JPH08189002A - 道床補強用構造体および補強工法 - Google Patents

道床補強用構造体および補強工法

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JPH08189002A
JPH08189002A JP33844294A JP33844294A JPH08189002A JP H08189002 A JPH08189002 A JP H08189002A JP 33844294 A JP33844294 A JP 33844294A JP 33844294 A JP33844294 A JP 33844294A JP H08189002 A JPH08189002 A JP H08189002A
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shaped resin
roadbed
net
reinforcing
crushed stone
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JP33844294A
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English (en)
Inventor
Naoyuki Yaguchi
直幸 矢口
Minoru Suzuki
実 鈴木
Naoto Mifune
直人 御船
Etsuo Sekine
悦夫 関根
Katsumi Muramoto
勝己 村本
Yasuhiro Okamura
康弘 岡村
Shiro Okura
史郎 大倉
Kanji Shiokawa
莞爾 塩川
Atsushi Matsushita
厚 松下
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Railway Technical Research Institute
Teijin Ltd
Maeda Kosen Co Ltd
Original Assignee
Railway Technical Research Institute
Teijin Ltd
Maeda Kosen Co Ltd
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Publication date
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 板状の樹脂板よりも軽量なため持ち運びが容
易で、ネットの目を利用して簡単に接合でき、透水性に
優れる道床および軟弱地盤の補強用構造体を提供すると
ともに、水による浮力の発生や粉砕された石の堆積など
が少なく、ネットの特性であるクッション性が付加され
るため、開口部に充填した砕石などの拘束性が良好な
上、砕石などによる樹脂ネットの傷みが少なく耐久性に
優れ、道床の長期安定化を図ることができ、施工後の砕
石層管理が容易な道床補強構造体および補強工法を提供
する。 【構成】 ほぼ同幅の帯状樹脂ネット11、12を重ね
合わせ、次いで帯状樹脂ネットどうしを長手方向の一定
間隔ごとに12a、12b、12cにおいて接合し、さ
らに別のほぼ同幅の帯状樹脂ネット13を重ね合わせて
隣接する帯状樹脂ネット12、13どうしを前記接合箇
所それぞれのほぼ中間点13a、13bにおいて接合
し、これら一連の作業を繰り返すことにより道床補強用
構造体が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、道床や軟弱地盤の補強
のために、土中などに埋設される道床および軟弱地盤の
補強用構造体および道床補強工法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、鉄道の軌道下に敷かれた砕石は
何の拘束がないために、列車の走行による側方への移動
や列車荷重による摩耗によって層圧が部分的に変化す
る。この部分変化はレールの微妙な移動を伴い、これが
乗り心地の悪さの原因になっている。このため、鉄道の
軌道下のバラストの層を管理するため、定期的にその全
体を交換するなどの作業が行われている。しかし、この
作業は、列車の運行への影響を最小限にとどめるために
夜間作業となり、しかも、作業者の高齢化も目立つこと
から、維持管理上の大きな問題となっている。
【0003】一方、軟弱地盤に盛土などの土構造物を構
築する場合、施工時の土木機械類の走行性を良好にし、
あるいは土構造物の不等沈下を防止するため、軟弱地盤
の表層の支持力を向上させる必要がある。このとき、土
質力学において地盤の極限支持力はその土壌の粘着力に
多大な影響を受ける。この粘着力を向上させるために、
マットレス工法、トップベース工法など、土中で土壌や
砕石を拘束させる工法が行われている。しかし、マット
レス工法ではジオテキスタイルで土などを拘束するとき
に充分な張力を掛けにくいなどの難点があり、トップベ
ース工法では砕石を敷いてコマ型のコンクリート製品を
転圧するという困難な作業を必要するため、より簡単で
確実な工法が求められていた。
【0004】これを受けて、ポリエステル樹脂板などを
組み合わせてハニカム構造とした地盤補強材(アクゾ
社、商品名;Armater)、ポリスチレン樹脂板を
組み合わせて千鳥模様状の開口部を設けた地盤補強材
(Tenax社、商品名;Tenweb)が開発されて
いる。さらに、後者とほぼ同様な形状の構造体を用い、
該千鳥模様状の開口部にバラストを収納した道床の補強
構造も開発されている。しかし、これらは、いずれも透
水性を有さない樹脂板を用いていることから、大量の降
雨などにより雨水が溜まり易く、このため浮力が発生し
て構造体が側方に移動したり、排水されなかった雨水が
路盤に浸透することにより路盤が軟弱化するという問題
があった。とりわけ鉄道の道床においては、列車の通過
時の列車の荷重で、軟弱化した路盤の土壌がポンピング
現象により噴き上げられ、結果として道床の沈下を招く
恐れがあった。このため、前記道床の補強構造において
は、雨水の路盤への浸透を防ぐ手段として、該構造体の
下に水切りシートを敷設した構造となっているが、この
ような手段によっても、該構造体の排水性能には限界が
あり、路盤の軟弱化および道床の沈下を完全に回避する
ことはできなかった。さらに鉄道の道床においては、列
車の通過により、道床に局所的な力が加わるが、前記板
状体からなる構造体は、構造上、局所的な力による歪み
に弱いため、長期間の使用により、構造体自体に損傷が
生ずる恐れがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
の問題を解消するためになされたものであり、施工前は
軽くて移動が容易で、施工も簡単に行うことができ、特
に施工後の安定性および耐久性に優れ、メンテナンスが
容易な道床、軟弱地盤の補強用構造体、および道床補強
工法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ほぼ同幅の帯
状樹脂ネットを重ね合わせ、次いで該帯状樹脂ネットど
うしを長手方向の一定間隔ごとに接合し、さらに別のほ
ぼ同幅の帯状樹脂ネットを重ね合わせて隣接する帯状樹
脂ネットどうしを前記接合箇所それぞれのほぼ中間点に
おいて接合し、これら一連の作業を繰り返すことにより
形成される道床および軟弱地盤の補強用構造体を提供す
るものである。また、本発明は、前記道床補強用構造体
を、帯状樹脂ネットが道床の路盤に対してほぼ垂直にな
るように置き、該構造体の非接合部を開口させ、次いで
該構造体の開口部に砕石、砂利および/または砂、ある
いは安定剤により安定処理した砕石、砂利および/また
は砂からなる緩衝材(以下、単に「緩衝材」ともいう)
を充填して補強層を形成することを特徴とする道床補強
工法を提供するものである。
【0007】
【作用】道床や軟弱地盤の補強用構造体を構成する基材
として帯状樹脂ネットを用いたことにより、樹脂板から
なる構造体よりも軽量なため持ち運びが容易で、ネット
の目を利用して簡単に接合でき、特に透水性が抜群であ
ることから、水による浮力の発生や粉砕された石の堆積
などが少なく、ネットの特性であるクッション性によ
り、開口部に充填した砕石などの拘束性が良好で、砕石
などによる樹脂ネットの傷みが少なく、強度および耐久
性に優れる。また、樹脂ネットをネット補強繊維で補強
することにより、さらに強度、耐久性が向上する。この
ため、施工後は、該構造体に砕石などを充填してなる道
床補強層(以下「補強層」ともいう)全体の交換が不要
で、砕石などの補充を行い、バイブレーターなどで安定
化させるだけで施工後の補強層管理を行うことができ、
道床や軟弱地盤の長期安定化が図れる。さらに、あらか
じめ安定剤で安定処理した砕石などを用いることによ
り、砕石の流動化、砕石の摩擦による砕石の土砂化を防
止することができ、メンテナンスがほとんど不要とな
る。
【0008】
【実施例】以下、本発明の道床補強用構造体を例にと
り、図面を参照しながら本発明の実施例を説明する。図
1において、本実施例の道床補強用構造体10は、重ね
合わせた4枚の帯状樹脂ネット11,12,13,14
の隣合う帯状樹脂ネットどうしの一定箇所を接合するこ
とにより形成されている。
【0009】すなわち、図1において、帯状樹脂ネット
11と帯状樹脂ネット12の接合部が、12a、12
b、12cであるとき、帯状樹脂ネット12と帯状樹脂
ネット13の接合部13a、13bは、それぞれ12a
と12b、12bと12cのほぼ中間点と重なる位置に
ある。さらに、帯状樹脂ネット13と帯状樹脂ネット1
4の接合部14a、14b、14cは、12a、12
b、12cと重なる位置であって、13a、13bをほ
ぼ中間点とする位置にある。このように、複数の重なり
合う帯状樹脂ネットは、相互にほぼ中間点で接合するこ
とによって連結構造をなす。
【0010】各接合は、帯状の樹脂ネットの幅方向の位
置を固定するために行うものであり、例えば接合部12
aでは、図2に示すように、帯状の各樹脂ネットの縦線
を6つのCリング21により接合している。この接合部
の引張強度は、Cリングの数を増やすことによっても向
上させることができる。Cリングによるカシメ方式を用
いると、作業性、費用の面で有効であるばかりでなく、
本発明の構造体の補修、補強、施工の作業、および後述
する広幅化の作業も容易に行うことができる。
【0011】この帯状樹脂ネットの帯の経方向の長さ
は、本発明の構造体が後述する方法で長手方向の延長が
できることから、施工する場所や運搬の便を考慮して、
任意に選択することができる。また、帯状樹脂ネットの
幅方向の長さは、特に制限されないが10〜150c
m、好ましくは20〜30cmがよい。帯状樹脂ネット
の幅が10cm未満であると、補強層としての効果が発
揮されず、一方150cmを超えると砕石、砂利および
/または砂などからなる緩衝材の充填作業が困難とな
る。この帯状樹脂ネットの目合いは、特に限定されない
が、本発明の構造体の開口部に充填する砕石などの大き
さの1/2程度が好ましく、通常、20〜50mmがよ
い。本実施例では、帯状樹脂ネットの目がほぼ四角形を
なすものを用いたが、これに限定されるものではなく、
例えば目が六角形をなすものでもよい。
【0012】この帯状樹脂ネットの素材としては、高密
度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン
などのオレフィン系高分子のほか、ナイロン、ポリエス
テル、ポリ塩化ビニルなどを用いることができる。図3
に示すように、本実施例の帯状樹脂ネットの長手方向の
線(以下「経線」ともいう。)111には、ネット補強
用繊維が埋設されている。
【0013】ネット補強用繊維としては、アラミド繊
維、カーボン繊維、ガラス繊維、超高分子量ポリエチレ
ン繊維などのほか、スチール繊維、アモルファス金属繊
維、ボロン繊維などの無機繊維も用いることができ、複
数本数を合わせて芯材113となしたのち、帯状樹脂ネ
ットに埋設する。
【0014】この芯材112の太さは、通常、総デニー
ルは100〜90,000デニール、好ましくは400
〜40,000デニール程度である。この芯材113を
構成する繊維は、フィラメント状の長繊維であることが
好ましい。短繊維からなる紡績糸を用いると、繊維がズ
ルズル伸びてしまい所定の強力が得られ難いためであ
る。また、本実施例では経線のみに補強用繊維を埋設し
たが、緯線112のみに埋設しても、両方に埋設しても
よい。
【0015】このような帯状樹脂ネットは、引張強度
が、50〜10,000kg/m幅であるものがよい。
【0016】この帯状樹脂ネットを、前記のように重ね
合わせて接合したのち、各帯状樹脂ネットの非接合部分
を開口させると、全体として網目状の開口部を形成す
る。本実施例では、施工時に、非接合部分を開口させ
る。開口の方法としては、本発明の構造体を道床の路盤
60上に置き、図4に示したように、スチール製ピン4
1を本発明の構造体の帯状樹脂ネットに掛け、該ピンを
施工する道床に固定する方法により行う。なお、スチー
ル製ピン41は、施工後、除去する。また、帯状樹脂ネ
ットと帯状樹脂ネットの間に、ポリスチレン樹脂板など
を挟み入れて開口する方法を用いてもよい。
【0017】本発明の構造体は、長手方向にも幅方向に
も、ほぼ無限に広幅化が可能である。長手方向へは、図
5に示したように、延長される構造体10に、延長する
ために使用する構造体50を両者の端部をCリングカシ
メなどで連結することにより延長できる。このとき、連
結される構造体を構成する帯状樹脂ネット11、12、
13、14の端部110と120のように長さが一致し
なくともよく、130と140のように一致してもよ
い。また、幅方向へは、本発明の構造体を作成する方法
と同様にして、帯状樹脂ネットを重ね合わせ、一定位置
を接合することにより延長できる(図示せず)。延長す
るための接合も、Cリングカシメを用いて行うことがで
きる。
【0018】本発明の道床補強工法は、非接合部を開口
させることにより形成した開口部に砕石などの緩衝材を
充填して、補強層を形成することより道床の補強を行う
ものである。図6において、本発明の道床補強用構造体
10は、道床の路盤60に帯状樹脂ネットがほぼ垂直に
なるように設置されている。次いで、構造体10を前記
ピンを用いて開口させることにより形成した開口部10
a内に、緩衝材として砕石61を充填し、ブルドーザ
ー、バックホーなどによって開口部10a内に砕石61
を押し込めて、構造体10と砕石61を一体化すること
により、補強層が形成されている。
【0019】開口部10aに緩衝材として充填するもの
は、砕石のほか、砂利および/または砂でもよく、ま
た、これらをあらかじめ安定剤により安定処理したもの
(以下「安定処理砕石」ともいう)を用いてもよい。安
定処理砕石を用いると、砕石の流動化や砕石どうしの摩
擦による土砂化を防止することができ、長期間の安定化
が得られるので、施工後のメンテナンスがほとんど不要
となる。さらに、安定処理により砕石などの緩衝材とし
ての性能が向上するため、必ずしも新しい砕石などを用
いなくても、それまで道床に敷設されていた砕石などを
安定処理することにより再生して再利用できる。安定処
理は、古い砕石などに泥土が混入している場合には前処
理として洗浄を行い、次いでミキサー車などで安定剤と
攪拌することにより行う。安定剤は、どのようなもので
あってもよく、例えばセメント、石灰、モルタルなどを
用いることができる。また、場合によっては硬化促進剤
を添加してもよい。安定剤の添加量は、特に限定はされ
ないが、例えば施工後数時間で列車が走行する場合に
は、走行までの時間内に列車荷重に耐えうる強度を発揮
する程度に添加する必要があるが、本発明の工法におい
ては、本発明の構造体の砕石締め付け効果などにより、
補強用構造体を用いない従来の工法の場合よりも安定剤
の添加剤は少なくてすむ。
【0020】このように、曲げ弾性、引張強度などの大
きな構造体10と、構造体10の開口部10a中に充填
された砕石61の相乗効果により、曲げ弾性の大きな補
強層が道床の路盤60上に形成されるため、道床全体の
支持力が向上する。なお、本実施例では、道床の路盤6
0上に、本発明の構造体を施工しているが、例えばすで
に営業している鉄道路線に施工する場合などは、バラス
ト層となっている道床上に施工することもある。
【0021】施工後は、バイブレーター、ローラーなど
を用いて、簡単に補強層を安定化することができる。ま
た、充填した砕石などが目減りしている場合には、開口
部上面から簡単に補充することができる。このようにし
て、道床の支持力を半永久的に保つことができる。ま
た、安定処理砕石を用いた場合には、前述したとおり、
施工後のメンテナンスはほとんど不要である。
【0022】本発明の軟弱地盤用構造体は、前記道床補
強用構造体の実施例に準じた構造をなし、またこの構造
体による軟弱地盤の補強は、前記道床補強工法に準じた
方法で行うことができる。
【0023】なお、本発明の構造体は、道床、軟弱地盤
だけでなく、路盤などの補強用構造体としても用いるこ
とができる。
【0024】以下、本発明の実験例を説明する。 実験例 帯状樹脂ネットは、目合いが経線、緯線ともに25m
m、幅が250mmのものであって、経線に補強繊維を
埋設したものを用いた。これを、図7に示すように重ね
合わせ、一定箇所をCリングカシメで接合し、開口部の
長手方向が600mmとなるように非接合部を開口さ
せ、長手方向が2,100mm、幅方向が3,500m
mの構造体を作成した。該接合部は、約23kgの引張
強度を有するCリングカシメを用い、1接合部につき3
〜5か所接合した。
【0025】支持力が20〜30t/m2 の地盤81
に、前記構造体10を設置し、その開口部に直径が約7
0mmの砕石61を投入し、図8の断面図に示すような
断面構造のステージを作成し、アスファルト舗装用のロ
ーラー80(総重量15t)を繰り返し走行した。この
ときの地盤の支持力を測定したところ、50t/m2
示した。これにより、下部の路盤が軟弱地盤であって
も、本発明の構造体を設置することによって、充分に道
床や道路の路盤として、機能することがわかった。その
後、該開口部に砕石を補充した。このときの地盤の支持
力を測定したところ、50〜60t/m2 を示し、砕石
の補充により、さらに支持力を向上させることができる
ことが分かった。また、この補充の作業は非常に容易で
あった。
【0026】次いで、50mm/hrで散水を行い、降
雨の状態を再現した。このときの地盤の支持力を測定し
たところ、散水前と何ら変化は見られなかった。その
後、実験に用いた構造体を観察したところ、樹脂ネット
に損傷はなかった。以上、例を挙げて実施例を説明した
が、本発明は、これに限定されるものではない。
【0027】
【発明の効果】本発明により、道床や軟弱地盤の補強用
構造体を構成する基材として帯状樹脂ネットを用いたこ
とにより、板状の樹脂板よりも軽量なため持ち運びが容
易で、ネットの目を利用して簡単に接合でき、特に透水
性が抜群であることから、水による浮力の発生や粉砕さ
れた石の堆積などが少なく、ネットの特性であるクッシ
ョン性が付加され、開口部に充填した砕石などの拘束性
が良好で、砕石などによる樹脂ネットの傷みが少なく、
強度、耐久性に優れた構造体を得ることができる。ま
た、本発明の構造体を用いて道床を補強した場合には、
優れた補強効果が得られ、かつ施工後の管理が容易で、
補強効果を長時間持続させることができる。さらに、安
定剤で安定処理した砕石を用いると、砕石の流動化およ
び砕石どうしの摩擦による土砂化が防止できるため、施
工後のメンテナンスがほとんど不要となる。また、この
安定処理する場合は、施工現場にそれまで敷設されてい
た砕石などを再使用することができ、その安定処理も施
工現場で簡単に行うことができるため、コストや時間の
削減を図ることができ、古い砕石などの廃棄を行う必要
もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の道床補強用構造体の平面図である。
【図2】本発明の道床補強用構造体の斜視図である。
【図3】本発明の道床補強用構造体を構成する帯状樹脂
ネットの一部拡大平面図である。
【図4】本発明の道床補強用構造体の開口時の斜視図で
ある。
【図5】本発明の道床補強用構造体の広幅化の方法の一
例を示す該構造体の平面図である。
【図6】本発明の道床補強工法の一例を示す該構造体の
斜視図である。
【図7】本発明の実験例で用いた本発明の道床補強用構
造体の斜視図である。
【図8】本発明の実験を行った地盤の断面図である。
【符号の説明】
10、50 道床補強用構造体 11、12、13、14 帯状樹脂ネット 10a 道床補強用構造体の開口部 12a〜12c 接合部 13a〜13c 接合部 14a〜14c 接合部 111 帯状樹脂ネットの経線 112 帯状樹脂ネットの緯線 113 ネット補強用繊維芯材 41 ピン 60 道床の路盤 61 砕石 80 アスファルト舗装用ローラー 81 地盤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 実 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人 鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 御船 直人 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人 鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 関根 悦夫 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人 鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 村本 勝己 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人 鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 岡村 康弘 大阪府大阪市中央区南本町1丁目6番7号 帝人株式会社内 (72)発明者 大倉 史郎 福井県坂井郡春江町沖布目38号3番地 前 田工繊株式会社内 (72)発明者 塩川 莞爾 福井県坂井郡春江町沖布目38号3番地 前 田工繊株式会社内 (72)発明者 松下 厚 福井県坂井郡春江町沖布目38号3番地 前 田工繊株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼ同幅の帯状樹脂ネットを重ね合わ
    せ、次いで該帯状樹脂ネットどうしを長手方向の一定間
    隔ごとに接合し、さらに別のほぼ同幅の帯状樹脂ネット
    を重ね合わせて隣接する帯状樹脂ネットどうしを前記接
    合箇所それぞれのほぼ中間点において接合し、これら一
    連の作業を繰り返すことにより形成される道床補強用構
    造体。
  2. 【請求項2】 帯状樹脂ネットの帯幅が10〜150c
    mである請求項1記載の道床補強用構造体。
  3. 【請求項3】 接合が、Cリングカシメにより行われて
    なる請求項1記載の道床補強用構造体。
  4. 【請求項4】 帯状樹脂ネットが、ネット補強繊維で繊
    維補強されてなる請求項1または請求項2記載の道床補
    強用構造体。
  5. 【請求項5】 ネット補強繊維が、アラミド繊維、カー
    ボン繊維およびガラス繊維、超高分子量ポリエチレン繊
    維、スチール繊維、アモルファス金属繊維、ボロン繊維
    のうち、少なくとも一種である請求項4記載の道床補強
    用構造体。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の複数の構造体を接合する
    ことにより幅方向および/または長手方向に広幅化され
    てなる道床補強用構造体。
  7. 【請求項7】 接合が、Cリングカシメにより行われて
    なる請求項6記載の道床補強用構造体。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7いずれか1項記載の道床補
    強用構造体を、帯状樹脂ネットが道床に対してほぼ垂直
    になるように置き、該構造体の非接合部を開口させ、次
    いで該構造体の開口部に砕石、砂利および/または砂、
    あるいは安定剤により安定処理した砕石、砂利および/
    または砂からなる緩衝材を充填して補強層を形成するこ
    とを特徴とする道床補強工法。
  9. 【請求項9】 ほぼ同幅の帯状樹脂ネットを重ね合わ
    せ、次いで該帯状樹脂ネットどうしを長手方向の一定間
    隔ごとに接合し、さらに別のほぼ同幅の帯状樹脂ネット
    を重ね合わせて隣接する帯状樹脂ネットどうしを前記接
    合箇所それぞれのほぼ中間点において接合し、これら一
    連の作業を繰り返すことにより形成される軟弱地盤補強
    用構造体。
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