JPH08181324A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
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- JPH08181324A JPH08181324A JP32548494A JP32548494A JPH08181324A JP H08181324 A JPH08181324 A JP H08181324A JP 32548494 A JP32548494 A JP 32548494A JP 32548494 A JP32548494 A JP 32548494A JP H08181324 A JPH08181324 A JP H08181324A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 移動度、閾値電圧、S係数等のTFT特性を
向上させることができ、また、多結晶シリコンの半導体
層の表面層に付着された不純物やパーティクルの除去効
果により絶縁耐圧頻度特性に優れたTFTを得る 【構成】 ガラス基板1上に多結晶シリコン膜を成膜
し、多結晶シリコン膜を所定形状にパターニングして半
導体層2を形成した後に、ガラス基板1及び半導体層2
上にゲート絶縁膜4を成膜してなる半導体装置の製造方
法において、ゲート絶縁膜4を成膜する前に、半導体層
2をアンモニアと過酸化水素水との混合液により洗浄を
行い、洗浄によりエッチングされる半導体層2の表面層
3の膜厚を5〔nm〕以下にし、その後引き続き塩酸と
過酸化水素水との混合液により洗浄を行っている。
向上させることができ、また、多結晶シリコンの半導体
層の表面層に付着された不純物やパーティクルの除去効
果により絶縁耐圧頻度特性に優れたTFTを得る 【構成】 ガラス基板1上に多結晶シリコン膜を成膜
し、多結晶シリコン膜を所定形状にパターニングして半
導体層2を形成した後に、ガラス基板1及び半導体層2
上にゲート絶縁膜4を成膜してなる半導体装置の製造方
法において、ゲート絶縁膜4を成膜する前に、半導体層
2をアンモニアと過酸化水素水との混合液により洗浄を
行い、洗浄によりエッチングされる半導体層2の表面層
3の膜厚を5〔nm〕以下にし、その後引き続き塩酸と
過酸化水素水との混合液により洗浄を行っている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁基板上に多結晶シ
リコン膜を成膜し、該多結晶シリコン膜を所定形状にパ
ターニングして半導体層を形成した後に、該絶縁基板及
び半導体層上に絶縁膜を成膜してなる半導体装置の製造
方法に関するものである。
リコン膜を成膜し、該多結晶シリコン膜を所定形状にパ
ターニングして半導体層を形成した後に、該絶縁基板及
び半導体層上に絶縁膜を成膜してなる半導体装置の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体装置の製造方法としては、
例えば、絶縁基板を用いて多結晶シリコンにより薄膜ト
ランジスタ(以下、TFTと省略する)が製造されるよ
うになっている。このTFTは図3に示すように構成す
るものであり、図3において、絶縁性を有するガラス基
板11上に多結晶シリコン膜を成膜し、該多結晶シリコ
ン膜を所定形状にフォソリソグラフィー法を用いてパタ
ーニングして半導体層12が形成され、該半導体層12
の表面をアンモニアと過酸化水素水との混合液により洗
浄(以下、アンモニア過水処理と省略する)が行われ
る。
例えば、絶縁基板を用いて多結晶シリコンにより薄膜ト
ランジスタ(以下、TFTと省略する)が製造されるよ
うになっている。このTFTは図3に示すように構成す
るものであり、図3において、絶縁性を有するガラス基
板11上に多結晶シリコン膜を成膜し、該多結晶シリコ
ン膜を所定形状にフォソリソグラフィー法を用いてパタ
ーニングして半導体層12が形成され、該半導体層12
の表面をアンモニアと過酸化水素水との混合液により洗
浄(以下、アンモニア過水処理と省略する)が行われ
る。
【0003】そして、上記アンモニア過水処理が行われ
ると、半導体層12が約10〔nm〕程度エッチングさ
れ、該処理により半導体層12の表面に付着されている
不純物やパーティクルが除去される。さらに引き続き半
導体層12の表面層を塩酸と過酸化水素水との混合液に
より洗浄(以下、塩酸過水処理と省略する)が行われ
る。該塩酸過水処理が行われると、半導体層12の表面
に付着されている金属不純物が除去される。
ると、半導体層12が約10〔nm〕程度エッチングさ
れ、該処理により半導体層12の表面に付着されている
不純物やパーティクルが除去される。さらに引き続き半
導体層12の表面層を塩酸と過酸化水素水との混合液に
より洗浄(以下、塩酸過水処理と省略する)が行われ
る。該塩酸過水処理が行われると、半導体層12の表面
に付着されている金属不純物が除去される。
【0004】その後、上記ガラス基板11及び半導体層
12上にゲート絶縁膜13が成膜され、該半導体層12
の領域のゲート絶縁膜13上の略中央にゲート電極14
が形成され、該ゲート電極14をマスクに用いて自己整
合的にソース・ドレイン領域が形成され、上記ゲート絶
縁膜13及びゲート電極14上に層間絶縁膜15が成膜
された後にソース・ゲートのコンタクトホール16、1
7が開口される。該ソースコンタクトホール16にソー
ス電極18、ドレインコンタクトホール17にドレイン
電極19が形成されてTFTが構成されるものである。
12上にゲート絶縁膜13が成膜され、該半導体層12
の領域のゲート絶縁膜13上の略中央にゲート電極14
が形成され、該ゲート電極14をマスクに用いて自己整
合的にソース・ドレイン領域が形成され、上記ゲート絶
縁膜13及びゲート電極14上に層間絶縁膜15が成膜
された後にソース・ゲートのコンタクトホール16、1
7が開口される。該ソースコンタクトホール16にソー
ス電極18、ドレインコンタクトホール17にドレイン
電極19が形成されてTFTが構成されるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような半導体装置の製造方法は、多結晶シリコンの半導
体層12の不純物を多く含む表面層にアンモニア過水処
理を行うと、アンモニア過水処理によるエッチングレー
トが多結晶シリコンの粒内と粒界とで違うため、均一に
エッチングされずに多結晶シリコンの半導体層12の表
面性が悪くなる。このため、キャリアの散乱やトラップ
の原因となり、移動度の低下、閾値電圧の増大、信頼性
が低下するという問題点があった。
ような半導体装置の製造方法は、多結晶シリコンの半導
体層12の不純物を多く含む表面層にアンモニア過水処
理を行うと、アンモニア過水処理によるエッチングレー
トが多結晶シリコンの粒内と粒界とで違うため、均一に
エッチングされずに多結晶シリコンの半導体層12の表
面性が悪くなる。このため、キャリアの散乱やトラップ
の原因となり、移動度の低下、閾値電圧の増大、信頼性
が低下するという問題点があった。
【0006】本発明の半導体装置の製造方法は上記のよ
うな問題点を解決したもので、移動度、閾値電圧、TF
Tの変形領域の傾き(以下、S係数と省略する)等のT
FT特性を向上させることができ、また、多結晶シリコ
ンの半導体層の表面層に付着された不純物やパーティク
ルの除去効果により絶縁耐圧頻度特性に優れたTFTを
得ることができる半導体装置の製造方法を提供すること
を目的とする。
うな問題点を解決したもので、移動度、閾値電圧、TF
Tの変形領域の傾き(以下、S係数と省略する)等のT
FT特性を向上させることができ、また、多結晶シリコ
ンの半導体層の表面層に付着された不純物やパーティク
ルの除去効果により絶縁耐圧頻度特性に優れたTFTを
得ることができる半導体装置の製造方法を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の半導体装置の製造方法は、請求項1記載の発
明は、絶縁基板上に多結晶シリコン膜を成膜し、該多結
晶シリコン膜を所定形状にパターニングして半導体層を
形成した後に、該絶縁基板及び半導体層上に絶縁膜を成
膜してなる半導体装置の製造方法において、上記絶縁膜
を成膜する前に、上記半導体層をアンモニアと過酸化水
素水との混合液により洗浄を行い、該洗浄によりエッチ
ングされる半導体層の表面層の膜厚を5〔nm〕以下に
し、その後引き続き塩酸と過酸化水素水との混合液によ
り洗浄を行う。
に本発明の半導体装置の製造方法は、請求項1記載の発
明は、絶縁基板上に多結晶シリコン膜を成膜し、該多結
晶シリコン膜を所定形状にパターニングして半導体層を
形成した後に、該絶縁基板及び半導体層上に絶縁膜を成
膜してなる半導体装置の製造方法において、上記絶縁膜
を成膜する前に、上記半導体層をアンモニアと過酸化水
素水との混合液により洗浄を行い、該洗浄によりエッチ
ングされる半導体層の表面層の膜厚を5〔nm〕以下に
し、その後引き続き塩酸と過酸化水素水との混合液によ
り洗浄を行う。
【0008】また請求項2記載の発明は、上記アンモニ
アと過酸化水素水との混合液は、液温が80〔℃〕、混
合比率がアンモニア:過酸化水素:水=1:1:10の
ものを使用し、上記塩酸と過酸化水素水との混合液は、
混合比率が塩酸:過酸化水素:水=1:1:5のものを
使用し、上記半導体層を該アンモニアと過酸化水素との
混合液により5秒間洗浄を行い、その後引き続き該塩酸
と過酸化水素水との混合液により10秒間洗浄を行う。
アと過酸化水素水との混合液は、液温が80〔℃〕、混
合比率がアンモニア:過酸化水素:水=1:1:10の
ものを使用し、上記塩酸と過酸化水素水との混合液は、
混合比率が塩酸:過酸化水素:水=1:1:5のものを
使用し、上記半導体層を該アンモニアと過酸化水素との
混合液により5秒間洗浄を行い、その後引き続き該塩酸
と過酸化水素水との混合液により10秒間洗浄を行う。
【0009】
【作用】本発明は上記製造方法にて、請求項1記載の発
明は、絶縁膜を成膜する前に、所定形状にパターニング
した半導体層をアンモニアと過酸化水素水との混合液に
より洗浄を行い、該洗浄によりエッチングされる半導体
層の膜厚を5〔nm〕以下に抑えることにより、移動
度、閾値電圧、S係数等のTFT特性を向上させること
ができ、また、半導体層の表面層に付着された不純物や
パーティクルがエッチングにより除去されるので、絶縁
耐圧頻度特性に優れたTFTを得ることができる。
明は、絶縁膜を成膜する前に、所定形状にパターニング
した半導体層をアンモニアと過酸化水素水との混合液に
より洗浄を行い、該洗浄によりエッチングされる半導体
層の膜厚を5〔nm〕以下に抑えることにより、移動
度、閾値電圧、S係数等のTFT特性を向上させること
ができ、また、半導体層の表面層に付着された不純物や
パーティクルがエッチングにより除去されるので、絶縁
耐圧頻度特性に優れたTFTを得ることができる。
【0010】また請求項2記載の発明は、上記請求項1
記載の製造方法において、アンモニアと過酸化水素水と
の混合液は、液温が80〔℃〕、混合比率がアンモニ
ア:過酸化水素:水=1:1:10のものを使用し、塩
酸と過酸化水素水との混合液は、混合比率が塩酸:過酸
化水素:水=1:1:5のものを使用し、半導体層を該
アンモニアと過酸化水素との混合液により5秒間洗浄を
行い、その後引き続き該塩酸と過酸化水素水との混合液
により10秒間洗浄を行うことにより、より最適な半導
体層の表面をエッチングすることができる。
記載の製造方法において、アンモニアと過酸化水素水と
の混合液は、液温が80〔℃〕、混合比率がアンモニ
ア:過酸化水素:水=1:1:10のものを使用し、塩
酸と過酸化水素水との混合液は、混合比率が塩酸:過酸
化水素:水=1:1:5のものを使用し、半導体層を該
アンモニアと過酸化水素との混合液により5秒間洗浄を
行い、その後引き続き該塩酸と過酸化水素水との混合液
により10秒間洗浄を行うことにより、より最適な半導
体層の表面をエッチングすることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の半導体装置の製造方法の一実
施例を図1及び図2と共に詳細に説明する。図1(a)
〜(e)はTFTの製造工程の要部断面図であり、図1
(a)において、約600〔℃〕の熱処理に耐える歪み
点温度の高い絶縁性を有するガラス基板1上にシリコン
水素(Si2H6)ガスでLPCVD法により基板の温度
が約450〔℃〕で膜厚約50〔nm〕のアモルファス
シリコンを成膜し、該アモルファスシリコン膜を窒素
(N2)雰囲気中600〔℃〕で約20時間アニールし
て、該アモルファスシリコン膜が固相成長によりポリシ
リコン膜となり、エレシマレーザーアニールによりポリ
シリコン膜の表面層を再結晶化する。その後、エッチン
グによりポリシリコン膜を所定形状にアイランド化て、
半導体層2、3を形成する。
施例を図1及び図2と共に詳細に説明する。図1(a)
〜(e)はTFTの製造工程の要部断面図であり、図1
(a)において、約600〔℃〕の熱処理に耐える歪み
点温度の高い絶縁性を有するガラス基板1上にシリコン
水素(Si2H6)ガスでLPCVD法により基板の温度
が約450〔℃〕で膜厚約50〔nm〕のアモルファス
シリコンを成膜し、該アモルファスシリコン膜を窒素
(N2)雰囲気中600〔℃〕で約20時間アニールし
て、該アモルファスシリコン膜が固相成長によりポリシ
リコン膜となり、エレシマレーザーアニールによりポリ
シリコン膜の表面層を再結晶化する。その後、エッチン
グによりポリシリコン膜を所定形状にアイランド化て、
半導体層2、3を形成する。
【0012】次に図1(b)に示すように、上記半導体
層3の表面にアンモニア過水処理を5秒間行う。該アン
モニア過水処理にはアンモニアと過酸化水素水との混合
液を使用し、該混合液の混合比率は、アンモニア(NH
4OH):過酸化水素(H2O2):水(H2O)=1:
1:10程度のものが使用される。また、アンモニアの
濃度を0.1〜10〔%〕の間で変化させて処理時間を
変えても良い。上記アンモニア過水処理により不純物を
多く含む半導体層3は膜厚約5〔nm〕エッチングされ
る。
層3の表面にアンモニア過水処理を5秒間行う。該アン
モニア過水処理にはアンモニアと過酸化水素水との混合
液を使用し、該混合液の混合比率は、アンモニア(NH
4OH):過酸化水素(H2O2):水(H2O)=1:
1:10程度のものが使用される。また、アンモニアの
濃度を0.1〜10〔%〕の間で変化させて処理時間を
変えても良い。上記アンモニア過水処理により不純物を
多く含む半導体層3は膜厚約5〔nm〕エッチングされ
る。
【0013】その後引き続き半導体層3の表面に塩酸過
水処理を10秒間行う。該塩酸過水処理には塩酸と過酸
化水素水との混合液を使用し、該混合液の混合比率は、
塩酸(HCl):過酸化水素(H2O2):水(H2O)
=1:1:5程度のものが使用される。
水処理を10秒間行う。該塩酸過水処理には塩酸と過酸
化水素水との混合液を使用し、該混合液の混合比率は、
塩酸(HCl):過酸化水素(H2O2):水(H2O)
=1:1:5程度のものが使用される。
【0014】そして、図1(c)に示すように、TEO
Sガスを用いたプラズマCVD法によりシリコン酸化膜
(SiO2)を膜厚約100〔nm〕成膜してゲート絶
縁膜4を形成する。
Sガスを用いたプラズマCVD法によりシリコン酸化膜
(SiO2)を膜厚約100〔nm〕成膜してゲート絶
縁膜4を形成する。
【0015】次に図1(d)に示すように、上記ゲート
絶縁膜4上に膜厚250〔nm〕程度の多結晶シリコン
膜を成膜し、該多結晶シリコン膜を半導体層2の領域上
のゲート絶縁膜4の略中央に所定形状にパターニングし
てゲート電極5を形成する。該ゲート電極5を自己整合
的に不純物元素(Nチャネルの場合はリン、Pチャネル
の場合はボロン)を1×1015〔ion/cm2〕、4
0〔keV〕程度でイオン注入し、活性化を行うことに
よりTFTのソース・ドレイン領域を形成する。また、
ソース・ドレイン領域を形成すると同時にゲート電極5
に不純物イオンを注入して、ゲート電極5の低抵抗化を
行い、その後、膜厚500〔nm〕程度のシリコン酸化
膜からなる層間絶縁膜6を成膜する。
絶縁膜4上に膜厚250〔nm〕程度の多結晶シリコン
膜を成膜し、該多結晶シリコン膜を半導体層2の領域上
のゲート絶縁膜4の略中央に所定形状にパターニングし
てゲート電極5を形成する。該ゲート電極5を自己整合
的に不純物元素(Nチャネルの場合はリン、Pチャネル
の場合はボロン)を1×1015〔ion/cm2〕、4
0〔keV〕程度でイオン注入し、活性化を行うことに
よりTFTのソース・ドレイン領域を形成する。また、
ソース・ドレイン領域を形成すると同時にゲート電極5
に不純物イオンを注入して、ゲート電極5の低抵抗化を
行い、その後、膜厚500〔nm〕程度のシリコン酸化
膜からなる層間絶縁膜6を成膜する。
【0016】最後に、図1(e)に示すように、ソース
・ドレイン領域上の層間絶縁膜6にソース・ドレインコ
ンタクトホール7、8を開口し、該両コンタクトホール
7、8にアルミニュームのソース・ドレイン電極9、1
0を形成して、TFTが完成する。
・ドレイン領域上の層間絶縁膜6にソース・ドレインコ
ンタクトホール7、8を開口し、該両コンタクトホール
7、8にアルミニュームのソース・ドレイン電極9、1
0を形成して、TFTが完成する。
【0017】また、上記ようにゲート絶縁膜4の成膜前
に、アンモニア過水処理の時間を変化させた時のNチャ
ネルのTFT特性を表1に示す。
に、アンモニア過水処理の時間を変化させた時のNチャ
ネルのTFT特性を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】ここでは比較例として、半導体層3をアン
モニア過水処理しないで製造したTFTと、アンモニア
過水処理を5秒間、10秒間、20秒間に変化させて製
造したTFTとのTFT特性の示している。表1から明
らかのように、アンモニア過水処理をしないと、移動度
は130〔cm2/V・s〕、閾値電圧(Vth)は
3.0〔V〕、S係数は0.40〔V/dec〕であっ
たのに対し、アンモニア過水処理を5秒間行うと、半導
体層3の表面層が5〔nm〕膜厚がエッチングされ、移
動度は200〔cm2/V・s〕、Vthは2.0
〔V〕、S係数は0.30〔V/dec〕となり、界面
と結晶性の改善を示している。
モニア過水処理しないで製造したTFTと、アンモニア
過水処理を5秒間、10秒間、20秒間に変化させて製
造したTFTとのTFT特性の示している。表1から明
らかのように、アンモニア過水処理をしないと、移動度
は130〔cm2/V・s〕、閾値電圧(Vth)は
3.0〔V〕、S係数は0.40〔V/dec〕であっ
たのに対し、アンモニア過水処理を5秒間行うと、半導
体層3の表面層が5〔nm〕膜厚がエッチングされ、移
動度は200〔cm2/V・s〕、Vthは2.0
〔V〕、S係数は0.30〔V/dec〕となり、界面
と結晶性の改善を示している。
【0020】しかし、アンモニア過水処理を10秒間、
20秒間行うと、半導体層3の表面層が10〔nm〕、
20〔nm〕膜厚がエッチングされ、移動度は180
〔cm2/V・s〕、150〔cm2/V・s〕、Vth
は2.5〔V〕、3.0〔V〕、S係数は0.35〔V
/dec〕、0.40〔V/dec〕と半導体層3の表
面層が5〔nm〕以上エッチングされると悪くなり、エ
ッチングされる膜厚を5〔nm〕以下に抑える必要があ
る。
20秒間行うと、半導体層3の表面層が10〔nm〕、
20〔nm〕膜厚がエッチングされ、移動度は180
〔cm2/V・s〕、150〔cm2/V・s〕、Vth
は2.5〔V〕、3.0〔V〕、S係数は0.35〔V
/dec〕、0.40〔V/dec〕と半導体層3の表
面層が5〔nm〕以上エッチングされると悪くなり、エ
ッチングされる膜厚を5〔nm〕以下に抑える必要があ
る。
【0021】また、図3(a)に示すように、アンモニ
ア過水処理と塩酸過水処理との両方の処理(以下、RC
A処理と省略する)を行っていないと、電界0〜2〔M
V/cm〕、4〜8〔MV/cm〕とTFTの絶縁耐圧
頻度にバラツキがあったが、上記RCA処理を行うこと
により、電界6〜8〔MV/cm〕にTFTの絶縁耐圧
頻度が集中してTFTの絶縁耐圧頻度特性が良くなる。
ア過水処理と塩酸過水処理との両方の処理(以下、RC
A処理と省略する)を行っていないと、電界0〜2〔M
V/cm〕、4〜8〔MV/cm〕とTFTの絶縁耐圧
頻度にバラツキがあったが、上記RCA処理を行うこと
により、電界6〜8〔MV/cm〕にTFTの絶縁耐圧
頻度が集中してTFTの絶縁耐圧頻度特性が良くなる。
【0022】
【発明の効果】本発明の半導体装置の製造方法は上記の
ような製造方法であるから、請求項1記載の発明は、絶
縁膜を成膜する前に、所定形状にパターニングした半導
体層をアンモニアと過酸化水素水との混合液により洗浄
を行い、該洗浄によりエッチングされる半導体層の膜厚
を5〔nm〕以下に抑えることにより、移動度、閾値電
圧、S係数等のTFT特性を向上させることができ、ま
た、半導体層の表面層に付着された不純物やパーティク
ルがエッチングにより除去されるので、絶縁耐圧頻度特
性に優れたTFTを得ることができる。
ような製造方法であるから、請求項1記載の発明は、絶
縁膜を成膜する前に、所定形状にパターニングした半導
体層をアンモニアと過酸化水素水との混合液により洗浄
を行い、該洗浄によりエッチングされる半導体層の膜厚
を5〔nm〕以下に抑えることにより、移動度、閾値電
圧、S係数等のTFT特性を向上させることができ、ま
た、半導体層の表面層に付着された不純物やパーティク
ルがエッチングにより除去されるので、絶縁耐圧頻度特
性に優れたTFTを得ることができる。
【0023】また請求項2記載の発明は、アンモニアと
過酸化水素水との混合液は、液温が80〔℃〕、混合比
率がアンモニア:過酸化水素:水=1:1:10のもの
を使用し、塩酸と過酸化水素水との混合液は、混合比率
が塩酸:過酸化水素:水=1:1:5のものを使用し、
半導体層を該アンモニアと過酸化水素との混合液により
5秒間洗浄を行い、その後引き続き該塩酸と過酸化水素
水との混合液により10秒間洗浄を行うことにより、上
記請求項1記載の効果より最適な半導体層の表面をエッ
チングすることができる。
過酸化水素水との混合液は、液温が80〔℃〕、混合比
率がアンモニア:過酸化水素:水=1:1:10のもの
を使用し、塩酸と過酸化水素水との混合液は、混合比率
が塩酸:過酸化水素:水=1:1:5のものを使用し、
半導体層を該アンモニアと過酸化水素との混合液により
5秒間洗浄を行い、その後引き続き該塩酸と過酸化水素
水との混合液により10秒間洗浄を行うことにより、上
記請求項1記載の効果より最適な半導体層の表面をエッ
チングすることができる。
【図1】本発明の半導体装置の製造方法を示す薄膜トラ
ンジスタの製造工程の要部縦断面図である。
ンジスタの製造工程の要部縦断面図である。
【図2】本発明の半導体装置の製造方法を示す薄膜トラ
ンジスタの絶縁耐圧頻度の特性図である。
ンジスタの絶縁耐圧頻度の特性図である。
【図3】従来の半導体装置の製造方法を示す薄膜トラン
ジスタの要部縦断面図である。
ジスタの要部縦断面図である。
1 ガラス基板 2 半導体層 3 表面層 4 ゲート絶縁膜 5 ゲート電極 6 層間絶縁膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/12 Z
Claims (2)
- 【請求項1】 絶縁基板上に多結晶シリコン膜を成膜
し、該多結晶シリコン膜を所定形状にパターニングして
半導体層を形成した後に、該絶縁基板及び半導体層上に
絶縁膜を成膜してなる半導体装置の製造方法において、 上記絶縁膜を成膜する前に、上記半導体層をアンモニア
と過酸化水素水との混合液により洗浄を行い、該洗浄に
よりエッチングされる半導体層の表面層の膜厚を5〔n
m〕以下にし、その後引き続き塩酸と過酸化水素水との
混合液により洗浄を行うことを特徴とする半導体装置の
製造方法。 - 【請求項2】 上記アンモニアと過酸化水素水との混合
液は、液温が80〔℃〕、混合比率がアンモニア:過酸
化水素:水=1:1:10のものを使用し、上記塩酸と
過酸化水素水との混合液は、混合比率が塩酸:過酸化水
素:水=1:1:5のものを使用し、上記半導体層を該
アンモニアと過酸化水素との混合液により5秒間洗浄を
行い、その後引き続き該塩酸と過酸化水素水との混合液
により10秒間洗浄を行うことを特徴とする請求項1記
載の半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32548494A JPH08181324A (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32548494A JPH08181324A (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 半導体装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08181324A true JPH08181324A (ja) | 1996-07-12 |
Family
ID=18177396
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32548494A Pending JPH08181324A (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 半導体装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08181324A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000260995A (ja) * | 1999-03-10 | 2000-09-22 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 薄膜半導体装置の製造方法 |
WO2008007814A1 (en) | 2006-07-10 | 2008-01-17 | Lg Chem, Ltd. | Paste electrolyte and rechargeable lithium battery containing the same |
-
1994
- 1994-12-27 JP JP32548494A patent/JPH08181324A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000260995A (ja) * | 1999-03-10 | 2000-09-22 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 薄膜半導体装置の製造方法 |
WO2008007814A1 (en) | 2006-07-10 | 2008-01-17 | Lg Chem, Ltd. | Paste electrolyte and rechargeable lithium battery containing the same |
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