JPH08184387A - 電磁操作弁 - Google Patents

電磁操作弁

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JPH08184387A
JPH08184387A JP34013794A JP34013794A JPH08184387A JP H08184387 A JPH08184387 A JP H08184387A JP 34013794 A JP34013794 A JP 34013794A JP 34013794 A JP34013794 A JP 34013794A JP H08184387 A JPH08184387 A JP H08184387A
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spool
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partition member
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JP34013794A
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Inventor
Shigeru Nakajima
滋 中嶋
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小形で電力消費の少ない4ポートの電磁操作
弁の提供。 【構成】 作動流体室10には,入力ポート41と第
1,第2出力ポート42,43と,ドレインポート44
と,スプール11と,第1付勢部材12と,区画部材3
1から入力ポート41に向けて突設されたロッド33と
が設けられ,プランジャ室20は,ドレインポート44
に連通しており,コイル22によって駆動され区画部材
31の開口部311を開閉するプランジャ21が設けら
れている。一方の出力ポート42,43が入力ポート4
1に連通するとき,他方の出力ポート43,42は導通
溝13を介してドレインポート44と連通する。ロッド
33は,区画部材31側に移動したスプール11の内空
部111を閉塞する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,エンジンの弁開閉時期
制御装置等を操作するための電磁操作弁に関する。
【0002】
【従来技術】エンジンの吸排気弁の開閉時期は,クラン
クシャフトに連結した入力プーリとカムシャフトとの間
の位相を変化させる弁開閉時期制御装置と,該弁開閉時
期制御装置を操作する電磁操作弁等を用いて制御されて
いる。例えば,DOHC(Double Over H
ead Camshaft)タイプの場合には,図14
に示すように,エンジン90の吸気弁又は排気弁を開閉
する一対のカムシャフト911,912と入力プーリ9
21,922との間の回転位相差は弁開閉時期制御装置
93を介して調整されており,弁開閉時期制御装置93
を操作する3ポートの電磁操作弁80が設けられてい
る。
【0003】即ち,カムシャフト911,912は,ク
ランクシャフト95を駆動源としベルト96と入力プー
リ921,921を介して駆動されており,弁開閉時期
制御装置93を電磁操作弁80によって油圧操作するこ
とにより,カムシャフト911,912と入力プーリ9
21,922間の位相を変化させる。同図において,符
号971,972は,クランクシャフト95及びカムシ
ャフト911の回転位置を検出する回転センサであり,
符号97は,両センサ971,972の信号等を受けて
電磁操作弁80を制御するECU(Electroni
c Control Unit)である。
【0004】電磁操作弁80は,入力プーリ921,9
22とカムシャフト911,912との間に位相変化が
必要なときに,油圧ポンプ98を弁開閉時期制御装置9
3に連通させて作動流体61を供給し,位相変化が不要
なときには,弁開閉時期制御装置93をオイルパン99
に連通させ作動流体を排出させる。
【0005】上記電磁操作弁80は,例えば図13に示
すように,ポート811〜813を開閉するスプール8
2を収容したハウジング83と,スプール82を駆動す
るプランジャ86を有するソレノイド部85とを併設
し,プランジャ86に固着したロッド861の押圧力に
よってスプール82を移動させるものがある(実開平3
−121279号公報参照)。
【0006】そして,スプール82の摺動によって生ず
るところの,スプール82の摺動面に設けた凹部及び凸
部,スプール82の内空部821,並びに連通路84
1,842の相対的な位置関係によって各ポート811
〜813間を開閉する。即ち,図13に示すように,ソ
レノイド87が励磁されプランジャ86が図示右方にあ
るときには,入力ポート811と出力ポート812の間
が連通し,ドレインポート813は他のポート811,
812から遮断される(第1動作状態)。
【0007】そして,ソレノイド87が励磁されない場
合には,スプリング862の力によりスプール82は図
示左方に移動し,出力ポート812は連通路841,8
42と内空部821を介してドレインポート813に連
通し,入力ポート811は他のポート812,813か
ら遮断される(第2動作状態)。
【0008】また,図15に示すように,第2のタイプ
の弁開閉時期制御装置930として,油圧室を2つ設
け,いずれか一方の油口931又は932に作動流体を
流入させ,他方の油道932又は931をオイルパンに
連通させるようにしたものがある。そして,弁開閉時期
制御装置930の上記2つの油圧室を操作するために2
個の3ポート電磁操作弁80が用いられている。
【0009】
【解決しようとする課題】しかしながら,従来の電磁操
作弁には,次のような問題点がある。第2のタイプの弁
開閉時期制御装置930を操作するためには,2台の3
ポート電磁操作弁を用いないで,4ポートの電磁操作弁
1台で行うことが好ましい。しかしながら,従来の電磁
操作弁80を4ポート化しようとすると,ポートを増や
すためにスプールのストローク長を大きくする必要があ
り,またソレノイド部のパワーを大きくする必要があ
る。そのために,電力の消費量が増大し,全体が大形化
し,またコストが大幅に上昇するという問題点がある。
【0010】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたものであり,小形で電力消費量の少ない安価な4
ポートの電磁操作弁を提供しようとするものである。
【0011】
【課題の解決手段】本発明は,作動流体を圧入する入力
ポートと,オイルパン等に連通するドレインポートと,
第1,第2出力ポートとを有する電磁操作弁であって,
該電磁操作弁は,両端を開放した内空部を有する筒形の
スプールを摺動自在に収容する作動流体室と,開口部を
有する区画部材を介して上記作動流体室に隣接し上記ド
レインポートに達する連通路を有するプランジャ室とを
有しており,上記作動流体室には,上記区画部材の反対
側に位置する入力ポートと,上記内空部の開放端面が上
記区画部材又は入力ポートに接近又は離隔するよう軸心
と平行方向に摺動するスプールと,該スプールの開放端
面を上記入力ポートに接近させる方向に付勢する第1付
勢部材と,上記区画部材から入力ポート側に向けて突設
されたロッドと,上記スプールの摺動面側に開口するド
レインポート及び第1,第2出力ポートとが設けられて
おり,上記第2出力ポートは入力ポート寄りに,上記第
1出力ポートは区画部材寄りに形成されており,上記ス
プールは,軸心と平行方向に摺動したときにその摺動面
が上記第1,第2出力ポートの両方を同時に全閉又は同
時に全開することがない長さに形成されておりまた上記
摺動面には,一方の出力ポートが入力ポートに連通する
場合には他方の出力ポートを上記ドレインポートに連通
させる導通溝が形成されており,上記スプールが区画部
材側に移動して上記第2出力ポートを開口させた場合に
は,上記ロッドがスプールの内空部に嵌合し内空部を閉
塞するようロッドが配置されており,一方,プランジャ
室には,コイル等による電磁力と第2付勢部材の付勢力
との力のバランスによって移動し上記区画部材の開口部
を閉塞又は開口するプランジャが設けられていることを
特徴とする電磁操作弁にある。
【0012】本発明において最も注目すべきことの第1
点は,プランジャ室がドレインポートに連通しており,
また作動流体室とプランジャ室とを区画する区画部材に
開口部が設けられており,プランジャが移動することに
よって,上記開口部を開閉することである。
【0013】最も注目すべきことの第2点は,スプール
が内空部を有する筒形の形状を有しており,上記スプー
ルが軸心と平行に摺動したときに摺動面側に開口する第
1,第1出力ポートの両方を同時に全閉したり,同時に
全開したりしないことである。即ち,スプールの摺動面
における軸心方向の長さは,第1,第2出力ポートの両
外端の間隔よりも短く,また両内端の間隔よりは長い。
【0014】最も注目すべきことの第3点は,スプール
の摺動面に導通溝が形成されており,一方の出力ポート
が入力ポートに連通する場合には,他方の出力ポートを
ドレインポートに連通させることである。上記導通溝
は,第1,第2出力ポート毎に別個に形成してもよく,
また後述する実施例1に示すように,ポートの配置と導
通溝の溝の形状を適切に設定することにより両出力ポー
トに共用のものとすることもできる。
【0015】最も注目すべきことの第4点は,区画部材
から入力ポート側に向けて突設されたロッドがあり,ス
プールが区画部材側に移動して第2出力ポートを開口さ
せた場合,上記ロッドがスプールの内空部に嵌合し,内
空部を閉塞することである。上記ロッドは,プランジャ
室側から開口部を挿通して作動流体室に突設させてもよ
い。
【0016】なお,弁開閉時期制御装置を操作するため
の電磁操作弁の場合には,入力ポートと連通状態にある
一方の出力ポートがドレインポートとの間に連通を開始
した後に,ドレインポート連通状態にある他の出力ポー
トが入力ポートとの連通を開始するようにすることが好
ましい。その理由は以下に述べる通りである。
【0017】図15に示した2油圧室形の弁開閉時期制
御装置を操作する場合には,装置の応答性を向上させる
ために,一方の油圧室に作動流体を圧入する以前に他方
の油圧室をオイルパン(ドレイン)に連通させることが
好ましい。それ故,上記のように既に加圧状態にある出
力ポートをドレインポートに連通させた後に,他の出力
ポートを入力ポートに連通させることが好ましい。
【0018】
【作用及び効果】本発明の電磁操作弁においては,区画
部材の開口部が閉じた第1の動作状態では,スプールは
第1付勢部材の付勢力によって,入力ポート側に位置し
ている。なお,区画部材の開口部をプランジャによって
閉塞する上記状態は,第2付勢部材の付勢力の方向によ
り,コイルを励磁又は非励磁状態のいずれかの通電状態
におくことによって実現することができる。
【0019】そして,スプールが入力ポート側に位置す
る上記第1動作状態においては,第2出力ポートはスプ
ールの摺動面によって閉塞されており,一方区画部材側
に位置する第1出力ポートはスプールの摺動面によって
閉塞されておらず,スプールの内空部を介して入力ポー
トに連通している。一方,第2出力ポートは導通溝を介
してドレインポートと連通している。
【0020】この状態から,コイルの通電状態を変更し
てプランジャを移動させ,区画部材の開口部を開口すれ
ば,入力ポートはスプールの内空部と区画部材の開口部
を経てプランジャ室に連通し,更に連通路を介してドレ
インポートに連通する一連の流通路が形成される。その
結果,作動流体室内には,入力ポートから区画部材(プ
ランジャ室)の方向に向かって圧力を漸減させる圧力傾
斜が発生する。そして,圧力傾斜による差圧力を第1付
勢部材の付勢力に打勝つように設定することにより,入
力ポート側に位置していたスプールは区画部材側に向か
って移動する(第2動作状態への移行)。
【0021】その結果,第1出力ポートはスプールの摺
動面によって閉塞され,一方第2出力ポートは上記摺動
面から開放されて開口し,入力ポートと連通する。一
方,第1出力ポートは,導通溝を介してドレインポート
と連通する。また,第2出力ポートが開口した後はスプ
ールの内空部にはロッドが嵌合しスプール内空部が閉塞
されるから,入力ポートとプランジャ室との間の連通が
遮断され,入力ポートから流入した作動流体が,プラン
ジャ室からドレインポートに流出するのを停止させる。
そして,作動流体室は,入力ポートと連通する部分と,
プランジャ室と連通する部分に区分けされる。
【0022】このとき,作動流体室の区画部材側は開口
部を介してプランジャ室とドレインポートとに連通して
低圧状態にあり,入力ポート側の部分と区画部材側の部
分との間には依然として差圧が存在し,スプールを区画
部材側に移動させる力が働いている。この第2動作状態
において,再びコイルの導電状態を変更すると,プラン
ジャは再び開口部を閉塞する。そうすると,作動流体室
の区画部材側とドレインポートとの連通状態は終了し,
作動流体室の区画部材側の低圧状態は解消し,そのため
スプールに働いていた差圧力が消滅し,スプールは再び
入力ポート側に移動する。そして第1動作状態に復元す
る。
【0023】上記のように,本発明にかかる電磁操作弁
においては,コイルの通電状態を変更することにより,
区画部材の開口部を開閉し,これによってスプールを移
動させポート間の導通状態を変更する。このとき,上記
スプールを移動させる直接的な駆動力は,第1付勢部材
の付勢力に対向する上記差圧力であり,この差圧力は入
力ポートとドレインポート間の圧力差によって得られる
もので,作動流体の駆動源から得られる。それ故,プラ
ンジャを作動させる電磁駆動力は,区画部材の開口部を
開閉させる補助的な駆動力にすぎず,極めて小さな電力
でよい。それ故,コイル及びプランジャ室を含む電磁操
作部を,小形かつ小電力化することができる。
【0024】即ち,スプールは作動流体の駆動源によっ
て駆動され,駆動源の能力によってスプールのストロー
クを大きくすることができ,一方電磁操作弁自体は小形
で省電力形となり安価となる。そしてスプールのストロ
ークを大きくすることができるようになり,原理的に多
くのポートを設けることが可能となる。その結果,弁開
閉時期制御装置等に用いることのできる4ポートの電磁
操作弁を,容易に実現することが可能となる。上記のよ
うに,本発明によれば,小形かつ電力消費量の少ない安
価な4ポートの電磁操作弁を提供することができる。
【0025】
【実施例】本発明の実施例にかかる電磁操作弁につき,
図1〜図12を用いて説明する。本例は,図11,図1
2に示すように,作動流体を圧入する入力ポート41
と,オイルパン99に連通するドレインポート44と,
弁開閉時期制御装置93に接続された第1,第2出力ポ
ート42,43とを有する電磁操作弁1である。電磁操
作弁1は,図1,図2に示すように内空部111を有す
る筒形のスプール11を摺動自在に収容する作動流体室
10と,開口部311を有する区画部材31を介して作
動流体室10に隣接しドレインポート44に達する連通
路32を有するプランジャ室20とを有している。
【0026】作動流体室10には,区画部材31の反対
側に位置する入力ポート41と,内空部111の開放端
面112,113が区画部材31又は入力ポート41に
接近又は離隔するよう軸心O1 と平行方向に摺動するス
プール11と,スプール11の開放端面112,113
を入力ポート41に接近させる方向に付勢する第1付勢
部材12と,区画部材31から入力ポート41側に向け
て突設されたロッド33と,スプール11の摺動面11
0側に開口するドレインポート44及び第1,第2出力
ポート42,43とが設けられている。
【0027】また,第2出力ポート43は,入力ポート
41寄りに,第1出力ポート42は区画部材31寄りに
形成されており,スプール11は,軸心O1 と平行方向
に摺動したときに摺動面110が第1,第2出力ポート
42,43の両方を同時に全閉又は同時に全開すること
がない長さに形成されている。また,摺動面110に
は,一方の出力ポート42,43が入力ポート41に連
通する場合には他方の出力ポート43,42をドレイン
ポート44に連通させる導通溝13が形成されている。
【0028】また,図2に示すように,スプール11が
区画部材31側に移動して第2出力ポート43を開口さ
せた場合には,ロッド33がスプール11の内空部11
1に嵌合し内空部111を閉塞する。一方,プランジャ
室20には,コイル22による電磁力と第2付勢部材2
3の付勢力との力のバランスによって移動し,区画部材
31の開口部311を閉塞又は開口するプランジャ21
が設けられている。そして,ロッド33は,プランジャ
室20から区画部材31の開口部311を挿通して作動
流体室10に向けて突設されており,プランジャ21は
ロッド33に摺動自在に嵌着されている。
【0029】また,図3〜図10を用いて詳細を後述す
るように,入力ポート41と連通状態にある出力ポート
42又は43がドレインポート44と連通を開始した後
に,既にドレインポート44と連通状態にある他の出力
ポート43又は42が入力ポートとの連通を開始する。
【0030】それぞれについて説明を補足する。本例
は,図11,図12に示すように,弁開閉時期制御装置
93を制御する電磁操作弁1であり,弁開閉時期制御装
置93の一方の油口931又は932を油圧ポンプ98
に接続し,他方の油口932,又は931をオイルパン
99に接続する。そして,油口931の油圧は,環状ピ
ストン933の前面側に付与され,油口932の油圧は
環状ピストン933の背面側に付与される。
【0031】即ち,図11に示すように,第1出力ポー
ト42が入力ポート41と連通する第1動作状態では,
油口931が油圧ポンプ98によって作動流体61を圧
入され,他方の油口932はオイルパン99に連通し,
ドレイン状態となる。一方,図12に示す第2動作状態
では,油口932が油圧ポンプ98によって作動流体6
1を圧入され,油口931がドレイン状態となる。
【0032】電磁操作弁1のプランジャ室20には図
1,図2に示すように,鉄心24が配設され,鉄心24
のまわりのボビン221に巻線を巻回しコイル22を形
成する。また,鉄心24には,ロッド33が固着されて
おり,プランジャ21はロッド33に沿って摺動する。
プランジャ21は,開口部311側に向かって外径を漸
減させくテーパ部211が形成されており,第2付勢部
材23であるコイルスプリングによって付勢され,図1
に示す第1通状態では,テーパ部211が開口部311
を閉塞する。
【0033】一方,コイル22が励磁された場合には,
プランジャ21は図示右方に移動し,図2に示すよう
に,開口部311が開口し,作動流体室10はプランジ
ャ室20に連通し,更に連通路32を経てドレインポー
ト44に連通する。図1,図2において,符号25はコ
イル22の端子部であり,符号251は端子である。ま
た,符号261〜263は作動流体の洩れを防止するシ
ール部材である。
【0034】次に,スプール11の動作と出力ポート4
2,43の切替過程と圧力状態の変化について説明す
る。コイル22が励磁されない通常状態では,図3に示
すように,左端のストッパリング115に当接し,第1
出力ポート42は内空部111を経て入力ポート41に
連通する。一方,第2出力ポート43はスプール11の
摺動面110に遮られて,内空部111と連通せず,導
通溝13を介してドレインポート44と連通する。な
お,実線矢印は第1出力ポート42の作動流体61の流
れを,破線矢印は第2出力ポート43の作動流体61の
流れを示す。従って,図4に示すように,第2出力ポー
ト43の圧力P2 は低圧状態(L)にあり,第1出力ポ
ート42の圧力P1 は高圧状態にある。
【0035】次に,コイル22が励磁されてプランジャ
21が移動し,開口部311を開放すると作動流体20
全体が連通路32を経てドレインポート44と連通し,
入力ポート41(圧力H)から開口部311を経てドレ
インポート44(圧力L)に至る圧力傾斜が発生し,ス
プール11の両端(端面112,113間)に生ずる差
圧ΔPが第1付勢部材12の付勢力よりも大きくなる
と,スプール11は右方に移動を開始する。
【0036】その結果,第1出力ポート42は摺動面1
10によって閉塞され,やがて図5に示すように,第1
出力ポート42は導通溝13を介してドレインポート4
4に連通し,次いで第2出力ポート43が摺動面110
の閉塞状態から開放され,入力ポート41と連通するよ
うになる。そして,終には図7に示す第2動作状態に移
行する。図6はこの移行過程における第1,第2出力ポ
ート42,43の圧力の変化過程を示すものである。
【0037】そして,第2動作状態では,図8に示すよ
うに,第1,第2出力ポート42,43の圧力状態は,
図4に示す第1動作状態に対して反転した形となる。な
お,第2動作状態に移行完了する直前において,図2に
示すようにスプール11の内空部111はロッド33に
よって閉塞され,入力ポート41からの連通路32とド
レインポート44を介する作動流体の流出は減少する。
しかしながら,開口部311は開口しており,作動流体
室10におけるスプール11の内空部111とスプール
の右方の区画部材31近傍との間には圧力差ΔPは存在
するから,スプール11は第2動作状態に保持される。
【0038】この状態から,次にコイル22の励磁を解
くと,再びプランジャ21が開口部311を閉塞し,作
動流体室10内における区画部材近傍の圧力は,ドレイ
ンポート44との連通が遮断され上昇する。その結果,
スプール11に対する上記差圧ΔPが消滅し,スプール
11は再び入力ポート41側に移動する。そして,第2
出力ポート43がドレインポート44と連通した後,摺
動面110によって入力ポート41との連通を遮断さ
れ,続いて図9に示すように,第1出力ポート42が再
び入力ポート41と連通する。
【0039】図10は,第2動作状態から第1動作状態
に移行する上記移行期における,第1,第2出力ポート
42,43の圧力状態の変化過程を示すものである。上
記のように,コイル22の通電状態を変化させてプラン
ジャ21を操作し,これによってスプール11を移動さ
せて電磁操作弁1を第1動作状態又は第2動作状態に変
化させることができる。そして,図5,図6,図10か
ら知られるように,ドレインポート44に連通した出力
ポート42又は43が入力ポート41に連通する場合に
は,先に他の出力ポート43又は42がドレインポート
44と連通するから,弁開閉時期制御装置93内に配設
された環状ピストン933の移動の応答性が向上する。
【0040】また,スプール11を駆動するのは作動流
体の駆動源(油圧ポンプ)であり,コイル22によって
駆動されるプランジャ21の駆動力ではない。即ち,プ
ランジャ21は開口部311を開閉するだけであり,ス
プール11を直接駆動しない。従って,プランジャ21
とコイル22を含む電磁操作部は省電力かつ小形化する
ことが可能となり,電磁操作弁1全体も小形となる。上
記のように,本例によれば,小形で電力消費量の少ない
4ポートの電磁操作弁を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の電磁操作弁の断面図(第1動作状
態)。
【図2】実施例の電磁操作弁の他の断面図(第2動作状
態)。
【図3】実施例の電磁操作弁の第1動作状態における作
動流体室の要部断面図。
【図4】実施例の電磁操作弁の第1動作状態における出
力ポートの圧力変化図。
【図5】実施例の電磁操作弁の第1動作状態から第2動
作状態に向かう移行期における作動流体室の要部断面
図。
【図6】実施例の電磁操作弁の第1動作状態から第2動
作状態に向かう移行期における出力ポートの圧力変化
図。
【図7】実施例の電磁操作弁の第2動作状態における作
動流体室の要部断面図。
【図8】実施例の電磁操作弁の第2動作状態における出
力ポートの圧力変化図。
【図9】実施例の電磁操作弁の第2動作状態から第1動
作状態に向かう移行期における作動流体室の要部断面
図。
【図10】実施例の電磁操作弁の第2動作状態から第1
動作状態に向かう移行期における出力ポートの圧力変化
図。
【図11】実施例の電磁操作弁を弁開閉時期制御装置に
接続した油圧系統図(第1動作状態)。
【図12】実施例の電磁操作弁を弁開閉時期制御装置に
接続した油圧系統図(第2動作状態)。
【図13】従来の電磁操作弁の断面図。
【図14】エンジンの弁開閉時期を制御するシステムの
接続図(第1のタイプの弁開閉時期制御装置)。
【図15】他のタイプの弁開閉時期制御装置の油圧系統
図。
【符号の説明】
10...作動流体室, 11...スプール, 111...内空部, 12...第1付勢部材, 13...導通溝, 20...プランジャ室, 21...プランジャ, 22...コイル, 31...区画部材, 311...開口部, 33...ロッド, 41...入力ポート, 42,43...出力ポート, 44...ドレインポート,

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作動流体を圧入する入力ポートと,オイ
    ルパン等に連通するドレインポートと,第1,第2出力
    ポートとを有する電磁操作弁であって,該電磁操作弁
    は,両端を開放した内空部を有する筒形のスプールを摺
    動自在に収容する作動流体室と,開口部を有する区画部
    材を介して上記作動流体室に隣接し上記ドレインポート
    に達する連通路を有するプランジャ室とを有しており,
    上記作動流体室には,上記区画部材の反対側に位置する
    入力ポートと,上記内空部の開放端面が上記区画部材又
    は入力ポートに接近又は離隔するよう軸心と平行方向に
    摺動するスプールと,該スプールの開放端面を上記入力
    ポートに接近させる方向に付勢する第1付勢部材と,上
    記区画部材から入力ポート側に向けて突設されたロッド
    と,上記スプールの摺動面側に開口するドレインポート
    及び第1,第2出力ポートとが設けられており,上記第
    2出力ポートは入力ポート寄りに,上記第1出力ポート
    は区画部材寄りに形成されており,上記スプールは,軸
    心と平行方向に摺動したときにその摺動面が上記第1,
    第2出力ポートの両方を同時に全閉又は同時に全開する
    ことがない長さに形成されており また上記摺動面には,一方の出力ポートが入力ポートに
    連通する場合には他方の出力ポートを上記ドレインポー
    トに連通させる導通溝が形成されており,上記スプール
    が区画部材側に移動して上記第2出力ポートを開口させ
    た場合には,上記ロッドがスプールの内空部に嵌合し内
    空部を閉塞するようロッドが配置されており,一方,プ
    ランジャ室には,コイル等による電磁力と第2付勢部材
    の付勢力との力のバランスによって移動し上記区画部材
    の開口部を閉塞又は開口するプランジャが設けられてい
    ることを特徴とする電磁操作弁。
  2. 【請求項2】 請求項1において,前記ロッドは,前記
    プランジャ室から前記区画部材の開口部を挿通して作動
    流体室に向けて突設されており,前記プランジャは上記
    ロッドに摺動自在に嵌着されていることを特徴とする電
    磁操作弁。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において,前記入
    力ポートと連通状態にある一方の出力ポートが前記ドレ
    インポートとの間に連通を開始した後に,上記ドレイン
    ポートと連通状態にある他方の出力ポートが上記入力ポ
    ートとの連通を開始することを特徴とする弁開閉時期制
    御装置を操作する電磁操作弁。
JP34013794A 1994-12-28 1994-12-28 電磁操作弁 Pending JPH08184387A (ja)

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