JPH08183322A - 自動車用空気調和装置 - Google Patents

自動車用空気調和装置

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JPH08183322A
JPH08183322A JP33861394A JP33861394A JPH08183322A JP H08183322 A JPH08183322 A JP H08183322A JP 33861394 A JP33861394 A JP 33861394A JP 33861394 A JP33861394 A JP 33861394A JP H08183322 A JPH08183322 A JP H08183322A
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JP
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temperature
electric fan
air
outside air
equal
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JP33861394A
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Inventor
Yoshihiko Sakurai
義彦 桜井
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Bosch Corp
Original Assignee
Zexel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンルームの熱の吹き返しによる空調へ
の影響を無駄なく防止し、燃費を低減すると共に電動フ
ァンの駆動による騒音の発生頻度を必要最小限に抑え
る。 【構成】 外気温度とエバポレータ吹出温度を検出し、
冷房サイクルが停止する停止モードであり、且つ吸入空
気モードが外気導入モードである場合に、前記2つの温
度の温度差が第1の所定値以上である時には電動ファン
を稼働させて、エンジンルーム内の熱気が外部に漏れな
いように吸引し、エンジンルームの上方に位置して外部
に開口する外気吸込口を介して外気導入口から熱気が侵
入することを防止する。また、前記温度差が第2の所定
値以下になった場合には、電動ファンの稼働を停止す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、構造上、外気導入口
と連通される外気吸込口がラジエータ及びコンデンサの
上部近傍に配される、いわゆるワンボックスカーに搭載
される自動車用空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にワンボックスカーは、図7及び図
8に示すようにエンジンルーム101内の進行方向前方
に、ラジエータ103及びコンデンサ102が配され、
このラジエータ103及びコンデンサ102の下流側に
空気吸込用の電動ファン104が配されている。また、
車室内のインストルメンタルパネル(以下、インパネ)
106の内部には自動車用空気調和装置105が配さ
れ、この自動車用空気調和装置105の外気導入口10
7はダクト108を介して前記ラジエータ103及びコ
ンデンサ102の上方近傍に配された外気吸込口109
と連通している。
【0003】一般に、エンジンルーム101内は、エン
ジン、ラジエータ103及びコンデンサ102から放出
される熱によって非常に高温になっているが、車両が所
定の速度以上で走行している場合(図9のt1以前)に
は、エンジンルーム101内の熱は、空気取入口110
から吹き込まれる空気によって後側に吹き流されるため
に、外気吸込口109から自動車用空気調和装置(以
下、空調装置)105内には通常の外気が流入するた
め、外気導入モードにおいても通常の空調制御が可能と
なるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記空調装置
105において、車両が停止若しくは低速にて運行して
おり、且つ電動ファンが停止している場合には、図8で
示すようにエンジンルーム101内の熱が空気取入口1
10から外部に放出され、空調装置の送風機の稼働によ
って吸引されるという不具合が生じる。具体的には、図
9のt1以降に示すように、エンジンルーム101から
放出される熱によって、図示しないエバポレータを通過
する空気温度は上昇する。このエバポレータを通過する
空気温度の上昇によりミックスドアはフルクール側(ヒ
ータコアを通過する空気量を零にする方向:ミックスド
ア開度0%)に移動し、車室内への吹出空気温度を一定
にする。しかし、ミックスドアがフルクール位置に到達
した後(t2以降)は、ミックスドアによる温度調節が
不可能となるために、吸入する空気の温度の上昇につれ
て、車室内への吹出空気温度も上昇していくという不具
合が生じる。また、吹出空気温度の上昇によって、空調
装置が冷房モードで稼働し、外気温度が低く暖房要求が
ある場合であるにもかかわらず、空調が冷房モードで稼
働するという不具合が生じる。
【0005】また、熱の吹き返しを防止するものとして
は、特開平6−211034号公報に開示される車両用
冷却装置がある。この特開平6−211034号公報に
開示される車両用冷却装置は、ラジエータと、このラジ
エータの放熱面より広い放熱面を有し、そのイブをラジ
エータの放熱面に重ねて設置されるコンデンサと、これ
らラジエータとコンデンサの重なった部分に対面して設
置された第1の冷却ファンと、前記コンデンサのみを冷
却する第2の冷却ファンとを有し、車速が所定値以下の
速度で、水温が所定値以上である時には第2の冷却ファ
ンを駆動するようにしたものである。これによって、車
速が所定値以下の速度であって、前面より吹き込む風量
が少ない状態で第1の冷却ファンのみを稼働させた場合
に生じる温風の回り込みによる吹き返しを防止するもの
である。
【0006】しかしながら、この車両用冷却装置は、空
調制御と同期して行われるものではないことから、空調
制御への影響がない場合でも、車速と水温が所定の条件
を満たす場合には常に稼働するため、燃費の悪化、ファ
ンによる騒音の問題が生じる。
【0007】このために、この発明は、エンジンルーム
の熱の吹き返しによる空調への影響を無駄なく防止し、
燃費を低減すると共に電動ファンの駆動による騒音の発
生頻度を必要最小限に抑えることのできる自動車用空気
調和装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】したがって、この発明の
要旨とするところは、空調ダクトの最上流側に開口する
外気導入口及び内気導入口と、この外気導入口及び内気
導入口を開閉するインテークドアと、このインテークド
アの下流側に配される送風機と、この送風機の下流側に
位置する温調手段とを少なくとも有し、前記外気導入口
と連通して外部に開口する外気吸込口が、構造上、少な
くとも冷房サイクルの一部を構成するコンデンサとラジ
エータとが配されるエンジンルームの上方に位置し、前
記コンデンサ及びラジエータを通過する空気を吸引する
少なくとも一つの電動ファンを有する自動車用空気調和
装置において、外気温度を検出する外気温度検出手段
と、前記エバポレータの吹出側の空気温度を検出するエ
バポレータ吹出温度検出手段と、前記冷房サイクルが停
止モードであるか否かを判定する停止モード判定手段
と、前記インテークドアが外気導入モードであるか否か
を判定する吸入空気モード判定手段と、前記エバポレー
タ吹出温度検出手段によって検出された空気温度と前記
外気温度検出手段によって検出された外気温度との温度
差が、第1の所定値以上であるか否かを判定する第1の
判定手段と、前記エバポレータ吹出温度検出手段によっ
て検出された空気温度と前記外気温度検出手段によって
検出された外気温度との温度差が、前記第1の所定値よ
り小さい第2の所定値以下であるか否かを判定する第2
の判定手段と、前記停止モード判定手段によってエアコ
ンが停止モードであると判定され、且つ前記吸入空気モ
ード判定手段によって外気導入モードであると判定され
る共に、前記第1の判定手段によって前記温度差が第1
の所定値以上であると判定された場合には前記電動ファ
ンを稼働させ、前記第2の判定手段によって前記温度差
が第2の所定値以下であると判定された場合には前記電
動ファンを停止させる電動ファン制御手段を具備したこ
とにある(請求項1)。
【0009】また、前記電動ファン制御手段によって電
動ファンが稼働すると同時にカウントを開始し、所定時
間経過後に前記電動ファンを停止させると共に、所定時
間経過前に前記第2の判定手段によって温度差が第2の
所定値以下であると判定されて前記電動ファンが停止し
た場合にはリセットされるタイマ手段を設けても良く
(請求項2)、さらにこの自動車用空気調和装置が搭載
された車両の速度を検出する速度検出手段と、この速度
検出手段によって検出された速度が所定速度以下である
か否かを判定する車速判定手段とを設け、前記電動ファ
ン制御手段を、前記停止モード判定手段によってエアコ
ンが停止モードであると判定され、且つ前記車速判定手
段によって車速が所定速度以下である判定され、且つ前
記吸入空気モード判定手段によって外気導入モードであ
ると判定されると共に、前記第1の判定手段によって前
記温度差が第1の所定値以上であると判定された場合に
は前記電動ファンを稼働させ、前記第2の判定手段によ
って前記温度差が第2の所定値以下であると判定された
場合には前記電動ファンを停止させるようにしても良い
ものである(請求項3)。
【0010】さらにまた、前記ラジエータの水温を検出
する水温検出手段と、この水温検出手段によって検出さ
れた水温が所定温度以上か否かを判定する水温判定手段
とを設け、前記電動ファン制御手段を、前記停止モード
判定手段によってエアコンが停止モードであると判定さ
れ、且つ前記水温判定手段によって水温が所定温度以上
であると判定され、且つ前記車速判定手段によって車速
が所定速度以下である判定され、且つ前記吸入空気モー
ド判定手段によって外気導入モードであると判定される
と共に、前記第1の判定手段によって前記温度差が第1
の所定値以上であると判定された場合には前記電動ファ
ンを稼働させ、前記第2の判定手段によって前記温度差
が第2の所定値以下であると判定された場合には前記電
動ファンを停止させるようにしても良いものである(請
求項4)。
【0011】
【作用】したがって、請求項1記載の発明においては、
外気温度とエバポレータ吹出温度を検出し、冷房サイク
ルが停止する停止モードであり、且つ吸入空気モードが
外気導入モードである場合に、前記2つの温度の温度差
が第1の所定値以上である時には電動ファンを稼働させ
て、エンジンルーム内の熱気が外部に漏れないように吸
引し、エンジンルームの上方に位置して外部に開口する
外気吸込口を介して外気導入口から熱気が侵入すること
を防止する。また、前記温度差が第2の所定値以下にな
った場合には、電動ファンの稼働を停止する。これによ
って、上記課題が達成できる。
【0012】また、請求項2記載の発明では、電動ファ
ンの駆動と共にカウントと開始するタイマを設け、所定
時間以上経過した場合には、前記温度差が第2の所定値
以下とならなくても、電動ファンを停止させるようにし
たので、上記課題を達成できる。
【0013】さらに、前記条件(冷房サイクルの停止モ
ード、且つ外気導入モード)に加えて、車速が所定速度
以下の場合(請求項3)、さらに追加して水温が所定温
度以下の場合(請求項4)の場合に、電動ファンを駆動
させるようにしたために、エンジンルーム内の熱の吹き
返しを原因とする空調の不具合の発生時のみに電動ファ
ンの駆動を制限でき、上記課題を達成できるものであ
る。
【0014】
【実施例】以下、この発明の実施例ついて図面により説
明する。図1に示す自動車用空気調和装置1は、例えば
図7及び図8の従来例で示した自動車用空気調和装置1
05と一部の制御を除いて実質的に同一である。具体的
には、空調ダクト2の最上流側に外気導入口3及び内気
導入口4が開口し、この外気導入口3及び内気導入口4
を開閉するインテークドア5が設けられている。また、
前記外気導入口3は、図7及び図8に示す外気吸込口1
09とダクト108を介して連通するものである。
【0015】前記インテークドア5の下流側には、例え
ばブラシレスモータ等によって回転するファン6が配さ
れ、このファン6の下流側には通過する空気を冷却する
エバポレータ7が配されている。このエバポレータ7の
下流には通過する空気を加熱するヒータコア8が配さ
れ、このヒータコア8の上流側には、エバポレータ7を
通過した空気を、ヒータコア8を通過する空気とバイパ
スする空気に分流するミックスドア9が設けられ、これ
らエバポレータ7、ミックスドア9及びヒータコア8に
よって温調手段が形成されている。さらに、前記空調ダ
クト2の最下流には吹出口10,11,12が開口し、
これらの吹出口10,11,12はモードドア13によ
って開閉される。
【0016】前記エバポレータ8は、コンプレッサ1
6、コンデンサ15、膨張弁14、及びレシーバタンク
17と直列に配管接続されて冷房サイクルを構成し、コ
ンプレッサ16の稼働によって循環する冷媒を介して、
エバポレータ8を通過する空気から熱を吸収し、コンデ
ンサ15からその熱を放出してエバポレータ8を通過す
る空気を冷却するものである。尚、前記コンプレッサ1
6は、電磁クラッチ21によって走行用エンジン19と
の連結がON/OFFされ、稼働/停止が行われるもの
である。
【0017】ヒータコア8は、前記走行用エンジン19
の冷却水が熱源として供給され、通過する空気を加熱す
るもので、この冷却水は、前記コンデンサ15の後方に
配されたラジエータ20に送られて、通過する空気に放
熱する。また、電動ファン18は、前記コンプレッサ1
6の駆動に同期し、またラジエータ20の水温が所定値
以上に上昇した場合に駆動するものである。
【0018】以上の構成の自動車用空気調和装置1にお
いて、ファン6が稼働すると、インテークドア5によっ
て選択された外気導入口3若しくは内気導入口4から空
気が吸引される。外気導入口3が開放された場合(外気
導入モード:FRESH)にはダクト108(図7及び
図8)を介して外気吸込口109から外気が吸引され、
内気導入口4が開放された場合(内気循環モード:RE
C)には、図示しない車室内の開口部分より車室内空気
が吸引される。また、外気導入口3及び内気導入口4を
所定の割合で開口する混合モードを設定することもでき
る。
【0019】これによって吸引された空気(外気、内気
若しくは混合気)は、エバポレータ7を通過する。空調
モードが、冷房モード、バイレベルモード、除湿モード
等空気の冷却要求がある場合にはコンプレッサ16が稼
働してエバポレータ7が吸熱作用を行うためにエバポレ
ータ7を通過する空気は冷却されるが、暖房モード等、
冷却が要求されない空調モードの場合には、コンプレッ
サ16が停止し、エバポレータ7を通過する空気は冷却
されない。
【0020】前記エバポレータ7を通過して冷却された
空気若しくはエバポレータ7で冷却されないそのままの
空気(通常冷却要求のない場合は低温)は、ミックスド
ア9にてヒータコア8を通過する空気とバイパスする空
気に分流される。基本的には、車室内設定温度が高い場
合にはヒータコア8を通過する量を多く、車室内設定温
度が低い場合にはヒータコア8をバイパスする量を多く
するように動作するもので、ヒータコア8を全閉した状
態(ヒータコア通過量0%)が開度0%、ヒータコア8
を全開した状態(ヒータコア通過量100%)が開度1
00%としている。
【0021】以上のエバポレータ7、ミックスドア9及
びヒータコア8によって構成される温調手段を通過して
所定の温度に温調された空気は、モードドア13によっ
て選択された吹出口10,11,12から車室内に吹き
出して車室内を温調するものである。
【0022】以上の構成の自動車用空気調和装置1の制
御は、コントロールユニット26によって司られる。こ
のコントロールユニット26は、図示しないマイクロコ
ンピュータ、入力回路、駆動回路等によって構成される
もので、さらにこのマイクロコンピュータは、中央演算
処理装置(CPU)、読出専用メモリ(ROM)、ラン
ダムアクセスメモリ(RAM)、入出力ポート(I/
O)等によって構成されるものである。
【0023】このコントロールユニット26には、エバ
ポレータ7の吹出側近傍に配されたエバポレータ吹出温
度センサ22からのエバポレータ吹出温度信号Te 、ラ
ジエータ20の水温を検出する水温検出センサ23から
の水温信号Tw 、外気温度センサからの外気温度信号T
a 、車室内温度検出センサからの車室内温度センサTr
、日射センサからの日射信号Tq 等がマルチプレクサ
(MPX)24、A/D変換器25を介して入力され、
さらに走行用エンジン19を制御する図示しないエンジ
ンコントロールユニットからの車速信号、操作パネル2
7からの設定温度信号等が入力される。
【0024】さらにこのコントロールユニット26で
は、これら入力信号を所定のプログラムで処理して所定
の出力制御信号に変換し、各制御機器に出力してこれら
の制御機器を制御するものである。具体的には、インテ
ークドア5を駆動するアクチュエータ28、ファン6、
ミックスドア9を駆動するアクチュエータ29、モード
ドア13を駆動するアクチュエータ30、電動ファン1
8、電磁クラッチ21にコントロールユニット26内の
駆動回路を介して制御信号(C1〜C5)が出力される
ものである。
【0025】以下、この発明の実施例に係る電動ファン
の制御を図2乃至図5のフローチャートに基づいて説明
する。
【0026】図2に示す電動ファン制御1において、空
調制御全般を司るメイン制御ルーチから、タイマの割り
込み、若しくはジャンプ命令等によって定期的に開始さ
れるもので、return命令によってメイン制御ルー
チンに回帰するものである。
【0027】この制御ルーチンにおいて、先ずステップ
110においてA/C(エアコン)がOFFモードであ
るか否かの判定(A/C OFF ?)を行う。これ
は、乗員によって設定された空調モード若しくは自動モ
ード時おいて前記コントロールユニット26によって設
定された空調モードが、冷房サイクルの稼働を要求して
いるか否かを判定するもので、言い換えると、エバポレ
ータ7の冷却作用が行われていないことが、本願発明が
解決しようとする問題点が生じる条件の一つであるから
である。つまり、ステップ110の判定においてA/C
がOFFモードでない場合には、ステップ170におい
て電動ファン18はコンプレッサ16の稼働状態を同期
して駆動されるために、A/CがONの場合には、電動
ファンは定期的に稼働するからである。
【0028】前記ステップ110において、冷房サイク
ルの停止(停止モード)が判定された場合には、ステッ
プ120に進み、このステップ120において吸入空気
モードが外気導入モードであるか否かの判定(FRES
H?)が行われる。これは、エンジンルーム内の熱の吹
き返しによる空調への影響は、外気導入モード時おいて
のみ発生するからである。このステップ120において
外気導入モードでない場合には、この制御ルーチンを抜
けてメイン制御ルーチンに回帰するものである。
【0029】前記ステップ110及びステップ120に
おいて、冷房サイクルの停止、且つ吸入空気モードが外
気導入モードであることが判定された場合、ステップ1
30において、エバポレータ吹出空気温度Te と演算用
に遅延された外気温度Tadとの差が第1の所定値(10
°C)以上であるか否かの判定が行われる。尚、前記外
気温度Tadは、走行する車両の刻々と変化する環境によ
って逐次変化する検出外気温度に遅延処理を施し、外気
温度の急激な変化をなだらかな変化にしたものである。
【0030】前記ステップ130の判定において、エバ
ポレータ吹出温度Te と演算用外気温度Tadとの温度差
が第1の所定値(この場合は、10°C)より大きい場
合には、外気導入口3より吸引され空気温度が外気温度
よりもかなり高く、図9に示すしたような車室内への吹
出空気温度の上昇という不具合を発生させると判断され
るために、ステップ150に進んで電動ファン18を駆
動させるものである。これによって、エンジンルーム内
の熱は、外部に漏れることなく吸引され、前記外気吸込
口109から吸い込まれることがなくなるため、吹出空
気温度の上昇を防止できるものである。
【0031】また、この電動ファン18に稼働により、
エバポレータ吹出温度Te と演算用外気温度Tadとの温
度差(以下、温度差)が第1の所定値以下である場合に
は、ステップ140に進む。このステップ140におい
ては前記温度差が第2の所定値(この場合は、5°C)
以下であるか否かの判定が行われ、前記温度差が第2の
所定値以下でない場合には、RETURN命令を介して
メイン制御ルーチンに回帰するため、現状の制御が継続
される。すなわち、ステップ150において電動ファン
18がONする制御が実行された場合には電動ファン1
8の稼働が継続され、また下記するステップ160にお
いて、電動ファン18の稼働の停止(OFF)が実行さ
れた場合には、電動ファン18の停止が継続されるもの
である。
【0032】前記ステップ140において、前記温度差
が第2の所定値以下であると判定された場合、ステップ
150に進んで電動ファンの稼働を停止する。これによ
って、電動ファン18の稼働による騒音発生頻度を下げ
ることができるものである。
【0033】また、以上の電動ファン制御を図6に示す
タイムチャート図で説明すると、エンジンルームの熱の
吹き返しにより、エバポレータ吹出温度センサの検出値
Teが上昇すると、演算用外気温度Tadとの温度差は大
きくなり、温度が第1の所定以上になると電動ファン1
8のスイッチが投入される。電動ファン18が投入され
ると、熱の吹き返しがなくなることから、エバポレータ
吹出温度Te は下がり、前記温度差が第2の所定値以下
となると再び電動ファン18のスイッチが投入される。
この繰り返しのよって、前記エバポレータ吹出温度Te
は、所定の範囲内を上下することとなる。このエバポレ
ータ吹出温度Te の変動は、図6に示すようにミックス
ドア開度θの変化によって吸収できる範囲であるため
に、空調装置1の吹出温度を一定に保つことができるも
ので、これによって図9に示す空調装置1の吹出温度の
上昇を解消することができる。
【0034】図3に示す電動ファン制御2は、前記電動
ファン制御1に、ステップ131、ステップ132、ス
テップ141が追加されたものである。よって、同一の
ステップは同一番号を付すことによってその説明を省略
する。
【0035】前記ステップ130において前記温度差が
第1の所定値以上である場合には、ステップ131の進
んで、タイマT1のカウントが開始され、ステップ13
2においてそのカウントが所定時間(この場合は、30
秒)に到達したか否かの判定を行い、所定時間を経過し
ていない場合には、ステップ150に進んで電動ファン
18をONさせ、RETURN命令からメイン制御ルー
チンに回帰する。また、ステップ140の判定におい
て、前記温度差が第2の所定値以下となった場合には、
ステップ141に進んでタイマをリセットし、ステップ
160において電動ファン18を停止(OFF)させる
ものである。
【0036】さらに、ステップ130の判定において温
度が第1の所定温度以上であっても、ステップ132の
判定においてタイマT1が所定時間を経過したと判定さ
れた場合には、ステップ141に進んでタイマをリセッ
トすると共に、ステップ160に進んで電動ファンをO
FFする。これは、電動ファン18を稼働させることに
よる効果がでないままに電動ファン18を稼働させ、騒
音を発生することを回避するためのもので、電動ファン
18の稼働による騒音発生頻度を低減させるものであ
る。尚、ステップ131においてタイマT1がカウント
を開始した場合、タイマがリセットされるかタイマがア
ップするまで、このステップ131は通過されるもので
ある。
【0037】図4に示す電動ファン制御3は、前記電動
ファン制御2にステップ112を追加したもので、ステ
ップ130以下のステップによるエンジンルームの熱の
吹き返しを防止する制御を実行する条件として、A/C
の停止モードの判定(ステップ110)、外気導入モー
ドの判定(ステップ120)と共に、車速が所定速度
(この場合、5Km/h)以下であるか否かを判定する
ステップを追加したものである。これによって、ステッ
プ112において車速が所定速度以下である場合にはス
テップ120に進み、車速が所定速度以下でない場合に
は、RETURN命令からメイン制御ルーチンに回帰す
るものである。
【0038】よって、エンジンルームの熱の吹き返しが
生じる条件をさらに限定することで、無駄な電動ファン
18の稼働を抑制し、電動ファン18による騒音発生頻
度を低減するものである。尚、他のステップについて
は、図2に示す電動ファン制御1及び図3に示す電動フ
ァン制御2と同様の作用を行うため、同一の符号を付し
た。
【0039】図5で示す電動ファン制御4は、前記電動
ファン制御3にさらにステップ111を追加したもの
で、ステップ130以下のステップによるエンジンルー
ムの熱の吹き返しを防止する制御を実行する条件とし
て、A/Cの停止モードの判定(ステップ110)、外
気導入モードの判定(ステップ120)、車速の判定
(ステップ112)に、ラジエータ20の水温Tw が所
定温度(この場合、60°C)以上であるか否かを判定
するステップを追加したものである。これによって、ス
テップ111の判定においてラジエータ20の水温Tw
が所定温度以上である場合にはステップ112に進み、
ラジエータ20の水温Tw が所定温度以上でない場合に
はRETURN命令からメイン制御ルーチンに回帰する
ために、さらに前記条件を限定し、電動ファン18の無
駄な稼働を抑制し、電動ファン18による騒音発生頻度
を低減できるものである。
【0040】よって、電動ファン制御1及び電動ファン
制御2では冷房サイクルの停止モードの判定、且つ外気
導入モードの判定を条件とし、電動ファン制御3では冷
房サイクルの停止モードの判定、且つ外気導入モードの
判定、且つ車速の判定を条件とし、電動ファン制御4で
は冷房サイクルの停止モードの判定、且つ外気導入モー
ドの判定、且つ車速の判定、且つラジエータ20の水温
の判定を条件とした。これによって、電動ファン制御1
及び電動ファン制御2では電動ファンによるエンジンル
ームの熱の吹き返しを広く抑制することができるという
効果を有し、電動ファン制御3、電動ファン制御4では
エンジンルームの熱の吹き返し条件を厳密にしたことに
よって電動ファン18の稼働範囲は狭くなるものの、電
動ファン18による騒音発生頻度を抑えることができる
という効果を有する。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、外気導入モードで、冷房サイクルが停止している場
合に、エバポレータ吹出温度と外気温度との温度差が所
定温度以上である場合には電動ファンを駆動するように
したので、エンジンルームの熱の吹き返しによって空調
装置の外気導入口から温風が吹き込み、ミックスドアの
制御可能領域を越えた場合に空調装置の吹出温度が上昇
すること防止できる。
【0042】また、タイマを設けたり、前記電動ファン
の駆動条件を限定することにより、電動ファンの稼働を
必要最小限度に抑制できるために、電動ファンによる騒
音発生頻度を減少させることができ、さらに燃費を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る自動車用空気調和装置の
概略を説明した概略構成図である。
【図2】本発明の実施例に係る電動ファン制御1を示す
フローチャート図である。
【図3】本発明の実施例に係る電動ファン制御2を示す
フローチャート図である。
【図4】本発明の実施例に係る電動ファン制御3を示す
フローチャート図である。
【図5】本発明の実施例に係る電動ファン制御4を示す
フローチャート図である。
【図6】本発明の実施例に係る電動ファン制御の効果を
示したタイムチャート図である。
【図7】本発明の実施例若しくは従来例の車両が所定の
速度以上で運行している場合のエンジンルーム近傍の状
態を示した説明図である。
【図8】本発明の実施例若しくは従来例の車両が所定の
速度以下で運行している場合のエンジンルーム近傍の状
態、特にエンジンルームの熱の吹き返しを示した説明図
である。
【図9】従来の自動車用空気調和装置においてエンジン
ルームの熱の吹き返しによる不具合を説明したタイムチ
ャート図である。
【符号の説明】
1,105 自動車用空気調和装置 2 空調ダクト 3,107 外気導入口 4 内気導入口 5 インテークドア 6 ファン 15,102 コンデンサ 16 コンプレッサ 18,104 電動ファン 19 走行用エンジン 20,103 ラジエータ 22 エバポレータ吹出温度検出センサ 23 水温センサ 101 エンジンルーム 108 ダクト 109 外気吸込口

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調ダクトの最上流側に開口する外気導
    入口及び内気導入口と、この外気導入口及び内気導入口
    を開閉するインテークドアと、このインテークドアの下
    流側に配される送風機と、この送風機の下流側に位置す
    る温調手段とを少なくとも有し、前記外気導入口と連通
    して外部に開口する外気吸込口が、構造上、少なくとも
    冷房サイクルの一部を構成するコンデンサとラジエータ
    とが配されるエンジンルームの上方に位置し、前記コン
    デンサ及びラジエータを通過する空気を吸引する少なく
    とも一つの電動ファンを有する自動車用空気調和装置に
    おいて、 外気温度を検出する外気温度検出手段と、 前記エバポレータの吹出側の空気温度を検出するエバポ
    レータ吹出温度検出手段と、 前記冷房サイクルが停止モードであるか否かを判定する
    停止モード判定手段と、 前記インテークドアが外気導入モードであるか否かを判
    定する吸入空気モード判定手段と、 前記エバポレータ吹出温度検出手段によって検出された
    空気温度と前記外気温度検出手段によって検出された外
    気温度との温度差が、第1の所定値以上であるか否かを
    判定する第1の判定手段と、 前記エバポレータ吹出温度検出手段によって検出された
    空気温度と前記外気温度検出手段によって検出された外
    気温度との温度差が、前記第1の所定値より小さい第2
    の所定値以下であるか否かを判定する第2の判定手段
    と、 前記停止モード判定手段によってエアコンが停止モード
    であると判定され、且つ前記吸入空気モード判定手段に
    よって外気導入モードであると判定される共に、前記第
    1の判定手段によって前記温度差が第1の所定値以上で
    あると判定された場合には前記電動ファンを稼働させ、
    前記第2の判定手段によって前記温度差が第2の所定値
    以下であると判定された場合には前記電動ファンを停止
    させる電動ファン制御手段を具備したことを特徴とする
    自動車用空気調和装置。
  2. 【請求項2】 前記電動ファン制御手段によって電動フ
    ァンが稼働すると同時にカウントを開始し、所定時間経
    過後に前記電動ファンを停止させると共に、所定時間経
    過前に前記第2の判定手段によって温度差が第2の所定
    値以下であると判定されて前記電動ファンが停止した場
    合にはリセットされるタイマ手段を設けたことを特徴と
    する請求項1記載の自動車用空気調和装置。
  3. 【請求項3】 この自動車用空気調和装置が搭載された
    車両の速度を検出する速度検出手段と、 この速度検出手段によって検出された速度が所定速度以
    下であるか否かを判定する車速判定手段とを設け、 前記電動ファン制御手段を、前記停止モード判定手段に
    よってエアコンが停止モードであると判定され、且つ前
    記車速判定手段によって車速が所定速度以下である判定
    され、且つ前記吸入空気モード判定手段によって外気導
    入モードであると判定されると共に、前記第1の判定手
    段によって前記温度差が第1の所定値以上であると判定
    された場合には前記電動ファンを稼働させ、前記第2の
    判定手段によって前記温度差が第2の所定値以下である
    と判定された場合には前記電動ファンを停止させるよう
    にしたことを特徴とする請求項1又は2記載の自動車用
    空気調和装置。
  4. 【請求項4】 前記ラジエータの水温を検出する水温検
    出手段と、 この水温検出手段によって検出された水温が所定温度以
    上か否かを判定する水温判定手段とを設け、 前記電動ファン制御手段を、前記停止モード判定手段に
    よってエアコンが停止モードであると判定され、且つ前
    記水温判定手段によって水温が所定温度以上であると判
    定され、且つ前記車速判定手段によって車速が所定速度
    以下である判定され、且つ前記吸入空気モード判定手段
    によって外気導入モードであると判定されると共に、前
    記第1の判定手段によって前記温度差が第1の所定値以
    上であると判定された場合には前記電動ファンを稼働さ
    せ、前記第2の判定手段によって前記温度差が第2の所
    定値以下であると判定された場合には前記電動ファンを
    停止させるようにしたことを特徴とする請求項1乃至3
    記載の自動車用空気調和装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100461368B1 (ko) * 2001-12-08 2004-12-13 현대자동차주식회사 자동차용 공기조화기의 제어장치
KR20050040282A (ko) * 2003-10-28 2005-05-03 지엠대우오토앤테크놀로지주식회사 자동차용 냉방장치의 냉각팬 조절방법
CN112181031A (zh) * 2020-10-19 2021-01-05 广州臻悦信息科技有限责任公司 一种智能化楼宇监控装置
CN113978200A (zh) * 2020-07-27 2022-01-28 丰田自动车株式会社 车辆空调

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