作用させることにより実施できる。反応工程
ヤ),ユ)は反応工程セ),ソ)と同様の方法により行
われる。反応工程ヤ)は強塩基性条件下の反応であり、
光学活性点がラセミ化することも考えられるのでそのよ
うな場合には、ヨ)からヲのの方法を実施する方が望ま
しい。化合物(38)は化合物(37)と同様の化合物であ
り、化合物(37)と同様の方法で合成できる。化合物
(38)においてRは光学活性基であってもなくてもよ
く、あらかじめ液晶の骨格をつくりあげ、その後に反応
工程ヨ),ワ),ヲ)の方法で目的の光学活性基R*を導
入することにより化合物(1)が合成できる。反応工程
ヨ),ワ),ヲ)は反応工程ウ),エ),キ)と同様の
方法により実施できる。
5)(2)式の場合 あ)はア)と同様であり、あ)においてハロゲン化ベ
ンジルを用いるかわりに、直鎖アルキルハライドを作用
させることにより、化合物(42)が得るれる。い),
う),え),はイ),ウ),エ)と同様の方法で実施で
き、お)はキ)と同様な方法で実施される。
(発明の効果) 以上のようにして得られら本発明の化合物は化合物中
に光学活性残基を有しておりカイラルスメクチック相を
示す液晶化合物として有望である。特に本発明の化合物
は表2にて示したように極めて大きな自発分極を持つ強
誘電性液晶化合物となる。これらの強誘電性液晶は従来
のネマチック液晶に比し高速応答性が有ることが知られ
ており液晶テレビ等のディスプレー用や液晶プリンター
用として利用できるものである。また、このような光学
活性を有することは非線形光学効果、旋光性を利用する
電気光学素子等種々の光機能材料として応用できること
を意味する。
実施例1 [(R)‐p-(4′−オクチルオキシ−4−ビフェニル
カルボニルオキシ)−o−ヒドロキシ安息香酸1−メト
キシカルボニルエチル(1)式においてl=8,m=2,n=
1,A=CO2,R*=光学活性1−メトキシカルボニルエチル
の製造法] 2,4−ジヒドロキシ安息香酸(1.11グラム)のジメチ
ルホルムアミド(40ミリリットル)溶液に炭酸カリウム
(1.8グラム)および臭化ベンジル(1.8ミリリットル)
を加え、90℃で6時間撹はんした。5%塩酸を加え反応
液を酸性化し、トルエン抽出した。有機層は飽和食塩水
洗し、乾燥(MgSO4)後、溶媒を減圧留去した。残さを
シリカゲルカラムクロマトグラフイーで精製することに
より、4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシ安息香酸ベ
ンジル(1.12グラム)得た。
上記化合物(1.07グラム)をヒトラヒドロフラン(5
ミリリットル)に溶かし、水素化ナトリウム(純度60
%,140ミリグラム)を加え、室温下で10分間撹はんし
た。さらにメトキシメチルクロリド(0.23ミリリット
ル)を加え、1時間撹はんした。10%塩酸を加え反応を
停止し、エーテル抽出、乾燥後、溶媒を減圧留去するこ
とにより、4−ベンジルオキシ−2−メトキシメトキシ
安息香酸ベンジルの粗生成物(1.08グラム)を得た。
上記粗生物(1.08グラム)を10%水酸化ナトリウム水
溶液(5ミリリットル),テトラヒドロフラン(5ミリ
リットル),およびジメチルスルホキシド(2ミリリッ
トル)の混合溶媒に溶かし、加熱還流下、2時間撹はん
した。10%塩酸で反応を停止し、塩化メチレン抽出し
た。有機層は水洗、乾燥後、溶媒を減圧留去することに
より、4−ベンジルオキシ−2−メトキシメトキシ安息
香酸の粗生成物(0.61グラム)を得た。
上記粗生成物(0.61グラム)の塩化メチレン(20ミリ
リットル)溶液にジシクロヘキシルカルボジイミド(0.
22グラム),4−ピロリジノピリジン(40ミリグラム)お
よび(R)−乳酸メチルを加え、室温で2時間撹はんし
た。不溶物をろ別した後、ろ液を乾固して得られる残さ
をシリカゲルカラムクロマトグラフイーで精製すること
により4−ベンジルオキシ−2−メトキシメトキシ安息
香酸(1R)−1−メトキシカルボニルエチル(0.74グラ
ム)を得た。
上記化合物(0.74グラム)のエタノール(20ミリリッ
トル)溶液に5%パラジウム−チャコール(200ミリグ
ラム)を加え、水素雰囲気下室温で4時間撹はんした。
不溶物をろ別し、ろ液を濃縮することにより、4−ヒド
ロキシ−2−メトキシメトキシ安息香酸(1R)−1−メ
トキシカルボニルエチルの粗生成物(0.51グラム)を得
た。
上記化合物(0.51グラム)のピリジン(5ミリリット
ル)溶液に4′−オクチルオキシ−4−ビフェニルカル
ボン酸クロリド(0.90グラム)を加え、室温で24時間撹
はんした。10%塩酸を加え反応を停止し、塩化メチレン
抽出した。有機層は水洗、乾燥後、溶媒を留去して得ら
れる残さをシリカゲルカラムクロマトグラフイーで精製
することにより、(R)−p−(4′−オクチルオキシ
−4−ビフェニルカルボニルロキシ)−o−メトキシメ
トキシ安息香酸1−メトキシカルボニルエチル(600ミ
リグラム)を得た。
上記化合物(600ミリグラム)のメタノール(5ミリ
リットル)溶液に濃塩酸(10ミリグラム)を加え、30分
間撹はんした。反応液に水および塩化メチレンを加え抽
出した。有機層は水洗後、溶媒を留去して得られる残さ
をシリカゲルカラムクロマトグラフイーで精製すること
により、標記化合物(400ミリグラム)を得た。
NMRスペクトル(CDCl3、ppm); 0.5〜2.0(m,18H),3.66(s,3H),3.87(t,2H), 5.23(q,1H),6.6〜8.2(m,11H),10.47(s,1H) IRスペクトル(KBrデスク、cm-1); 3200,1740,1680,1620,1500 比旋光度;▲[α]25 D▼−14.0°(c=1.886,CHCl3) 実施例2〜43 明細書に記載した一般合成法1)ないし5)を用いて
合成を行い出来た化合物のNMR,IRスペクトル比旋光度を
表1に示す。
表2には本発明の化合物の代表的なものの相転位温度
及び自発分極を示す。表2中、●印は、その相を示すこ
とを表し、−印は、その相を示さないことを表す。また
カッコは、モノトロピック液晶であることを意味する。
自発分極の値は、100μmのセルに化合物を封入し、ソ
ーヤ・トーヤ法で、測定した値である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (但し、式中lは1から15、mは1又は2、nは0又は
    1のそれぞれ独立した整数であり、Aは−CO2−又は−O
    CO−又は−CH2O−又は−OCH2−である。R*は式(3)か
    ら式(7)で表わされる光学活性基を示す。)で表わさ
    れる光学活性化合物。 (式中、Xは0又は1、Yは0から3、Zは0又は1、
    dは0又は1、fは0から3の整数であり、R1は炭素数
    1から4の直鎖状又は分岐状アルキル基、又はフェニル
    基を、R2は直鎖状又は分岐状アルキル基を、Wは水素原
    子又はフッ素原子を示す。R3はビドロキシル基、アルコ
    キシ基、ハロゲン原子又はフェニル基を示す。R4は水素
    原子又はアルキル基を、R5は水素原子、アルキル基又は
    アラルキル基を、R6はアルキル基をそれぞれ示す。R7
    アルキル基、アラルキル基、アリル基、アルコキシカル
    ボニル基、アルコキシカルボニルアルキル基又はアリー
    ル基を示す。R8は炭素数1から4の直鎖状又は分岐状ア
    ルキル基である。*は不斉炭素を示す。)
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